| 【発明の名称】 |
極低温冷凍機 |
| 【発明者】 |
【氏名】栗原 利行
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| 【要約】 |
【課題】極低温冷凍機(R)の運転が周囲の磁場に与える影響と、冷凍機(R)の運転が周囲の磁場から受ける影響とを除去する。
【解決手段】シリンダ(2)内にディスプレーサ(22)と蓄冷器(24)とを設け、ガス圧駆動式のGM冷凍機を形成する。蓄冷器(24)は、第1及び第2蓄冷部(24a,24b)から成る。各蓄冷部(24a,24b)を円筒状に形成し、側壁部(26a,26b)に小球状の蓄冷材(25a,25b)を充填する。そして、第1蓄冷部(24a)をシリンダ(2)の大径部(2a)に、第2蓄冷部(24b)をシリンダ(2)の小径部(2b)にそれぞれ挿入固定する。この第2蓄冷部(24b)の蓄冷材(25b)は、磁性蓄冷材から成る。また、ディスプレーサ(22)は、第1及び第2ピストン部(22a,22b)から成る。各ピストン部(22a,22b)を中空円筒状に形成し、内部を真空にする。この第1ピストン部(22a)を第1蓄冷部(24a)の内側に設け、第2ピストン部(22b)を第2蓄冷部(24b)の内側に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シリンダ(2)と、該シリンダ(2)の内部に膨張室(30,31)を区画形成すると共に、該シリンダ(2)内を往復動して膨張室(30,31)への作動ガスの給排気を行うディスプレーサ(22)と、蓄冷材(25a,25b)を有して、該蓄冷材(25a,25b)と上記膨張室(30,31)へ給排気される作動ガスとが互いに熱交換を行う蓄冷器(24)とを備え、上記膨張室(30,31)へ供給された作動ガスの膨張によって極低温レベルの寒冷を発生させる極低温冷凍機において、上記蓄冷器(24)は、上記蓄冷材(25a,25b)が充填されると共に、筒状に形成されて上記シリンダ(2)に挿入固定される挿入型蓄冷部(24a,24b)を備える一方、上記ディスプレーサ(22)は、上記挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側に往復動自在に挿入される蓄冷部内ピストン部(22a,22b)を備えていることを特徴とする極低温冷凍機。 【請求項2】 請求項1記載の極低温冷凍機において、ディスプレーサ(22)は、複数のピストン部(22a,22b)を有して、シリンダ(2)の内部に複数の膨張室(30,31)を区画形成し、蓄冷器(24)は、複数の蓄冷部(24a,24b)を有し、上記シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディスプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の冷却ステージ(ST1,ST2)を形成する一方、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)が挿入型蓄冷部(24b)に構成され、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)が蓄冷部内ピストン部(22b)に構成されていることを特徴とする極低温冷凍機。 【請求項3】 請求項1又は2記載の極低温冷凍機において、挿入型蓄冷部(24a,24b)と、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)との間をシールする内側シール手段(53a,53b)を備えていることを特徴とする極低温冷凍機。 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか1記載の極低温冷凍機において、挿入型蓄冷部(24a,24b)は、該シリンダ(2)に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする極低温冷凍機。 【請求項5】 請求項4記載の極低温冷凍機において、挿入型蓄冷部(24a,24b)とシリンダ(2)との間をシールする外側シール手段(54a,54b)を備えていることを特徴とする極低温冷凍機。 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1記載の極低温冷凍機において、挿入型蓄冷部(24a,24b)が有する蓄冷材(25a,25b)は、鉛及び絶対温度10K以下で鉛よりも大きな比熱を持つ磁性蓄冷材のうちの何れか1種類又は複数種類の物質によって構成されていることを特徴とする極低温冷凍機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ内を往復動するディスプレーサを備え、ヘリウム等の作動ガスの膨張によって極低温レベルの寒冷を発生させる極低温冷凍機に関し、特に、ディスプレーサの移動により発生する磁界の乱れの抑制対策に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、極低温冷凍機としては、GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機がよく知られている。このGM冷凍機は、サイモン膨張という原理によって寒冷を発生させるものである。 【0003】具体的に、GM冷凍機は、図7に示すように、シリンダ(a)と、ディスプレーサ(b)と、蓄冷器(c)とを備えている。シリンダ(a)は、円筒状に形成されて両端が閉鎖されている。ディスプレーサ(b)は、円柱状に形成されてシリンダ(a)に挿入される一方、シリンダ(a)とディスプレーサ(b)との間の隙間はシールされている。そして、このディスプレーサ(b)は、シリンダ(a)内の閉空間を上方の上部空間と下方の膨張室とに区画している。また、ディスプレーサ(b)は、駆動機構によって駆動されてシリンダ(a)内を往復動するように構成されている。シリンダ(a)内の上部空間と膨張室とは、蓄冷器(c)を介して配管接続されている。この蓄冷器(c)には、蓄冷材が充填されている。更に、上部空間と蓄冷器(c)との間には、高圧バルブ(e)を介して圧縮機(d)の吐出側が、低圧バルブ(f)を介して圧縮機(d)の吸入側が共に接続されている。 【0004】上記GM冷凍機は、以下の動作を行って寒冷を発生させている。先ず、ディスプレーサ(b)が下死点にある状態で高圧バルブ(e)を開き、シリンダ(a)内の上部空間に高圧の作動ガスを導入する。次に、高圧バルブ(e)を閉じてディスプレーサ(b)を引き上げると、上部空間の作動ガスは配管を通って膨張空間へと流れる。その際、作動ガスは蓄冷器(c)において蓄冷材と接触して冷却されるため、膨張室には低温の作動ガスが流入する。ディスプレーサ(b)が上死点に達すると、低圧バルブ(f)を開く。この状態で、膨張室の低温の作動ガスは、膨張室外部の作動ガスに対して押し出し仕事をする。このため、膨張室内の作動ガス温度が更に低下して、極低温レベルの寒冷が発生する。その後、ディスプレーサ(b)が下降し、膨張室内の作動ガスが排出される。その際、極低温の作動ガスが蓄冷器(c)内を流れて蓄冷材を冷却する。 【0005】また、GM冷凍機には、特開平10−122682号公報に開示されているように、ディスプレーサの内部に蓄冷器を設けるようにしたものがある。この種の冷凍機では、ディスプレーサの内部空間に蓄冷材を充填して蓄冷器を構成する一方、ディスプレーサには、蓄冷器とシリンダ内の上部空間とに連通する連通路と、蓄冷器とシリンダ内の膨張室とに連通する連通路とを形成している。これによれば、単にシリンダ内に上部空間と膨張室とを区画形成するのみであったディスプレーサの内部空間を有効に利用することができ、冷凍機を大幅に小型化することが可能となる。 【0006】また、蓄冷器に設ける蓄冷材としては、特開平9−229501号公報に開示されているように、ホルミウム銅(HoCu2)などの絶対温度10K以下で大きな比熱を有する物質を用いることが提案されている。このホルミウム銅などの物質は、低温での磁気相転移に伴う比熱を利用したもので、磁性蓄冷材と呼ばれている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上述のように、ディスプレーサの内部に蓄冷器を設けた場合、蓄冷器はディスプレーサと共にシリンダ内を往復動する。その一方、蓄冷材には上記磁性蓄冷材のような磁性を有する物質が用いられることがある。この様な場合に、ディスプレーサと共に磁性を有する蓄冷材がシリンダ内を往復動すると、これによって磁気ノイズが発生するという問題がある。つまり、磁性を有する蓄冷材の移動によって、上記GM冷凍機の周りにおける磁場の乱れが生じる。そして、冷凍機の寒冷によって各種のセンサ等の磁場の乱れの影響を受けやすい機器を冷却する場合、この磁場の乱れによって冷却対象である機器の動作に悪影響を及ぼすおそれがあった。 【0008】また、上記GM冷凍機の寒冷を利用して超伝導コイルの冷却を行うことも行われている。この超伝導コイルには大電流が流れており、コイルの周りには強い磁場が形成されている。従って、超伝導コイルの磁場によって蓄冷材に磁力が作用し、これによってディスプレーサが本来の往復動作を行えなくなるおそれがあった。そして、ディスプレーサの動きが妨げられると、冷凍機が充分な能力を発揮できなくなるおそれがあった。即ち、冷凍機の周りに形成された磁場によって冷凍機の運転に支障をきたすおそれがあった。 【0009】この問題に対しては、蓄冷器をシリンダと別体に形成してシリンダの外部に設けるという、従来よりよく知られた構成に戻すことが考えられる。しかしながら、これでは、冷凍機は従来と同じ大型なものになってしまう。 【0010】一方、蓄冷式の極低温冷凍機には、円筒状の蓄冷器がシリンダを兼ねるようにしたものもある。具体的に、円筒状の蓄冷器の側壁部を中空に形成し、この中に蓄冷材を充填する。そして、この蓄冷器の内側の空間にディスプレーサを挿入し、蓄冷器側壁部の内側面に沿ってディスプレーサを往復動させるようにしている。この種の冷凍機では、蓄冷材は移動しないため、上述のような磁気ノイズの問題や、周囲の磁場によってディスプレーサの動きが妨げられるという問題は生じない。また、蓄冷器をディスプレーサの内部に設ける場合に比して冷凍機は若干大型化するものの、その度合いはそれ程大きくない。 【0011】また、上記蓄冷式極低温冷凍機には、通常、20気圧程度の高圧作動ガスが供給されている。このため、シリンダには、20気圧程度の内圧を付与した場合でも充分に耐え得るだけの耐圧強度を与える必要がある。従って、ステンレス等を用いて溶接によってシリンダを形成するのが一般的である。これに対して、蓄冷器がシリンダを兼ねる構造とする場合、上述のような比較的複雑な形状の蓄冷器を溶接によって形成しなければならない。このため、該蓄冷器の製造に要する労力が増大し、冷凍機の製造工程が複雑化するという問題があった。 【0012】更に、ディスプレーサがシリンダ内を往復動するため、シリンダを所定の寸法精度で形成する必要がある。これに対して、上述のシリンダを兼ねた蓄冷器を溶接で形成する場合、溶接箇所が多いため歪みが生じやすく、シリンダを兼ねる蓄冷器の寸法精度を維持するのが困難になる。そして、該蓄冷器の寸法精度が低下すると、蓄冷器の内壁とディスプレーサの外壁との間からの作動ガスの漏れ量が増大し、冷凍機の能力が低下するおそれがある。このため、該蓄冷器の製造時には寸歩精度を維持するように配慮しつつ溶接を行う必要があり、これによっても冷凍機の製造工程が複雑化するという問題があった。 【0013】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、極低温冷凍機の製造工程を簡素に維持しつつ、冷凍機を過度に大型化させることなく蓄冷器をディスプレーサと別体に設け、これによって、冷凍機の運転が周囲の磁場に与える影響と、冷凍機の運転が周囲の磁場から受ける影響とを軽減又は除去することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は、蓄冷器の蓄冷部を円筒状の挿入型蓄冷部に形成してシリンダ内に挿入固定すると共に、この挿入型蓄冷部の内側にディスプレーサのピストン部を往復動自在に挿入し、冷凍機の運転中にディスプレーサが往復動しても挿入型蓄冷部は移動しないようにしたものである。 【0015】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、シリンダ(2)と、該シリンダ(2)の内部に膨張室(30,31)を区画形成すると共に、該シリンダ(2)内を往復動して膨張室(30,31)への作動ガスの給排気を行うディスプレーサ(22)と、蓄冷材(25a,25b)を有して、該蓄冷材(25a,25b)と上記膨張室(30,31)へ給排気される作動ガスとが互いに熱交換を行う蓄冷器(24)とを備え、上記膨張室(30,31)へ供給された作動ガスの膨張によって極低温レベルの寒冷を発生させる極低温冷凍機を前提としている。 【0016】そして、上記蓄冷器(24)には、上記蓄冷材(25a,25b)が充填されると共に、筒状に形成されて上記シリンダ(2)に挿入固定される挿入型蓄冷部(24a,24b)を設ける一方、上記ディスプレーサ(22)には、上記挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側に往復動自在に挿入される蓄冷部内ピストン部(22a,22b)を設けるものである。 【0017】また、本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、ディスプレーサ(22)は、複数のピストン部(22a,22b)を有して、シリンダ(2)の内部に複数の膨張室(30,31)を区画形成し、蓄冷器(24)は、複数の蓄冷部(24a,24b)を有しており、上記シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディスプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の冷却ステージ(ST1,ST2)を形成するようにする。その一方、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)を挿入型蓄冷部(24b)に構成し、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)を蓄冷部内ピストン部(22b)に構成するものである。 【0018】また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1又は第2の解決手段において、挿入型蓄冷部(24a,24b)と、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)との間をシールする内側シール手段(53a,53b)を設けるものである。 【0019】また、本発明が講じた第4の解決手段は、上記第1〜第3の何れか1の解決手段において、挿入型蓄冷部(24a,24b)を、該シリンダ(2)に対して着脱自在に構成するものである。 【0020】また、本発明が講じた第5の解決手段は、上記第4の解決手段において、挿入型蓄冷部(24a,24b)とシリンダ(2)との間をシールする外側シール手段(54a,54b)を設けるものである。 【0021】また、本発明が講じた第6の解決手段は、上記第1〜第5の何れか1の解決手段において、挿入型蓄冷部(24a,24b)が有する蓄冷材(25a,25b)を、鉛及び絶対温度10K以下で鉛よりも大きな比熱を持つ磁性蓄冷材のうちの何れか1種類又は複数種類の物質によって構成するものである。 【0022】−作用−上記第1の解決手段では、高圧の作動ガスをシリンダ(2)内に導入し、この高圧作動ガスをディスプレーサ(22)の動きによって膨張室(30,31)へ導入する。その際、作動ガスは蓄冷器(24)の蓄冷材(25a,25b)と熱交換して冷却されるため、膨張室(30,31)には低温の作動ガスが流入する。膨張室(30,31)に供給された作動ガスは膨張して更に温度が低下し、これによって極低温レベルの寒冷が発生する。その後、ディスプレーサ(22)の動きによって、膨張室(30,31)内の作動ガスが排出される。その際、極低温の作動ガスが蓄冷器(24)内を流れて蓄冷材(25a,25b)を冷却する。そして、極低温冷凍機は、以上の動作を繰り返して冷凍運転を行う。 【0023】一方、筒状に形成された蓄冷器(24)の挿入型蓄冷部(24a,24b)が、シリンダ(2)内に挿入されて固定される。この挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側には、ディスプレーサ(22)の蓄冷部内ピストン部(22a,22b)が挿入される。この蓄冷部内ピストン部(22a,22b)は、シリンダ(2)内における上記挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側に膨張室(30,31)を区画形成し、往復動して該膨張室(30,31)への作動ガスの給排気を行う。つまり、冷凍運転中において、ディスプレーサ(22)は往復動するのに対して、蓄冷器(24)の挿入型蓄冷部(24a,24b)は移動しない。 【0024】また、上記第2の解決手段では、シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、ディスプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の冷却ステージ(ST1,ST2)を形成する。各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)へはピストン部(22a,22b)の往復動によって作動ガスが給排気され、各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)で作動ガスが膨張する。これによって、各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)において所定温度レベルの寒冷が発生する。 【0025】上記各冷却ステージ(ST1,ST2)のうち、最終段の冷却ステージ(ST2)において最低温度レベルの寒冷は発生する。その一方、最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)が挿入型蓄冷部(24b)に構成され、最終段の冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)が蓄冷部内ピストン部(22b)に構成される。つまり、冷凍運転中において、ディスプレーサ(22)は往復動するのに対して、少なくとも上記最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)は移動しない。 【0026】また、上記第3の解決手段では、挿入型蓄冷部(24a,24b)と蓄冷部内ピストン部(22a,22b)との間が、内側シール手段(53a,53b)によってシールされる。従って、膨張室(30,31)からの作動ガスの漏洩が、内側シール手段(53a,53b)によって抑制又は防止される。 【0027】また、上記第4の解決手段では、挿入型蓄冷部(24a,24b)がシリンダ(2)に着脱自在に取り付けられる。 【0028】また、上記第5の解決手段では、着脱自在の挿入型蓄冷部(24a,24b)と蓄冷部内ピストン部(22a,22b)との間が、外側シール手段(54a,54b)によってシールされる。従って、膨張室(30,31)からの作動ガスの漏洩が、外側シール手段(54a,54b)によって抑制又は防止される。 【0029】また、上記第6の解決手段では、大きな比熱を持つ所定の物質によって挿入型蓄冷部(24a,24b)の蓄冷材(25a,25b)が構成される。尚、磁性蓄冷材としては、ホルミウム銅(HoCu2)、ホルミウム2アルミニウム(Ho2Al)、エルビウム3ニッケル(Er3Ni)、エルビウムコバルト(Er3Co)等の物質がある。 【0030】 【発明の効果】従って、上記第1の解決手段によれば、蓄冷器(24)に挿入型蓄冷部(24a,24b)を設けているため、ディスプレーサ(22)と共に移動する蓄冷材(25a,25b)の量を削減することができる。特に、蓄冷器(24)を全て挿入型蓄冷部(24a,24b)によって構成する場合にあっては、全ての蓄冷材(25a,25b)をシリンダ(2)に固定状態で設けることができる。 【0031】上述のように、磁性蓄冷材のように磁性を有する物質を蓄冷材(25a,25b)として用いる場合がある。これに対して、本解決手段では蓄冷器(24)が有する蓄冷材(25a,25b)の一部又は全部をシリンダ(2)に固定状態に設けるようにしている。このため、冷凍機の運転中に磁性を有する蓄冷材(25a,25b)が移動することによる周囲の磁場の乱れや、冷凍機の運転が周囲の磁場から受ける影響を軽減又は除去することが可能となる。 【0032】また、本解決手段では、挿入型蓄冷部(24a,24b)を筒状に形成し、この挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側にディスプレーサ(22)の蓄冷部内ピストン部(22a,22b)を挿入するようにしている。つまり、シリンダ(2)内において蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の周囲に挿入型蓄冷部(24a,24b)が配置されることになる。このため、従来のようにディスプレーサ(22)の内部に蓄冷器(24)を設ける場合と比べるとシリンダ(2)がやや大型化するものの、蓄冷器(24)をシリンダ(2)と別体に形成してシリンダ(2)の外部に設ける場合に比べると、冷凍機を充分に小型に維持することが可能となる。 【0033】また、冷凍機の運転時にはシリンダ(2)内に高圧の作動ガスを導入するため、シリンダ(2)の内圧が上昇する。これに対して、本解決手段では、筒状の挿入型蓄冷部(24a,24b)をシリンダ(2)内に挿入固定する構造としているため、シリンダ(2)が所定の耐圧強度を有していればよい。従って、挿入型蓄冷部(24a,24b)には耐圧強度を与える必要はなく、挿入型蓄冷部(24a,24b)を簡素な構成とすることができる。具体的に例示すると、挿入型蓄冷部(24a,24b)を、溶接構造のような耐圧構造とするのではなく、金属製や樹脂製の部材を接着により組み立てた構造とすることが可能となる。更に、このような簡素な構成とした挿入型蓄冷部(24a,24b)を、接着等の簡易な接合方法でシリンダ(2)に固定することによって冷凍機を組み立てることができる。この結果、冷凍機の製造工程を簡素化することができる。 【0034】また、挿入型蓄冷部(24a,24b)の内側にはディスプレーサ(22)の蓄冷部内ピストン部(22a,22b)が挿入されて往復動するため、該挿入型蓄冷部(24a,24b)は所定の寸法精度を有する必要がある。これに対して、本解決手段によれば、上述のように、接着構造とした挿入型蓄冷部(24a,24b)を、接着によってシリンダ(2)に固定することが可能となる。従って、蓄冷部を溶接構造とする場合のように、溶接時の熱歪みによって蓄冷部の寸法精度が低下するおそれはない。このため、高い寸法精度を有する挿入型蓄冷部(24a,24b)を簡素な製造工程によって製造することができる。この結果、挿入型蓄冷部(24a,24b)の内壁と蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の外壁との間からの作動ガスの漏れを確実に抑制することができ、冷凍機の製造工程の簡素化を図りつつ、冷凍機の冷凍能力を高く維持することができる。 【0035】また、上記第2の解決手段によれば、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部を挿入型蓄冷部(24b)としているため、蓄冷材(25b)の移動に起因する磁気の乱れが冷却対象物に与える影響を確実に低減することができる。即ち、複数の冷却ステージ(ST1,ST2)を有する多段の極低温冷凍機においては、最終段の冷却ステージ(ST2)で該冷凍機における最低温度レベルの寒冷を発生させている。従って、冷却対象物は、この最終段の冷却ステージ(ST2)の近傍に配置される場合が多い。これに対して、本解決手段では少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)を挿入型蓄冷部(24b)としているため、冷却対象物付近の空間において磁性を有する蓄冷材(25b)が移動することはない。この結果、冷却対象物付近の空間における冷凍機の運転に起因する磁界の乱れを低減することができ、冷凍機の運転が冷却対象物に与える悪影響を確実に軽減することができる。 【0036】また、上記第3の解決手段によれば、挿入型蓄冷部(24b)と蓄冷部内ピストン部(22a,22b)との間からの作動ガスの漏れを内側シール手段(53a,53b)によって抑制することができる。この結果、膨張室(30,31)からの作動ガスの漏れ量を確実に削減することができ、冷凍機の冷凍能力を十分に発揮させることが可能となる。 【0037】また、上記第4の解決手段によれば、挿入型蓄冷部(24b)は着脱自在に構成されているため、冷凍機の保守作業の際に挿入型蓄冷部(24b)を容易に取り外すことができる。この結果、冷凍機の保守に要する労力を確実に軽減することができる。 【0038】また、上記第5の解決手段によれば、挿入型蓄冷部(24b)を着脱自在とした場合であっても、外側シール手段(54a,54b)によって挿入型蓄冷部(24b)とシリンダ(2)との間からの作動ガスの漏れを抑制することができる。この結果、膨張室(30,31)からの作動ガスの漏れ量を確実に削減することができ、冷凍機の冷凍能力を十分に発揮させることが可能となる。 【0039】また、上記第6の解決手段によれば、所定の物質を用いて挿入型蓄冷部(24b)を構成し、該挿入型蓄冷部(24b)に充分な蓄冷能力を発揮させることができる。また、冷凍機の運転時において挿入型蓄冷部(24b)は移動しないため、蓄冷材(25a,25b)として磁性を有する物質を用いた場合であっても、周囲の磁界を乱したり、逆に周囲の磁界によって冷凍機の運転が妨げられることはない。 【0040】 【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0041】図1に示すように、本実施形態の極低温冷凍機(R)は、モータヘッド(1)とシリンダ(2)とを有し、シリンダ(2)内におけるヘリウムガス(作動ガス)の膨張によって寒冷を発生させるガス圧駆動式のGM(ギフォード・マクマホン)冷凍機である。すなわち、極低温冷凍機(R)は密閉状のモータヘッド(1)と、該モータヘッド(1)の上面に気密状に連設され、上側の大径部(2a)及び下側の小径部(2b)からなる大小2段構造のシリンダ(2)とを備えている。 【0042】上記モータヘッド(1)の側面には高圧ガス入口(4)とその下側に位置する低圧ガス出口(5)とが形成され、高圧ガス入口(4)は圧縮機(図示せず)の吐出側に高圧配管(4a)を介して、また低圧ガス出口(5)は同圧縮機の吸入側に低圧配管(5a)を介してそれぞれ接続されている。 【0043】モータヘッド(1)の内部には、上記高圧ガス入口(4)に連通するモータ室(6)と、該モータ室(6)の下側に位置し且つ内部空間が上端にてモータ室(6)に連通する上下方向の貫通孔からなる装着孔(7)と、この装着孔(7)の周囲に位置する略環状の空間からなる中間圧室(8)とが形成されている。 【0044】また、モータヘッド(1)のシリンダ(2)との境界部分にはシリンダ(2)上端(基端)の閉塞部材を構成するバルブステム(9)が嵌挿されている。このバルブステム(9)は、上記装着孔(7)に気密嵌合されたバルブシート部(9a)と、シリンダ(2)の大径部(2a)の内径よりも小径に形成され、このシリンダ大径部(2a)内の上部に同心に突出するピストン支持部(9b)と、上記中間圧室(8)の下壁を構成するフランジ部(9c)とを備えている。そして、バルブシート部(9a)の上面と装着孔(7)の壁面とで囲まれる空間により、高圧ガス入口(4)とモータ室(6)を介して連通するバルブ室(10)が形成されている。 【0045】上記バルブステム(9)には、図3及び図4にも示すように、第1ガス流路(12)と第2ガス流路(14)とが貫通形成されている。上記第1ガス流路(12)は、上半部が2股状に分岐され且つ上記バルブ室(10)をシリンダ(2)内に連通させている。また、該第1ガス流路(12)は、その途中にてキャピラリ管(15)を介して上記中間圧室(8)に常時連通されている。上記第2ガス流路(14)は、一端が該第1ガス流路(12)に後述するロータリバルブ(35)の低圧ポート(37)を介して連通すると共に、他端が上記低圧ガス出口(5)にモータヘッド(1)に形成した低圧通路(13)を介して連通している。そして、上記両ガス流路(12,14)は、バルブ室(10)に臨むバルブステム(9)のバルブシート(9a)上面において、第2ガス流路(14)にあってはバルブステム(9)中心部に、分岐された第1ガス流路(12,12)にあっては該第2ガス流路(14)に対して対称な位置にそれぞれ開口されている。 【0046】上記モータヘッド(1)のバルブ室(10)内には、上記バルブモータ(39)により回転駆動されるロータリバルブ(35)が設けられている。このロータリバルブ(35)は、シリンダ(2)内に高圧ヘリウムガスを供給する高圧開弁状態と、シリンダ(2)内のヘリウムガスを排出する低圧開弁状態とに交互に切り換わるように構成されている。つまり、このロータリバルブ(35)の切換動作によって、上記第1ガス流路(12)を通じて、高圧開弁状態では上記高圧ガス入口(4)に連通するバルブ室(10)とシリンダ(2)内部とが連通し、低圧開弁状態では上記低圧ガス出口(5)に連通する低圧通路(13)とシリンダ(2)内部とが連通するようになされている。 【0047】具体的に、上記ロータリバルブ(35)の下面中心部にはバルブモータ(39)の出力軸(39a)が回転一体に係合されている。また、バルブ(35)上面とモータ(39)との間にはスプリング(図示せず)が縮装されている。そして、このスプリングのばね力とバルブ室(10)の高圧ヘリウムガスの圧力とによって、ロータリバルブ(35)下面をバルブステム(9)のバルブシート部(9a)上面に対し一定の押圧力で押し付けるようにしている。 【0048】上記ロータリバルブ(35)の下面には、図2に示すように、一対の高圧ポート(36,36)と、低圧ポート(37)とが形成されている。上記高圧ポート(36,36)は、上記ロータリバルブ(35)の半径方向に対向する外周縁から中心方向に所定長さだけ切り込んで形成されている。また、上記低圧ポート(37)は、該高圧ポート(36,36)に対してロータリバルブ(35)の回転方向(同図で矢印にて示す方向)に略90°の角度間隔をあけて配置され、ロータリバルブ(35)下面の中心から外周縁近傍に向かって直径方向に切り欠いてなる有端凹溝状に形成されている。そして、上記ロータリバルブ(35)は、その下面がバルブステム(9)上面に圧接された状態でバルブモータ(39)により回転駆動され、これによって上述の高圧開弁状態と低圧開弁状態とに切り換わるようにされている。 【0049】具体的に、図3に示すように、ロータリバルブ(35)が回転して、その下面の高圧ポート(36,36)の内端がそれぞれバルブステム(9)のバルブシート部(9a)上面に開口する第1ガス流路(12)の2つの開口端に合致したときには、高圧開弁状態となって、上記第1ガス流路(12)を通じて、上記高圧ガス入口(4)に連通するバルブ室(10)とシリンダ(2)内部とが連通し、シリンダ(2)内に高圧のヘリウムガスが導入される。また、図4に示すように、バルブシート部(9a)上面に開口する第2ガス流路(14)に央部にて常時連通する低圧ポート(37)の両外端がそれぞれ上記第1ガス流路(12)の両開口端に合致したときには、低圧開弁状態となって、上記第1ガス流路(12)を通じて、上記低圧ガス出口(5)に連通する低圧通路(13)とシリンダ(2)内部とが連通し、シリンダ(2)内のヘリウムガスが排出される。 【0050】一方、上記シリンダ(2)内には、第1及び第2ピストン部(22a,22b)を有するディスプレーサ(22)と、第1及び第2蓄冷部(24a,24b)を有する蓄冷器(24)とが設けられている。そして、上記シリンダ(2)の大径部(2a)内に形成された第1段膨張室(30)と、上記第1ピストン部(22a)と、第1蓄冷部(24a)とによって第1段冷却ステージ(ST1)を形成すると共に、上記シリンダ(2)の小径部(2b)内に形成された第2段膨張室(31)と、上記第2ピストン部(22b)と、第2蓄冷部(24b)とによって第2段冷却ステージ(ST2)を形成するようにしている。 【0051】また、上記シリンダ(2)の大径部(2a)内の下端部には、底壁を有する略カップ形状のスラックピストン(17)が、その内側面を上記バルブステム(9)のピストン支持部(9b)に摺動案内せしめた状態で往復動可能に外嵌合されている。このスラックピストン(17)底壁の中心部には、大径の中心孔(18)が貫通形成され、周縁角部にはスラックピストン(17)内外を連通する複数の連通孔(19,19,…)が形成されている。 【0052】上記シリンダ(2)の内部は、上記スラックピストン(17)によって、該スラックピストン(17)の下方の下側圧力室(29)と、上方の上側圧力室(20)とがそれぞれ区画形成されている。この上側圧力室(20)は、上記モータヘッド(1)内の中間圧室(8)にオリフィス(21)を介して常時連通され、高圧及び低圧のヘリウムガスの中間圧力に設定されている。これに対して、下側圧力室(29)は、上記ロータリバルブ(35)の切り換え動作によって、高圧開弁状態では高圧のヘリウムガスのガス圧となり、低圧開弁状態では高圧のヘリウムガスのガス圧となる。そして、この上側圧力室(20)のガス圧と下側圧力室(29)のガス圧との圧力差によってスラックピストン(17)に往復動の駆動力が付与され、このスラックピストン(17)とディスプレーサ(22)とを連結してディスプレーサ(22)を往復動させるように構成されている。 【0053】上記シリンダ(2)は、第1ヒートステーション部(41)と、第2ヒートステーション部(42)とを備えている。この第1ヒートステーション部(41)は、略円筒状に形成されると共に、下端部から鍔状に突出する鍔部(41a)を備えている。そして、該第1ヒートステーション部(41)は、シリンダ(2)の大径部(2a)の下端部に位置して、内周面が該大径部(2a)の外周面に密着するように設けられている。第2ヒートステーション部(42)は、略円筒状に形成されると共に、下端側は円形の底板(42a)によって閉鎖されている。この底板(42a)の外周部は、鍔状に突出している。そして、該第2ヒートステーション部(42)は、シリンダ(2)の小径部(2b)の下端側を閉塞するように設けられている。 【0054】上記シリンダ(2)の小径部(2b)内には、本発明の特徴とする挿入型蓄冷部である第2蓄冷部(24b)が挿入固定されている。この第2蓄冷部(24b)は、樹脂系の材料から成り、側壁部(26b)を備えて円筒状に形成されている。この第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)は中空に形成されており、該側壁部の内部空間には小球状の蓄冷材(25b)が多数充填されている。また、第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)には、上部通路(27b)と下部通路(28b)とが形成されている。該上部通路(27b)は、一端が上記側壁部(26b)の上端面に開口し、他端が上記側壁部(26b)の内部空間に連通している。該下部通路(28b)は、一端が上記側壁部(26b)の下端部における内周面に開口し、他端が上記側壁部(26b)の内部空間に連通すると共に、通路(28b)内のヘリウムガスが上記第2ヒートステーション部(42)の内周面と接触して流れるように構成されている。 【0055】そして、上記第2蓄冷部(24b)は、上記シリンダ(2)の小径部(2b)の内側に挿入され、接着によってシリンダ(2)に固定されている。また、該第2蓄冷部(24b)の上端面に当接する円環状の押え板(51a)が設けられ、この押え板(51b)によって、第2蓄冷部(24b)が上記小径部(2b)の長手方向へ移動するのを阻止するようにしている。 【0056】上記第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)に充填される蓄冷材(25b)は、鉛又は各種の磁性蓄冷材のうちの何れか1種類又は複数種類の物質によって構成されている。この磁性蓄冷材としては、ホルミウム銅(HoCu2)、ホルミウム2アルミニウム(Ho2Al)、エルビウム3ニッケル(Er3Ni)、エルビウムコバルト(Er3Co)等の物質が知られている。そして、例えば、側壁部(26b)の内部空間に、ホルミウム銅(HoCu2)から成る小球状の蓄冷材のみを充填してもよいし、内部空間の下から順にホルミウム銅(HoCu2)から成る蓄冷材と、エルビウム3ニッケル(Er3Ni)から成る蓄冷材と、鉛から成る蓄冷材とを層状に充填するようにしてもよい。 【0057】また、上記シリンダ(2)には、ディスプレーサ(22)が往復動自在に挿入されている。このディスプレーサ(22)は、第1ピストン部(22a)と、該第1ピストン部(22a)の下端に移動一体に結合された第2ピストン部(22b)とを備えている。そして、このディスプレーサ(22)によって、シリンダ(2)内におけるスラックピストン(17)下方において、上から順に上記下側圧力室(29)、第1段及び第2段膨張室(30,31)が区画形成されている。 【0058】上記第1ピストン部(22a)は、シリンダ(2)の大径部(2a)に対応して大径に形成され、該大径部(2a)の内部において往復動するように構成されている。また、上記第1ピストン部(22a)には、樹脂から成るリング状の第1シール(52)が上端部に取り付けられており、該第1シール(52)によって第1ピストン部(22a)の外周面と大径部(2a)の内周面との間をシールするようにしている。尚、ここでは第1ピストン部(22a)に第1シール(52)を取り付けるようにしたが、大径部(2a)の内周面の所定位置に第1シール(52)を取り付けるようにしてもよい。 【0059】更に、上記第1ピストン部(22a)は所定の内部空間を有する一方、この内部空間には銅メッシュから成る蓄冷材(25a)が充填されており、該内部空間が第1蓄冷部(24a)に構成されている。また、第1ピストン部(22a)の内部空間は、該第1ピストン部(22a)の下端部に多数形成された連通孔(23,23,…)を介して上記第1段膨張室(30)に常時連通されている。 【0060】上記第2ピストン部(22b)は、上記第2蓄冷部(24b)の内径に対応して小径に形成された中空円筒によって構成されている。この第2ピストン部(22b)の内部空間は、密閉空間に構成されて真空にされており、これによって、該内部空間における対流の発生を防止し、第2ピストン部(22b)の上端部から上記第2段膨張室(31)に臨む下端部への熱侵入を阻止するようにしている。また、第2ピストン部(22b)の内部空間には、遮蔽板(55b)が横断面に所定の間隔を存して複数枚設けられている。そして、この遮蔽板(55b)によって、第2ピストン部(22b)の強度を確保すると共に、第2ピストン部(22b)の上端部から下端部への輻射による熱侵入を低減するようにしている。 【0061】この第2ピストン部(22b)は、蓄冷部内ピストン部であって、上記第2蓄冷部(24b)の内側に往復動自在に挿入されている。一方、上記第2蓄冷部(24b)の上端部の内周面には、樹脂から成るリング状の第2内側シール(53b)が所定の位置に取り付けられている。そして、この内側シール手段である第2内側シール(53b)によって、第2ピストン部(22b)の外周面と第2蓄冷部(24b)の内周面とをシールするようにしている。尚、ここでは第2蓄冷部(24b)に第2内側シール(53b)を取り付けるようにしたが、第2ピストン部(22b)の外周面に第2内側シール(53b)を取り付けるようにしてもよい。 【0062】更に、上記ディスプレーサ(22)の第1ピストン部(22a)上端には、第1ピストン部(22a)の内部空間を上記第1ガス通路(12)に連通する管状の係止片(33)が一体に突設されている。この係止片(33)は、上部が上記スラックピストン(17)底壁の中心孔(18)を貫通してスラックピストン(17)内部に所定寸法だけ延びると共に、その上端部にはスラックピストン(17)底壁に係合するフランジ状の係止部(33a)が一体に形成されている。そして、スラックピストン(17)の上昇移動時には、スラックピストン(17)が所定ストロークだけ上昇した時点でその底壁上面とディスプレーサ(22)下面とが当接し、ディスプレーサ(22)がスラックピストン(17)に駆動されて上昇開始するように構成される一方、スラックピストン(17)の下降移動時には、スラックピストン(17)が所定ストロークだけ下降した時点でその底壁下面と係止片(33)の係止部(33a)とが係合し、ディスプレーサ(22)がスラックピストン(17)に駆動されて下降開始するように構成されている。即ち、ディスプレーサ(22)が所定ストロークの遅れをもってスラックピストン(17)に追従移動するように構成されている。 【0063】−運転動作−次に、極低温冷凍機(R)の運転動作について説明する。 【0064】極低温冷凍機(R)におけるシリンダ(2)内の圧力が低圧であって、スラックピストン(17)とディスプレーサ(22)とが下降端位置にある状態から説明する。 【0065】先ず、バルブモータ(39)に駆動されてロータリバルブ(35)が回転し、このロータリバルブ(35)の高圧ポート(36,36)がバルブステム(9)上面の第1ガス流路(12)の両開口端に合致して、ロータリバルブ(35)が高圧側に開く高圧開弁状態となる。その一方、圧縮機から吐出された高圧ヘリウムガスが、高圧ガス入口(4)及びモータ室(6)を介してバルブ室(10)に供給されている。従って、ロータリバルブ(35)が高圧開弁状態となると、上記高圧ヘリウムガスは、該ロータリバルブ(35)の高圧ポート(36,36)及び第1ガス流路(12)を順に流れ、一部はスラックピストン(17)上方の下側圧力室(29)に導入され、残りは順次蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)を通って各膨張室(30,31)に導入される。また、膨張室(30,31)に導入される高圧ヘリウムガスは、各蓄冷部(24a,24b)において蓄冷材(25a,25b)と接触し、該蓄冷材(25a,25b)と熱交換して冷却される。 【0066】一方、上記スラックピストン(17)下側の下側圧力室(29)のガス圧が、中間圧室(8)に連通している上側の上側圧力室(20)よりも高くなると、両圧力室(20,29)間の圧力差によってスラックピストン(17)が上昇する。このスラックピストン(17)の上昇ストロークが所定値に達したときに、該スラックピストン(17)の底壁上面とディスプレーサ(22)上端における係止片(33)の係止部(33a)とが係合する。このため、ディスプレーサ(22)は、圧力変化に対し遅れを持ってスラックピストン(17)により引き上げられ、このディスプレーサ(22)の上昇移動によって、第1ガス流路(12)から膨張室(30,31)へ高圧ヘリウムガスが送り込まれる。その後、上記ロータリバルブ(35)が閉じ、上記ディスプレーサ(22)が上昇端位置に達する。 【0067】続いて、ロータリバルブ(35)の低圧ポート(37)が上記バルブステム(9)上面の第1ガス流路(12)の開口端に合致して、ロータリバルブ(35)が低圧側に開く低圧開弁状態となる。これによって、上記各膨張室(30,31)内のヘリウムガスがサイモン膨張して温度降下を生じる。つまり、ロータリバルブ(35)が低圧開弁状態となると、低圧ガス出口(5)及び低圧ガス配管(5a)を介して、第1ガス流路(12)と圧縮機の吸入側とが連通し、シリンダ(2)内からヘリウムガスが排出される。その際、各膨張室(30,31)内のヘリウムガスは、膨張室(30,31)外部のヘリウムガスに対して押し出し仕事をすることによって温度降下する。これによって、第1ヒートステーション部(41)が所定温度レベル(例えば、絶対温度70K程度)に、また第2ヒートステーション部(42)が第1ヒートステーション部(41)よりも低い温度レベル(例えば、絶対温度10K程度)にそれぞれ冷却される。 【0068】膨張して低温状態となったヘリウムガスは、蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)を通って上記下側圧力室(29)内に戻る。その際、各蓄冷部(24a,24b)において蓄冷材(25a,25b)と接触し、各蓄冷材(25a,25b)を冷却しながら自身が常温まで暖められる。そして、この常温のヘリウムガスは、さらに下側圧力室(29)内のガスと共に第1ガス流路(12)、バルブ(35)の低圧ポート(37)、低圧通路(13)及び低圧ガス出口(5)を通って圧縮機に吸入される。 【0069】また、このガス排出に伴って上記下側圧力室(29)内のガス圧が低下し、該下側圧力室(29)内のガス圧と、中間圧室(8)に連通している上側圧力室(20)との圧力差によってスラックピストン(17)が下降する。このスラックピストン(17)の底壁下面がディスプレーサ(22)の上面に当接した後は該ディスプレーサ(22)が押圧されて下降し、このディスプレーサ(22)の下降移動により膨張室(30,31)内のガスが冷凍機(R)外に排出される。 【0070】その後、ロータリバルブ(35)が閉じ、ディスプレーサ(22)が下降端位置まで下降移動し、膨張室(30,31)内のガスが排出されて最初の状態に戻る。以上によりディスプレーサ(22)の動作の1サイクルが終了して、以後は上記と同様な動作が繰り返され、各ヒートステーション(41,42)の温度が極低温レベルに維持される。 【0071】−実施形態1の効果−本実施形態1では、蓄冷器(24)の第2蓄冷部(24b)を挿入型蓄冷部に構成している。このため、本実施形態のように第2蓄冷部(24b)の蓄冷材(25b)として磁性蓄冷材を用いる場合であっても、冷凍機(R)の運転中に磁性を有する蓄冷材(25b)が移動することによる周囲の磁場の乱れや、冷凍機(R)の運転が周囲の磁場から受ける影響を軽減することができる。 【0072】また、本実施形態のような2段の極低温冷凍機(R)により冷却される冷却対象物は、最終段である第2段冷却ステージ(ST2)の近傍に配置される場合が多い。これに対して、第2段冷却ステージ(ST2)の第2蓄冷部(24b)を挿入型蓄冷部としているため、冷却対象物付近の空間において磁性蓄冷材が移動することはない。この結果、冷却対象物付近の空間における冷凍機(R)の運転に起因する磁界の乱れを低減することができ、冷凍機(R)の運転が冷却対象物に与える悪影響を確実に軽減することができる。 【0073】また、本実施形態では、シリンダ(2)の小径部(2b)内において、ディスプレーサ(22)の第2ピストン部(22b)の周囲に蓄冷器(24)の第2蓄冷部(24b)が配置されている。従って、従来より知られた第2ピストン部の内部に第2蓄冷部を設ける構成とした場合に比べると、上記小径部(2b)の直径が大きくなるおそれがある。しかしながら、本実施形態の場合であっても、依然として該小径部(2b)は大径部(2a)よりも小径に形成されているため、冷凍機(R)を全体として小型に維持することができる。 【0074】また、冷凍機(R)の運転時にはシリンダ(2)内に高圧の作動ガスを導入するため、シリンダ(2)の内圧が上昇する。従って、従来より知られているような円筒状の蓄冷器がシリンダ(2)を兼ねる構成とする場合、この蓄冷器を金属材料を用いた溶接構造のような耐圧構造とする必要がある。これに対して、本実施形態では、筒状の第2蓄冷部(24b)をシリンダ(2)内に挿入固定する構造としているため、シリンダ(2)が所定の耐圧強度を有していればよく、第2蓄冷部(24b)は耐圧強度を有する必要はない。このため、第2蓄冷部(24b)を接着等の簡易な接合方法でシリンダ(2)に固定することによって冷凍機(R)を組み立てることが可能となる。この結果、冷凍機(R)の製造工程を簡素化することができる。 【0075】また、第2蓄冷部(24b)の内側には第2ピストン部(22b)が挿入されて往復動するため、該第2蓄冷部(24b)は所定の寸法精度を有する必要がある。これに対して、本実施形態によれば、上述のように、樹脂等の材料から成る第2蓄冷部(24b)を所定の寸法精度で形成して、該第2蓄冷部(24b)を接着によってシリンダ(2)の小径部内に固定することが可能となる。従って、上述の金属材料を用いた溶接構造によって蓄冷器を形成する場合のように、溶接時の熱歪みによって寸法精度が低下するおそれはない。このため、高い寸法精度を有する第2蓄冷部(24b)を簡素な製造工程によって製造することができる。この結果、第2蓄冷部(24b)の内壁と第2ピストン部(22b)の外壁との間からの作動ガスの漏れを確実に抑制することができ、冷凍機(R)の製造工程の簡素化を図りつつ、冷凍能力を高く維持することができる。 【0076】 【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実施形態1が、第2蓄冷部(24b)を挿入型蓄冷部に構成すると共に、第2ピストン部(22b)を蓄冷部内ピストン部に構成するようにしたのに代えて、第1及び第2蓄冷部(24a,24b)の両方を挿入型蓄冷部に構成すると共に、第1及び第2ピストン部(22a,22b)の両方を蓄冷部内ピストン部に構成するものである。 【0077】図5に示すように、本実施形態では、上記実施形態1と同様に、上記シリンダ(2)の小径部(2b)内には、挿入型蓄冷部である第2蓄冷部(24b)が挿入固定されると共に、該第2蓄冷部(24b)の内側には、第2ピストン部(22b)が往復動自在に挿入されている。また、第2蓄冷部(24b)及び第2ピストン部(22b)は、上記実施形態1と同様に構成されている。 【0078】上記シリンダ(2)の大径部(2a)内には、挿入型蓄冷部である第1蓄冷部(24a)が挿入固定されている。この第1蓄冷部(24a)は、上記第2蓄冷部(24b)とほぼ同様に構成されており、上記大径部(2a)の内径に対応して外径が拡大され、これに伴って内径も拡大されている点を除けば、第2蓄冷部(24b)と同様に構成されている。 【0079】即ち、上記第1蓄冷部(24a)は円筒状に形成され、中空の側壁部(26a)内部には銅メッシュから成る蓄冷材(25a)が充填されている。また、該側壁部(26a)には、第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)と同様に、上部通路(27a)と下部通路(28a)とが形成されている。そして、第1蓄冷部(24a)は、上記シリンダ(2)の大径部(2a)の内側に挿入され、接着によってシリンダ(2)に固定されると共に、該第1蓄冷部(24a)の上端面に当接する円環状の押え板(51a)によって、該大径部(2a)の長手方向への移動を阻止されている。 【0080】上記第1蓄冷部(24a)の内側には、蓄冷部内ピストン部である第1ピストン部(22a)が挿入されている。この第1ピストン部(22a)は、上記第1蓄冷部(24a)の内径に対応して大径に形成された中空円筒によって構成されている。この第1ピストン部(22a)の内部空間は、密閉空間に構成されて真空にされている。また、第1ピストン部(22a)の内部空間には、遮蔽板(55a)が横断面に所定の間隔を存して複数枚設けられている。つまり、本実施形態のディスプレーサ(22)は、内部が真空で遮蔽板(55a)を有する中空円筒から成る大径の第1ピストン部(22a)の下端面に、同じく内部が真空で遮蔽板(55b)を有する中空円筒から成る第2ピストン部(22b)の上端面を、両者(22a,22b)が同心となるように取付固定することによって形成されている。 【0081】また、上記第1蓄冷部(24a)の上端部の内周面には、樹脂から成るリング状の第1内側シール(53a)が所定の位置に取り付けられている。そして、この第1内側シール(53a)によって、第1ピストン部(22a)の外周面と第1蓄冷部(24a)の内周面とをシールするようにしている。尚、ここでは第1蓄冷部(24a)に第1内側シール(53a)を取り付けるようにしたが、第1ピストン部(22a)の外周面に第1内側シール(53a)を取り付けるようにしてもよい。 【0082】また、本実施形態では、上記ディスプレーサ(22)の第1ピストン部(22a)を蓄冷部内ピストン部に構成しているため、係止片(33)の構成が異なっている。本実施形態の係止片(33)は、中実の円柱状に形成され、下端面が上記第1ピストン部(22a)の上端面に取り付けられる一方、上部が上記スラックピストン(17)底壁の中心孔(18)を貫通してスラックピストン(17)内部に所定寸法だけ延びている。また、係止片(33)の上端部には、スラックピストン(17)底壁に係合するフランジ状の係止部(33a)が一体に形成されている。従って、本実施形態では、スラックピストン(17)に複数形成された連通孔(19,19,…)及び下側圧力室(29)を介して、第1ガス通路(12)と第1蓄冷部(24a)とが連通するように構成されている。 【0083】−運転動作−本実施形態の冷凍機(R)は、上記実施形態1と同様に動作を行う。つまり、バルブモータによって駆動されてロータリバルブ(35)が高圧開弁状態と低圧開弁状態とに切り換わり、ディスプレーサ(22)がシリンダ(2)内の各蓄冷部(24a,24b)の内側で往復動して各膨張室(30,31)へのヘリウムガスの給排気を行う。そして、各膨張室(30,31)に供給された高圧ヘリウムガスの膨張によって所定温度の寒冷を発生させるようにしている。 【0084】−実施形態2の効果−本実施形態2によれば、上記実施形態1の効果と同様の効果を得ることができる。更に、本実施形態では、蓄冷器(24)全体をシリンダ(2)に固定しているため、冷凍機(R)の運転中に磁性を有する蓄冷材(25a,25b)が移動することによる周囲の磁場の乱れや、冷凍機(R)の運転が周囲の磁場から受ける影響を除去することができる。 【0085】また、本実施形態では、シリンダ(2)の大径部(2a)内において、ディスプレーサ(22)の第1ピストン部(22a)の周囲に蓄冷器(24)の第1蓄冷部(24a)が配置されている。従って、上記実施形態1に比して、上記大径部(2a)の直径が大きくなるおそれがある。しかしながら、本実施形態の場合であっても、依然として該大径部(2a)はモータヘッド(1)よりも小径に形成されているため、冷凍機(R)を全体として小型に維持することが可能となる。 【0086】 【発明のその他の実施の形態】上記各実施形態では、蓄冷器(24)の挿入型蓄冷部(24a,24b)を、シリンダ(2)に接着すると共に押え板(51a,51b)を設けることによって固定するようにしたが、押え板(51a,51b)のみによって固定して挿入型蓄冷部(24a,24b)をシリンダ(2)に対して着脱自在に構成してもよい。 【0087】具体的に、図6は、上記実施形態2の第1及び第2蓄冷部(24a,24b)を着脱自在に構成したものを示している。この場合、各蓄冷部(24a,24b)の外周面とシリンダ(2)の内周面との間をシールする必要がある。これに対して、本変形例では、各蓄冷部(24a,24b)にそれぞれ外側シール手段である外側シール(54a,54b)を設けるようにしている。各外側シール(54a,54b)は、樹脂製のリングによって構成されている。そして、第1外側シール(54a)は、第1蓄冷部(24a)の外径に対応した所定の直径のリングであって、該第1蓄冷部(24a)の上端部の外周面に取り付けられ、第1蓄冷部(24a)の外周面と大径部(2a)の内周面との間をシールしている。また、第2外側シール(54b)は、第2蓄冷部(24b)の外径に対応した所定の直径のリングであって、該第2蓄冷部(24b)の上端部の外周面に取り付けられ、第2蓄冷部(24b)の外周面と小径部(2b)の内周面との間をシールしている。 【0088】本変形例によれば、蓄冷器(24)の蓄冷部(24a,24b)を容易にシリンダ(2)から取り外すことができ、冷凍機(R)の保守作業を簡素化することができる。尚、ここでは、本変形例を上記実施形態2に適用した場合について説明したが、上記実施形態1に適用するようにしてもよい。つまり、上記実施形態1において、第2蓄冷部(24b)をシリンダ(2)に対して着脱自在に構成するようにしてもよい。 【0089】また、上記各実施形態では、挿入型蓄冷部に構成された各蓄冷部(24a,24b)を樹脂系の材料で形成するようにしたが、薄肉のステンレス等の金属材料で形成するようにしてもよい。 【0090】また、上記各実施形態では、中空円筒状に形成した蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の内部を真空にすることによって、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)内における対流の発生を防止し、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の上端部から下端部への熱侵入を防止するようにしている。これに対して、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の内部に軽量な充填材を充填することによって、内部での対流を防止するようにしてもよい。この軽量な充填材としては、グラスウール、ウールフェルト、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂から成る発泡体、FRP等が挙げられる。 【0091】本変形例では、上記充填材が、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の内部におけるガス等の流動を阻止している。従って、本変形例では、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)の内部にヘリウムガス等のガスを充填したり、作動流体であるヘリウムガスの内部空間への出入りをある程度許容するようにしてもよい。つまり、内部を真空にした場合には、蓄冷部内ピストン部(22a,22b)に耐圧強度を与える必要があるが、本変形例によれば、耐圧強度をそれ程考慮することなく蓄冷部内ピストン部(22a,22b)を構成することができる。この結果、ディスプレーサ(22)の構成を簡略化することが可能となる。 【0092】また、上記各実施形態では、2つの冷却ステージ(ST1,ST2)を有する2段の極低温冷凍機(R)としたが、1つの冷却ステージを有する単段の極低温冷凍機としてもよく、また、多段の極低温冷凍機において冷却ステージを3つ以上設けるようにしてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月10日(1998.9.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−88384(P2000−88384A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−256195 |
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