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【発明の名称】 アンモニア吸収式冷凍機
【発明者】 【氏名】大西 尚

【氏名】平中 幸男

【氏名】椿原 昇

【氏名】岩田 克雄

【氏名】矢野 猛

【氏名】吉良 和久

【氏名】岩本 皓夫

【氏名】田中 宏尚

【要約】 【課題】製造コストの低減化を図り得るアンモニア吸収式冷凍機を提供する。

【解決手段】蒸発器1からのアンモニア蒸気を吸収器2に移送するアンモニア蒸気移送管11と蒸発器1の底部とをアンモニア液取出管15により接続し、このアンモニア液取出管15と凝縮器3からのアンモニア液を蒸発器1に移送するアンモニア液移送管13との間で熱交換を行う冷媒再生部21を設け、この冷媒再生部21にて、アンモニア液取出管15内のアンモニア液が加熱蒸発された蒸気の上昇力により、アンモニア液をアンモニア蒸気移送管11内に移送させる。また、アンモニア蒸気移送管11に、蒸発器1寄り部分が吸収器2寄り部分よりも上方に位置するように、下り勾配をつけたので、蒸発器1からのアンモニア蒸気およびアンモニア液取出管15から移送される液分も、自然に、吸収器2側に移動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】蒸発器、吸収器、再生器および凝縮器を有するアンモニア吸収式冷凍機において、上記蒸発器からのアンモニア蒸気を吸収器に移送するアンモニア蒸気移送管と上記蒸発器の底部とをアンモニア液取出管により接続し、このアンモニア液取出管と上記凝縮器からのアンモニア液を蒸発器に移送するアンモニア液移送管との間で熱交換を行う冷媒再生部を設け、かつ上記アンモニア蒸気移送管を、蒸発器寄り部分が吸収器寄り部分よりも上方に位置するように、下り勾配をつけたことを特徴とするアンモニア吸収式冷凍機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア吸収式冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、アンモニア吸収式冷凍機における直接膨張式の蒸発器では、時間の経過とともに水分が濃縮されて冷却効率が低下する。
【0003】従来、この冷却効率の低下を防止するために、図2に示すように、途中に液移送用ポンプ61が設けられるとともに、蒸発器51の底部から水分を多く含むアンモニア液を取り出して吸収器52に移送するアンモニア液取出管62が設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によると、蒸発器51内の水分を多く含むアンモニア液を吸収器52に移送するための液移送用ポンプ61を必要とするとともに、蒸発器51と吸収器52とが互いに離れた位置に設置される場合には、冷凍機自体の製造コストが高くなるという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、製造コストの低減化を図り得るアンモニア吸収式冷凍機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明のアンモニア吸収式冷凍機は、蒸発器、吸収器、再生器および凝縮器を有するアンモニア吸収式冷凍機において、上記蒸発器からのアンモニア蒸気を吸収器に移送するアンモニア蒸気移送管と上記蒸発器の底部とをアンモニア液取出管により接続し、このアンモニア液取出管と上記凝縮器からのアンモニア液を蒸発器に移送するアンモニア液移送管との間で熱交換を行う冷媒再生部を設け、かつ上記アンモニア蒸気移送管を、蒸発器寄り部分が吸収器寄り部分よりも上方に位置するように、下り勾配をつけたものである。
【0007】上記の構成によると、蒸発器底部の水分を含むアンモニア液をアンモニア蒸気移送管側に取り出すのに、凝縮器からのアンモニア液の持つ熱により加熱蒸発させて、その蒸気の上昇力すなわちエアリフト作用を利用するようにしたので、液移送用ポンプを必要とせず、またアンモニア液取出管はアンモニア蒸気移送管に接続されているので、吸収器に接続する場合に比べて、その配管長さが短くて済む。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけるアンモニア吸収式冷凍機を、図1に基づき説明する。
【0009】本実施の形態におけるアンモニア吸収式冷凍機は、図1に示すように、冷媒であるアンモニア液を蒸発させる直接膨張式の蒸発器1と、この蒸発器1で蒸発されたアンモニア蒸気をアンモニア蒸気移送管11を介して導きアンモニア水溶液に吸収させる吸収器2と、この吸収器2でアンモニア蒸気を吸収して濃度が濃くなったアンモニア水溶液をアンモニア水溶液移送管(図示せず)を介して導きアンモニアの再生を行う再生器(図示せず)と、この再生器で得られたアンモニア蒸気をアンモニア蒸気移送管12を介して導き凝縮させる凝縮器3と、この凝縮器3で得られたアンモニア液を上記蒸発器1に移送するアンモニア液移送管13とを有している。なお、このアンモニア液移送管13の途中には、膨張弁14が設けられている。
【0010】そして、さらに上記蒸発器1の底部と上記アンモニア蒸気移送管11との間には、蒸発器1の底部に溜まった水分が多く混入したアンモニア液(正確には、アンモニア水溶液)を取り出すためのアンモニア液取出管15が設けられるとともに、このアンモニア液取出管15と上記アンモニア液移送管13との間で熱交換を行いアンモニア液取出管15内を流れるアンモニア液を加熱しアンモニア液および水分を蒸発させて冷媒であるアンモニアの再生を行うための冷媒再生部21が具備されており、しかも上記アンモニア蒸気移送管11のほぼ全長に亘って、蒸発器1寄り部分が吸収器2寄り部分よりも上方に位置するように、下り勾配がつけられている。
【0011】上記冷媒再生部21としては二重管構造のものが使用されており、例えば冷媒再生部21の内側管部に蒸発器1から取り出されたアンモニア液が流されるとともに外側の環状空間部に凝縮器3からのアンモニア液が流される。なお、この冷媒再生部21は、アンモニア液移送管13における膨張弁14よりも上流側に設けられて、より高温のアンモニア液により、アンモニア液取出管15を流れる水分を含むアンモニア液を加熱するようにしている。
【0012】したがって、冷凍サイクルの作動時においては、蒸発器1内では、被冷却流体供給配管16内を流れる被冷却流体によりアンモニア液が加熱されて蒸気が発生し、その蒸発潜熱により被冷却流体の冷却が行われる。
【0013】この蒸発器1で発生した温度が−30℃で、濃度が100%のアンモニア蒸気は、アンモニア蒸気移送管11を介して吸収器2に移送される。この時、蒸発器1の底部に溜まった水分の多いアンモニア液がアンモニア液取出管15から取り出され、その途中に設けられた冷媒再生部21にて、凝縮器3から移送される高温のアンモニア液(例えば、温度が40℃で、濃度が99.8%)により加熱されて、アンモニア液および水分が蒸発される。
【0014】そして、この蒸発に伴う上昇力により、アンモニア液取出管15内を流れるアンモニア液および水分が一緒に上昇されて(エアリフト作用)アンモニア蒸気移送管11内に入り、さらにその下向き勾配により、自然に、吸収器2側に移送される。
【0015】このように、蒸発器1の底部に溜まった水分が多く含まれているアンモニア液を取り出しアンモニア蒸気移送管11に移送するためのポンプを必要とせず、またアンモニア液取出管15の接続先は、蒸発器1の頂部近傍で良く、従来のように、吸収器2までの長いアンモニア液取出管を必要としないので、冷凍機自体の製造コストの低減化を図ることができる。
【0016】ところで、上記実施の形態においては、蒸発器1と吸収器2との間に設けられるアンモニア蒸気移送管11の下り勾配を、ほぼ全長に亘って設けるように説明したが、その勾配をつける部分は、アンモニアが吸収器に自然に移動し得るような長さであれば、全長に亘って設ける必要はない。
【0017】また、上記実施の形態においては、凝縮器3からのアンモニア液を蒸発器1に移送するように説明したが、凝縮器で凝縮されたアンモニア液を再生器に設けられる精留塔に還流させるような構成である場合には、凝縮器3からのアンモニア液を一旦溜める受液器から、高温のアンモニア液が蒸発器1に移送されるような構成にされる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、蒸発器底部のアンモニア液をアンモニア蒸気移送管側に取り出すのに、凝縮器からのアンモニア液の持つ熱により加熱蒸発させて、その蒸気の上昇力すなわちエアリフト作用を利用するようにしたので、従来のように、液移送用ポンプを必要とせず、またアンモニア液取出管をアンモニア蒸気移送管に接続したので、従来のように、吸収器に接続する場合に比べて、その配管長さが短くて済み、したがってアンモニア吸収式冷凍機の製造コストの低減化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
【識別番号】000183369
【氏名又は名称】住友精密工業株式会社
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】日立造船株式会社
【出願日】 平成10年9月18日(1998.9.18)
【代理人】 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
【公開番号】 特開2000−88392(P2000−88392A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−263794