| 【発明の名称】 |
三重効用吸収式冷凍機 |
| 【発明者】 |
【氏名】相沢 道彦
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| 【要約】 |
【課題】三重効用吸収式冷凍機において、運転中の高温再生器の圧力が大気圧を超えないように運転することにより、年間を通じて効率良く運転すること。
【解決手段】高温再生器の発生蒸気側と中温再生器の発生蒸気側とを弁を介して連結する配管で結び、運転中の高温再生器の圧力を検出して、それが大気圧を超えないように当該弁を自動的に開閉調整することにより、年間を通じて最も効率の良いサイクルで運転することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】蒸発器,吸収器,凝縮器,低温再生器,中温再生器,高温再生器,1個または複数の溶液熱交換器、これらを連結する配管類,溶液および冷媒をサイクル内に循環させる液ポンプ類からなる三重効用吸収式冷凍機において、高温再生器で発生する蒸気の一部または全部を、中温再生器のシェル側または中温再生器で発生する蒸気が低温再生器に流入する蒸気通路に連通させる流路を設け、この流路に弁を設けたことを特徴とする三重効用吸収式冷凍機。 【請求項2】蒸発器,吸収器,凝縮器,低温再生器,中温再生器,高温再生器,1個または複数の溶液熱交換器、これらを連結する配管類,溶液および冷媒をサイクル内に循環させる液ポンプ類からなる三重効用吸収式冷凍機において、高温再生器で発生する蒸気の一部または全部を、中温再生器のシェル側または中温再生器で発生する蒸気が低温再生器に流入する蒸気通路に連通させる流路を設け、この流路に設けた弁を運転中の高温再生器の圧力が一定値を超えないように制御するように構成したことを特徴とする三重効用吸収式冷凍機。 【請求項3】請求項2に記載の三重効用吸収式冷凍機であって、吸収器から出た溶液は高温再生器,中温再生器,低温再生器にそれぞれ並行的に分離供給されるように構成したことを特徴とする三重効用吸収式冷凍機。 【請求項4】請求項1に記載の三重効用吸収式冷凍機であって、設置する弁は一次側の圧力が設定値を超えた場合に自動的に蒸気を下流側の中温再生器に放出する安全弁としたことを特徴とする三重効用吸収式冷凍機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調および冷凍分野に用いられる三重効用吸収式冷凍機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の二重効用吸収式冷凍機に比較して三重効用吸収式冷凍機は効率が約1.5倍程度に改善されるが、一般空調用途に用いる場合に、真夏は高温再生器の内部圧力が大気圧をはるかに超える高圧となり、かつ溶液の温度も200℃をはるかに超える高温となるために、圧力容器および腐食信頼性の問題から実用化されておらず、効率の悪い二重効用吸収式冷凍機が専ら使われていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上に述べたように、三重効用吸収式冷凍機は真夏の運転状態における高温再生器の圧力が大気圧をはるかに超える高圧となるために、製造にあたっては高圧ガス容器として製造することが必要であり、その結果として胴の肉厚が厚くなり製造コストが高くなる上に、使用にあたっては特別の資格をもった運転員が必要とされるなど、使用に関する制約が大きかった。また運転状態における高温再生器の温度が200℃をはるかに超える高温となるために、材料の腐食が大きな問題となり、事実上信頼に足る材料を見つけることが困難であった。その結果として、三重効用は効率の良いシステムであることは判っていたが、実用化されておらず省エネルギー効果を活用することができていなかった。 【0004】本発明の目的は、この問題を解決して1年の内で真夏の一時期を除いてほとんどの運転時間を占める中間期に三重効用吸収式冷凍機を運転することができる三重効用吸収式冷凍機を提供するようにしたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】下記発明の実施の形態に述べるように、本発明によれば、真夏の一時期など冷却水温度が高い場合に、高温再生器の発生蒸気の一部または全部を中温再生器にバイパスさせることによって、運転中の高温再生器の圧力,温度を従来の二重効用吸収式冷凍機並みに押さえるようにし、中間期など冷却水温度が低い場合や、負荷の小さい場合に、上記バイパスを閉じることによって三重効用の効率の良い運転を実現させたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】図1に本発明になる三重効用吸収式冷凍機のサイクルフロー図を示す。冷媒である水は蒸発器1において管内を流れる冷水2から熱を奪って蒸発する。蒸発した冷媒蒸気は吸収器3に流入し、再生器から戻る濃溶液に吸収され、濃溶液は希釈されて希溶液となる。吸収に伴って発生する吸収熱は、吸収器管内を流れる冷却水4に放出される。 【0007】希溶液は溶液ポンプ5によって吸収器底部から吸引され低温熱交換器6を出た所で3分割され、それぞれ低温再生器7,中温再生器8,高温再生器9に供給される。高温再生器9では加熱源10によって、供給された希溶液は加熱濃縮され発生蒸気11と濃溶液に分離される。発生蒸気11は通路12を経て中温再生器の管内に供給され、管外を流れる希溶液を加熱濃縮し、新たに希溶液を発生蒸気13と濃溶液に分離する。発生蒸気13は通路14を経て低温再生器の管内に供給され、管外を流れる希溶液を再び加熱濃縮し、再度希溶液は発生蒸気と濃溶液に分離する。 【0008】発生蒸気は凝縮器15ヘ流入し、凝縮液化する。中温再生器および低温再生器の管内で凝縮した冷媒液はそれぞれ通路16と17を経て凝縮器に至る。凝縮器で凝縮した冷媒液および通路16および17を経て凝縮器に流入した液冷媒は合流して蒸発器1に戻る。蒸発器1の下部には冷媒ポンプ18が設置されており、液冷媒を蒸発器1の管群上に散布して蒸発を促進している。 【0009】一方、高温再生器9,中温再生器8,低温再生器7において、それぞれ濃縮された溶液は合流して一つにまとまり、低温熱交換器6を経て吸収器3に戻る。高温再生器9への行き戻りの溶液を相互に熱交換してサイクル効率を高める高温熱交換器19および、中温再生器8への行き戻りの溶液を相互に熱交換して、サイクル効率を高める中温熱交換器20を設置することが多い。 【0010】本発明は上記サイクルからなる三重効用吸収式冷凍機において、高温再生器9において発生する蒸気の一部または全部を中温再生器8のシェル側に供給するバイパス通路21を設け、このバイパス通路に弁22を設けたものである。このバイパス通路は直接中温再生器8のシェル側に供給する代わりに図のように高温再生器9と通路14とを連絡するように構成しても良い。高温再生器には圧力検出部23を設け、この圧力を検知してバイパス弁の開度を決める制御装置24が設けられている。 【0011】 【発明の効果】本発明によれば、真夏の一時期冷却水の温度が高くかつ負荷の大きい場合に高温再生器で発生する蒸気の一部、または全部を上記バイパス通路を通じて中温再生器に抜くように構成するので、真夏の最大負荷時には従来の二重効用吸収式冷凍機として運転することができ、中間期または負荷の少ない時にはバイパス通路を閉じることによって、三重効用吸収式冷凍機としての運転が可能であるから、効率の高い運転をすることができる。 【0012】また、バイパス通路を完全に閉じた状態では高温再生器の圧力が大気圧を超えるような冷却水温度の場合や、負荷の状態においては、バイパス通路を完全に閉じてしまうのではなく、高温再生器の圧力に応じて高温再生器の圧力が大気圧を超えない範囲で運転できるように、バイパス弁を開閉制御することによって効率の高い運転をすることができる。 【0013】空調用途の機械においては、冷却水温度が仕様の32℃になる時期は1年間の内で真夏の一時期のみであり、他の大半の運転時間においては冷却水温度が低くかつ負荷率が低いので、年間を通じての三重効用運転時間は長くなり、従来の二重効用吸収式冷凍機に比較してエネルギー消費量の少ない冷凍機を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成10年8月5日(1998.8.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068504 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 勝男
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| 【公開番号】 |
特開2000−55497(P2000−55497A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−221316 |
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