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【発明の名称】 室外ユニットおよび空気調和機
【発明者】 【氏名】後藤 隆司

【氏名】松田 圭

【氏名】神原 裕志

【要約】 【課題】室外ユニットにフィンガードを取り付ける際、室外熱交換器とベースとの間にフィンガードの下縁を差し込み、フィンガード自体を変形させながら室外熱交換器と天板との間に上縁を差し込んでいるため、作業性が低く室外ユニットの組み立て作業における効率化が図れない。

【解決手段】配管保持具30を用いて、冷媒配管40cを冷媒配管40aに対して常に一定の距離に保つとともに、配管保持具30の冷媒配管40aまわりにおける回転を阻止し配管保持具30を常に一定の方向に向けて固定することで、冷媒配管40cを所定の位置に保持しておくことができる。これにより、従来のようにクッションラバーとタイラップバンドを使用しなくても、配管保持具30ひとつで膨張弁29を固定することができ、組み立て作業の効率化を図るとともに部品点数の削減による製造コストの削減が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 屋外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、熱交換器に冷媒を送出する圧縮機と、該圧縮機、前記室外熱交換器ならびに室内熱交換器に接続されて冷媒回路を構成する冷媒配管と、該冷媒配管を保持する配管保持具とを備える室外ユニットであって、前記配管保持具は、一の配管を把持する第1把持部と、該一の配管に隣接する他の配管を把持する第2把持部と、該他の配管に隣接する室外ユニット構成要素に当接し当該配管保持具の前記他の配管まわりにおける回転を阻止する回り止め部とを有することを特徴とする室外ユニット。
【請求項2】 前記配管保持具が防振ゴム製であることを特徴とする請求項1記載の室外ユニット。
【請求項3】 屋外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、熱交換器に冷媒を送出する圧縮機と、該圧縮機を駆動する駆動モータをインバータ制御するためのリアクタンス素子を備える室外ユニット制御部とを備える室外ユニットであって、前記リアクタンス素子が、前記室外ユニット制御部の基板となるシャーシに、防振ゴムの台座を介して取り付けられていることを特徴とする室外ユニット。
【請求項4】 前記台座は、前記リアクタンス素子の座板に被着されるスリット部を有し、該スリット部を前記座板に被着させた状態で、前記リアクタンス素子に接触しない位置で前記シャーシにネジ止めされていることを特徴とする請求項3記載の室外ユニット。
【請求項5】 前記台座には突起が設けられ、前記シャーシには該突起が嵌合されることで前記台座を位置決めする嵌合孔が設けられていることを特徴とする請求項3記載の室外ユニット。
【請求項6】 前記突起は軸部の先端に膨出部が設けられた形状を有し、前記嵌合孔には該膨出部の通過を許容する拡径部と膨出部の通過を許さない縮径部とが連続して設けられ、前記突起を前記拡径部から挿入したのち縮径部側に移動させ膨出部を前記嵌合孔に係止させることで前記台座を前記シャーシに固定することを特徴とする請求項5記載の室外ユニット。
【請求項7】 前記膨出部には、前記突起を前記拡径部から挿入したのち縮径部側に移動させたときに前記シャーシの裏面に圧接される圧接部が設けられていることを特徴とする請求項6記載の室外ユニット。
【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の室外ユニットと、屋内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器および屋内の空気を循環させる室内ファンを備える室内ユニットとで構成されることを特徴とする空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房又は冷房により快適な室内環境を提供する室外ユニットおよび空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内ユニットおよび室外ユニットの二つの大きな構成要素からなっている。これらの各ユニットには、冷媒と室内気との間および冷媒と室外気との間における熱交換を行う室内熱交換器および室外熱交換器が備えられている。
【0003】これら室内熱交換器および室外熱交換器は、他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成する要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環することで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセスを辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、この室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】ちなみに、暖房運転時は、圧縮機で高温高圧の気体とされた冷媒を室内熱交換器に送出し室内気と熱交換させて凝縮、液化することにより実現される。また、冷房運転時は、高温高圧の気体冷媒を室外熱交換器に送出し室外気と熱交換させて凝縮して高温高圧の液冷媒とし、さらにこれを膨張弁に通すことで減圧し低温低圧の液冷媒として室内熱交換器に送出し、室内気と熱交換させて蒸発、気化することにより実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記空気調和機には次のような課題がある。
(課題1)室外ユニットには、近年、キャピラリチューブに代えて開度調節可能な膨張弁が採用されるようになっている。該膨張弁を採用することにより、冷媒の状態に関わらず適切な膨張(もしくは凝縮)変化を行わせて高い冷暖房能力を得られるようになるのである。ところで、膨張弁は駆動機構によって弁の開閉を行うので、作動時に若干の振動を生じる。そこで従来は、図9に示すように、膨張弁6に繋がる配管7aと近接する冷媒配管7bとの間にクッションラバー8を介在させた状態で両者をタイラップバンド9で締め上げることで膨張弁6を固定し防振を図るようにしている。しかしながら、タイラップバンド9を締める作業に手間がかかるために室外ユニットの組み立て作業における効率化が阻まれる、クッションラバー8とタイラップバンド9の2つの部品を必要とするために製造コストが嵩む等の点が問題となっている。
【0006】(課題2)インバータ制御を採用した空気調和機が発表され好調な売れ行きを示している。インバータ制御を採用することにより、高い冷暖房能力が得られるとともに省電力化が図れるからである。インバータ制御にはコイル(リアクタンス素子)が必要不可欠である。従来、コイルにはPWM方式のものが一般的であったが、近年ではより高度な制御を可能にするPAM方式のものが採用されるようになっている。ところで、PAM方式のコイルは、室外ユニット制御部を構成するシャーシにビス止めされているが、作動時に若干の電磁振動を生じるため、シャーシを振動させて僅かながら異音を発することがある。このような異音は、室外ユニットから発するためにさほど気になるようなものではなかったが、近年は消費者の要望が厳しくなり、室外ユニットについても静粛性が求められるようになっている。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、以下のポイントを目的としている。
(a)上記課題1に対応して、室外ユニットの組み立て作業における効率化、製造コストの圧縮、整備性の向上を図る。
(d)上記課題2に対応して、室外ユニットの静粛性の向上を図る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するための手段として、次のような構成を有する室外ユニットならびに空気調和機を採用する。すなわち、請求項1記載の室外ユニットは、屋外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、熱交換器に冷媒を送出する圧縮機と、該圧縮機、前記室外熱交換器ならびに室内熱交換器に接続されて冷媒回路を構成する冷媒配管と、該冷媒配管を保持する配管保持具とを備える室外ユニットであって、前記配管保持具は、一の配管を把持する第1把持部と、該一の配管に隣接する他の配管を把持する第2把持部と、該他の配管に隣接する室外ユニット構成要素に当接し当該配管保持具の前記他の配管まわりにおける回転を阻止する回り止め部とを有することを特徴とする。
【0009】上記室外ユニットにおいては、配管保持具を用いて、一の配管を他の配管に対して常に一定の距離に保つとともに、配管保持具の他の配管まわりにおける回転を阻止し配管保持具を常に一定の方向に向けて固定することで、一の配管を所定の位置に保持しておくことができる。これにより、従来のようにクッションラバーとタイラップバンドを使用しなくても、配管保持具ひとつで膨張弁を固定することができ、組み立て作業の効率化を図るとともに部品点数の削減による製造コストの削減が図れる。
【0010】請求項2記載の室外ユニットは、請求項1記載の室外ユニットにおいて、前記配管保持具が防振ゴム製であることを特徴とする。
【0011】上記室外ユニットにおいては、配管保持具が防振ゴム製であることから、一の配管に生じる振動が他の配管ならびに室外ユニット構成要素に伝達され難くなる。これにより、膨張弁に生じる振動が吸収され、周囲の室外ユニット構成要素への伝達が防止される。
【0012】請求項3記載の室外ユニットは、屋外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、熱交換器に冷媒を送出する圧縮機と、該圧縮機を駆動する駆動モータをインバータ制御するためのリアクタンス素子を備える室外ユニット制御部とを備える室外ユニットであって、前記リアクタンス素子が、前記室外ユニット制御部の基板となるシャーシに、防振ゴムの台座を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0013】上記室外ユニットにおいては、リアクタンス素子が防振ゴム製の台座を介してシャーシに取り付けられるので、リアクタンス素子に生じる電磁振動が、シャーシに伝達され難くなり、リアクタンス素子が振動してもシャーシが振動しなくなる。これにより、シャーシが振動することによって生じる異音の発生が防止される。
【0014】請求項4記載の室外ユニットは、請求項3記載の室外ユニットにおいて、前記台座が、前記リアクタンス素子の座板に被着されるスリット部を有し、該スリット部を前記座板に被着させた状態で、前記リアクタンス素子に接触しない位置で前記シャーシにネジ止めされていることを特徴とする。
【0015】上記室外ユニットにおいては、リアクタンス素子に被着された台座が、リアクタンス素子に接触しない位置でシャーシにネジ止めされることで、リアクタンス素子に生じる電磁振動のシャーシへの伝達経路が防振ゴム製の台座のみとなり、より高い除振性能が発揮される。
【0016】請求項5記載の室外ユニットは、請求項3記載の室外ユニットにおいて、前記台座に突起が設けられ、前記シャーシには該突起が嵌合されることで前記台座を位置決めする嵌合孔が設けられていることを特徴とする。
【0017】上記室外ユニットにおいては、台座側の突起をシャーシ側の嵌合孔に嵌合させることで、シャーシに対して台座が位置決めされてシャーシの面方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子をより強固にシャーシに固定することができる。
【0018】請求項6記載の室外ユニットは、請求項5記載の室外ユニットにおいて、前記突起が軸部の先端に膨出部が設けられた形状を有し、前記嵌合孔には該膨出部の通過を許容する拡径部と膨出部の通過を許さない縮径部とが連続して設けられ、前記突起を前記拡径部から挿入したのち縮径部側に移動させ膨出部を前記嵌合孔に係止させることで前記台座を前記シャーシに固定することを特徴とする。
【0019】上記室外ユニットにおいては、台座側の突起をシャーシ側の嵌合孔に係止させることで、シャーシに対して台座が位置決めされるとともに膨出部により台座がシャーシに係止された状態となり、シャーシの厚さ方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子をより強固にシャーシを固定することができる。
【0020】請求項7記載の室外ユニットは、請求項6記載の室外ユニットにおいて、前記膨出部に、前記突起を前記拡径部から挿入したのち縮径部側に移動させたときに前記シャーシの裏面に圧接される圧接部が設けられていることを特徴とする。
【0021】上記空気調和機においては、突起部先端の膨出部に設けられた圧接部がシャーシの裏面に圧接されることで、嵌合孔からの突起の離脱が防止されてシャーシの厚さ方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子のガタつきを防止することができる。
【0022】請求項8記載の空気調和機は、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の室外ユニットと、屋内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器および屋内の空気を循環させる室内ファンを備える室内ユニットとで構成されることを特徴とする。
【0023】上記空気調和機においては、室外ユニットの組み立て作業における効率化、製造コストの圧縮、室外ユニットの静粛性および整備性の向上が図れる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明による室内ユニットおよび空気調和機の第1の実施形態について、図1ないし図3を参照して説明する。図1は空気調和機の全体構成を示す説明図である。空気調和機は、室内ユニット10および室外ユニット20から構成されている。これら室内ユニット10および室外ユニット20は、冷媒が導通する冷媒配管40や図示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管40は2本備えられており、冷媒は、その一方において室内ユニット10から室外ユニット20へ、また他方において室外ユニット20から室内ユニット10へと流れることになる。
【0025】室内ユニット10は、ベース11と前面パネル12とが一体的に構成されたものとなっている。ベース11には、プレートフィン&チューブ型の室内熱交換器13、略円筒形状のクロスフローファン(室内ファン)14等の各種機器が備えられている。ベース11には、この他室内ユニット10に関する種々の動作制御等を行うため、各種電気回路素子から構成された室内ユニット制御部15が備えられている。室内ユニット制御部15には、運転状況やエラーモードを表示するための適当なインジケータ15aが備えられている。このインジケータ15aは、前面パネル12に設けられた透視部12aにより、外部から確認可能となっている。なお、ベース11の後方には、据え付け板16が備えられ、これにより室内ユニット10を室内の壁等に設置することが可能となっている。
【0026】前面パネル12には、吸込グリル(吸込口)12bが前面および上面のそれぞれに形成されている。室内の空気(室内気)は、これら吸込グリル12bにより多方向から室内ユニット10内に吸い込まれるようになっている。ちなみに、吸込グリル12bの背後にはエアフィルタ17が備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を除く働きをしている。また、前面パネル12には、その下方に吹出口12cが形成されており、ここから暖められた空気あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになっている。なお、この空気吸込および空気吹出は、前記クロスフローファン14が回転することによって行われる。
【0027】また、この室内ユニット10は、室内の空気を吸引して室外へ排出する換気装置を備えている。この換気装置は、換気専用の換気ファン18と、前面グリル12に開口する換気専用の換気吸込口12dと、換気ホース19とにより構成されており、換気ファン18の吸い込み側に換気吸込口12dが連通し、換気ファン18の吐出側に換気ホース19の一端が連結されている。換気運転時は、換気ファン18が作動することにより吸込口12dから室内の空気を吸引するので、吸引された室内気は換気ファン18および換気ホース19を通って室外へと排出される。なお、換気ホース19の他端は、断熱材で被覆された冷媒配管40、40、電気配線およびドレンホースと共に室内ユニット10が設置された壁を貫通して設けられたスリーブ(不図示)を通って室外に開口している。
【0028】上述した室内ユニット10は、各種の運転操作を行う操作部として、リモートコントローラ41を備えている。このリモートコントローラ41には各種スイッチ等が設けられており、空気調和機の運転操作信号を室内ユニット制御部15の受信部(図示省略)へ向けて送信することができる。なお、空気調和機の運転操作は、室内ユニットの適所に設けられた図示省略のスイッチ類でも一部実施可能である。
【0029】室外ユニット20には、筐体21内に室外熱交換器22、プロペラファン23、圧縮機24、室外ユニット制御部25等が備えられている。室外熱交換器22は、周囲に多数のプレート状フィンを備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現するためのものである。プロペラファン23は、筐体21内に背面から正面へと抜ける空気流を生じさせることにより新たな空気を常に筐体21内に取り込んで、室外熱交換器22における熱交換効率の向上を図るために設けられている。
【0030】なお、前記室外熱交換器22が外部と向き合う室外ユニット20の背面、およびプロペラファン23が外部と向き合う正面には、それぞれフィンガード26およびファンガード27が設けられている。フィンガード26は、プレート状フィンが外部からの不意の衝撃により破損することなどがないように設けられているものである。ファンガード27も、これと同様にプロペラファン23を外部衝撃から保護することを目的として備えられているものである。
【0031】圧縮機24は、低温低圧の気体冷媒を、高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うものである。ちなみに冷媒回路とは、この圧縮機24に加えて、上記した室内熱交換器13、室外熱交換器22、冷媒配管40、膨張弁、および冷媒の流れ方向を規定する四方弁(膨張弁および四方弁は共に不図示)等から概略構成され、冷媒を室内ユニット10と室外ユニット20との間で循環させる回路である。
【0032】室外ユニット制御部25は、前記プロペラファン23、圧縮機24、その他室外ユニット20に備えられた各種機器に関する動作制御等を行うもので、各種電気回路素子から構成されているものである。
【0033】室外ユニット20には、上記の他、サイドパネル21aを支持するとともに外部振動等の影響を回避するため、ベース28が備えられている。また、前記圧縮機24に近いサイドパネル21aの側面は、前記圧縮機24のメンテナンス等を実施するため取り外し可能な整備パネル29を備えたものとなっている。
【0034】以下では、これらの構成よりなる空気調和機の作用について、暖房運転時および冷房運転時のそれぞれの場合に分けて説明する。まず、暖房運転時には、圧縮機24で高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管40を通り室内ユニット10の室内熱交換器13に送られる。室内ユニット10内では、クロスフローファン14により吸込グリル12bから取り込まれた室内気に対して、室内熱交換器13を通過する高温高圧の気体冷媒から熱が与えられる。このことにより、前面パネル12下方の吹出口12cから温風が吹き出されることになる。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交換器13において凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。
【0035】この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管40を通って室外ユニット20における図示しない膨張弁を通る過程で減圧されて低温低圧の液冷媒となり、室外熱交換器22に送られる。室外ユニット20では、プロペラファン23により筐体21内に取り込まれた新しい室外気から、室外熱交換器22を通過する低温低圧の液冷媒が熱を奪うことになる。これにより低温低圧の液冷媒は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機24に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0036】次に、冷房運転時には、冷媒は上記とは逆方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機24で高温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管40を通過して室外熱交換器22に送られ、室外気に熱を与えて凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、図示しない膨張弁を通る過程で減圧されて低温低圧の液冷媒となり、再び冷媒配管40を通り室内熱交換器13に送られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機24に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0037】これらの運転は、室内ユニット10内に収められた室内ユニット制御部15および室外ユニット20内に収められた室外ユニット制御部25が協調することによって制御される。
【0038】以下では、本発明の特徴的部分について説明する。室外熱交換器22、圧縮機23、室外ユニット制御部25等の室外ユニット20に具備される各構成要素は、筐体21やベース28に設けられた取り付け座(図示略)に固定されているが、図2に示すように、膨張弁29は近接し四方弁に接続される大径の冷媒配管(他の配管)40aに配管保持具30を介して固定されている。
【0039】膨張弁29の下部には、鉛直下方から冷媒配管40bが接続され、側面には側方から冷媒配管(一の配管)40cが接続されている。また、冷媒配管40aは冷媒配管40cとほぼ同じ高さにあって水平方向に配設されている。
【0040】配管保持具30は、棒状の防振ゴム中実体からなり、その一端に冷媒配管40cを把持する第1把持部31が設けられ、他端には冷媒配管40cに隣接する冷媒配管40aを把持する第2把持部32が設けられている。
【0041】第1把持部31は、図3に示すように、平面視C型に配された一対の把持爪31a、31bを有し、これら把持爪31a、31bの内側は冷媒配管40cの断面形状よりも僅かに小径となる円形に形成され、この部分に冷媒配管40cを填め込むことでこれを把持するようになっている。第2把持部32も、第1把持部31と同様にC型に配された一対の把持爪32a、32bを有し、これら把持爪32a、32bの内側が冷媒配管40aの断面形状よりも僅かに小径となる略円形に形成され、この部分に冷媒配管40aを填め込むことでこれを把持するようになっている。
【0042】さらに、配管保持具30は、冷媒配管40aに並設されたもう1本の冷媒配管40dに当接し配管保持具30の冷媒配管40aまわりの回転を阻止する回り止め部33を有している。
【0043】回り止め部33は、第2把持部32側に設けられた円弧状の切り欠きであり、このこの回り止め部33を冷媒配管40dの側面に当接させることで、冷媒配管40dをキーとして配管保持具30の冷媒配管40aまわりの回転を阻止するようになっている。
【0044】上記のように構成された空気調和機においては、配管保持具30を用いて、冷媒配管40cを冷媒配管40aに対して常に一定の距離に保つとともに、配管保持具30の冷媒配管40aまわりにおける回転を阻止し配管保持具30を常に一定方向に向けて固定することで、冷媒配管40cに接続された膨張弁29が所定の高さに保持される。これにより、従来のようにクッションラバーとタイラップバンドを使用しなくても、配管保持具30ひとつで膨張弁29を所定の位置に固定することができ、室外ユニット20の組み立て作業の効率化を図るとともに部品点数の削減による製造コストの削減を図ることができる。
【0045】また、配管保持具30が防振ゴム製であることから、冷媒配管40cに生じる振動が、冷媒配管40aならびに室外ユニット20の他の構成要素に伝達され難くなるので、室外ユニット20からの異音の発生、振動を原因とする故障等を防止することができる。なお、回り止め部33に当接してキーの役目を果たすのは、冷媒配管40dに限らず、サイドパネル21aや内部隔壁等の室外ユニット20の構成要素でも構わない。
【0046】上記配管保持具30と同様の機能を備える他の形態として図4に示すものの実施も検討されている。この配管保持具30’では、第2把持部32が冷媒配管40d側に把持爪32a、32bを向けて形成されており、把持爪32a、32b間の空隙を回り止め部として利用して、配管保持具30の冷媒配管40aまわりにおける回転を阻止するようになっている。この配管保持具30’では、回り止め部を新たに設けなくてもよいので、配管保持具30の製作コスト削減が可能である。
【0047】次に、本発明による室内ユニットおよび空気調和機の第2の実施形態について、図5および図6を参照して説明する。本実施形態における空気調和機は、室外ユニット20に特徴的部分を有するものであり、空気調和機の全体構成は上記第1の実施形態において説明したものと同様であるので、以下ではその特徴的部分についてのみ説明する。
【0048】室外ユニット制御部25には、圧縮機24を駆動する駆動モータ(図示略)をインバータ制御するために必要なPAM方式のコイル(リアクタンス素子)34が設けられている。コイル34は、図5に示すように、室外ユニット制御部25の基板となるシャーシ25cに、防振ゴム製の台座35、35を介して取り付けられている。
【0049】台座35には、コイル34の下部に設けられた固定用の座板34aに被着される袋状のスリット部35aが設けられている。台座35は、スリット部35aを座板34aに被着され、スリット部35aとは離間した位置に設けられているネジ穴35bにカラー付きのネジ36を通され、座板34aとは接触しない位置においてシャーシ25cに設けられた雌ネジ孔25hにネジ止めされている。
【0050】また、図6に示すように、シャーシ25cに当接される台座35の下面には突起35cが設けられ、シャーシ25cには突起35cが嵌合されることで台座35を介してコイル34をシャーシ25cに対して位置決めする嵌合孔25dが設けられている。
【0051】上記のように構成された空気調和機においては、コイル34が台座35を介してシャーシ25cに取り付けられるので、コイル34に生じる電磁振動がシャーシ25cに伝達され難くなり、コイル34が振動してもシャーシ25cが振動しなくなる。これにより、シャーシ25cが振動することによって生じる異音の発生を防止することができる。
【0052】また、コイル34に被着された台座35が、コイル34とは接触しない位置においてシャーシ25cにネジ止めされることで、コイル34に生じる電磁振動のシャーシ25cへの伝達経路が防振ゴム製の台座35のみとなり、より高い除振性能が得られる。
【0053】さらに、台座35側の突起35cをシャーシ25c側の嵌合孔25dに嵌合させることで、シャーシ25cに対して台座35が位置決めされてシャーシ25cの面方向について台座35のずれが防止されるので、コイル34をより強固にシャーシ25cに固定することができる。
【0054】ところで、突起35cならびに嵌合孔25dの形状は上記実施形態で説明したものに限らず、多様な形態のものが実施可能である。そこで、その他の例を第3の実施形態として図7および図8を参照して説明する。
【0055】本実施形態において、台座35の下面に設けられた突起35dは、図7に示すように、軸部35eの先端に膨出部35fが設けられた形状を有しており、嵌合孔25eには、膨出部35fの通過を許容する拡径部25fと膨出部35fの通過を許さない縮径部25gとが連続して設けられている。そして、シャーシ25cに台座35を取り付ける際には、図8に示すように、突起35dを拡径部25fから挿入したのち縮径部25g側に移動させ膨出部35fを嵌合孔25eに係止させることで台座35をシャーシ25cに固定し、さらに台座35をネジ止めするようになっている。また、膨出部35fには、突起35dを縮径部25g側に移動させたときにシャーシ25cの裏面に圧接される圧接部35gが設けられている。
【0056】上記のように構成された空気調和機においては、台座35側の突起35dをシャーシ25c側の嵌合孔25eに係止させることで、シャーシ25cに対して台座35が位置決めされるとともに膨出部35fにより台座35がシャーシ25cに係止された状態となり、シャーシ25cの厚さ方向について台座35のずれが防止されるので、コイル34をより強固にシャーシ25cを固定することができる。
【0057】また、膨出部35fに設けられた圧接部35gがシャーシ25cの裏面に圧接されることで、嵌合孔25eからの突起の離脱が防止されてシャーシ25cの厚さ方向について台座35のずれが防止されるので、コイル34のガタつきを防止することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求項1記載の室外ユニットによれば、配管保持具を用い、一の配管を他の配管に対して常に一定の距離に保つとともに、配管保持具の他の配管まわりにおける回転を阻止し配管保持具を常に一定の方向に向けて固定することで、一の配管を所定の位置に保持しておくことができる。これにより、従来のようにクッションラバーとタイラップバンドを使用しなくても、配管保持具ひとつで膨張弁を固定することができ、組み立て作業の効率化を図るとともに部品点数の削減による製造コストの削減を図ることができる。
【0059】請求項2記載の室外ユニットによれば、配管保持具が防振ゴム製であることから、一の配管に生じる振動が、他の配管ならびに室外ユニット構成要素に伝達され難くなり、膨張弁に生じる振動が吸収されるので、電磁振動の周囲への伝達を阻んで異音の発生を防止し、室外ユニットの静粛性を向上させることができる。
【0060】請求項3記載の室外ユニットによれば、コイル等のリアクタンス素子が防振ゴム製の台座を介してシャーシに取り付けられ、リアクタンス素子に生じる電磁振動がシャーシに伝達され難くなり、リアクタンス素子が振動してもシャーシが振動しなくなるので、異音の発生を防止することができる。
【0061】請求項4記載の室外ユニットによれば、リアクタンス素子に被着された台座が、リアクタンス素子に接触しない状態でシャーシにネジ止めされることで、リアクタンス素子に生じる電磁振動のシャーシへの伝達経路が防振ゴム製の台座のみとなり、より高い除振性を発揮して異音の発生を防止することができる。
【0062】請求項5記載の室外ユニットによれば、台座側の突起をシャーシ側の嵌合孔に嵌合させることで、シャーシに対して台座が位置決めされてシャーシの面方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子をより強固にシャーシに固定することができる。
【0063】請求項6記載の室外ユニットによれば、台座側の突起をシャーシ側の嵌合孔に係止させることで、シャーシに対して台座が位置決めされるとともに膨出部により台座がシャーシに係止された状態となり、シャーシの厚さ方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子をより強固にシャーシを固定することができる。
【0064】請求項7記載の室外ユニットによれば、突起部先端の膨出部に設けられた圧接部がシャーシの裏面に圧接されることで、嵌合孔からの突起の離脱が防止されてシャーシの厚さ方向について台座のずれが防止されるので、リアクタンス素子のガタつきを防止することができる。
【0065】請求項8記載の空気調和機によれば、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の室外ユニットを備えることにより、室外ユニットの組み立て作業における効率化、製造コストの圧縮、室外ユニットの静粛性および整備性の向上を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成10年11月11日(1998.11.11)
【代理人】 【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
【公開番号】 特開2000−171061(P2000−171061A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願2000−31012(P2000−31012)