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【発明の名称】 空気調和装置
【発明者】 【氏名】片山 勝司

【氏名】荒木 誠

【氏名】藤野 正樹

【氏名】田中 順也

【氏名】古川 基信

【氏名】嶋田 哲

【氏名】竹田 周司

【氏名】友田 裕基

【氏名】白石 満

【氏名】中村 圭一

【氏名】稲垣 雄史

【要約】 【課題】圧縮機のモータ室側に第一および第二の冷媒出入管を設け、四方弁の冷媒流路の切り換えにより、圧縮機を冷房運転時に内部高圧型に、暖房運転時に内部低圧型に構成することができる空気調和機を提供する。

【解決手段】冷房運転時に、吸入管11より圧縮室に低圧冷媒を吸入し、吐出室8、吐出管12、四方弁2の高圧導入口2b、第一通孔2cを経由して高圧冷媒を第一出入管13からモータ室6aへ流入し、第二出入管14から機外へ吐出させ、圧縮機を内部高圧型に構成し、暖房運転時に、室外側熱交換器3からの低圧冷媒を第二出入管14より副モータ室6b、モータ室6aに吸入し、第一出入管13、四方弁2の第一通孔2c、低圧導出口2a、吸入管11を経由して圧縮部7へ吸入し、吐出室8、吐出管12を順次流通し機外へ吐出され、圧縮機1を内部低圧型に構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機と、四方弁と、室外側熱交換器と、膨張弁と、室内側熱交換器を順次連結し冷媒回路を形成してなり、前記圧縮機は密閉容器内に電動機と圧縮部を配置し、同密閉容器内を気密な電動機室と吐出室とに区画し、同吐出室と前記密閉容器外を連通する吐出管と、前前記圧縮部の吸入室と前記密閉容器外を連通する吸入管を設けるとともに、前記電動機室と前記密閉容器外を連通する第一出入管および第二出入管を設け、前記吐出管、吸入管および第一、第二出入管をそれぞれ前記四方弁を介して冷媒回路を連通し、冷房運転時に、前記吸入管より低圧冷媒を吸入室に吸入し、前記圧縮部にて圧縮した高圧冷媒を吐出室、吐出管、四方弁を順次経由して前記第一出入管から前記電動機室へ流入し、第二出入管から容器外へ吐出させ、前記圧縮機を内部高圧型と成し、暖房運転時に、前記室外側熱交換器からの低圧冷媒を前記第二出入管より前記電動機に吸入し、第一出入管、四方弁、吸入管を順次経由して圧縮部で圧縮した高圧冷媒を、吐出室、吐出管を流通して容器外へ吐出させ、前記圧縮機を内部低圧型と成してなることを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】 前記四方弁を前記吐出室の近傍または前記第一出入管の近傍に設置してなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項3】 前記四方弁を前記圧縮機と一体化してなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項4】 前記吸入管を前記吐出管側に設けてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項5】 前記電動機室を、電動機により駆動されるシャフトを軸支する副軸受により区画し、副電動機室を形成し、前記第二出入管を同副電動機室側に設けてなることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
【請求項6】 前記第二出入管を前記副軸受に相対向する側に設けてなることを特徴とする請求項1または5記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置に係わり、より詳細には圧縮機を冷房運転時に内部高圧型に、暖房運転時に内部低圧型に構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷凍サイクルを形成する空気調和装置は、例えば図3(A)、(B)で示すように、圧縮機1と、四方弁2と、室外側熱交換器3と、膨張弁(又はキャピラリチューブ)4と、室内側熱交換器5とからなり、これらが冷媒配管により環状に連結され、冷凍サイクルが構成されている。前記圧縮機1は密閉容器1a内に電動機6と圧縮部7を配置し、同圧縮部7を図示しない鏡板に渦捲き状のラップを有する固定スクロールと、旋回スクロールとを噛み合わせ圧縮室を形成し,固定スクロールに設けた吐出口7aから圧縮冷媒が吐出される吐出室8と、前記電動機6を収容する電動機室6aとを前記固定スクロールの鏡板により仕切きるとともに、前記電動機室6aの一側に、前記電動機6により駆動されるシャフト9の一端を軸支し、冷媒の流通孔10a を備えた副軸受10により区画された副電動機室6bを形成した構成となっている。
【0003】冷媒を電動機室6aに循環させるのは電動機6を冷却するためであり、吐出側の冷媒を前記電動機6に循環する場合を内部高圧型、吸入側の冷媒を前記電動機6に循環する場合を内部低圧型と呼ばれている。図3(A)は内部高圧型圧縮機(冷房時)の例を示したもので、室内側熱交換器5からの低圧冷媒は吸入管11より圧縮室(図示せず)に吸入され、圧縮後吐出口7aから高圧冷媒が吐出室8へ吐出され、高圧冷媒は吐出管12より容器外へ吐出されると同時に、連通路を介して電動機室6aへ流入し、圧縮機を内部高圧型とする。吐出管12より吐出れた冷媒は通常の冷凍サイクルにより循環され冷房運転が行われる。
【0004】図3(B)は内部低圧型圧縮機(暖房時)の例を示したもので、室外側熱交換器3からの低圧冷媒は吸入管11より電動機室6aへ流入し、内部を低圧にすると同時に、圧縮部7の吸入室(図示せず)に吸入され、圧縮後吐出口7aから吐出室8へ吐出され、吐出管12より容器外へ吐出される。吐出管12より吐出れた冷媒は通常の冷凍サイクルにより循環され暖房運転が行われる。
【0005】上記構成において、内部高圧型の場合、冷房運転時に密閉容器1aの温度が外気温度よりも高くなり、放熱量が増加して冷房能力を良好にする。逆に内部低圧型の場合、暖房運転時に密閉容器1aの温度が外気温度と近くなり、放熱量が少なく暖房能力を良好にする。しかしながら、内部高圧型では暖房能力が、内部低圧型では冷房能力が上記放熱量の関係上不利となる欠点を有している。
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、前記問題点に鑑み、圧縮機の電動機室側に第一および第二の冷媒出入管を設け、四方弁の冷媒流路の切り換えにより、圧縮機を冷房運転時に内部高圧型に、暖房運転時に内部低圧型に構成することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するためなされたもので、圧縮機と、四方弁と、室外側熱交換器と、膨張弁と、室内側熱交換器を順次連結し冷媒回路を形成してなり、前記圧縮機は密閉容器内に電動機と圧縮部を配置し、同密閉容器内を気密な電動機室と吐出室とに区画し、同吐出室と前記密閉容器外を連通する吐出管と、前記圧縮部の吸入室と前記密閉容器外を連通する吸入管を設けるとともに、前記電動機室と前記密閉容器外を連通する第一出入管および第二出入管を設け、前記吐出管、吸入管および第一、第二出入管をそれぞれ前記四方弁を介して冷媒回路を連通し、冷房運転時に、前記吸入管より低圧冷媒を吸入室に吸入し、前記圧縮部にて圧縮した高圧冷媒を吐出室、吐出管、四方弁を順次経由して前記第一出入管から前記電動機室へ流入し、第二出入管から容器外へ吐出させ、前記圧縮機を内部高圧型と成し、暖房運転時に、前記室外側熱交換器からの低圧冷媒を前記第二出入管より前記電動機に吸入し、第一出入管、四方弁、吸入管を順次経由して圧縮部で圧縮した高圧冷媒を、吐出室、吐出管を流通して容器外へ吐出させ、前記圧縮機を内部低圧型と成す構成となっている。
【0007】また、前記四方弁を前記吐出室の近傍または前記第一出入管の近傍に設置した構成となっている。
【0008】また、前記四方弁を前記圧縮機と一体化した構成となっている。
【0009】また、前記吸入管を前記吐出管側に設けた構成となっている。
【0010】また、前記電動機室を、電動機により駆動されるシャフトを軸支する副軸受により区画し、副電動機室を形成し、前記第二出入管を同副電動機室側に設けた構成となっている。
【0011】また、前記第二出入管を前記副軸受に相対向する側に設けた構成となっている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1(A)および(B)において、1は圧縮機、2は圧縮機1より吐出する冷媒の流れを暖房運転、冷房運転等に合わせて切り換える四方弁、3は室外側熱交換器、4は膨張弁、5は室内側熱交換器で、これらは冷媒配管により環状に連結されて冷媒回路が構成されている。
【0013】前記圧縮機1は密閉容器1a内に電動機6と圧縮部7を配置し、同圧縮部7を図示しない鏡板に渦捲き状のラップを有する固定スクロールと、旋回スクロールとを噛み合わせ圧縮室を形成し,固定スクロールに設けた吐出口7aから圧縮冷媒が吐出される気密な吐出室8と、前記電動機6を収容する気密な電動機室6aとを前記固定スクロールの鏡板により仕切きるとともに、前記電動機室6aの一側に、前記電動機6により駆動されるシャフト9の一端を軸支し、冷媒の流通孔10a を備えた副軸受10により区画された副電動機室6bを形成した構成となっている。
【0014】前記密閉容器1aの一側面に低圧冷媒を前記圧縮部7内の圧縮室に吸入する吸入管11を設け、同吸入管11の入口側と前記四方弁2の低圧導出口2aとを配管接続し、前記圧縮部7の固定スクロールの背面7bに相対向する前記密閉容器1a面に高圧冷媒を前記吐出室8より容器外へ吐出する吐出管12を設け、同吐出管12の出口側と前記四方弁2の高圧導入口2bとを配管接続し、前記密閉容器1aの一側面に容器外と前記電動機室6aを結ぶ冷媒流路となる第一出入管13を設け、同第一出入管13と前記四方弁2の第一通孔2cとを配管接続し、前記密閉容器1aの一側面に容器外と前記副電動機室6bを結ぶ冷媒流路となる第二出入管14を設け、同第二出入管14と前記室外側熱交換器3の暖房時の出口側とを配管接続し、前記四方弁2の第二通孔2dと前記室内側熱交換器5の暖房時の入口側とを配管接続する構成となっている。
【0015】上記構成において、冷房運転時は図1(A)、暖房運転時は図1(B)の実線の矢印で示すように冷媒が循環する。冷房運転時に、吐出室8から吐出管12を経由して吐出された高温高圧のガス冷媒は四方弁2の高圧導入口2b、第一通孔2cを通過した後、第一出入管13より電動機室6aに流入し、圧縮機1内部を高圧にして第二出入管14から容器外へ吐出され、室外側熱交換器3を流れる間に室外空気と熱交換することで、室外に熱を放出し凝縮し液化する。凝縮し液化した液冷媒は、膨張弁4を通って減圧され、低温低圧の気液二相となり、室内側熱交換器5を流れる間に室内空気より吸熱冷房して蒸発し、低温低圧のガス冷媒となり四方弁2の第二通孔2d、低圧導出口2aを通過した後、吸入管11より圧縮部7へ戻される。
【0016】暖房運転時に、吐出室8から吐出管12を経由して吐出された高温高圧のガス冷媒は四方弁2の高圧導入口2b、第二通孔2dを通過した後、室内側熱交換器5、膨張弁4、室外側熱交換器3を経由した後、低圧のガス冷媒を前記第二出入管14より副電動機室6b、電動機室6aに吸入し、圧縮機1内部を低圧にして第一出入管13から容器外へ吐出され、四方弁2の第一通孔2c、低圧導出口2aを通過した後、吸入管11より圧縮部7へ戻される。
【0017】以上説明したように、圧縮機1の電動機室6aおよび副電動機室6b側に第一および第二の出入管13、14をそれぞれを設け、四方弁2の冷媒流路の切り換えにより、圧縮機1内部を冷房運転時に内部高圧型に、暖房運転時に内部低圧型に構成することにより、冷房運転時には、密閉容器の温度が外気温度よりも高くなり、放熱量が増加して冷房能力を向上させ、また暖房運転の立ち上がり時は、停止時に圧縮室に溜まった冷媒を起動と同時に吸入〜圧縮〜吐出を同時に行うため、起動からの吐出温度上昇、冷媒循環量の確保が優位であり、暖房定常運転時には放熱量の低減により暖房能力を向上することができる空気調和装置となる。
【0018】尚、図2に示すように、前記四方弁2と圧縮機1と一体化した構成としてもよい。また、前記吸入管を前記吐出管側に設けた構成としてもよい。また、前記第二出入管を前記副軸受に相対向する側に設けた構成としてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧縮機の電動機室および副電動機室側に第一および第二の出入管をそれぞれを設け、四方弁の冷媒流路の切り換えにより、圧縮機内部を冷房運転時に内部高圧型に、暖房運転時に内部低圧型に構成することにより、冷房運転時には、密閉容器の温度が外気温度よりも高くなり、放熱量が増加して冷房能力を向上させ、また暖房運転の立ち上がり時は、停止時に圧縮室に溜まった冷媒を起動と同時に吸入〜圧縮〜吐出を同時に行うため、起動からの吐出温度上昇、冷媒循環量の確保が優位であり、暖房定常運転時には放熱量の低減により暖房能力を向上することができる空気調和装置となる。
【出願人】 【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
【出願日】 平成10年9月14日(1998.9.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−88386(P2000−88386A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−279441