| 【発明の名称】 |
蓄冷型冷凍機 |
| 【発明者】 |
【氏名】仲 興起
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| 【要約】 |
【課題】この発明は、ポンピングロス及び熱対流によるロスの増加を抑えて、シャトルロスを低減し、冷凍能力及び冷凍効率を向上する蓄冷型冷凍機を得る。
【解決手段】ディスプレーサ11の上部側及び下部側の外周面に凹溝11a、11bを設け、ディスプレーサ11とシリンダ10との間のクリアランスを大きくしている。これらの凹溝11a、11bは、蓄冷器12の上端位置及び下端位置を含む軸方向の所定領域に形成されている。そこで、ディスプレーサ11の上部側(下部側)とシリンダ10の上部側(下部側)との間の熱伝達が低下し、両者間での熱の移送が行われにくくなり、シャトルロスが低減される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダ、該シリンダ内に往復動可能に配設されたディスプレーサ、蓄冷材が該ディスプレーサの内部に充填されて構成された蓄冷器、該シリンダの上端内周と該ディスプレーサの上端外周との間に配設されガスの低温部と高温部とをシールするピストンリングおよび該シリンダの下端外周に配設された冷却ステージを有する膨張機と、上記膨張機に高圧ガスを供給する圧縮機と、上記圧縮機の吐出側と上記膨張機とを連結するガス送気配管の経路中に配設されて上記圧縮機で圧縮された高圧ガスの上記膨張機への供給を制御する吸気バルブと、上記圧縮機の吸気側と上記膨張機とを連結するガス排気配管の経路中に配設されて上記圧縮機への上記膨張機内の低圧ガスの戻りを制御する排気バルブと、上記ディスプレーサを往復動させる駆動モータとを備えた蓄冷型冷凍機において、上記膨張機は、上記シリンダと上記ディスプレーサとの間のクリアランスが、上部側で上記蓄冷器の上端位置を含む軸方向の所定の領域および下部側で上記蓄冷器の下端位置を含む軸方向の所定の領域の少なくとも一方の領域で大きく形成されていることを特徴とする蓄冷型冷凍機。 【請求項2】 上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を中心に、上記ディスプレーサのストローク分の軸方向長さを有するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の蓄冷型冷凍機。 【請求項3】 上記クリアランスが大きく形成された上記領域のクリアランスは、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を最大とし、軸方向の上下に漸次減少するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の蓄冷型冷凍機。 【請求項4】 上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記シリンダの内周面および上記ディスプレーサの外周面の少なくとも一方に設けられた凹溝で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の蓄冷型冷凍機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ディスプレーサとシリンダとのクリアランス部における熱損失を低減して、冷凍能力および冷凍効率を向上させる蓄冷型冷凍機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の蓄冷型冷凍機について2段GM冷凍機を例にあげて説明する。図17は例えば特公昭46−30433号公報に記載された従来の蓄冷型冷凍機を示す構成図である。図17において、101は直径を順次縮小したパイプを同軸に連結一体化してなるシリンダであり、1段目シリンダ101aと2段目シリンダ101bとから構成されている。102は1段目シリンダ101a内に摺動可能に配設された1段目ディスプレーサ、103は2段目シリンダ101b内に摺動可能に配設された2段目ディスプレーサであり、これらの1段目および2段目ディスプレーサ102、103は自在継手(図示せず)により連結一体化されている。104および105は1段目および2段目シリンダ101a、101bと1段目および2段目ディスプレーサ102、103との間にそれぞれ配設されてヘリウムガスが漏れることを防止するためシールされた1段目および2段目ピストンリング、106および107はそれぞれ1段目および2段目シリンダ101a、101bの下部外周面に配設された高温側ステージおよび低温側ステージ、108は1段目シリンダ101aの下部と1段目および2段目ディスプレーサ102、103との間に形成される空間である1段目膨張空間、109は2段目シリンダ101bの下部と2段目ディスプレーサ103との間に形成される空間である2段目膨張空間である。110は1段目ディスプレーサ102内に銅金網および鉛玉からなる蓄冷材を充填して構成された1段目蓄冷器、111は2段目ディスプレーサ103内に磁性蓄冷材の1種であるHo−Er−Ruの組成を有する材料を充填して構成された2段目蓄冷器である。ここで、膨張機201は、1段目および2段目蓄冷器110、111を内部に収容してなる1段目および2段目ディスプレーサ102、103が1段目および2段目シリンダ101a、101b内に往復動可能に配設されて構成されている。また、1段目シリンダ101aの上端部と1段目ディスプレーサ102との間に常温部空間205が形成されている。 【0003】112は高圧側サージタンク203、ストローク204および低圧側サージタンク202から構成され、ヘリウムガスを圧縮する圧縮機、113は圧縮機112の吐出側と膨張機201とを連結するガス送気配管97の経路中に配設され、圧縮機112から膨張機201に高圧のガスを供給するタイミングを制御する吸気バルブ、114は圧縮機112の吸気側と膨張機201とを連結するガス排気配管98の経路中に配設され、膨張機201から圧縮機112に低圧のガスを排出するタイミングを制御する排気バルブ、115はシリンダ101内を1段目および2段目ディスプレーサ102、103を往復移動させる駆動モータ、116はクランク軸118と1段目ディスプレーサ102とに連結され、駆動モータ115の運動を1段目ディスプレーサ102に伝達する駆動軸である。なお、吸気バルブ113および排気バルブ114は1段目および2段目ディスプレーサ102、103の往復運動に連動して開閉するようになっている。 【0004】つぎに、従来の蓄冷型冷凍機の動作について説明する。蓄冷型冷凍機が運転されている状態では、駆動モータ115が駆動され、1段目および2段目ディスプレーサ102、103がシリンダ101内を往復移動している。まず、1段目および2段目ディスプレーサ102、103が最下端に位置しているときに、吸気バルブ113が開かれ、排気バルブ114が閉じられる。この状態で、圧縮機112より高圧のヘリウムガスが膨張機201に供給される。この高圧のヘリウムガスは1段目蓄冷器110を経て1段目膨張空間108に流入し、1段目膨張空間108に流入した高圧のガスの一部はさらに2段目蓄冷器111を経て2段目膨張空間109に流入する。この結果、1段目および2段目膨張空間108、109は高圧状態となる。1段目および2段目膨張空間108、109が高圧状態となった後、1段目および2段目ディスプレーサ102、103が上方に移動される。それにともない、高圧のヘリウムガスが1段目および2段目膨張空間108、109に次々と供給される。この間、吸気および排気バルブ113、114は動かさない。また、高圧のヘリウムガスは1段目および2段目蓄冷器110、111を通過する際に、蓄冷材により所定の温度まで冷却される。そして、1段目および2段目ディスプレーサ102、103が最上端に到達したときに、吸気バルブ113が閉じられ、少し遅れて排気バルブ114が開けられる。これにより、高圧のヘリウムガスは断熱的に膨張して冷凍を発生する。そのため、1段目および2段目膨張空間108、109内に存在するヘリウムガスはそれぞれの温度レベルで低温・低圧の状態となり、高温側および低温側ステージ106、107がこのヘリウムガスにより冷却される。 【0005】ついで、1段目および2段目ディスプレーサ102、103が下方に移動される。それにともない、低温・低圧のヘリウムガスが、2段目および1段目蓄冷器111、110に流入して蓄冷材を冷却した後、排気バルブ114から排気され、圧縮機112に戻される。そして、1段目および2段目ディスプレーサ102、103がさらに下方に移動し、ディスプレーサの位置が1段目および2段目膨張空間108、109の体積が最小となる最下端となると、排気バルブ114が閉じられ、吸気バルブ113が開けられる。そして、圧縮機112で圧縮され高圧となったヘリウムガスが膨張機201に供給され、1段目および2段目膨張空間108、109の圧力が低圧から高圧になる。 【0006】このようにして、1段目および2段目ディスプレーサ102、103が上下に1回往復動する過程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことで、高温側および低温側ステージ106、107がそれぞれ所定の温度に冷却される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】この種の蓄冷型冷凍機において、その冷凍能力を妨げるものとして、ポンピングロス、熱対流によるロス、シャトルロスなどの各種ロスがある。そして、ポンピングロスや熱対流によるロスは、シリンダとディスプレーサとの間のクリアランスが大きくなるほど大きくなることから、シリンダとディスプレーサとの間のクリアランスを小さくしてポンピングロスや熱対流によるロスを抑え、冷凍能力を向上させることが従来採られていた。しかしながら、シャトルロスは、温度勾配を有するディスプレーサが同じく温度勾配を有するシリンダ内を往復動するために生じるロスで、特にディスプレーサとシリンダとの間のクリアランスが小さい場合には非常に大きなロスとなってしまう。そして、従来の蓄冷型冷凍機においては、このシャトルロスを低減する対策が何ら施されていなかった。 【0008】この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、シャトルロスの解析を行い、機構を解明することで、ポンピングロスや熱対流によるロスを増加させることなくシャトルロスを低減できるようにし、冷凍能力および冷凍効率を向上させることができる蓄冷型冷凍機を得ることを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明に係る蓄冷型冷凍機は、シリンダ、該シリンダ内に往復動可能に配設されたディスプレーサ、蓄冷材が該ディスプレーサの内部に充填されて構成された蓄冷器、該シリンダの上端内周と該ディスプレーサの上端外周との間に配設されガスの低温部と高温部とをシールするピストンリングおよび該シリンダの下端外周に配設された冷却ステージを有する膨張機と、上記膨張機に高圧ガスを供給する圧縮機と、上記圧縮機の吐出側と上記膨張機とを連結するガス送気配管の経路中に配設されて上記圧縮機で圧縮された高圧ガスの上記膨張機への供給を制御する吸気バルブと、上記圧縮機の吸気側と上記膨張機とを連結するガス排気配管の経路中に配設されて上記圧縮機への上記膨張機内の低圧ガスの戻りを制御する排気バルブと、上記ディスプレーサを往復動させる駆動モータとを備えた蓄冷型冷凍機において、上記膨張機は、上記シリンダと上記ディスプレーサとの間のクリアランスが、上部側で上記蓄冷器の上端位置を含む軸方向の所定の領域および下部側で上記蓄冷器の下端位置を含む軸方向の所定の領域の少なくとも一方の領域で大きく形成されているものである。 【0010】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を中心に、上記ディスプレーサのストローク分の軸方向長さを有するように形成されているものである。 【0011】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域のクリアランスは、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を最大とし、軸方向の上下に漸次減少するように形成されているものである。 【0012】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記シリンダの内周面および上記ディスプレーサの外周面の少なくとも一方に設けられた凹溝で構成されているものである。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、この発明を蓄冷型冷凍機の1つである単段GM冷凍機に適用した場合について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る蓄冷型冷凍機を示す構成図、図2は図1に示される蓄冷型冷凍機のディスプレーサを示す断面図である。図1および図2において、10はシリンダ、11はシリンダ10内に往復動可能に配設されたディスプレーサ、12はディスプレーサ11内に例えば銅金網および鉛玉からなる蓄冷材や磁性蓄冷材を充填して構成された蓄冷器、13はシリンダ10の下部とディスプレーサ11との間に形成される空間である膨張空間、14はシリンダ10の上端部とディスプレーサ11との間に形成される空間である常温部空間、15はシリンダ10の上端内周とディスプレーサ11の上端外周との間に配設されてガスの高温部と低温部との行き来を阻止するピストンリング、16はシリンダ10の下部外周面に配設された冷却ステージであり、シリンダ10、蓄冷器12が充填されたディスプレーサ11、ピストンリング15および冷却ステージ16から膨張機20が構成されている。ここで、ディスプレーサ11は、その外周面の上部側および下部側に凹溝11a、11bが周方向に設けられて上部側および下部側の外径を小さくされた外径形状に形成されている。また、凹溝11a、11bは、ピストンリング15の設置位置より下部側で、蓄冷器12の上端位置および下端位置を含む軸方向の所定の領域に、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。 【0014】112はヘリウムガスを圧縮する圧縮機、113は圧縮機112の吐出側と膨張機20とを連結するガス送気配管97の経路中に配設され、圧縮機112から膨張機20に高圧のガスを供給するタイミングを制御する吸気バルブ、114は圧縮機112の吸気側と膨張機20とを連結するガス排気配管98の経路中に配設され、膨張機20から圧縮機112に低圧のガスを排出するタイミングを制御する排気バルブ、115はシリンダ10内をディスプレーサ11を往復移動させる駆動モータ、116はクランク軸118とディスプレーサ11とに連結され、駆動モータ115の運動をディスプレーサ11に伝達する駆動軸である。なお、この実施の形態1による蓄冷型冷凍機は、単段GM冷凍機である点、ディスプレーサ11の上部側および下部側の外径が小さく形成されている点を除いて、従来の蓄冷型冷凍機と同様に構成されている。 【0015】つぎに、この実施の形態1による蓄冷型冷凍機の動作について説明する。蓄冷型冷凍機が運転されている状態では、駆動モータ115が駆動され、ディスプレーサ11がシリンダ10内を往復移動している。まず、ディスプレーサ11が最下端に位置しているときに、吸気バルブ113が開かれ、排気バルブ114が閉じられる。この状態で、圧縮機112より高圧のヘリウムガスが膨張機20に供給される。この高圧のヘリウムガスは蓄冷器12を経て膨張空間13に流入し、膨張空間13は高圧状態となる。膨張空間13が高圧状態となった後、ディスプレーサ11が上方に移動される。それにともない、高圧のヘリウムガスが膨張空間13に次々と供給される。この間、吸気および排気バルブ113、114は動かさない。また、高圧のヘリウムガスは蓄冷器12を通過する際に、蓄冷材により所定の温度まで冷却される。そして、ディスプレーサ11が最上端に到達したときに、吸気バルブ113が閉じられ、少し遅れて排気バルブ114が開けられる。これにより、高圧のヘリウムガスは断熱的に膨張して冷凍を発生する。そのため、膨張空間13内に存在するヘリウムガスは低温・低圧の状態となり、冷却ステージ16がこのヘリウムガスにより冷却される。 【0016】ついで、ディスプレーサ11が下方に移動される。それにともない、低温・低圧のヘリウムガスが、蓄冷器12に流入して蓄冷材を冷却した後、排気バルブ114から排気され、圧縮機112に戻される。そして、ディスプレーサ11がさらに下方に移動し、ディスプレーサ11の位置が膨張空間13の体積が最小となる最下端となると、排気バルブ114が閉じられ、吸気バルブ113が開けられる。そして、圧縮機112で圧縮され高圧となったヘリウムガスが膨張機20に供給され、膨張空間13の圧力が低圧から高圧になる。このようにして、ディスプレーサ11が上下に1回往復動する過程を1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことにより、冷却ステージ16が所定の温度に冷却される。 【0017】ここで、蓄冷型冷凍機の主要な熱損失の1つであるシャトルロスについて図3を参照しつつ説明する。このシャトルロスは、温度勾配を有するディスプレーサが同じく温度勾配を有するシリンダ内を往復動することで生じる損失である。図3はディスプレーサおよびシリンダの軸方向の温度分布を示すもので、ディスプレーサの温度分布を点線で、シリンダの温度分布を実線で示している。図3からわかるように、蓄冷器12は軸方向に温度勾配があることから、ディスプレーサ11およびシリンダ10は、蓄冷器12の部位に相当する部分に軸方向に温度勾配があり、蓄冷器12の軸方向の上部および下部は等温となっている。図3の(a)はディスプレーサがシリンダに対して軸方向中央部に位置する場合におけるディスプレーサおよびシリンダの軸方向の温度分布を示したもので、ディスプレーサ11およびシリンダ10の温度は同じである。図3の(b)はディスプレーサが軸方向最上部に位置する場合におけるディスプレーサおよびシリンダの軸方向の温度分布を示したもので、同じ軸方向の距離では、シリンダ10の温度がディスプレーサ11の温度より高くなっているので、シリンダ10からディスプレーサ11に熱が移動することになる。図3の(c)はディスプレーサが軸方向最下部に位置する場合におけるディスプレーサおよびシリンダの軸方向の温度分布を示したもので、同じ軸方向の距離では、ディスプレーサ11の温度がシリンダ10の温度より高くなっているので、ディスプレーサ11からシリンダ10に熱が移動することになる。 【0018】そこで、ディスプレーサ11が1サイクル正弦的に移動すると、中間部分ではディスプレーサ11とシリンダ10との間で熱のやりとりが行なわれるものの、その収支はゼロとなるが、上部および下部では、熱の収支はゼロとならない。即ち、上部では、シリンダ10からディスプレーサ11に熱が移動し、下部では、ディスプレーサ11からシリンダ10に熱が移動することになる。これをシリンダ10から見れば、上部でディスプレーサ11に熱を放出し、下部でディスプレーサ11から熱を吸収するため、軸方向から見れば、低温側に熱が移送されたことになる。これがシャトルロスである。 【0019】ついで、シリンダの内径:80mm、ディスプレーサの外径:79.8mm、蓄冷器の長さ:127mm、ストローク:32mm、サイクル周波数:45rpm、室温:300K、冷却ステージ温度:40Kとした解析パラメータを用いてシャトルロスを解析的に求める。なお、計算には、以下の仮定を用いた。 (a)シリンダとディスプレーサの熱容量は無限大であり、シリンダとディスプレーサの温度は変化しないと仮定した。 (b)ヘリウムガスの熱伝導率、比熱、粘性係数は、温度、圧力によらず一定で、平均温度、平均圧力での値を用いた。 (c)シリンダとヘリウムガス、ディスプレーサとヘリウムガスの熱伝達は、距離と温度差で求められる熱伝導で評価した。 これらの仮定を用いて、シャトルロスの計算を行い、その結果のシリンダからヘリウムガスへの1サイクルでの熱の移送量を図4に示す。なお、シリンダが熱を放出する方向が正である。図4から、シリンダは上部で熱を放出し、下部で熱を吸収していることがわかる。このモデルでのシャトルロスの値は、35.07Wである。これは、低温部にある冷却ステージに35.07Wの熱負荷がシャトルロスのみで生じるということである。つまり、シリンダの上部と下部で熱の移送が行われることでシャトルロスが生じている。そのため、シリンダの上部と下部における熱伝達を低下させることで、シャトルロスを低減させることができる。 【0020】つぎに、ディスプレーサ11の上部および下部の外径を小さくした場合のシャトルロスの計算を行い、その結果を図5に示す。計算はディスプレーサ11に凹溝11a、11bを設けている点で形状が異なるだけで、前述の方法と同じであり、またディスプレーサの外径は上部と下部とで同じ量小さくした。図中、横軸はディスプレーサ11の外径を小さくした部分(凹溝11a、11bの部分)のクリアランスを、横軸はシャトルロスを表わしている。図5から、クリアランスが大きくなるにつれ、即ちディスプレーサ11の外径を小さくするにつれ、シャトルロスが小さくなるのがわかる。例えば、クリアランスを0.5mmとすると、シャトルロスは7Wとなり、クリアランスが0.1mmの場合(ディスプレーサ11に凹溝11a、11bを設けない場合)に比べて、シャトルロスを28W低減できたことになる。 【0021】このように、この実施の形態1では、ディスプレーサ11の上部および下部に凹溝11a、11bを設け、ディスプレーサ11の上部と下部の外径を小さくしているので、ディスプレーサ11の上部および下部においてシリンダ11との距離が大きくなり、ディスプレーサ11とシリンダ10との間の熱伝達が低下する。その結果、ディスプレーサ11の上部および下部とシリンダ10との間における熱の移送が行なわれにくくなり、シャトルロスが低減され、蓄冷型冷凍機の冷凍能力および冷凍効率を向上させることができる。また、ディスプレーサ11の上部および下部のみの外径を小さくしているので、ディスプレーサ11の上部および下部を除いて、ディスプレーサ11とシリンダ10とのクリアランスを小さく確保することができる。その結果、ポンピングロスや熱対流によるロスを増加させることなく、シャトルロスを低減でき、優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。また、ディスプレーサ11に凹溝11a、11bを設けることにより、ディスプレーサ11の上部および下部の外径を小さくしているので、ディスプレーサ11とシリンダ10との間のクリアランス拡大部を簡易に形成できる。 【0022】実施の形態2.この実施の形態2では、図6に示されるように、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11a(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝11aは、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。 【0023】図4から、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間では、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれていることがわかる。この実施の形態2によれば、蓄冷器12の上端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11aが設けられているので、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝11aの軸方向の長さが過度に長くならず、凹溝11aを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加が抑えられ、シャトルロスを低減することができ、より優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0024】実施の形態3.この実施の形態3では、図7に示されるように、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11b(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝11bは、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。 【0025】図4から、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間では、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれていることがわかる。この実施の形態3によれば、蓄冷器12の下端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11bが設けられているので、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝11bの軸方向の長さが過度に長くならず、凹溝11bを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加が抑えられ、シャトルロスを低減することができ、より優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0026】実施の形態4.この実施の形態4では、図8に示されるように、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11a(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝11aは蓄冷器12の上端位置の深さが最も深く、軸方向の上下に漸次浅くなるテーパ形状に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。 【0027】図4から、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間では、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれ、かつ、蓄冷器12の上端位置に相当する部位における熱の移動量が最も多いことがわかる。この実施の形態4によれば、蓄冷器12の上端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径をテーパ状に小さくするように凹溝11aが設けられているので、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、ディスプレーサ11の上部とシリンダ10との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝11aの軸方向の長さが過度に長くならず、かつ、断面積が大きくならず、凹溝11aを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加がより抑えられるとともに、シャトルロスを低減することができ、極めて優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0028】実施の形態5.この実施の形態5では、図9に示されるように、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように凹溝11b(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝11bは蓄冷器12の下端位置の深さが最も深く、軸方向の上下に漸次浅くなるテーパ形状に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。 【0029】図4から、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間では、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれ、かつ、蓄冷器12の下端位置に相当する部位における熱の移動量が最も多いことがわかる。この実施の形態5によれば、蓄冷器12の下端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径をテーパ状に小さくするように凹溝11bが設けられているので、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、ディスプレーサ11の下部とシリンダ10との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝11bの軸方向の長さが過度に長くならず、かつ、断面積が大きくならず、凹溝11bを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加がより抑えられるとともに、シャトルロスを低減することができ、極めて優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0030】実施の形態6.この実施の形態6では、図10および図11に示されるように、シリンダ10は、その内周面の上部側および下部側に凹溝10a、10bが周方向に設けられて上部側および下部側の外径を大きくされた内径形状に形成されている。また、凹溝10a、10bは、ピストンリング15の設置位置より下部側で、蓄冷器12の上端位置および下端位置を含み、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。なお、この実施の形態6では、ディスプレーサ11の上部側および下部側に凹溝11a、11bを設けてシリンダ10とディスプレーサ11とのクリアランスを大きくする構成に代えて、シリンダ10の上部側および下部側に凹溝10a、10bを設けてシリンダ10とディスプレーサ11とのクリアランスを大きくしている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。 【0031】この実施の形態6による構成において、即ちシリンダ10の上部および下部の外径を大きくした場合のシャトルロスの計算を行い、その結果を図12に示す。計算はシリンダ10に凹溝10a、10bを設けている点で形状が異なるだけで、上記実施の形態1で示した方法と同じであり、またシリンダの内径は上部と下部とで同じ量大きくした。図中、横軸はシリンダ10の内径を大きく部分(凹溝10a、10bの部分)のクリアランスを、横軸はシャトルロスを表わしている。図12から、クリアランスが大きくなるにつれ、即ちシリンダ10の内径を大きくするにつれ、シャトルロスが小さくなるのがわかる。例えば、クリアランスを0.5mmとすると、シャトルロスは7Wとなり、クリアランスが0.1mmの場合(シリンダ10に凹溝10a、10bを設けない場合)に比べて、シャトルロスを28W低減できたことになる。 【0032】このように、この実施の形態6では、シリンダ10の上部および下部に凹溝10a、10bを設け、シリンダ10の上部と下部の内径を大きくしているので、シリンダ10の上部および下部においてディスプレーサ11との距離が大きくなり、ディスプレーサ11とシリンダ10との間の熱伝達が低下する。その結果、シリンダ10の上部および下部とディスプレーサ11との間における熱の移送が行なわれにくくなり、シャトルロスが低減され、蓄冷型冷凍機の冷凍能力および冷凍効率を向上させることができる。また、シリンダ10の上部および下部のみの内径を大きくしているので、シリンダ10の上部および下部を除いて、ディスプレーサ11とシリンダ10とのクリアランスを小さく確保することができる。その結果、ポンピングロスや熱対流によるロスを増加させることなく、シャトルロスを低減でき、優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。また、シリンダ10に凹溝10a、10bを設けることにより、シリンダ10の上部および下部の外径を大きくしているので、ディスプレーサ11とシリンダ10との間のクリアランス拡大部を簡易に形成できる。 【0033】実施の形態7.この実施の形態7では、図13に示されるように、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように凹溝10a(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝10aは、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態6と同様に構成されている。 【0034】図4から、シリンダ10の上部とディプレーサ11との間では、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれていることがわかる。この実施の形態7によれば、蓄冷器12の上端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように凹溝10aが設けられているので、シリンダ10の上部とディスプレーサ11との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、シリンダ10の上部とディスプレーサ11との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝10aの軸方向の長さが過度に長くならず、凹溝10aを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加が抑えられ、シャトルロスを低減することができ、より優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0035】実施の形態8.この実施の形態8では、図14に示されるように、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように凹溝10b(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝10bは、深さが軸方向に一定のコ字状断面に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態6と同様に構成されている。 【0036】図4から、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間では、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれていることがわかる。この実施の形態8によれば、蓄冷器12の下端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように凹溝10bが設けられているので、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝10bの軸方向の長さが過度に長くならず、凹溝10bを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加が抑えられ、シャトルロスを低減することができ、より優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0037】実施の形態9.この実施の形態9では、図15に示されるように、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように凹溝10a(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝10aは蓄冷器12の上端位置の深さが最も深く、軸方向の上下に漸次浅くなるテーパ形状に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態6と同様に構成されている。 【0038】図4から、シリンダ10の上部とディスプレーサ11との間では、蓄冷器12の上端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれ、かつ、蓄冷器12の上端位置に相当する部位における熱の移動量が最も多いことがわかる。この実施の形態9によれば、蓄冷器12の上端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径をテーパ状に小さくするように凹溝10aが設けられているので、シリンダ10の上部とディスプレーサ11との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、シリンダ10の上部とディスプレーサ11との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝10aの軸方向の長さが過度に長くならず、かつ、断面積が大きくならず、凹溝10aを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加がより抑えられるとともに、シャトルロスを低減することができ、極めて優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0039】実施の形態10.この実施の形態10では、図16に示されるように、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を小さくするように凹溝10b(軸方向長さは1ストローク分)が設けられている。この凹溝10bは蓄冷器12の下端位置の深さが最も深く、軸方向の上下に漸次浅くなるテーパ形状に形成されている。なお、他の構成は、上記実施の形態6と同様に構成されている。 【0040】図4から、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間では、蓄冷器12の下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分の領域で熱の移動が行なわれ、かつ、蓄冷器12の下端位置に相当する部位における熱の移動量が最も多いことがわかる。この実施の形態10によれば、蓄冷器12の下端を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径をテーパ状に大きくするに凹溝10bが設けられているので、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間の熱の移動が行なわれる部位に相当する領域のみのクリアランスが大きくなり、シリンダ10の下部とディスプレーサ11との間で行われる熱の移動が効果的に低減される。その結果、凹溝10bの軸方向の長さが過度に長くならず、かつ、断面積が大きくならず、凹溝10bを設けることに起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加がより抑えられるとともに、シャトルロスを低減することができ、極めて優れた冷凍能力および冷凍効率が得られる。 【0041】なお、上記実施の形態2〜5では、凹溝11a、11bの一方のみが蓄冷器12の下端もしくは下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように設けられるものとしているが、凹溝11a、11bの両方が蓄冷器12の下端もしくは下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分ディスプレーサ11の外径を小さくするように設けられるものとしてもよい。この場合、ディスプレーサ11の上部および下部とシリンダ10との間で行われる熱の移動が効果的に低減され、シャトルロスを一層低減することができる。また、上記実施の形態7〜10では、凹溝10a、10bの一方のみが蓄冷器12の下端もしくは下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように設けられるものとしているが、凹溝10a、10bの両方が蓄冷器12の下端もしくは下端位置を中心に軸方向の上下に1/2ストローク分シリンダ10の内径を大きくするように設けられるものとしてもよい。この場合、シリンダ10の上部および下部とディスプレーサ11との間で行われる熱の移動が効果的に低減され、シャトルロスを一層低減することができる。 【0042】また、上記各実施の形態では、シリンダ10およびディスプレーサ11の一方に凹溝を形成して、膨張機20の軸方向の上部側および下部側におけるシリンダ10とディスプレーサ11との間のクリアランスを大きくするものとしているが、シリンダ10およびディスプレーサ11の両方に凹溝を形成して、膨張機20の軸方向の上部側および下部側におけるシリンダ10とディスプレーサ11とのクリアランスを大きくしてもよく、さらにはシリンダ10の上部側(あるいは下部側)に凹溝を形成し、かつ、ディスプレーサ11の下部側(あるいは上部側)に凹溝を形成して、膨張機20の軸方向の上部側および下部側におけるシリンダ10とディスプレーサ11とのクリアランスを大きくしてもよい。また、上記各実施の形態では、膨張機20の軸方向の上部側および下部側において、シリンダ10とディスプレーサ11とのクリアランスを大きくするものとしているが、膨張機20の軸方向の上部側および下部側の少なくとも一方において、シリンダ10とディスプレーサ11との間のクリアランスを大きくするようにしてもよい。この場合、クリアランスを大きくした側におけるシリンダ10とディスプレーサ11との間の熱の移動が抑えられ、シャトルロスを低減することができ、同様の効果が得られる。 【0043】また、上記各実施の形態では、蓄冷型冷凍機として単段GM冷凍機を用いて説明しているが、この発明は単段GM冷凍機に限らず、多段GM冷凍機に適用しても、他の蓄冷型冷凍機に適用しても、同様の効果が得られることはいうまでもないことである。 【0044】 【発明の効果】この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。 【0045】この発明によれば、シリンダ、該シリンダ内に往復動可能に配設されたディスプレーサ、蓄冷材が該ディスプレーサの内部に充填されて構成された蓄冷器、該シリンダの上端内周と該ディスプレーサの上端外周との間に配設されガスの低温部と高温部とをシールするピストンリングおよび該シリンダの下端外周に配設された冷却ステージを有する膨張機と、上記膨張機に高圧ガスを供給する圧縮機と、上記圧縮機の吐出側と上記膨張機とを連結するガス送気配管の経路中に配設されて上記圧縮機で圧縮された高圧ガスの上記膨張機への供給を制御する吸気バルブと、上記圧縮機の吸気側と上記膨張機とを連結するガス排気配管の経路中に配設されて上記圧縮機への上記膨張機内の低圧ガスの戻りを制御する排気バルブと、上記ディスプレーサを往復動させる駆動モータとを備えた蓄冷型冷凍機において、上記膨張機は、上記シリンダと上記ディスプレーサとの間のクリアランスが、上部側で上記蓄冷器の上端位置を含む軸方向の所定の領域および下部側で上記蓄冷器の下端位置を含む軸方向の所定の領域の少なくとも一方の領域で大きく形成されているので、ポンピングロスや熱対流によるロスを増加させることなく、シャトルロスを低減することができ、冷凍能力および冷凍効率を向上させることができる蓄冷型冷凍機が得られる。 【0046】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を中心に、上記ディスプレーサのストローク分の軸方向長さを有するように形成されているので、クリアランスが大きく形成された領域の形成に起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加を抑え、シャトルロスを効果的に低減することができる。 【0047】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域のクリアランスは、上記蓄冷器の上端位置もしくは下端位置を最大とし、軸方向の上下に漸次減少するように形成されているので、クリアランスが大きく形成された領域の形成に起因するポンピングロスや熱対流によるロスの増加を最小限度に抑え、シャトルロスを効果的に低減することができる。 【0048】また、上記クリアランスが大きく形成された上記領域は、上記シリンダの内周面および上記ディスプレーサの外周面の少なくとも一方に設けられた凹溝で構成されているので、クリアランスが大きく形成された領域を簡易に作製することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006013 【氏名又は名称】三菱電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月19日(1998.10.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100057874 【弁理士】 【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−121186(P2000−121186A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−296966 |
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