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【発明の名称】 吸収式冷凍装置
【発明者】 【氏名】賀川 学

【氏名】石川 満

【要約】 【課題】ポンプを簡素化して配管の簡素化と設置スペースの狭小化等を図ること。

【解決手段】蒸発器内の冷媒液や吸収器内の吸収剤溶液を循環させるポンプに吸入口31と2つの吐出口32,33を設ける。流路28の断面積と長さは吸入口31および吐出口32間と、吸入口31および吐出口33間とで異なる。吐出口32は低揚程大流量の吐出特性を有し、吐出口33は高揚程小流量の吐出特性を有する。吸収器では吸収器から吸収した吸収剤溶液を吐出口32から吐出させて吸収器内に再循環させるとともに、吐出口33から吐出させて再生器へ給送する。蒸発器では、蒸発器から吸入した冷媒液を吐出口32から吐出させて蒸発器内に再循環させるとともに、吐出口33から吐出させて精留器へ給送する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒液を収容する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を吸収して吸収熱を発生する吸収剤を含む吸収剤溶液を収容する吸収器と、前記吸収剤溶液を加熱して該吸収剤溶液から冷媒蒸気を抽出する再生器と、前記再生器で抽出された冷媒蒸気を凝縮させて前記蒸発器へ供給する凝縮器とを有する吸収式冷凍装置において、単一の吸入口、ならびに大流量低揚程の第1の吐出口および小流量高揚程の第2の吐出口を有するポンプを具備し、前記吸入口から前記吸収器内の吸収剤溶液を吸入し、吸入した吸収剤溶液を前記第1の吐出口から吐出させて前記吸収器内に再循環させるとともに、吸入した吸収剤溶液を前記第2の吐出口から吐出させて前記再生器へ給送するように構成したことを特徴とする吸収式冷凍装置。
【請求項2】 冷媒液を収容する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を吸収して吸収熱を発生する吸収剤を含む吸収剤溶液を収容する吸収器と、前記吸収剤溶液を加熱して該吸収剤溶液から冷媒蒸気を抽出する再生器と、前記再生器で抽出された冷媒蒸気を濃縮する精留器と、前記精留器で濃縮された冷媒蒸気を凝縮させて前記蒸発器へ供給する凝縮器とを有する吸収式冷凍装置において、単一の吸入口、ならびに大流量低揚程の第1の吐出口および小流量高揚程の第2の吐出口を有するポンプを具備し、前記吸入口から前記蒸発器内の冷媒液を吸入し、吸入した冷媒液を前記第1の吐出口から吐出させて前記蒸発器内に再循環させるとともに、吸入した冷媒液を前記第2の吐出口から吐出させて前記精留器へ給送するように構成したことを特徴とする吸収式冷凍装置。
【請求項3】 前記ポンプ内の流路断面積および流路長さによって、前記第1の吐出口および第2の吐出口の互いに異なる吐出特性を設定したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の吸収式冷凍装置。
【請求項4】 前記ポンプは、中心部にインペラを配するとともに、該インペラの外周に沿って流路を形成し、前記流路上において、前記吸入口から順に第1の吐出口および第2の吐出口を配置したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吸収式冷凍装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収式冷凍装置に関し、特に、冷媒液または吸収剤溶液を循環させる循環系の工夫による配管の容易化等を図った吸収式冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍装置においては、冷媒および吸収剤溶液をポンプで必要箇所へ供給・循環させることによって吸収冷凍サイクルを実現させている。例えば、貯溜タンクに吸収剤溶液を貯溜している吸収器では、吸収剤溶液を冷却水管に散布させるため吸収器上部に循環させるポンプ機能と、冷媒蒸気を吸収して希釈された吸収剤溶液(希液)をその濃度を高めるため再生器へ給送するポンプ機能とが要求される。
【0003】一方、貯溜タンクに冷媒液を貯溜している蒸発器では、冷媒液を冷水管に散布させるため蒸発器上部に循環されるポンプ機能と、冷媒液を純度向上を目的として少量ずつ蒸発器から抜き出して精留器へ給送するポンプ機能とが要求される。
【0004】このように、吸収器および蒸発器は、吸収剤溶液および冷媒液をそれぞれ2つの循環系統に給送している。しかし、吸収器および蒸発器毎に2つのポンプをそれぞれ設けて吸収剤溶液や冷媒液を循環させたのでは、ポンプの設置スペースや配管の繁雑化の面から好ましくない。
【0005】また、それぞれの要求機能に応じた多数のポンプを設けることになると、配管の接続部分が増え、真空度の高い吸収器や蒸発器等ではリークのおそれが強くなることから、その対策も必要になる。そこで、特願平9−250013号によってすでに提案している吸収式冷凍装置では、吸収器および蒸発器にそれぞれ設けた単一のポンプの吐出口を分岐して使用することを検討している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ポンプを1つにした吸収式冷凍装置では次のような問題点がある。例えば、吸収器からの循環系統に着目すると、冷却水管に散布する吸収剤溶液の量が比較的多いのに対し、再生器へ給送される吸収剤溶液は少量である。また、吸収剤溶液の貯溜タンクから吸収器上部までは比較的低揚程であるのに対し、低圧側の吸収器から高圧側の再生器までは比較的高揚程となる。すなわち、単一のポンプに対して、大流量小揚程のポンプ機能、および小流量大揚程のポンプ機能という互いに相反する機能を合せもつことが必要とされる。したがって、それぞれの必要箇所に適量の吸収剤溶液を給送するための最適制御が難しいという問題点がある。これは、蒸発器から冷媒液を蒸発器上部および精留器に給送する場合においても共通の問題点である。
【0007】本発明は、上記問題点を解消し、互いに相反するポンプ機能を、簡素化された単一のポンプで満足させることができる吸収式冷凍装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸収式冷凍装置において、単一の吸入口、ならびに大流量低揚程の第1の吐出口および小流量高揚程の第2の吐出口を有するポンプを、吸収器内の吸収剤溶液および蒸発器内の冷媒液の少なくとも一方を循環・給送するために設けた点に特徴がある。
【0009】そして、吸収器においては、前記吸入口から吸収器内の吸収剤溶液を吸入し、吸入した吸収剤溶液を前記第1の吐出口から吐出させて吸収器内に再循環させるとともに、吸入した吸収剤溶液を第2の吐出口から吐出させて再生器へ給送するように構成した。
【0010】また、蒸発器においては、前記吸入口から前記蒸発器内の冷媒液を吸入し、吸入した冷媒液を前記第1の吐出口から吐出させて前記蒸発器内に再循環させるとともに、吸入した冷媒液を前記第2の吐出口から吐出させて前記精留器へ給送するように構成した。
【0011】上記特徴によれば、互いに吐出特性が異なる2つの吐出口を単一のポンプに形成した。そして、この吐出特性に適合した用途に対して吸収剤溶液または冷媒液を給送・循環させるようにした。
【0012】また、本発明は、前記ポンプ内の流路断面積および流路長さによって、前記第1の吐出口および第2の吐出口の互いに異なる吐出特性を設定した点に特徴がある。この特徴によれば、ポンプ内の流路の形状によって異なる吐出特性を得ることができるので、流路を形成する部材、例えば、ポンプのケーシングの内面形状の設定によって容易に対応することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る吸収式冷凍装置の要部構成を示す系統ブロック図である。ここでは、吸収式冷凍装置の一実施形態として吸収式冷暖房装置を想定する。蒸発器1には冷媒としてトリフルオロエタノール(TFE)等のフッ化アルコールが、吸収器2には吸収剤を含む溶液としてDMI(ジメチルイミダゾリジノン)または、その誘導体が収容されている。前記冷媒はフッ化アルコールに限らず非凍結範囲が広くとれるものであればよく、溶液についても、DMI誘導体に限らず非結晶範囲が広く取れるものであり、かつ、TFEよりも高い常圧沸点を有し、TFEを吸収し得る吸収剤であればよい。
【0014】蒸発器1と吸収器2とは、図示しない蒸発(冷媒)通路を介して互いに流体的に連結されており、これらの空間を、例えば30mmHg程度の低圧環境下に保持すると蒸発器1内の冷媒が蒸発し、前記通路5を介して吸収器2内に入る。冷媒蒸気中に残存するミスト(霧状の冷媒)を加熱して蒸気化させるとともに、凝縮器9から給送されるTFEの温度を下げるために予冷器18が設けられている。冷媒蒸気を吸収器2内の吸収剤溶液が吸収して吸収冷凍動作が行われる。
【0015】まずバーナ7が点火され、再生器3によって吸収器2内の溶液濃度が高められると(バーナおよび再生器ならびに溶液濃縮については後述する)、吸収器2内の溶液が冷媒蒸気を吸収し、該冷媒の蒸発による潜熱によって蒸発器1内が冷却される。蒸発器1内には冷水が通過する管路1aが設けられる。管路1aの一端(図では出口端)は第1の四方弁V1の#1開口に、その他端(図では入口端)は第2の四方弁V2の#1開口にそれぞれ連結される。
【0016】冷媒はポンプP1によって蒸発器1内に設けられた散布手段1bに導かれ、前記冷水が通過している管路1a上に散布される。前記冷媒は管路1a内の冷水から蒸発熱を奪って冷媒蒸気となり、前記蒸発通路を通って吸収器2に流入する。その結果、前記管路1a内の冷水の温度は降下する。蒸発器1内の冷媒は前記散布手段に導かれるほか、後述するように、その一部はフィルタ4を通り、気液接触液として精留器6に給送される。蒸発器1とフィルタ4との間には流量調節弁V5が設けられている。この流量調節弁V5は、例えば開度を大小2段階に切替えられるようになっていて、この切替えによってブリードの供給量を変化させることができる。管路1aを流れる冷水としてはエチレングレコール又はプロピレングレコ−ル水溶液を使用するのが好ましい。
【0017】前記フッ化アルコールの蒸気つまり冷媒蒸気が吸収器2の溶液に吸収されると、吸収熱によって該溶液の温度は上昇する。溶液の吸収能力は該溶液の温度が低いほど、また、溶液濃度が高いほど大きい。そこで、該溶液の温度上昇を抑制するため、吸収器2の内部には管路2aが設けられ、該管路2aには冷却水が通される。管路2aの一端(図では出口端)は凝縮器9内を通過した後、ポンプP3を介して第1の四方弁V1の#2開口に、管路2aの他端(図では入口端)は第2の四方弁V2の#2開口にそれぞれ連結される。管路2aを通過する冷却水として、前記冷水と同じ水溶液を使用する。
【0018】溶液はポンプP2によって吸収器2内に設けられた散布手段2bに導かれ、管路2a上に散布される。その結果、溶液は管路2aを通っている冷却水で冷却される。一方、冷却水は熱を吸収するのでその温度が上昇する。吸収器2内の溶液が冷媒蒸気を吸収し、その吸収剤濃度が低下すると吸収能力が低下する。そこで、再生器3および精留器6において吸収剤溶液から冷媒蒸気を分離発生させることにより、溶液の濃度を高めて吸収能力を回復させる。
【0019】吸収器2で冷媒蒸気を吸収して希釈された溶液つまり希液は前記散布手段2bに導かれるほか、ポンプP2により管路7bを通じて精留器6に給送され再生器3へと流下させられる。再生器3は吸収器2から供給される希液を加熱するバーナ7を有している。該バーナ7はガスバーナが好ましいが、他の型式のどのような加熱手段であってもよい。再生器3で加熱され、冷媒蒸気が抽出されて濃度が高められた溶液(濃液)は、管路7aを介して前記吸収器2に戻される。管路7a上には開閉弁V4が設けられており、濃液は散布手段2cによって管路2aに散布される。
【0020】再生器3に給送された希液がバーナ7で加熱されると、冷媒蒸気が発生する。この冷媒蒸気は精留器6に送られ、その中に混入された吸収剤溶液が分離される。こうして、一層純度を高められた冷媒蒸気は凝縮器9へ給送される。凝縮器9で冷却されて凝縮液化された冷媒は、前記予冷器18および減圧弁11を経由して蒸発器1に送られ、管路1a上に散布される。
【0021】凝縮器9から蒸発器1に供給される冷媒の純度は極めて高くなってはいるが、ごくわずかに吸収剤成分が混在する。この吸収剤成分が長時間の運転サイクルによって蓄積し、蒸発器1内の冷媒の純度が徐々に低下していくことは避けられない。そこで、上述のように、蒸発器1から冷媒のごく一部をフィルタ4を介して精留器6に給送し、再生器3から生じる冷媒蒸気と共に再び純度を上げるためのサイクルを経るようにしている。
【0022】再生器3から出た管路7a中の高温濃液は、吸収器2と精留器6を連結する管路の中間に設けられた熱交換器12により、吸収器2から出た希液と熱交換して冷却された後、吸収器2に回収される。一方、熱交換器12で予備的に加熱された希液は再生器3へ給送される。こうして熱効率の向上が図られているが、さらに、還流される前記濃液の熱を吸収器2または凝縮器9から出た管路2a内の冷却水に伝達するための熱交換器(図示せず)を設けることにより、吸収器2に還流される濃液の温度をより一層低下させ、冷却水温度はさらに上げることができるような構成をとってもよい。
【0023】前記冷水または冷却水を外気と熱交換するための顕熱交換器14には管路4aが通され、室内機15には管路3aが設けられている。管路3a、4aの各一端(図では入口端)は第1の四方弁V1の#3、4開口に、その他端(図では出口端)は第2の四方弁V2の#3、4開口にそれぞれ連結される。室内機15は冷暖房を行う室内に備えられるもので、冷風または温風の吹出し用ファン(両者は共通)10と吹出し出口(図示せず)とが設けられる。前記顕熱交換器14は室外に置かれ、ファン19で強制的に外気との熱交換が行われる。
【0024】蒸発器1には冷媒の量を感知するレベルセンサL1、冷媒の温度を感知する温度センサT1、および蒸発器1内の圧力を感知する圧力センサPS1が設けられている。吸収器2には溶液の量を感知するレベルセンサL2が設けられている。凝縮器9には、凝縮された冷媒の量を感知するレベルセンサL9、冷媒の温度を感知する温度センサT9、および凝縮器9内の圧力を感知する圧力センサPS9が設けられている。
【0025】顕熱交換器14には外気温度を感知する温度センサT14が、室内機15には冷暖房をする部屋の温度を感知する温度センサT15が、再生器3には溶液の温度を感知する温度センサT3がそれぞれ設けられている。
【0026】冷房運転時には、前記第1および第2の四方弁V1,V2を、それぞれ#1および#3開口が連通され、#2および#4開口が連通されるような位置に切替える。これにより、管路1aに冷媒が散布されて温度が下げられた冷水が、室内機15の管路3aへ導かれて室内の冷房が行われる。
【0027】暖房運転時には、前記第1および第2の四方弁V1,V2を、それぞれ#1および#4開口が連通され、#2および#3開口が連通されるような位置に切替える。これにより、管路2a内の暖められた冷却水が、室内機15の管路3aへ導かれて室内の暖房が行われる。
【0028】暖房運転時に外気温度が極端に低くなると、顕熱交換器14を介して外気から熱を汲み上げ難くなり、暖房能力が低下する。このようなときのために、凝縮器9と再生器3(または精留器6)との間をバイパスする還流通路9aおよび開閉弁17を設けている。こうして、外気からの熱のくみ上げが困難なときには、吸収冷凍サイクル運転は停止して、再生器3で発生した蒸気を凝縮器9との間で環流させ、バーナ7による加熱熱量を凝縮器9内で効率よく管路2a内の冷却水に伝導させられる直火焚き運転により前記冷却水を昇温させて暖房能力を向上させるようにする。
【0029】次に、蒸発器1および吸収器2からそれぞれ冷媒液および吸収剤溶液をそれぞれ所望の部分へ給送するためのポンプP1,P2について説明する。いずれのポンプも同様の構成をとっているのでポンプP1で代表させて説明する。図3はポンプP1の正面図、図4は図3のA−A位置での断面図である。ポンプP1はウエスコポンプからなる渦流ポンプであり、モータ部Mとポンプ部Pを有している。モータ部Mはステータ20とロータ(多極磁石)21とからなり、ステータ20はポンプP1のケーシング22に保持され、ロータ21は、ポンプ部Pのキャップ23に保持されたシャフト24にベアリング25を介して回転自在に支持されている。
【0030】一方、ポンプ部Pは前記キャップ23とベース26とで囲まれた空所を有していて、その空所にインペラ27が配置されている。インペラ27はボス29を介して前記シャフト24に回転自在に支持されている。前記空所のうち、前記インペラ27で占有された部分を除く部分、つまりインペラ27の外周に残された部分28が冷媒液の流路となっている。前記ボス29には前記ロータ21から突出している部材30が係合するように配置されている。
【0031】動作時においては、ステータ20のコイルに交流を供給して回転磁界を発生させると、この回転磁界に追従してロータ21が回転する。ロータ21の回転は部材30を介してインペラ27に伝達され、インペラ27は矢印Rの方向に回転する。そうすると、冷媒液が吸入口31から流路38に吸入され、インペラ27の回転方向に流路28内を給送され、第1の吐出口32と第2の吐出口33とから吐出される。
【0032】続いて、前記ポンプP1の流路28の形状について説明する。図1は流路28の形状を示す模式図である。図中矢印Rはインペラ27の回転方向であり、矢印Fは冷媒液の流れを示す。同図に示すように、流路28は、インペラ27の外周ならびにキャップ23およびベース26で囲まれた部分で形成されている。流路28の断面積は、吸入口31と第1の吐出口32との間の流路28aの方が、第1の吐出口32と第2の吐出口33との間の流路28bよりも大きく設定してある。長さに関しては、吸入口31から第1の吐出口32までよりも、第1の吐出口から第2の吐出口33までの長さの方が少し短い。
【0033】第1の吐出口32および第2の吐出口33から吐出される冷媒液の吐出圧力は、それぞれの吐出口から吸入口31までの流路28の長さと断面積との積が小さいほど、つまり流路28の抵抗が大きいほど高くなる。また、第1の吐出口32および第2の吐出口33からの吐出流量は流路28a,28bの断面積の割合によって決定される。したがって、第1の吐出口32からは大流量低圧力の冷媒が吐出され、第2の吐出口33からは小流量高圧力の冷媒が吐出される。
【0034】蒸発器1内の冷却水管路1aへは大量の冷媒を散布するのが好ましいが、揚程は低いので、第1の吐出口32から冷媒を散布手段1bに導くのがよい。一方、精留器6へ給送する冷媒の量は前記冷却水管路1aに散布する量よりは少なくてよいが、揚程は高くなり、しかも精留器6は蒸発器1よりも高圧であるので、第2の吐出口32から精留器6へ冷媒を導くようにするのがよい。
【0035】以上、蒸発器1に連結されたポンプP1について説明したが、吸収器2に連結されたポンプP2についても同様に構成する。したがって、ポンプP2については、大流量低圧力(低揚程)が得られる吐出口には、散布手段2cへつながる管路を結合し、小流量高圧力(高揚程)が得られる吐出口には、再生器3へ溶液を導く管路7bを結合するのがよい。
【0036】このように、本実施形態の吸収式冷暖房装置によれば、蒸発器1および吸収器2にそれぞれ連結した単一のポンプによって、互いに流量および圧力が異なる2種類のポンプ機能を果たすことができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、単一のポンプで互いに異なる2つの吐出特性を得ることができるので、ポンプの設置スペースの狭小化、配管の簡素化、および配管の結合部の減少によるリーク要因の低減化を達成することができる。また、特に、請求項3の発明によれば、流路を形成する部材、例えば、ポンプケーシングの形状等によって容易に吐出特性を設定することができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成10年8月3日(1998.8.3)
【代理人】 【識別番号】100084870
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 香樹 (外1名)
【公開番号】 特開2000−55500(P2000−55500A)
【公開日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願番号】 特願平10−218916