| 【発明の名称】 |
空気調和機 |
| 【発明者】 |
【氏名】大西 竜太
【氏名】北村 佳嗣
【氏名】六角 雄一
【氏名】池田 裕邦
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| 【要約】 |
【課題】暖房運転時に室内ファンの回転数を急に低下されると、圧縮機の吐出圧力が許容上限値を越えるおそれが有った。
【解決手段】暖房運転時に室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、圧縮機の吐出圧力制御開始値を所定値下げて、運転制御するもの。圧縮機の吐出圧力が制御開始値になると、圧縮機の駆動周波数を下げる運転制御や、蒸発器となる室外熱交換器と熱交換させるための室外ファンの運転を停止して吐出圧力制御運転を行う。圧縮機の吐出圧力制御開始値を気液2相状態の冷媒が通過する室内熱交換器温度と比較する基準温度で代用すること、室内ファンの回転数を所定値以下に下げたとき即座に吐出圧力制御運転に入れたり、吐出圧力が制御判定値以上や室温が所定値以上の条件とのAND条件により吐出圧力制御運転に入れることもできる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 室内熱交換器が凝縮器として作用する暖房運転時において、室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転に入るか否かの判断基準となる圧縮機の吐出圧力制御開始値を所定時間、所定値下げて、運転を制御することを特徴とする空気調和機。 【請求項2】 室内熱交換器が凝縮器として作用する暖房運転時において、室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、前記圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うことを特徴とする空気調和機。 【請求項3】 室内熱交換器が凝縮器として作用する暖房運転時において、室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、前記圧縮機の吐出圧力が制御判定値以上であれば、前記圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うことを特徴とする空気調和機。 【請求項4】 室内熱交換器が凝縮器として作用する暖房運転時において、室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、室温が所定値以上であれば、前記圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うことを特徴とする空気調和機。 【請求項5】 請求項1において前記圧縮機の吐出圧力が前記制御開始値になったときに行う圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転、又は請求項2乃至請求項4のいずれか1つにおいて行う圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転が、前記圧縮機の駆動周波数を所定時間、該運転時の駆動周波数より所定値下げて運転すると共に、該所定時間中は前記圧縮機に対する駆動周波数増加制御を受け付けないものである請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の空気調和機。 【請求項6】 請求項1において前記圧縮機の吐出圧力が前記制御開始値になったときに行う圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転、又は請求項2乃至請求項4のいずれか1つにおいて行う圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転が、蒸発器となる室外熱交換器と熱交換させるための室外ファンの回転を所定時間停止すると共に、該所定停止時間中は前記室外ファンに対する運転制御を受け付けないものである請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の空気調和機。 【請求項7】 請求項1、請求項5、請求項6の何れかにおける前記圧縮機の吐出圧力制御開始値及び請求項3、請求項5、請求項6の何れかにおける吐出圧力を、気液2相状態の冷媒が通過する室内熱交換器における凝縮温度と比較する基準温度及び該凝縮温度でそれぞれ代用することを特徴とする請求項1、請求項3、請求項5、請求項6のいずれか1つに記載の空気調和機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機において圧縮機の吐出圧力制御に関するものである。 【0002】 【従来の技術】空気調和機に使用している圧縮機には許容吐出圧力が決められている。能力可変のインバーター方式の空気調和機に使用する場合は、一般的にその駆動周波数に対してそれぞれの許容圧力が決められている。 【0003】圧縮機の吐出圧力は気液2相状態の冷媒が通過する凝縮器の温度を測定することにより、換算して推定できる。このため、許容吐出圧力を越え圧縮機を破壊することのないよう、凝縮器の温度にて空気調和機は圧縮機の回転数等運転を制御している。 【0004】ヒートポンプ方式の空気調和機においては、冷房時は室外側の熱交換器が、暖房時は室内側の熱交換器がそれぞれ凝縮器となる。一般に空気調和機の室外側の熱交換器との熱交換のために設けられている室外ファンの回転数等の運転制御は種々の運転条件により、空気調和機自身で制御している場合が多く、空気調和機のユーザーが特に直接制御することはない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、空気調和機の室内側の熱交換器との熱交換のために設けられている室内ファンの回転数の制御は空気調和機のユーザーが直接指示できる。つまり、室内ファンの風速は強弱微等と自由にユーザーが設定できる。 【0006】室外ファンの回転数はユーザーが直接指示することは無く、冷房運転の場合ユーザーが指示した室内ファンの風速、冷房の設定温度等の運転条件により、間接的に決まってくる。また、凝縮器である室外熱交換器用の室外ファンの回転数を高い回転数から低い回転数へと落とす必要が生じた場合でも、少しづつ落としていき、急激に室外ファンの回転数を落とさないように制御できる。 【0007】しかし、暖房運転の場合は室内ファンの回転数を直接ユーザーが設定するため、例えば「強」の回転数から「微」の回転数に落とされることがある。つまり、急に凝縮器の凝縮性能が小さくなるために、圧縮機の吐出圧力が上昇し、許容圧力を越える場合がでてくる。 【0008】もっともユーザーの設定があっても、空気調和機にとって、無理がかかるような場合は、緩やかに室内ファンの回転数を変えていくなど、ユーザーの設定には応えるけれども、機械に無理がかからないように制御していく方法も考えられる。ただし、この場合はユーザーに自分の要求通りに機械がすぐに応えないとして、不満を持たれる虞れがある。 【0009】上記のように暖房運転において、ユーザーに室内ファンの回転数を急激に低下された場合、室内ファンの回転数を低下させた時点での吐出圧力はその許容限界値までにまだ余裕があり、空気調和機は圧縮機の吐出圧力が制御開始値を越えたとの認識がないため、特に圧縮機の吐出圧力を下げる制御を行わない。 【0010】やがて室内熱交換器での凝縮性能が急に小さくなるため、圧縮機の吐出圧力が急上昇し、制御開始値を越える。それから圧縮機の吐出圧力を下げる制御を行うため、空気調和機は圧縮機の駆動周波数を下げて運転するが、圧縮機の吐出圧力を下げるまでには時間がかかり、その間にオーバーシュートしてしまうことがあり、圧縮機の吐出圧力許容上限値を越えて長時間使用した場合、圧縮機の軸受、電動機巻線等に損傷を与える虞れがある。 【0011】本発明は上記課題を解決することを目的とするものである。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の空気調和機は上記課題を解決するために、室内熱交換器が凝縮器として作用する暖房運転時において、室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転に入るか否かの判断基準となる圧縮機の吐出圧力制御開始値を所定時間、所定値下げて、運転を制御するもの、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うもの、圧縮機の吐出圧力が制御判定値以上であれば、前記圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うもの、室温が所定値以上であれば、前記圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うものである。 【0013】また、上記における圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転は、圧縮機の駆動周波数を所定時間、該運転時の駆動周波数より所定値下げて運転すると共に、該所定時間中は前記圧縮機に対する駆動周波数増加制御を受け付けないものである。 【0014】また、上記における圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転は、蒸発器となる室外熱交換器と熱交換させるための室外ファンの回転を所定時間停止すると共に、該所定停止時間中は前記室外ファンに対する運転制御を受け付けないものである。 【0015】また、上記における圧縮機の吐出圧力制御開始値及び吐出圧力を、気液2相状態の冷媒が通過する室内熱交換器における凝縮温度と比較する基準温度及びその凝縮温度でそれぞれ代用するものである。 【0016】本発明の空気調和機によれば、暖房運転時に室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、圧縮機の吐出圧力制御開始値を所定時間、所定値下げて、運転を制御するものであるから、圧縮機が通常時の吐出圧力制御開始値に到達する前に、吐出圧力制御開始値に到達したと空気調和機が認識して、圧縮機の吐出圧力を下げる制御を行うため、圧縮機が真の吐出圧力許容上限値を越えることはなく、圧縮機を破壊することはない。室内ファンの回転数低下後所定時間経過すると、吐出圧力制御の制御開始値を通常時のレベルに戻しても吐出圧力がオーバーシュートすることはない。 【0017】また、暖房運転時に室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときには、圧縮機の吐出圧力が上昇し吐出圧力許容上限値を越える虞れがあると見做して、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うため、圧縮機が真の吐出圧力許容上限値を越えることはない。 【0018】また、圧縮機の吐出圧力が制御判定値以上であれば、圧縮機の吐出圧力が上昇し吐出圧力許容上限値を越える虞れが大であるので、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うものである。 【0019】また、室温が所定値以上であれば、圧縮機の吐出圧力が上昇し吐出圧力許容上限値を越える虞れが大であるので、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を所定時間行うものである。 【0020】また、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転は、圧縮機の駆動周波数を下げることによって達成される。その駆動周波数を下げると、仕事量が減るためである。また、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転は、室外熱交換器(蒸発器)と熱交換させるための室外ファンの回転を停止することによっても達成され得る。蒸発量が減り圧縮機の仕事量が多く要求されないためである。 【0021】また、気液2相状態の冷媒が通過する暖房時の室内熱交換器すなわち凝縮器における凝縮温度から圧縮機の吐出圧力が分かるため、圧縮機の吐出圧力制御開始値もこの室内熱交換器における凝縮温度と比較する基準温度で代用でき、この基準温度を所定値下げて、空気調和機の運転を制御すれば圧縮機が吐出圧力許容上限値を越えることがなくなる。 【0022】 【発明の実施の形態】本発明に係る圧縮機の吐出圧力制御機能を備えた空気調和機の第1の実施形態について、以下に説明する。 【0023】図1は本発明の第1の実施形態に係る圧縮機の回転数に対する凝縮温度を示すグラフであり、それぞれ太実線1が許容上限値、1点鎖線2が圧縮機の駆動周波数を「1ランク」下げる凝縮温度、破線3が圧縮機の駆動周波数を「2ランク」下げる凝縮温度を示す線である。なお、2点鎖線4は後述する第3の実施形態において、室内ファンの回転数が900rpmを越える値より600rpm以下に変化したときに、即座に吐出圧力制御運転に入るかどうかを判定するための凝縮温度の制御判定値ラインである。 【0024】図2に圧縮機の回転数に対する吐出圧力の許容上限値の例を示している。数値を具体的に記載していないのは、機種によっても、またその使用条件によっても異なってくるからであるが、一般的にこのようなグラフになる。なお、圧縮機の回転数は通常1000〜7000rpm程度で使用される。 【0025】気液2相状態の冷媒の凝縮温度を測定すると圧縮機の吐出圧力が分かるため、吐出圧力の代わりに、凝縮温度を測定し、圧縮機がその吐出許容圧力上限値を越えることのないように空気調和機の運転を制御できる。そこで図2の圧縮機の回転数に対する吐出圧力の許容上限値を、凝縮温度に焼き直したのが図1である。 【0026】なお、凝縮温度は気液2相状態の冷媒が通過する凝縮器(暖房時であれば室内熱交換器、冷房時であれば室外熱交換器)の温度を測定し、熱交換器の温度と内部の冷媒温度との差温(数℃)を加算補正して求める。 【0027】図1において、空気調和機は運転中、凝縮温度を監視しており、その温度が1点鎖線2以上で破線3未満の温度になると、圧縮機の駆動周波数を「1分間」「1ランク」下げる。破線3以上の温度になると、圧縮機の駆動周波数を「1分間」「2ランク」下げる。1点鎖線2未満の温度であれば、特に圧縮機の駆動周波数を変える指示はしない。 【0028】1度、1点鎖線2や破線3の温度以上になり、圧縮機の駆動周波数を下げる制御がなされたときは、その「1分間」凝縮温度により圧縮機の駆動周波数を下げる制御をマスキングし、「1分間」経過後また凝縮温度により、図1のグラフに従って圧縮機の周波数を制御する。すなわち凝縮温度が破線3以上であれば、圧縮機の駆動周波数を「1分間」「2ランク」下げるし、1点鎖線2以上で破線3未満の温度であれば、圧縮機の駆動周波数を「1分間」「1ランク」下げる、という具合に繰り返していく。 【0029】このように圧縮機の駆動周波数を所定時間下げることによって、凝縮温度すなわち圧縮機の吐出圧力が許容上限値(図2)を越えることのないように空気調和機の運転を制御する。 【0030】圧縮機の駆動周波数のランクは細かい制御をする部分、大まかな制御をする部分によってその「ランク」の幅は異なるが、概略「1ランク」は周波数4〜8Hzの幅であり、周波数が1Hz異なれば60rpm程の回転数変動となるから、圧縮機の駆動周波数を「1ランク」下げると、概略240〜480rpm程回転数が下がることになる。 【0031】なお、上記によると圧縮機の駆動周波数を下げるのみであるが、室内温度に対する設定温度などの運転条件で圧縮機の駆動周波数は決まってくる。ただし、上記のマスキングしている「1分間」は圧縮機の駆動周波数を上げる要求があっても、拒絶し周波数を上げることはしない。 【0032】実際には室内温度と設定温度との差が大きい運転条件下では圧縮機の駆動周波数は高くなるように制御されているのが普通であり、吐出圧力のために強制的に駆動周波数を低下させているのであるから、凝縮温度が図1における1点鎖線2未満になって、吐出圧力のために駆動周波数を低下させる必要がなくなると、運転条件の要求により、圧縮機の駆動周波数は上げられる。するとまた、吐出圧力のために駆動周波数を下げる制御に罹るという繰り返しを、室内温度と設定温度との差が小さくなるまで続くことになる。 【0033】上記が能力可変型圧縮機(インバーター方式)における通常の吐出圧力制御運転であるが、暖房運転時、凝縮器となる室内熱交換器用の室内ファンの回転数を急に低下させた場合の吐出圧力制御運転について次に記載する。 【0034】室内ファンの回転数は通常リモコン等でユーザーが指示することによって選択できる。例えば「強」1500rpm、「弱」1000rpm、「微」500rpm等である。一方空気調和機自身、室内ファンを何ランクかの回転数に分けて制御しており、室内ファンがどのランクの回転数で運転指示しているかを空気調和機は監視している。 【0035】ユーザーが「強」から「微」や、「弱」から「微」に室内ファンの回転数を低下させる指示をしたとき、風速自動運転時において室内温度が設定温度に近づいたとき、室内熱交換器の温度が低下したため空気調和機自身が強制的に室内ファンの回転数を低下させるとき等に、室内ファン回転数が低下する。 【0036】室内ファンの回転数が900rpmを越える値より600rpm以下に変化するように制御された時点から「2分間」、図1の1点鎖線2、破線3のラインをすべて「3℃」下げて、上記の吐出圧力制御運転を行う。つまり室内ファン回転数が900rpmを越える値より600rpm以下に変化したときは吐出圧力制御運転に罹り易くなる。 【0037】圧縮機の吐出圧力制御開始点となる凝縮温度(図1の1点鎖線2、破線3)に通常時よりも「3℃」も早く到達し、圧縮機の駆動周波数を下げるために、圧縮機が真の吐出圧力許容上限値(凝縮温度で換算すると図1の太実線1で示す許容上限値)を越えることがなく、圧縮機を破壊することがない。 【0038】なお、この「2分間」計時中は室内ファン回転数の監視をマスキングしているから、この間に例えばユーザーによって室内ファンの回転数が変速されても、空気調和機はあくまで室内ファン回転数が600rpm以下の低速で運転継続しているものと見做して、実際には高い回転数に戻して運転されていても無視して図1の1点鎖線2、破線3のラインを「2分間」すべて「3℃」下げて吐出圧力制御運転を行う。 【0039】室内ファンの回転数を急に低下させ室内熱交換器での凝縮性能が小さくなるために、圧縮機の吐出圧力が急上昇しても、制御開始値(凝縮温度)を「3℃」下げて吐出圧力制御を行うので、早めに吐出圧力制御が罹り、吐出圧力許容上限値を越えることはない。室内ファンの回転数を低下させた後「2分間」も経過すると、吐出圧力制御の制御開始値を通常時のレベルに戻しても吐出圧力がオーバーシュートすることはない。 【0040】上記は能力可変型圧縮機(インバーター方式)における吐出圧力制御運転であるが、能力一定型圧縮機(ノーマルタイプ)においては、室外熱交換器(蒸発器)と熱交換させるための室外ファンの運転を停止することによって圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を行う。蒸発量が減り圧縮機の仕事量が多く要求されないため、圧縮機の吐出圧力が下がるからである。 【0041】もちろん、室外ファンの運転を停止することなく、単に回転数を下げてもよいが、その効果が小さくなること、最近ではインバーター方式が大半を占め、販売価格を低減することに重きをおいた能力一定型の機種では、室外ファンの回転数制御は行わず、単にON/OFF制御している現状だからである。また、圧縮機の運転を停止することでも吐出圧力を下げることも当然できる。 【0042】上記説明は圧縮機の吐出圧力の代わりに気液2相状態での凝縮温度を測定し、圧縮機がその吐出許容圧力上限値を越えることのないように空気調和機の運転を制御する場合で説明したが、圧縮機の吐出圧力を測定して監視し、吐出圧力制御開始点となる吐出圧力基準値に所定値を減じて吐出圧力制御を早めに行うことで、圧縮機が真の吐出許容圧力を越えるのを防止できるのは言うまでもない。 【0043】次に第2の実施形態について説明する。これは上記の第1の実施形態のように、圧縮機の吐出圧力制御開始点となる凝縮温度のラインを「2分間」すべて「3℃」下げて吐出圧力制御を行う程、精密な制御をすることなく、大雑把な制御で済まそうとするもので、室内ファンの回転数を900rpmを越える値より600rpm以下に変化させたときに、圧縮機の吐出圧力が上昇すると推定して、圧縮機の駆動周波数を例えば「500rpm下げて2分間運転」するものである。この「500rpm下げて2分間運転」は前もって、いろんな状況を想定して実験を行い、これだけ圧縮機の駆動周波数を下げて2分間運転すれば、間違っても圧縮機の吐出圧力許容上限値をこえることはないと確信できる回転数低減値及び運転時間を選ぶべきものである。この「500rpm下げて2分間運転」後は室内ファンの回転数を急に低下させたための圧縮機の吐出圧力急上昇の心配はなくなり、吐出圧力がオーバーシュートすることはない。 【0044】次に第3の実施形態について説明する。これも上記の第2の実施形態と同様、大雑把な制御で済まそうとするもので、室内ファンの回転数を900rpmを越える値より600rpm以下に変化させたときに、圧縮機の吐出圧力の代わりに、気液2相状態の冷媒が通過する室内熱交換器温度を測定してその凝縮温度を知り、この値が制御判定値以上であれば、圧縮機の駆動周波数を上記の第2の実施形態同様「500rpm下げて2分間運転」するものである。凝縮温度の制御判定値ラインを図1の2点鎖線4で示している。このラインは第1の実施形態の1点鎖線2(周波数を「1ランク」下げる制御開始値)を3℃下げた値である。 【0045】第1の実施形態が吐出圧力制御開始点となる凝縮温度のラインを所定時間、所定値下げて、圧縮機の駆動周波数を「1分間」「1ランク」や「2ランク」下げるのを繰り返す等の吐出圧力制御運転であるのに、この第3実施形態では凝縮温度が制御判定値以上であれば、即座に圧縮機の吐出圧力制御運転、それも圧縮機の駆動周波数を単に「所定回転数下げて所定時間運転」するものである。このため第1実施形態よりも圧縮機の駆動周波数をより多くの回転数を素早く下げ、その時間も長くしている。つまり「500rpm下げて2分間運転」は間違っても圧縮機の吐出圧力許容上限値を越えることはないと確信できる回転数低減値及び運転時間を選ぶべきものである。 【0046】次に第4の実施形態について説明する。これも大雑把な制御であるが、室内ファンの回転数を900rpmを越える値より600rpm以下に変化させたときに、室内温度を測定し、この室温が例えば「25℃以上」であれば、圧縮機の吐出圧力が上昇すると推定して、圧縮機の駆動周波数を上記の同様「500rpm下げて2分間運転」するものである。 【0047】なお、上記第2乃至第4の実施形態はインバーター方式の場合の吐出圧力制御運転であるが、能力一定型の場合は「室外ファンを例えば2分間停止」するなどで圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転を行う。 【0048】なお本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。 【0049】 【発明の効果】本発明の空気調和機によれば、暖房運転時に室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたときに、圧縮機の吐出圧力制御開始値を所定時間、所定値下げて、運転を制御するものであるから、圧縮機が通常時の吐出圧力制御開始値に到達する前に、吐出圧力制御開始値に到達したと空気調和機が認識して、圧縮機の吐出圧力を下げる制御を行うため、圧縮機が真の吐出圧力許容上限値を越えることはなく、圧縮機を破壊することはない。 【0050】また、暖房運転時に室内ファンの回転数を所定値以下に下げる制御がなされたとき、さらに圧縮機の吐出圧力が制御判定値以上であれば、あるいは室温が所定値以上であれば、圧縮機の吐出圧力が上昇し吐出圧力許容上限値を越える虞れがあると見做して、圧縮機の吐出圧力を下げる制御を所定時間行うため、圧縮機が真の吐出圧力許容上限値を越えることはない。 【0051】また、圧縮機の吐出圧力を下げる制御運転は、圧縮機の駆動周波数を下げること、室外熱交換器(蒸発器)と熱交換させるための室外ファンの回転を停止することによって達成される。 【0052】また、気液2相状態の冷媒の凝縮温度から圧縮機の吐出圧力が分かるため、圧縮機の吐出圧力制御開始値もこの室内熱交換器における凝縮温度と比較する基準温度で代用でき、この基準温度を所定値下げて、空気調和機の運転を制御すれば圧縮機が吐出圧力許容上限値を越えることがなくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年8月7日(1998.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103296 【弁理士】 【氏名又は名称】小池 隆彌
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| 【公開番号】 |
特開2000−55485(P2000−55485A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−223846 |
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