| 【発明の名称】 |
流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 満
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| 【要約】 |
【課題】構成が簡単で、流量の設定を短時間で容易に行なうことができ、しかも設定精度の高い流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置を提供する。
【解決手段】流体が通過する1つ以上の穴部51が形成された回転部材33と、回転部材33の回転に対応して穴部51と連通されかつ流体が通過する複数の穴部52が形成された固定部材34と、回転部材33をその軸線の回りに回転させる回転手段35とを備えてなることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体が通過する1つ以上の穴部が形成された回転部材と、該回転部材の回転に対応して前記穴部と連通されかつ前記流体が通過する複数の穴部が形成された固定部材と、前記回転部材をその軸線の回りに回転させる回転手段とを備えてなることを特徴とする流体分配装置。 【請求項2】 冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により吐出された冷媒を分配し熱交換を行う複数の熱交換器と、請求項1記載の流体分配装置とを備えたことを特徴とする空気調和装置。 【請求項3】 前記流体分配装置の固定部材の複数の穴部のそれぞれの穴径は、前記複数の熱交換器それぞれの冷媒の流量に対応した穴径であることを特徴とする請求項2記載の空気調和装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、構成が簡単で、流量の設定を短時間で容易に行なうことができ、しかも設定精度の高い流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、室内側に2個以上の複数の熱交換器を有する空気調和装置がある。図4は従来の空気調和装置の冷媒回路の一例を示す回路図であり、冷房運転時における冷媒回路を示している。図において、1は冷媒を圧縮する圧縮機、2はアキュームレータ、3は室外側熱交換器、4、5は室内側熱交換器、6は絞り装置、7は冷媒分配装置である。この冷媒分配装置は、図5に示すように、冷媒の集合管8、分岐管9及び絞り管(キャピラリ)10、11により構成されている。そして、これら圧縮機1〜冷媒分配装置7は、冷媒配管12〜16により接続されて空気調和装置の冷媒回路を構成している。 【0003】このように構成された空気調和装置においては、圧縮機1において圧縮された高温高圧の冷媒は、室外側熱交換器3に流入し、そこで高圧状態で凝縮されて液化する。そして、この液化された冷媒は、絞り装置6で減圧されて低圧の二相状態の冷媒となり、冷媒分配装置7に流入する。この冷媒分配装置7では、集合管8に流入した低圧の冷媒は、分岐管9及びあらかじめ冷媒の流量が各々最適に設定されたキャピラリ10、11を経て、室内側熱交換器4、5に各々流入する。そして、室内側熱交換器4、5においては、蒸発器としての吸熱作用により冷媒が蒸発し、その後、この蒸発した冷媒は再び集合してアキュームレータ2に貯溜され、圧縮機1に戻った後に再び圧縮される。 【0004】図6は従来の空気調和装置の冷媒回路の他の一例を示す回路図であり、冷房運転時における冷媒回路を示している。図において、17は室外側熱交換器、18〜20は室内側熱交換器、21〜23は膨張弁であり、これら室外側熱交換器17〜膨張弁21〜23は、冷媒配管24〜29で各々接続され、空気調和装置の冷媒回路を構成している。そして、室内側熱交換器18〜20への冷媒の各々の分配は、室外側熱交換器17から流出する高圧かつ液状の冷媒を各々の膨張弁21〜23で各々最適流量に設定することで行われる。 【0005】この空気調和装置の作用・効果は基本的に上述した空気調和装置と同様であるが、室内側熱交換器18〜20への冷媒の各々の分配を膨張弁21〜23各々で最適流量に設定している点が異なる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の空気調和装置の冷媒分配装置7においては、必要とされる分配の数に対応した数のキャピラリ10、11及び分配の数に対応した分岐を有する分岐管9が必要となり、構成が複雑になるとともにコストアップになるという問題点があった。また、室内側熱交換器4、5各々に最適の流量の冷媒を流通させる必要性から、キャピラリ10、11各々の径を室内側熱交換器4、5各々に最適な径に設定する必要があるが、その設定精度が正確さを欠くことがあったり、設定に多くの時間を費やしたり等の問題点があった。 【0007】また、図6に示す従来の空気調和装置においては、必要とされる分配の数に対応した数の膨張弁21〜23及び冷媒配管26(この場合3個)が必要となり、構成が複雑になるとともにコストアップになるという問題点があった。また、室内側熱交換器18〜20各々に最適の流量の冷媒を流通させる必要性から、膨張弁21〜23各々の冷媒の流量を最適な流量に設定する必要があり、その設定精度が正確さを欠くことがあったり、設定に多くの時間を費やしたり等の問題点があった。 【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、構成が簡単で、流量の設定を短時間で容易に行なうことができ、しかも設定精度の高い流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は次の様な流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置を提供する。すなわち、請求項1記載の流体分配装置は、流体が通過する1つ以上の穴部が形成された回転部材と、該回転部材の回転に対応して前記穴部と連通されかつ前記流体が通過する複数の穴部が形成された固定部材と、前記回転部材をその軸線の回りに回転させる回転手段とを備えてなることを特徴としている。 【0010】請求項2記載の空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により吐出された冷媒を分配し熱交換を行う複数の熱交換器と、請求項1記載の流体分配装置とを備えたことを特徴としている。 【0011】請求項3記載の空気調和装置は、請求項2記載の空気調和装置において、前記流体分配装置の固定部材の複数の穴部のそれぞれの穴径は、前記複数の熱交換器それぞれの冷媒の流量に対応した穴径であることを特徴としている。 【0012】本発明の請求項1記載の流体分配装置では、流体が通過する1つ以上の穴部が形成された回転部材と、該回転部材の回転に対応して前記穴部と連通されかつ前記流体が通過する複数の穴部が形成された固定部材と、前記回転部材をその軸線の回りに回転させる回転手段とを備えたことにより、前記回転部材及び前記固定部材それぞれに形成される穴部の数や形状を変えるだけで、必要とされる分配の数及び流体の最適の流量に速やかに対応することが可能になる。これにより、構成が簡単になるとともに流体の分配に関する設定精度が高くなり、流量の設定を短時間で容易に行なうことが可能になる。 【0013】また、請求項2または3記載の空気調和装置では、冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により吐出された冷媒を分配し熱交換を行う複数の熱交換器と、請求項1記載の流体分配装置とを備えたことにより、該流体分配装置の回転部材及び前記固定部材それぞれに形成される穴部の数や形状を変えるだけで、必要とされる分配の数及び冷媒の最適の流量に速やかに対応することが可能になる。これにより、空気調和装置全体の構成が簡単になるとともに分配される冷媒各々の設定精度が高くなり、分配される冷媒各々の流量の設定を短時間で容易に行なうことが可能になる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置の一実施形態について、図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態の冷媒分配装置を示す断面図であり、冷媒の分配量を可変することができる回転式の冷媒分配装置である。図において、31は冷媒分配装置本体であり、この装置本体31の内部に形成された流路32には、回転円盤(回転部材)33と、この回転円盤33に同心で対向配置された分配円盤(固定部材)34とが設けられ、前記回転円盤33には、ステップモータ(回転手段)35のシャフト36が固定されている。 【0015】冷媒分配装置本体31には、前記流路32に連通する1つの冷媒入口管41と、前記流路32に連通する複数(この場合2個)の分岐管42及び各分岐管42に連通する冷媒出口管43とが形成されている。回転円盤33には、冷媒の分配を行う1つ以上の穴51が形成されている。この穴51は、例えば、図2(a)に示すように軸線を中心とする円周上に1つの穴51が形成される場合、または、図2(b)に示すように軸線を中心とする円周上かつ軸線に対して対称の位置に2つの穴51a、51bが形成される場合、等がある。 【0016】分配円盤34には、前記回転円盤33の穴51(または穴51a、51b等)に同心で対応する複数の穴52が形成されている。これらの穴52は、例えば、冷媒を4つに等分配する分配円盤34では、図3(a)に示すように軸線を中心とする円周上に同径の4個の穴52a〜52dが等間隔で形成されている。また、冷媒を3つに等分配する分配円盤34では、図3(b)に示すように軸線を中心とする円周上に同径の3個の穴52a、52e、52fが等間隔で形成されている。 【0017】また、各穴52毎に冷媒が流入する時間を調製する分配円盤34では、図3(c)に示すように、軸線を中心とする円周上に同径の3個の穴52a、52g、52hが、円周上におけるそれぞれの間隔が異なる(不等ピッチ)ように形成されている。また、各穴52毎に流入する冷媒の量を調製する分配円盤34では、図3(d)に示すように、軸線を中心とする円周上に最小径の穴52a、中間径の穴52j、最大径の穴52iそれぞれが、円周上におけるそれぞれの間隔が異なる(不等ピッチ)ように形成されている。そして、この回転円盤33と分配円盤34との間は空間部53とされ、この空間部53の最小の隙間は、これらの円盤33、34が接触しない程度の隙間とされている。 【0018】次に、この冷媒分配装置の動作について説明する。まず、回転円盤33に1つの穴51が形成され、分配円盤34に4個の穴52a〜52dが等間隔で形成されている場合には、冷媒入口管41から流入した冷媒は、図2(a)に示すように、ステップモータ35の右回転運動に伴い右回転(図中時計回り)する回転円盤33の穴51に流入し、空間部53へ流出する。そして、空間部53に流出した冷媒は分配円盤34に流入し、図3(a)に示すように、回転円盤33の穴51と対応した穴52a〜52dにある時間を経て順次重なる。そして穴が重なった時に冷媒が各々の穴52a〜52dを通り、各々の穴52a〜52dに対応した分岐管42を経由し、冷媒出口管43より流出する。 【0019】また、回転円盤33に1つの穴51が形成され、分配円盤34に3個の穴52a、52e、52fが等間隔で形成されている場合には、回転円盤33の穴51から空間部53に流出した冷媒は、分配円盤34に流入し回転円盤33の穴51と対応した穴52a、52e、52fにある時間を経て順次重なる。そして穴が重なった時に冷媒が各々の穴52a、52e、52fを通り、各々の穴52a、52e、52fに対応した分岐管42を経由し冷媒出口管43より流出する。 【0020】また、回転円盤33に1つの穴51が形成され、分配円盤34に3個の穴52a、52g、52hが不等ピッチで形成されている場合には、回転円盤33の穴51から空間部53に流出した冷媒は、分配円盤34に流入した後、穴52a、52g、52hそれぞれに流入する時間を調節する。 【0021】また、回転円盤33に1つの穴51が形成され、分配円盤34に互いに径の異なる3個の穴52a、52j、52iが不等ピッチで形成されている場合には、回転円盤33の穴51から空間部53に流出した冷媒は、分配円盤34に流入した後、穴52a→穴52j→穴52iの順に冷媒の流量を順次多く流出させる。 【0022】一方、例えば、回転円盤33に2つの穴51a、51bが形成され、分配円盤34に4個の穴52a〜52dが等間隔で形成されている場合には、分配円盤34の穴52b、52dに同時に冷媒を流出させることができる。なお、分配円盤34に上述した穴52a〜52d以外の穴52a、52e、52f等を形成した場合においても同様である。このようにして、分配円盤34の穴52から出て分岐管42に入った冷媒は、各々の冷媒出口管43を経て各々の図示しない熱交換器へ分配供給される。 【0023】この冷媒分配装置は、回転円盤33及び固定円盤34各々に同心状にあけた穴51、52の数、穴径及び穴ピッチと回転円盤33を駆動するステッピングモータ35の回転角速度の変化とを1つ以上組み合わせることにより、各サーキットが必要とする最適冷媒量を供給できるようにしたもので、二相冷媒を複数に均一分配するのみならず、各分岐毎に不均一分配することも可能にした点がポイントである。 【0024】また、この冷媒分配装置を、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機により吐出された冷媒を分配し熱交換を行う複数の熱交換器とを備えた空気調和装置に取り付ければ、冷媒分配装置の回転円盤33及び固定円盤34それぞれに形成される穴51、52の数や形状を変えるだけで、必要とされる分配の数及び冷媒の最適の流量に速やかに対応することが可能である。これにより、空気調和装置全体の構成が簡単になるとともに分配される冷媒各々の設定精度も高く、したがって、分配される冷媒各々の流量の設定を短時間で容易に行なうことができる。 【0025】以上説明したように、本実施形態によれば、回転円盤33に冷媒の分配を行う1つ以上の穴51を形成し、分配円盤34には、前記回転円盤33の穴51(または穴51a、51b等)と対応する同径同心の複数の穴52を形成したので、必要とされる分配の数は、分配円盤34の穴52の数のみで決定することができるため、従来の様なキャピラリや分岐管が不要となり、構成を簡単化することができ、コストダウンを図ることができる。 【0026】また、この冷媒分配装置を空気調和装置に取り付ければ、空気調和装置の熱交換器各々に最適の流量の冷媒を流す際に、回転円盤33の穴51及び分配円盤34の穴52のピッチ、径などを自由に選択することができ、また回転円盤33の回転数も自由に設定することができるため、冷媒分配装置に入ってくる二相冷媒、高圧液などの冷媒の状態の如何によらず、各穴を通過する時間、冷媒、流量を自由に設定できるため、各熱交換器への冷媒の最適流量の設定が精度良く、容易に行うことができ、設定時間の短縮を図ることができる。 【0027】以上、本発明の流体分配装置及びそれを備えた空気調和装置の一実施形態について図面に基づき説明してきたが、具体的な構成は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計の変更等が可能である。例えば、回転円盤33及び固定円盤34各々に同心状にあけた穴51、52の数、穴径及び穴ピッチ等は、必要に応じて変更することができる。 【0028】 【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項1記載の流体分配装置によれば、流体が通過する1つ以上の穴部が形成された回転部材と、該回転部材の回転に対応して前記穴部と連通されかつ前記流体が通過する複数の穴部が形成された固定部材と、前記回転部材をその軸線の回りに回転させる回転手段とを備えたので、前記回転部材及び前記固定部材それぞれに形成される穴部の数や形状を変えるだけで、必要とされる分配の数及び流体の最適の流量に速やかに対応することができる。したがって、構成を簡単化することができ、流体の分配における設定精度も高くすることができ、流量の設定を短時間で容易に行なうことができる。 【0029】また、請求項2または3記載の空気調和装置によれば、冷媒を圧縮する圧縮機と、該圧縮機により吐出された冷媒を分配し熱交換を行う複数の熱交換器と、請求項1記載の流体分配装置とを備えたので、該流体分配装置の回転部材及び前記固定部材それぞれに形成される穴部の数や形状を変えるだけで、必要とされる分配の数及び冷媒の最適の流量に速やかに対応することができる。したがって、空気調和装置全体の構成を簡単化することができ、分配される冷媒各々の設定精度も高くすることができ、分配される冷媒各々の流量の設定を短時間で容易に行なうことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月5日(1998.8.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−55510(P2000−55510A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−222047 |
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