トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F24 加熱;レンジ;換気




【発明の名称】 空気清浄器
【発明者】 【氏名】袴田 健作

【氏名】石原 浄

【氏名】萩原 裕

【氏名】宮崎 典彦

【氏名】加藤 晴一

【要約】 【課題】稼働中に発せられる耳障りな音をかき消す或いは低減化する構成を備えた空気清浄器、或いは人の耳に快く聞こえる音を発生し、聴覚からも精神的にリラックスできる環境を創出可能な空気清浄器を提供せんとするものである。

【解決手段】シロッコファンを有する空気清浄器本体1の内部に、その出力面側を外部に露出したスピーカ20を設置すると共に、シロッコファンの風量を調整する風量調整手段と、該スピーカ20を含む楽音出力手段2の出力調整を行う制御手段とを備えており、風量調整手段による風量調整量の設定値を入力し、それに基づき、該制御手段は、楽音出力手段2の出力調整を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気清浄器本体と、該空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段とを有することを特徴とする空気清浄器。
【請求項2】 空気清浄器本体と、該空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段と、前記空気清浄器本体の風量を調整する風量調整手段と、該風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを有することを特徴とする空気清浄器。
【請求項3】 前記風量調整手段は、空気清浄器本体の風量調整時に同時に揺らぎを与えることを特徴とする請求項2記載の空気清浄器。
【請求項4】 前記制御手段は、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、空気清浄器本体の風量に同期させて、出力する楽音の種類を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の空気清浄器。
【請求項5】 空気清浄器本体と、空気の汚れを感知する汚れセンサと、前記空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段と、前記センサにより感知された空気の汚れに応じて、前記空気清浄器本体の風量を調整する風量調整手段と、該風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを有することを特徴とする空気清浄器。
【請求項6】 前記風量調整手段は、空気清浄器本体の風量調整時に同時に揺らぎを与えることを特徴とする請求項5記載の空気清浄器。
【請求項7】 前記制御手段は、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、前記風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に同期させて、出力する楽音の種類を選択することを特徴とする請求項5又は6記載の空気清浄器。
【請求項8】 空気清浄器本体と、該空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段と、前記空気清浄器本体の騒音を検知する騒音センサと、該センサにより検知された騒音に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを有することを特徴とする空気清浄器。
【請求項9】 前記制御手段は、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、前記騒音センサにより検知された騒音に応じて、出力する楽音の種類を選択することを特徴とする請求項8記載の空気清浄器。
【請求項10】 前記空気清浄器本体のケース自身を、楽音出力手段の楽音を出力させる構成とすることを特徴とする請求項1〜9いずれか1つに記載の空気清浄器。
【請求項11】 前記楽音出力手段の楽音出力部の構成として、少なくともスピーカの構成を備えており、且つ前記空気清浄器本体の構成として、フィルタを少なくとも備えている場合に、前記スピーカの出力面側を反フィルタ側に向けて設置することを特徴とする請求項1〜9いずれか1つに記載の空気清浄器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】空気清浄器には、■所定のフィルタと送風ファンとを備えてなる機械フィルタ方式の構成、■フィルタ部分に電気集塵方式のものを備えてなる電気集塵方式の構成、■線状、板状或いは針状の高電圧部にて空気や空気中の汚れをイオン化してイオンの流れを作り、フィルタにイオン化された汚れを付着させるイオン方式の構成或いは■これらの複合構成などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの構成で、■の構成では、送風ファンでの吸引時に、どうしてもメカニカル音が発生する欠点がある。また■の構成では、高圧放電時に音量は小さいがパチパチといった高音を発生し、深夜などにはかなり耳障りであるという欠点がある。
【0004】本発明は以上のような問題を解決するため創案されたもので、稼働中に発せられる耳障りな音をかき消す或いは低減化する構成を備えた空気清浄器、或いは人の耳に快く聞こえる音を発生し、聴覚からも精神的にリラックスできる環境を創出可能な空気清浄器を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る空気清浄器の構成は、空気清浄器本体と、該空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段とを有することを基本的特徴としている。
【0006】上記構成において、空気清浄器本体が稼働している間に、楽音出力手段が同時に稼働するようにすれば、空気清浄器本体から出る耳障りな音をかき消す、或いは低減化することができるようになる。また人の耳に快く聞こえる音を発生することで、聴覚からも精神的にリラックスできる環境を創出できるようになる。
【0007】空気清浄器本体としては、上述のように、機械フィルタ方式の構成、電気集塵方式の構成、イオン方式の構成、或いはこれらの複合構成などのものを用いることができる。
【0008】また上記楽音出力手段から出力される楽音は、空気清浄器本体から出る耳障りな音を消す或いは低減化する趣旨からすれば、人の耳に快く聞こえる音が含まれることは言うまでもない。そればかりか音をかき消したり低減化するという趣旨からすれば、もっと広範囲にとらえることができ、騒音であっても、対象となる音をかき消したり低減することができるものであれば、本願の楽音に含まれるものとする。従って音楽に使用される音や人が楽器或いは自分の体を使って演奏することにより作られる音自然界の音(川のせせらぎ、動物の鳴き声、風の音など)などが含まれる他、空気清浄器本体より発せられるメカニカル音と逆位相の音を使用して音をかき消す場合のように、人の耳に不快に聞こえる音であっても、本願における楽音として含まれるものとする(かき消したい騒音の逆位相の音を使用するので、その音は、やはり騒音に相違ないからである)。そこで前記楽音出力手段は、風の音や波の音などの自然音を流すものや音楽を出力するものなど、楽音の出力させることができるものであればどのようなものでも良く特に限定はない。より具体的には、CDデッキやカセットテープデッキ、MDドライブ、ラジオ、テレビなどそれ自身で音を出力できる音響機器本体を用いる場合の他、後述する請求項10の構成のように、空気清浄器本体のケース自身を、楽音出力手段の楽音を出力させる構成としたり、単に内蔵スピーカを用いたりし、場合によりこれらに内蔵アンプを備えたりして、音源入力を外部から行い、それ自身では音が出力することができるだけの構成とすることもできる。
【0009】請求項2の空気清浄器は、請求項1の構成と同じ構成を備える他、更に前記空気清浄器本体の風量を調整する風量調整手段と、該風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを備えている。
【0010】上記構成では、風量調整手段による風量自動調整或いは手動調整などにより、空気清浄器本体から出される送風の風量が変わった場合に、前記制御手段が、その風量調整に応じて前記楽音出力手段の出力を制御することになる。そのため、風量が変わって、メカニカル音が著しくなった場合でも、それに対応して楽音出力手段からの出力も大きくなるため、メカニカル音をかき消したり低減化することができるようになる。反対に風量が少なくなれば、それに対応して楽音出力手段からの出力も小さくなる。その結果、空気清浄器本体の稼働中に発せられる耳障りな音をかき消す或いは低減化することができ、本来の空気浄化作用と共に、空気清浄器本体周りの環境をより向上させることができるようになる。
【0011】請求項3の空気清浄器の構成は、前記風量調整手段が、空気清浄器本体の風量調整時に同時に揺らぎを与える(風量に対して、或いは楽音出力に対して、さらにはその両方に対して揺らぎを与える)ことができるようにしたものである。風量調整時に、たとえば1/fの揺らぎを、風量変化と共に、楽音の出力(音量)にも与えることで、人にさらに心地良さを与えることができるようになり、環境改善効果はより高くなる。
【0012】請求項4の構成は、前記請求項2又は3の構成の前記制御手段に、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、空気清浄器本体の風量に同期させて、出力する楽音の種類を選択する構成としたものである。風量設定の変更があった際に、メカニカル音がうるさい場合には、かなり大きな音量として出力されても不自然でない海辺の波の音などを選択して出力できるようにし、それをかき消すことができるようにする一方、反対にメカニカル音があまり気にならない場合は、小鳥のさえずりや子守歌のように、人が聴いた場合に寝てしまえるような心地良さを味わえる楽音を出力できるようにする。それによって、空気清浄効果と相俟って生活環境乃至仕事環境の改善に大きな効果をもたらすことが可能となる。
【0013】この出力する楽音の種類としては、上述の楽音の定義で示したように、種々のジャンルの音楽の他、海辺の打ち寄せる波の音、川のせせらぎの音、小鳥のさえずり、水車や滝の音など、複数種にわたる自然音(環境音)、人の耳に快く聞こえる人工的に合成した音、或いはこれら音楽や自然音、人工音の混合など、様々な種類のものを用いることができる。場合により、空気清浄器本体より発せられるメカニカル音と逆位相の音を選ぶこともでき、そのようにすることで、該メカニカル音がうるさくなった時は、この逆位相の音を選択することで、メカニカル音を完全にかき消すこともできる。
【0014】請求項5の構成は、空気清浄器本体と、空気の汚れを感知する汚れセンサと、前記空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段と、前記センサにより感知された空気の汚れに応じて、前記空気清浄器本体の風量を調整する風量調整手段と、該風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを有することを特徴としている。
【0015】本構成では、汚れセンサを備え、且つ前記風量調整手段が、該センサに感知された空気の汚れに応じて風量調整を行うようにすることで、空気の汚れが著しい時に、空気清浄器本来の機能である空気浄化能力を高めるようにしている。逆に空気の汚れがそれほどない場合は、空気浄化能力を落とし、静かな状態で運転を行うことになる。その際、前記制御手段により空気の汚れに対応して調整された風量変化に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御するようにしたのが本構成である。このような汚れセンサとしては、埃を検知する埃センサやガス(COやCOなど)を検知するガスセンサなどがある。
【0016】請求項6の構成は、請求項5の構成の場合に、風量調整手段が、空気清浄器本体の風量調整時に同時に揺らぎ(風量についての揺らぎ、楽音出力に対する揺らぎ、或いはその両方に対する揺らぎ)を与える構成としたものであり、その趣旨は、上記請求項3の構成と同じである。
【0017】請求項7の構成は、請求項5又は6の構成の制御手段に、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、前記風量調整手段による空気清浄器本体の風量調整に同期させて、出力する楽音の種類を選択する構成としたものである。この場合も、出力する楽音の種類としては、種々のジャンルの音楽の他、海辺の打ち寄せる波の音、川のせせらぎの音、小鳥のさえずり、水車や滝の音など、複数種にわたる自然音(環境音)、人が心地良く思う人工的に合成した音、或いはこれら音楽や自然音、人工音の混合など、様々な種類のものを用いることができる。場合によって、空気清浄器本体より発せられるメカニカル音と逆位相の音を選ぶこともでき、そのようにすることで、該メカニカル音がうるさくなった時は、この逆位相の音を選択することで、メカニカル音を完全にかき消すこともできる。
【0018】請求項8の構成は、空気清浄器本体と、該空気清浄器本体に少なくともその一部の構成が備えられた楽音出力手段と、前記空気清浄器本体の騒音を検知する騒音センサと、該センサにより検知された騒音に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御する制御手段とを有することを特徴としている。
【0019】本構成では、騒音センサを備え、制御手段が、該センサにより検知された騒音に応じて、前記楽音出力手段の出力を制御することになる。すなわち、空気清浄器本体から発せられる騒音がうるさくなった場合(送風ファンのメカニカル音がうるさくなったり、イオン方式の構成でパチパチという耳障りな音が連続的になるような場合)に、その騒音の大きさや種類(上記複数の方式の混合構成の場合に、送風ファンによるメカニカルな騒音かパチパチといった高音部を中心とする騒音かといった種類の違いを感知する場合も含む)などによって、前記制御手段が、楽音出力手段の出力制御を行うことになる。
【0020】請求項9の構成は、請求項8の構成の場合に、前記制御手段が、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、前記騒音センサにより検知された騒音の大きさや種類などに応じて、出力する楽音の種類を選択する構成としたものであり、その趣旨は、上記請求項7の構成と同じである。尚、請求項5以下の汚れセンサや請求項8以下の騒音センサを備える構成の場合のように、センサの検出によって空気清浄器や楽音出力手段が作動する場合の他、タイマを備えていて、セットされた所定の時間にこれらが作動するようにしても良い。
【0021】以上の請求項1〜9の構成において、楽音出力手段の少なくともその構成の一部としてスピーカを用いる場合に、音域別に分けた(低音・中音・高音領域出力専用の)スピーカを設置するようにしても良い。また同じ音域のスピーカを、その位置を変え、複数個取り付けるようにしても良い。すなわち1つだけでは音量が少なく風切り音の騒音にかき消されてしまう場合に、スピーカを2つ以上もうけることで、音量の確保と位置の違いによる風の効果が異なるため、音質に変化を与えられる。具体的には、風の通路でファンとの位置を変えたり、送風量又は送風時の音の大きさにより、自動的にスピーカの数を切り替える。さらにファンフレーム(たとえばシロッコファンであればそのスクロール)にスピーカを取り付けるようにすると、風による音響効果を顕著に表すことができるようになる。またファンとスピーカとを一体化することにより取り付けが容易となる。
【0022】請求項10の構成は、請求項1〜9の構成における楽音出力手段の構成につき、空気清浄器本体のケース自身を、該楽音出力手段の楽音を出力させる構成とすることを特徴としている。たとえば、圧電素子などの振動体を空気清浄器本体のケースに取付け、該ケースをスピーカ代わりにするような構成が考えられる。そのようにすることで、スピーカのための設置スペースが不要になり、省スペース化が図られる。また部品の填装数を少なくでき、生産効率を上げることができるようになる。さらに小さな振動体でも、ケースの大きさ次第で低音域・全周波数領域でフラットな音響特性が得られるようになる。加えてケース自身が導風を兼ねている場合が多く、風の通路に相当するため、風による音響効果も期待できる。
【0023】さらに請求項11の構成は、前記楽音出力手段の楽音出力部の構成として、少なくともスピーカの構成を備えており、且つ前記空気清浄器本体の構成として、フィルタを少なくとも備えている場合に、前記スピーカの出力面側を反フィルタ側に向けて設置することを特徴としている。
【0024】これは、フィルタを備えた空気清浄器本体にスピーカを設置する場合、スピーカの出力面側が該フィルタに向けられていると、スピーカから出力された楽音はフィルタに吸音されてしまい、本構成の本来の効果が得られにくくなるからである。
【0025】またスピーカの後ろには、正面(出力面)より発生する音と逆位相の音が発生する。その両方の音が合わさると音が消えてしまう。本構成により、その逆位相の音をフィルタで吸音してしまうことで、正面側から出力される音が減少することがなくなり、音量が得やすくなる。
【0026】さらに空気清浄器本体の構成として、空気の流れの下流側に送風ファンをまたその上流側にフィルタを備えている場合には、請求項11の構成として、前記送風ファンとフィルタの間に、該送風ファンに向けてスピーカを設置する(スピーカの出力面側を反フィルタ側に向けて設置する)と良い。楽音出力手段による楽音の出力側で、送風ファンによる送風のための空気吸引が行われ、出力された楽音が風の影響を受けて、レスリー、ビブラート、トレモロ、トレミュラント効果やコーラスなどの音響効果が付加されることになる。これらの音響効果は、送風の仕方で変わり、そのため、ユーザによる風量調整手段の制御の仕方で、これらの音響効果の選択を行うことができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1〜図16は発明を実施する形態の例を示すものである。
【0028】図1は、シロッコファンにより空気清浄器本体が構成される場合の本発明の実施例構成を示す斜視図である。本構成では、空気清浄器本体1の内部にシロッコファンを備えていて、該本体1の内部に楽音出力手段2の一部を構成するスピーカ20を設置している。このスピーカ20の出力面側は本体1の上部に露出している。また、楽音出力手段2は、音源を外部から入力する方式を採用しており、図には入力された楽音の音響操作を行うための音響操作部21と、前記スピーカ20が示されている。
【0029】図中30は、空気清浄器本体1のシロッコファンの風量を調整する風量調整手段(図示なし)のコントロール部である。また本構成では、図示していないが、楽音出力手段2のアンプ部(図示なし)の出力調整を行うCPUなどの構成からなる制御手段を備えており、前記コントロール部30から風量調整量の設定値を入力し、それに基づき、該制御手段は、楽音出力手段2のアンプ部の出力調整を行う。
【0030】図2は、上記図1とほぼ同様な構成を備えた空気清浄器の内部構成を示す概略断面図である。本構成では、上述のように、空気清浄器本体1の内部にシロッコファン10を備えている。また本構成では、上記の構成と異なり、シロッコファンのスクロール(ダクト)11に、スピーカ20が設置(その出力面側がダクト内部に向けて設置)されており、そのため、図1のように、スピーカ20が空気清浄器本体1の外面に露出していない。このようにすると、スピーカ20から出力された出力された楽音がシロッコファン10の風の影響を受けて、レスリー、ビブラート、トレモロ、トレミュラント効果やコーラスなどの音響効果が付加されることになる。
【0031】図3は、同じくシロッコファン10を備えた空気清浄器本体1に適用された本発明の別の実施形態構成を示している。本構成では、シロッコファン10のスクロール11に圧電素子22を設置することで、スクロール11自体を楽音出力手段2の共鳴体にしている。そのようにすれば、上記実施形態構成とは異なり、楽音出力手段2の楽音出力構成を別構成として設置する必要がなくなって、省スペース化が図れ、且つ送風に乱流を与える余計な構成もなくなって、送風効率も良くなる。そればかりかスクロール11自体が大きい構成であるため、圧電素子22自体では得られない、低音領域・全周波数領域において、フラットな音響特性が得られるようになる。
【0032】図4は、たとえば鳥の鳴き声などの擬音を鳴らすことができる笛23を備え、空気清浄器本体1に同じくシロッコファン10を有する本願請求項1の発明の実施形態構成を示している。本構成では、これまでの構成とは異なり、楽音出力手段2の構成として、前記笛23と、その笛23の空気流入用の孔の開閉を行う蓋23aと、蓋23aの開閉をコントロールするアクチュエータ(図示なし)とを有しており、アクチュエータで蓋23aの開閉を行うことで、必要な時に(風量が上がったり、メカニカル音が大きくなった場合などに)、自動的に或いは手動で、笛23の空気流入用の孔に、シロッコファン10の送風を入れ、笛23を鳴らし、擬音を発生させる。アクチュエータによる蓋23aの開閉の度合い及びシロッコファン10の送風量やその強さにより擬音の音色が変わるので、ユーザに心地良い音を与える開閉の度合いを予めいくつかセットしておき、シロッコファン10の送風量やその強さによって、その開閉の度合いを調整するようにすれば良い。
【0033】図5は、空気清浄器本体1に同じくシロッコファン10を有する本願請求項8の発明の実施形態構成を示している。本構成では、シロッコファン10のスクロール11の出側内部に楽音出力手段2の一部を構成するスピーカ20を備えると共に、同じくスクロール11内にその内部の騒音を検知する騒音センサ5を構成するマイクロフォン50を設置しており、さらに、該マイクロフォン50に制御手段(図示なし)がつながっていて、検知された騒音に応じて、前記楽音出力手段2のスピーカ20の出力を制御し、騒音を低減化するようにしている。すなわち、空気清浄器本体1のシロッコファン10のメカニカル音がうるさくなった場合に、その騒音の大きさによって、前記制御手段が、スピーカ20からの出力制御を行うことになる。尚、図中51はモニタ用スピーカである。
【0034】図6は、機械フィルタ方式の構成、電気集塵方式の構成、イオン方式の構成或いはこれらの複合構成などのどの空気清浄器にも適用できる本発明構成の実施形態を示す構成概略図である。音源を外部から入力するタイプの構成であり、空気清浄器本体1と、該空気清浄器本体1内にその一部を構成するスピーカ20a及び20bの設置された楽音出力手段2とを有している。上述のように、楽音出力手段2は、以上のスピーカ20a及び20bの構成の他、外部に音源24を備え、また該音源24とスピーカ20a及び20bとの間に、空気清浄器本体1内に内蔵されたアンプ25及びコントロ−ル回路となる制御手段4(本構成では一体的になっている)を有している。この空気清浄器本体1が送風ファンを備える構成の場合、その送風量をコントロールする風量調整手段3を備えているものが多い。そのような構成の場合、該風量調整手段3による風量調整量の設定値を入力し、それに基づき、該制御手段4は、楽音出力手段2のアンプ25の出力調整を行う。
【0035】図7は、図6の構成とほぼ同じであるが、スピーカ20a及び20bの構成とアンプ25及びコントロ−ル回路となる制御手段4の構成が空気清浄器本体1の側部に一体的に設置された構成である。その他の構成は、図6と同じなので、詳細は省略する。
【0036】図8は、機械フィルタ方式の空気清浄器に適用された本発明構成の実施形態を示す斜視図である。本構成では、シロッコファンタイプの空気清浄器本体1に、楽音出力手段2の一部を構成する内蔵スピーカ20a及び20bと、ボックス60とが内蔵されている。このボックス60は、楽音出力手段2の残りの一部を構成する内蔵音源及びアンプと、シロッコファンの送風量をコントロールする風量調整手段3と、コントロール回路となる制御手段4とが一体的に組み込まれて構成されている。図中12はシロッコファンの空気吸入口、13は同ファンの排気口、31は風量調整手段3をリモコンとその受信及びコントロール回路で構成した場合のリモコン電磁波を受信する受信部、32は風量調整手段3により調整された風量の表示(強、中、弱)を行う表示部、40は楽音情報表示部である。さらに空気吸入口12の内部には汚れセンサ(図示なし)が内蔵されており、後述するように汚れモードで自動制御がリモコンによって選択された場合、該汚れセンサで検知された空気の汚れの程度に応じて、風量調整手段3がシロッコファンの風量調整を行う。
【0037】本構成では、制御手段4に、楽音出力手段2の出力を制御するだけでなく、出力する楽音の種類を選択する機能を同時に備えていて、空気清浄器本体1の風量に同期させて(風量調整手段3の風量調整値に応じて)、出力する楽音の種類を選択するようになっている。前記楽音情報表示部40は、その種類を表示するようになっている。この楽音の種類には、小鳥のさえずり(又は子守歌)、森の水車、滝の音、海辺の波の音・カモメの鳴き声があり、これらに対応した音源が楽音出力手段2に夫々セットされている。そしてこれらの音源が、制御手段4により、風量の強中弱の違いによって変更される。また本構成では、風量調整手段3に揺らぎモードを備えていて、リモコンにより該モードにセットされると、シロッコファンから吹き出される送風と楽音出力手段2の出力に揺らぎを与えるようになっている。さらにリモコンにより汚れモードの自動制御が選択された場合、該汚れセンサで検知された空気の汚れの程度に応じて、風量調整手段3がシロッコファンの風量調整を行う。以上の揺らぎモード選択と汚れモードの自動制御が選択された場合も、制御手段4により、上記音源が変更される。
【0038】図9は、リモコンで風量設定を行った場合の、本構成の風量調整手段3及び制御手段4の処理フローを示すフローチャートである。リモコンにより、モード中の風量を選択(たとえば弱)する(ステップS101)。風量調整手段3により風量の設定が行われる(ステップS102)。それに応じてシロッコファンのモータスピードをコントロールする回路で、モータスピードを制御する(ステップS103)。そしてシロッコファンがその回転スピードで回転する(ステップS104)。他方、前記ステップS102の風量設定と同時に、その設定値を制御手段4に送り、該制御手段4により、出力される楽音の種類の選択を行い、楽音出力手段2にセットする(ステップS105)。たとえば風量が弱にセットされていれば、小鳥のさえずりを出力するように制御手段4が選択を行う。このセットは具体的には、楽音出力手段3に対し、小鳥のさえずりを出力する音源を選択することで行われる。該音源からアンプにその楽音信号を送る(ステップS106)。そしてアンプで該信号の増幅を行い、スピーカ20a及び20bから出力する(ステップS107)。
【0039】図10は、リモコンで送風に揺らぎを与える揺らぎモードの選択を行った場合の、本構成の風量調整手段3及び制御手段4の処理フローを示すフローチャートである。リモコンにより、モード中の揺らぎモードを選択する(ステップS201)。風量調整手段3により送風に揺らぎを与える設定が行われる(ステップS202)。それに応じてシロッコファンのモータスピードをコントロールする回路で、モータスピードを制御する(ステップS203)。そしてシロッコファンは所定のシーケンスで回転スピードの変更を行いながら、回転する(ステップS204)。他方、前記ステップS202の送風に揺らぎを与える設定と同時に、その揺らぎモード選択信号を制御手段4に送り、該制御手段4により、出力される楽音の種類の選択を行い、楽音出力手段2にセットする(ステップS205)。たとえば海辺の波の音・カモメの鳴き声を出力するように制御手段4が選択を行う。このセットは具体的には、楽音出力手段3に対し、海辺の波の音・カモメの鳴き声を出力する音源を選択することで行われる。該音源からアンプにその楽音信号を送る(ステップS206)。そしてアンプで該信号の増幅を行い、スピーカ20a及び20bから出力する(ステップS207)。本構成では、以上の楽音出力にも揺らぎが与えられているので、海辺の波の音・カモメの鳴き声の出力にも揺らぎが付与されている。
【0040】図11は、リモコンで汚れモードの自動制御の選択を行った場合の、本構成の風量調整手段3及び制御手段4の処理フローを示すフローチャートである。リモコンにより、モード中の汚れモードの自動制御を選択する(ステップS301)。風量調整手段3に汚れモードの設定が行われる(ステップS302)。すなわち汚れセンサにより空気の汚れを検出し、汚れがひどくなると、シロッコファンの回転数をそれに応じて上昇させ、反対に汚れが少なくなると、ファンの回転数をそれに応じて下げる。このモード設定の結果、風量調整手段3におけるファンのモータスピードをコントロールする回路で、モータスピードを制御する(ステップS303)。そしてシロッコファンは以上のコントロールを受けながら回転する(ステップS304)。他方、前記ステップS302の汚れモードの設定と同時に、その汚れモード選択信号を制御手段4に送り、該制御手段4により、出力される楽音の種類の選択を行い、楽音出力手段2にセットする(ステップS305)。たとえば海辺の波の音・カモメの鳴き声を出力するように制御手段4が選択を行う。このセットは具体的には、楽音出力手段3に対し、海辺の波の音・カモメの鳴き声を出力する音源を選択することで行われる。該音源からアンプにその楽音信号を送る(ステップS306)。そしてアンプで該信号の増幅を行い、スピーカ20a及び20bから出力する(ステップS307)。本構成では、以上の楽音出力に対する調整もなされているので、空気の汚れに対応して海辺の波の音・カモメの鳴き声も音量調整がなされることになる。
【0041】下記表1は、以上詳述した図9〜図11のモード選択に応じて制御手段4が選択を行う楽音の種別を表にしたものである。
【0042】
【表1】

【0043】このように、制御手段4により、モード設定の違いに対応させて出力する楽音の種類を選択できるようにしているので、風量設定の変更があった際に、メカニカル音がうるさい場合には、かなり大きな音量として出力されても不自然でない海辺の波の音などを選択して出力できるようにし、それをかき消すことができるようになる。一方、反対にメカニカル音があまり気にならない場合は、小鳥のさえずりや子守歌のように、人が聴いた場合に寝てしまえるような心地良さを味わえる楽音を出力できるように設定される。それによって、空気清浄効果と相俟って生活環境乃至仕事環境の改善に大きな効果をもたらすことが可能となる。
【0044】図12は、図8の空気清浄器の構成の一部を変えた別の実施形態構成を示す斜視図である。本構成では、スピーカ20a及び20bは空気清浄器本体1の両側に一体的にセットされ、またボックス60が該空気清浄器本体1の上面に設置された構成である。その他の構成は、図8と同様なので、詳細は省略する。
【0045】図13〜図15は、請求項11に係る発明の実施形態を示す構成概略図である。図中空気清浄器本体1内には、空気の流れの上流側よりプレフィルタ14、電気集塵ユニット15、脱臭フィルタ16、送風ファン17が備えられている。これらは全て、スピーカ20の出力面側をフィルタ14又は16設置面と反対側に設置している。フィルタ14又は16を備えた空気清浄器本体1にスピーカ20を設置する場合、スピーカ20の出力面側が該フィルタ14又は16に向けられていると、スピーカ20から出力された楽音は該フィルタ14又は16に吸音されてしまうからである。
【0046】またスピーカ20の後ろには、正面(出力面)より発生する音と逆位相の音が発生する。その両方の音が合わさると音が消えてしまう。本構成により、その逆位相の音をフィルタ14又は16で吸音してしまうことで、正面側から出力される音が減少することがなくなり、音量が得やすくなる。その場合図16に示すように、スピーカ20の出力面をフィルタ14又は16と同一の面になるように該スピーカ20をフィルタ14又は16に埋め込んでセットすると、スピーカ20背面より発生した音が出力面側に回り込まず、音圧の低下をより一層防ぐことができるようになる。
【0047】さらに図13や図15のように、空気清浄器本体1の構成として、空気の流れの下流側に送風ファン17をまたその上流側にフィルタ16を備えている場合には、請求項11の構成として、前記送風ファン17とフィルタ16の間に、該送風ファン17に向けてスピーカ20を設置することで、楽音出力手段2による楽音の出力側で、送風ファン17による送風のための空気吸引が行われ、出力された楽音が風の影響を受けて、レスリー、ビブラート、トレモロ、トレミュラント効果やコーラスなどの音響効果が付加されることになる。これらの音響効果は、送風の仕方で変わり、そのため、ユーザによる風量調整手段の制御の仕方で、これらの音響効果の選択を行うことができるようになる。
【0048】尚、本発明の空気清浄器は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1〜11記載の空気清浄器によれば、空気浄化と共に、稼働中に発せられる耳障りな音をかき消す或いは低減化することができるようになり、或いは人の耳に快く聞こえる音を発生し、聴覚からも精神的にリラックスできる環境を創出することが可能となるため、生活環境乃至仕事環境の改善に大きな効果をもたらすことができるようになるという優れた効果を有している。
【0050】また空気清浄器本体の風量変更に伴って、楽音の出力を制御(出力の大きさ乃至出力する楽音の種類の変更)できるようにすることで、風量変更と共に空気清浄器本体から発せられる耳障りな音を、その大きさに合わせて或いはその音の性質に合わせて、効果的にかき消すことができるようになる。
【0051】さらに請求項11の構成のように、スピーカの出力面側を反フィルタ側に向けて設置することで、スピーカから出力された楽音がフィルタに吸音されてしまうことがなくなり、上記本発明の効果はより効果的に得られるようになる。またスピーカの後ろから発生する逆位相の音をフィルタで吸音してしまうことで、正面側から出力される音が減少することがなくなり、音量が得やすくなる。
【0052】さらに空気清浄器本体の構成として、空気の流れの下流側に送風ファンをまたその上流側にフィルタを備えている場合に、前記送風ファンとフィルタの間に、該送風ファンに向けてスピーカを設置すると、楽音出力手段による楽音の出力側で、送風ファンによる送風のための空気吸引が行われ、出力された楽音が風の影響を受けて、レスリー、ビブラート、トレモロ、トレミュラント効果やコーラスなどの音響効果が付加されることになるという、これまでにない効果を得られるようになる。
【出願人】 【識別番号】000001410
【氏名又は名称】株式会社河合楽器製作所
【出願日】 平成11年1月11日(1999.1.11)
【代理人】 【識別番号】100086863
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 英世
【公開番号】 特開2000−205615(P2000−205615A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−3587