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【発明の名称】 スターリング冷凍機
【発明者】 【氏名】喜渡 昇一

【氏名】小林 孝

【氏名】古屋 俊一

【氏名】笠原 弘之

【要約】 【課題】必要な熱交換量を確保できるとともに、熱交換器の死容量を小さくして出力の向上を図ることができるスターリング冷凍機を提供する。

【解決手段】シリンダブロック3a,3bの外周面と、シリンダブロック3a,3bの外側に配置された外筒13の内周面との間には、軸方向へ貫通する4つの通路19a,19b,19c,19dが形成されている。高温側熱交換器20及び再生器22は各通路19a〜19dに収容され、低温側熱交換器21はリヤヘッド5のリヤ側通路RP1〜RP4に収容されている。直列に並んでいる高温側熱交換器20、再生器22及び低温側熱交換器21の駆動軸6方向の位置を、斜板7を基準として駆動軸6が突出していないリヤヘッド5側に所定寸法だけオフセットし、低温側熱交換器21の死容積をほぼゼロにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 低温側熱交換器の死容積が、高温側熱交換器の死容積より小さいことを特徴とするスターリング冷凍機。
【請求項2】 複数のシリンダボアを有するシリンダボディと、このシリンダボディの両端面に結合される2つのシリンダヘッドと、前記シリンダボア内に摺動可能に収容された複数のピストンと、前記シリンダボディ内で駆動軸と一体に回転し、前記複数のピストンを所定の位相差をもたせて前記シリンダボア内で直線往復運動させる斜板と、前記シリンダボア内の前記ピストンの一方に形成される第1の作動空間と、前記シリンダボア内の前記ピストンの他方に形成される第2の作動空間と、前記シリンダボディに設けられ、前記第1 の作動空間の近傍に位置する低温側熱交換器と、前記シリンダボディに設けられ、前記第2の作動空間の近傍に位置する高温側熱交換器と、前記低温側熱交換器と前記高温側熱交換器との間に配置された再生器と、前記シリンダボアの前記第1の作動空間と、このシリンダボア内のピストンに対して前記所定の位相差をもって駆動されるピストンが収容されたシリンダボアの前記第2の作動空間とを連通させる連通路とを備え、前記低温側熱交換器の死容積を、前記高温側熱交換器の死容積より小さくしたことを特徴とするスターリング冷凍機。
【請求項3】 前記高温側熱交換機及び前記低温側熱交換器の前記駆動軸方向の位置を、前記斜板を基準として前記駆動軸が突出していない側にオフセットするとともに、前記高温側熱交換器を前記駆動軸が突出している側に、前記低温側熱交換器を前記駆動軸が突出していない側にそれぞれ位置させていることを特徴とする請求項2に記載のスターリング冷凍機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は斜板式スターリング冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】スターリング冷凍機は、自然ガス(ヘリウム、窒素ガス等)を冷媒とするため環境に無害であること、理論効率がフロンサイクルより高くカルノー効率に等しいこと、比較的構造が簡単であること及び極低温が作り易い等の点から各分野で注目され、特に極低温用冷凍機としては僅かではあるが実用化されている。
【0003】自動車用エアコンの冷媒圧縮機には様々なタイプのものがあり、その中でも斜板式圧縮機は回転バランスをとり易く、ピストンにかかる側圧が小さく、振動、信頼性の面において優れている。
【0004】この斜板式圧縮機の基本構造を利用したスターリング機関としては、特開平5−231240号公報に記載された斜板式スターリング機関が知られている。
【0005】この斜板式スターリング機関では、シリンダブロックに軸心周りに軸心と平行な4つのシリンダボアが形成されているとともに、各シリンダボアの中央に開口する斜板室が形成され、斜板室内に回転可能な斜板が収容されている。4つのシリンダボアが周方向に一定間隔(90°)おきに配置されている。
【0006】また、各シリンダボアには両頭形のピストンが往復移動可能に収容され、各ピストンは一対のシューを介して斜板と係合している。各ピストンは90°の位相差で駆動される。
【0007】各ピストンの前後には前側作動空間及び後側作動空間が形成される。各前側作動空間の外側には高温熱交換器が配置され、各後側作動空間の外側には低温熱交換器が配置されている。
【0008】シリンダボアの前側作動空間とこのシリンダボアと隣接するシリンダボアの後側作動空間とが連通路を介して連通し、各連通路の途中には再生器が設けられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この斜板式スターリング機関の場合、作動空間に熱交換器を設ける構成ではなく、熱交換は作動空間を覆うウオータジャケットのシリンダ壁面だけで行われる構成であるので、伝熱面積の不足によってサイクル効率が低下してしまい、高出力を得ることは困難である。
【0010】この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題はサイクル効率を維持しつつ、冷凍能力の向上を図ることができるスターリング冷凍機を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため請求項1記載の発明の斜板式スターリング冷凍機は、低温側熱交換器の死容積が、高温側熱交換器の死容積より小さいことを特徴とする。
【0012】ここで、スターリング機関性能解析法としての等温解析モデルを説明する。この解析は、■熱再生は完全(再生器効率100%)
■各空間の作動ガスは均一(等温)
■各空間の瞬時圧力は同一■作動ガスの全質量は一定■作動ガスは完全ガスの状態式に従う■エンジン回転速度は一定、周期的な定常状態■作動ガスの位置エネルギ、運動エネルギは無視の仮定の下に行った。
【0013】上記仮定■より、作動ガスの全質量Mは一定であるから、【0014】
【数1】

作動ガスの状態式より、【0015】
【数2】

圧力Pは同一であるという仮定■を用い、式(1)に代入すると、【0016】
【数3】

ここで、再生器温度Tk は再生器内に直線的な温度分布を仮定することにより以下のように求められる。
【0017】
【数4】

式(3)において、圧縮・膨張各空間の容積Vc 及びVe は、クランク回転角θの任意の周期関数としてfc(θ) ,fe(θ) を与え、圧縮・膨張各空間での死容積をVdc及びVdeとすれば、【0018】
【数5】

【0019】
【数6】

式(3)より作動ガス圧力Pを求めると、【0020】
【数7】

圧縮・膨張空間での放熱・受熱量Qc ,Qh は、両空間での状態変化は等温であるという仮定■より、両空間での仕事Wc ,Wh にそれぞれ等しく、【0021】
【数8】

【0022】
【数9】

また、式(8)及び式(9)より、1サイクルの投入動力Wとサイクルの効率COPcとは【0023】
【数10】

【0024】
【数11】

となる。
【0025】なお、上記各式において、記号V,T,P,Mはそれぞれ容積,温度,圧力,質量を示す。
【0026】また、添字c,k,r,h,eは圧縮空間,放熱側(高温側)熱交換器,再生器,吸熱側(低温側)熱交換器,膨張空間をそれぞれ示す。
【0027】図4は等温解析モデルによりスターリングサイクル計算を行った結果を示すグラフである。
【0028】図4は、圧力P、容積V及び温度Tを一定とし、死容積比(低温側熱交換器の死容積/高温側熱交換器の死容積)を変えた場合の冷凍能力比とサイクルの効率(COPc)を示す。
【0029】なお、図4において、実線は冷凍能力(Qc)比を、点線はサイクルの効率(COPc)をそれぞれ示す。
【0030】また、死容積比が1(低温側熱交換器の死容積と高温側熱交換器の死容積とが等しい)のときの冷凍能力を1として示す。
【0031】図4のグラフから、死容積比が小さい程、すなわち低温側熱交換器の死容積が高温側熱交換器の死容積より小さくなる程、冷凍能力が大きくなり、サイクルの効率は死容積比に関係なく一定であることがわかる。
【0032】よって、この請求項1の発明によれば、サイクル効率を維持しつつ、死容積の総和が一定の場合、低温側熱交換器の死容積が高温側熱交換器の死容積と等しいときと比較して冷凍能力を向上させることができる。
【0033】請求項2の発明のスターリング冷凍機は、複数のシリンダボアを有するシリンダボディと、このシリンダボディの両端面に結合される2つのシリンダヘッドと、前記シリンダボア内に摺動可能に収容された複数のピストンと、前記シリンダボディ内で駆動軸と一体に回転し、前記複数のピストンを所定の位相差をもたせて前記シリンダボア内で直線往復運動させる斜板と、前記シリンダボア内の前記ピストンの一方に形成される第1の作動空間と、前記シリンダボア内の前記ピストンの他方に形成される第2の作動空間と、前記シリンダボディに設けられ、前記第1の作動空間の近傍に位置する低温側熱交換器と、前記シリンダボディに設けられ、前記第2の作動空間の近傍に位置する高温側熱交換器と、前記低温側熱交換器と前記高温側熱交換器との間に配置された再生器と、前記シリンダボアの前記第1の作動空間と、このシリンダボア内のピストンに対して前記所定の位相差をもって駆動されるピストンが収容されたシリンダボアの前記第2の作動空間とを連通させる連通路とを備え、前記低温側熱交換器の死容積を、前記高温側熱交換器の死容積より小さくしたことを特徴とする。
【0034】サイクル効率を維持しつつ、死容積の総和が一定の場合、低温側熱交換器の死容積が高温側熱交換器の死容積と等しいときと比較して冷凍能力を向上させることができるとともに、斜板式構造が採用されているので、振動、信頼性の面においても優れる。
【0035】請求項3の発明のスターリング冷凍機は、請求項2に記載のスターリング冷凍機において、前記高温側熱交換機及び前記低温側熱交換器の前記駆動軸方向の位置を、前記斜板を基準として前記駆動軸が突出していない側にオフセットするとともに、前記高温側熱交換器を前記駆動軸が突出している側に、前記低温側熱交換器を前記駆動軸が突出していない側にそれぞれ位置させていることを特徴とする。
【0036】高温側熱交換器を収容しているスペースを削減することができる。また、リヤヘッドが大型化して伝熱面積を大きくとることができる。更に、駆動軸を長くする必要がない。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0038】図1はこの発明の一実施形態に係るスターリング冷凍機を示す縦断面図、図2は図1のII−II断面図である。
【0039】フロント側のシリンダブロック3aとリヤ側のシリンダブロック3bとは互いに対向接合されている。両シリンダブロック3a,3bの外周面は外筒13で覆われている。
【0040】外筒13及び両シリンダブロック3a,3bのフロント側端面にはフロントヘッド(シリンダヘッド)4が固定され、シリンダブロック3a,3bのリヤ側端面にはリヤヘッド(シリンダヘッド)5が固定されている。
【0041】リヤヘッド5の駆動軸6方向の寸法はフロントヘッド4の駆動軸6方向の寸法より大きい。
【0042】フロント側のシリンダブロック3a、リヤ側のシリンダブロック3b、フロントヘッド4及びリヤヘッド5でシリンダボデイ2が構成される。
【0043】対向接合されたシリンダブロック3a,3bの中心には駆動軸6が配設され、この駆動軸6には斜板7が固着され、駆動軸6及び斜板7はベアリング8,9,30,31により回転可能に支持されている。斜板7は斜板室10に収容されている。
【0044】対向接合されたシリンダブロック3a,3bには互いに平行な4つのシリンダボアB1,B2,B3,B4が駆動軸6を中心とする同一円周上に等間隔(90゜間隔)に配設されている。
【0045】各シリンダボアB1,B2,B3,B4は回転軸6に平行である。各シリンダボアB1〜B4内には、いわゆる両頭形のピストンP1,P2,P3,P4がそれぞれ摺動可能に収容されている。
【0046】ピストンP1は、2つの円筒部P1a,P1bとこれらの円筒部P1a,P1bを一体に連結するブリッジ部P1cとで構成されている。他のピストンP2〜3もピストンP1と同じ構造である。
【0047】互いに対向するピストンP1の円筒部P1a,P1bの内壁面17a,17bには、高炭素鋼で形成された球状のボール15a,15bが転動可能に嵌合する半球状の凹溝16a,16bが形成されている。
【0048】円筒部P1a,P1bの内壁面17a,17bとブリッジ部P1cの内壁面14とで形成される空間には、斜板7の一部が入り込んでいる。
【0049】ボール15a,15bは斜板7の摺動面上を相対回転するディスク30a,30bに転動可能に支持されている。
【0050】ボール15a,15bとディスク30a,30bとでシューS1,S2が構成され、シューS1,S2を介して斜板7の回転運動がピストンP1〜P4の直線往復運動に変換される。
【0051】この実施形態では、斜板7が回転軸6と一体に回転すると、各ピストンP1〜P4は90゜の位相差をもってシリンダボアB1〜B4内を往復直線運動する。
【0052】シリンダブロック3a,3bの外周面と、シリンダブロック3a,3bの外側に配置された外筒13の内周面との間には、軸方向へ貫通する4つの通路(連通路)19a,19b,19c,19dが形成されている。
【0053】高温側熱交換器20及び再生器22は各通路19a〜19dに収容され、低温側熱交換器21はリヤヘッド5のリヤ側通路RP1〜RP4に収容されている。高温側熱交換器20、再生器22及び低温側熱交換器21は直列に並んでいる。
【0054】高温側熱交換器20、再生器22及び低温側熱交換器21の駆動軸6方向の位置は、斜板7を基準として駆動軸6が突出していないリヤヘッド5側に所定寸法だけオフセットされている。
【0055】なお、高温側熱交換器20は駆動軸6が突出しいるフロントヘッド4側に位置している。
【0056】また、低温側熱交換器21は駆動軸6が突出していないリヤヘッド5側に位置している。
【0057】低温側熱交換器21の死容積はほぼゼロになっている。
【0058】高温側熱交換機20には循環水が循環され、この循環水は図示しない暖房装置側との間で循環される。また、低温側熱交換器21にも循環水が循環され、この循環水は図示しない冷房装置との間で循環する。
【0059】図3はこの発明の一実施形態のスターリング冷凍機を説明するための概念図である。
【0060】図3に示すように、シリンダボアB1の作動空間FSはフロントヘッド4に形成されたフロント側通路FP1を介して通路19a内の高温側熱交換器20に連通している。通路19a内の低温側熱交換器21は、リヤヘッド5に形成されたリヤ側通路RP2を介してシリンダボアB1に隣接するシリンダボアB2の作動空間RSに連通している。すなわち、シリンダボアB1の作動空間FSとこのシリンダボアB1に隣接するシリンダボアB2の作動空間RSとはフロント側の通路FP1、通路19a及びリヤ側通路RP2を介して連通し、1冷凍サイクルが構成されている。
【0061】シリンダボアB2の作動空間FSは、フロントヘッド4に形成されたフロント側通路FP2を介して通路19b内の高温側熱交換器20に連通している。通路19b内の低温側熱交換器21は、リヤヘッド5に形成されたリヤ側通路RP3を介してシリンダボアB2に隣接するシリンダボアB3の作動空間RSに連通している。すなわち、シリンダボアB2の作動空間FSとこのシリンダボアB2に隣接するシリンダボアB3の作動空間RSとはフロント側通路FP2、通路19b及びリヤ側通路RP3を介して連通し、1冷凍サイクルが構成されている。
【0062】シリンダボアB3の作動空間FSは、フロントヘッド4に形成されたフロント側通路FP3を介して通路19c内の高温側熱交換器20に連通している。通路19c内の低温側熱交換器21は、リヤヘッド5に形成されたリヤ側通穴RP4を介してシリンダボアB3に隣接するシリンダボアB4の作動空間RSに連通している。すなわち、シリンダボアB3の作動空間FSとこのシリンダボアB3に隣接するシリンダボアB4の作動空間RSとはフロント側の通路FP3、通路19c及びリヤ側通路RP4を介して連通し、1冷凍サイクルが構成されている。
【0063】シリンダボアB4の作動空間FSは、フロントヘッド4に形成されたフロント側通路FP4を介して通路19d内の高温側熱交換器20に連通している。通路19d内の低温側熱交換器21は、リヤヘッド5に形成されたリヤ側通路RP1を介してシリンダボアB4に隣接するシリンダボアB1の作動空間RSに連通している。すなわち、シリンダボアB4の作動空間FSとこのシリンダボアB4に隣接するシリンダボアB1の作動空間RSとはフロント側通路FP4、通路19d及びリヤ側通路RP1を介して連通し、1冷凍サイクルが構成されている。
【0064】特許請求範囲の連通路は、フロント側通路FP1〜FP4、リヤ側通路RP1〜RP4及び通路19a〜19dで構成される。
【0065】作動空間FS、作動空間RS、フロント側通路FP1〜FP4、リヤ側通路RP1〜RP4及び通路19a〜19dには、作動ガスとして例えばHe(ヘリウム)が封入される。
【0066】次に、スターリング冷凍機の作動について説明する。
【0067】駆動軸6の回転につれて斜板7が一体に回転し、シューS1、S2を介してピストンP1〜P4がシリンダボアB1〜B4内を90゜の位相差で順次直線往復移動する。
【0068】ピストンP1〜P4の移動により、作動空間FSの作動ガスが圧縮され、作動空間RS内の作動ガスが膨脹すると、高温側熱交換機20内を循環する循環水は温められ、温水となり、低温側熱交換機21内を循環する循環水は熱を奪われ、冷水となる。
【0069】このときシリンダボアB1〜B4の作動空間FS内の作動ガスは、フロント側通路FP1〜FP4、通路19a〜19d及びリヤ側通路RP1〜RP4を介して、隣接するシリンダボアB1〜B4の作動空間RS内に送られる。作動ガスは移動の際に再生器22よって熱が奪われ、冷やされる。
【0070】また、各シリンダボアB1〜B4の作動空間RS内の作動ガスは、リヤ側通路RP1〜RP4、通路19a〜19d及びフロント側通路FP1〜FP4を介して、隣接するシリンダボアB1〜B4の作動空間FS内に送られる。作動ガスは移動の際に再生器22から熱を奪い、温められる。
【0071】このようにして高温側熱交換機20内で温水が循環されて暖房に供され、低温側熱交換機21内で冷水が循環されて冷房に供される。
【0072】この実施形態のスターリング冷凍機によれば、以下の効果を奏する。
【0073】低温側熱交換器21の死容積がほぼゼロであるので、死容積の総和が一定の場合、低低温側熱交換器21の死容積が高温側熱交換器20の死容積と等しいときと比較して冷凍能力を向上させることができる。
【0074】高温側熱交換機20を収容していたスペースを削除して外径寸法を小さくできるので、外径寸法を同じにした場合には冷凍能力を高めることができるとともに、円筒形状のシリンダボディ2を取付台に取り付けるためのブラケット(図示せず)を、シリンダボディ2から余り突出させることなく装着することができる。このとき、ブラケットを熱交換器から遠ざけることができ、ブラケットを介して逃げる熱量を抑制することができる。
【0075】低温側熱交換器21が収容されるリヤヘッド5の大型化によって伝熱面積を大きくとることができ、熱交換の効率を高めることができる。
【0076】駆動軸6が突き出す側に熱交換器が突出しないので、駆動軸6を長くする必要がなく、冷凍機の動作が安定する。
【0077】なお、この実施形態では、暖房装置及び冷房装置との間の熱の媒体として水を使用したが、例えば空気であってもよい。空気を用いた場合には車室内に導入する空気を直接冷やすことができるので、すばやく冷風を吹き出すことができ、窓ガラスの曇を速やかに取り去ることができる。
【0078】また、この実施形態では、低温側熱交換器21を駆動軸6が突出していないリヤヘッド5側に配置したが、高温側熱交換器20をリヤヘッド5側に配置したり、各シリンダボアB1〜B4毎に高温側熱交換器20と低温側熱交換器21とをフロントヘッド4側とリヤヘッド5側とに交互に配置させたりしてもよい。
【0079】更に、死容積を小さくすることは通路を小さくすることによっても可能であるが、作動ガスの流動損失が発生してサイクル性能が低下するため、すべての通路を小さくすることは得策でない。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明のスターリング冷凍機によれば、サイクル効率を維持しつつ、死容積の総和が一定の場合、低温側熱交換器の死容積が高温側熱交換器の死容積と等しいときと比較して冷凍能力が向上する。
【0081】請求項2の発明のスターリング冷凍機によれば、サイクル効率を維持できるとともに、低温側熱交換器の死容積が小さいので、死容積の総和が一定の場合、低温側熱交換器の死容積が高温側熱交換器の死容積と等しいときと比較して冷凍能力を向上させることができる。
【0082】請求項3の発明のスターリング冷凍機によれば、高温側熱交換器を収容していたスペースを削除して外径寸法を小さくできるので、外径寸法を同じにした場合には冷凍能力を高めることができるとともに、円筒形状のシリンダボディを取付台に取り付けるためのブラケットを、シリンダボディから余り突出させることなく装着することができる。
【0083】また、ブラケットを熱交換器から遠ざけることができ、ブラケットを介して逃げる熱量を抑制することができる。
【0084】更に、低温側熱交換器が収容されるリヤヘッドの大型化によって伝熱面積を大きくとることができ、熱交換の効率を高めることができる。
【0085】また、駆動軸を長くする必要がなく、冷凍機の動作が安定する。
【出願人】 【識別番号】000003333
【氏名又は名称】株式会社ゼクセル
【出願日】 平成10年10月13日(1998.10.13)
【代理人】 【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
【公開番号】 特開2000−121191(P2000−121191A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−290224