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【発明の名称】 冷凍装置
【発明者】 【氏名】浅見 和之

【氏名】新井 博

【氏名】加藤 武

【要約】 【課題】機器ユニットを構成する機器の高さが高い場合、各機器の脚を固定するだけでは、機器の上部が大きくゆれたり、振動することになる。このゆれや振動は、機器ユニットに接続された銅配管や部品に影響し、銅配管の接続部等の金属疲労を招き配管を傷めたり、部品の故障の原因となる。

【解決手段】冷凍装置で、圧縮機、油分離器、冷媒受液器、気液分離器、電装箱を載置した架台と、これら機器の中の最大高さの少し高い高さを有し、且つ、下端を前記架台に固定された支持枠と、この支持枠の梁に高さの高い機器の上端を連結する。架台に下端部を固定し、上端を支持枠の梁と連結具とを介して連結することによって、搬送時や運転時のゆれや振動が抑えられ、これらに接続された銅配管や部品の疲労損傷による不良の発生を削減できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蒸発器、凝縮器、圧縮機、気液分離器等から構成される冷凍サイクル中の機器を制御する電装品を収納した電装箱を装着した架台と、この架台に載置された前記機器中の最大高さの機器よりやや高い高さを有し、且つ、下端を前記架台に固定された支持枠と、この支持枠の梁に高さの高い機器の上端を連結する連結具とを備えた冷凍装置。
【請求項2】 蒸発器、凝縮器、圧縮機、気液分離器等から構成される冷凍サイクルの中の前記機器を制御する電装品を収納した電装箱を装着した架台と、これら架台に載置された機器中の最大高さよりやや高い高さを有し、且つ、下端を前記架台に固定された支持枠と、この支持枠の梁に高さの高い機器の上端を連結する連結具とを備えたものにおいて、前記機器を収納する箱体の外装板が前記支持枠にネジ止め固定されていることを特徴とする冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルを構成する機器を単一架台にまとめた構造の冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷凍装置は、冷凍サイクルを構成する機器や器具、例えば圧縮機、油分離器、冷媒受液器、気液分離器、冷凍サイクルの機器を制御する電装品を収納した電装箱等の部品(以下機器ユニットという)を1つの架台にまとめて載置し、外装板やカバーを設けないでそのまま使用する構造のものがある。これら機器ユニットのそれぞれの機器は、下部の脚に開けられた孔と架台に開けられた孔とをボルト・ナットで締め付けて取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら機器ユニットの背丈が高い場合、機器ユニットの下部の脚を固定するだけでは搬送時や運転時に機器の上部が大きくゆれたり振動することがある。これらのゆれや振動は、これに連結されている銅配管や他の部品にも伝わるため、配管やその接続部等を傷めたり、それぞれの不良原因となることがある。
【0004】本発明の目的は、このような簡略構造の冷凍装置の搬送時や運転時に生じるゆれや振動によって起こる弊害を少なくし、故障の少ない冷凍装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、蒸発器、凝縮器、圧縮機、気液分離器等から構成される冷凍サイクル中の前記機器を制御する電装品を収納した電装箱を装着した架台と、これら架台に載置された機器の中の最大高さの機器よりやや高い高さを有して下端を前記架台に固定された支持枠と、この支持枠の梁に高さの高い前記機器の上端を連結する連結具とを備えた冷凍装置である。
【0006】この発明によれば、架台に下端部を固定された高さの高い機器ユニットの上端を、架台に下端部を固定された支持枠の梁に連結具を介して連結することによって、機器ユニットのゆれや振動が抑えられ、連結される銅配管や他の部品への影響を少なくする。
【0007】請求項2記載の発明は、蒸発器、凝縮器、圧縮機、気液分離器等から構成される冷凍サイクルの中の圧縮機、油分離器、冷媒受液器、気液分離器、冷凍サイクルの機器を制御する電装品を収納した電装箱を装着した架台と、これら架台に載置された機器の中の最大高さより少し高い高さを有して下端を前記架台に固定された支持枠と、この支持枠の梁に高さの高い機器の上端を連結する連結具とを備えた冷凍装置において、前記機器を収納する箱体の外装板が前記支持枠にネジ止め固定されていることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、架台に固定された支持枠の柱および架台の側面にネジ孔を設けることにより、冷凍装置に箱体の外装板を取り付ける場合、外装板の下部外周および側面上部、中部にネジ止め固定できるので、外装板の下部外周だけの固定に比べ、ゆれや振動に対する機器強度が増し、外装板の防振構造が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】図1は本発明による第1の実施形態に係る冷凍装置1を示す平面図、図2は同じく正面図である。2は架台であり、この架台2の上に圧縮機3、油分離器4、冷媒受液器5、気液分離器6、冷凍サイクルの機器を制御する電装品を収納した電装箱7(以下機器ユニットという)が載置されている。これら機器ユニットにはそれぞれ脚が取り付けられており、脚に開けられた孔と架台2に開けられた孔とがボルト・ナットで接続され架台2に固定されている。機器ユニットには銅配管を介して蒸発器や凝縮器(いずれも図示せず)に溶接またはフレア接続され、冷凍サイクルが形成される。
【0011】8は支持枠である。支持枠8は柱9と梁10とからなり、下方に開いたコの字状に板状の板金を折り曲げ形成される。支持枠8の柱9は、架台2に載置された部品の中の最大高さの部品よりも少し高い寸法である。支持枠8の柱9と柱9の間には、梁10が形成されている。柱9の下部には、ネジ孔11が開けられ、このネジ孔11と架台2の側面に開けられた孔とがネジで接続固定されている。図1に示すように、柱9は架台2の側面のほぼ中央に垂直に立てられている。梁10は架台2の中央部を平行に横切って設けられている。
【0012】12は支持枠の梁10と圧縮機3とを接続する圧縮機連結具である。板状の板金をクランク状に折り曲げ形成され、上片13、縦片14と下片15とから構成される。圧縮機連結具12の上片13にはネジ取付用の孔が2つ開けてあり、下片15には孔が1つ開けてある。圧縮機連結具12の上片13を支持枠8の梁10に開けられた孔にネジ止め固定される。圧縮機連結具12の下片15の孔は、圧縮機3上部中央から上方に突き出たボルト16に遊嵌される。圧縮機3のボルト16の上からナット17で締め付けることにより、圧縮機連結具12の下片15が圧縮機3の上面とナット17の間に固定される。このナット17は冷凍装置1の搬送時に締め付けられており、搬送時のゆれや振動を防ぐ。冷凍装置1の搬送が終わると、ナット17が外され、運転時には圧縮機3の振動を圧縮機3のボルト16の外周と圧縮機連結具12の下片の孔の内側とで受け止める。振幅の小さい振動はそのままになり、振幅の大きな振動は抑えられる。
【0013】18は支持枠の梁10と電装箱7とを接続する電装箱連結具である。平らな板状の板金で形成される。電装箱連結具18の両端にはネジ取付用の孔がそれぞれ2つ開けてある。電装箱連結具18の一端が支持枠の梁10に開けられた孔にネジ止め固定される。他端が電装箱7の上部の孔にネジ止め固定される。搬送時や運転時には、電装箱連結具18がゆれや振動を防ぐ。
【0014】19は支持枠8の梁10と冷媒受液器5とを接続する受液器連結具である。板状の板金が逆L字形に折り曲げ形成されている。受液器連結具19の上片20には、ネジ取付用の孔が2つ開けてあり、縦片21には1つの孔が開けてある。受液器連結具19の上片を支持枠8の梁10に開けられた孔にネジ止め固定される。受液器連結具19の縦片21は、冷媒受液器5の上部から上方に突き出した垂直片の孔にボルト・ナットで締め付け固定される。搬送時や運転時のゆれや振動を防ぐ。
【0015】機器ユニットの中、高さの高い機器は下部だけの固定では、搬送時や運転時の外力に抗し難く、大きなゆれや振動のために、これらの機器に接続された銅配管を傷め、また、機器ユニットを構成する機器そのものの不良原因ともなる。このように機器ユニットの中、高さの高い機器ユニットの上部を支持枠8の梁10に固定することによって、機械的強度が増し機器のゆれや振動を抑え、これに起因する弊害を少なくできる。
【0016】本発明の冷凍装置1は、機器ユニットを架台に取り付けただけの簡易形のユニットであるが、時には顧客の希望で冷凍装置1に外装板22を取りつける場合がある。外装板22を箱形に取り付ける場合、支持枠8に開けられた孔と外装板20に開けられた孔とを合わせネジ止めする。その後架台2の側縁に開けられた孔と外装板22に開けられた孔とを合わせ、ネジ止めする。始めに外装板22を支持枠8に固定するので架台2の側縁にネジ止めするときの位置合わせが簡単になる。また、外装板22が支持枠8の柱9と架台2の側縁との縦方向と横方向とに固定されるので外装板22のないものに比べ強度が増し、ゆれや振動に強くなる。
【0017】図3は本発明による第2の実施形態に係る冷凍装置を示す平面図である。図4は同じく正面図である。図3と図4の図中、図1と図2と同一要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0018】第2の実施形態は図3に示すように、柱9と梁10とからなる支持枠8の柱9が架台2の左側手前と右側奥に垂直に立てられ、この柱9の上部に梁10が架け渡される。支持枠8の柱9の下部に開けられた孔11と架台2の側面に開けられた孔とがネジで接続固定される。梁10は、図4に示すように、架台2を対角線に横切って直線状に延び、圧縮機3と冷媒受液器5のほぼ上部の位置に配設される。
【0019】23は圧縮機連結具で、角張ったUの字形をしている。圧縮機連結具23の両端片24には、それぞれ2つのネジ孔が開けられ、底辺25に1ヵ所ネジ孔が開けられている。圧縮機連結具23の両端片24の孔は、梁10の孔の上からネジが挿通され締め付け固定される。底辺25の孔には圧縮機3の上部中央から上に向かって延びるボルト16が遊嵌される。このようにして搬送時や運転時に生じるゆれや振動を下部を固定するボルト・ナットと上部の圧縮機連結具23とで抑え、圧縮機3の振幅の大きなゆれや振動を抑える。
【0020】冷媒受液器5の受液器連結具26は、逆L字形をしている。冷媒受液器5の受液器連結具26の上辺27には、2つのネジ孔が開けられ、縦辺28にも孔が開けられている。受液器連結金具26の上辺の孔には、梁10の孔の上からネジで締め付け固定される。冷媒受液器5の上部中央から垂直に2つの縦片が設けられ、この2つの縦片には、それぞれ1つの孔が開けられている。この内一方の縦片の孔と受液器連結金具26の縦辺28の孔とがボルト・ナットで固定される。このようにして搬送時や運転時に生じるゆれや振動を下部を固定するボルト・ナットと上部の受液器連結金具26とで抑え、冷媒受液器5が大きくゆれるのを防ぐ。
【0021】第2の実施形態の冷凍装置1では、支持枠8の梁10が機器ユニットの中でも高さの高い方の2つの部品のほぼ真上を固定するので、部品にかかるゆれや振動が支持枠の板材の中央で抑えられるため、梁10に対してねじれの力を避けやすく、第1の実施形態に比べ、梁10にかかる負荷が軽減され、支持枠8の固定された下部にかかる力も軽減される。
【0022】以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では支持枠の柱を架台2の対向する側面に設けているが、直行する側面に立ててもよい。また、支持枠は1つであるが複数立ててもよい。また、連結具を金具で形成しているが、例えば木や樹脂等で、ある程度の強度を持つものであれば、金属でなくても良い。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、従来、機器ユニットの下部だけを固定したものを上部からも固定または支えることにより、高さの高い機器による振幅の大きなゆれや振動を抑えることができ、これに接続された銅配管、銅配管接続部やその他の部品の損傷を少なくできる。また、振動によるネジのゆるみとこれに伴い生じる冷凍装置の故障の原因を低減することができる。
【0024】請求項2記載の発明によれば、架台に固定された支持枠の柱および架台の側面にネジ孔を設けることにより、冷凍装置に箱体の外装板を取り付ける場合、外装板の下部外周および側面上部および中部にネジ止め固定できるので外装板の丈夫さが向上する。また、架台、支持枠および外装板がお互いに連結して固定されるので、支持枠が補強され、これらに連結される部品のゆれや振動が抑えられ、防振構造が向上する。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年10月21日(1998.10.21)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2000−121173(P2000−121173A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−299556