| 【発明の名称】 |
冷凍装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松岡 弘宗
【氏名】田中 修
【氏名】本田 雅裕
【氏名】小谷 拓也
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| 【要約】 |
【課題】凝縮温度の異なる2台の熱交換器を有効に利用し、冷媒の過冷却度の低下を抑制して能力の拡大を図る。
【解決手段】第1圧縮機(21)と室外熱交換器(23)とを有する第1冷媒通路(20)と、第2圧縮機(31)と蓄熱用熱交換器(32)とを有する第2冷媒通路(30)と、室内膨張弁(E4)と室内熱交換器(42)とを有する第3冷媒通路(40)とを接続した冷凍回路(1R)を備えている。蓄熱用熱交換器(32)は複数のパスを備えている。第1圧縮機(21)から吐出した冷媒は室外熱交換器(23)で凝縮した後に複数に分流する。一方、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒も複数に分流する。両冷媒を分流毎に合流して蓄熱用熱交換器(32)の各パスに流す。その後、冷媒は、蓄熱用熱交換器(32)において凝縮した後、室内膨張弁(E4)で減圧し、室内熱交換器(42)で蒸発して第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】第1圧縮機(21)と第1熱交換器(23)とを有する第1冷媒通路(20)と、第2圧縮機(31)と第2熱交換器(32)とを有する第2冷媒通路(30)と、膨張機構(E4)と第3熱交換器(42)とを有する第3冷媒通路(40)とが接続された冷凍回路(1R)を備え、上記第1圧縮機(21)から吐出した冷媒が第1熱交換器(23)で凝縮した後、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒と合流し、合流後の冷媒が第2熱交換器(32)において上記第1熱交換器(23)より低温で凝縮した後、膨張機構(E4)で減圧し、第3熱交換器(42)で蒸発して第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る冷媒循環を少なくとも行う冷凍装置であって、上記第2熱交換器(32)が複数のパスを備える一方、上記冷凍回路(1R)は、上記冷媒循環時に、第1熱交換器(23)で凝縮した冷媒と、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒とをそれぞれ複数に分流した後、それぞれ合流させ、合流した冷媒が上記第2熱交換器(32)の各パスに流れるように構成されている冷凍装置。 【請求項2】冷凍回路(1R)の第1冷媒通路(20)は、第1熱交換器(23)で凝縮した冷媒を減圧した後に分流させるように膨張機構(E9)を備えている請求項1記載の冷凍装置。 【請求項3】第1熱交換器(23)は空気熱交換器であり、第2熱交換器(32)は水熱交換器である請求項1記載の冷凍装置。 【請求項4】第2熱交換器(32)は、蓄熱槽(11)に収納されて該蓄熱槽(11)の冷熱で冷媒を凝縮するように構成されている請求項1記載の冷凍装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、特に、2つの異なる温度で凝縮させる冷凍装置に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、冷凍装置としては、特開平3−28672号公報に開示されているように、蓄熱式の空気調和装置がある。この空気調和装置は、圧縮機と室外熱交換器と室外膨張弁と室内膨張弁と室内熱交換器とが順に接続されたメイン通路を備える一方、蓄熱槽に収納されて蓄熱媒体と冷媒との間で熱交換する蓄熱用熱交換器を備えている。そして、上記空気調和装置は、蓄熱を利用しない通常冷房運転や蓄熱を利用した蓄熱冷房運転などを行うように構成されている。 【0003】この通常冷房運転においては、圧縮機から冷媒が室外熱交換器で凝縮した後、室内膨張弁で減圧し、室内熱交換器で蒸発して圧縮機に戻る循環を行う。 【0004】また、蓄熱冷房運転の1態様においては、圧縮機から冷媒が蓄熱用熱交換器で凝縮した後、室内膨張弁で減圧し、室内熱交換器で蒸発して圧縮機に戻る循環を行う。 【0005】また、蓄熱冷房運転の他の態様においては、圧縮機から冷媒が室外熱交換器で凝縮した後、蓄熱用熱交換器で過冷却され、その後、室内膨張弁で減圧し、室内熱交換器で蒸発して圧縮機に戻る循環を行う。 【0006】このように、上記空気調和装置では、蓄熱の利用によって、凝縮温度の低下や冷媒の過冷却の増大を図り、冷房能力の拡大を図るようにしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上述した空気調和装置においては、蓄熱用熱交換器で冷熱を必ずしも有効に利用しているとは限らないという問題がある。そこで、2温度凝縮を行うようにした空気調和装置が提案されている。 【0008】この空気調和装置においては、2台の圧縮機が設けられている。そして、第1圧縮機が室外熱交換器に接続され、第2圧縮機が蓄熱用熱交換器に接続されている。上記第1圧縮機から吐出した冷媒は室外熱交換器に凝縮して液冷媒になる一方、第2圧縮機から吐出した冷媒は蓄熱用熱交換器で凝縮して液冷媒になる。その後、両液冷媒は、合流した後、室内膨張弁で減圧し、室内熱交換器で蒸発して圧縮機に戻る。 【0009】しかしながら、上記空気調和装置では、冷媒を室外熱交換器と蓄熱用熱交換器とにおいて凝縮させた後に合流させるようにしているため、冷媒の過冷却度が小さくなる。つまり、上記室外熱交換器の出口の冷媒温度は高く、蓄熱用熱交換器の出口の冷媒温度は低いことから、両冷媒を混合すると、過冷却度が小さくなり、冷房能力を十分に向上させることができないという問題があった。 【0010】本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもので、凝縮温度の異なる2台の熱交換器を有効に利用し、冷媒の過冷却度の低下を抑制して能力の拡大を図ることを目的とするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】〈発明の概要〉本発明は、第1熱交換器(23)からの液冷媒と第2圧縮機(31)からのガス冷媒とをそれぞれ分流した後に合流し、第2熱交換器(32)に供給するようにしたものである。 【0012】〈解決手段〉具体的に、図1に示すように、第1の解決手段は、第1圧縮機(21)と第1熱交換器(23)とを有する第1冷媒通路(20)と、第2圧縮機(31)と第2熱交換器(32)とを有する第2冷媒通路(30)と、膨張機構(E4)と第3熱交換器(42)とを有する第3冷媒通路(40)とが接続された冷凍回路(1R)を備えている。そして、上記第1圧縮機(21)から吐出した冷媒が第1熱交換器(23)で凝縮した後、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒と合流し、合流後の冷媒が第2熱交換器(32)において上記第1熱交換器(23)より低温で凝縮した後、膨張機構(E4)で減圧し、第3熱交換器(42)で蒸発して第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る冷媒循環を少なくとも行う冷凍装置を対象としている。更に、上記第2熱交換器(32)が複数のパスを備えている。加えて、上記冷凍回路(1R)は、上記冷媒循環時に、第1熱交換器(23)で凝縮した冷媒と、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒とをそれぞれ複数に分流した後、それぞれ合流させ、合流した冷媒が上記第2熱交換器(32)の各パスに流れるように構成されている。 【0013】また、第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、冷凍回路(1R)の第1冷媒通路(20)は、第1熱交換器(23)で凝縮した冷媒を減圧した後に分流させるように膨張機構(E9)を備えた構成している。 【0014】また、第3の解決手段は、上記第1の解決手段において、第1熱交換器(23)は空気熱交換器であり、第2熱交換器(32)は水熱交換器である構成としている。 【0015】また、第4の解決手段は、上記第1の解決手段において、第2熱交換器(32)は、蓄熱槽(11)に収納されて該蓄熱槽(11)の冷熱で冷媒を凝縮するように構成されたものである。 【0016】〈作用〉上記の特定事項により、第1の解決手段では、先ず、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動すると、該第1圧縮機(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、第1熱交換器(23)に流れる。該第1熱交換器(23)において、ガス冷媒は、凝縮して液冷媒となる。特に、第3の解決手段では、第1熱交換器(23)が空気熱交換器であるので、ガス冷媒は、空気と熱交換して凝縮する。その後、上記液冷媒は、複数に分流されるが、第2の解決手段では、分流される前に膨張機構(E9)で減圧される。 【0017】続いて、上記分流された液冷媒は、第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒も複数に分流されるので、上記液冷媒とガス冷媒とは、それぞれ合流して二相冷媒と成り、この二相冷媒が第2熱交換器(32)の各パスを流れる。上記二相冷媒は、第4の解決手段では、第2熱交換器(32)が蓄熱槽(11)に収納されているので、蓄熱槽(11)の蓄熱媒体と熱交換して凝縮し、液冷媒となって第3冷媒通路(40)に流れる。 【0018】その後、上記液冷媒は、膨張機構(E4)で減圧した後、第3熱交換器(42)で蒸発してガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返す。 【0019】 【発明の効果】したがって、本発明によれば、第1熱交換器(23)で凝縮した液冷媒と第2圧縮機(31)から吐出したガス冷媒とをそれぞれ分流した後に合流させて第2熱交換器(32)に流すようにしたために、冷媒の過冷却度を十分に確保することができるので、冷房等の能力の向上を確実に図ることができる。 【0020】特に、上記液冷媒とガス冷媒とを分流して合流するので、該液冷媒とガス冷媒とをほぼ均等な割合に分配して第2熱交換器(32)の各パスに供給するすることができる。 【0021】つまり、上記液冷媒とガス冷媒とを合流した後に分流しようとすると、各分流後の冷媒は、液とガスとの割合が大きく異なり、例えば、液冷媒のみが流れるパスやガス冷媒のみが流れるパスが生じる。この結果、例えば、蓄熱槽(11)の氷全体を均等に融解することができない。 【0022】これに対し、本発明では、第2熱交換器(32)の各パスにおける液冷媒とガス冷媒との割合をほぼ等しくすることができるので、氷が均等に融解され、蓄熱利用の効率を向上させることができる。同時に、上記第2熱交換器(32)の各パスにおける冷媒過冷却度がほぼ等しくすることができるので、冷媒全体の過冷却度を大きくすることができ、より能力の向上を図ることができる。 【0023】また、液冷媒は、分流前に減圧するようにすると、分流後に減圧する場合に比して、1つの膨張機構(E9)で減圧することができる。この結果、部品点数の増大を防止することができる。 【0024】また、上記第2熱交換器(32)が蓄熱槽(11)に収納され、合流後の冷媒を第2熱交換器(32)で凝縮する場合、蓄熱槽(11)の冷熱を効率よく利用することができるので、消費電力のピークを確実にシフトすることができる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0026】図1に示すように、本実施形態の空気調和装置(10)は、蓄熱槽(11)を備えた冷凍装置であって、複数の室内機(12,12,…)を備えたマルチ型に構成されている。 【0027】上記空気調和装置(10)は、第1冷媒通路(20)と第2冷媒通路(30)と第3冷媒通路(40)とを有する冷凍回路(1R)を備えている。更に、該冷凍回路(1R)が、第1冷媒通路(20)と第3冷媒通路(40)とより成るメイン回路(1M)を備えている。 【0028】上記第1冷媒通路(20)は、第1圧縮機(21)の吐出側から三方切換弁(22)と室外熱交換器(23)と室外膨張弁(E2)と第1開閉弁(S2)とが直列に冷媒配管(24)によって接続されて構成されている。そして、上記室外熱交換器(23)は、第1熱交換器であって、空気熱交換器で構成されている。 【0029】上記第3冷媒通路(40)には、複数の室内機(12,12,…)が互いに並列に接続されている。そして、該第3冷媒通路(40)は、複数の室内機(12,12,…)に対して三方切換弁(41)が直列に接続されて構成されている。該室内機(12)は、膨張機構である室内膨張弁(E4)と第3熱交換器である室内熱交換器(42)とが直列に接続されて構成されている。上記室内膨張弁(E4)と室内熱交換器(42)と三方切換弁(41)とが冷媒配管(43)によって接続されている。 【0030】上記第3冷媒通路(40)における室内膨張弁(E4)側の一端は、第1冷媒通路(20)における第1開閉弁(S2)側の一端に接続され、第3冷媒通路(40)における三方切換弁(41)側の一端は、第1圧縮機(21)の吸込み側に接続されている。そして、上記第1冷媒通路(20)と第3冷媒通路(40)によって閉回路のメイン回路(1M)が構成されている。 【0031】上記第2冷媒通路(30)は、第2圧縮機(31)の吐出側から第2開閉弁(S3)と蓄熱用熱交換器(32)と蓄熱用膨張弁(E3)とが直列に冷媒配管(33)によって接続されて構成されている。そして、上記第2圧縮機(31)の吸込み側は、第3冷媒通路(40)に接続され、第2冷媒通路(30)における蓄熱用膨張弁(E3)側の一端は、第1冷媒通路(20)と第3冷媒通路(40)との連結点Xに接続されている。 【0032】上記蓄熱用熱交換器(32)は、第2熱交換器であって、水等の蓄熱媒体が貯留された蓄熱槽(11)に収納され、凝縮温度が室外熱交換器(23)よりも低くなる水熱交換器で構成されている。該蓄熱槽(11)には、水やブラインなどの蓄熱媒体が貯留されている。一方、上記蓄熱用熱交換器(32)は、図示しないが、冷媒が流れる複数のパスを備え、熱交換器表面に氷を生成して蓄熱槽(11)に冷熱を蓄える一方、温水を生成して蓄熱槽(11)に温熱を蓄えるように構成されている。 【0033】上記第1冷媒通路(20)の第1圧縮機(21)の吐出側と第2冷媒通路(30)の第2圧縮機(31)の吐出側との間には連結配管(50)が接続され、該連結配管(50)には第3開閉弁(S5)が設けられている。 【0034】上記第1冷媒通路(20)の三方切換弁(22)には吸入配管(60)の一端が接続され、該吸入配管(60)の他端は、第3冷媒通路(40)における両圧縮機(21,31)の吸込み側に接続されている。そして、上記三方切換弁(22)は、室外熱交換器(23)を両圧縮機(21,31)の吐出側と吸込み側の何れかに連通させるように構成されている。 【0035】上記第3冷媒通路(40)の三方切換弁(41)には高圧配管(70)の一端が接続され、該高圧配管(70)の他端は、上記第2冷媒通路(30)の第2圧縮機(31)と第2開閉弁(S3)との間に接続されている。 【0036】上記第2冷媒通路(30)の第2開閉弁(S3)と蓄熱用熱交換器(32)との間には低圧配管(80)の一端Yが接続され、該低圧配管(80)は第4開閉弁(S8)を備え、他端が第3冷媒通路(40)の三方切換弁(41)と両圧縮機(21,31)の吸込み側との間に接続されている。 【0037】上記第1冷媒通路(20)における室外膨張弁(E2)と第1開閉弁(S2)との間には分岐配管(90)が分岐されている。該分岐配管(90)は膨張機構である分岐膨張弁(E9)が設けられると共に、上記第2冷媒通路(30)における蓄熱用熱交換器(32)と低圧配管(80)の連結点Yとの間に接続されている。 【0038】上記第1冷媒通路(20)の分岐配管(90)における第2冷媒通路(30)の接続端部(図1のL部分)は、図2に示すように、分流管(9a)が設けられている。該分流管(9a)は、複数の冷媒管(9b,9b,…)が接続され、室外熱交換器(23)からの冷媒を複数に分流している。 【0039】一方、上記第2冷媒通路(30)における第1冷媒通路(20)の分岐配管(90)の接続部(図1のL部分)は、図2に示すように、ヘッダ(3a)が設けられている。該ヘッダ(3a)は、複数の冷媒管(3b,3b,…)が接続され、第2圧縮機(31)からの冷媒を複数に分流している。上記分流管(9a)の冷媒管(9b,9b,…)がヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)に接続され、該ヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)が蓄熱用熱交換器(32)の各パスに接続されている。つまり、上記各冷媒管(9b,3b,…)は、室外熱交換器(23)からの液冷媒と第2圧縮機(31)からのガス冷媒とを分流した後に合流させている。 【0040】そして、上記冷凍回路(1R)は、少なくとも、冷房運転時に蓄熱を利用した高負荷運転を行う他、冷房運転時に、蓄熱を利用した低負荷運転と冷熱を蓄える蓄熱運転を行い、暖房運転時には、蓄熱を利用しない通常運転と蓄熱を利用した利用運転と温熱を蓄える蓄熱運転と行うように構成されている。 【0041】〈空調動作〉次に、上述した空気調和装置(10)の運転動作について運転状態毎に説明する。 【0042】−冷房時の蓄熱運転−先ず、蓄熱運転は、図3に示すように、2つの三方切換弁(22,41)が図3の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が開状態に、第2開閉弁(S3)が閉状態に、第3開閉弁(S5)が開状態に、第4開閉弁(S8)が開状態に切り換わり、室外膨張弁(E2)が全開状態に、分岐膨張弁(E9)及び室内膨張弁(E4)が全閉状態に、蓄熱用膨張弁(E3)が所定の開度に調整される。 【0043】この状態において、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、合流し、三方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)に流れる。該室外熱交換器(23)において、ガス冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、室外膨張弁(E2)を通り、分岐配管(90)を流れることなく、第1開閉弁(S2)を通り、連結点Xを通って第2冷媒通路(30)に流れる。 【0044】その後、上記液冷媒は、蓄熱用膨張弁(E3)で減圧した後、蓄熱用熱交換器(32)で蒸発して蓄熱媒体を冷却し、ガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、低圧配管(80)を流れ、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、熱交換器表面に氷を生成し、冷熱を蓄熱槽(11)に蓄える。 【0045】−冷房時の高負荷運転−この高負荷運転は、上述した蓄熱を利用した冷房運転であり、図4に示すように、本願発明の最も特徴する運転態様である。該高負荷運転においては、2つの三方切換弁(22,41)が図4の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が閉状態に、第2開閉弁(S3)が開状態に、第3開閉弁(S5)が閉状態に、第4開閉弁(S8)が閉状態に切り換わり、室外膨張弁(E2)及び蓄熱用膨張弁(E3)が全開状態に、分岐膨張弁(E9)及び室内膨張弁(E4)が所定の開度に調整される。 【0046】先ず、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)から吐出した高圧ガス冷媒は、三方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)に流れる。該室外熱交換器(23)において、ガス冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この第1冷媒通路(20)の液冷媒は、室外膨張弁(E2)を通り、分岐配管(90)に流れ、分岐膨張弁(E9)で所定圧に減圧されて分流管(9a)に流れる。 【0047】一方、上記第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、第2開閉弁(S3)を通ってヘッダ(3a)に流れる。 【0048】上記第1冷媒通路(20)の液冷媒は、分流管(9a)で各冷媒管(9b,9b,…)に分流される。また、第2冷媒通路(30)のガス冷媒は、ヘッダ(3a)で各冷媒管(3b,3b,…)に分流される。その後、上記液冷媒とガス冷媒とは、各冷媒管(9b,3b,…)毎に合流して二相冷媒と成り、蓄熱用熱交換器(32)の各パスを流れる。上記二相冷媒は、蓄熱用熱交換器(32)で蓄熱媒体と熱交換して凝縮し、液冷媒となって蓄熱用膨張弁(E3)を通り、第3冷媒通路(40)に流れる。 【0049】続いて、上記液冷媒は、各室内機(12)を流れ、室内膨張弁(E4)で減圧した後、室内熱交換器(42)で蒸発してガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、三方切換弁(41)を通り、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、室内を冷房する。 【0050】上述した冷媒循環の冷媒特性を図5のモリエル線図で説明する。 【0051】先ず、A点で高圧ガス冷媒が第1圧縮機(21)から吐出し、該高圧ガス冷媒は、室外熱交換器(23)で凝縮してB点の液冷媒となる。この液冷媒は、分岐膨張弁(E9)でC点まで減圧する。 【0052】一方、D点で高圧ガス冷媒が第2圧縮機(31)から吐出し、この高圧ガス冷媒(D点)と上記第1冷媒通路(20)の液冷媒(C点)とが合流してE点の二相冷媒となる。 【0053】その後、該二相冷媒は、蓄熱用熱交換器(32)で凝縮してF点の液冷媒となる。この液冷媒は、室内膨張弁(E4)でG点まで減圧し、室内熱交換器(42)で蒸発してH点のガス冷媒となり、該ガス冷媒が第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。 【0054】そこで、比較例として室外熱交換器(23)で凝縮した液冷媒と蓄熱用熱交換器(32)で凝縮した液冷媒と合流するようにした場合の冷媒循環の冷媒特性を図6のモリエル線図で説明する。 【0055】この場合、上記室外熱交換器(23)で凝縮した液冷媒が分岐配管(90)を流れることなく連結点Xに流れ、この連結点Xで蓄熱用熱交換器(32)で凝縮した液冷媒と合流する。 【0056】先ず、第1冷媒通路(20)の冷媒は、高圧ガス冷媒が第1圧縮機(21)から吐出し(A点)、室外熱交換器(23)で凝縮し(B点)、室外膨張弁(E2)で減圧する(C点)。一方、第2冷媒通路(30)の冷媒は、高圧ガス冷媒が第2圧縮機(31)から吐出し(D点)、蓄熱用熱交換器(32)で凝縮する(I点)。 【0057】その後、上記第1冷媒通路(20)の二相冷媒(C点)と第2冷媒通路(30)の液冷媒(I点)とが合流してF点の液冷媒となる。続いて、該液冷媒は、室内膨張弁(E4)で減圧し(G点)、室内熱交換器(42)で蒸発して第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る(H点)。 【0058】したがって、図6の比較例では、第2圧縮機(31)から吐出した冷媒が蓄熱用熱交換器(32)で凝縮して過冷却されるものの、その後、室外熱交換器(23)で凝縮した冷媒が合流するので、合流後の冷媒の過冷却度が小さくなる(F点参照)。これに対し、図5に示す本実施形態では、合流後の冷媒が過冷却されるので、冷媒過冷却度(F点)が大きくなる。 【0059】−冷房時の低負荷運転−この低負荷運転は、図7に示すように、2つの三方切換弁(22,41)が図7の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が閉状態に、第2開閉弁(S3)が閉状態に、第3開閉弁(S5)が開状態に、第4開閉弁(S8)が閉状態に切り換わり、室外膨張弁(E2)、分岐膨張弁(E9)及び蓄熱用膨張弁(E3)が全開状態に、室内膨張弁(E4)が所定の開度に調整される。尚、上記低負荷運転においても、蓄熱槽(11)に蓄熱媒体の冷熱が蓄えられている。 【0060】先ず、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、合流し、三方切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)に流れる。該室外熱交換器(23)において、ガス冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、室外膨張弁(E2)を通り、分岐配管(90)に流れた後、蓄熱用熱交換器(32)で蓄熱媒体と熱交換して過冷却される。この過冷却後の液冷媒は、蓄熱用膨張弁(E3)を通り、第3冷媒通路(40)に流れる。 【0061】続いて、上記液冷媒は、各室内機(12)を流れ、室内膨張弁(E4)で減圧した後、室内熱交換器(42)で蒸発してガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、三方切換弁(41)を通り、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、室内を冷房する。 【0062】−暖房時の通常運転−この通常運転は、図8に示すように、2つの三方切換弁(22,41)が図8の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が開状態に、第2開閉弁(S3)が閉状態に、第3開閉弁(S5)が開状態に、第4開閉弁(S8)が閉状態に切り換わり、室内膨張弁(E4)が全開状態に、分岐膨張弁(E9)及び蓄熱用膨張弁(E3)が全閉状態に、室外膨張弁(E2)が所定の開度に調整される。 【0063】先ず、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、合流し、第2冷媒通路(30)から高圧配管(70)及び三方切換弁(41)を通って室内熱交換器(42)に流れる。該室内熱交換器(42)において、ガス冷媒は、室内空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、室内膨張弁(E4)を通り、第1冷媒通路(20)に流れる。 【0064】その後、上記液冷媒は、第1開閉弁(S2)を通り、室外膨張弁(E2)で減圧した後、室外熱交換器(23)で室外空気と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、三方切換弁(22)から吸入配管(60)を流れ、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、室内を暖房する。 【0065】−暖房時の蓄熱運転−この蓄熱運転は、図9に示すように、2つの三方切換弁(22,41)が図9の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が開状態に、第2開閉弁(S3)が開状態に、第3開閉弁(S5)が開状態に、第4開閉弁(S8)が閉状態に切り換わり、蓄熱用膨張弁(E3)が全開状態に、分岐膨張弁(E9)及び室内膨張弁(E4)が全閉状態に、室外膨張弁(E2)が所定の開度に調整される。 【0066】この状態において、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、合流し、第2冷媒通路(30)を通って蓄熱用熱交換器(32)に流れる。該蓄熱用熱交換器(32)において、ガス冷媒は、蓄熱媒体と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、蓄熱用膨張弁(E3)を通り、連結点Xに流れて第1冷媒通路(20)に流れる。 【0067】その後、上記液冷媒は、第1開閉弁(S2)を通り、室外膨張弁(E2)で減圧した後、室外熱交換器(23)で室外空気と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、三方切換弁(22)から吸入配管(60)を流れ、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、温水などの温熱を蓄熱槽(11)に蓄える。 【0068】−暖房時の利用運転−この利用運転は、上述した蓄熱を利用した暖房運転であり、図10に示すように、2つの三方切換弁(22,41)が図10の実線側に切り換わり、第1開閉弁(S2)が閉状態に、第2開閉弁(S3)が閉状態に、第3開閉弁(S5)が開状態に、第4開閉弁(S8)が開状態に切り換わり、室内膨張弁(E4)が全開状態に、分岐膨張弁(E9)及び室外膨張弁(E2)が全閉状態に、蓄熱用膨張弁(E3)が所定の開度に調整される。 【0069】先ず、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)を駆動する。該第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)から吐出した高圧ガス冷媒は、合流し、第2冷媒通路(30)から高圧配管(70)及び三方切換弁(41)を通って室内熱交換器(42)に流れる。該室内熱交換器(42)において、ガス冷媒は、室内空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となる。この液冷媒は、室内膨張弁(E4)を通り、第2冷媒通路(30)に流れる。 【0070】その後、上記液冷媒は、蓄熱用膨張弁(E3)で減圧した後、蓄熱用熱交換器(32)で蓄熱媒体と熱交換して蒸発し、ガス冷媒となる。その後、該ガス冷媒は、低圧配管(80)を流れ、第1圧縮機(21)及び第2圧縮機(31)に戻る。この冷媒循環を繰り返し、室内を暖房する。 【0071】〈実施形態の効果〉以上のように、本実施形態によれば、室外熱交換器(23)で凝縮した液冷媒と第2圧縮機(31)から吐出したガス冷媒とをそれぞれ分流した後に各分流毎に合流して蓄熱用熱交換器(32)に流れるようにしたために、冷媒の過冷却度を十分に確保することができるので、冷房能力の向上を確実に図ることができる。 【0072】特に、上記液冷媒とガス冷媒とを分流して合流するので、該液冷媒とガス冷媒とをほぼ均等な割合に分配して蓄熱用熱交換器(32)の各パスに供給するすることができる。 【0073】つまり、上記液冷媒とガス冷媒とを合流した後に分流しようとすると、各分流後の冷媒は、液とガスとの割合が大きく異なり、例えば、液冷媒のみが流れるパスやガス冷媒のみが流れるパスが生じる。この結果、蓄熱槽(11)の氷全体を均等に融解することができない。 【0074】これに対し、本実施形態では、蓄熱用熱交換器(32)の各パスにおける液冷媒とガス冷媒との割合をほぼ等しくすることができるので、氷が均等に融解され、蓄熱利用の効率を向上させることができる。同時に、上記蓄熱用熱交換器(32)の各パスにおける冷媒過冷却度がほぼ等しくすることができるので、冷媒全体の過冷却度を大きくすることができ、より能力の向上を図ることができる。 【0075】また、液冷媒は、分流前に減圧するようにしているので、分流後に減圧する場合に比して、1つの分岐膨張弁(E9)で減圧することができる。この結果、部品点数の増大を防止することができる。 【0076】また、合流後の冷媒を蓄熱用熱交換器(32)で凝縮する場合、蓄熱槽(11)の冷熱を効率よく利用することができるので、消費電力のピークを確実にシフトすることができる。 【0077】 【発明の他の実施の形態】上記実施形態においては、冷房運転の他、暖房運転も行うようにしたが、本発明では、冷房運転のみを行うものであってもよく、また、本実施形態における冷房時の高負荷運転の冷媒循環のみを行うものであってもよい。 【0078】また、本発明は、空気調和装置(10)に限られず、凝縮温度が異なるいわゆる2温度凝縮の運転を行うものであればよく、冷凍庫などに適用される各種の冷凍装置であってもよい。 【0079】したがって、第1熱交換器(23)は必ずしも空気熱交換器に限られず、また、第2熱交換器(32)は水熱交換器や蓄熱用熱交換器に限られるものではない。また、第3熱交換器(42)は室内熱交換器に限られるものではない。 【0080】また、本実施形態では、第1冷媒通路(20)と第2冷媒通路(30)の分流の数は同一にしている。つまり、第1冷媒通路(20)における分流管(9a)の冷媒管(9b,9b,…)と第2冷媒通路(30)におけるヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)とを同一にしている。 【0081】しかし、本発明では、分流管(9a)の冷媒管(9b,9b,…)とヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)とは異なっていてもよい。つまり、分流管(9a)の冷媒管(9b,9b,…)をヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)より多くしてもよく、逆に、ヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)を分流管(9a)の冷媒管(9b,9b,…)より多くしてもよい。要するに、液冷媒とガス冷媒とをいくつかに分流し、いくつかに合流させればよい。 【0082】また、蓄熱用熱交換器(32)のパスの数は、冷媒の分流した数より多くてもよく、逆に少なくともよい。つまり、パス数は、本実施形態におけるヘッダ(3a)の冷媒管(3b,3b,…)の数より多くてもよく、逆に少なくともよい。要するに、いくつかに合流させた冷媒が複数のパスを流れればよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月1日(1998.12.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−171117(P2000−171117A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−341903 |
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