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【発明の名称】 吸収冷温水機
【発明者】 【氏名】江 寺 勝

【要約】 【課題】冷、暖房両運転モードを開閉弁で切換え可能で、排熱利用率をより向上させ燃料の削減率を改善し、更に別置の熱交換器不要の吸収式冷温水機の提供。

【解決手段】蒸発器9、吸収器10、高温再生器11、低温再生器12、凝縮器13、排熱焚再生器20をを有し、再生器20を介し吸収器と高温再生器とを連通する稀溶液ラインLと、高温、低温再生器間の溶液ラインLと、低温再生器と吸収器間の溶液ラインLと、高温再生器から低温再生器径由して凝縮器への冷媒ラインL11と、低温再生器と凝縮器間の蒸気ラインL12と、再生器20と凝縮器間の蒸気ラインL20と、凝縮器と蒸発器間の冷媒ラインL13とを有し、開閉弁Aを介装し、冷媒ライン11から分岐し蒸発器への蒸気ラインL33と、蒸気ラインL50に開閉弁A20を介装し、開閉弁A,A20は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するよう構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器と、排熱焚再生器用凝縮器とを有し、吸収器からの稀溶液ラインは排熱焚再生器を介して高温再生器に連通しており、排熱焚再生器と高温再生器とを連通する溶液ラインから吸収器に連通する分岐ラインが分岐しており、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器と前記分岐ラインとを連通する溶液ラインとを有しており、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と排熱焚再生器用凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインと、該冷媒ラインと排熱焚再生器用凝縮器とを連通する冷媒ライン、とを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ排熱焚再生器用凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項2】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器と、排熱焚再生器用凝縮器とを有し、吸収器からの稀溶液ラインは排熱焚再生器を介して高温再生器に連通しており、排熱焚再生器と高温再生器とを連通する溶液ラインから吸収器に連通する分岐ラインが分岐しており、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器と前記分岐ラインとを連通する溶液ラインとを有しており、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と排熱焚再生器用凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインと、該冷媒ラインと排熱焚再生器用凝縮器とを連通する冷媒ライン、とを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ排熱焚再生器用凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項3】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、排熱焚再生器を介して吸収器と高温再生器とを連通する稀溶液ラインと、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器と吸収器とを連通する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項4】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、排熱焚再生器を介して吸収器と高温再生器とを連通する稀溶液ラインと、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器と吸収器とを連通する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項5】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からの稀溶液ラインは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと排熱焚再生器に連通する稀溶液ラインとに分岐しており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する冷媒ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項6】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からの稀溶液ラインは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと排熱焚再生器に連通する稀溶液ラインとに分岐しており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する冷媒ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項7】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと低温再生器に連通する稀溶液ラインの2系統の稀溶液ラインが出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプが介装されており、低温再生器と排熱焚再生器とを連通する溶液ラインと、排熱焚再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項8】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと低温再生器に連通する稀溶液ラインの2系統の稀溶液ラインが出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプが介装されており、低温再生器と排熱焚再生器とを連通する溶液ラインと、排熱焚再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項9】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと排熱焚再生器に連通する稀溶液ラインの2系統の稀溶液ラインが出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプが介装されており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項10】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ラインと排熱焚再生器に連通する稀溶液ラインの2系統の稀溶液ラインが出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプが介装されており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ラインと、低温再生器から吸収器に連通する溶液ラインと、高温再生器から出て該溶液ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項11】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器から出る稀溶液ラインは排熱焚再生器を介して低温再生器に連通しており、溶液ポンプを介装し且つ低温再生器と高温再生器とを連通する溶液ラインと、該溶液ラインから分岐して吸収器へ連通する分岐ラインと、高温再生器から出て前記分岐ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して吸収器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項12】 蒸発器と、吸収器と、高温再生器と、低温再生器と、凝縮器と、排熱焚再生器とを有し、吸収器から出る稀溶液ラインは排熱焚再生器を介して低温再生器に連通しており、溶液ポンプを介装し且つ低温再生器と高温再生器とを連通する溶液ラインと、該溶液ラインから分岐して吸収器へ連通する分岐ラインと、高温再生器から出て前記分岐ラインと合流する溶液ラインと、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインと、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ラインと、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ラインとを有すると共に、開閉弁を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ラインから分岐して蒸発器に連通する蒸気ラインと、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインとを有し、前記開閉弁は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている事を特徴とする吸収冷温水機。
【請求項13】 一部に水が充填されている領域を有するU字管と、U字管と凝縮器を連通するラインと、U字管と蒸発器を連通するラインとを有し、前記開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインは、U字管と凝縮器を連通する前記ラインから分岐しており且つ前記U字管をバイパスするように配置されている請求項1−12のいずれか1項の吸収冷温水機。
【請求項14】 前記開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインは、一部に水が充填されている領域を有するU字管と、U字管と凝縮器を連通するラインと、U字管と蒸発器を連通するラインと、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁を介装しており且つ前記U字管をバイパスする様に前記ライン同士を連通するライン、とを有している請求項1−12のいずれか1項の吸収冷温水機。
【請求項15】 一部に水が充填されている領域を有するU字管と、該U字管を含み且つ凝縮器と蒸発器を連通するラインとを有し、開閉弁を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ラインは、前記U字管を含むラインをバイパスするように配置されている請求項1−12のいずれか1項の吸収冷温水機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷房運転及び暖房運転の両運転モードが実行可能である吸収冷温水機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】排熱源に連通する温水供給管から選択的に排熱が供給されるタイプの吸収冷温水機の従来技術の1例が、図16に示されている。図16の吸収冷温水機には、蒸発器9、吸収器10、高温再生器11、低温再生器12、凝縮器13(第1の凝縮器)、高温溶液熱交換器14、低温溶液熱交換器15、冷媒ポンプP9、溶液ポンプP10及びP11、これらの部材を接続する各種ライン、が設けられている。また、吸収器10、凝縮器13及び排熱焚再生器用凝縮器22(第2の凝縮器:後述)に図示しない冷却塔で冷却された冷却水を循環する冷却水ラインCLと、図示しない冷房(暖房)負荷に対し冷(温)水を供給する冷温水ラインCHLと、高温再生器11の加熱源(例えばガスバーナ)に高質燃料を供給する燃料ラインL7とが設けられている。
【0003】吸収器10からの稀溶液ラインL1は、低温溶液熱交換器15を経由して、分岐点BPに至る。この分岐点BPにおいて稀溶液ラインL1は、高温溶液熱交換器14を介して高温再生器11に至るラインL1−1と、吸収器10側に戻るラインL1−2とに分岐している。稀溶液ラインL1の低温溶液熱交換器15と分岐点BPとの間の領域には、排熱焚再生器20が介装されている。
【0004】この排熱焚再生器20には、図示しない排熱源からの排熱ラインL2が連通しており、排熱ラインL2内の温排水と稀溶液ラインL1内の稀溶液との間で熱交換が行われる。そして、排熱焚再生器20で発生した冷媒蒸気(水蒸気)は、蒸気ラインL20を介して排熱焚再生器用凝縮器22に送られる。
【0005】冷房運転に際しては、高温再生器11で発生した冷媒蒸気(水蒸気)は、蒸気ラインL11を介して且つ低温再生器12において凝縮して液相冷媒となって、凝縮器13に供給される。
【0006】一方、高温再生器11で加熱され濃度が上昇した吸収溶液(中間濃度溶液)は、溶液ラインL3を介して低温再生器12に供給され、ラインL11を流過する冷媒蒸気と熱交換をして、さらに冷媒蒸気を発生して濃度が上昇し、濃溶液として溶液ラインL4を流過する。溶液ラインL4は前記分岐したラインL1−2と合流点GPで合流して、溶液ラインL5として低温溶液熱交換器15を経て吸収器10に連通する。そして、低温溶液熱交換器12で発生した冷媒蒸気は、蒸気ラインL12を介して凝縮器13に送られる。
【0007】ラインL11を介して凝縮器13に送られる冷媒蒸気は、冷房運転時には低温再生器12で熱交換を行った結果として液相冷媒となって凝縮器13に送られる。そして、液相冷媒は冷媒ラインL13を介して蒸発器9に供給される。冷媒ラインL13は、排熱焚再生器用凝縮器22から連通する冷媒ラインL22と合流する。
【0008】蒸発器9に供給された液相冷媒は、冷水ライン(冷温水ライン)CHLを流過する冷水と潜熱・顕熱交換を行い気化熱を奪う事により、当該冷水を冷却する。冷水ラインの冷水から気化熱を奪った冷媒は、冷媒蒸気(水蒸気)となって吸収器10に戻り、溶液ラインL5を介して吸収器10に戻った吸収溶液に吸収される。
【0009】高温再生器11で発生した冷媒蒸気が流過する蒸気ラインL11は、分岐点BP−2において分岐ラインL30が分岐しており、該ラインL30は吸収器10に連通しており、且つ、冷房時に閉じ暖房時に開く開閉弁A1が介装されている。温水供給運転(暖房運転)の際には、高温再生器11で発生する冷媒蒸気は、ラインL11の分岐点BP−2からラインL30を介して、開放された第1の開閉弁A1を経由して、吸収器10に供給される。冷媒蒸気はさらにラインL9を介して蒸発器9に供給され、冷温水ラインCHLを流れる温水と熱交換を行い、昇温する。
【0010】しかし、図16で示すような従来の吸収冷温水機によれば、暖房運転時(或いは温水供給運転時)において、排熱焚再生器20による排熱の回収量が少なくなってしまうという問題が存在する。図16で示すような従来技術によれば、暖房運転時には排熱焚再生器20の圧力が排熱を投入すると直ちに飽和蒸気圧に到達してしまう事に起因する。
【0011】これに対して図16で示すような従来技術では、排熱ラインL2を介して外部温熱源から供給される温排水と、冷温水ラインCHL内を流れる冷温水との間で熱交換を行う別置の熱交換器80を、冷温水ラインCHLに介装させ、当該別置の熱交換器80により、排熱利用を行っていた。
【0012】しかし、複数のラインが配置されている吸収冷温水機においては、この様な別置の熱交換器(図155で符号80で示す熱交換器)の設置場所の確保が難しく、また、設置作業そのものが困難であるという問題を生じる。さらに、この様な別置の熱交換器の存在は、小形化、ワンユニット化という要請に反するという問題も存在する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来技術の問題点に鑑みて提案されたもので、冷房、暖房の両運転モードを開閉弁の開閉で切換え可能で、排熱利用率をより向上させて高質燃料消費量の削減率も改善し、さらに、別置の熱交換器の使用を不要にすることが出来る吸収冷温水機の提供を目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収冷温水機は(請求項1:図1に対応)、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)と、排熱焚再生器用凝縮器(22)とを有し、吸収器からの稀溶液ライン(L1)は排熱焚再生器を介して高温再生器に連通しており、排熱焚再生器と高温再生器とを連通する溶液ライン(L1−1)から吸収器に連通する分岐ライン(L1−2)が分岐しており、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ライン(L3)と、低温再生器と前記分岐ラインとを連通する溶液ライン(L4)とを有しており、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と排熱焚再生器用凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ライン(L9)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)と、該冷媒ライン(L13)と排熱焚再生器用凝縮器とを連通する冷媒ライン(L22)、とを有すると共に、開閉弁(A1)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L30)と、開閉弁(A20)を介装し且つ排熱焚再生器用凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A1、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0015】ここで本発明の吸収冷温水機は(請求項2:図2に対応)、上述の開閉弁(A1)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L30)に代えて、開閉弁(A2)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器(9)に連通する蒸気ライン(L32)を有するように構成されている。
【0016】また本発明の吸収冷温水機は(請求項3:図3に対応)、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)とを有し、排熱焚再生器を介して吸収器と高温再生器とを連通する稀溶液ライン(L1)と、高温再生器と低温再生器とを連通する溶液ライン(L3)と、低温再生器と吸収器とを連通する溶液ライン(L5)と、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)とを有すると共に、開閉弁(A3)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L33)と、開閉弁(A20)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A3、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0017】ここで本発明の吸収冷温水機(請求項4:図4に対応)は、上述した開閉弁(A3)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L33)に代えて、開閉弁(A4)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L34)を有するように構成されており、且つ、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ラインを有するように構成されている。
【0018】さらに本発明の吸収冷温水機(請求項5:図5に対応)は、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)とを有し、吸収器からの稀溶液ライン(L1)は高温再生器へ連通する稀溶液ライン(L1−1)と排熱焚再生器に連通する稀溶液ライン(L1−2)とに分岐しており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ライン(L1−3)と、低温再生器から吸収器に連通する溶液ライン(L4、L5)と、高温再生器から出て該溶液ライン(L4、L5)と合流する溶液ライン(L3)と、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ライン(L9)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)とを有すると共に、開閉弁(A5)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する冷媒ライン(L35)と、開閉弁(A20)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A5、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0019】本発明の吸収冷温水機(請求項6:図6に対応)は、上述した開閉弁(A5)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する冷媒ライン(L35)に代えて、開閉弁(A6)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する冷媒ライン(L36)を有するように構成されている。
【0020】或いは本発明の吸収冷温水機(請求項7:図7に対応)は、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ライン(L1−1)と低温再生器に連通する稀溶液ライン(L1−2)の2系統の稀溶液ライン(L1−1、L1−2)が出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプ(P10−1、P10−2)が介装されており、低温再生器と排熱焚再生器とを連通する溶液ライン(L1−3)と、排熱焚再生器から吸収器に連通する溶液ライン(L4、L5)と、高温再生器から出て該溶液ライン(L4、L5)と合流する溶液ライン(L3)と、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)とを有すると共に、開閉弁(A7)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L37)と、開閉弁(A20)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A7、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0021】また本発明の吸収冷温水機(請求項8:図8に対応)は、上述した開閉弁(A7)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L37)に代えて、開閉弁(A8)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L38)を有する様に構成され、且つ、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ライン(L9)を有する様に構成されている。
【0022】そして本発明の吸収冷温水機(請求項9:図9に対応)は、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)とを有し、吸収器からは高温再生器へ連通する稀溶液ライン(L1−1)と排熱焚再生器に連通する稀溶液ライン(L1−2)の2系統の稀溶液ライン(L1−1、L1−2)が出ており、該2系統の稀溶液ラインの各々に溶液ポンプ(P10−1、P10−2)が介装されており、排熱焚再生器と低温再生器とを連通する溶液ライン(L1−3)と、低温再生器から吸収器に連通する溶液ライン(L4、L5)と、高温再生器から出て該溶液ライン(L4、L5)と合流する溶液ライン(L3)と、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)とを有すると共に、開閉弁(A9)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L39)と、開閉弁(A20)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A9、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0023】さらに本発明の吸収冷温水機(請求項10:図10に対応)は、上述した開閉弁(A9)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L39)に代えて、開閉弁(A10)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L40)を有する様に構成され、且つ、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ライン(L9)を有する様に構成されている。
【0024】本発明の吸収冷温水機(請求項11:図11に対応)は、蒸発器(9)と、吸収器(10)と、高温再生器(11)と、低温再生器(12)と、凝縮器(13)と、排熱焚再生器(20)とを有し、吸収器から出る稀溶液ライン(L1)は排熱焚再生器を介して低温再生器に連通しており、溶液ポンプ(P12)を介装し且つ低温再生器と高温再生器とを連通する溶液ライン(L4)と、該溶液ライン(L4)から分岐して吸収器へ連通する分岐ライン(L5)と、高温再生器から出て前記分岐ラインと合流する溶液ライン(L3)と、高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)と、低温再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L12)と、排熱焚再生器と凝縮器とを連通する蒸気ライン(L20)と、蒸発器と吸収器とを連通する蒸気ライン(L9)と、凝縮器と蒸発器とを連通する冷媒ライン(L13)とを有すると共に、開閉弁(A11)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L41)と、開閉弁(A20)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L50)とを有し、前記開閉弁(A11、A20)は冷房時には閉鎖し暖房時には開放するように構成されている。
【0025】或いは、本発明の吸収冷温水機(請求項12:図12)は、上述した開閉弁(A11)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して吸収器に連通する蒸気ライン(L41)に代えて、開閉弁(A12)を介装し且つ高温再生器から低温再生器を経由して凝縮器に到達する冷媒ライン(L11)から分岐して蒸発器に連通する蒸気ライン(L42)を有する様に構成されている。
【0026】係る構成を具備する本発明によれば、凝縮器と蒸発器とを連通するラインは、冷房時には蒸発器と凝縮器の圧力差を維持するので、蒸発器内の圧力が上昇して、蒸発器内の沸点が上昇してしまうことが防止される。一方、凝縮器と蒸発器とを連通するラインは、暖房時には蒸発器の圧力と凝縮器の圧力とを概略等しくする様に構成されている。そして、暖房時には、凝縮器と排熱焚再生器はその圧力が同程度に等しくなるので、排熱焚再生器内の圧力は蒸発器内の低い圧力に保たれることとなる。そのため、排熱焚再生器内で冷媒蒸気が発生しても、当該排熱焚再生器内は飽和蒸気圧に到達しないので、冷媒蒸気の発生が抑制される事が無く、蒸気を発生し易い状態に維持される。
【0027】排熱焚再生器内で蒸気が発生するということは、CGS等の外部温熱源から排出される排熱(温排水等)と排熱焚再生器内の吸収溶液とが熱交換、特に顕熱・潜熱交換を行っていることを意味しており、吸収冷温水機が温排水が保有する熱量を効率良く回収して、排熱を有効利用していることを意味する。
【0028】すなわち、本発明の吸収冷温水機は従来に比較して排熱の吸収効率及び利用効率が飛躍的に向上するので、暖房運転時においても、排熱を十分に回収することが出来る。そのため、図16で示す従来技術においては、冷温水ライン6に介装しなければならなかった別置の熱交換器80は、本発明では必要とされない。従って、本発明によれば、前記別置の熱交換器80を設けることによる各種不利益、すなわち設置場所の確保の困難性、設置作業の困難性、小形化或いはワンユニット化という要請に反すること、等が全て解消されるのである。
【0029】本発明の吸収冷温水機の実施に際して(請求項13:図13に対応)、一部に水が充填されている領域を有するU字管(100)と、U字管と凝縮器(13)を連通するライン(L52)と、U字管と蒸発器(9)を連通するライン(L54)とを有し、前記開閉弁(A22)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L56)は、U字管と凝縮器を連通する前記ライン(L52)から分岐しており且つ前記U字管をバイパスするように配置されている様に構成する事が出来る。
【0030】この様に構成する事により、冷房時においては、開閉弁(A22)が閉鎖しているので、凝縮器と蒸発器は、U字管(100)を含むライン(L52、L54)を介して、両者の圧力差を維持した状態で連通されている。これに対して暖房時においては、開閉弁(A22)は開放状態となるので、U字管を含むライン(L52、100、L54)をバイパスして、凝縮器と蒸発器とが連通し、排熱焚再生器(20)、凝縮器(13)、蒸発器(9)は概略等しい低圧に維持され、排熱焚再生器は飽和蒸気圧に達すること無く冷媒蒸気を発生し、排熱が有効利用される。それに関連して、冷温水ラインに別置の熱交換器が不要となる。
【0031】また、本発明の吸収冷温水機の実施に際して(請求項14:図14に対応)、開閉弁(A24)を介装し且つ凝縮器(13)と蒸発器(9)とを連通する蒸気ラインは、一部に水が充填されている領域を有するU字管(100)と、U字管と凝縮器を連通するライン(L52)と、U字管と蒸発器を連通するライン(L54)と、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁(A24)を介装しており且つ前記U字管をバイパスする様に前記ライン(L52、L54)同士を連通するライン(L58)、とを有する様に構成する事が出来る。
【0032】この様に構成すれば、冷房時においては、U字管(100)を含むライン(L52、L54)により、凝縮器と蒸発器とは圧力差を維持した状態で連通される。これに対して暖房時においては、開閉弁(A24)を介装し且つ凝縮器(13)と蒸発器(9)とを連通する蒸気ライン(L52、L58、A24、L54)を介して、凝縮器と蒸発器とが連通し、排熱焚再生器、凝縮器、蒸発器は概略等しい低圧に維持され、排熱焚再生器は飽和蒸気圧に達すること無く冷媒蒸気を発生し、排熱が有効利用され、別置の熱交換器も不要となる。
【0033】さらに本発明の実施に際して(請求項15:図15に対応)、一部に水が充填されている領域を有するU字管(100)と、該U字管を含み且つ凝縮器(13)と蒸発器(9)を連通するライン(L60)とを有し、開閉弁(A26)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L62)は、前記U字管を含むライン(L60)をバイパスするように配置して構成する事が出来る。
【0034】この様に構成すれば、冷房時においては、U字管(100)を含むライン(L60)により凝縮器と蒸発器とは圧力差を維持した状態で連通される。一方、暖房時においては、開閉弁(A26)を介装し且つ凝縮器と蒸発器とを連通する蒸気ライン(L62)を介して、凝縮器と蒸発器とが連通し、排熱焚再生器、凝縮器、蒸発器は概略等しい低圧に維持され、排熱焚再生器は飽和蒸気圧に達すること無く冷媒蒸気を発生し、排熱が有効利用されるので、別置の熱交換器も不要となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図1−図15を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1−図15において、図16と同一の部材については同様な符号を付し、重複説明は省略する。
【0036】図1は本発明の第1実施形態に係るものであり、本発明を所謂「シリーズフロー」タイプの吸収冷温水機に適用したものである。図1の吸収冷温水機について、先ず、冷房運転時を想定して説明する。
【0037】図1の吸収冷温水機には、蒸発器9、吸収器10、高温再生器11、低温再生器12、凝縮器13(第1の凝縮器)、高温溶液熱交換器14、低温溶液熱交換器15、冷媒ポンプP9、溶液ポンプP10及びP11、これらの部材を接続する各種ライン、が設けられている。また、吸収器10、凝縮器13及び排熱焚再生器用凝縮器22(第2の凝縮器:後述)に図示しない冷却塔で冷却された冷却水を循環する冷却水ラインCLと、図示しない冷房(暖房)負荷に対し冷(温)水を供給する冷温水ラインCHLと、高温再生器11の加熱源(例えばガスバーナ)に高質燃料を供給する燃料ラインL7とが設けられている。
【0038】吸収器10からの稀溶液ラインL1は、低温溶液熱交換器15を経由して、分岐点BPに至る。この分岐点BPにおいて稀溶液ラインL1は、高温溶液熱交換器14を介して高温再生器11に至るラインL1−1と、吸収器10側に戻るラインL1−2とに分岐している。稀溶液ラインL1の低温溶液熱交換器15と分岐点BPとの間の領域には、排熱焚再生器20が介装されている。
【0039】この排熱焚再生器20には、図示しない排熱源からの排熱ラインL2が連通しており、排熱ラインL2内の温排水と稀溶液ラインL1内の稀溶液との間で熱交換が行われる。そして、排熱焚再生器20で発生した冷媒蒸気(水蒸気)は、蒸気ラインL20を介して排熱焚再生器用凝縮器22に送られる。高温再生器11で発生した冷媒蒸気(水蒸気)は、蒸気ラインL11を介して且つ低温再生器12を経由して、凝縮器13に連通している。
【0040】一方、高温再生器11で加熱され濃度が上昇した吸収溶液(中間濃度溶液)は、溶液ラインL3を介して低温再生器12に供給され、ラインL11を流過する冷媒蒸気と熱交換をして、さらに冷媒蒸気を発生して濃度が上昇し、濃溶液として溶液ラインL4を流過する。溶液ラインL4は前記分岐したラインL1−2と合流点GPで合流して、溶液ラインL5として低温溶液熱交換器15を経て吸収器10に連通する。そして、低温再生器12で発生した冷媒蒸気は、蒸気ラインL12を介して凝縮器13に送られる。
【0041】ラインL11を介して凝縮器13に送られる冷媒蒸気は低温再生器12で熱交換を行った結果として液相冷媒となって凝縮器13に送られる。そして、液相冷媒は冷媒ラインL13を介して蒸発器9に供給される。冷媒ラインL13は、排熱焚再生器用凝縮器22から連通する冷媒ラインL22と合流する。
【0042】蒸発器9に供給された液相冷媒は、冷水ライン(冷温水ライン)CHLを流過する冷水と潜熱・顕熱交換を行い気化熱を奪う事により、当該冷水を冷却する。冷水ラインの冷水から気化熱を奪った冷媒は、冷媒蒸気(水蒸気)となって吸収器10に戻り、溶液ラインL5を介して吸収器10に戻った吸収溶液に吸収される。
【0043】ここで、高温再生器11で発生した冷媒蒸気が流過する蒸気ラインL11からは、分岐点BP−2から分岐ラインL30が分岐しており、該ラインL30は吸収器10に連通しており、且つ、冷房時に閉じ暖房時に開く第1の開閉弁A1が介装されている。また、排熱焚再生器用凝縮器22から蒸発器9には、蒸気冷媒用のラインL50が連通しており、ラインL50にも冷房時に閉じ暖房時に開く第1の開閉弁A20が介装されている。
【0044】温水供給運転(暖房運転)の際には、高温再生器11で発生する冷媒蒸気は、ラインL11の分岐点BP−2からラインL30を介して、開放された第1の開閉弁A1を経由して、吸収器10に供給される。冷媒蒸気はさらにラインL9を介して蒸発器9に供給され、冷温水ラインCHLを流れる温水と熱交換を行い、昇温する。
【0045】また、排熱焚再生器20で発生した冷媒蒸気は、ラインL20、排熱焚再生器用凝縮器22、ラインL50を介して、開放された第1の開閉弁A20を経由して、蒸発器9に供給される。そして、冷温水ラインCHLの温水を昇温する。なお冷媒蒸気は、冷温水ラインL6の温水と潜熱・顕熱交換した後に凝縮して液相冷媒となり、図示しない液相冷媒ラインと、冷房時に閉鎖され暖房時に開放する開閉弁(図示せず)とを介して、吸収器10に戻される。
【0046】ここで、排熱焚再生器用凝縮器22はラインL50を介して蒸発器9に連通しており、排熱焚再生器用凝縮器22はラインL20を介して排熱焚再生器20に連通しているので、排熱焚再生器20及び排熱焚再生器用凝縮器22の圧力は、凝縮器9と略々等しい低圧となる。排熱焚再生器20が蒸発器9並みの低圧に維持される結果、排熱ラインL2から供給される排熱により冷媒蒸気が発生した際に、排熱焚再生器20が飽和蒸気圧に達すること無く、蒸気を発生し易い状態に維持される。
【0047】暖房時においても、排熱焚再生器20では、ラインL2を介して図示しない外部排熱源から供給される排熱(温排水等)が、排熱焚再生器20を流れる吸収溶液と顕熱・潜熱交換を行い、温排水が保有する熱量が効率良く回収され、排熱の有効利用が行われる。すなわち、暖房運転時においても、排熱が十分に回収されるので、図16で示す従来技術において冷温水ラインCHLに介装された別置の熱交換器80は必要無くなるのである。
【0048】図2は本発明の第2実施形態を示している。この実施形態では、高温再生器11で発生した蒸気冷媒が流過するラインL11から、分岐点BP−2で分岐している分岐ラインL32が蒸発器9に連通している。そして、分岐ラインL32には、冷房時には閉鎖し暖房時には開放する開閉弁A2が介装されている。
【0049】暖房時において、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐ラインL32を介して、開閉弁A2を経由して蒸発器9に供給され、冷温水ラインCHLを流過する温水と潜熱・顕熱交換を行って当該温水を昇温する。その他の構成については、第1実施形態と同様である。
【0050】この実施形態においても、排熱焚再生器用凝縮器22と蒸発器9とを連通する蒸気ラインL50に介装された開閉弁A20は(暖房時に)開放されるので、暖房時には、排熱焚再生器用凝縮器22及び排熱焚再生器20は蒸発器9と同程度の低圧に維持される。そのため、排熱ラインL2を介して排熱が十分に投入され、排熱の有効利用が図られる。そして、この第2実施形態においても、図16で示す従来技術において冷温水ラインCHLに介装された別置の熱交換器80は必要無くなる。
【0051】図3は本発明の第3実施形態を示している。この実施形態においては、稀溶液ラインL1の低温溶液熱交換器15と高温溶液熱交換器14との間の領域に、排熱焚再生器20が介装されており、図1及び図2の場合とは異なり、稀溶液ラインL1を流過する稀溶液の全量が排熱焚再生器20を経由して高温再生器11に送られる。また図3の実施形態では、図1及び図2の実施形態のような排熱焚再生器用凝縮器は設けられておらず、排熱焚再生器20で発生した蒸気は蒸気ラインL20を介して、また、低温再生器12で発生した蒸気は蒸気ラインL12を介して、それぞれ凝縮器13に送られる。
【0052】さらに図3の実施形態では、凝縮器13と蒸発器9とを連通する蒸気ラインL50と、そこに介装されて冷房時には閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A20が設けられている。そして、高温再生器11で発生した蒸気冷媒が流過するラインL11は、分岐点BP−2で分岐ラインL33が分岐しており、ラインL33は蒸発器9に連通しており、冷房時には閉鎖し暖房時には開放する開閉弁A3が介装されている。暖房時において、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐ラインL33を介して、開閉弁A3を経由して蒸発器9に供給され、冷温水ラインL6を流過する温水と潜熱・顕熱交換を行って当該温水を昇温する。その他の構成は、図1及び図2の実施形態と概略同様である。
【0053】この第3実施形態において暖房時或いは温水供給運転を行う際には、凝縮器13と蒸発器9とを連通する蒸気ラインL50及び開閉弁A20により、凝縮器13は蒸発器9と同程度の圧力となり、そして、排熱焚再生器20はラインL20を介して凝縮器13に連通しているため、凝縮器13と同程度の圧力となる。換言すれば、排熱焚再生器20は暖房時においては蒸発器9と同程度の低圧に維持される。そのため、排熱ラインL2を介して投入された排熱により冷媒蒸気が発生しても、排熱焚再生器20は飽和蒸気圧に達する事はない。そのため、排熱により冷媒蒸気が発生し、排熱の有効利用が図られることとなり、従来技術において必要とされる冷温水ライン(図3では図示せず)に別置の熱交換器80は不要となる。
【0054】図4は本発明の第4実施形態を示している。この実施形態は第3実施形態と概略同様であるが、高温再生器11で発生した蒸気が流過するラインL11が分岐点BP−2で分岐した分岐ラインL34について、第3実施形態とは相違している。すなわち、第4実施形態における分岐ラインL34は、分岐点BP−2から吸収器10に連通している。分岐ラインL34に介装された開閉弁A4は、第1−第3実施形態と同様に、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する作用を奏する。
【0055】その他の構成及び作用については第3実施形態と同様である。すなわち、第4実施形態においても、排熱焚再生器20は蒸発器9と同程度の低圧に維持され、排熱を有効に取り込む事が出来る。そのため、蒸発器9に連通する冷温水ラインに別置の熱交換器を設ける必要は無い。
【0056】図1−図4の実施形態は、所謂「シリーズフロー」タイプの吸収冷温水機に本発明を適用したものであるが、所謂「パラレルフロー」タイプの吸収冷温水機に本発明を適用することも出来る。図5−図10の実施形態は、所謂「パラレルフロー」タイプの吸収冷温水機に関するものである。
【0057】図5で示す本発明の第5実施形態では、稀溶液ラインL1には分岐点BPが設けられており、高温溶液熱交換器14及び高温再生器11に連通する稀溶液ラインL1−1と、排熱焚再生器20に連通する稀溶液ラインL1−2とに分岐している。高温再生器11で加熱された吸収溶液(濃溶液)が流過する溶液ラインL3は合流点GPを経由して溶液ラインL5に連通し、溶液ラインL5は吸収器10に連通する。
【0058】一方、排熱焚再生器20において、排熱ラインL2を介して投入される排熱により加熱されて冷媒蒸気を発生した吸収溶液は、溶液ラインL1−3を流過して、低温再生器12に供給される。そして低温再生器12において、高温再生器11で発生してラインL11を流過する蒸気冷媒によりさらに加熱され、蒸気冷媒を発生する。低温再生器12で加熱された吸収溶液はラインL4を流過し、合流点GPで高温再生器11から流れる吸収溶液と合流し、ラインL5を介して吸収器10に送られる。
【0059】ここで、高温再生器11で発生する冷媒蒸気が流過するラインL11と、排熱焚再生器20で発生する蒸気が流過するラインL20と、低温再生器12で発生する蒸気が流過するラインL12は、何れも凝縮器13に連通している。
【0060】凝縮器13で凝縮した液相冷媒及び凝縮器13に送られた液相冷媒は、ラインL13を介して蒸発器9に送られる。また、凝縮器13と蒸発器9とを連通する蒸気ラインL50が設けられており、ラインL50には冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A20が介装されている。
【0061】高温再生器11で発生する冷媒蒸気が流過するラインL11は、分岐点BP−2において、吸収器10に連通するラインL35が分岐している。そしてラインL35には、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A5が介装されている。
【0062】暖房時には、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、分岐ラインL35を介して吸収器10に流入し、蒸気ラインL9を介して蒸発器9に送られて、図示しない冷温水ラインを流れる温水と潜熱・顕熱交換を行い、当該温水を昇温する。なお冷媒蒸気は、前記温水と潜熱・顕熱交換した後に凝縮して液相冷媒となり、図示しない液相冷媒ラインと、冷房時に閉鎖され暖房時に開放する開閉弁(図示せず)とを介して、吸収器10に戻される。その他の作用については、図1−図4で示すシリーズフロータイプの場合と同様である。
【0063】この実施形態においても、暖房時には、排熱焚再生器20及び凝縮器13の圧力は、蒸発器9の圧力と概略等しい低圧に維持されるので、排熱焚再生器20では飽和蒸気圧に到達する事無く、冷媒蒸気が発生し、排熱の有効利用が図られる。その結果、図示しない冷温水ラインに別置の熱交換器を設ける必要は無い。
【0064】図6は本発明の第6実施形態を示している。この実施形態は図5の実施形態と概略同様であるが、高温再生器11で発生する冷媒蒸気が流過するラインL11は、分岐点BP−2において、蒸発器9に連通するラインL36が分岐している点が異なっている。なお、ラインL36には、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A6が介装されている。そして、図6の実施形態の暖房時には、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、分岐ラインL36を介して蒸発器9に送られて、図示しない冷温水ラインを流れる温水と潜熱・顕熱交換を行い、当該温水を昇温する。
【0065】その他の構成及び作用については図5の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0066】図7は本発明の第7実施形態を示している。図6の実施形態において、稀溶液ラインL1は、低温溶液熱交換器15よりも再生器側の領域の分岐点BPにおいて分岐しているが(図6参照)、図7の実施形態では、吸収器10からそれぞれ溶液ポンプP10−1、P10−2を介装した2本の稀溶液ラインL1−1、L1−2が出ており、稀溶液ラインL1−1は高温溶液熱交換器14を介して高温再生器11に連通し、稀溶液ラインL1−2は低温溶液熱交換器15を介して低温再生器12に連通している。
【0067】また、図6の実施形態では稀溶液ラインL1−2は排熱焚再生器20に連通した後に低温再生器12に連通しているが(図6参照)、図7の実施形態において、稀溶液ラインL1−2は、先ず低温再生器12に連通し、そしてラインL1−3を介して排熱焚再生器20に連通している。
【0068】図7の実施形態においては、高温再生器11で発生した冷媒蒸気が流過するラインL11は、分岐点BP−2において、蒸発器9に連通する分岐ラインL37が分岐している。そして、分岐ラインL37には、冷房時に閉鎖し且つ暖房時に開放する開閉弁A7が介装されている。従って暖房時には、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐点BP−1、分岐ラインL37を介して、蒸発器9に流入し、図示しない冷温水ラインを流れる温水と潜熱・顕熱交換を行い、該温水を昇温する。
【0069】図7の実施形態において、その他の構成及び作用効果は図6の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0070】図8は本発明の第8実施形態を示している。この実施形態の構成及び作用効果は、図7の実施形態と概略同様であるが、次の点で相違している。図8の実施形態においては、高温再生器11で発生した冷媒蒸気が流過するラインL11は、分岐点BP−2において、吸収器10に連通する分岐ラインL38が分岐しており、分岐ラインL38には、冷房時に閉鎖し且つ暖房時に開放する開閉弁A8が介装されている。従って暖房時には、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐点BP−1、分岐ラインL37を介して、吸収器10に流入し、さらにラインL9を介して蒸発器9に流入する。そして、図示しない冷温水ラインを流れる温水と潜熱・顕熱交換を行い、該温水を昇温する。その他の構成及び作用効果は、図7と同様である。
【0071】図9は本発明の第9実施形態を示している。この図9の実施形態も図7の実施形態と概略同様である。ここで、図7の実施形態では、稀溶液ラインL1−2が低温再生器12に連通した後に排熱焚再生器20に連通している(図7参照)。これに対して、図9の実施形態では、稀溶液ラインL1−2は先ず排熱焚再生器20に連通し、そしてラインL1−3を介して低温再生器12に連通している点で相違する。図9の実施形態における、その他の構成及び作用効果については、図7の実施形態と同様である。
【0072】図10は本発明の第10実施形態を示している。この図10の実施形態は図8の実施形態と概略同様である。但し、図8の実施形態では、稀溶液ラインL1−2が低温再生器12に連通した後に排熱焚再生器20に連通しているが(図8参照)、図10の実施形態では、稀溶液ラインL1−2は先ず排熱焚再生器20に連通し、そしてラインL1−3を介して低温再生器12に連通している点で相違する。図10の実施形態における、その他の構成及び作用効果については、図8の実施形態と同様である。
【0073】図11、図12は、所謂「リバースフロー」タイプの吸収冷温水機に本発明を適用した実施形態を示している。
【0074】図11は本発明の第11実施形態を示している。図11で示す吸収冷温水機では、稀溶液ラインL1は低温溶液熱交換器15を介して排熱焚再生器20に連通し、稀溶液は、排熱焚再生器20で排熱ラインL2を介して投入される排熱により加熱されて冷媒蒸気を発生する。排熱焚再生器20で加熱された吸収溶液は、ラインL7を介して低温再生器12に送られ、ラインL11を流過する冷媒蒸気(高温再生器11で発生した冷媒蒸気)と熱交換をしてさらに冷媒蒸気を発生する。
【0075】低温再生器12を出た吸収溶液は、分岐点BP−1において、吸収器10へ向かうラインL5と、高温溶液熱交換器14を介して高温再生器11へ連通するラインL4とに分岐する。ここで、ラインL4には溶液ポンプP12が介装されている。ラインL5を流れる吸収溶液は、高温再生器11に連通するラインL3を流れる吸収溶液と、合流点GPで合流し、ラインL6を介して吸収器10に戻される。
【0076】高温再生器11で発生する冷媒蒸気が流過するラインL11と、排熱焚再生器20で発生する蒸気が流過するラインL20と、低温再生器12で発生する蒸気が流過するラインL12は、何れも凝縮器13に連通している。
【0077】凝縮器13で凝縮した液相冷媒及び凝縮器13に送られた液相冷媒は、ラインL13を介して蒸発器9に送られる。また、凝縮器13と蒸発器9とを連通する蒸気ラインL50が設けられており、ラインL50には冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A20が介装されている。
【0078】高温再生器11で発生する冷媒蒸気が流過するラインL11は、分岐点BP−2において、吸収器10に連通するラインL41が分岐しており、ラインL41には、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A11が介装されている。
【0079】暖房時には、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐ラインL41を介して吸収器10に流入し、蒸気ラインL9を介して蒸発器9に送られて、図示しない冷温水ラインを流れる温水と潜熱・顕熱交換を行い、当該温水を昇温する。なお冷媒蒸気は、前記温水と潜熱・顕熱交換した後に凝縮して液相冷媒となり、図示しない液相冷媒ラインと、冷房時に閉鎖され暖房時に開放する開閉弁(図示せず)とを介して、吸収器10に戻される。その他の作用については、図1−図4で示すシリーズフロータイプの場合、図5−図10で示すパラレルフロータイプの場合と同様である。
【0080】図11の実施形態において、暖房時には開閉弁A20が開放するので凝縮器13の圧力は蒸発器9の圧力と概略等しくなり、凝縮器13はラインL20を介して排熱焚再生器20に連通しているので、排熱焚再生器20の圧力も凝縮器13の圧力と概略等しくなる。換言すれば、暖房時においては、排熱焚再生器20及び凝縮器13の圧力は、蒸発器9の圧力と概略等しい低圧に維持される。そのため、排熱焚再生器20では、排熱が投入されれば稀溶液が加熱され、飽和蒸気圧に到達する事無く、冷媒蒸気が発生する。すなわち、図11の実施形態においても、排熱ラインL2を介して投入される排熱の有効利用が図られており、その結果、図示しない冷温水ラインに別置の熱交換器を設ける必要は無い。
【0081】図12は本発明の第12実施形態を示している。図11の実施形態では、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐ラインL41を介して吸収器10に流入するが(図11参照)、図12の実施形態では、高温再生器11で発生した冷媒蒸気が流過するラインL11からは、分岐点BP−2において、蒸発器9に連通する分岐ラインL42が分岐する。そして、分岐ラインL42には、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A12が介装されている。
【0082】図12において、、高温再生器11で発生した冷媒蒸気は、ラインL11、分岐点BP−2、分岐ラインL42を介して、蒸発器9に連通し、図示しない冷温水ラインを流れる温水と熱交換を行い、該温水を昇温する。そして、この実施形態においても、別置の熱交換器を設ける必要が無い。その他の構成及び作用効果は、図11の実施形態と同様である。
【0083】図13は、本発明の第13実施形態を示している。図13の実施形態の構成及び作用は、図3の実施形態と概略同様であるが、凝縮器13と蒸発器9とを連通するラインの構成及びそれに関連する作用が異なっている。
【0084】図13の実施形態によれば、凝縮器13と蒸発器9は、一部に水が充填されている領域を有するU字管100と、U字管100と凝縮器13を連通するラインL52と、U字管100と蒸発器9を連通するラインL54により、連通している。また、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A22が介装されているラインL56が、凝縮器13と蒸発器9とを連通している。
【0085】開閉弁A22が介装されたラインL56は、U字管100を含むライン(ラインL52、U字管100、ラインL54)をバイパスするバイパスラインと同様に作用する。冷房時においては、開閉弁A22が閉鎖しているので、凝縮器13と蒸発器9は、U字管100を含むラインを介して、両者の圧力差を維持した状態で連通されている。これに対して暖房時においては、開閉弁A22及びラインL56は開放状態となるので、前記、U字管100を含むライン(ラインL52、U字管100、ラインL54)をバイパスして、凝縮器13と蒸発器9とが連通する。その結果、排熱焚再生器20、凝縮器13、蒸発器9は概略等しい低圧に維持される。
【0086】従って、排熱焚再生器20に排熱が投入され稀溶液を加熱すると、飽和蒸気圧に達することなく、冷媒蒸気を発生する。そのため、投入された排熱が有効利用される。さらに、排熱ラインL2を介して投入される排熱が有効に利用される事に関連して、別置の熱交換器が不要となる。
【0087】図14は本発明の第14実施形態を示している。この実施形態においても、図13の実施形態と同様に、凝縮器13と蒸発器9とを連通するライン以外の構成及び作用は、図3の実施形態と概略同様である。
【0088】図14において、凝縮器13と蒸発器9は、一部に水が充填されている領域を有するU字管100と、U字管100と凝縮器13を連通するラインL52と、U字管100と蒸発器9を連通するラインL54により、連通している。ここで、ラインL52とラインL54とは、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A24が介装されているラインL58により連通している。換言すれば、ラインL58により、U字管100をバイパスしている。
【0089】冷房時においては、開閉弁A24が閉鎖しているので、凝縮器13と蒸発器9は、U字管100により両者の圧力差を維持した状態で連通されている。これに対して暖房時においては、開閉弁A24が開放するため、ラインL58によりU字管100をバイパスする事が出来る。そのため、ラインL52、L58、L54を介して、凝縮器13と蒸発器9とが連通し、排熱焚再生器20、凝縮器13、蒸発器9は概略等しい低圧に維持される。従って、排熱焚再生器20は飽和蒸気圧に達することなく、冷媒蒸気を発生し、投入された排熱が有効利用され、別置の熱交換器が不要となる。
【0090】図15は本発明の第15実施形態を示している。この実施形態においても、図13の実施形態及び図14の実施形態と同様に、凝縮器13と蒸発器9とを連通するライン以外の構成及び作用は、図3の実施形態と概略同様である。
【0091】図15において、凝縮器13と蒸発器9は、一部に水が充填されている領域を有するU字管100を含むラインL60により連通していると共に、冷房時に閉鎖し暖房時に開放する開閉弁A26が介装されているラインL62により連通している。換言すれば、ラインL62により、U字管100を含むラインL60をバイパスしている。
【0092】冷房時においては、開閉弁A26が閉鎖しているので、凝縮器13と蒸発器9はラインL60により連通され、U字管100により両者の圧力差(、凝縮器13と蒸発器9との圧力差)が維持される。これに対して暖房時においては、開閉弁A26が開放するため、凝縮器13と蒸発器9はラインL62により連通され、U字管100を有するラインL60はバイパスされる。ラインL62を介して連通される結果、排熱焚再生器20、凝縮器13、蒸発器9は概略等しい低圧に維持される。従って、排熱焚再生器20は飽和蒸気圧に達することなく、冷媒蒸気を発生し、投入された排熱が有効利用され、別置の熱交換器が不要となる。
【0093】図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨のものではない。
【0094】例えば、図13、図14、図15の実施形態における凝縮器13と蒸発器9との間のライン及び開閉弁を、図1−図12の実施形態におけるラインL50及び開閉弁A20に代えて適用する事が可能である。
【0095】また、図示の実施形態において、冷媒蒸気ラインL50(或いは図13−図15の実施形態において凝縮器13と蒸発器9との間に設けられた各種ライン)は、凝縮器13(図1及び図2の実施形態の場合は排熱焚再生器用凝縮器22)と蒸発器9とを連通している。しかし、ラインL50(或いは図13−図15の実施形態において凝縮器13と蒸発器9との間に設けられた各種ライン)の配置はこれに限定されるものではなく、凝縮器13(図1及び図2の実施形態の場合は排熱焚再生器用凝縮器22)と吸収器10を連通しても良いし、低温再生器12と蒸発器9とを連通しても良いし、或いは、低温再生器12と吸収器10とを連通しても良い。
【0096】実機において、凝縮器13と低温再生器12とは殆どワンユニット化されており、且つ、蒸発器9と吸収器10もワンユニット化されているため、上述した何れの態様でラインL50(或いは図13−図15の実施形態において凝縮器13と蒸発器9との間に設けられた各種ライン)を連通したとしても、暖房時における蒸気の流れに何等悪影響を及ぼさないからである。
【0097】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、冷房時には、蒸発器と凝縮器の圧力差を維持し蒸発器内の圧力上昇による蒸発器内の沸点上昇を防止する。一方、暖房時には、蒸発器の圧力と凝縮器の圧力とを概略等しくするので、凝縮器と排熱焚再生器とはその圧力が蒸発器と同程度の低圧に維持される。そのため、排熱焚再生器は飽和蒸気圧に達すること無く、蒸気を発生し易い状態に維持される。そして排熱焚再生器で蒸気が発生することにより、外部温熱源から排出される排熱(温排水等)と排熱焚再生器を流れる吸収溶液とが有効に熱交換を行い、排熱を効率良く回収して、有効利用することが出来る。
【0098】その結果、排熱の吸収効率及び利用効率が飛躍的に向上した本発明によれば、暖房運転時においても、排熱が十分に回収される。そのため、従来技術で必要とされた様な別置の熱交換器が不要となる。これにより、設置場所の確保の困難性、設置作業の困難性、小形化或いはワンユニット化という要請に反すること、等の諸問題を全て解消することが出来る。
【出願人】 【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
【出願日】 平成10年8月10日(1998.8.10)
【代理人】 【識別番号】100071696
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 敏忠 (外1名)
【公開番号】 特開2000−55502(P2000−55502A)
【公開日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願番号】 特願平10−225669