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【発明の名称】 冷凍サイクル
【発明者】 【氏名】神谷 重信

【氏名】小倉 和幸

【氏名】板鼻 勉

【要約】 【課題】選択的に運転される複数の圧縮機1A、1Bを有し、吸入ガス冷媒が共通の戻り流路7から分岐路8A又は8Bを通って運転中の圧縮機1A又は1Bに吸込される冷凍サイクルにおいて、その架装スペースを縮小して、その実用性を向上する。

【解決手段】共通の戻り流路7に連結された圧力容器9内に分岐路8A、8Bに連結される複数のU字管10、11を設置し、これらU字管10、11の底部に油口26、28を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の圧縮機を有し、共通の戻り流路と、この共通の戻り流路から上記各々の圧縮機へ分岐される分岐路とを有する冷凍サイクルにおいて、上記共通の戻り流路に連結された圧力容器と、この圧力容器内に設置され上記各々の分岐路に連結される複数のU字管と、これら各々のU字管の底部に設けられた油口とを有することを特徴とする冷凍サイクル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラック用冷凍機に好適な冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種冷凍サイクルの1例が図3に示されている。図3において、1A、1Bは圧縮機、2は凝縮器、3は受液器、4は膨張弁、5は蒸発器、6A、6Bは逆止弁、7は共通の戻り流路、8A、8Bは分岐路で、これらによって冷媒回路が構成されている。
【0003】圧縮機1A及び1Bは冷媒回路内に並列に組み込まれている。圧縮機1Aはトラックの走行時にその走行用エンジンにより駆動され、圧縮機1Bはトラックの停車時、商用電源からの電流が供給されるモータにより駆動される。
【0004】圧縮機1Aの運転時、この圧縮機1Aから吐出されたガス冷媒は、実線矢印で示すように、逆止弁6Aを経て凝縮器2に流入してここで凝縮し、次いで、受液器3で未凝縮ガスを分離する。そして、膨張弁4で断熱膨張した後、蒸発器5で蒸発する。この後、共通の戻り流路7に入り、その上向き部21から分岐点20を通って分岐部8Aに入り、その立ち上がり部22を経て圧縮機1Aに戻る。
【0005】圧縮機1Bの運転時、圧縮機1Bから吐出された冷媒は、破線矢印で示すように、逆止弁6B、凝縮器2、受液器3、膨張弁4、蒸発器5、共通の戻り流路7、上向き部21、分岐点20、立ち上がり部23、分岐路8Bを経て圧縮機1Bに戻る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の冷凍サイクルにおいては、休止中の圧縮機1A又は1Bに冷凍機油が溜まり込むのを防止するため、共通の戻り流路7に上向き部21を形成するとともに分岐路8A、8Bにそれぞれ立ち上がり部22、23を形成している。
【0007】しかし、吸入ガス冷媒に伴われて来る冷凍機油が休止中の圧縮機1A又は1Bに流れ込まないようにするには、図4に示すように、吸入ガス冷媒の流速に対応する圧力ヘッドLを与えるために各分岐路8A、8Bの立ち上がり部22、23を非常に高く設定する必要があり、この結果、冷凍ユニットの架装に制約を受けるので、実用性を損なうという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために発明されたものであって、その要旨とするところは、複数の圧縮機を有し、共通の戻り流路と、この共通の戻り流路から上記各々の圧縮機へ分岐される分岐路とを有する冷凍サイクルにおいて、上記共通の戻り流路に連結された圧力容器と、この圧力容器内に設置され上記各々の分岐路に連結される複数のU字管と、これら各々のU字管の底部に設けられた油口とを有することを特徴とする冷凍サイクルにある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態が図1及び図2に示されている。図1に示すように、共通の戻り流路7に圧力容器9が連結され、この圧力容器9内には分岐路8Aに連結されるU字管10及び分岐路8Bに連結されるU字管11が設置されている。
【0010】図2には冷媒回路の部分的詳細が示されている。ほぼ垂直に設置された樽状の圧力容器9の側壁中段に取り付けられたニップル23に共通の戻り流路7が接続されている。
【0011】U字管10はその一端30が圧力容器9内上部に開口し、その他端は圧力容器9の頂壁を封密的に貫通して上方に伸びニップル24を介して分岐路8Aに接続されている。U字管10の底部には油口26が穿設され、また、上部には均圧穴27が穿設されている。
【0012】U字管11はその一端31が圧力容器9内上部に開口し、その他端は圧力容器9の頂壁を封密的に貫通して上方に伸びニップル25を介して分岐路8Bに接続されている。U字管11の底部には油口28が穿設され、また、上部には均圧穴29が穿設されている。他の構成は図3に示す従来のものと同様であり、対応する部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0013】しかして、共通の戻り流路7内を流れて来た吸入ガス冷媒はニップル23を経て圧力容器9内の中段に流入する。そして、圧力容器9内でその流速及び動圧が低下することによって冷凍機油はガス冷媒から分離されて圧力容器9内底部に落下してここに溜まる。
【0014】冷凍機油を分離したガス冷媒は、圧縮機1Aの運転中U字管10内にその一端開口30から吸入され、U字管10、ニップル24、分岐路8Aをこの順に通って圧縮機1Aに吸入される。
【0015】圧縮機1Bが運転中は、ガス冷媒はU字管11内にその一端開口31から吸入され、U字管11、ニップル25、分岐路8Bをこの順に通って圧縮機1Bに吸入される。
【0016】圧力容器9内底部に貯溜された冷凍機油40は、圧縮機1Aの運転中、油口26を通って徐々にU字管10内に入り、このU字管10内を流過するガス冷媒に伴われて運転中の圧縮機1Aに戻る。
【0017】圧縮機1Bが運転中は、圧力容器9内底部に貯溜された冷凍機油は油口28を通って徐々にU字管11内に入り、このU字管11内を流過するガス冷媒に伴われて運転中の圧縮機1Bに吸入される。
【0018】なお、均圧穴27、29は圧縮機1A、1Bの起動時、圧力容器9内のガス冷媒をこれら均圧穴27、29を経てU字管10、11に吸入させることにより、U字管10、11内底部に滞留している冷凍機油又は及び液冷媒が圧縮機1A、1Bに吸入されることによる液圧縮等の不具合を防止する。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、共通の戻り流路に連結された圧力容器内に各分岐路に連結される複数のU字管を設置したので、吸入ガス冷媒に伴われて来た冷凍機油は圧力容器内で吸入ガス冷媒から分離されてその底部に溜まり、油口から徐々に各U字管内に入って運転中の圧縮機に戻る。
【0020】従って、従来のように吸入ガス冷媒の流速に対応する圧力ヘッドを与えるために各分岐路に立ち上がり部を設ける必要がなくなるので、これら立ち上がり部の設置スペースを省略することができ、この結果、従来のものに比し冷凍ユニットの架装が容易となり、その実用性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成10年7月28日(1998.7.28)
【代理人】 【識別番号】100086885
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 徹 (外1名)
【公開番号】 特開2000−46445(P2000−46445A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−226591