| 【発明の名称】 |
空気調和装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 貴弘
【氏名】坂本 真一
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| 【要約】 |
【課題】機種などによって特性が異なる室外ユニットと室内ユニットとを組み合わせた際にも空調機器を最適に制御し得るようにする。
【解決手段】室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う。室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)は、個々の特性を示す特性値を記憶している。この特性値に基づいて各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の制御モデルを構築する。この構築された制御モデルに基づき空調機器(21,31,…)を制御するための制御パラメータを生成する。この制御パラメータに基づいて空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置であって、上記熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値を記憶する記憶手段(2A,3A)と、該記憶手段(2A,3A)から特性値を受信すると、該特性値に基づいて各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の制御モデルを構築する構築手段(41)と、上記構築手段(41)が導出した制御モデルに基づき上記空調機器(21,31,…)を制御するための制御パラメータを生成する生成手段(42)と、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて上記空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)とを備えている空気調和装置。 【請求項2】熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置であって、予め定められた基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶する記憶手段(2A,3A)と、上記基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値を予め記憶し、上記記憶手段(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準特性値を補正して各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の制御モデルを構築する構築手段(41)と、上記構築手段(41)が導出した制御モデルに基づき上記空調機器(21,31,…)を制御するための制御パラメータを生成する生成手段(42)と、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて上記空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)とを備えている空気調和装置。 【請求項3】熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置において、予め定められた基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶する記憶手段(2A,3A)と、上記基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の空調機器(21,31,…)を制御するための基準制御パラメータを予め記憶し、上記記憶手段(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準制御パラメータを補正して上記空調機器(21,31,…)の制御パラメータを生成する生成手段(42)と、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて上記空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)とを備えている空気調和装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置に関し、特に、熱源側ユニット及び利用側ユニットの特性に対応した制御対策に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、空気調和装置には、特開平6−207758号公報に開示されているように、室内ユニットが室外ユニットに冷媒配管によって接続されて空調運転を行うように構成されているものがある。 【0003】上記空気調和装置は、例えば、図6に示すように、マイコンが室外ユニット(a)に搭載され、該マイコンに操作部(b)が構成されているものがある。該操作部(b)には、室内ユニット(c)の熱交換器熱容量や室外ユニット(a)の熱交換器熱容量などの特性に対応した制御パラメータが予め記憶されている。そして、上記操作部(b)は、制御パラメータに基づいて圧縮機(d)の容量や膨張弁(e)の開度の操作量を算出して該圧縮機(d)や膨張弁(e)を制御している。 【0004】また、図7に示すように、複数の室内ユニット(c)を備えた空気調和装置においては、室外ユニット(a)及び室内ユニット(c)の特性が機種などによって異なるので、該室外ユニット(a)及び室内ユニット(c)にそれぞれ識別子が予め記憶された記憶部(f,f)が設けられているものがある。更に、例えば、上記室外ユニット(a)には、複数の制御パラメータが記憶されたデータ部(g)が設けられている。そして、上記室外ユニット(a)の操作部(b)が識別子に対応した制御パラメータをデータ部(g)から導出し、この制御パラメータに対応して圧縮機(d)や膨張弁(e)を制御している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の図6に示す空気調和装置にあっては、1種類の制御パラメータが書き込まれているのみであるので、機種が異なる室内ユニット(c)と室外ユニット(a)とを組み合わせることができないという問題があった。 【0006】つまり、室内ユニット(c)の熱交換器熱容量などの特性が各機種毎に異なることから、異なる機種の室外ユニット(a)と室内ユニット(c)とを組み合わせると、圧縮機(d)の容量の制御量などが対応しなくなる。この結果、正常な運転状態を維持することができず、COP(成績係数)が低下したり、機器を損傷してしまう可能性があるという問題があった。 【0007】また、図7に示す空気調和装置においては、各室内ユニット(c)などが識別子を記憶していることから、最適な制御パラメータを導出することができる。しかしながら、データ部(g)に多数の制御パラメータを書き込む必要があり、大きな記憶容量を要するという問題があった。 【0008】特に、機種が多くなればなるほどデータ量が多くなり、大きなメモリを要するという問題があり、結果的に機種の異なる室外ユニット(a)と室内ユニット(c)との組み合わせが制限されるという問題があった。 【0009】本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもので、機種などによって特性が異なる熱源側ユニットと利用側ユニットとを組み合わせた際にも空調機器を最適に制御し得るようにすることを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】〈発明の概要〉本発明は、熱源側ユニット及び利用側ユニットの特性から演算等によって制御パラメータと導出するようにしたものである。 【0011】〈解決手段〉具体的に、第1の解決手段は、図1に示すように、熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置を対象としている。そして、上記熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値を記憶する記憶手段(2A,3A)が設けられている。更に、該記憶手段(2A,3A)から特性値を受信すると、該特性値に基づいて各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の制御モデルを構築する構築手段(41)が設けられている。その上、上記構築手段(41)が導出した制御モデルに基づき空調機器(21,31,…)を制御するための制御パラメータを生成する生成手段(42)が設けられている。加えて、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)が設けられている。 【0012】また、第2の解決手段は、図4に示すように、熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置を対象としている。そして、予め定められた基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶する記憶手段(2A,3A)が設けられている。更に、上記基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値を予め記憶し、上記記憶手段(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準特性値を補正して各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の制御モデルを構築する構築手段(41)が設けられている。その上、上記構築手段(41)が導出した制御モデルに基づき空調機器(21,31,…)を制御するための制御パラメータを生成する生成手段(42)が設けられている。加えて、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)が設けられている。 【0013】また、第3の解決手段は、図5に示すように、熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを備え、空調機器(21,31,…)を制御して空調運転を行う空気調和装置を対象としている。そして、予め定められた基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶する記憶手段(2A,3A)が設けられている。更に、上記基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の空調機器(21,31,…)を制御するための基準制御パラメータを予め記憶し、上記記憶手段(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準制御パラメータを補正して空調機器(21,31,…)の制御パラメータを生成する生成手段(42)が設けられている。加えて、該生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づいて空調機器(21,31,…)の操作量を算出して該空調機器(21,31,…)を制御する操作手段(2B)が設けられている。 【0014】〈作用〉上記の特定事項により、第1の解決手段では、熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の記憶手段(2A,3A)が特性値を記憶しているので、構築手段(41)が、熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の記憶手段(2A,3A)から特性値を受信する。その後、上記構築手段(41)が熱源側ユニット(20)などの特性値を割り付けて制御モデルを構築する。続いて、生成手段(42)が上記制御モデルの制御パラメータを生成する。 【0015】一方、上記空調運転を開始すると、操作手段(2B)は、上記生成手段(42)が生成した制御パラメータに基づき、例えば、圧縮機の吐出冷媒温度と室内熱交換器の冷媒温度を入力とし、空調機器(21,31,…)である圧縮機の運転周波数や膨張弁の開度等の操作量を算出する。そして、上記操作手段(2B)が圧縮機の容量や膨張弁の開度等を制御する。 【0016】また、第2の解決手段では、基準となる熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)を予め想定し、この基準の熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の基準特性値に対し、各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)が特性値の補正値を記憶している。そして、構築手段(41)は、基準特性値を予め記憶しているので、上記熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の補正値を受信すると、基準特性値を補正値で補正して各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の特性値を導出し、制御モデルを構築する。この制御モデルから第1の解決手段と同様に制御パラメータを導出して空調機器(21,31,…)を制御する。 【0017】また、第3の解決手段では、実施形態2と同様に各熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)が基準特性値の補正値を記憶している。そして、生成手段(42)は、基準の熱源側ユニット(20)及び室内ユニットの基準制御パラメータを予め記憶しているので、上記熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の補正値を受信すると、基準制御パラメータを補正値で補正して熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の制御パラメータを導出する。この制御パラメータを導出して第1の解決手段と同様に空調機器(21,31,…)を制御する。 【0018】 【発明の効果】したがって、第1の解決手段及び第2の解決手段によれば、熱源側ユニット(20)及び利用側ユニット(30)の特性値等から制御モデルを構築し、該制御モデルから制御パラメータを生成するようにしたために、特性値の異なる熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)とを組み合わせることができる。 【0019】つまり、機種などが対応せずに特性が一致していない熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)との組み合わせであっても空調機器(21,31,…)である圧縮機の制御量等を正確に導出することができる。この結果、上記熱源側ユニット(20)と利用側ユニット(30)の組み合わせの自由度を向上させることができる。特に、機種等が異なっていても、COPの低下や機器の損傷を招来することなく、正常な運転状態を維持することができる。 【0020】また、従来のように、制御パラメータを多数記憶する必要がないので、メモリ容量を少なくすることができ、制御構成の簡略化を図ることができる。 【0021】特に、空調運転を多変数制御(MIMO制御)する場合、本来、行列演算などを行う関係から、メモリ容量が多くなるものの、制御パラメータなどのメモリ容量を少なくすることができるので、多変数制御の適用をより容易にすることができる。 【0022】また、第3の解決手段によれば、制御パラメータの演算処理を行う必要がないので、制御系統の簡素化を図ることができる。 【0023】 【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。 【0024】図1に示すように、本実施形態の空気調和装置(10)は、1台の熱源側ユニットである室外ユニット(20)に、利用側ユニットである複数台の室内ユニット(30)が接続されたいわゆるマルチ型の空気調和装置(10)である。 【0025】上記室外ユニット(20)は、インバータにより運転周波数(運転容量)を可変に調節される圧縮機(21)を備えている。更に、該室外ユニット(20)は、図示しないが、冷房運転時と暖房運転時とで切り換わる四路切換弁と、冷房運転時に凝縮器として機能し且つ暖房運転時に蒸発器として機能する室外熱交換器と、冷媒の減圧等を行う室外膨張弁とを備え、上記室外熱交換器には室外ファンが設けられている。 【0026】また、上記室内ユニット(30)は、冷媒の減圧等を行う室内膨張弁(31)と、冷房運転時に蒸発器として機能し且つ暖房運転時に凝縮器として機能する室内熱交換器とを備え、上記室内熱交換器には室内ファンが設けられている。尚、図1においては、制御系統の関係を簡略化するため、室内膨張弁(31)を室外ユニット(20)に表示している。 【0027】そして、上記圧縮機(21)と四路切換弁と室外熱交換器と室外膨張弁と室内膨張弁(31)と室内熱交換器とは、冷媒配管により順次接続され、冷媒が循環して熱移動を行う冷媒回路が構成され、上記圧縮機(21)や室内膨張弁(31)等が空調機器を構成している。 【0028】一方、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)は、図示しないが、マイコンが搭載され、運転信号や室温信号などの各種の制御信号を授受して空調運転を制御するように構成されている。そして、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)のマイコンには特性値の記憶部(2A,3A)が構成される一方、上記室外ユニット(20)のマイコンには圧縮機(21)などの操作部(2B)が構成されている。 【0029】上記室外ユニット(20)の記憶部(2A)は、該室外ユニット(20)の特性を示す特性値が記憶されて記憶手段を構成している。この特性値は、室外ユニット(20)の機種などによって異なり、具体的に、室外ユニット(20)が有する熱交換器熱容量、冷媒側熱貫流率、空調側熱貫流率、伝熱管内容積、圧縮機(21)の熱容量及び、圧縮機(21)の熱貫流率などが挙げられる。 【0030】上記室内ユニット(30)の記憶部(3A)は、該室内ユニット(30)の特性を示す特性値が記憶されて記憶手段を構成している。つまり、この特性値は、室外ユニット(20)と同様に、室内ユニット(30)の機種などによって異なり、具体的に、室内ユニット(30)が有する熱交換器熱容量、冷媒側熱貫流率、空調側熱貫流率及び、伝熱管内容積などが挙げられる。 【0031】更に、上記空気調和装置(10)は、制御パラメータの外部制御器(40)が設けられている。該外部制御器(40)は、マイコンを搭載し、制御モデル(4M)の構築部(41)と制御パラメータの生成部(42)とを備えている。 【0032】上記外部制御器(40)の構築部(41)は、室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の記憶部(2A,3A)から特性値を受信すると、該特性値に基づいて各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の制御モデル(4M)を構築する構築手段を構成している。 【0033】つまり、上記構築部(41)は、多変数(多入力多出力制御:MIMO制御)を前提とし、数式で表される冷媒回路のダイナミックモデルである制御モデル(4M)を構築するように構成されている。 【0034】上記制御モデル(4M)は、例えば、次の式■で表される。 【0035】 【数1】
【0036】この式■におけるxは、状態変数ベクトルであって、空気調和装置(10)の挙動を示す主要な状態量であり、次の式■で表される。尚、式■におけるPは冷媒圧力を、Tは熱交換器温度をそれぞれ示し、添え字のOは室外ユニット(20)を、Bは第2の室内ユニット(30)をそれぞれ示している。 【0037】 【数2】
【0038】上記式■におけるuは、入力変数ベクトルであって、空気調和装置(10)の操作量であり、次の式■で表される。尚、式■におけるfは圧縮機(21)の運転周波数を、vは室内膨張弁(31)の開度をそれぞれ示し、添え字のAは第1の室内ユニット(30)をそれぞれ示している。 【0039】 【数3】
【0040】また、上記式■におけるA,B,C及びDは、制御モデル(4M)のパラメータであり、次の式■で表される。尚、式■における添え字のOは室外ユニット(20)を、Aは第1の室内ユニット(30)を、Bは第2の室内ユニット(30)をそれぞれ示している。 【0041】 【数4】
【0042】そして、上記構築部(41)は、室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性から定まる定数A,B,C及びDが未定の制御モデル(4M)を予め記憶し、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の記憶部(2A,3A)から特性値を受信すると、該室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性に対応してパラメータである定数A,B,C及びDを特定したした制御モデル(4M)を構築する。 【0043】上記外部制御器(40)の生成部(42)は、構築部(41)が構築した各室外ユニット(20)と室内ユニット(30)の制御モデル(4M)に基づき、上記圧縮機(21)などの空調機器を制御するための制御パラメータを生成する生成手段を構成している。 【0044】具体的に、上記生成部(42)は、制御モデル(4M)の定数A,B,C及びDと、制御性能を決定する調整パラメータQ及びRとから、次の式■及び式■に示すように、多変数制御における制御器パラメータ及び制御器構造を生成する。 【0045】 【数5】
【0046】上記室外ユニット(20)の操作部(2B)は、生成部(42)が生成した制御パラメータに基づいて上記圧縮機(21)などの空調機器の操作量を算出して該空調機器を制御する操作手段を構成している。つまり、該操作部(2B)は、多変数制御を行うように構成され、上記式■及び式■に基づき、例えば、圧縮機(21)の吐出冷媒温度と室内熱交換器の冷媒温度を2入力とし、圧縮機(21)の運転周波数と室内膨張弁(31)の開度の操作量を算出し、制御信号を出力するように構成されている。 【0047】〈制御動作〉次に、上述した空気調和装置(10)の制御動作について冷房運転を1例として図2及び図3に基づき説明する。 【0048】先ず、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)を据え付けた際などにおいて、外部制御器(40)によって式■及び式■に示す制御器パラメータ及び制御器構造を生成する。そこで、上記制御パラメータである式■及び式■を生成する制御器生成モジュールの動作を図2に基づいて説明する。 【0049】動作を開始すると、ステップST11において、外部制御器(40)の構築部(41)は、室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の記憶部(2A,3A)から室外機情報及び室内機情報として各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性値を受信する。 【0050】その後、ステップST12に移り、構築部(41)が室外ユニット(20)などの特性値を数式モデルに割り付けて制御モデル(4M)を構築する。続いて、ステップST13に移り、外部制御器(40)の生成部(42)が上記制御モデル(4M)の式■及び式■を算出して生成する。その後、上記ステップST11に戻り、上述の動作を繰り返す。 【0051】一方、上記空調運転である冷凍サイクルの制御を開始すると、図3に示すように、先ず、ステップST21において、圧縮機(21)の吐出冷媒温度や室内熱交換器の冷媒温度を含む各部の温度を検出する。その後、ステップST22に移り、上記外部制御器(40)の生成部(42)が生成した式■及び式■に基づき、例えば、圧縮機(21)の吐出冷媒温度と室内熱交換器の冷媒温度を2入力とし、圧縮機(21)の運転周波数と室内膨張弁(31)の開度の操作量を算出する。 【0052】続いて、ステップST23に移り、上記室外ユニット(20)の操作部(2B)が圧縮機(21)の容量及び室内膨張弁(31)の開度を制御した後、ステップST24に移り、制御を継続するか否かを判定する。そして、該制御を継続する場合、ステップST21に戻り、各部の温度を検出して上述の動作を繰り返す。一方、制御を終了する場合、ステップST24の判定がNOとなって制御動作を終了する。尚、暖房運転時においても、制御対象の空調機器が異なるのみであり、制御モデル(4M)の構築等は冷房運転時と同じである。 【0053】〈実施形態1の効果〉以上のように、本実施形態によれば、室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性値から冷媒回路の制御モデル(4M)を構築し、該制御モデル(4M)から制御パラメータを生成するようにしたために、特性値の異なる室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とを組み合わせることができる。 【0054】つまり、本来、室外ユニット(20)と室内ユニット(30)との機種などが対応している場合、特性に対応した1つの制御内容で運転を制御することができるものの、機種などが対応していない室外ユニット(20)と室内ユニット(30)との組み合わせの場合、制御内容が異なる。本実施形態では、特性の異なる室外ユニット(20)と室内ユニット(30)との組み合わせであっても圧縮機(21)の制御量等を正確に導出することができる。この結果、上記室外ユニット(20)と室内ユニット(30)の組み合わせの自由度を向上させることができる。特に、機種等が異なっていても、COPの低下や機器の損傷を招来することなく、正常な運転状態を維持することができる。 【0055】また、従来のように、制御パラメータを多数記憶する必要がないので、メモリ容量を少なくすることができ、制御構成の簡略化を図ることができる。 【0056】特に、空調運転を多変数制御(MIMO制御)する場合、本来、行列演算などを行う関係から、メモリ容量が多くなるものの、制御パラメータなどのメモリ容量を少なくすることができるので、多変数制御の適用をより容易にすることができる。 【0057】 【発明の実施の形態2】図4は、実施形態2を示し、本実施形態は、上記実施形態1が室外ユニット(20)や室内ユニット(30)の特性毎に制御モデル(4M)を構築するようにしたのに代えて、基準の特性値を補正して制御モデル(4M)を構築するようにしたものである。 【0058】具体的に、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の記憶部(2A,3A)は、予め定められた基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶している。 【0059】一方、外部制御器(40)の構築部(41)は、上記基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の基準特性値を予め記憶し、上記記憶部(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準特性値を補正して各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の制御モデル(4M)を構築するように構成されている。 【0060】つまり、本実施形態2では、例えば、最も基準となる室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)を予め想定し、この基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の基準特性値に対し、各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)が特性値の補正値を記憶している。 【0061】一方、上記外部制御器(40)の構築部(41)は、基準特性値を予め記憶しているので、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の補正値を受信すると、基準特性値を補正値で補正して室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性値を導出し、制御モデル(4M)を構築する(式■及び式■参照)。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態1と同様である。 【0062】 【発明の実施の形態3】図5は、実施形態3を示し、本実施形態は、上記実施形態1が室外ユニット(20)や室内ユニット(30)毎に制御モデル(4M)を構築するようにしたのに代えて、基準制御パラメータを補正するようにしたものである。 【0063】具体的に、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の記憶部(2A,3A)は、予め定められた基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の基準特性値に対し、上記各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の個々の特性を示す特性値の補正値を記憶している。 【0064】一方、外部制御器(40)の生成部(42)は、上記基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の基準制御パラメータを予め記憶し、上記記憶部(2A,3A)から補正値を受信すると、該補正値に基づいて基準制御パラメータを補正して各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の制御パラメータを構築するように構成されている。つまり、上記生成部(42)は、基準となる式■及び式■とを記憶している。 【0065】つまり、本実施形態3では、実施形態2と同様に、基準の室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の特性値に対し、各室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)が特性値の補正値を記憶している。 【0066】一方、上記外部制御器(40)の生成部(42)は、基準制御パラメータ(式■及び式■参照)を予め記憶しているので、制御パラメータの演算処理を行うことはなく、上記室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の補正値を受信すると、基準制御パラメータを補正値で補正して室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)の制御パラメータを導出する。 【0067】したがって、本実施形態によれば、実施形態1の構築部(41)は省略され、制御パラメータの演算処理を行う必要がないので、制御系統の簡素化を図ることができる。その他の構成並びに作用及び効果は、実施形態1と同様である。 【0068】 【発明の他の実施の形態】上記各実施形態においては、外部制御器(40)を設けて生成部(42)等を構成するようにしたが、本発明は、生成部(42)等を室外ユニット(20)のマイコンなどに一体に設けるようにしてもよい。 【0069】また、本発明は、1台の室外ユニット(20)に1台の室内ユニット(30)を接続するいわゆるセパレート型の空気調和装置(10)に適用してもよいことは勿論である。 【0070】また、本発明は、圧縮機(21)などを多変数制御を行うものに限られるものではない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002853 【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月7日(1998.12.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−171076(P2000−171076A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−346987 |
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