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【発明の名称】 多室型空気調和機
【発明者】 【氏名】高谷 隆幸

【氏名】北山 浩

【氏名】江口 弘明

【氏名】森脇 俊二

【氏名】岸野 正裕

【要約】 【課題】多室型空気調和機において、安価な方法で吐出温度の過昇および冷媒不足現象を回避し、常に安定したサイクルで安全な運転を継続する。

【解決手段】状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段21a,21bで検出した過熱度もしくは過冷却度が予め決定しておいた過熱度もしくは過冷却度より大きい場合に予め決定しておいた開度分、室内側膨張弁7a,7bの開度を補正する第1の開度補正手段23と、ファジィ推論手段17で行った推論結果と第1の開度補正手段23で演算した結果に基づき室内側膨張弁7a,7bの開度を決定する開度決定手段24と、開度決定手段24で決定した開度に従って室内側膨張弁7a,7bの開度を制御する開度制御手段25を備えたことにより、常に安定したサイクルで安全な運転が継続できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧縮機,四方弁,室内側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前期室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第1の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第1の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた多室型空気調和機。
【請求項2】圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量によって決定した開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第2の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第2の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた多室型空気調和機。
【請求項3】圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた冷媒状態量になるように前記室内側膨張弁の開度を補正する第3の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第3の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた多室型空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多室型空気調和機に係わり、特に室内側の膨張弁制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多室型空気調和機として、例えば、特開平5−296593号公報に示されているものがある。
【0003】以下、図面を参照しながら上記従来の多室型空気調和機を説明する。図6は、従来の多室型空気調和機の冷凍サイクル図と冷房制御装置のブロック図である。図6において、1は圧縮機、2は四方弁、3は室外側熱交換器、4は室外側膨張弁であり、室外機5に備えられている。室内機6a,6bは、それぞれ室内側膨張弁7a,7b、室内側熱交換器8a,8bを備え、室外機5と液管9、ガス管10により並列に配管接続されている。
【0004】また、室内機6a,6bは、過熱度検出手段11a,11b,室温検出手段12a,12b,温度設定手段13a,13b,第1の目標開度演算手段14,第2の目標開度演算手段15,制御ルールを記憶するメモリ装置16とファジィ推論手段17とから構成されたマイクロプロセッサ18,開度決定手段19,開度制御手段20を備えている。
【0005】以上のように構成された多室型空気調和機の冷房制御装置の動作について図7のフローチャートを用いて説明する。図8は室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数L,Sのメンバシップ関数μL(ΔT),μS(ΔT)を示したものである。
【0006】ファジィ推論は、下記のような制御ルールを基にして実行している。制御ルールは、次のような2ルールである。即ち、ルールR1:もし室温と目標温度との偏差ΔTが大であれば、開度は第2の目標開度ルールR2:もし室温と目標温度との偏差ΔTが小であれば、開度は第1の目標開度である。
【0007】前記言語ルールは、数多くの実験データから得た経験則から求めた室内側膨張弁の開度を判定する制御ルールであり、これを表に示すと(表1)の通りになる。
【0008】
【表1】

【0009】(表1)は、室内側膨張弁7a,7bの開度を判定する制御ルールを示している。(表1)は横方向に室温と目標温度との偏差ΔTの大きさによって2段階(L=大,S=小)に分けて配置し、上記区分された室温と目標温度との偏差ΔTに対する室内側膨張弁7a,7bの開度Fを設定している。
【0010】ここで(表1)においては室内側膨張弁7a,7bの開度Fに応じて2段階(S1=第1の目標開度,S2=第2の目標開度)に分けている。即ち前記制御ルールRi(i=1,2)は(表1)における升目(Ri)で示されている。
【0011】また前記言語ルールは図6のメモリ装置16の内に記憶する場合に下記のようなルールで記憶されている。ここで使用した制御ルール数は2個である。
【0012】
ルールR1:IF ΔT is S THEN F=S1 ルールR2:IF ΔT is L THEN F=S2STEP1では室温検出手段12a,12bで検出した室温と温度設定手段13a,13bで設定した目標温度との偏差ΔTを求め、この偏差ΔTから第1の目標開度演算手段14により第1の目標開度S1を算出する。STEP2で過熱度検出手段11a,11bで検出した過熱度SHから第2の目標開度演算手段15により第2の目標開度S2を算出する。
【0013】STEP3でファジィ推論手段17によって室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数のメンバシップ関数を用いて、室温と目標温度との偏差ΔTにおけるメンバシップ値の算出を行う。STEP4で、得られたメンバシップ値が前記2個の各ルールの前件部にどの程度の度合いで所属しているかを算出する。
【0014】次に、開度決定手段19により、上記で述べたファジィ推論のSTEP4で求めた所属度合いに基づき、第1の目標開度S1と第2の目標開度S2との混合比率から開度を決定し、開度制御手段20により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0015】例えば、図9に示すように室温と目標温度との偏差ΔTがΔT1であれば、制御ルールR1とR2とに50%ずつ所属している。従って、開度Fは(数1)により求められる。
【0016】
【数1】

【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成は、室温と目標温度との偏差ΔTが小さい時、即ち室温が目標温度に達した場合には制御パラメータとして室温と目標温度との偏差ΔTのみを使用しているので、室内側熱交換器出口の過熱度が非常に大きくなっても、室内側膨張弁を閉め続ける。このような状態が継続すると圧縮機の吐出温度も高くなり、安定した冷凍サイクルで安全な運転を継続するためには、圧縮機の吐出温度を下げる手段が必要になるという課題を有していた。
【0018】本発明は従来の課題を解決するもので、安価な方法で、安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続でき、快適性の良い多室型空気調和機を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第1の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第1の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成となっている。
【0020】これにより、安価な方法で、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口に冷媒状態量、すなわち、過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0021】また、本発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量によって決定した開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第2の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第2の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成となっている。
【0022】これにより、安価な方法で、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0023】また、室内側熱交換器出口の過熱度または過冷却度により、過熱度または過冷却度が大きい場合は補正値を大きく、過熱度または過冷却度が小さい場合は補正値を小さくしている。このため、過熱度または過冷却度のハンチングが小さく、室温の変化があまりなく室温が安定し快適性が向上する。
【0024】さらに、本発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた冷媒状態量になるように前記室内側膨張弁の開度を補正する第3の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第3の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成となっている。
【0025】これにより、安価な方法で、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0026】さらに、室内側熱交換器出口の過熱度または過冷却度の目標値を決め、きめ細かく制御している。このため、過熱度または過冷却度のハンチングがさらに小さく、室温の変化がなく室温が安定しさらに快適性が向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第1の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第1の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成のものであり、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度が大きい場合、また、暖房時は室内熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過冷却度が大きい場合は、室内側膨張弁の開度を開けるように補正する。
【0028】このことにより、冷房時は室内側熱交換器出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転を継続する作用を有する。
【0029】請求項2に記載の発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量によって決定した開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第2の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第2の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成のものであり、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度が大きい場合、また、暖房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過冷却度が大きい場合は、室内側膨張弁の開度を開けるように補正する。この補正は、過熱度または過冷却度が大きい場合は補正値を大きく、過熱度または過冷却度が小さい場合は補正値を小さくしている。
【0030】このことにより、冷房時は室内側熱交換器出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転を継続するとともに、過熱度または過冷却度のハンチングが小さく、室温の変化もあまりなく室温が安定し快適性が向上する作用を有する。
【0031】請求項3に記載の発明は、圧縮機,四方弁,室外側熱交換器,室外側膨張弁から成る室外機と、室内側膨張弁,室内側熱交換器から成る複数の室内機とをガス管及び液管を介して環状に接続し、室温を検出する室温検出手段と、目標温度を設定する温度設定手段と、前記室温検出手段で検出した室温から前記温度設定手段で設定した目標温度を差し引いた偏差に基づき前記室内側膨張弁の第1の目標開度を演算する第1の目標開度演算手段と、前記室内側熱交換器出口の冷媒状態量を検出する状態量検出手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量に基づき前記室内側膨張弁の第2の目標開度を演算する第2の目標開度演算手段と、前記室温検出手段で検出した室温と前記温度設定手段で設定した目標温度との偏差と前記第1および第2の目標開度演算手段で演算した第1および第2の目標開度から前記室内側膨張弁の最適な開度を求めるための経験則による制御ルールに基づきファジィ論理演算を行うファジィ推論手段と、前記状態量検出手段で検出した冷媒状態量が予め決定しておいた冷媒状態量より大きい場合に予め決定しておいた冷媒状態量になるように前記室内側膨張弁の開度を補正する第3の開度補正手段と、前記ファジィ推論手段で行った推論結果と前記第3の開度補正手段で演算した結果に基づき前記室内側膨張弁の開度を決定する開度決定手段と、前記開度決定手段で決定した開度に従って前記室内側膨張弁の開度を制御する開度制御手段とを備えた構成のものであり、冷房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過熱度が大きい場合、また、暖房時は室内側熱交換器出口の冷媒状態量、すなわち、過冷却度が大きい場合は、室内側膨張弁の開度を開けるように補正する。この補正は、室内側熱交換器出口の過熱度または過冷却度の目標値を決め、きめ細かく制御している。
【0032】このことにより、冷房時は室内側熱交換器出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転を継続するとともに、過熱度または過冷却度のハンチングがさらに小さく、室温の変化がなく室温が安定しさらに快適性が向上する作用を有する。
【0033】
【実施例】以下、本発明のによる多室型空気調和機の実施例について、図面を参照しながら説明する。尚、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】(実施例1)図1は本発明の実施例1による多室型空気調和機の冷凍サイクル図を示している。従来と同一の動作のため、詳細な説明を省略する。図2は同実施例の多室型空気調和機の制御ブロック図である。
【0035】図2において、12a,12bは室温検出手段、13a,13bは温度設定手段、21a,21bは室内側熱交換器出口の状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却検出手段、22は室内側制御装置であり、第1の目標開度演算手段14,第2の目標開度演算手段15,制御ルールを記憶するメモリ装置16とファジィ推論手段17とから構成されたマイクロプロフェッサ18,第1の開度補正手段23,開度決定手段24,開度制御手段25を備えている。
【0036】以上のように構成された多室型空気調和機について、以下その動作を説明する。尚、従来と同一の動作については、詳細な説明を省略する。
【0037】図3は同実施例における多室型空気調和機のフローチャートである。尚、ファジィ推論の制御ルールおよび、図8に示す通り室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数L,Sのメンバシップ関数μL(ΔT),μS(ΔT)は、従来と同じである。
【0038】図3より、STEP1では、室温検出手段12a,12bで室温を、温度検出手段13a,13bで目標温度を、過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には過熱度を、暖房時には過冷却度を検出し、STEP2では室温検出手段12a,12bで検出した室温と温度設定手段13a,13bで設定した目標温度との偏差ΔTを求め、この偏差ΔTから第1の目標開度演算手段14により第一の目標開度S1を算出する。また、STEP3で過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には検出した過熱度から、暖房時には検出した過冷却度から第2の目標開度演算手段15により第2の目標開度S2を算出する。
【0039】STEP4でファジィ推論手段17によって室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数のメンバシップ関数を用いて、室温と目標温度との偏差ΔTにおけるメンバシップ値の算出を行う。STEP5で、得られたメンバシップ値により前記2個の各ルールの前件部にどの程度の度合いで所属しているかを算出するとともに、開度Fを算出する。
【0040】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K以上か判断し、20K以上の場合はSTEP7で予め決めておいた値(例えば10ステップ)を第1の開度補正手段23で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第1の開度補正手段23で算出した値(例えば10ステップ)を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0041】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K未満の場合はSTEP8で補正制御中か判断し、補正制御中の場合、STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満か判断し、18K以上の場合はSTEP7で予め決めておいた値(例えば10ステップ)を第1の開度補正手段23で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第1の補正開度算出手段23で算出した値(例えば10ステップ)を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0042】STEP8で補正制御中でない場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0043】STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満の場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0044】以上のように本実施例の多室型空気調和機は、状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段21a,21bで検出した過熱度または過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度より大きい場合に予め決定しておいた開度分室内側膨張弁7a,7bの開度を補正する第1の開度補正手段23とから構成されているので、安価な方法で、常に冷房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度を、暖房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度を監視し、過熱度または過冷却度が大きくなりそうな場合は、室内側膨張弁7a,7bを開ける制御となっているので、冷房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0045】尚、冷媒としては、非共沸混合冷媒、例えば、HFC系の混合冷媒である、R32/125/134/a(30/10/60wt%)やR32/125/134a(23/25/52wt%)を使用できることは言うまでもない。また、1台の室内機と1台の室外機を有する空気調和機および複数の室内機と複数の室外機を有する多室型空気調和機においても適応可能である。
【0046】(実施例2)図4は本発明の実施例2による多室型空気調和機の制御ブロック図である。
【0047】図4において、12a,12bは室温検出手段、13a,13bは温度設定手段、21a,21bは室内側熱交換器出口の状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段、26は室内側制御装置であり、第1の目標開度演算手段14,第2の目標開度演算手段15,制御ルールを記憶するメモリ装置16とファジィ推論手段17とから構成されたマイクロプロセッサ18,第2の開度補正手段27,開度決定手段24,開度制御手段25を備えている。
【0048】同実施例における多室型空気調和機のフローチャートは、本発明の実施例1における多室型空気調和機のフローチャートと同じであるので図3を用いて説明する。尚、ファジィ推論の制御ルールおよび、図8に示す通り室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数L,Sのメンバシップ関数μL(ΔT),μS(ΔT)は、従来と同じである。
【0049】図3より、STEP1では、室温検出手段12a,12bで室温を、温度検出手段13a,13bで目標温度を、過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には過熱度を、暖房時には過冷却度を検出し、STEP2では室温検出手段12a,12bで検出した室温と温度設定手段13a,13bで設定した目標温度との偏差ΔTを求め、この偏差ΔTから第1の目標開度演算手段14により第1の目標開度S1を算出する。また、STEP3で過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には検出した過熱度から、暖房時には検出した過冷却度から第2の目標開度演算手段15により第2の目標開度S2を算出する。
【0050】STEP4でファジィ推論手段17によって室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数のメンバシップ関数を用いて、室温と目標温度との偏差ΔTにおけるメンバシップ値の算出を行う。STEP5で、得られたメンバシップ値により前記2個の各ルールの前件部にどの程度の度合いで所属しているかを算出するとともに、開度Fを算出する。
【0051】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K以上か判断し、20K以上の場合はSTEP7で冷房時では過熱度、暖房時では過冷却度によって決定した開度(例えば(数2)で決定した開度)を第2の開度補正手段27で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第2の開度補正手段27で算出した値を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0052】
【数2】

【0053】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K未満の場合はSTEP8で補正制御中か判断し、補正制御中の場合、STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満か判断し、18K以上の場合はSTEP7で冷房時では過熱度、暖房時では過冷却度によって決定した開度(例えば(数2)で決定した開度)を第2の開度補正手段27で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第2の補正開度算出手段23で算出した値を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0054】STEP8で補正制御中でない場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0055】STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満の場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0056】以上のように本実施例の多室型空気調和機は、状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段21a,21bで検出した過熱度または過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度より大きい場合に状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段21a,21bで検出した過熱度または過冷却度によって決定した開度分室内側膨張弁7a,7bの開度を補正する第2の開度補正手段27とから構成されているので、安価な方法で、常に冷房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度を、暖房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度を監視し、過熱度または過冷却度が大きくなりそうな場合は、室内側膨張弁7a,7bを開ける制御となっているので、冷房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0057】また、室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度または過冷却度により、過熱度または過冷却度が大きい場合は補正値が大きく、過熱度または過冷却度が小さい場合は補正値が小さくしている。このため、過熱度または過冷却度のハンチングが小さく、室温の変化があまりなく室温が安定し快適性が向上する。
【0058】尚、冷媒としては、非共沸混合冷媒、例えば、HFC系の混合冷媒である、R32/125/134a(30/10/60wt%)やR32/125/134a(23/25/52wt%)を使用できることは言うまでもない。また、1台の室内機と1台の室外機を有する空気調和機および複数の室内機と複数の室外機を有する多室型空気調和機においても適応可能である。
【0059】(実施例3)図5は本発明の実施例3による多室型空気調和機の制御ブロック図である。
【0060】図5において、12a,12bは室温検出手段、13a,13bは温度設定手段、21a,21bは室内側熱交換器出口の状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段、28は室内側制御装置であり、第1の目標開度演算手段14,第2の目標開度演算手段15,制御ルールを記憶するメモリ装置16とファジィ推論手段17とから構成されたマイクロプロセッサ18,第3の開度補正手段29,開度決定手段24,開度制御手段25を備えている。
【0061】同実施例における多室型空気調和機のフローチャートは、本発明の実施例1における多室型空気調和機のフローチャートと同じであるので図3を用いて説明する。尚、ファジィ推論の制御ルールおよび、図8に示す通り室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数L,Sのメンバシップ関数μL(ΔT),μS(ΔT)は、従来と同じである。
【0062】図3より、STEP1では、室温検出手段12a,12bで室温を、温度検出手段13a,13bで目標温度を、過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には過熱度を、暖房時には過冷却度を検出し、STEP2では室温検出手段12a,12bで検出した室温と温度設定手段13a,13bで設定した目標温度との偏差ΔTを求め、この偏差ΔTから第1の目標開度演算手段14により第1の目標開度S1を算出する。また、STEP3で過熱度または過冷却度検出手段21a,21bで冷房時には検出した過熱度から、暖房時には検出した過冷却度から第2の目標開度演算手段15により第2の目標開度S2を算出する。
【0063】STEP4でファジィ推論手段17によって室温と目標温度との偏差ΔTに対するファジィ変数のメンバシップ関数を用いて、室温と目標温度との偏差ΔTにおけるメンバシップ値の算出を行う。STEP5で、得られたメンバシップ値により前記2個の各ルールの前件部にどの程度の度合いで所属しているかを算出するとともに、開度Fを算出する。
【0064】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K以上か判断し、20K以上の場合はSTEP7で冷房時では過熱度、暖房時では過冷却度によって決定した開度(例えば(数3)で決定した開度)を第3の開度補正手段29で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第3の開度補正手段29で算出した値を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0065】
【数3】

【0066】STEP6で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が20K未満の場合はSTEP8で補正制御中か判断し、補正制御中の場合、STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満か判断し、18K以上の場合はSTEP7で冷房時では過熱度、暖房時では過冷却度によって決定した開度(例えば(数3)で決定した開度)を第3の開度補正手段29で算出するとともに補正開度制御中のフラグをONする。次に、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fに第3の補正開度算出手段29で算出した値を加えた開度を最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0067】STEP8で補正制御中でない場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0068】STEP9で冷房時では過熱度が、暖房時では過冷却度が18K未満の場合、STEP10において補正開度制御中のフラグをOFFにし、STEP11において開度決定手段24により、STEP5で算出した開度Fを最終開度とし、STEP12で開度制御手段25により室内側膨張弁7a,7bの制御を行う。
【0069】以上のように本実施例の多室型空気調和機は、状態量検出手段すなわち、冷房時は過熱度検出手段、暖房時は過冷却度検出手段21a,21bで検出した過熱度または過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度になるように室内側膨張弁7a,7bの開度を補正する第3の開度補正手段29とから構成されているので、安価な方法で、常に冷房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度を、暖房時では室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度を監視し、過熱度または過冷却度が大きくなりそうな場合は、室内側膨張弁7a,7bを開ける制御となっているので、冷房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器8a,8b出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0070】さらに、室内側熱交換器8a,8b出口の過熱度または過冷却度の目標値を決め、きめ細かく制御している。このため、過熱度または過冷却度のハンチングがさらに小さく、室温の変化がなく室温が安定しさらに快適性が向上する。
【0071】尚、冷媒としては、非共沸混合冷媒、例えば、HFC系の混合冷媒である、R32/125/134a(30/10/60wt%)やR32/125/134a(23/25/52wt%)を使用できることは言うまでもない。また、1台の室内機と1台の室外機を有する空気調和機および複数の室内機と複数の室外機を有する多室型空気調和機においても適応可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発明は、状態量検出手段で検出した冷媒状態量、すなわち、冷房時では室内側熱交換器出口の過熱度が、暖房時では室内側熱交換器出口の過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度より大きい場合に予め決定しておいた開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第1の開度補正手段を設け、常に冷房時では室内側熱交換器出口の過熱度を、暖房時では室内側熱交換器出口の過冷却度を監視し、過熱度または過冷却度が大きくなりそうな場合は、室内側膨張弁を開ける制御としたので、冷房時は室内側熱交換器出口の過熱度の過大による吐出温度の過昇、暖房時は室内側熱交換器出口の過冷却度の過大による冷媒不足現象が回避でき、常に安定した冷凍サイクルで安全な運転が継続できる。
【0073】また、請求項2に記載の発明は、状態量検出手段で検出した冷媒状態量、すなわち、冷房時では室内側熱交換器出口の過熱度が、暖房時では室内側熱交換器出口の過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度より大きい場合に状態量検出手段で検出した過熱度または過冷却度によって決定した開度分前記室内側膨張弁の開度を補正する第2の開度補正手段を設け、室内側熱交換器出口の過熱度または過冷却度により、過熱度または過冷却度が大きい場合は補正値を大きく、過熱度または過冷却度が小さい場合は補正値を小さくしたので、過熱度または過冷却度のハンチングが小さく、室温の変化があまりなく室温が安定し快適性が向上する。
【0074】また、請求項3に記載の発明は、状態量検出手段で検出した冷媒状態量、すなわち、冷房時では室内側熱交換器出口の過熱度が、暖房時では室内側熱交換器出口の過冷却度が予め決定しておいた過熱度または過冷却度になるように室内側膨張弁の開度を補正する第3の開度補正手段を設け、室内側熱交換器出口の過熱度または過冷却度の目標値を決め、きめ細かく制御しているので、過熱度または過冷却度のハンチングがさらに小さく、室温の変化がなく室温が安定しさらに快適性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000004488
【氏名又は名称】松下冷機株式会社
【出願日】 平成10年9月10日(1998.9.10)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−88389(P2000−88389A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−256548