| 【発明の名称】 |
吸収式ヒートポンプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高田 浩行
【氏名】阿部 忠夫
【氏名】久保 敏男
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| 【要約】 |
【課題】装置構成を簡略化して製造コストの削減を図る。
【解決手段】精溜器2の略中間部に冷媒液散布手段9Bを設置し、凝縮器3はその一部が精溜塔6の真上に位置し、他の部分が精溜塔6の真上から外れるように設置する。そして、精溜塔6の真上に位置する凝縮器3の内部に設ける伝熱管42には複数のフィン43を設置し、伝熱管42の内部に供給される冷却水Eにフィン43を介して放熱し凝縮した冷媒液Aが、フィン43の下端から精溜塔6の充填材10の上に滴下するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸収液を加熱して吸収液に含まれる冷媒を気化させて分離する加熱部を備えた精溜器と、この精溜器から供給される冷媒蒸気を第1の熱媒体と熱交換させて液化する凝縮器と、この凝縮器から供給される冷媒液を第2の熱媒体と熱交換させて気化する蒸発器と、この蒸発器から供給される冷媒蒸気と精溜器から供給される吸収液とを反応させて吸収液に冷媒を吸収させると共に、この冷媒を吸収した吸収液を精溜器へ戻す吸収器とを備えた吸収式ヒートポンプ装置において、凝縮器を精溜器の上に連設し、冷媒にアルコール系流体を用いたことを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。 【請求項2】 請求項1記載の吸収式ヒートポンプ装置において、凝縮器の一部分が精溜器の真上に位置し、他の部分は精溜器の真上から外れた位置にあることを特徴とする吸収式ヒートポンプ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、冷暖房機や給湯器等に用いる吸収式ヒートポンプ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の吸収式ヒートポンプ装置として、例えば図3に示す構造のものが提案されている。 【0003】図3において、符号1Xで示す吸収式ヒートポンプ装置は、熱交換用の冷媒Aを含む吸収液Cを加熱して、この吸収液Cから冷媒Aを気化させて冷媒Aと吸収液Bとに分離する精溜器2と、この精溜器2から供給された冷媒蒸気Aを凝縮して液化する凝縮器3と、この凝縮器3から供給される冷媒液Aが内部に供給されると共に、外面に強制接触させられる適宜の熱媒体、例えば外気Dから蒸発潜熱を奪って冷媒液Aを気化させる蒸発器4と、この蒸発器4から供給される冷媒蒸気Aと、精溜器2から供給される吸収液Bとを反応させることにより吸収液Bに冷媒Aを吸収させて冷媒Aを含む吸収液Cを生成すると共に、この吸収液Cを精溜器2へ循環させる吸収器5とを備えた概略構成となっている。 【0004】精溜器2は、立設された筒状の精溜塔6と、この精溜塔6の下方に連設され、冷媒Aを含む吸収液Cを加熱するためのバーナ7を備えて加熱部として機能する再生器8と、精溜塔6の上段部に設けられ、この精溜塔6内に冷媒液Aを散布する冷媒液散布手段9Aと、精溜塔6の略中間部に設けられ、この精溜塔6内に吸収液Cを散布する吸収液散布手段9Bと、冷媒液散布手段9Aと再生器8との間に介装された、金属製の不織布等からなる充填材10とで構成され、凝縮器3には凝縮した冷媒Aを貯留する冷媒液タンク11と冷媒液散布手段9Aとが連設されている。 【0005】蒸発器4は、立設された複数の伝熱管12と、これらの伝熱管12の上端を相互に連通状態に接続する上部ヘッダ13と、各伝熱管12の下端を相互に連通状態に接続する下部ヘッダ14と、伝熱管12の長さ方向に沿って間隔をおいて設けられ、且つ、これらの伝熱管12が貫通状態に固定された多数の伝熱フィン15とによって構成され、さらに、各伝熱管12の上端部に、冷媒液供給管16を介して冷媒液タンク11が連通すると共に、上部ヘッダ13が連通管17を介して吸収器5の上部に連通し、さらに、下部ヘッダ14が、連通管18を介して吸収器5の下端に設けられている吸収液タンク19へ連通している。 【0006】一方、吸収器5は、蒸発器4の上部ヘッダ13に連設している連通管17が接続された吸収液滴下手段20と、この吸収液滴下手段20の下方に間隔をおいて配設され、冷媒蒸気Aとの反応により冷媒を吸収した吸収液B、すなわち吸収液Cを貯留する吸収液タンク19と、吸収液滴下手段20と吸収液タンク19とを連通する複数の伝熱管21と、これらの伝熱管21を取り囲んで設けられると共に、吸収液滴下手段20と吸収液タンク19との間に冷却水流路22を形成する外装体23とによって構成されており、その内部圧力を下げることにより、蒸発器4の伝熱管12において気化した冷媒Aを吸引するようになっている。 【0007】また、吸収液滴下手段20は、その上部に、再生器8において濃縮した吸収液Bを供給する吸収液供給管24が接続され、また、内部には、この内部を上下方向に2分割するように配設された分散板25が装着され、この分散板25よりも下方には、伝熱管21が貫通して固定されると共に、吸収液滴下手段20と冷却水流路22とを分離する隔壁26が設けられ、この隔壁26と分散板25との間に連通管17が接続されており、この連通管17によって、蒸発器4から気化した冷媒Aが送り込まれるようになっている。 【0008】さらに、吸収液タンク19は、吸収液戻し管27を介して精溜器2の吸収液散布手段9Bへ連通しており、この吸収液戻し管27の途中には、吸収液タンク19に貯留されている吸収液Cを吸収液散布手段9Bへ送り込むための吸収液循環ポンプ28が設けられている。 【0009】吸収器5の外装体23の上端部と凝縮器3との間には冷却水管29が設けられて両者の連通が図られていると共に、凝縮器3と吸収器5の外装体23の下端部との間には冷却水管30が設けられてこれらの連通が図られており、これらの外装体23、冷却水管29、凝縮器3、および、冷却水管30によって冷却水循環用の閉回路が形成され、冷却水管30の途中には、暖房用の室内機31と、冷却水Eの循環を行うための冷却水循環ポンプ32が設けられている。 【0010】また、符号33は、吸収液供給管24と吸収液戻し管27それぞれを流れる吸収液同士に熱交換を行わせるための熱交換器を示し、符号34は、蒸発器4に対して外気Dを供給する送風ファンを示し、さらに、符号35は、吸収器5へ供給される冷却水Eと吸収液滴下手段20へ供給される吸収液Bとの熱交換を行なう熱交換器を示す。 【0011】このように構成された吸収式ヒートポンプ装置1Xでは、凝縮器3で液化した冷媒液の一部は冷媒液散布手段9Aから精溜塔6の上部に戻され、大半は冷媒液タンク11に入って溜る。そして、精溜塔6に冷媒液散布手段9Aから散布されて戻された冷媒液Aは、ここで再気化し、凝縮器3に入る蒸気に含まれる冷媒蒸気Aの比率を高めるようになっている。 【0012】一方、冷媒液タンク11に溜った冷媒液Aは、冷媒液供給管16を介して各伝熱管12に供給され、それぞれの内壁面に沿って流下し、このとき伝熱フィン15および伝熱管12の表面に送風ファン34が供給する外気Dが接触しているので、この外気Dと伝熱管12の内壁面を流下する冷媒液Aとの間で熱交換が行なわれ、冷媒液Aが外気Dから気化潜熱を奪って気化すると共に、このようにして生成された冷媒蒸気Aが各伝熱管12内を上方へ移動し、伝熱管12の上端に設けられている上部ヘッダ13によって集められ、吸収器5に流入する。 【0013】吸収器5に流入した冷媒蒸気Aは、再生器8から供給される吸収液Bと接触して吸収液Bに吸収され、冷媒Aを吸収した吸収液Cが伝熱管21を経て下方の吸収液タンク19へ回収され、さらに、この吸収液Cが吸収液循環ポンプ28によって精溜器2に搬送され、吸収液散布手段9Bから精溜塔6内に散布される。 【0014】精溜塔6に送り込まれた吸収液Cは充填材10の間を通って流下する間に、バーナ7が生成する燃焼熱によって加熱され、吸収している冷媒Aを気化分離し、吸収液Bが再生器8に溜る。 【0015】そして、精溜器2で分離生成された冷媒蒸気Aは、凝縮器3を通過するときに冷却水Eと熱交換を行なってこれに放熱し、また、吸収器5を通過するときは冷媒Aが蒸発することで外気Dから吸収した熱が冷却水Eに移される。 【0016】すなわち、冷却水Eは吸収器5、および、凝縮器3へと循環する間に徐々に加熱され、その後室内機31へ送り込まれて暖房に供される。 【0017】このような吸収式ヒートポンプ装置1Xにおいては、外気Dの熱エネルギを吸収して冷却水Eの加熱の補助を行なうことになり、バーナ7の発熱量に対する室内機31からの放熱量を1.3倍以上に高めることが可能となる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成の吸収式ヒートポンプ装置においては、凝縮器で液化した冷媒液の一部が精溜器の上部に還流し、ここで再気化して凝縮器に入る構造にして、高圧ガス保安法の規制を受けることがないように、例えば50〜60℃程度の凝縮温度、−20〜−10℃程度の蒸発温度で作動可能な2,2,2,−トリフルオロエタノール(以下、TFEと云う)などを冷媒に用い、吸収液にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと云う)などを使用したときにも、凝縮器に入る蒸気に占める冷媒の比率が低下することがないようにしていたため、精溜器の上部構造が複雑で製造コストが嵩むと云った問題点があり、これが解決すべき課題となっていた。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の課題を解決するため、吸収液を加熱して吸収液に含まれる冷媒を気化させて分離する加熱部を備えた精溜器と、この精溜器から供給される冷媒蒸気を第1の熱媒体と熱交換させて液化する凝縮器と、この凝縮器から供給される冷媒液を第2の熱媒体と熱交換させて気化する蒸発器と、この蒸発器から供給される冷媒蒸気と精溜器から供給される吸収液とを反応させて吸収液に冷媒を吸収させると共に、この冷媒を吸収した吸収液を精溜器へ戻す吸収器とを備えた吸収式ヒートポンプ装置において、凝縮器を精溜器の上に連設し、冷媒にアルコール系流体を用いるようにした第1の構成の吸収式ヒートポンプ装置と、【0020】前記第1の構成の吸収式ヒートポンプ装置において、凝縮器の一部分が精溜器の真上に位置し、他の部分は精溜器の真上から外れた位置にあるようにした第2の構成の吸収式ヒートポンプ装置とを提供するものである。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、図1と図2に基づいて本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、理解を容易にするため、これらの図においても前記図3において説明した部分と同様の機能を有する部分には、同一の符号を付した。 【0022】本発明の吸収式ヒートポンプ装置1は、臭化リチウム水溶液を吸収液としたときに冷媒として使用される水より沸点が遥かに低い流体、例えば沸点が74.5℃のTFEなどを冷媒に使用し、吸収液に沸点が例えば204℃のNMPなどを使用するものである。 【0023】また、この場合の吸収式ヒートポンプ装置1においては、冷却水管30には冷却水タンク41が設置されている。 【0024】そして、この吸収式ヒートポンプ装置1においては、精溜器2には従来備えてあった上部側の冷媒液散布手段9Aが省略され、冷媒液散布手段9Bのみが略中間部に設置され、凝縮器3はその一部が精溜塔6の真上に位置し、他の部分が精溜塔6の真上から外れて設置されている。 【0025】精溜塔6の真上に位置する凝縮器3の内部に配設された伝熱管42には、図2に示したように複数のフィン43が設置され、伝熱管42の内部に供給される冷却水Eにフィン43を介して放熱し凝縮した冷媒液Aが、フィン43の下端から精溜塔6の充填材10の上に滴下するように構成されている。なお、フィン43は、7〜9枚/インチ程度設けられるのが好ましい。 【0026】また、この場合の吸収式ヒートポンプ装置1は、蒸発器4が多数の伝熱管12を内蔵したタイプであり、これらの伝熱管12の内部に冷水タンク44に貯溜された水Fが、途中に冷水循環ポンプ45と開閉弁46とを備えた冷水管47を介して循環供給できるように構成されている。 【0027】一方、蒸発器4の内側上部には冷媒液散布手段48が設置され、この冷媒液散布手段48には凝縮器3で凝縮して冷媒液タンク11に溜った冷媒液Aが供給できるように、上流部に開閉弁49を備えた冷媒液供給管16が接続され、冷媒液散布手段48から散布された冷媒液Aが伝熱管12の外面を伝って流れ落ちる際に管内を流れる水Fから熱を奪って気化するように構成されている。 【0028】上記構成の吸収式ヒートポンプ装置1においては、バーナ7が生成する燃焼熱によって加熱され、精溜塔6で気化して凝縮器3に入った蒸気の一部は、冷却水Eが内部を流れる精溜塔6の真上の伝熱管42のフィン43に触れて液化し、精溜塔6に還流し、ここで再気化して凝縮器3に入るので、凝縮器3の内部では蒸発温度が低い冷媒であるTFEの比率が上昇し、蒸発温度が高い吸収液であるNMPの比率が低下する。 【0029】そして、凝縮器3で液化した冷媒純度の高い液、すなわち単に冷媒液と呼ばれている液が冷媒液タンク11に溜り、蒸発器4に供給される。 【0030】上記構成の吸収式ヒートポンプ装置1においては、例えば冷却水タンク41の部分に図3に示した室内機31を設置すれば、吸収器5と凝縮器3の内部を冷却し、自身の温度を高めた冷却水Eが冷却水管29、30を介して室内機31に循環供給されるので、室内機31において暖房作用がなされる。 【0031】一方、冷水タンク44の部分に図3に示した室内機31を設置すれば、蒸発器4の内部で冷媒液Aを気化させて放熱し、自身の温度を下げた水Fが冷水管47を介して室内機31に循環供給されるので、室内機31において冷房作用がなされる。 【0032】ところで、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。 【0033】例えば、精溜塔6に充填する充填材10としては、ステンレス鋼製の金網や、細い線材をより合わせたものであっても良い。 【0034】また、本発明の吸収式ヒートポンプ装置1においては、沸点が120℃以下のフッ化アルコール系流体が冷媒として使用でき、吸収液としてはエーテル類、エステル類、ポリオール類、アミド類、アミン類、イミド類、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類などが使用できる。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、精溜器と凝縮器を連結していたL字状の冷媒蒸気管、凝縮器から精溜塔上部に延設されていた冷媒液戻し管、冷媒液散布手段などが省略できるので、構成が簡単になり、製造コストの削減が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月4日(1998.8.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−55498(P2000−55498A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−220858 |
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