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【発明の名称】 レシーバドライヤ
【発明者】 【氏名】古田 卓司

【要約】 【課題】カーエアコンに装備されるレシーバドライヤの構造の小型、簡素化、軽量化を図る。

【解決手段】レシーバドライヤ1は底部が開口する円筒状の本体10と、本体の開口部を密封する封止部材40を有する。本体10はアルミ合金材を冷間鍛造してつくられ、封止部材40もアルミ合金材を冷間鍛造してつくられ、本体10の開口部に係合される円板状の封止部41と封止部から外側へ延びる取付部42を有する。取付部42には冷媒の流入口44と流出口46が設けられる。フィルタ62の押え板60はパイプ50の膨出部52により位置規制され、押え板66は本体10に形成される内側への突起12により位置規制される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用冷房システムに装備されて液相冷媒を一時的に貯留するレシーバドライヤであって、底部が開口する筒状の本体と、本体の開口部を密封する封止部材とを有し、封止部材に設けられる冷媒の流入口と流出口と、封止部材の冷媒の流入口に一端が挿入され、他端部が支持部材に支持されて本体の内面の上部に開口するパイプを備えることを特徴とするレシーバドライヤ。
【請求項2】 本体の頂部に形成されるネジ穴に、圧力検知手段を備えることを特徴とする請求項1記載のレシーバドライヤ。
【請求項3】 本体内部に画成される乾燥室は、乾燥剤と、乾燥剤の上下に配設されるフィルタと、フィルタを支持するメッシュ状の押え板を有し、上部の押え板はパイプに形成される膨出部で位置規制され、下部の押え板は、本体の一部を内側に変形させて形成される突起により位置規制されることを特徴とする請求項1記載のレシーバドライヤ。
【請求項4】 パイプ支持部材は、本体頂部のネジ穴と本体内部を連通するスリットを備えることを特徴とする請求項1記載のレシーバドライヤ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用冷房システムに用いられ液相冷媒を一時的に貯留するカーエアコン用のレシーバドライヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平7−190567号公報はカーエアコン用のレシーバドライヤを開示する。上記公報に示されたレシーバドライヤは、下部が開口する有底の筒状の本体と、本体内に具備される乾燥部材と、本体の開口部を密封する封止部材となるヘッド部材とを有し、ヘッド部材に設けられる冷媒の流入口及び流出口を備えるものである。かかる従来のレシーバドライヤにあっては、冷媒は筒状のレシーバドライヤの底部から流入してフィルタ部材と乾燥部材を通過することによって、水分と混入物を除かれ、底部の流出口から送出されるので、冷媒の流出入パイプのレイアウトが簡素化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、筒状の本体を小径化し、フィルタ部材と乾燥部材の取付構造を簡略化するとともに、冷媒の流入口、流出口の先端形状を改良し、さらに軽量化された構成のレシーバドライヤを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のレシーバドライヤは、基本的な手段として、底部が開口する筒状の本体と、本体の開口部を密封する封止部材とを有し、封止部材に設けられる冷媒の流入口と流出口と、封止部材の冷媒の流入口に一端が挿入され、他端部が支持部材に支持されて本体の内面の上部に開口するパイプを備える。そして、本体の頂部に形成されるネジ穴に、圧力スイッチや圧力センサ等の圧力検知手段を備えることもできる。
【0005】さらに、本体内部に画成される乾燥室は、乾燥剤と、乾燥剤の上下に配設されるフィルタと、フィルタを支持するメッシュ状の押え板を有し、上部の押え板はパイプに形成される膨出部で位置規制され、下部の押え板は、本体の一部を内側に変形させて形成される突起により位置規制され、パイプ支持部材は、本体頂部のネジ穴と本体内部を連通するスリットを備えるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明のレシーバドライヤの断面図、図2は図1のA矢視図、図3は図2の下面図である。全体を符号1で示すレシーバドライヤは、一端部が開口する有底の円筒状の本体10を有する。この本体10は、例えばアルミ合金の素材を冷間鍛造加工により細長い有底円筒形に成形されるものである。アルミ合金は加工性が良いので、例えば底部より外側に延長して設けられるボス部20も一体に形成することができる。
【0007】このボス部20は、本体10の外径寸法よりも狭い寸法にて形成されて、材料の節約と軽量化を図る。ボス部20には、本体10の軸方向に貫通するネジ穴30が設けられる。ネジ穴30には、圧力スイッチや圧力センサ等の圧力検知手段35が取り付けられ、本体内の冷媒の圧力を検知する。圧力検知手段35を必要としない場合には、このネジ穴30を例えばプラグで封止する。
【0008】本体10の開口部にはアルミ合金製の封止部材40がアーク溶接加工部AWにより溶接固着される。封止部材40は、円盤形状の封止部41と、封止部41から突出する一体に形成された角柱状の取付部42を有し、取付部42には冷媒の流入口44と冷媒の流出口46が設けられ、それぞれパイプ状の端部44a,46aが形成される。冷媒の流出口46には、ボルト状のヒューズ部材48が取り付けられる。
【0009】また、取付部42に形成される有底のボルト穴47を利用して、レシーバドライヤ1を他の機器に固着される。この際に、パイプ状の端部44a,46aを相手の機器に挿入することにより、ホースを省略して相手の機器に連結することができる。冷媒の流入口44に連通する封止部材40の開口部には、パイプ50の一端部が差し込まれ、パイプ50の他端部はパイプ支持部材80を介して本体10の内部の上端部に当接される。
【0010】本体10の内部には、1対のフィルタ62,64により乾燥室が画成され、乾燥剤70が充填される。上部のフィルタ62の上面には、第1の押え板60が配設されてフィルタ62を支持する。この押え板60は、例えばメッシュ状の金属板等でつくられる。第1の押え板60は、本体内に装備されるパイプ50に形成されるリング状の膨出部52により本体10内に位置決めされる。
【0011】下部のフィルタ64は、第2の押え板66で下側を支持される。この第2の押え板66は、本体10の内側に突出する突起12により本体10内部に位置決めされる。突起12は、円周上の3ヵ所に設けられる。この突起をノッチ加工により形成することにかえて、ローリング加工により内側に突出する溝を用いることもできる。
【0012】図4は、パイプ支持部材80の詳細を示す正面図、上面図、下面図である。パイプ支持部材80は、例えば合成樹脂を成形加工してつくられるものであって、パイプの取付部84と、着座部82を有する。パイプの取付部84は、パイプ50の端部を受け入れる段付穴86を有し、パイプ50から流入する冷媒は、スリット88を介して本体10内に注入される。
【0013】かかるパイプ支持部材80にスリット88を設けることにより、冷凍サイクルを構成するコンデンサ(図示せず)より流入口44、パイプ50を介して流入した冷媒は、スリット88から本体10内に注入されることとなり、冷媒は直接圧力検知手段35に到達し、衝突することがない。したがって、冷媒が直接圧力検知手段35に衝突することによって生じることがある圧力検知手段35の作動不良などの不具合を防止することができる。
【0014】パイプ取付部84に連続する着座部82は、パイプ取付部84より大径の胴部を有し、スリット85により外側と連通する。本体10内に充填された冷媒は、このスリット85を介して本体10のボルト穴30に流入し、圧力センサ35に圧力を伝達する。
【0015】
【発明の効果】本発明のレシーバドライヤは上述したように、底部が開口する円筒形の本体と、本体の開口部を封止する封止部材とを備え、封止部に冷媒の流入口と流出口を設けることで、小型軽量化を達成している。
【0014】さらに、本体の開口部を封止する封止部材も、本体の開口部を覆う円板状の封止部と、この封止部から本体の軸方向に突出する取付部を有する形状をもつ部材を冷間鍛造によって形成し、加工代を最少限とする素材を形成するので、材料の歩留りが向上し、軽量化を図ることができる。また、レシーバドライヤを取り付ける構造が外側に突出しなくても済み、レシーバドライヤの取付スペースを容易に確保できる利点がある。さらにまた、圧力検知手段に冷媒が直接到達することがなくなり、圧力検知手段の保護を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】391002166
【氏名又は名称】株式会社不二工機
【出願日】 平成10年12月2日(1998.12.2)
【代理人】 【識別番号】100095913
【弁理士】
【氏名又は名称】沼形 義彰 (外3名)
【公開番号】 特開2000−171127(P2000−171127A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−343073