| 【発明の名称】 |
冷却装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢取 雅秀
【氏名】溝口 岳博
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| 【要約】 |
【課題】能力の異なる複数の蒸発器に対して、その能力に応じた量の冷媒を供給し、各蒸発器の能力を最大限に発揮させる。
【解決手段】圧縮機11の吐出管12が凝縮器13に接続される。凝縮器13の冷媒管14に、第1キャピラリーチューブ15を介して第1蒸発器16が接続されると共に第2キャピラリーチューブ19を介して第2蒸発器20が接続される。圧縮機11の吸入管18に、第1蒸発器16の第1帰還管17および第2蒸発器20の第2帰還管21が接続される。第1熱交換部37で、第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒と第2蒸発器20の第2帰還管21を流通する気化冷媒とを熱交換する。第2熱交換部38で、第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒と第1蒸発器16の第1帰還管17を流通する気化冷媒とを熱交換する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機(11)で圧縮された高圧・高温の気化冷媒を凝縮器(13)に供給し、この凝縮器(13)で凝縮された液化冷媒を複数の減圧手段(15,19,47,49)に供給し、各減圧手段(15,19,47,49)を経て減圧された液化冷媒を対応する蒸発器(16,20)に夫々供給し、各蒸発器(16,20)で膨張気化することで熱交換して温度上昇した気化冷媒を前記圧縮機(11)に帰還させる冷却装置において、前記凝縮器(13)と各蒸発器(16,20)の冷媒入口側とを接続し、前記減圧手段(15,19,47,49)を備える複数の分岐管(15,19,46,48)と、前記各蒸発器(16,20)の冷媒出口側と圧縮機(11)とを接続する複数の帰還管(17,21)と、前記各蒸発器(16,20)の分岐管(15,19,46,48)を、能力の異なる別の蒸発器(16,20)の帰還管(17,21)に並列に沿うよう配置した熱交換部(37,38,53,54)とからなり、前記熱交換部(37,38,53,54)において、各蒸発器(16,20)の分岐管(15,19,46,48)を流通する液化冷媒と、能力の異なる別の蒸発器(16,20)の帰還管(17,21)を流通する気化冷媒との間で熱交換を行なわせるよう構成したことを特徴とする冷却装置。 【請求項2】 前記圧縮機(11)の冷媒吸入側に接続された吸入管(18)に、前記全ての帰還管(17,21)が接続されると共に、前記各分岐管(15,19,46,48)を吸入管(18)に並列に沿うよう配置した熱交換部(43,44)を設け、該熱交換部(43,44)において、前記各分岐管(15,19,46,48)を流通する液化冷媒と、前記吸入管(18)を流通する気化冷媒との間で熱交換を行なわせるようにした請求項1記載の冷却装置。 【請求項3】 前記減圧手段はキャピラリーチューブ(15,19)である請求項1記載の冷却装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、製氷機等に使用される冷却装置に関し、更に詳細には、圧縮機および凝縮器を経た冷媒を、複数の蒸発器に分岐供給するようにした冷却装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】多数の氷塊を自動的に製造する製氷機では、複数の製氷部の夫々に付帯させた蒸発器に冷媒を夫々循環させる冷却装置を備えるものがある。図7は、2基の製氷部を備える製氷機に採用される冷却装置の一例を示すものであって、該冷却装置10は、圧縮機11の吐出側から導出した吐出管12が、凝縮器13の入口側に接続され、該凝縮器13の出口側から導出した冷媒管14から分岐した第1キャピラリーチューブ15は、第1蒸発器16の冷媒入口側に接続されている。そして第1蒸発器16の冷媒出口側から導出した第1帰還管17は、圧縮機11の吸入側に接続されている吸入管18に接続してある。また前記冷媒管14から分岐した第2キャピラリーチューブ19は、第2蒸発器20の冷媒入口側に接続されると共に、該第2蒸発器20の冷媒出口側から導出した第2帰還管21は、前記吸入管18に接続されている。 【0003】すなわち、前記圧縮機11で圧縮された高圧・高温の気化冷媒は、凝縮器13に供給されて凝縮され、この凝縮された液化冷媒の一部が前記冷媒管14から分岐した第1キャピラリーチューブ15を介して第1蒸発器16に供給される。この第1蒸発器16では、第1キャピラリーチューブ15を経て減圧された液化冷媒が膨張気化することにより熱交換がなされ、該蒸発器16に付帯した製氷部を冷却する。そして、第1蒸発器16で熱交換して温度上昇した気化冷媒は、第1帰還管17および吸入管18を介して前記圧縮機11に帰還する。また、凝縮器13で凝縮された液化冷媒の一部は、前記冷媒管14から分岐した第2キャピラリーチューブ19を介して第2蒸発器20に供給され、該蒸発器20では、第2キャピラリーチューブ19を経て減圧された液化冷媒が膨張気化することにより熱交換がなされ、該蒸発器20に付帯した製氷部を冷却する。そして、第2蒸発器20で熱交換して温度上昇した気化冷媒は、第2帰還管21および吸入管18を介して前記圧縮機11に帰還する。なお、圧縮機11に帰還した冷媒は、高圧・高温に圧縮した後に再循環に供される。 【0004】また前記冷却装置10では、第1キャピラリーチューブ15および第2キャピラリーチューブ19を、夫々対応する第1帰還管17および第2帰還管21とハンダ等で接続し、両キャピラリーチューブ15,19を流通する液化冷媒と両帰還管17,21を流通する気化冷媒とを熱交換させることで、第1蒸発器16および第2蒸発器20に供給される液化冷媒を過冷却するよう構成している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記2基の蒸発器16,20を用いる冷却装置10では、両蒸発器16,20を精度よく加工しても、同一能力に設定することは極めて困難であった。従って、製氷機に配設した場合には、何れか一方の蒸発器の能力が他方の蒸発器の能力より大きくなってしまい、以下の如き問題を招いていた。 【0006】例えば、前記第1蒸発器16の能力が大きい場合で説明すると、該蒸発器16の能力が大きいために、その冷媒出口側の冷媒温度は高く、第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒と第1帰還管17を流通する温度の高い気化冷媒との熱交換を行なっても、該液化冷媒の充分な過冷却がなされない。このため、第1蒸発器16に流入する液化冷媒が減少し、更に冷媒出口側の冷媒温度が上昇する悪循環を繰返すこととなる。また逆に、第2蒸発器20の能力は小さいから、その冷媒出口側の冷媒温度は低く、第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒と第2帰還管21を流通する温度の低い気化冷媒との熱交換により、該液化冷媒の過冷却が進行する。このため、第2蒸発器20に流入する液化冷媒が増加し、更に冷媒出口側の冷媒温度が低下する悪循環を繰返すこととなる。 【0007】すなわち、前記第1蒸発器16および第2蒸発器20への液化冷媒の供給量が、各蒸発器16,20の能力に応じた量から変動してバランスが崩れてしまい、両蒸発器16,20では能力を最大限に発揮することができなくなる問題がある。また製氷機での製氷完了が、製氷水の消費量で制御される場合では、各蒸発器16,20で冷却される各製氷部に形成される氷塊の寸法に大きなバラツキを生じてしまい、品質を低下させる欠点がある。更には、製氷部に形成される隣り同士の氷塊が必要以上に成長して氷結してしまう連結氷が発生し、これが除氷運転時に貯氷庫内に落下することなく次の製氷運転に移行してしまい、その結果として正常な製氷運転を行なうことができず、製氷機自体の信頼性を低下させる問題があった。 【0008】 【発明の目的】本発明は、前述した従来の技術に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、能力の異なる複数の蒸発器に対して、その能力に応じた量の冷媒を供給し、各蒸発器の能力を最大限に発揮させ得るようにした冷却装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る冷却装置は、圧縮機で圧縮された高圧・高温の気化冷媒を凝縮器に供給し、この凝縮器で凝縮された液化冷媒を複数の減圧手段に供給し、各減圧手段を経て減圧された液化冷媒を対応する蒸発器に夫々供給し、各蒸発器で膨張気化することで熱交換して温度上昇した気化冷媒を前記圧縮機に帰還させる冷却装置において、前記凝縮器と各蒸発器の冷媒入口側とを接続し、前記減圧手段を備える複数の分岐管と、前記各蒸発器の冷媒出口側と圧縮機とを接続する複数の帰還管と、前記各蒸発器の分岐管を、能力の異なる別の蒸発器の帰還管に並列に沿うよう配置した熱交換部とからなり、前記熱交換部において、各蒸発器の分岐管を流通する液化冷媒と、能力の異なる別の蒸発器の帰還管を流通する気化冷媒との間で熱交換を行なわせるよう構成したことを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、本発明に係る冷却装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、図7を参照して説明した従来の技術に既出の同一部材については、同じ符号を付すものとする。 【0011】 【第1実施例】図1は、第1実施例に係る冷却装置の概略構成を示し、図2は、第1実施例に係る冷却装置を備えた自動製氷機を示すものである。図に示す自動製氷機は、垂直に立設した製氷板に製氷水を散布供給して氷塊を連続的に製造する流下式製氷機を示すものであって、垂直に配置した2枚の製氷板22,22の間に、図1に示す冷却装置23から導出して横方向に蛇行する第1蒸発器16が密着固定された第1製氷部24と、同じく2枚の製氷板22,22の間に、冷却装置23から導出して横方向に蛇行する第2蒸発器20が密着固定された第2製氷部25とを備え、製氷運転時に両蒸発器16,20に冷媒を循環させて両製氷部24,25を強制冷却すると共に、除氷運転に際してホットガスを循環させて両製氷部24,25を加熱するよう構成されている。なお、実施例の第1蒸発器16および第2蒸発器20では、製氷部24,25の下部側が冷媒入口側で、上部側が冷媒出口側となるよう設定される。 【0012】前記各製氷板22の製氷面側には、幅方向に複数の突条(図示せず)が形成され、隣り合う突条の間における第1蒸発器16または第2蒸発器20と対応する位置に氷塊26を生成するようになっている。また両製氷部24,25の直下には、複数の通孔(図示せず)を穿設した集水板27が傾斜配置され、製氷運転に際し両製氷部24,25に供給されて氷結するに至らなかった製氷水は、集水板27の通孔を介して、下方に位置する製氷水タンク28に回収貯留される。なお集水板27は、除氷運転により両製氷部24,25から剥離されて落下する氷塊26を、該集水板27の斜め下方に配設した貯氷庫29に案内する機能も兼ねる。 【0013】前記製氷水タンク28から循環ポンプ30を介して導出した製氷水供給管31は、前記各製氷部24,25の上方に設けた製氷水散布器32,32に夫々接続している。各製氷水散布器32には多数の散水孔(図示せず)が穿設され、製氷運転時に製氷水タンク28からポンプ圧送される製氷水を、前記散水孔から各製氷板22の氷結温度にまで冷却されている製氷面に散布流下させ、該製氷面に所要形状の氷塊26を生成するようになっている。 【0014】外部水道系に接続する除氷水供給管33は、前記各製氷部24,25における両製氷板22,22の対向部における上部に設けた除氷水散水器(図示せず)に接続している。そして、除氷運転時に除氷水供給管33に配設した給水弁34を開放して外部水道系から供給された除氷水(水道水)を、除氷水散水器に穿設した多数の散水孔を介して製氷板22,22の各裏側に散布供給して流下させ、各製氷板22と氷塊26との氷結面を融解するよう構成される。また製氷板22,22の裏側を流下した除氷水は、製氷水と同様に前記集水板27を介して製氷水タンク28に回収され、これが次回の製氷水として使用される。 【0015】前記製氷水タンク28内にフロートスイッチ35が配設され、該スイッチ35は、製氷運転により両製氷部24,25に所要寸法の氷塊26が形成されることにより水位が所定レべルまで低下したことを検出(消費量の検出)した際に、製氷運転から除氷運転に切換えるべく機能する。なお、製氷水タンク28内には図示しないオーバーフロー管が配設され、該タンク28に貯留される最高水位が該オーバーフロー管により規定されるようになっている。また、前記第1蒸発器16の冷媒出口側の配管(後述する第1帰還管17)に除氷完了センサ36が配設され、該センサ36は、第1製氷部24からの氷塊26の脱氷が完了することによる冷媒温度の上昇(除氷完了温度)を検出した際に、除氷運転から製氷運転に切換えるべく機能する。 【0016】図1に示す第1実施例に係る冷却装置23では、圧縮機11の冷媒吐出側から導出した吐出管12が凝縮器13の冷媒入口側に接続され、圧縮機11で圧縮された高圧・高温の気化冷媒を凝縮器13に供給して凝縮するよう構成してある。この凝縮器13の冷媒出口側から導出した冷媒管14には、減圧手段としての第1キャピラリーチューブ15および第2キャピラリーチューブ19が分岐接続され、第1キャピラリーチューブ15は前記第1蒸発器16の冷媒入口側に接続されると共に、第2キャピラリーチューブ19は前記第2蒸発器20の冷媒入口側に接続されている。すなわち、凝縮器13で凝縮された液化冷媒の一部が第1キャピラリーチューブ15を介して第1蒸発器16に分岐供給され、該蒸発器16において第1キャピラリーチューブ15を経て減圧された液化冷媒が膨張気化することで熱交換がなされ、該蒸発器16に付帯した第1製氷部24を冷却するようになっている。また凝縮器13で凝縮された液化冷媒の一部が第2キャピラリーチューブ19を介して第2蒸発器20にも分岐供給され、該蒸発器20において第2キャピラリーチューブ19を経て減圧された液化冷媒が膨張気化することで熱交換がなされ、該蒸発器20に付帯した第2製氷部25を冷却するよう構成してある。なお第1実施例では、第1キャピラリーチューブ15および第2キャピラリーチューブ19自体が、凝縮器13からの液化冷媒を蒸発器16,20に分岐供給するための分岐管として機能する。 【0017】前記圧縮機11の冷媒吸入側に吸入管18が接続されており、該吸入管18に、第1蒸発器16の冷媒出口側から導出した第1帰還管17および第2蒸発器20の冷媒出口側から導出した第2帰還管21が接続され、両蒸発器15,20で熱交換して温度上昇した気化冷媒は、対応する第1帰還管17と第2帰還管21および吸入管18を介して圧縮機11に帰還するよう構成される。そして、圧縮機11に帰還した冷媒は、高圧・高温に圧縮した後に再循環に供される。 【0018】ここで、前述したように複数の蒸発器を同一の能力に加工することは極めて困難であり、製氷機に配設した際にはその能力に差を生ずることは避けられず、第1実施例では第1蒸発器16が第2蒸発器20より大きな能力を有しているものとして説明する。 【0019】前記冷却装置23では、図1に示すように、第1キャピラリーチューブ15の一部を、前記第2帰還管21と並列に沿うようハンダ等で接続した第1熱交換部(熱交換部)37を設け、該交換部37において第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒と、能力の小さな第2蒸発器20から導出する第2帰還管21を流通する気化冷媒とを熱交換して、該液化冷媒を過冷却するよう構成している。また、第2キャピラリーチューブ19の一部を、前記第1帰還管17と並列に沿うようハンダ等で接続した第2熱交換部(熱交換部)38を設け、該交換部38において第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒と、能力の大きな第1蒸発器16から導出する第1帰還管17を流通する気化冷媒とを熱交換して、該液化冷媒を過冷却するよう構成している。 【0020】図1に示す如く、前記吐出管12から分岐したホットガス管39は、ホットガス弁40を介して前記第1蒸発器16および第2蒸発器20の冷媒入口側に接続され、除氷運転に際してホットガス弁40を開放することで、前記圧縮機11から吐出される高温冷媒(ホットガス)を両蒸発器16,20に循環供給して除氷を行なうよう構成されている。なお、図2において符号41は、凝縮器13を空冷する冷却ファンを示す。 【0021】 【第1実施例の作用】次に、第1実施例に係る冷却装置を備えた自動製氷機の作用につき説明する。製氷運転が開始されると、前記第1蒸発器16および第2蒸発器20には冷媒が供給される。また前記循環ポンプ30が回転し、前記製氷水タンク28中の製氷水は、製氷水散布器32,32に圧送された後、各散水孔を介して両製氷部24,25の製氷面に散布供給される。第1製氷部24および第2製氷部25は、冷媒が循環される第1蒸発器16および第2蒸発器20により冷却されているので、製氷水は製氷面に接触して冷却された後、前記集水板27の通孔を介して製氷水タンク28に帰還する。このように製氷水が製氷水タンク28と両製氷部24,25との間を循環するのに伴い、製氷水の温度は徐々に下がり、その温度が0℃近くに達すると、両製氷部24,25の製氷面に製氷水の一部が氷結を始める。このように各製氷部24,25での氷結が徐々に進行し、最終的に所要寸法の氷塊26が生成されるに至る。 【0022】前記冷却装置23における冷媒の循環につき説明する。前記圧縮機11で圧縮された気化冷媒は、図1に示す如く、吐出管12を経て凝縮器13で空冷されて凝縮し、この液化冷媒は前記冷媒管14を介して第1キャピラリーチューブ15および第2キャピラリーチューブ19に分岐供給される。そして、第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒は、前記第1熱交換部37において前記第2蒸発器20の第2帰還管21を通流する気化冷媒との間で熱交換して過冷却された後に、第1蒸発器16中で一挙に膨張して蒸発することにより、前記第1製氷部24と熱交換を行なって氷点下にまで冷却させている。また第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒は、前記第2熱交換部38において前記第1蒸発器16の第1帰還管17との間で熱交換して過冷却された後に、第2蒸発器20中で一挙に膨張して蒸発することにより、前記第2製氷部25と熱交換を行なって氷点下にまで冷却させている。 【0023】前述したように、前記第1蒸発器16の能力が第2蒸発器20の能力より大きいから、第1蒸発器16の第1帰還管17を流通する気化冷媒の温度は高いが、第2蒸発器20は能力が小さいから、第2帰還管21を流通する気化冷媒の温度は低い。従って、前記第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒は、第2帰還管21を流通する温度の低い気化冷媒との熱交換により充分に過冷却され、第1蒸発器16への冷媒供給量が多めとなる。これに対し、前記第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒は、第1帰還管17を流通する温度の高い気化冷媒と熱交換されるために充分には過冷却されず、第2蒸発器20への冷媒供給量が少なめとなる。 【0024】すなわち、能力の大きな第1蒸発器16には多めの液化冷媒が供給され、能力の小さな第2蒸発器20には少なめの液化冷媒が供給されるから、第1帰還管17および第2帰還管21を流通する気化冷媒の温度が大きく変化することなく安定する。従って、第1蒸発器16および第2蒸発器20には、その能力に応じた量の液化冷媒が常に供給されるよう制御されることから、両蒸発器16,20は、その能力を最大限に発揮することができる。これにより、両蒸発器16,20で冷却される両製氷部24,25に形成される氷塊26の寸法も略均一となり、寸法にバラツキが生ずる品質の低下は防止される。また、前記製氷板22に形成される隣り合う氷塊26,26が必要以上に成長して氷結する連結氷が発生することはなく、製氷機自体の信頼性を高めることができる。なお、第1熱交換部37および第2熱交換部38では、第2帰還管21または第1帰還管17に対して第1キャピラリーチューブ15または第2キャピラリーチューブ19を巻付けることなく、並列に沿うよう配置してあるので、該キャピラリーチューブ15,19が配設作業に際して潰れることはなく、冷媒の循環は円滑に行なわれる。 【0025】 【第1実施例の変更例】図3は、第1実施例の変更例に係る冷却装置42を示すものであって、基本的な構成は第1実施例と同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。前記冷媒管14から分岐する第1キャピラリーチューブ15については、前記吸入管18および第2帰還管21と夫々並列に沿うようハンダ等で接続した第1副熱交換部(熱交換部)43および第1熱交換部37が設けられる。そして、第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒を、先ず第1副熱交換部43において吸入管18を流通する気化冷媒と熱交換した後に、第1熱交換部37において能力の小さな第2蒸発器20から導出する第2帰還管21を流通する気化冷媒と熱交換して、該液化冷媒を過冷却するよう構成している。また、前記冷媒管14から分岐する第2キャピラリーチューブ19については、前記吸入管18および第1帰還管17と夫々並列に沿うようハンダ等で接続した第2副熱交換部(熱交換部)44および第2熱交換部38が設けられる。そして、第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒を、先ず第2副熱交換部43において吸入管18を流通する気化冷媒と熱交換した後に、第2熱交換部38において能力の大きな第1蒸発器16から導出する第1帰還管17を流通する気化冷媒と熱交換して、該液化冷媒を過冷却するよう構成している。 【0026】すなわち変更例の場合は、両キャピラリーチューブ15,19を流通する液化冷媒を、次ず吸入管18を流通する気化冷媒と熱交換させることで、両チューブ15,19を流通する液化冷媒の何れをも過冷却して冷媒自体の能力を確保する。そして、以後は、第1実施例と同様に能力の大きい第1蒸発器16の第1帰還管17を流通する気化冷媒と第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒との熱交換、および能力の小さい第2蒸発器20の第2帰還管21を流通する気化冷媒と第1キャピラリーチューブ15を流通する液化冷媒との熱交換により、第1蒸発器16および第2蒸発器20に夫々能力に応じた液化冷媒を供給することができる。従って、第1実施例と同様に両蒸発器16,20の能力を最大限に発揮し得ると共に、製氷機自体の信頼性を高めることができる。また、第1副熱交換部43および第2副熱交換部44では、吸入管18に対して第1キャピラリーチューブ15または第2キャピラリーチューブ19を巻付けることなく、並列に沿うよう配置してあるので、該キャピラリーチューブ15,19が配設作業に際して潰れることはなく、冷媒の循環は円滑に行なわれる。 【0027】ここで、図1に示す冷却装置における冷却回路内を流通する冷媒の状況は、図4のA→B→C→Dと変化するのに対し、変更例の場合は図5のA'→B'→C'→D'と変化することが実験から判明している。すなわち、第1キャピラリーチューブ15および第2キャピラリーチューブ19を流通する液化冷媒を、第1副熱交換部43および第2副熱交換部44において吸入管18を流通する気化冷媒と熱交換することで、第1実施例に比べて変更例の構成では、図4における飽和液線との交点EからC点までの長さと、図5における飽和液線との交点E'からC'点までの長さとの差分だけ液化冷媒が過冷却されており、冷却能力が向上(図4におけるD点から飽和蒸気線との交点Fまでの長さに対する図5におけるD'から飽和蒸気線との交点F'までの長さの差分向上)することが確認された。また冷却能力の向上により、異なる能力の蒸発器16,20への液化冷媒の供給がバランスするのに要する時間、応答性も良くなる。なお、図4および図5は、モリエル線図に基づいて表したものである。 【0028】 【第2実施例】図6は、第2実施例に係る冷却装置の概略構成を示すものである。なお、第1実施例で説明した同一の部材には同じ符号を付して示す。すなわち、第2実施例に係る冷却装置45では、圧縮機11の冷媒吐出側から導出した吐出管12は、凝縮器13の冷媒入口側に接続され、該凝縮器13の冷媒出口側から導出した冷媒管14から分岐した第1分岐管(分岐管)46は、減圧手段としての第1膨張弁47を介して第1蒸発器16の冷媒入口側に接続されている。そして第1蒸発器16の冷媒出口側から導出した第1帰還管17は、圧縮機11の冷媒吸入側に接続されている吸入管18に接続される。また前記冷媒管14から分岐した第2分岐管(分岐管)48は、減圧手段としての第2膨張弁49を介して第2蒸発器20の冷媒入口側に接続されている。そして第2蒸発器20の冷媒出口側から導出した第2帰還管21は、前記吸入管18に接続されるよう構成してある。 【0029】前記第1蒸発器16の第1帰還管17には、冷媒出口側における冷媒温度を検出する第1感温部51が配設され、この第1感温部51により前記第1膨張弁47の絞り制御を行なうようになっている。また同様に、第2蒸発器20の第2帰還管21には、冷媒出口側における冷媒温度を検出する第2感温部52が配設され、この第2感温部52により前記第2膨張弁49の絞り制御を行なうようになっている。なお、第1膨張弁47および第2膨張弁49の絞り制御を行なう手段は、冷媒出口側における冷媒温度を検出する感温部に限らず、冷媒圧力を検出する手段であってもよい。 【0030】前記第1分岐管46の途中に、該第1分岐管46を流通する液化冷媒と前記第2帰還管21を流通する気化冷媒との熱交換を行なう第1熱交換部(熱交換部)53が設けられると共に、第2分岐管48の途中に、該第2分岐管48を流通する液化冷媒と前記第1帰還管17を流通する気化冷媒との熱交換を行なう第2熱交換部(熱交換部)54が設けられる。そして、両熱交換部53,54での冷媒の熱交換により、冷媒温度を制御して能力の異なる第1蒸発器16および第2蒸発器20に、その能力に応じた冷媒を供給するよう構成される。なお、第2実施例においても第1蒸発器16の能力が第2蒸発器20の能力よりも大きいものとする。また第1熱交換部53の構成は、第2帰還管21と第1分岐管46とを並列に沿うよう配置してハンダ等で接続したものであり、第2熱交換部54の構成は、第1帰還管17と第2分岐管48とを並列に沿うよう配置してハンダ等で接続したものである。 【0031】なお、図示しないが、第2実施例にも第1実施例と同様のホットガス回路が設けられ、除氷運転時には圧縮機11から吐出される高温冷媒(ホットガス)を両蒸発器16,20に循環供給して除氷を行なうよう構成される。 【0032】 【第2実施例の作用】次に、第2実施例に係る冷却装置の作用につき説明する。製氷機の製氷運転に際しては、前記圧縮機11で圧縮された高圧・高温の気化冷媒は、凝縮器13に供給されて凝縮され、この凝縮された液化冷媒の一部が前記冷媒管14から分岐した第1分岐管46を流通する。この第1分岐管46を流通する液化冷媒は、前記第1熱交換部53において第2蒸発器20の第2帰還管21を流通する気化冷媒との間で熱交換されて過冷却した後に、前記第1膨張弁47で減圧されて第1蒸発器16に供給される。そして、第1蒸発器16では減圧された冷媒が一挙に膨張して蒸発することにより、前記第1製氷部24を冷却する。第1蒸発器16で熱交換して温度上昇した気化冷媒は、第1帰還管17および吸入管18を介して前記圧縮機11に帰還する。また、凝縮器13で凝縮された液化冷媒の一部は、前記冷媒管14から分岐した第2分岐管48を流通する。この第2分岐管48を流通する液化冷媒は、前記第2熱交換部54において第1蒸発器16の第1帰還管17を流通する気化冷媒との間で熱交換されて過冷却した後に、前記第2膨張弁49で減圧されて第2蒸発器20に供給される。そして、第2蒸発器20では減圧された冷媒が一挙に膨張して蒸発することにより、前記第2製氷部25を冷却する。第2蒸発器20で熱交換して温度上昇した気化冷媒は、第2帰還管21および吸入管18を介して前記圧縮機11に帰還する。 【0033】前述したように、前記第1蒸発器16の能力が第2蒸発器20の能力より大きいから、第1蒸発器16の第1帰還管17を流通する気化冷媒の温度は高いが、第2蒸発器20は能力が小さいから、第2帰還管21を流通する気化冷媒の温度は低い。従って、前記第1分岐管46を流通する液化冷媒は、第2帰還管21を流通する温度の低い気化冷媒との熱交換により充分に過冷却され、第1蒸発器16への冷媒供給量が多めとなる。これに対し、前記第2分岐管48を流通する液化冷媒は、第1帰還管17を流通する温度の高い気化冷媒と熱交換されるために充分には過冷却されず、第2蒸発器20への冷媒供給量が少なめとなる。 【0034】ここで、減圧手段として前記膨張弁47,49を用いる冷却装置23では、該膨張弁47,49の開閉量を制御することで各蒸発器16,20への冷媒供給量を調節可能である。しかし、該膨張弁47,49では、前記蒸発器16,20の冷媒出口側の冷媒温度を前記感温部51,52により関接的に検出してその開閉量を制御しているので、そのタイミングが遅れるおそれがある。また膨張弁47,49だけでは、能力の異なる第1蒸発器16と第2蒸発器20への冷媒供給をバランス良く制御できない。 【0035】しかるに、前述したように第1分岐管46を流通する液化冷媒と第2帰還管21を流通する気化冷媒との熱交換を行なわせる第1熱交換部53および第2分岐管48を流通する液化冷媒と第1帰還管17を流通する気化冷媒との熱交換を行なわせる第2熱交換部54を設けることにより、第1蒸発器16および第2蒸発器20には、その能力に応じた量の液化冷媒が供給される。従って、両蒸発器16,20は、その能力を最大限に発揮し得る。また両蒸発器16,20で冷却される製氷部24,25に形成される氷塊26の寸法も略均一となり、連結氷等が発生するのは防止され、製氷機自体の信頼性を高めることができる。なお第2実施例においても、第1熱交換部53および第2熱交換部54では、第1分岐管46または第2分岐管48を第2帰還管21または第1帰還管17に巻付けることなく、並列に沿うよう配置してあるので、該分岐管46,48が配設作業に際して潰れることはなく、冷媒の循環は円滑に行なわれる。 【0036】 【変更例】前述した第1および第2実施例では、2基の蒸発器を備える冷却装置につき説明したが、蒸発器の配設数は3基以上であってもよく、各蒸発器への冷媒供給量がバランスするように、各蒸発器の分岐管と能力の異なる別の蒸発器の帰還管との間に熱交換部を設ければよい。また、冷却装置が採用される自動製氷機は流下式に限らず、噴射式であってもよい。更に、第2実施例において、第1実施例の変更例に係る構成を採用することができる。 【0037】 【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る冷却装置によれば、各蒸発器の分岐管を流通する液化冷媒と、能力の異なる別の蒸発器の帰還管を流通する気化冷媒との間で熱交換を行なわせる熱交換部を設けたことで、複数の異なる能力の蒸発器に液化冷媒をバランスよく分岐供給することができる。すなわち、各蒸発器には、その能力に応じた量の液化冷媒が常に供給されるよう制御されるから、各蒸発器は、その能力を最大限に発揮することができる。従って、複数の製氷部を備える製氷機に当該冷却装置を採用した場合は、各蒸発器で冷却される製氷部に形成される氷塊の寸法を略均一化することができ、寸法にバラツキが生ずる品質の低下は防止される。また、製氷部に形成される隣り合う氷塊が必要以上に成長して氷結する連結氷が発生することはなく、製氷機自体の信頼性を高めることが可能となる。 【0038】更に、圧縮機の冷媒吸入側に接続された吸入管に全ての帰還管を接続して、各分岐管を流通する液化冷媒と吸入管を流通する気化冷媒との間で熱交換を行なわせる熱交換部を設けたことで、冷却能力が向上し、これに伴い複数の異なる能力の蒸発器への液化冷媒の供給がバランスするのに要する時間を短縮し得ると共に応答性が向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000194893 【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月25日(1998.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076048 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 喜幾
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| 【公開番号】 |
特開2000−193329(P2000−193329A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−371568 |
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