| 【発明の名称】 |
屋外機器の床面固定部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】高畑 邦彦
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、防水処理されて滑りやすいコンクリート面に屋外機器を載置するだけで、滑りにくく安定に載置可能な屋外機器用の固定部材を提供する。
【解決手段】床面固定部材は、少なくとも床面接触部に針入硬度Hsが10〜40の軟質粘着性ゴム体を含み、特に、該脚部を支持するための面域を有する支持体を備え、支持体には、床面接触部として、上記ゴム体から成り且つ該床面と接触する接触部を有する突起部が設けられる。支持体が、上記のゴム体により上記の突起部と別体に形成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 防水処理を施した床面に屋外機器を据え置きするための該機器の脚部と床面との間に介装される固定部材であって、該固定部材が、少なくとも床面接触部に針入強度Hsが10〜40の軟質粘着性ゴム体を含むことを特徴とする屋外機器の床面固定部材。 【請求項2】 上記の固定部材が、該脚部を支持するための面域を有する支持体を備え、支持体には、床面接触部として、上記ゴム体から成り且つ該床面と接触する接触部を有する突起部が設けられている請求項1に記載の床面固定部材。 【請求項3】 支持体が、上記のゴム体により上記の突起部と一体に又は別体に形成されている請求項2に記載の床面固定部材。 【請求項4】 該支持体が、金属、合成樹脂、若しくはゴムで形成されている請求項2に記載の床面固定部材。 【請求項5】 該支持体が、鋼板などの金属板で形成され、表裏に貫通する1つ以上の貫通孔を有し、突起部が、その基部を該貫通孔に嵌合して固定されている請求項4に記載の床面固定部材。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、防水処理を施した床面に屋外機器を据え置きするための該機器の脚部と床面との間に介装される固定部材に関する。 【0002】 【従来の技術と解決課題】エアコンディショナーの屋外機などを、建物の屋上やベランダに配置する場合には、従来は、既設のコンクリート面に孔を開けてボルトアンカーを固定し、屋外機の脚部をアンカーのボルトにより固定する方法が広く採用されていた。 【0003】近年、建物の屋上やベランダには、雨水の浸入を防止するために、コンクリート表面に防水層が形成されているが、このように防水処理されたコンクリート上に、屋外機固定用アンカーボルトのために穿孔すると、穿孔位置から雨水が浸入し、建物内への雨漏りが生じる原因となっていた。 【0004】そこで、従来は、屋外機は、脚部に固定部材としてゴム板ないしゴム台を介して、コンクリート面に直接配置する方法が採られていた。この方法は、コンクリート面に固定部材を固定しないので、防水層を壊すことはないが、防水処理されたコンクリート防水面が滑りやすく、強風時に、特に台風通過時には、風圧により固定部材ごと屋外機器が移動したり、更には転倒する事故があった。 【0005】本発明は、このような防水処理されたコンクリート面に載置して、滑りにくく安定に載置できる屋外機器用の固定部材を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の床面固定部材は、防水処理を施した床面に屋外機器を配設するための該機器の脚部と床面との間に介装される固定部材であるが、その特徴は、該固定部材が、床面接触部に針入強度Hsが10〜40の軟質粘着性ゴム体を含むものである。 【0007】固定部材は、床面と直接接触する部分、即ち、床面接触部を有するが、この床面接触部を針入強度Hsが10〜40の軟質性ゴムで形成し、これにより、従来の硬質ゴムでは防水加工されて滑りやすい床面上であっても、床面との接触部が滑るのを防止して、床面上に載置された屋外機器に移動を防止するものである。 【0008】より詳しくは、上記の固定部材が、該脚部を支持するための面域を有する支持体を備え、支持体には、ゴム体により形成された突起部が設けられ、突起部には、上記床面接触部として床面と接触する底面を有するものが好ましい。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明において、床面接触部に針入強度Hsが10〜40の軟質粘着性ゴム体を含むが、針入硬度Hsは、JIS K6301の「加硫ゴム物理試験方法」で規定された硬度測定方法により、定められる。針入硬度Hsを10〜40とするのは、Hs40を超えると、ゴム体は硬く、表面が滑りやすくなり、Hs10未満では、十分な強度が確保できないからであり、このような硬度範囲で、特に、表面に粘着性を有するものが好ましい。 【0010】このような軟質のゴム体の材質としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたは、これらの混合物から利用され、上記硬度範囲に調整される。例えば、エチレンプロピレンゴムと天然ゴムとの混合物で、カーボンブラック、加硫剤その他の添加剤により、上記の針入れ硬度と強度が調整される。 【0011】本発明の固定部材は、特に、該脚部を支持するための面域を有する支持体を備え、少なくとも、支持体が床面と接触する部分を上記ゴム体で形成するのが好ましい。このような床面接触部として、支持体には、該床面と接触する接触部を有する上記ゴム体から成る突起部が設けられているのが好ましい。上記の支持体は、上記の突起部と一体に又は別体に形成してもよく、また、支持体を金属、合成樹脂、ゴム、特に、硬質ゴムで形成して、突起部のみを上記硬度の軟質のゴム体で形成してもよい。 【0012】好ましくは、支持体が、鋼板などの金属板で形成され、表裏に貫通する1つ以上の貫通孔を有しており、上記材質のゴム体による突起部が、その基部を該貫通孔に嵌合して固定されているものが、機器を支持するために必要な支持体の強度を確保できる点で、好ましい。 【0013】このような固定部材は、屋外機器の脚部に固定された状態で、防水化されたコンクリートの、例えば、防水モルタル層、シート防水層、或いは塗膜防水層を有する表面に直接載置して、屋外機器が据え置きされる。これにより、機器は、コンクリート面を加工してボルトなどにより固定されていなくても、強風時の滑り移動を防止することができる。 【0014】本発明の床面固定部材が利用される屋外機器には、エアコンディショナーの屋外機器や、簡易携帯通信システム用の中継局用送受信機器、小容量の飲料水用などの貯水タンクなどがある。 【0015】 【実施例】第1の実施例は、支持体2と突起部3とを上記の軟質粘着性ゴム体により、床面固定部材1を一体に形成した例を示す。図1(A)は、固定部材1を上面から見た図であるが、固定部材の支持体2は、この例では、長矩形の外形をなし、周辺部に縁部21、22を上方に突出させ、内面20は平坦に形成してある。内面20が、屋外機器の脚部90の底面を受止し、四方の縁部21、22が、脚部90の上面からのずれを防止する。 【0016】図1(B)は、固定部材の下面側を見た図であるが、支持体2の下面29には、多数の突起部3が形成されている。この例は、突起部3は、突起部の上面30が円形になるように形成され、突起部の底面30が、床面に対する接触部とされている。固定部材は、支持体と突起部とも、この例では、エチレンプロピレンゴムと天然ゴムとの混合物に、カーボンブラック、加硫剤を加えて、針入硬度Hs40程度に調製されているゴム体から一体に形成されている。 【0017】別の実施例として、図2(A)は、固定部材が、支持体2と、この支持体とは別体の突起部3とから形成された例を示す。支持体2は、この例では、軟質のポリエチレンや熱可塑性ゴムの押出し成形板から形成され、この縦長の板の両側を上方に折り曲げられて縁部21、21とされ、両方の縁部21の間の上面20には、縦長方向に2列に配列された貫通孔24が開孔されている。支持体2の長手方向端部には、端部に縁部22を形成するための端部材23が取着され、端部材23の両端部231、231を折り曲げて、縁部21の端部近くの側面にビス232により固定されている。 【0018】支持体2の上面に設けた各貫通孔24には、上記の針入硬度の軟質のゴム体から形成されたゴム突起部材3aが、突起部3として、挿入されている。図2(C)は、これらゴム突起部材3aを示すが、各貫通孔24に挿入可能な小径の基部32と、小径の基部32より大径とされて下面に突出する大径部31とが形成され、大径部31は、平坦な底面30を有し、この例では、断面円形とされている。さらに、ゴム突起部材3aは、付随的ではあるが、小径の基部32の先端には、張出し縁部33を設けて、貫通孔24に挿入されたゴム突起部材3aの抜けを防止している。 【0019】これらのゴム突起部材3aは、図2(B)に示すように、上記の支持体2の貫通孔24に挿入固定され、大径部31が、下面29側に突出して、支持体2の長手方向に2列に配列される。大径部31の底面30が床面に接する。使用時には、支持体2の貫通孔24の周辺部が、大径部31と小径の基部32との間の段部に支持され、上面20に載置された機器の脚部90を支持することができる。 【0020】この例においては、支持体2は、支持体が受けるべき屋外機器の重量や寸法形状を考慮して、ゴム板の材質、強度や厚みが決められる。支持体を構成する加硫ゴムの板ないしポリエチレンなどの樹脂板の例では、比ゴム板や樹脂板を較的軟質とするのが、屋外機器の脚部90やゴム突起部材3aとのなじみがよく、屋外機器の安定的な設置に好都合である。また、支持体の縦横の縁部21、22間の上面20の間隔は、屋外機器9の脚部90の長さと幅に応じて適宜決められる。他方のゴム突起部材3aは、載置されるべき機器の重量と脚部90の形状から、強度的に十分に、そのゴムの材質強度と、形状及び配置する数とが決められる。 【0021】そこで、図3は、屋外機器9として、エアコンデイショナーを載置する例を示すが、屋外機器9を配置するには、ゴム突起部材3aを固定した支持体2を所望の位置のコンクリート面に、上記のゴム突起部材3aの底面30が接するように置いて、屋外機器の脚部を支持体2上面側に載置すれば、屋外機器は安定してコンクリート面上に設置される。 【0022】上記実施例では、突起部3ないし突起部材3aの底面形状を円形としたが、突起部3ないし突起部材3aの形状は、三角形ないしは多角形としてもよく、突起部の数やその配置は任意でよい。突起部同士が近接して、溝を形成する形態でもよく、この場合には、支持体の裏面に形成された複数の溝により区切られて突起部が形成されてもよい。本発明は、いくつかのないし多数の突起部表面を形成することにより、滑りを有効に防止する効果が得られる。 【0023】 【発明の効果】本発明の屋外機器の床面固定部材は、少なくとも床面接触部に針入硬度Hsが10〜40の軟質粘着性ゴム体を含むので、防水処理を施した滑りやすい床面に屋外機器を据え置きしても、強風の際の滑り移動を防止することができる。 【0024】固定部材が、該脚部を支持するための面域を有する支持体を備え、支持体には、上記ゴム体から成り且つ該床面と接触する接触部を有する突起部が設けられれば、複数ないし多数の突起部の形成により有効に滑り移動を防止することができる。さらに、支持体が、上記のゴム体により上記の突起部と一体に又は別体に形成することができるので、支持体を強化して、全体として、強度の大きい固定部材を構成することができる。 【0025】特に、該支持体が、鋼板などの金属板で形成され、表裏に貫通する1つ以上の貫通孔を有し、突起部の基部が該貫通孔に嵌合されて固定されているので、支持体の強度と、突起部の耐滑り特性とを勘案して、別々に設計でき、使用すべき屋外機器の重量と寸法形状に最適な様に、強度の面と滑り防止の面の双方で優れた固定部材を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000221409 【氏名又は名称】東神電気株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年12月2日(1998.12.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−171063(P2000−171063A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−342810 |
|