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【発明の名称】 空気清浄機
【発明者】 【氏名】栗田 良介

【要約】 【課題】新鮮な外気の導入が可能な空気清浄機を提供すること。

【解決手段】空気清浄機1の運転状態は、室内循環モードと、外気取入れモードとに切換え可能である。運転状態が外気取入れモードのときは、送風ファン12等が駆動し、ダクト71を通じて外気導入口15から外気Pを空気清浄機本体2に取り入れる。外気導入口15から空気清浄機本体2内へと流入した外気Pを、孔としての枠5とリブ32との隙間Sから室内空気通路34へ導く。導入外気P、およびパネル3の吸込口13から取り入れられた室内空気Qを、電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8で清浄し、パネル3の吹出グリル14から室内に吹き出す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】空気清浄機構(7,8)を有し、室内空間を区画する区画板(51)の裏側に配置され、区画板(51)に形成された穴(52)を通して前面(2a)が室内空間へ臨む本体(2)と、本体(2)に対して着脱可能に装着されるパネル(3)とを有する空気清浄機であって、パネル(3)には、室内に臨んで形成された空気取入口(13)、および、室内に臨んで形成された清浄した空気を吹き出すための吹出口(14)が備えられていて、本体(2)には、パネル(3)の空気取入口(13)から入ってくる空気を空気清浄機構(7,8)を通して吹出口(14)へと流す通路(34,37)と、外気(P)を本体(2)内に導くための外気導入口(15)と、外気導入口(15)から導かれた外気(P)を通路(34,37)の空気清浄機構(7,8)の上流側へと導く外気通路(19,20,35)と、が設けられていることを特徴とする空気清浄機。
【請求項2】上記外気通路(19,20,35)は、上記空気清浄機構(7,8)に隣接して形成され、上記本体(2)の前面(2a)から窪んだ窪み(19)と、窪み(19)と上記外気導入口(15)とを連通する連通口(20)とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
【請求項3】上記本体(2)には、上記空気清浄機構(7,8)を収容するための枠(5)が本体(2)の前面(2a)から前方に延び、上記パネル(3)には、本体(2)への取付け時に枠(5)に組み付けられて、パネル(3)の空気取入口(13)から入ってくる空気を空気清浄機構(7,8)へと導く室内導入用通路(34)を仕切るリブ(32)が裏面(3b)から後方へ突出しており、上記外気通路(19,20,35)は、枠(5)またはリブ(32)のうち少なくとも一部に設けられ、上記窪み(19)と通路(34)とを連通するための孔(S)を含んでいることを特徴とする請求項2記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、住宅用空気清浄機に関し、特に、新築、改築の際に壁や天井内に埋め込む埋込型の空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、壁や天井内に埋め込むタイプの空気清浄機が提案されている。このタイプの空気清浄機は、通常、壁または天井内に固定される本体と、天井や壁の表面側に取り付けられるパネルとを有している。このタイプの空気清浄機は、通常、パネルに給気口および吹出口が備えられており、この給気口から室内の空気を吸い込んで、空気清浄機構で浄化した後、吹出口から室内に吹き出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の住宅等はアルミサッシの多用や建築工法の向上によって気密性が高くなってきている。その中でも、冷暖房の効率を良くするため、特に気密性を高めた高気密住宅が住宅メーカーから提案されている。このような気密性の高い住宅に天井埋込み型の空気清浄機等を組み入れることによって室内空気の十分な空気清浄が可能であるが、室内空気の空気清浄だけでなく、新鮮な外気を室内に取り入れることが必要な場合もある。
【0004】この場合に、室内に単に外気を取り入れるだけだと、空気清浄機によって空気清浄された室内空気が汚れてしまい好ましくない。つまり、新鮮な空気を導入しながら、同時に室内空気も清浄されたきれいなままで保っておきたい。したがって、この発明の目的は、新鮮な外気の導入が可能な空気清浄機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、空気清浄機構を有し、室内空間を区画する区画板の裏側に配置され、区画板に形成された穴を通して前面が室内空間へ臨む本体と、本体に対して着脱可能に装着されるパネルとを有する空気清浄機であって、パネルには、室内に臨んで形成された空気取入口、および、室内に臨んで形成された清浄した空気を吹き出すための吹出口が備えられていて、本体には、パネルの空気取入口から入ってくる空気を空気清浄機構を通して吹出口へと流す通路と、外気を本体内に導くための外気導入口と、外気導入口から導かれた外気を通路の空気清浄機構の上流側へと導く外気通路と、が設けられていることを特徴とする空気清浄機である。
【0006】請求項1記載の発明の構成によれば、たとえば室外と連通するダクトから本体内に流入した外気は、通気路の空気清浄機構の上流に導かれた後、空気清浄機構によって清浄され、パネルの吹出口より室内へと吹き出される。よって、新鮮な外気を、空気清浄した状態で、室内に導入することができる。したがって、新鮮な外気を導入しながら、同時に室内空気も、清浄されたきれいなままで保っておくことができる。
【0007】請求項2記載の発明の空気清浄機は、請求項1記載の発明において、上記外気通路は、上記空気清浄機構に隣接して形成され、上記本体の前面から窪んだ窪みと、窪みと上記外気取入口とを連通する連通口とを含んでいることを特徴とするものである。請求項2記載の発明の構成によれば、本体の外気取入口から空気清浄機構の上流側まで通ずる外気通路を容易に形成することができる。また、窪みが空気清浄機構に隣接しているので、装置の小型化を図ることができる。
【0008】請求項3記載の発明の空気清浄機は、請求項2記載の発明において、上記本体には、上記空気清浄機構を収容するための枠が本体の前面から前方に延び、上記パネルには、本体への取付け時に枠に組み付けられて、パネルの空気取入口から入ってくる空気を空気清浄機構へと導く室内導入用通路を仕切るリブが裏面から後方へ突出しており、上記外気通路は、枠またはリブのうち少なくとも一部に設けられた、上記窪みと通路とを連通するための孔を含んでいることを特徴とするものである。
【0009】請求項3記載の発明の構成によれば、リブ又は枠に孔を設けることによって、外気を容易に通気路の上流側へと導くことができる。また、外気通路に導入された外気を空気清浄機構へと確実に導くことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態にかかる空気清浄機を、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を天井埋込み型の空気清浄機に適用した場合について説明するが、この発明は壁埋込み型の空気清浄機にも適用できるものである。
【0011】図1は、この発明の一実施形態にかかる天井埋込み型空気清浄機の外観構成を示す概略分解斜視図である。この実施形態にかかる空気清浄機1は、室内に臨んで配置される空気清浄機本体2と、この空気清浄機本体2に取り付けられるパネル3とを備えている。この空気清浄機1は、図1で示す前面側が下方に向いた状態で天井に配置される。空気清浄機本体2は天井板51(図2参照)によって区画される天井内に取り付けられる。
【0012】この空気清浄機1の天井内へ取付けは、まず、空気清浄機本体2を天井空間内に固定した後、天井板51(図2参照)を貼って、空気清浄機本体2の下面2aが天井板51の穴52(図2参照)から室内に臨むように取り付け、その後、パネル3を天井表面側から空気清浄機本体2の下面2aに取り付けることによって行う。
【0013】空気清浄機本体2には、下方に向かって開いた略箱状の本体ハウジング4と、本体ハウジング4内に配置される仕切部材6とが備えられている。空気清浄機本体2の下面2aの略中央には、仕切部材6から下方に突出した、正面形状が四角環状のリブによって構成された枠5が形成されている。この枠5の対向する一対の辺(図1で示す左右の辺)には一対の切欠き41,35が形成されている。この枠5内に、手前から順に、汚れの粒子を帯電させるために放電を行うイオン化部と帯電した汚れの粒子を除去する集塵部とによって構成された電気集塵ユニット7と、通気路中の臭い成分等の汚染物質を浄化する光触媒を担持したハニカム状の光触媒ユニット8とが収容されるようになっている。なお、この実施形態では、電気集塵ユニット7としたが、この態様に限られず、他の公知の集塵機構であってもよい。
【0014】また、枠5内には光触媒ユニット8を活性化するための一対のランプ9,9が配置されている。この実施形態では、電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8とが、空気清浄機構として機能する。本体ハウジング4の仕切部材6の略中央部には、開口11が形成されており、この開口11内にモータMおよびモータMにより駆動される送風ファン12(図2参照)が取り付けられている。なお、仕切部材6は、モータMおよび送風ファン12(図2参照)が収容される収容空間や、電気集塵ユニット7や光触媒ユニット8等が収容される収容空間等を仕切るものであり、たとえば樹脂等によって成形されている。
【0015】後述するように、上記パネル3の空気清浄機本体2への取付け後には、パネル3の後述するリブ32(図2参照)等が空気清浄機本体2に配置された仕切部材6と組み付けられて、導入空気の通気路34(図2参照)が区画される。パネル3には、室内の空気を空気清浄機本体2内へ取り入れる複数の空気取入口としての吸込口13,13,…が備えられている。また、パネル3には、空気清浄機本体2内から室内に空気を吹き出す空気吹出口としての吹出グリル14が備えられている。また、空気清浄機本体2の本体ハウジング4の側面(図1で示す上側側面)には、室外の空気を空気清浄機本体2内へ取り入れる外気導入口15が設けられている。この外気導入口15は、ダクト71の一端の接続によって室外と連通している。
【0016】ところで、この空気清浄機1の運転状態は、室内循環モードと、外気取入れモードとに切換え可能である。外気取入れモードでの運転時に外気を導入するために、空気清浄機本体2の外気導入口15にダクト71の一端が接続されている。この実施形態では、ダクト71の他端は、天井内に配置された図示しない熱交換機の下流側に接続されている。すなわち、運転状態を外気取入れモードに設定したときには、外気Pは、熱交換器で熱交換された後空気清浄機本体2に取り入れられる。
【0017】図2は、運転状態が外気取入れモードのときの空気清浄機の空気の流れを図解した模式的断面図である。このとき、送風ファン12および熱交換器の図示しないファンが駆動され、図示しない熱交換器およびダクト71を通じて外気導入口15から空気清浄機本体2に取り入れられる。外気導入口15から空気清浄機本体2内へと流入した外気Pは、後述するように、孔としての、枠5とパネル3のリブ32との隙間Sから室内空気通路34へ導かれる。
【0018】この導入外気P、およびパネル3の吸込口13から取り入れられた室内空気Qは、電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8を通って清浄される。そして、パネル3の吹出グリル14から室内に吹き出される。このように一旦、空気清浄機本体2内で空気清浄した外気Pを室内へ取り入れるので、新鮮な外気をきれいな状態で室内に導入することができる。したがって、新鮮な外気を導入しながら、同時に、室内空気も清浄されたきれいなままで保っておくことができる。この外気Pの室内空気通路34への取入れ態様がこの実施形態の特徴である。
【0019】また、室内循環モードでの運転時には、パネル3の吸込口13から送風ファン12の駆動によって取り入れられた室内空気Qが、電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8を通って清浄される。このときには、図示しない熱交換器のファンは駆動されず、そのために外気Pが空気清浄機本体2内に取り入れられることはない。その後、パネル3の吹出グリル14から室内に吹き出される。このように、室内循環モードでの運転時には、空気清浄機1は、室内から取り入れた空気Qを空気清浄した後室内に戻す。
【0020】なお、空気清浄機1の運転状態の切換えは、図示しないリモコンによって行われる。リモコンからの信号は、後述のように、空気清浄機本体2の受光部22に送られる。また、図示しない熱交換器の運転もこのリモコンによって作動されている。次に、図1を参照して、空気清浄機本体2について説明する。
【0021】箱状の本体ハウジング4は、たとえば板金を加工して設けられており、その開口10には、その周縁10aから外向きに張り出して構成されたフランジ16が設けられている。このフランジ16は、空気清浄機本体2を天井内に取り付ける際に用いるものであり、互いに対向する二対の突出片16A,16Bを含んでいる。突出片16A,16Bのうち対向する一対の突出片16A,16Aには、長孔18,18,18,18が、各4個直線状に並んで形成されている。
【0022】本体ハウジング4に配置された仕切部材6には、上記枠5と端部(図1で示す右側端部)との間に窪み19が設けられている。この窪み19は、本体ハウジング4の端部に沿った一方向に長手の略矩形形状を有している。また、仕切部材6には、この窪み19と外気導入口15とを連通する連通口20(図4参照)が設けられている。この連通口20(図4参照)は、略円柱形状を有している。
【0023】また、この空気清浄機本体2には、空気清浄機1の運転状態を表示する表示用ランプ21、および図示しないリモコンからの信号を受信する受光部22が下面に配列された表示部24が備えられている。この図示しないリモコンからの信号によって、空気清浄機1の運転状態を、外気取入れモードと室内循環モードとの間で切り換えることができる。
【0024】さらに、フランジ16の下面16c(図1で示す前面側)上には、開口10の周縁10aに沿って延びるポリウレタン発泡体製の帯状部材17が配置されている。また、25,25は、一対のねじ孔であり、パネル3を空気清浄機本体2に取り付ける際に、一対のねじ26,26を挿通させるものである。
【0025】次に、パネル3について説明する。パネル3は、その周縁3cが上方(図1で示す後方)に向かって湾曲した略正方形形状を有している。空気清浄機本体2に取り付けられた後は、パネル3は、天井板51(図2参照)と略面一に配置され、空気清浄機本体2のフランジ16を覆う。
【0026】パネル3には、ほぼ中央領域に開口31が形成されている。パネル3は、開口31(図3参照)の周縁31a(図3参照)から下方(図1で示す前方)に突出した複数の保持片28,28,…によって保持された化粧板27を有している。この化粧板27は、略正方形形状を有している。パネル3の吸込口13は、そのパネル表面3aと化粧板27、および互いに隣接する保持片28,28…によって区画される。
【0027】また、パネル3には、上記吹出グリル14の反対の縁部と近接して、縁方向に延びた略長方形状を有する窓23が形成されている。この窓23は、上記表示部24に対応する位置に形成された略矩形の開口である。この窓23は、パネル3が空気清浄機本体2に取り付けられる際に、表示部24に対応するように配置される。パネル3の空気清浄機本体2への取付け後は、表示部24が窓23を介して室内に臨む。
【0028】図3は、パネルをひっくり返して見た斜視図である。このパネル3の開口31の周縁31aには、均一高さのリブ32が設けられている。このリブ32は、空気清浄機本体2の仕切部材6の枠5と対応して設けられている。また、40は長手形状を有した矩形枠である。パネル3の空気清浄機本体2への取付け後には、リブ32は空気清浄機本体2の仕切部材6の枠5と組み付けられて、室内空気通路34を区画する。
【0029】なお、この実施形態で、室内空気通路34とは、パネル3が空気清浄機本体2に取付けられた状態で、パネル3の化粧板27、保持片28,28,…、リブ32、仕切部材6の枠5、および、枠5内に配置されるユニット7,8のうち前側の電気集塵ユニット7によって区画される領域をいう。図4は、図1に示す切断線A−Aで切断したときの断面図である。図4では、電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8を配置し、かつ、パネル3を取り付けた状態で示す。
【0030】この仕切部材6の枠5に形成された切欠き35は、四角環状の枠5の一辺の半分程度の長さを有しており、たとえば約5cmの長さとされている。電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8は枠5内に配置されるが、この枠5の切欠き35は、両ユニット7,8のうち前側に配置される電気集塵ユニット7よりも前方に形成される。したがって、隙間Sから導かれる外気を、室内空気通路34、すなわち、通気路Aで電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8よりも上流側に導くことができる。
【0031】上述のように、外気導入口15から空気清浄機本体2内へと流入した外気Pは、連通口20を通って窪み19へと導かれる。その後、外気Pは、上記枠5の切欠き35とリブ32との当接によって形成された孔としての隙間Sから室内空気通路34へ導かれる。そして、導入室内空気Qおよび外気Pを電気集塵ユニット7および光触媒ユニット8で空気清浄した後は、空気清浄機本体2の上側位置に配置された送風ファン12によって、室内の上方から側方を通って清浄空気通路37へと導かれ、この清浄空気通路37を通ってパネル3の吹出グリル14から室内へと吹き出される。
【0032】この実施形態では、切欠き35が空気清浄機本体2側に設けられているものとするが、この態様に限られず、パネル3のリブ32に設けられていても良い。その他、特許請求の範囲に記載された範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、たとえば室外と連通するダクトから本体内に流入した外気は、通気路の空気清浄機構の上流に導かれた後、空気清浄機構によって清浄され、パネルの吹出口より室内へと吹き出される。よって、新鮮な外気を、空気清浄した状態で、室内に導入することができる。したがって、新鮮な外気を導入しながら、同時に室内空気も、清浄されたきれいなままで保っておくことができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、本体の外気取入口から空気清浄機構の上流側まで通ずる外気通路を容易に形成することができる。また、窪みが空気清浄機構に隣接しているので、装置の小型化を図ることができる。請求項3記載の発明の構成によれば、リブ又は枠に孔を設けることによって、外気を容易に通気路の上流側へと導ける。また、外気通路に導入された外気を空気清浄機構へと確実に導ける。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成10年12月1日(1998.12.1)
【代理人】 【識別番号】100075155
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外2名)
【公開番号】 特開2000−171066(P2000−171066A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−342036