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【発明の名称】 空気調和機
【発明者】 【氏名】高橋 和義

【氏名】佐々木 孝

【氏名】石田 一博

【氏名】平澤 晴之

【氏名】山下 哲央

【氏名】地口 聡

【氏名】川野 将俊

【要約】 【課題】冷凍サイクルを備えた空気調和機に正転・逆転の切換可能な渦流ファンを使用する換気用送風機を備え、室内外の環境検知結果に基づき給気排気を効率的に行い、新鮮な室外空気により室内汚染空気を低減すること、さらに、換気用送風機を利用した外気冷房や配管の廃熱等と換気用ダクトとの熱交換を利用することにより空気調和機の省エネを簡易な構造と安価なコストで達成すること。

【解決手段】空気調和機の据え付け時に空けた壁穴に冷媒配管と、ドレンホースと、電気線と、換気用ダクトとを挿通し、この換気用ダクトを利用した給気および室内空気の室外への排気を行うと共に、換気用ダクトは冷媒配管と熱交換可能な構成としたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷媒配管と、ドレンホースと、電気線と、ダクトとを一つの壁穴に挿通したセパレート型の空気調和機において、前記ダクトを換気用ダクトとして利用した換気用送風機を備え、この換気用送風機は室外空気の室内への給気および室内空気の室外への排気を行うと共に、前記換気用ダクトは前記冷熱配管と熱交換が可能な構成としたことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】 前記換気用送風機には正転・逆転の切換可能な渦流ファンを使用することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】 室内機に設けられた前記換気用送風機の給・排気口より送風される空気を利用して、前記室内機の吹き出し口より送風される空調空気の風向や温度を制御することを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室内機。
【請求項4】 前記室内機に設けられた前記換気用送風機の給・排気口を前記室内機の吹き出し口の下部または左右いずれかの横部へ配置するとともに、前記給・排気口には風向コントロールベーンを取付可能としたことを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
【請求項5】 前記換気用送風機の給・排気口を室内機の吸込口近くの左右いずれかに配置し、前記換気用送風機にて給気された室外空気が空気清浄用フィルターと熱交換器を通過後前記室内機の吹き出し口より送風される構成としたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項6】 前記換気用送風機の給・排気口または通風路途中または室外側ダクトのいずれかに空気清浄用フィルターを取り付けることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項7】 室内および室外の環境を検知する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷凍サイクルを備えた空気調和機に係り、外気を室内への給気および室内空気を室外への排気を行う換気装置を備えることにより快適な室内空間を創出する空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、換気装置には、給気だけのものと、排気だけのもの、または給気・排気同時のものとがある。給気だけのものと排気だけのものとは、どちらか一方だけとなり使い道が限定される。また、給気・排気同時のものは、送風機を2台使用するため構成が複雑かつ装置の大型化となる。しかも、単純に空気調和機に換気装置を設けると、空気調和機用の壁穴と換気装置用の壁穴の2つ必要になり据え付け工事が面倒となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、給気・排気同時の換気装置は、構成が複雑かつ装置が大型となる。そして、単純に空気調和機に換気装置を設けると、空気調和機用の壁穴と換気装置用の壁穴が必要になり、据え付工事が面倒という問題点があった。
【0004】この発明にかかる問題点を解消するためになされたもので、冷凍サイクルを備えた空気調和機に正転・逆転の切換可能なファンを使用する換気用送風機を備え、室内・外の環境検知結果に基づき給気・排気を効率的に行い、新鮮な室外空気により室内汚染空気を低減することを目的とする。さらに、換気用送風機を利用した外気冷房や配管の廃熱等と換気用ダクトとの熱交換を利用することにより空気調和機の省エネを簡易な構造と安価なコストで達成する事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る空気調和機は、この空気調和機の据え付け時に空けた壁穴に冷媒配管と、ドレンホースと、電気線と、換気用ダクトとを挿通し、この換気用ダクトを利用した換気用送風機を備え、この換気用送風機は室外空気の給気および室内空気の室外への排気を行うと共に、換気用ダクトは冷媒配管と熱交換が可能な構成としたものである。
【0006】また、換気用送風機には正転・逆転の切換可能な渦流ファンを使用したものである。
【0007】また、換気用送風機の給・排気口より送風される空気を利用して、室内機より送風される空気の風向や温度を制御するものである。
【0008】また、室内機に設けられた換気用送風機の給・排気口を室内機の吹き出し口下部または左右いずれかの横部へ配置するとともに、給・排気口には、風向コントロールベーンを取付可能としたものである。
【0009】また、換気用送風機の給・排気口を室内機の吸込口近くの左右いずれかに配置し、換気用送風機にて給気された室外空気が空気清浄用フィルターと熱交換器を通過後室内機の吹き出し口より送風される構成としたものである。
【0010】また、換気用送風機の給・排気口または通風路途中または室外側ダクトのいずれかに空気清浄用フィルターを取り付けるものである。
【0011】また、室内および室外の環境を検知する手段を設けたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。図1〜3はこの発明の実施の形態1を示す図で、図1は換気用送風機の分解斜視図、図2は換気用送風機を備えた空気調和機の室内機の斜視図、図3は換気用送風機を備えた空気調和機の室内機の断面図である。図1において、1は送風機で、2はファン5を駆動する正転・逆転可能なモーター、ファン5は複数個のブレード3をその主板4の両端面に起立させた形状になっており、6は上記モーター2の出力軸、7は出力軸6にファン5を固定する固定ナット、8は環状の通風路9を有しファン5を収納するケーシング、10はケーシング8の通風路9の始端に開口した給気口(排気口)、11は同終端に開口した排気口(給気口)、12はモーター2をケーシング8に固定するモーターカバー、13は通風路途中に設けたフィルター、14は室内・外の環境を検知するセンサーとで構成される。なお、換気用送風機1は空気調和機の室内機15に図2、図3に示すように設けられている。
【0013】壁穴一つで冷媒、給排換気の配管を集約できる構造なので、リサイクル処理時に壁穴貫通部分に相当する箇所でこれらを束ねることができ、長い配管が四方八方へ広がって作業がしにくくなったり、解体機から飛び出したりすることを防止できる。
【0014】また、冷媒配管と換気用ダクト(給排換気の配管)との熱交換による廃熱の有効利用により空気調和機の快適な室内環境の提供ならびに省エネルギーに寄与する。
【0015】ファン5は、正転・逆転の切換可能な渦流ファンを使用した。この渦流ファンであるファン5は複数個のブレード3を等間隔に主板4の両端面に半ピッチずらして起立させている。これにより幅が薄くかつ正転・逆転可能なファン5になっている。なお、モーター2の駆動により渦流ファン5が回動し、室内(室外)空気は給気口(排気口)10を通過しケーシング8の通風路9に導入され、ファン5のブレード3と通風路9により徐々に昇圧されて排気口(給気口)11より室外(室内)へ放出される。
【0016】また、図1に示すように、換気用送風機の通風路途中に設けた室内外の環境を検知するセンサー14にて検知された環境状態に合わせた空調コントロールをする。
【0017】ファン5として、渦流ファンを使用したものを示したが、これに限定されず、正転・逆転可能なものであれば、他の形式のものでもよい。
【0018】また、正転・逆転可能な1台の換気用送風機を使用し、1つの風路で給排気を行うものを示したが、2つの風路で給気と排気を行うものでもよい。
【0019】実施の形態2.図4〜6はこの発明の実施の形態2を示す図で、図4は室内機の吹き出し口下部における給・排気口の位置を示す斜視図、図5はその断面図、図6は室内機の吹き出し口下部における給・排気口に風向コントロールベーン取付時の断面図である。空気調和機の室内機の吹き出し口16の下部に換気用送風機より送風される空気の給・排気口17を設け、この給排気口より均一に室外空気を送風し、適切な空調コントロールをする。また、図6に示すように給・排気口にベーン18を付けた場合には給・排気口17からの風向を空気調和機の運転状態に合わせてコントロールする。
【0020】上述の実施の形態によれば、換気用送風機の給気口を室内機の吹き出し口下部に配置し、給気口を換気用送風機から離れる方向に開口面積が大きくなるように開口部を数カ所設けたダクト形状にするとともに、その開口部下流側に風向コントロールベーンを取付可能としたから室外空気を室内へ均一な送風が可能になり、冷房時に換気用送風機の給気口からの送風にて空調空気の降下を下方より抑制し、急な冷気の舞さがりを防ぐ。
【0021】実施の形態3.図7は、この発明の実施の形態3を示す図で、室内機における給・排気口の位置を示す斜視図である。空気調和機の室内機において、換気用送風機給・排気口19を熱交換器横に設け、給気された室外空気を空気清浄用フィルターと熱交換器を通過させてから室内に吹き出すことにより空調コントロールする。
【0022】上述の実施の形態によれば、換気用送風機よりの給気による室外空気は、必ず室内機にある空気清浄用フィルターと熱交換器を通過するので、室外空気の温度または花粉や埃に依らず、換気用送風機による給気が可能となる。
【0023】実施の形態4.図1の通風路途中に設けたフィルター13に空気清浄機能を設け、室外空気の室内側への給気時には埃や汚染物質を除去後新鮮な空気にして室内空間へ供給する。また、この室外空気は室内機にある空気清浄用フィルターを通さなくても室内側への給気ができる。
【0024】実施の形態5.図1において、14は室内・外の温度、湿度、空気汚染度等の環境を検知するセンサーであり、通風路途中に設けることにより室・内外の環境が検知可能となる。室内外の環境を検知する手段としてダクト内にセンサーを付けるから室内外の環境状態に応じて、換気用送風機による給・排気を行い常に快適な室内環境を維持できる。
【0025】
【発明の効果】この発明に係る空気調和機は、空気調和機を据え付ける際に空けた壁穴に冷媒配管と、ドレンホースと、電気線と、換気用ダクトとを挿通するものとしたから一つの壁穴にてこれらを共有することにより、新たに換気ダクト用の壁穴を空ける必要がなく、壁穴一つで換気機能付き空気調和機の据え付けが容易となる。また、冷媒配管と換気用ダクトとの熱交換による廃熱の有効利用により、空気調和機の快適な室内環境の提供ならびに省エネに寄与する。さらに、換気用送風機は室内機または室外機のどちらか都合の良い方に備えることが可能である。
【0026】また、換気用送風機には正転・逆転の切換可能な渦流ファンを使用したから、迅速な給気・排気の切換、両方向への安定した風量ならびにブレード半ピッチずらしによる回転音の低減、かつ装置のコンパクト化ならびに容易な構造かつ安価なコストが実現可能となる。
【0027】また、換気用送風機の給・排気口より送風される空気を利用して空気調和機より送風される空気の風向や温度の制御することにより、室内機の気流制御と換気用送風機よりの送風を利用し、広範囲な気流制御、および均一な室内空調が可能となり、さらなる快適な室内環境の提供を行うことができる。また、外気冷房による省エネ効果や室内空気を新鮮に保つ効果もある。
【0028】また、換気用送風機の給気口を空気調和機の室内機の吹き出し口下部または左右いずれかの横部へ配置するとともに、給・排気口には風向コントロールベーンを取付可能としたから、室外空気を室内側へ均一な送風が可能となり、空気調和機の室内機の冷房運転時には換気用送風機の給気口からの送風にて室内機により冷やされた吹き出し空気の降下を下方より抑制し、急な冷気の舞さがりを防ぐことが可能となる。
【0029】また、換気用送風機にて給気された空気は、室内機側の吸込み口の上流側へ吹き出す構成にしたので、換気用送風機よりの給気による室外空気は必ず室内機にある空気清浄用フィルターと熱交換器を通過するので、室外空気の温度または花粉や埃に依らず換気用送風機による給気が可能となる。
【0030】また、換気用送風機の通風路途中に空気清浄用フィルターを付けたから室外空気の花粉や埃等が除去される。また、この室外空気は室内機にある空気清浄用フィルターを通さなくても室内側への給気可能である。
【0031】また、室内および室外の環境を検知する手段を設けたので、室内および室外の環境状態に応じて、換気装置による給・排気を行い常に快適な室内環境を維持可能となる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−193269(P2000−193269A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−366186