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【発明の名称】 制御弁制御方法、制御弁制御装置、及びこの制御弁制御装置を備えた冷凍装置
【発明者】 【氏名】▲土▼橋 光浩

【氏名】菊入 良夫

【要約】 【課題】制御弁の位置出し制御時における弁体と弁座との噛み込み現象を防止できるようにすること。

【解決手段】弁体を弁座に当接して全閉状態とする膨張弁に、駆動電圧のパルスを出力して膨張弁を駆動する膨張弁制御装置28において、膨張弁が全閉状態にあると予想されるときの駆動電圧のパルスが出力されてから、更に、当該膨張弁を閉弁方向に駆動させるための駆動電圧のパルスが出力されるとき、制御回路39が、この更に出力される駆動電圧のパルスの電圧値を変動させて、弁体を移動させる膨張弁のステッピングモータ26の駆動トルクを減少させるよう構成されたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弁体が弁座に当接して全閉状態となる制御弁に、当該制御弁を駆動させる駆動電圧又は駆動電流を出力して、上記制御弁を制御する制御弁制御方法において、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成したことを特徴とする制御弁制御方法。
【請求項2】 上記駆動電圧又は上記駆動電流を、PWM制御により変動させることを特徴とする請求項1に記載の制御弁制御方法。
【請求項3】 弁体を弁座に当接して全閉状態とする制御弁に駆動電圧又は駆動電流を出力して上記制御弁を制御する制御弁制御装置において、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成されたことを特徴とする制御弁制御装置。
【請求項4】 上記駆動電圧又は上記駆動電流が、PWM制御により変動されることを特徴とする請求項3に記載の制御弁制御装置。
【請求項5】 圧縮機、凝縮器、減圧機構及び蒸発器を備えて冷凍サイクルが構成され、上記減圧機構が、上記冷凍サイクルを循環する冷媒の流量を制御する制御弁にて構成される冷凍装置において、上記制御弁を制御する制御弁制御装置は、弁体を弁座に当接して全閉状態となる上記制御弁に駆動電圧又は駆動電流を出力して上記制御弁を制御し、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成されたものであることを特徴とする冷凍装置。
【請求項6】 上記駆動電圧又は上記駆動電流が、PWM制御により変動されることを特徴とする請求項5に記載の冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御弁、特に開弁及び閉弁動作が電気により実施される電気式制御弁の制御弁制御方法、制御弁制御装置、及びこの制御弁制御装置を備えた冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置等の冷凍装置には、減圧機構として電動式制御弁を用いたものがあり、この電動式制御弁は一般に電動式膨張弁と称される。この電動式制御弁(電動式膨張弁)は、冷凍サイクルを循環する冷媒の流量を制御して、凝縮後の冷媒を減圧させるものであり、空調負荷に応じて弁開度が調整される。
【0003】このような電動式制御弁では、制御弁制御装置から出力される駆動電圧のパルス数に応じて、制御弁に内蔵のステッピングモータを任意の角度だけ回転させ、この回転量を弁体の弁座に対する進退移動量に変換することにより、弁開度が調整される。
【0004】ところで、電動式制御弁の作動に伴い、駆動電圧のパルス数と実際の弁開度とが一致しなくなる場合がある。このような場合には、電動式制御弁の全閉位置(全閉状態の弁開度)を駆動電圧の0パルスと一致させる位置出し制御を実施する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この位置出し制御は、電動式制御弁が全閉状態にあると予想されるときの駆動電圧のパルス数に、電動式制御弁をさらに閉弁方向に駆動させるための駆動電圧を数パルス(或いは数十パルス)加えることによって実施される。
【0006】このため、この位置出し制御を実施した時には、電動式制御弁の弁体が弁座に噛込んで、次に電動式制御弁を開弁方向に駆動させる駆動電圧のパルスが出力されても、電動式制御弁が開弁しなくなる恐れがある。
【0007】本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、制御弁の位置出し制御時における弁体と弁座との噛込み現象を防止できる制御弁制御方法、制御弁制御装置、及びこの制御弁制御装置を備えた冷凍装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、弁体が弁座に当接して全閉状態となる制御弁に、当該制御弁を駆動させる駆動電圧又は駆動電流を出力して、上記制御弁を制御する制御弁制御方法において、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成したことを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記駆動電圧又は上記駆動電流を、PWM制御により変動させることを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、弁体を弁座に当接して全閉状態とする制御弁に駆動電圧又は駆動電流を出力して上記制御弁を制御する制御弁制御装置において、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成されたことを特徴とするものである。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3に記載の発明において、上記駆動電圧又は上記駆動電流が、PWM制御により変動されることを特徴とするものである。
【0012】請求項5記載の発明は、圧縮機、凝縮器、減圧機構及び蒸発器を備えて冷凍サイクルが構成され、上記減圧機構が、上記冷凍サイクルを循環する冷媒の流量を制御する制御弁にて構成される冷凍装置において、上記制御弁を制御する制御弁制御装置は、弁体を弁座に当接して全閉状態となる上記制御弁に駆動電圧又は駆動電流を出力して上記制御弁を制御し、上記制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させるよう構成されたものであることを特徴とするものである。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項5に記載の発明において、上記駆動電圧又は上記駆動電流が、PWM制御により変動されることを特徴とするものである。
【0014】請求項1乃至6に記載の発明には、次の作用がある。
【0015】制御弁が全閉状態にあると予想されるときの上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されてから、更に上記制御弁を閉弁方向に駆動させるための上記駆動電圧又は上記駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、上記弁体を移動させる上記制御弁の駆動力を減少させることから、制御弁の弁体を、当該制御弁が全閉状態にあると予想される状態から更に閉弁方向へ移動させる制御弁の位置出し制御時に、弁体が弁座に当接する力を低減できるので、この位置出し制御時における弁体と弁座との噛込み現象を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る冷凍装置の一実施の形態が適用された空気調和装置を示す全体構成図である。
【0017】この図1に示すように、冷凍装置としての空気調和装置10は、室外機11及び室内機12を有してなり、室外機11の室外冷媒配管14と室内機12の室内冷媒配管15とが連結されている。
【0018】室外機11は室外に設置され、室外冷媒配管14には圧縮機16が配設され、この圧縮機16の吸込側にアキュムレータ17が、吐出側に四方弁18がそれぞれ配設され、この四方弁18側に室外熱交換器19、室外膨張弁24、レシーバタンク25が順次配設されて構成される。室外熱交換器19には、この室外熱交換器19へ向かって送風する室外ファン20が隣接して配置されている。
【0019】一方、室内機12は室内に設置され、室内冷媒配管15に室内熱交換器21が配設されるとともに、室内冷媒配管15において室内熱交換器21の近傍に室内膨張弁22が配設されて構成される。上記室内熱交換器21には、この室内熱交換器21へ送風する室内ファン23が隣接して配置されている。尚、符号13はリモートコントローラである。
【0020】上記四方弁18が切り替えられることにより、空気調和装置10が冷房運転又は暖房運転に設定される。つまり、制御装置13が四方弁18を冷房側に切り替えたときには、冷媒が実線矢印の如く流れ、室外熱交換器19が凝縮器に、室内熱交換器21が蒸発器になって冷房運転状態となり、各室内熱交換器21が室内を冷房する。また、四方弁18が暖房側に切り替えられることにより、冷媒が破線矢印の如く流れ、室内熱交換器21が凝縮器に、室外熱交換器19が蒸発器になって暖房運転状態となり、各室内熱交換器21が室内を暖房する。
【0021】室外膨張弁24及び室内膨張弁22は、電動式制御弁として機能する電動式膨張弁である。これらの室外膨張弁24及び室内膨張弁22は、空気調和装置10内を流れる冷媒の流量を制御して、凝縮後の冷媒を減圧させるものである。空気調和装置10の冷房運転時には、室外膨張弁24は全開操作されるが、室内膨張弁22は空調負荷に応じて弁開度が調整される。また、空気調和装置10の暖房運転時には、室外膨張弁24及び室内膨張弁22は、空調負荷に応じてそれらの弁開度が調整される。
【0022】これらの室外膨張弁24及び室内膨張弁22は、図2に示すように、ステッピングモータ26の駆動力(つまり、駆動トルク)により弁体27が軸方向に直線移動されて、弁開度が調整されるものであり、これらの室外膨張弁24、室内膨張弁22のそれぞれが図3に示す、制御弁制御装置としての膨張弁制御装置28により制御される。
【0023】図2に示すように、室外膨張弁24、室内膨張弁22のそれぞれは、本体29、弁体27、弁座30及びステッピングモータ26を有して構成される。本体29には、入口継手31と出口継手32に連通する流路33が形成されるとともに、この流路33において弁体27の先端部を臨む位置に弁座30が突設される。弁体27の基端部は弁座30に対応して位置し、この弁体27の先端部に雄ねじ部34が固着される。これらの雄ねじ部34と弁体27との少なくとも一方は、本体29に対し軸方向に移動可能で、軸廻りに回転不能に構成される。また、ステッピングモータ26は、コイル35を備えたステータ36と、ロータ37とを有してなる。ロータ37の内周に、雄ねじ部34に螺合する雌ねじ部38が固着される。
【0024】このステッピングモータ26におけるステータ36のコイル35へ、膨張弁制御装置28から後述の如く駆動電圧のパルスが出力されると、このパルス数に応じて、ロータ37が任意の角度だけ回転して駆動し、この回転量が雌ねじ部38及び雄ねじ部34の作用で、弁体27の進退移動量に変換される。これにより、弁体27の先端部が弁座30に対し進退移動して、室外膨張弁24、室内膨張弁22の弁開度が調整される。
【0025】上記膨張弁制御装置28は、図3に示すように、制御回路39、パルス発生回路40及び駆動回路41を有して構成される。制御回路39は、ステッピングモータ26の回転方向及び速度等を制御し、さらに室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出し制御(後述)を実施する。また、パルス発生回路40は、制御回路39からの信号に基づき駆動電圧のパルスを発生させ、このパルスをステータ36におけるたとえば4つのコイル35へ、順序良く配分して出力する。また、駆動回路41は、駆動電圧のパルスを増幅、たとえば5Vから12Vへ増幅して各コイル35へ出力する。この駆動回路41から室外膨張弁24、室内膨張弁22におけるコイル35へ出力される駆動電圧のパルス波形(1相分)を図5(A)に示す。
【0026】ところで、空気調和装置10の電源投入時(つまり電源イニシャル時)には、膨張弁制御装置28の制御回路39が、室外膨張弁24、室内膨張弁22を駆動させるための駆動電圧のパルス数を認識していない。また、空気調和装置10の運転中に室外膨張弁24、室内膨張弁22の作動に伴って、膨張弁制御装置28から出力される駆動電圧のパルス数と、室外膨張弁24、室内膨張弁22の実際の弁開度とが一致しなくなる場合がある。
【0027】そこで、このような場合には、室外膨張弁24、室内膨張弁22の全閉位置(全閉状態の弁開度)を駆動電圧の0パルスと一致させる位置出し制御を実施する必要がある。
【0028】電源イニシャル時には、室外膨張弁24及び室内膨張弁22の両者を位置出し制御する必要がある。また、リモートコントローラ13により室内機12を運転状態から停止させたときには、室内膨張弁22を位置出し制御する。更に、例えば、複数台の全ての室内機12が停止状態となって、圧縮機16が駆動状態から停止状態となった時には、特殊運転等により停止する場合を除き、室外膨張弁24を位置出し制御する。
【0029】この位置出し制御は、室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態にあると予想されるときにおける膨張弁制御装置28から出力された駆動電圧のパルス数に、室外膨張弁24、室内膨張弁22を更に閉弁方向に駆動させるための駆動電圧をαパルス(数パルス〜数十パルス)出力することによって実施される。このαパルスは、駆動電圧のパルスと室外膨張弁24、室内膨張弁22の実際の弁開度とのずれ(不一致)を補正するためのものである。
【0030】次に、膨張弁制御装置28によってなされる上述の位置出し制御を、図4を用いて詳説する。
【0031】膨張弁制御装置28の制御回路39は、位置出し制御の開始条件が成立しているか否か、つまり、空気調和装置10への電源イニシャル時であるか否か、圧縮機16が駆動状態から停止状態になったか否か、または、室内機12が運転状態から停止状態になったか否かをそれぞれ判定する(S1)。
【0032】膨張弁制御装置28の制御回路39は、この位置出し制御の開始条件が成立していない時には、室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出し制御を実施せず、上記開始条件が成立している時には、次に上記開始条件が電源イニシャル時であるか否かを判定する(S2)。
【0033】膨張弁制御装置28の制御回路39は、位置出し制御の開始条件が電源イニシャル時である場合には、現在の駆動電圧のパルス数を認識していないので、室外膨張弁24、室内膨張弁22を全開状態とする駆動電圧のパルス数(480パルス)に前記αパルスを加算したパルス数を、室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出しのための駆動電圧のパルス数(このパルス数を「位置出しパルス」という。)とする(S3)。つまり、(位置出しパルス)=(480(全開パルス))+α。制御回路39は、この位置出しパルスに基づき、0パルスの位置を新たに設定する。
【0034】また、膨張弁制御装置28の制御回路39は、位置出し制御の開始条件が電源イニシャル時以外の、上述の圧縮機16または室内機12の停止の場合には、現在の駆動電圧のパルス数を認識しているので、この現在の駆動電圧のパルス数に前記αパルスを加算したパルス数を、位置出しパルスとする(S4)。つまり、(位置出しパルス)=(現在の駆動電圧のパルス数)+α。制御回路39は、この位置出しパルスに基づき、0パルス位置を新たに設定する。
【0035】次に、膨張弁制御装置28の制御回路39は、室外膨張弁24、室内膨張弁22のステッピングモータ26へ現在出力されている駆動電圧のパルスが、αパルス以上であるか否かを判定する(S5)。このαパルスは、室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態にあると予想される時の駆動電圧のパルスである。従って、現在の駆動電圧のパルスがαパルス以上である場合とは、室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態であると予想される弁開度よりも開弁方向にある場合をいう。また、現在の駆動電圧のパルスがαパルス以下である場合とは、室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態であると予想される弁開度よりも閉弁方向にある場合をいう。
【0036】膨張弁制御装置28の制御回路39は、現在の駆動電圧のパルスがαパルス以上であるときに、通常の弁操作時に出力される駆動電圧のパルスを出力する(S6)。このときの駆動電圧のパルスは、図5(A)に示すように電圧値を例えば12Vとして、室外膨張弁24、室内膨張弁22のステッピングモータ26に生ずる駆動トルクを、図6に示すように約300g-cmとするものである。
【0037】膨張弁制御装置28の制御回路39は、現在の駆動電圧のパルスがαパルス以下、つまりαパルスを越えて更に室外膨張弁24、室内膨張弁22を閉弁方向に駆動させるものであるときには、リニアトルク制御を実施する(S7)。このリニアトルク制御は、制御回路39が、膨張弁制御装置28から出力される駆動電圧の1つのパルスのパルス幅を、図5(B)に示すように変更させて複数のパルスとし(これをPWM(パルス幅変調)という。)、これにより、膨張弁制御装置28から出力される駆動電圧のパルスの平均電圧値を、図5(C)に示すように、例えば7Vに減少させるものである。
【0038】このため、室外膨張弁24、室内膨張弁22のステッピングモータ26にて生ずる駆動力としての駆動トルクは、図6に示すように減少し、従って、弁体27が弁座30に当接する力が低減される。
【0039】膨張弁制御装置28の制御回路39は、位置出し制御時において、この膨張弁制御装置28から出力される駆動電圧のパルスが位置出しパルスとなったか否かを判定し(S8)、駆動電圧のパルスが位置出しパルスとなった時点で位置出し制御を終了する。
【0040】従って、上記実施の形態によれば、次の効果を奏する。
【0041】膨張弁制御装置28は、室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態にあると予想されるときの駆動電圧のパルスを出力してから、更に室外膨張弁24、室内膨張弁22を閉弁方向に駆動させるための駆動電圧のパルスを出力するとき、この更に出力する駆動電圧の電圧値を変動(減少)させて、弁体27を移動させる室外膨張弁24、室内膨張弁22におけるステッピングモータ26の駆動トルクを減少させることから、室外膨張弁24、室内膨張弁22の弁体27を、この室外膨張弁24、室内膨張弁22が全閉状態と予想される状態から更に閉弁方向へ移動させる室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出し制御時に、弁体27が弁座30に当接する力を低減できる。この結果、室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出し制御時における弁体27と弁座30との噛込み現象を防止できるので、次に室外膨張弁24、室内膨張弁22を開弁方向に駆動させる駆動電圧のパルスが膨張弁制御装置28から出力された時、これらの室外膨張弁24、室内膨張弁22を良好に開弁させることができる。
【0042】以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】例えば、膨張弁制御装置28から出力される駆動電圧のパルスの電圧値を、PWM制御を用いて減少させるものを述べたが、コンバータを使用して膨張弁制御装置28の駆動回路41から出力される駆動電圧のパルスを直接所定の電圧値に減少させるようにしてもよい。
【0044】また、上記実施の形態では、位置出し制御において、電源イニシャル時の位置出しパルスを、480(全開パルス)にαパルスを加算した値として算出したが、空気調和装置10への電源遮断直前において、膨張弁制御装置28から室外膨張弁24、室内膨張弁22のステッピングモータ26へ出力されている駆動電圧のパルスを、例えば制御回路39に内蔵の不揮発性メモリに記憶させることにより、制御回路39は、電源イニシャル時においても、その時点における駆動電圧のパルスを認識できる。従って、この電源イニシャル時における室外膨張弁24、室内膨張弁22の位置出し制御においても、位置出しパルスを、電源イニシャル時以外の場合と同様に決定でき、室外膨張弁24、室内膨張弁22における弁体27と弁座30との噛み込み防止を確実化できる。
【0045】更に、上記実施の形態では、電気式制御弁として電動式制御弁(電動式膨張弁)の場合を述べたが、電磁式制御弁の場合にも本発明を適用できる。この場合には、制御弁制御装置は、電磁式制御弁を駆動するための駆動電流の出力を制御し、弁体を移動させる駆動力を減少させてリニアトルク制御を実施する。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係る制御弁制御方法、請求項3に記載の発明に係る制御弁制御装置、請求項5に記載の発明に係る冷凍装置によれば、制御弁が全閉状態にあると予想されるときの駆動電圧または駆動電流が出力されてから、更に当該制御弁を閉弁方向に駆動させるための駆動電圧又は駆動電流が出力されるとき、この更に出力される駆動電圧又は駆動電流の値を変動させて、弁体を駆動させる制御弁の駆動力を減少させることから、位置出し制御時に弁体が弁座に当接する力を低減できるので、この位置出し制御時における弁体と弁座との噛み込み現象を防止できる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年12月4日(1998.12.4)
【代理人】 【識別番号】100091823
【弁理士】
【氏名又は名称】櫛渕 昌之 (外1名)
【公開番号】 特開2000−171106(P2000−171106A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−345076