| 【発明の名称】 |
氷蓄熱槽を備えた空気調和装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒澤 美暁
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| 【要約】 |
【課題】氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できるようにすること。
【解決手段】圧縮機28及び熱源側熱交換器30を備えた熱源側ユニット21と、氷蓄熱槽35内にコイル34が水没状態で配設された氷蓄熱ユニット22と、利用側熱交換器32を備えた利用側ユニット23とを有し、製氷運転、冷房運転を実施可能とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置20において、氷蓄熱槽内のコイルと利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能なサージタンク43A、43Bが並列状態で配設され、コイル内で凝縮された液冷媒が上記タンク内に貯溜されて、この貯溜液冷媒が、タンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、第3温度センサ63にて検出される、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、氷蓄熱槽内にコイルが水没状態で配設されてこのコイル外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、製氷運転、冷房運転を実施可能とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置において、上記氷蓄熱槽内の上記コイルと上記利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮した液冷媒が上記タンク内に貯溜されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により上記利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることを特徴とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。 【請求項2】 上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度と、当該タンク内へ供給される高圧ガス冷媒の温度との差の絶対値が所定温度以下になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。 【請求項3】 上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度の時間的変化率が所定値以上になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。 【請求項4】 上記複数のタンクへ交互に供給される高圧ガス冷媒は、熱源側ユニットの圧縮機よりも容量の小さな小容量圧縮機から供給される高圧ガス冷媒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、氷蓄熱槽を備えた空気調和装置に係り、氷蓄熱ユニットに蓄熱された冷熱を放熱して放冷冷房運転を実施する氷蓄熱槽を備えた空気調和装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、図3に示すように、圧縮機1、熱源側熱交換器2、四方弁3及び電動膨張弁4を備えた熱源側ユニット5と、氷蓄熱槽6内にコイル7が水没状態で配設されてコイル7外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニット8と、利用側熱交換器9を備えた利用側ユニット10とを有し、製氷運転、放冷冷房運転、通常冷房運転を実施可能とする空気調和装置11が知られている。 【0003】製氷運転は、圧縮機1からのガス冷媒が熱源側熱交換器2を経て液冷媒となり、その後に電動膨張弁4を通り、氷蓄熱槽6内のコイル7に流入して蒸発し、この氷蓄熱槽6内で製氷動作が実施された後、ガス冷媒が圧縮機1へ戻されて実施される。 【0004】放冷冷房運転は、熱源側ユニット5の圧縮機1を停止させ、氷蓄熱ユニット8に設置されて冷媒を圧送する液ポンプ又はガスポンプなどの循環ポンプ12(図3では液冷媒を圧送する液ポンプ)を稼働させることによりなされている。つまり、循環ポンプ12の稼働により、氷蓄熱ユニット8における氷蓄熱槽6のコイル7内で、氷に蓄熱された冷熱を吸収して凝縮した液冷媒が利用側熱交換器9へ圧送され、この利用側熱交換器9において液冷媒が蒸発して、この蒸発潜熱と氷の冷熱の放熱とにより放冷冷房運転が実施される。 【0005】通常冷房運転は、圧縮機1から熱源側熱交換器2へ導かれて液冷媒となった冷媒を、氷蓄熱槽6のコイル7内へ流すことなく、利用側熱交換器9へ供給して液冷媒を蒸発し、この蒸発潜熱により実施される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の放冷冷房運転では、特に循環ポンプ12が液ポンプの場合に、この循環ポンプ12にキャビテーションが発生するおそれがある。そこで、この液ポンプを用いず、氷蓄熱槽6のコイル7内の凝縮した液冷媒を複数(例えば2個)のタンク内に貯溜させ、これらのタンク内へ高圧ガス冷媒を交互に供給することにより、上記タンク内で凝縮した上記液冷媒を利用側熱交換器9へ圧送して、放冷冷房運転を実施可能とするものが考えられる。 【0007】しかし、この場合には、高圧ガス冷媒を複数のタンク内へ交互に供給させるタイミングがずれると、タンク内の液冷媒を利用側熱交換器9へ、滞ることなく連続的に圧送することができず、氷の冷熱を利用した放冷冷房運転を良好に実施できない恐れがある。 【0008】本発明の課題は、上述の事情を考慮してなされたものであり、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる氷蓄熱槽を備えた空気調和装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、氷蓄熱槽内にコイルが水没状態で配設されてこのコイル外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、製氷運転、冷房運転を実施可能とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置において、上記氷蓄熱槽内の上記コイルと上記利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮した液冷媒が上記タンク内に貯溜されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により上記利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることを特徴とするものである。 【0010】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度と、当該タンク内へ供給される高圧ガス冷媒の温度との差の絶対値が所定温度以下になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とするものである。 【0011】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度の時間的変化率が所定値以上になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とするものである。 【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記複数のタンクへ交互に供給される高圧ガス冷媒は、熱源側ユニットの圧縮機よりも容量の小さな小容量圧縮機から供給される高圧ガス冷媒であることを特徴とするものである。 【0013】請求項1乃至4に記載の発明には、次の作用がある。 【0014】タンク内から流出する冷媒の温度が、氷蓄熱槽のコイルから流出する凝縮した液冷媒の温度に近い場合には当該タンク内に液冷媒が存在し、また、タンク内から流出する冷媒の温度が、当該タンク内に供給される高圧ガス冷媒の温度に略等しい場合には、当該タンク内に液冷媒が存在しないと判定できる。従って、タンクから流出する冷媒の温度を管理することにより、当該タンク内における液冷媒の液面レベルを把握でき、一方のタンク内の液冷媒が存在しなくなった時点、または存在しなくなる直前もしくは直後、直ちに、他方のタンクから利用側熱交換機へ液冷媒を圧送することにより、タンク内の液冷媒を連続的に且つ確実に利用側熱交換器へ圧送でき、したがって、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる。 【0015】また、冷媒温度を検出する温度センサをタンクの流出側などに設置し、タンク内の液冷媒の液面を直接検出する、温度センサよりも高価な液面センサをタンクに設置しないことから、コストを低減できる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 【0017】図1は、本発明に係る氷蓄熱槽を備えた空気調和装置の一実施の形態を示す管路図である。 【0018】この図1に示す空気調和装置20は、熱源側ユニット21、氷蓄熱ユニット22及び利用側ユニット23を有して構成される。熱源側ユニット21の冷媒配管24が、氷蓄熱ユニット22の冷媒配管25、26を介して利用側ユニット23の冷媒配管27に接続される。 【0019】熱源側ユニット21は、冷媒配管24に圧縮機28、四方弁29、熱源側熱交換器30及び電動膨張弁31が順次接続されて構成される。また、利用側ユニット23は、冷媒配管27に利用側熱交換器32及び電動膨張弁33が配設されて構成され、この電動膨張弁33は、空調負荷に応じて開度が調整される。 【0020】氷蓄熱ユニット22は、コイル34を収容した氷蓄熱槽35を備えると共に、冷媒配管25に第1開閉弁36が、冷媒配管26に第2開閉弁37がそれぞれ配設される。更に、冷媒配管25には、第1開閉弁36の配設位置よりも利用側ユニット23側に、接続配管38を介してコイル34の一端が接続され、この接続配管38に電動膨張弁39が配設される。また、コイル34の他端は、第3開閉弁40を備えた接続配管41を介して、冷媒配管26における第2開閉弁37配設位置の利用側ユニット23側に接続される。 【0021】氷蓄熱槽35には水が充満され、コイル34はこの氷蓄熱槽35内に水没状態で配設される。このコイル34内には、空気調和装置20の製氷運転時に熱源側熱交換器30から液冷媒が流入して蒸発し、これにより、コイル34の外周に氷が付着して形成される。 【0022】上記接続配管38には、電動膨張弁39とコイル34との間に、二股に分岐する分岐配管42を介して2個のサージタンク43A及び43Bが並列状態で接続される。これらのサージタンク43A、43Bが合流配管44を介して、冷媒配管25における第1開閉弁36配設位置と接続配管38接続位置との間に接続される。これにより、サージタンク43A及び43Bは、氷蓄熱槽35内のコイル34と利用側熱交換器32との間に配設されて、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱により凝縮された液冷媒が貯溜可能に設けられる。 【0023】分岐配管42には、サージタンク43A、43Bの流入側に流入側逆止弁45A、45Bが、また、合流配管44には、サージタンク43A、43Bの流出側に流出側逆止弁46A、46Bがそれぞれ配設されている。これらの流入側逆止弁45A、45Bは、氷蓄熱槽35のコイル34からサージタンク43A、43Bへのみ流れる冷媒の流れを許容し、流出側逆止弁46A、46Bは、サージタンク43A、43Bから利用側熱交換器32側へのみ流れる冷媒の流れを許容する。 【0024】サージタンク43A及び43Bは、第1配管51、第2配管52、第3配管53及び第4配管54を介して、四方弁55及び小容量圧縮機56に接続される。第1配管51、第2配管52、第3配管53及び第4配管54は、それぞれの一端が四方弁55の各ポートに接続されると共に、第1配管51、第2配管52の他端が小容量圧縮機56の吐出口と吸込口にそれぞれ接続される。また、第3配管53、第4配管54の他端がサージタンク43A、43Bにそれぞれ接続される。 【0025】四方弁55の切り換え操作により、第1配管51及び第3配管53の連通並びに第2配管52及び第4配管54の連通(A側切換)と、第1配管51及び第4配管54の連通並びに第2配管52及び第3配管53の連通(B側切換)とが選択的に切り換えられる。また、小容量圧縮機56は、熱源側ユニット21における圧縮機28よりも小さな容量(1/10〜1/20)の圧縮機であり、空気調和装置20の放冷冷房運転時にのみ稼働される。この小容量圧縮機56から吐出される冷媒は、熱源側ユニット21の圧縮機28から吐出される冷媒と同一組成である。 【0026】上記四方弁55のA側切換又はB側切換への操作により、小容量圧縮機56からの高圧ガス冷媒がサージタンク43A又は43B内へ交互に供給可能に構成される。これにより、サージタンク43A、43B内に貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ圧送可能に構成される。 【0027】上記サージタンク43A、43Bの上流側及び下流側配管に、これらのサージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベルを間接的に検出するための第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64が配設されている。 【0028】つまり、第3配管53に第1温度センサ61が設置されて、小容量圧縮機56からサージタンク43A内へ吐出される高圧ガス冷媒、またはサージタンク43A内から小容量圧縮機56へ吸い込まれる低圧ガス冷媒の温度T1(図2)が検出される。また、第4配管54には第2温度センサ62が設置されて、小容量圧縮機56からサージタンク43B内へ吐出される高圧ガス冷媒、またはサージタンク43B内から小容量圧縮機56へ吸い込まれる低圧ガス冷媒の温度T2(図2)が検出される。 【0029】合流配管44には、その合流部分に第3温度センサ63が設置されて、サージタンク43Aまたは43Bから流出する冷媒の温度T3(図2)が検出される。この温度T3は、サージタンク43A又は43B内に貯溜されて利用側熱交換器32へ圧送される凝縮した液冷媒の温度であるか、または、小容量圧縮機56からサージタンク43A若しくは43B内へ吐出されて流出する高圧ガス冷媒の温度である。 【0030】更に、分岐配管42には、その合流部分に第4温度センサ64が設置されて、氷蓄熱槽35のコイル34内からサージタンク43A、又は43B内へ導かれる凝縮した液冷媒の温度T4(図2)が検出される。 【0031】図1に示す制御装置60は、第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64からの検出温度(それぞれ温度T1、T2、T3、T4)を取り込み、サージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベル、特にサージタンク43A、43B内に液冷媒が殆ど又は全く存在しなくなった状態を検出して、四方弁55の切り換えを制御する。 【0032】すなわち、四方弁55がA側切換とされているときには、サージタンク43A内に小容量圧縮機56からの高圧ガス冷媒が吐出されて、T1>T2となるため、サージタンク43Aの液面レベルを検知する必要がある。サージタンク43Aから、貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ良好に圧送されている間は、このサージタンク43A内に液冷媒が存在し、図2に示すように、第3温度センサ63にて検出される温度T3は、第4温度センサ64にて検出される温度T4に近い温度となる。しかし、サージタンク43A内の液冷媒が不足してくると第3温度センサ63にて検出される温度T3が上昇し、液冷媒が存在しなくなると、温度T3は第1温度センサ61にて検出される温度T1とほぼ等しくなる。ここで、図2の符号Aは、サージタンク43A内の液冷媒の液面レベルを、符号Bは、サージタンク43B内の液冷媒の液面レベルをそれぞれ示す。 【0033】そこで、制御装置60は、温度T3と温度T1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下になった時点でサージタンク43A内に液冷媒がほとんど存在しなくなった、または完全に存在しなくなったと判断し、四方弁55をB側切換として、小容量圧縮機56から吐出される高圧ガス冷媒をサージタンク43B内へ導き、このサージタンク43B内に貯溜された液冷媒を利用側熱交換器32へ圧送させる。 【0034】制御装置60は、サージタンク43B内から利用側熱交換器32へ液冷媒が圧送されている場合には、温度T3と、第2温度センサ62にて検出される温度T2との温度差(T3−T2)を算出し、その絶対値が上記所定温度以下となった時点で、サージタンク43B内に液冷媒がほとんど存在しなくなった、または完全に存在しなくなったと判断して、四方弁55をA側切換とする。これにより、サージタンク43A内に貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ圧送される。 【0035】制御装置60は、四方弁55を上述のように切り換え操作して、サージタンク43A又は43B内に貯溜された液冷媒を交互に利用側熱交換器32へ圧送する。 【0036】次に、空気調和装置20の製氷運転、放冷冷房運転、通常冷房運転を説明する。 【0037】[A]製氷運転空気調和装置20の製氷運転は、例えば、夜間10時から翌朝8時までの電力料金の安い時間帯に、熱源側熱交換器30からの液冷媒を氷蓄熱槽35のコイル34内へ供給し、氷蓄熱槽35内に氷を作る運転である。 【0038】この場合には、電動膨張弁33が閉弁され、第1開閉弁36、第2開閉弁37、第3開閉弁40及び電動膨張弁39が開弁操作される。 【0039】この状態で、熱源側ユニット21の圧縮機28が稼働されると、この圧縮機28から吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器30にて凝縮され、電動膨張弁31及び39を経て減圧され、氷蓄熱槽35のコイル34内へ流入する。このコイル34内に流入した冷媒は蒸発して、コイル34の外周に氷を付着した状態で形成する。その後、コイル34内のガス冷媒は接続配管41及び冷媒配管26を経て四方弁29へ至り、圧縮機28に戻される。 【0040】[B]放冷冷房運転空気調和装置20の放冷冷房運転は、例えば、昼間気温が上昇する時間帯に、氷蓄熱槽35のコイル34内で氷の冷熱により液化されてサージタンク43A、43B内に貯溜された液冷媒を、このサージタンク43A、43Bから利用側熱交換器32へ圧送することにより実施される。 【0041】この場合には、第1開閉弁36、第2開閉弁37及び電動膨張弁39が閉弁され、電動膨張弁33及び第3開閉弁40が開弁操作される。また、熱源側ユニット21の圧縮機28は、製氷運転終了後の停止状態にある。 【0042】この状態で、小容量圧縮機56が稼働され、第1温度センサ61、第2温度センサ62及び第3温度センサ63からの温度信号に基づき、制御装置60が四方弁55のA側切換とB側切換とを交互に実施する。例えば、第3温度センサ63にて検出された温度T3と第2温度センサ62にて検出された温度T2との温度差(T3−T2)の絶対値が所定温度以下となったときに、制御装置60は、四方弁55をB側切換からA側切換として、小容量圧縮機56から吐出された高圧ガス冷媒を、第1配管51及び第3配管53を経てサージタンク43A内へ導く。これにより、このサージタンク43A内の貯溜液冷媒が流出側逆止弁46A、合流配管44、冷媒配管25及び27を経て利用側熱交換器32内へ流入する。サージタンク43A内に貯溜した液冷媒は、氷蓄熱槽35のコイル34内を通り、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱により凝縮された液冷媒であるため、利用側熱交換器32内で蒸発することにより、上記氷の冷熱の放熱(放冷)と蒸発潜熱とにより室内を効率的に冷却する。 【0043】利用側熱交換器32にて蒸発したガス冷媒は、接続配管41及び第3開閉弁40を経て氷蓄熱槽35のコイル34内へ流入し、上述の如く、氷蓄熱槽35内の氷により凝縮して液冷媒となって、流入側逆止弁45Bを経てサージタンク43B内へ流入する。 【0044】この時、サージタンク43A内が高圧であるため、氷蓄熱槽35のコイル34内の液冷媒は、サージタンク43A内へ流れることなくサージタンク43B内へ流れる。同様に、サージタンク43B内がサージタンク43Aに比べて低圧であるため、サージタンク43B内の貯溜冷媒が流出側逆止弁46Bを経て利用側熱交換器32側へ流出することもない。 【0045】第3温度センサ63にて検出された温度T3と第1温度センサ61にて検出された温度T1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下になった時に、制御装置60は、四方弁55をB側切換として、小容量圧縮機56から吐出された高圧ガス冷媒を、第1配管51及び第4配管54を経てサージタンク43B内へ導く。すると、サージタンク43B内に貯溜された液冷媒が、流出側逆止弁46B、合流配管44、冷媒配管25、27及び電動膨張弁33を経て利用側熱交換器32へ流入し蒸発して、前述と同様に、放冷及び蒸発潜熱により室内を効率的に冷房する。この利用側熱交換器32からのガス冷媒は、接続配管41及び第3開閉弁40を経て氷蓄熱槽35のコイル34内で氷の冷熱により凝縮されて液冷媒となり、分岐配管42及び流入側逆止弁45Aを経てサージタンク43A内へ流入する。 【0046】制御装置60は、温度T3とT2との温度差(T3−T2)の絶対値が所定温度以下となったときに四方弁55をA側切換とし、温度T3とT1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下となったときに四方弁をB側切換として、上述の動作を繰り返し、放冷冷房運転を継続させる。 【0047】[C]通常冷房運転空気調和装置20の通常冷房運転は、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱を利用しないで実施される冷房運転であり、電動膨張弁39及び第3開閉弁40が閉弁され、第1開閉弁36、第2開閉弁37並びに電動膨張弁31及び33が開弁操作される。 【0048】この状態で、圧縮機28が稼働されると、この圧縮機28から吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器30にて凝縮され、電動膨張弁31、冷媒配管25及び電動膨張弁33を経て利用側熱交換器32へ流入し、この利用側熱交換器32にて蒸発して、蒸発潜熱により室内を冷房した後、冷媒配管26及び四方弁29を経て圧縮機28へ戻される。 【0049】上記実施の形態の空気調和装置20は、上述のように構成されたことから、次の効果■〜■を奏する。 【0050】■第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64を用いて、サージタンク43A、43Bから流出する冷媒の温度を管理することにより、サージタンク43A、43B内における液冷媒の液面レベルを把握でき、第3温度センサ63にて検出される温度T3、第2温度センサ62にて検出される温度T2、及び第1温度センサ61にて検出される温度T1から、温度差(T3−T1)と温度差(T3−T2)とのそれぞれの絶対値が所定温度以下となったときに、一方のタンク(サージタンク43A又は43B)に液冷媒が完全に存在しなくなった、または完全に存在しなくなる直前もしくは直後であると判断して、他方のタンク(サージタンク43B又は43A)から利用側熱交換器32へ直ちに液冷媒を圧送する。この結果、サージタンク43A、43B内の液冷媒を滞ることなく連続的に、かつ確実に利用側熱交換器32へ圧送でき、従って、氷蓄熱槽35内の氷の冷熱を利用した放冷冷房運転を良好に実施できる。 【0051】■冷媒温度を検出する第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64をタンクの流出側及び流入側等に設置し、サージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベルを直接検出する、温度センサよりも高価な液面センサをサージタンク43A、43Bに設置しないことから、コストを低減できる。 【0052】■第1温度センサ61と第2温度センサ62により、小容量圧縮機56からの吐出ガス冷媒及び吸込ガス冷媒の温度を管理でき、第3温度センサ63により、サージタンク43Aまたは43Bから利用側熱交換器32へ圧送される冷媒の温度を管理することができる。 【0053】以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0054】例えば、上記実施の形態では、制御装置60が温度差(T3−T1)と、温度差(T3−T2)とのそれぞれの温度差の絶対値を管理して、四方弁55の切り換えを実施するものを述べたが、制御装置60は、第3温度センサ63にて検出される温度T3の時間的変化率(温度T3の時間微分)が所定値以上となった時点で、合流配管44内へ液冷媒でなくガス冷媒が流れ始めたと判断して、四方弁55の切り換えを直ちに実施してもよい。 【0055】また、流入側逆止弁45A、45B、流出側逆止弁46A、46Bを流入側開閉弁70A、70B、流出側開閉弁71A、71Bにそれぞれ置き換えてもよい。この場合、これら流入側開閉弁70A、70B、流出側開閉弁71A及び71Bは、製氷運転及び通常冷房運転時には全て閉弁される。更に、放冷冷房運転時には、流入側開閉弁70A及び流出側開閉弁71Bが連動して開閉し、流入側開閉弁70B及び流出側開閉弁71Aが連動して、流入側開閉弁70A及び流出側開閉弁71Bとは逆に開閉操作する。更に、サージタンク43A、43Bは3以上あってもよい。 【0056】 【発明の効果】以上のように、氷蓄熱槽内のコイルと利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮された液冷媒が上記タンク内に貯留されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることから、一方のタンク内の液冷媒が存在しなくなった時点または存在しなくなる直前もしくは直後、直ちに、他方のタンクから利用側熱交換器へ液冷媒を圧送することができるので、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月5日(1998.8.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076794 【弁理士】 【氏名又は名称】安富 耕二 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−55495(P2000−55495A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−221967 |
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