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【発明の名称】 室内ユニット及び空気調和機
【発明者】 【氏名】伊藤 喜啓

【氏名】鈴木 一弘

【氏名】松田 圭

【氏名】神原 裕志

【要約】 【課題】換気ホースの折曲部におけるつぶれ対策を実施して、換気ホースのレイアウトに左右されることなく、常に換気装置の良好な換気効率を確保できるようにする。

【解決手段】吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホース19とを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ホース19の断面形状を弦部19aが膨出する略D形にした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ホースの断面形状を弦部が膨出する略D形にしたことを特徴とする室内ユニット。
【請求項2】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ホースの断面形状を弦部が膨出する略D形にしたことを特徴とする空気調和機。
【請求項3】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記排気ホースに、前記換気装置の運転停止時に閉じかつ運転時に開く開閉弁を設けたことを特徴とする室内機ユニット。
【請求項4】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記排気ホースに、前記換気装置の運転停止時に閉じかつ運転時に開く開閉弁を設けたことを特徴とする空気調和機。
【請求項5】 前記開閉弁が、前記換気ホースの室外出口側に取り付けられたケース内に回動自在に支持され、前記換気装置の運転停止時に自重で閉じ、かつ換気運転時に生じる気流で開くことを特徴とする請求項4記載の空気調和機。
【請求項6】 前記開閉弁が、回転軸を境にして弁体とバランサとに分割され、前記バランサの肉厚を調整して前記弁体と前記バランサとの重量をバランスさせたことを特徴とする請求項5に記載の空気調和機。
【請求項7】 前記開閉弁が、全閉位置及び全開位置を規定するストッパを備え、前記全開位置が前記全閉位置から90度以内に設定されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の空気調和機。
【請求項8】 前記ケースの出口側に前記開閉弁を保護する格子部材を設けたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項9】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ホースが開口する室外出口に、該出口を覆うように取り付けられ、通気口を備えたカバー本体と、前記通気口を覆い下方に向けて開口部を形成する防水フードとを具備してなる出口カバーを設けたことを特徴とする空気調和機。
【請求項10】 前記通気口が格子状に形成された複数の開口部を有し、該開口部を通り抜けて冷媒配管を巻き廻されるひも状部材を用いて前記出口カバーを前記冷媒配管に固定したことを特徴とする請求項9に記載の空気調和機。
【請求項11】 前記ひも状部材が両端部近傍に複数の係止突起を有するバンドであり、前記係止突起を前記開口部の周囲壁に係止させて固定したことを特徴とする請求項10に記載の空気調和機。
【請求項12】 前記防水フードが、前記カバー本体に対し前記開口部の開口方向を可変に取り付けられることを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の空気調和機。
【請求項13】 前記防水フードが、前記カバー本体及び前記防水フードの接合面にそれぞれ90度ピッチに設けた凹部と凸部とを嵌合させて、前記開口方向を上下左右の4方向から選択可能に構成したことを特徴とする請求項12に記載の空気調和機。
【請求項14】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に、前記換気ホースの引き回し方向が可変の連結部材を介在させたことを特徴とする室内ユニット。
【請求項15】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に、前記換気ホースの引き回し方向が可変の連結部材を介在させたことを特徴とする空気調和機。
【請求項16】 前記連結部材が、換気ファン接続口と着脱可能なキャップで覆われた向きの異なる複数のホース連結口とを有する分岐ボックスであることを特徴とする請求項15に記載の空気調和機。
【請求項17】 前記連結部材が、前記換気ファンに取り付けられるエルボ状のアダプタと、一端が前記アダプタと回動自在に連結され他端に前記換気ホースが連結されるエルボとで構成され、前記アダプタ及び前記エルボの結合部を回転させることにより略直線状から略90度まで出口方向を可変にしたことを特徴とする請求項15記載の空気調和機。
【請求項18】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に出口断面形状が円形のエルボ状アダプタを介在させ、前記連結ホースが、前記エルボ状アダプタ連結側の曲げ部を円形断面とし残りを非円形断面としたことを特徴とする室内ユニット。
【請求項19】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に出口断面形状が円形のエルボ状アダプタを介在させ、前記連結ホースが、前記エルボ状アダプタ連結側の曲げ部を円形断面とし残りを非円形断面としたことを特徴とする空気調和機。
【請求項20】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの各機器を収納するケーシングとを備え、前記ケーシングに、外部との接続部材を通す通路となる開口部形状を複数の中から選択可能な打抜部を設けたことを特徴とする室内ユニット。
【請求項21】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの各機器を収納するケーシングとを具備してなる室内ユニットとを備え、前記ケーシングに、外部との接続部材を通す通路となる開口部形状を複数の中から選択可能な打抜部を設けたことを特徴とする空気調和機。
【請求項22】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記室内ユニット制御部に前記換気ファンを固定して、前記室内ユニット制御部と前記換気ファンとを一体化したことを特徴とする室内ユニット。
【請求項23】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記室内ユニット制御部に前記換気ファンを固定して、前記室内ユニット制御部と前記換気ファンとが一体化された室内ユニットと、を備えたことを特徴とする空気調和機。
【請求項24】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンにアダプタを介して連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファン及び前記アダプタをそれぞれ共通の支持部材に固定したことを特徴とする室内ユニット。
【請求項25】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記換気ファン及び前記アダプタがそれぞれ共通の支持部材に固定された室内ユニットと、を備えたことを特徴とする空気調和機。
【請求項26】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気装置の換気吸込口を前記吹出口に並べて設けられる吹出口ダミー部に配置したことを特徴とする室内ユニット。
【請求項27】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記換気ファン及び前記アダプタがそれぞれ共通の支持部材に固定された室内ユニットとを備え、前記換気装置の換気吸込口を前記吹出口に並べて設けられる吹出口ダミー部に配置したことを特徴とする空気調和機。
【請求項28】 前記換気吸込口と前記吹出口との間を仕切る回折防止リブを設けたことを特徴とする請求項27に記載の空気調和機。
【請求項29】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、該室内ユニット制御部に、前記換気装置を間欠運転する自動間欠換気運転モードを設けたことを特徴とする室内ユニット。
【請求項30】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する自動間欠換気運転モードを設けた室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットと、を備えたことを特徴とする空気調和機。
【請求項31】 前記室内ユニット制御部に前記換気装置の自動間欠換気運転モード及び連続換気運転モードを設けると共に、前記自動間欠換気運転モード及び前記連続換気運転モードからいずれか一方の運転モードを選択できる選択切換手段を設けたことを特徴とする請求項30に記載の空気調和機。
【請求項32】 前記室内ユニット制御部に前記換気装置を単独で運転する換気装置単独運転モードを設けたことを特徴とする請求項30又は31に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房又は冷房により快適な室内環境を提供する室内ユニット及び空気調和機に係り、特に、室内の空気を換気することができるようにした室内ユニット及び空気調和機に用いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内ユニット及び室外ユニットの二つの大きな構成要素からなっている。これらの各ユニットには、冷媒と室内気との間及び冷媒と室外気との間における熱交換を行う室内熱交換器及び室外熱交換器が備えられている。
【0003】これら室内熱交換器及び室外熱交換器は、他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成する要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環することで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセスを辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、この室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】ちなみに、暖房運転時は、圧縮機で高温高圧の気体とされた気体冷媒を室内熱交換器に送出して、当該冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。また、冷房運転時は、高温高圧の気体冷媒を室外熱交換器に送出して室外気と熱交換させて高温高圧の液冷媒とし、これをさらに膨張弁に通すことで低温低圧化させて室内熱交換器に送出し、この冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。
【0005】このような空気調和機には、空調する室内の換気を目的として、室内の空気を室外に排出する換気装置を備えたものがある。この換気装置は、図33に示す如く、室内ユニット10に設置された換気専用の換気ファン18と換気ホース9とを具備して構成される。なお、図33において、符号の1は室内・室外に分離させる壁、2はスリーブ、Pは室内ユニット10から室外へと続く冷媒配管、配線及びドレンホースを一体的に示したもの、3は出口カバーである。そして、上述した換気装置により換気運転を実施すると、換気ファン18が作動して室内ユニット10に設けられた換気専用の吸込口から室内の空気が吸引され、換気ホース9を通って室外に排出される。なお、換気装置により換気可能な空気量は、室内ユニットから吹き出される空調空気量と比較すればかなり小さなものである。
【0006】また、図34は換気ホース9、断熱材4によって被覆された2本の冷媒配管21,21、電気配線5及びドレンホース6がスリーブ2を通過する様子を示した断面図(図33のA−A断面)である。この従来例の場合、与えられたスリーブ2の円形断面形状を有効に利用するため、換気ホース9の断面には略D形の半円又は半楕円形状を採用している。従って、この換気ホース9がスリーブ2の円形断面の略半分を使用し、残る半円部分を断熱材4で被覆された冷媒配管21,21、電気配線5及びドレンホース6が使用するようになっている。なお、換気ホース9及びドレンホース6としては、蛇腹状のものが一般的に使用されている。なおまた、上述した断熱材4は、通常冷媒配管21の室内ユニット10に近い部分を被覆する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したような換気装置を備えている室内ユニット及び空気調和機においては、特に換気ホースが存在することから、室内ユニットを設置する際の換気ホースレイアウトの自由度を増すと共に、設置の工事性を向上させることが望まれている。以下、本発明の課題を具体的に説明する。
【0008】最初に、本発明の第1の課題を説明する。上述した換気装置を備えている室内ユニット及び空気調和機では、室内ユニット10の設置場所及びスリーブ2の位置等の組み合わせによる多様な設置条件に対応できるようになっているが、換気ホース9として使用している略D形断面の弦部9a、すなわちDの直線部分を内側にして折曲するようなレイアウトになる場合がある。
【0009】図35は室内ユニット10を背面から見た斜視図であって、ここに示した換気ホース9のレイアウト例では、換気ファン18がユニット正面から見て右側に設置され、この換気ファン18に連結された換気ホース9が室内ユニット10の内部を左右方向に横断した後、左側背面からユニット外に出てスリーブ2へ入り込む。この場合、室内ユニット10内でスリーブ2へ向けて略直角に折曲された折曲部Vが、狭い場所で弦部を内側にして急激に曲げられている。このような折曲状態では、図36に示すように、換気ホース9の折曲部Vにつぶれが生じやすくなるので、このようなつぶれによって換気ホース9の有効断面積が減少し、ホース内の圧力損失を増加させるという問題が生じてくる。換気ホース9における圧力損失の増加は、換気ファン18の負担を増して換気効率の低下を招くことになるので、レイアウトにかかわらず常に良好な換気を実現するための対策が望まれている。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、空気調和機に設けられた換気装置の良好な換気効率が、換気ホース等のレイアウトに左右されることなく常に確保されるようにすることを第1の目的としている。
【0011】続いて、本発明の第2の課題を説明する。上述した換気ホース9の出口においては、本来は換気装置の運転により室内の空気を排気するのが役目であるにもかかわらず、たとえば室外で強い風が吹くと空気の逆流(図33に矢印Wで表示)が生じてしまい、いわゆる笛吹き音と呼ばれるものを発生する恐れがある。このような笛吹き音の発生は、快適な室内環境を提供するという空気調和機本来の目的に反するものであり、好ましいことではない。従って、このような笛吹き音の問題を解決して、商品性をさらに向上させることが望まれている。
【0012】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その第2の目的は、換気ホース出口における笛吹き音を防止して、空気調和機の商品性を高めることにある。この場合、空気調和機を設置する場所の諸条件に応じて、多様な設置形態から現場で選択可能な構造とすることが望まれる。
【0013】次に、本発明の第3の課題を説明する。上述した換気装置を備えた室内ユニット及び空気調和機では、室内ユニット10の設置場所及びスリーブ2の位置等の組み合わせによる多様な設置条件に対応できるようにするため、室内ユニット10における位置が決まって固定設置されている換気ファン18から取り出す換気ホース9の方向を適宜選択切り換えできるようにする必要がある。
【0014】図37は、換気ファン/換気ホース結合部の従来構造を示す斜視図であって、換気ホース9と換気ファン18との接続部には、特に換気ホース9の曲げによるつぶれを防止するため、専用の取付具ADが使用されている。この取付具ADには、たとえば換気ホース9を真後ろに引き出す際に使用する直線タイプAD1や、いったん横(又は上下)方向に向けて曲げるエルボタイプAD2等、引き出し方向に応じて複数の種類のものを予め用意して使い分けていた。このため、据え付け工事には数種類の取付具ADを持ち歩く必要があり、据え付け工事に要する部品点数が多くなって工事がしにくいという問題があった。
【0015】また、換気ファン18の吐出側出口形状と換気ホース9の接続部断面形状とが一致しない場合もあり、この対策として、一端が換気ファン18の吐出側出口形状と一致し他端が換気ホース9の接続部断面形状と一致した出口形状を有する接続アダプタを使用する必要が生じることもある。
【0016】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その第3の目的は、換気装置を備えた空気調和機の換気ホースが、室内ユニットの据え付け位置等に違いがある場合であっても共通部品で対応できるようにして、部品点数を低減すると共に工事性を向上させることにある。
【0017】次に、本発明の第4の課題を説明する。上述したような室内ユニットにおいては、図38に示すように、符号Pで一体的に表される冷媒配管21、電気配線5、ドレンホース6及び換気ホース9を室内ユニット10から引き出す方向を現場で自由に選択できるようにするため、図39に示すように、予め上下左右の方向に向けた開口部形成用の打抜部7aを設けたリッド7がケーシング(一般的にはベース11)の角部に使用されている。しかし、従来の打抜部7aは、それぞれの方向が1種類の開口部形状だけに対応したものであり、従って、換気装置を備え換気ホース9の通過スペースも必要な場合の開口部と換気装置を持たないため換気ホース9を必要としない場合の開口部とはその形状及び大きさが異なるため、これらにリッド7を共用することはできなかった。このため、換気装置の有無等に応じた複数の仕様のリッド7を用意する必要が生じ、部品点数が増加するという問題があった。
【0018】本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その第4の目的は、複数の開口部形状に対応できる打抜部を設けることにより、部品の共通化を可能にすることにある。
【0019】次に、本発明の第5の課題を説明する。上述した換気装置を備えた空気調和機の場合、専用の換気ファン18及び同換気ファン18に連結される換気ホース9が新たに必要となる。これらは熱交換器やクロスフローファンなどが中心となる室内ユニット10の内部において、限られたスペースを有効に利用し、しかも、できるだけ少ない部品点数で設置することが望まれる。また、この換気ファン18は、保守・点検などメンテナンスサービスの対象部品となることから、設置にあたってはその作業性に対する十分な配慮も必要となる。
【0020】さらに、使用する換気ファン18の種類によっては、図40に示す従来例のように、連結部の形状に違いがあるなどの理由によって、換気ファン18と換気ホース9との連結にアダプタAD3を必要とする場合がある。図示の例では、アダプタAD3の固定にブラケット8が使用されており、部品点数の増加を余儀なくされている。しかも、換気ファン18を取り外す際には、アダプタAD3との分離が必ず必要となるため、作業量が増すという問題がある。従って、このような場合においても、むやみに部品点数を増やすことがなく、しかも、組み付け及びメンテナンスの作業性にも優れた換気装置の設置構造が望まれる。
【0021】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その第5の目的は、室内ユニットの限られたスペースを有効に利用してメンテナンスサービスなどの作業性にも優れた換気装置を設置することにある。
【0022】次に、本発明の第6の課題を説明する。上述した換気装置を備えた室内ユニット10においては、室内の空気を吸引するための換気吸込口を必要とするが、このような吸込口を設けるにあたっては、室内ユニット10の形状が大きくなるのを防止することが望まれる。また、室内に設置する都合上、室内ユニット10をデザイン面でも優れたものにする必要がある。
【0023】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その第6の目的は、室内ユニットが大型化することなく、しかも優れた外観デザインを可能にして、室内ユニットに換気用の吸込口を設けることにある。
【0024】最後に、本発明の第7の課題を説明する。上述した換気装置を備えた空気調和機の場合、冷房又は暖房の空調運転実施と同時に換気運転を行うと、空調した室内の空気を室外に排出することになる。このため、特に空調運転と共に換気運転を連続して実施すると、換気空気量が空調空気量と比較してかなり少量であるとはいっても、良好な室内気の換気を達成できる反面室内の温度変化が大きくなり、空調効率が低下するという問題が生じてくる。このため、良好な換気と高い空調効率とを高い次元で両立させ、空気調和機の商品性をさらに向上させることが望まれている。
【0025】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、空気調和機による空調の効率に及ぼす換気の影響をできるだけ小さくして、換気装置による有効な換気を実施できるようにすることを第7の目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。請求項1に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ホースの断面形状を弦部が膨出する略D形にしたことを特徴とするものである。この場合、好適な弦部の膨出寸法bは、略D形の基本寸法をaとすると、0.1a<b<0.3aの範囲内に設定するのがよい(図4〜図6参照)。
【0027】このような室内ユニットによれば、換気ホースの曲げ剛性が増してつぶれが生じにくくなる。また、膨出部分の断面積増加は、つぶれによって減少する断面積の余裕分としても機能する。従って、折曲部においても必要な断面積を確保することが可能になり、圧力損失の増加を防止することができる。特に、弦部の膨出寸法bを0.1a<b<0.3aの範囲内に設定すると、良好な曲げ剛性が得られ、しかも、スリーブ内の他の部材に制約を与えるようなこともない。
【0028】請求項2に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ホースの断面形状を弦部が膨出する略D形にしたことを特徴とするものである。
【0029】このような空気調和機によれば、換気ホースの曲げ剛性が増してつぶれが生じにくくなる。また、膨出部分の断面積増加は、つぶれによって減少する断面積の余裕分としても機能する。従って、折曲部においても必要な断面積を確保することが可能になり、圧力損失の増加を防止することができる。
【0030】請求項3に記載の室内機ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記排気ホースに、前記換気装置の運転停止時に閉じかつ運転時に開く開閉弁を設けたことを特徴とするものである。
【0031】このような室内機ユニットによれば、換気ホースに対して外から風が逆流してきた時、開閉弁が閉じて換気ホース内に入り込むのを妨げるので、笛吹き音の発生を防止することができる。また、換気装置の運転時には開閉弁が開くので、換気に支障はない。
【0032】請求項4に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記排気ホースに、前記換気装置の運転停止時に閉じかつ運転時に開く開閉弁を設けたことを特徴とするものである。
【0033】このような空気調和機によれば、換気ホースに対して外から風が逆流してきた時、開閉弁が閉じて換気ホース内に入り込むのを妨げるので、笛吹き音の発生を防止することができる。また、換気装置の運転時には開閉弁が開くので、換気に支障はない。
【0034】請求項5に記載の空気調和機は、前記開閉弁が、前記換気ホースの室外出口側に取り付けられたケース内に回動自在に支持され、前記換気装置の運転停止時に自重で閉じ、かつ換気運転時に生じる気流で開くことを特徴とするものである。
【0035】このような空気調和機によれば、簡単な構成で開閉弁が作動し、換気運転時の排気及び換気運転停止時の笛吹き音防止を容易に達成することができる。
【0036】請求項6に記載の空気調和機は、前記開閉弁が、回転軸を境にして弁体とバランサとに分割され、前記バランサの肉厚を調整して前記弁体と前記バランサとの重量をバランスさせたことを特徴とするものである。
【0037】このような空気調和機によれば、かなり小さな気流の有無でも開閉弁が作動できるようになる。
【0038】請求項7に記載の空気調和機は、前記開閉弁が、全閉位置及び全開位置を規定するストッパを備え、前記全開位置が前記全閉位置から90度以内に設定されたことを特徴とするものである。
【0039】このような空気調和機によれば、開閉弁が全開位置にある時換気装置の運転が停止されても、自重によって容易に全閉位置に戻ることができる。
【0040】請求項8に記載の空気調和機は、前記ケースの出口側に前記開閉弁を保護する格子部材を設けたことを特徴とするものである。
【0041】このような空気調和機によれば、開閉弁が外部の異物と干渉するのを防止して保護することが可能となる。
【0042】請求項9に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ホースが開口する室外出口に、該出口を覆うように取り付けられ、通気口を備えたカバー本体と、前記通気口を覆い下方に向けて開口部を形成する防水フードとを具備してなる出口カバーを設けたことを特徴とするものである。
【0043】このような空気調和機によれば、換気ホース内に室外の風や雨水等が侵入するのを防止できるようになる。
【0044】請求項10に記載の空気調和機は、前記通気口が格子状に形成された複数の開口部を有し、該開口部を通り抜けて冷媒配管を巻き廻されるひも状部材を用いて前記出口カバーを前記冷媒配管に固定したことを特徴とするものである。
【0045】このような空気調和機によれば、壁に対して穴をあけなくても出口カバーの取付及び固定が可能となる。また、格子状にした複数の開口部を有する通気口は、風や雨水の侵入に加えて、虫の侵入も防止することができる。
【0046】請求項11に記載の空気調和機は、前記ひも状部材が両端部近傍に複数の係止突起を有するバンドであり、前記係止突起を前記開口部の周囲壁に係止させて固定したことを特徴とするものである。
【0047】このような空気調和機によれば、バンドの両端を引き出すことで出口カバーの固定力を容易に強めることができるので、出口カバー取付の作業性を向上させることができる。
【0048】請求項12に記載の空気調和機は、前記防水フードが、前記カバー本体に対し前記開口部の開口方向を可変に取り付けられることを特徴とするものである。
【0049】このような空気調和機によれば、出口カバーの壁面への取付方向に関係なく、常に防水フードの開口部開口方向を下向きにすることができる。
【0050】請求項13に記載の空気調和機は、前記防水フードが、前記カバー本体及び前記防水フードの接合面にそれぞれ90度ピッチに設けた凹部と凸部とを嵌合させて、前記開口方向を上下左右の4方向から選択可能に構成したことを特徴とするものである。
【0051】このような空気調和機によれば、出口カバーの壁面への取付方向に応じて、防水フードの開口部開口方向が下向きとなるよう防水フードを回転させ、接合面のそれぞれの凹部と凸部とを嵌合させることで、確実に位置決めしてから防水フードをカバー本体に固定することができる。
【0052】請求項14に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に、前記換気ホースの引き回し方向が可変の連結部材を介在させたことを特徴とするものである。
【0053】このような室内ユニットによれば、ひとつの連結部材で複数の方向へ換気ホースを引き回すことができるので、部品の共通化が可能になる。そして、この連結部材を予め換気ファンに取り付けておくことにより、室内ユニットの設置工事において換気ホースの引き回し方向を変化させる新規部品が不要となる。また、この連結部材は、換気ファン連結部と換気ホース連結部との形状を変えることにより、接続アダプタとして機能させることもできる。
【0054】請求項15に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に、前記換気ホースの引き回し方向が可変の連結部材を介在させたことを特徴とするものである。
【0055】このような空気調和機によれば、室内ユニットではひとつの連結部材で複数の方向へ換気ホースを引き回すことができるので、部品の共通化が可能になる。そして、この連結部材を予め換気ファンに取り付けておくことにより、室内ユニットの設置工事において換気ホースの引き回し方向を変化させる新規部品が不要となる。また、この連結部材は、換気ファン連結部と換気ホース連結部との形状を変えることにより、接続アダプタとして機能させることもできる。
【0056】請求項16に記載の室内ユニットは、前記連結部材が、換気ファン接続口と着脱可能なキャップで覆われた向きの異なる複数のホース連結口とを有する分岐ボックスであることを特徴とするものである。なお、この連結部材には中空6面体が好適であり、そのうちの1面を換気ファン接続口とし、他の5面又は適当な複数面をホース連結口とすればよい。
【0057】このような室内ユニットによれば、分岐ボックスの換気ファン接続口を換気ファンに予め取り付けておき、換気ホースの引き回し方向に適した換気ホース接続口のキャップを外せば換気ホースの接続が可能となる。このため、部品の共通化が可能となって設置工事用の新規部品が不要となる。また、換気ファン接続口と換気ホース接続口との形状を変えることにより、接続アダプタとして機能させることもできる。
【0058】請求項17に記載の空気調和機は、前記連結部材が、前記換気ファンに取り付けられるエルボ状のアダプタと、一端が前記アダプタと回動自在に連結され他端に前記換気ホースが連結されるエルボとで構成され、前記アダプタ及び前記エルボの結合部を回転させることにより略直線状から略90度まで出口方向を可変にしたことを特徴とするものである。好適には、前記エルボの角度を45度以上70度以下とし、前記エルボ状アダプタの角度がおおよそ20度ないし45度の範囲に入るようにして、両者の合計角度が略90度となるように設定するのがよい。
【0059】このような空気調和機によれば、アダプタとエルボとを回転させて角度調整することにより、換気ファン接続口の向き(すなわちエルボ出口の向き)を室内ユニット真後ろ又は上下左右に略90度曲げた方向から選択できる。このため、部品の共通化が可能となって設置工事用の新規部品が不要となる。また、アダプタは、その両接続口の形状を変えることで、接続アダプタとして機能させることもできる。
【0060】請求項18に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に出口断面形状が円形のエルボ状アダプタを介在させ、前記連結ホースが、前記エルボ状アダプタ連結側の曲げ部を円形断面とし残りを非円形断面としたことを特徴とするものである。
【0061】このような室内ユニットによれば、エルボ状アダプタと円形断面の連結ホース曲げ部とが協働して、連結ホースを上下左右に略90度まで容易に曲げることができるようになる。そして、円形断面の曲げ部としたことで曲げによる断面形状の変形が防止され、また、非円形断面の連結ホースは、円形断面のスリーブを通過する際にドレンホース等他の通過部材と共にスリーブ通路の有効利用を可能にする。また、エルボ状アダプタにその両接続口形状が異なるものを採用すれば、換気ファンの出口形状が換気ホースと異なる場合の接続アダプタとして機能させることもできる。
【0062】請求項19に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引する換気ファンと該換気ファンに連結され吸引した前記室内気を室外へ導いて排気する換気ホースとを具備してなる換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットとを備え、前記換気ファンと前記換気ホースとの連結部に出口断面形状が円形のエルボ状アダプタを介在させ、前記連結ホースが、前記エルボ状アダプタ連結側の曲げ部を円形断面とし残りを非円形断面としたことを特徴とするものである。
【0063】このような空気調和機によれば、室内ユニットにおいて、エルボ状アダプタと円形断面の連結ホース曲げ部とが協働して、連結ホースを上下左右に略90度まで容易に曲げることができるようになる。そして、円形断面の曲げ部としたことで曲げによる断面形状の変形が防止され、また、非円形断面の連結ホースは、円形断面のスリーブを通過する際にドレンホース等他の通過部材と共にスリーブ通路の有効利用を可能にする。また、エルボ状アダプタにその両接続口形状が異なるものを採用すれば、換気ファンの出口形状が換気ホースと異なる場合の接続アダプタとして機能させることもできる。
【0064】請求項20に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの各機器を収納するケーシングとを備え、前記ケーシングに、外部との接続部材を通す通路となる開口部形状を複数の中から選択可能な打抜部を設けたことを特徴とするものである。
【0065】このような室内ユニットによれば、開口部形状を複数の中から選択できるようにしたので、換気装置を備え換気ホースの通路が必要になるものと、換気ホースの通路が不要のものとで、ケーシングの共用が可能となる。また、引き出し方向に応じて適宜開口部形状を選択し、冷媒配管やホース類の曲げを容易にすることができる。
【0066】請求項21に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部と、これらの各機器を収納するケーシングとを具備してなる室内ユニットとを備え、前記ケーシングに、外部との接続部材を通す通路となる開口部形状を複数の中から選択可能な打抜部を設けたことを特徴とするものである。
【0067】このような空気調和機によれば、その室内ユニットにおいて、開口部形状を複数の中から選択できるようにしたので、換気装置を備え換気ホースの通路が必要になるものと、換気ホースの通路が不要のものとで、ケーシングの共用が可能となる。また、引き出し方向に応じて適宜開口部形状を選択し、冷媒配管やホース類の曲げを容易にすることができる。
【0068】請求項22に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記室内ユニット制御部に前記換気ファンを固定して、前記室内ユニット制御部と前記換気ファンとを一体化したことを特徴とするものである。
【0069】このような室内ユニットによれば、ともにメンテナンスサービスの対象部品である室内ユニット制御部及び換気ファンが一体化されたので、室内ユニットへの着脱を同時に実施できるようになり、メンテナンスなどの作業性が向上する。
【0070】請求項23に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記室内ユニット制御部に前記換気ファンを固定して、前記室内ユニット制御部と前記換気ファンとが一体化された室内ユニットと、を備えたことを特徴とするものである。
【0071】このような空気調和機によれば、室内ユニット内のメンテナンスサービス部品である室内ユニット制御部及び換気ファンが一体化されたので、室内ユニットにおけるメンテナンスなどの作業性が向上した空気調和機となる。
【0072】請求項24に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンにアダプタを介して連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気ファン及び前記アダプタをそれぞれ共通の支持部材に固定したことを特徴とするものである。なお、上述した共通の支持部材としては、室内ユニット制御部や室内ユニットのベースが好適である。
【0073】このような室内ユニットによれば、部品点数を増加を最小限にして換気装置を設置できるようになる。特に、室内ユニット制御部やベースを支持部材として利用すると、新たなブラケットが不要になるばかりか、スペース確保など設計上の制約も少なくなる。
【0074】請求項25に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記換気ファン及び前記アダプタがそれぞれ共通の支持部材に固定された室内ユニットと、を備えたことを特徴とするものである。なお、上述した共通の支持部材としては、室内ユニット制御部や室内ユニットのベースが好適である。
【0075】このような空気調和機によれば、室内ユニットにおいて部品点数の増加を最小限にして換気装置を設置できるようになる。特に、室内ユニット制御部やベースを支持部材として利用すると、新たなブラケットが不要になるばかりか、スペース確保など設計上の制約も少なくなる。従って、室内ユニットの設計自由度を増すことができる。
【0076】請求項26に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、前記換気装置の換気吸込口を前記吹出口に並べて設けられる吹出口ダミー部に配置したことを特徴とするものである。
【0077】このような室内ユニットによれば、吹出口に並べて設けられていた吹出口ダミー部を有効利用できるので、ユニット全体のサイズを大きくすることなく換気装置を設置できる。また、室内ユニットに、左右シンメトリーデザインを採用することができる。
【0078】請求項27に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、換気ファンと該換気ファンに連結される換気ホースとを具備し室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する室内ユニット制御部とを具備し、前記換気ファン及び前記アダプタがそれぞれ共通の支持部材に固定された室内ユニットとを備え、前記換気装置の換気吸込口を前記吹出口に並べて設けられる吹出口ダミー部に配置したことを特徴とするものである。
【0079】このような空気調和機によれば、室内ユニットの吹出口ダミー部を有効利用して換気吸込口を設けたので、ユニット全体のサイズを大きくすることなく換気装置を設置できる。また、室内ユニットを、左右シンメトリーにデザインすることが可能となる。
【0080】請求項28に記載の空気調和機は、前記換気吸込口と前記吹出口との間を仕切る回折防止リブを設けたことを特徴とするものである。
【0081】このような空気調和機によれば、空調された吹出風と換気装置が吸い込む室内の空気との干渉を最小限に抑えることができる。
【0082】請求項29に記載の室内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを備え、該室内ユニット制御部に、前記換気装置を間欠運転する自動間欠換気運転モードを設けたことを特徴とするものである。
【0083】このような室内ユニットによれば、換気装置の運転が自動的にオン・オフされるので、高い空調効率を維持しながら良好な換気を実施することができる。
【0084】請求項30に記載の空気調和機は、室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニットと、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内気を吸引して室外へ排気する換気装置と、各種電気回路素子よりなり前記換気装置を間欠運転する自動間欠換気運転モードを設けた室内ユニット制御部とを具備してなる室内ユニットと、を備えたことを特徴とするものである。
【0085】このような空気調和機によれば、室内ユニットにおいて換気装置の運転が自動的にオン・オフされるので、高い空調効率を維持しながら良好な換気を実施することができる。
【0086】請求項31に記載の空気調和機は、前記室内ユニット制御部に前記換気装置の自動間欠換気運転モード及び連続換気運転モードを設けると共に、前記自動間欠換気運転モード及び前記連続換気運転モードからいずれか一方の運転モードを選択できる選択切換手段を設けたことを特徴とするものである。
【0087】このような空気調和機によれば、室内の状況等に応じて、空調効率及び換気機能を両立させた自動間欠換気運転モードと換気機能を優先する連続換気運転モードとを選択できるようになる。
【0088】請求項32に記載の空気調和機は、前記室内ユニット制御部に前記換気装置を単独で運転する換気装置単独運転モードを設けたことを特徴とするものである。
【0089】このような空気調和機によれば、空気調和機の運転をしていない時でも、換気装置を単独で運転して室内の換気をすることが可能になる。
【0090】
【発明の実施の形態】以下、本発明による室内ユニット及び空気調和機の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は空気調和機の全体構成を示す説明図である。空気調和機は、室内ユニット10及び室外ユニット20から構成されている。これら室内ユニット10及び室外ユニット20は、冷媒が導通する冷媒配管21や図示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管21は2本備えられており、冷媒は、その一方において室内ユニット10から室外ユニット20へ、また他方において室外ユニット20から室内ユニット10へと流れることになる。
【0091】室内ユニット10は、ベース11と前面パネル12とが一体化されることにより、後述する各種の機器を収納するケーシングが形成されている。一方のベース11には、プレートフィンチューブ型の室内熱交換器13、略円筒形状のクロスフローファン(ファン)14等の各種機器が備えられている。さらに、ベース11には、この他にも室内ユニット10に関する種々の動作制御等を行うため、各種電気回路素子から構成された室内ユニット制御部15が備えられている。室内ユニット制御部15には、運転状況やエラーモードを表示するための適当なインジケータ15aが備えられている。このインジケータ15aは、たとえば前面パネル12に設けられた透視部12aにより、外部からの確認(視認)が可能となっている。なお、ベース11の後方には、据え付け板16が備えられ、これにより室内ユニット10を室内の壁等に設置することが可能となっている。
【0092】前面パネル12には、吸込グリル(吸込口)12bが前面及び上面のそれぞれに形成されている。室内の空気(室内気)は、これら吸込グリル12bにより多方向から室内ユニット10内に吸い込まれるようになっている。ちなみに、吸込グリル12bの背後にはエアフィルタ17が備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を除く働きをしている。また、前面パネル12には、その下方に吹出口12cが形成されており、ここから暖められた空気あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになっている。なお、この空気吸込及び空気吹出は、前記クロスフローファン14が回転することによって行われる。
【0093】また、この室内ユニット10は、室内の空気を吸引して室外へ排出する換気装置を備えている。この換気装置は、換気専用の換気ファン18と、前面パネル12に開口する換気専用の換気吸込口12dと、換気ホース19とにより構成されており、換気ファン18の吸い込み側に換気吸込口12dが連通し、換気ファン18の吐出側に換気ホース19の一端が連結されている。換気運転時は、換気ファン18が作動することによって換気吸込口12dから室内の空気を吸引するので、吸引された室内気は換気ファン18及び換気ホース19を通って室外へと排出される。なお、換気ホース19の他端は、従来技術で説明したように、断熱材4で被覆された冷媒配管21、21、電気配線5及びドレンホース6と共に壁1を貫通して設けられたスリーブ2を通って室外に開口している。
【0094】上述した室内ユニット10は、各種の運転操作を行う操作部として、リモートコントローラ22を備えている。このリモートコントローラ22には各種スイッチ等が設けられており、空気調和機の運転操作信号を室内ユニット制御部15の受信部(図示省略)へ向けて送信することができる。なお、空気調和機の運転操作は、室内ユニットの適所に設けられた図示省略のスイッチ類でも一部実施可能である。
【0095】室外ユニット20には、筐体20a内に室外熱交換器20b、プロペラファン20c、圧縮機20f、室外ユニット制御部20g等が備えられている。室外熱交換器20bは、周囲に多数のコルゲートフィンを備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現するためのものである。プロペラファン20cは、筐体20a内に背面から前面へと抜ける空気流を生じさせることにより新たな空気を常に筐体20a内に取り込んで、室外熱交換器20bにおける熱交換効率の向上を図るために設けられている。
【0096】なお、前記室外熱交換器20b及びプロペラファン20cが外部と向き合う筐体20aの面には、それぞれフィンガード20d及びファンガード20eが設けられている。フィンガード20dは、前記コルゲートフィンが外部からの不意の衝撃により破損することなどがないように設けられているものである。ファンガード20eも、これと同様にプロペラファン20cを外部衝撃から保護することを一つの目的とするとともに、外気に含まれる粉塵等を筐体20a内に取り込ませないことを目的として備えられているものである。
【0097】圧縮機20fは、低温低圧の気体冷媒を、高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うものである。ちなみに冷媒回路とは、この圧縮機20fに加えて、上記した室内熱交換器13、室外熱交換器20b、冷媒配管21、膨張弁、及び冷媒の流れ方向を規定する四方弁(膨張弁及び四方弁は共に不図示)等から概略構成され、冷媒を室内ユニット10と室外ユニット20との間で循環させる回路である。
【0098】室外ユニット制御部20gは、前記プロペラファン20c、圧縮機20f、その他室外ユニット20に備えられた各種機器に関する動作制御等を行うもので、各種電気回路素子から構成されているものである。
【0099】室外ユニット20には、上記の他、筐体20aを支持するとともに外部振動等の影響を回避するため、台座20hが備えられている。また、前記圧縮機20fに近い筐体20aの壁は、前記圧縮機20fのメンテナンス等を実施するため取り外し可能なパネル20iを備えたものとなっている。
【0100】以下では、これらの構成よりなる空気調和機の作用について、暖房運転時及び冷房運転時のそれぞれの場合に分けて説明する。まず、暖房運転時には、圧縮機20fで高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管21を通り室内ユニット10の室内熱交換器13に送られる。室内ユニット10内では、クロスフローファン14により吸込グリル12bから取り込まれた室内気に対して、室内熱交換器13を通過する高温高圧の気体冷媒から熱が与えられる。このことにより、前面パネル12下方の吹出口12cから温風が吹き出されることになる。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交換器13において凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。
【0101】この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管21を通って室外ユニット20における室外熱交換器20bに送られる。室外ユニット20では、プロペラファン20cにより筐体20a内に取り込まれた新しい室外気から、室外熱交換器20bを通過する高温高圧の液冷媒が熱を奪うことになる。高温高圧の液冷媒は、このことにより蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機20fに送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0102】次に、冷房運転時には、冷媒は上記とは逆方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機20fで高温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管21を通過して室外熱交換器20bに送られ、室外気に熱を与えて凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒となり、再び冷媒配管21を通り室内熱交換器13に送られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機20fに送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0103】これらの運転は、室内ユニット10内に収められた室内ユニット制御部15及び室外ユニット20内に収められた室外ユニット制御部20gが協調することによって制御される。
【0104】以下では、本発明の第1の特徴的部分(第1の実施形態)について説明する。上述したように、室内ユニット10には換気装置を設けてあるが、この換気装置の換気ホース19は、スリーブ2を通って室外に開口している。図2は、従来技術で説明した図34に対応するものであり、スリーブ2を通り抜ける換気ホース19、断熱材4に被覆された冷媒配管21,21、電気配線5及びドレンホース6が示されている。この第1の実施形態においても、円形断面のスリーブ2の略半分を使用して略D形断面形状の換気ホース19が通り、残る半円部分を使用して断熱材4に被覆された冷媒配管21,21、電気配線5及びドレンホース6が通っている。
【0105】ここで使用する換気ホース19の断面形状は、D形の弦部19aを外向きに膨出させたものであり、以後この弦部19aを「膨出部」と呼ぶことにする。換気ホース19にこのような膨出部19aを設けた目的のひとつは、折曲によるつぶれが生じたとしても、必要な断面積を十分確保できるように余裕を与えることにある。また、膨出部19aのもう一つの目的は、膨出部19aを内側にして換気ホース19を折曲してもつぶれが生じにくくすることにある。
【0106】図3は、第1の実施形態における換気ホース19の具体例を示すものである。この図において、(a)は換気ホース19の長手方向断面図、(b)は(a)の右側面図であって室外に開口する端部側から見た図、(c)は(a)の左側面図であって換気ファン18に連結される側から見た図である。これらの図から明らかなように、蛇腹状の換気ホース19は、換気ファン18との連結部が円形断面となっている。この円形断面形状は、換気ファン18の吐出側連結部の形状に合わせたものであり、従って、必ずしも円形断面にする必要はなく、換気ファン18の吐出側連結部の形状によっては矩形状でもよい。全体の長さがLの換気ホース19は、長さL1の円形断面部19bと円形断面からD形断面に変化した長さL2のD形断面部19cとで構成されるが、円形断面からD形断面への断面変化は、D形断面部19cで行われている。なお、D形断面部19cの長さL2は、円形断面部19bの長さL1と比較して、十分に長く設定されている。
【0107】図4ないし図6は、それぞれがD形断面に設けられる膨出部19aの実施例を示したものである。図4に示した第1実施例では、略半楕円形又は略半円形の弦部が直線部d1,d2,d3を接続して構成された膨出部19aとなっている。膨出部19aにおける好適な膨出寸法bは、図示したD(略半楕円又は略半円)の基本寸法aを基準とした場合、0.1a<b<0.3aとなる。なお、この場合の直線d2は、基準寸法aを規定する基準線と平行である。膨出部19aの膨出寸法bが0.1a以下となる小さいものだと、折曲に対する十分な剛性が得られないため、折曲時につぶれが生じやすいという問題が残ることになる。また、つぶれが生じた場合の断面積に、十分な余裕が得られないという問題もある。反対に、膨出寸法bが0.3a以上に大きくなると、スリーブ2の円形断面に占める割合が大きくなりすぎて、冷媒配管21やドレンホース6など他の部材の通過面積を確保するのが困難になったり、あるいは、曲げ剛性が高くなりすぎて折曲させること自体が困難になる。
【0108】図5に示した第2実施例では、略半楕円形又は略半円形の弦部が曲面で構成された膨出部19aとなっている。膨出部19aにおける好適な膨出寸法bは、図4に示した第1実施例の場合と同様の理由から、D(略半楕円又は略半円)の基本寸法aを基準とした場合、0.1a<b<0.3aとなる。
【0109】図6に示した第3実施例では、略半楕円形又は略半円形の弦部が直線部d4,d5を接続して構成された膨出部19aとなっている。膨出部19aにおける好適な膨出寸法bは、図4に示した第1実施例の場合と同様の理由から、D(略半楕円又は略半円)の基本寸法aを基準とした場合、0.1a<b<0.3aとなる。なお、上述した3つの実施例の他にも、たとえば図4に示した第1実施例の直線d2を曲面に変更するなど、膨出部19aの変形例が種々可能なことはいうまでもない。
【0110】次に、本発明の第2の特徴的部分(第2の実施形態)について説明する。上述した換気ホース19は、第2実施形態の第1実施例として図7ないし図10に示すように、壁1のスリーブ2を貫通して室外に開口するが、この換気ホース19には、その室外出口側端部にケース50が取り付けられている。このケース50は、内周面形状が換気ホース19と同様の略D形断面をした中空筒状部材で、内周面には換気ホース19の挿入量を規制する位置決めストッパ51が突設されており、換気ホース19の外周に嵌合して取り付けられる。
【0111】また、このケース50内には、換気ホース19の出口開閉用として開閉弁52が設けられている。この開閉弁52は、ケース50内に回転軸53をもって回動自在に支持され、換気装置の運転停止時に閉じ、運転時に開くものである。図示した開閉弁52は、運転停止時に自重で閉じ、運転時に換気ファン18の作動によって生じる気流で開くように構成されており、回転軸53を境にして弁体52aとバランサ52bとに分割されている(図10参照)。この場合、比較的上下に長く薄い断面形状の弁体52aに対し、上下に短いバランサ52bの肉厚を厚くして、回転軸53を境にした上下の重量バランスを調整してある。この結果、開閉弁52は、換気装置の運転停止時には自重で閉じ、かつ、換気装置の運転によって生じるわずかな気流でも容易に開くようになる。
【0112】さらに、上述したケース50の内面には、開閉弁52の全閉位置及び全開位置を規制するストッパ54,55が設けられている。全閉位置を規定するストッパ54は、自重で垂下した開閉弁52が換気ホース19側へそれ以上回転するのを規制するものである。また、全開位置を規定するストッパ55は、開閉弁52の最大開度を規定するものであり、ストッパ54によって規定された全閉位置から90度以内で開閉するよう規制する。換言すれば、ストッパ55は開閉弁52が水平位置を越えて開かないように規制するものであり、この結果、換気装置の運転停止により、開閉弁52は自重により速やかに全閉位置に移動する。
【0113】上述したような開閉弁52を保護するため、ケース50の出口側開口には、格子部材56が設けられている。図示の例では、ケース50の出口中央部に上下方向の格子部材56が1本設けられているが、開閉弁52の外部との干渉等を防ぐというのが格子部材56を設置した目的であるから、上下に2本又はそれ以上の格子部材を設けてもよいし、あるいは、水平方向の格子部材を単独で1本又は複数設けてもよい。もちろん、上下方向及び水平方向の格子部材をともに設置することが有効であることはいうまでもない。
【0114】このように、換気ホース19が開口する室外出口は、出口先端部に取り付けられたケース50と共に、壁1にボルト止めされた出口カバー30によって覆われている(図7及び図8参照)。この出口カバー30は、換気ホース19の出口開口から風が逆流したり、あるいは雨や虫などが入り込まないようにしたものであり、その詳細な構成については後述する。換気装置の作動によって排気された室内気は、図7に白抜矢印で示すように、開閉弁52を押し開いてケース50の外に流出し、さらに出口カバー30の排気流路となる開口部31を通って室外に排気される。この開口部31は、換気ホース19の開口位置より低い位置で下向きに開口しており、途中には細かいスリットを多数穿設した格子部32が設けられている。なお、図中の符号33は、スリーブ2を通り抜けた冷媒配管21,電気配線5及びドレンホース6の出口通路、34は固定用のボルトである。
【0115】このような出口カバー30を取り付けたため、室外を吹く風の影響が換気ホース19の開口部及びケース50内の開閉弁まで及ぶことはなく、仮に逆風がケース50内まで到達したとしても、開閉弁52がこの逆風を受けて閉じる方向へ作動するので、換気ホース19の内部まで逆風が入り込んで笛吹き音を発することもない。また、雨水についても、開口部31の開口位置が換気ホース19より低いので、ケース50内まで浸入するのを防止できる。さらに、通路を狭める格子部32を設けたことによって、排気流路から虫などが入り込むのを防止することもできる。
【0116】さて、上述した出口カバー30は、換気ホース19の出口を覆うように取り付けられる部材であるが、該出口カバー30は、格子部32が設けられた通気口35を有するカバー本体36と、通気口36を覆う防水フード37とにより構成される。カバー本体36は壁1の外面に複数のボルト34で固定され、さらにこのカバー本体36に対して防水フード37がネジ38をもって固定される。
【0117】出口カバー30の通気口36は、所定の取付状態で換気ホース19のほぼ出口開口延長線上に位置している。この通気口36を覆うように取り付けられる防水フード37は、換気ファン18によって排出される室内気の排気通路として、下向きの開口部31を形成している。このように構成された出口カバー30は、図7に示すように壁1にボルト止めで固定してもよいが、第2実施形態の第2実施例として図11及び図12に示すように、格子部32の開口部を通したひも部材、具体的には両端部近傍に複数の係止突起39aを有するベルト39を用いて、断熱材4に被覆された冷媒配管21に固定してもよい。ここで使用するベルト39は、たとえばポリプロピレンやナイロン等のように比較的柔軟な素材で作られている。また、このベルト39は、最も厚みのある係止突起39aの頂部でも格子部32の開口部を通過できるものとし、その係止突起39aは、それぞれの端部側から中心側へ徐々に高くなる傾斜面39bと垂直面39c(図13参照)とで構成されている。従って、このベルト39は、出口カバー30の内側(壁1側)から外側へは比較的容易に通過するのに対して、外側から内側へ向けての通り抜けは、垂直面39cが格子部32の周囲壁に係止されて困難となる。このため、格子部32を通したベルト39を手前に引くことによって、出口カバー30の固定力を容易に増すことができる。
【0118】かくして、出口カバー30の他の取付例では、上述したベルト39を使用することにより、冷媒配管21に巻き廻したベルト39両端の係止突起39aを格子部32の周囲壁に係止させて、出口カバー30を冷媒配管21に抱き合わせるように固定しており、壁1にボルト穴をあけられないような場合に適している。しかも、冷媒配管21は比較的剛性が高く、通常樹脂成型品のため軽量の出口カバー30を保持するには十分である。この場合、防水フード37は、カバー本体36を冷媒配管21に固定した後、ネジ38を締め付けて取り付ける。なお、出口カバー30を冷媒配管21に固定するひも部材としては、上述したベルト39の他にも、ビニル等で被覆した針金等も利用できる。
【0119】続いて、図14に示した第2の実施形態の第3実施例について説明する。ここでは、カバー本体36に対する防水フード37の取付方向を可変にしている。これは、スリーブ2を出た冷媒配管21等の引き出し方向が必ずしも下向きになるとは限らないためであり、たとえば横向きに引き出す場合には、出口通路33の開口も横向きとなる。しかし、防水フード37は、その目的から開口部の方向を常に下向きとする必要があるので、部品の共用化という観点から防水フード37の開口方向を可変としたものである。図14の図示例では、カバー本体36と防水フード37との接合面に、それぞれ90度ピッチの凹部40a及び凸部40bを設けてある。これらの凹部40a及び凸部40bは互いに嵌合し、その嵌合位置を変えることによって、カバー本体36に対する防水フード37の開口方向を上下左右の4方向からひとつだけ選択できるようになる。すなわち、出口カバー30の取付状態が上下左右のいずれの方向に出口通路33を開口させても、常に防水フード37の開口部を下向きにすることができる。また、凹部40aと凸部40bとの嵌合により、防水フード37の位置合わせが容易になるとともに、位置ずれもしにくくなる。なお、図中の符号38は、固定用のネジを示している。
【0120】以下では、本発明の第3の特徴的部分(第3の実施形態)について説明する。上述したように、室内ユニット10には換気装置を設けてあるが、この換気装置の換気ホース19は、スリーブ2を通って室外に開口している。また、換気ホース19は、換気ファン18との結合部において、その引き回し方向が室内ユニット10の設置条件によって変化する。すなわち、換気ファン18からまっすぐ後方へ引き出す場合、換気ファン18から左右方向(室内ユニット幅方向)へ曲げて引き出す場合、そして換気ファン18から上下方向へ曲げて引き出す場合など、室内ユニット10の設置場所とスリーブ2との位置関係により現場で適宜選択して対応している。
【0121】図15及び図16に示した第3の実施形態における第1実施例では、換気ファン18と換気ホース19との連結部材として、略中空立方体の各面に開口部を設けてなる分岐ボックス60を採用している。この分岐ボックス60は、6面体の1面に設けられた開口部が換気ファン18との接続口61となり、残る5面に設けられた開口部がそれぞれ着脱自在のキャップ63を備えたホース連結口62となっている。図示の例では、換気ファン18の吐出側出口形状が矩形であり、また、換気ホース19の断面形状及び接続部形状も換気ファン18の出口形状より小さい矩形であるため、換気ファン18に換気ホース19を直接接続することはできない。そこで、分岐ボックス60については、接続口61を換気ファン18の出口形状に合わせて大きな矩形とし、残る5面に設けられた各ホース連結口62を換気ホース19の接続部形状に合わせた小さな矩形としている。すなわち、この分岐ボックス60には、形状の異なる換気ファン18の出口と換気ホース19の接続口との接続アダプタとしての機能をもたせており、予め換気ファン18側に取り付けておくことになる。
【0122】さて、上述したように、分岐ボックス60の5面にはそれぞれキャップ63を備えたホース接続口62が設けられているが、各キャップ63の内(裏)面側には、図16に示すように、傾斜面65a,65bにより形成された係止凸部65を有する弾性脚部64が突設されている。このキャップ63としては、分岐ボックス60と共に樹脂の成型品が好適である。そして、キャップ63をホース接続口62に押し込むことで傾斜面65aが内側に押されて弾性脚部64が変形するので、ホース接続口62を通り抜けて容易に取付が可能であり、また、キャップ63を引き抜くことで傾斜面65bが内側に押されて弾性脚部64が変形するので、取付時と同様に容易に取り外しが可能である。なお、キャップ63を取り付け及び取り外しする際において、変形してホース接続口62を通り抜けた弾性脚部64はその弾性により元の状態に復帰し、取り付け完了時には係止凸部65が抜け止めとして機能する。
【0123】かくして、室内ユニット10を設置する際には、換気ファン18に予め取り付けられている分岐ボックス60から換気ホース19の引出方向に応じて最適のホース接続口62を1箇所選択してキャップ63を外し、こうして開口したホース接続口62に換気ホース19を接続する。図15の例は、室内ユニット10の真後ろに換気ホース19を引き出すため、換気ファン18の出口と対向する面に、すなわち換気ファン18から一直線に換気流路が形成されるように接続するものである。従って、換気ホース19の引き出し方向調整用として設置工事に部品を持ち歩く必要はなくなり、部品の共通化が可能となる。
【0124】ところで、図15及び図16に示した第1実施例では、換気ファン18の出口形状及び換気ホース19の接続口形状が互いに大きさの異なる矩形であったが、上述した分岐ボックス60の適用はこのような組み合わせだけに限定されるものではなく、たとえば換気ファン18の出口形状が矩形に対し円形の換気ホース19を接続したり、あるいは直接接続が可能な同形状の場合にも換気ホース19の引出方向を可変にする目的でも適用が可能である。
【0125】続いて、第3の実施形態における連結部材の第2実施例を図17ないし図19に示して説明する。この実施形態では、エルボ状のアダプタ67とエルボ68とによって連結部材66が構成されている。一方のアダプタ67は、出口開口の一方が換気ファン18の出口に接続され、他方が換気ホース19とエルボ68を介して接続されるものであり、従って、それぞれの出口形状に合わせて接続可能に成形したものが使用される。図示の例では、換気ファン18の出口形状及び換気ホース19と同形状であるエルボ68の出口形状を共に円形としているが、上記第1実施例に示したように、換気ファン18の出口形状が矩形のものと円形の換気ホース19を連結させるなど、アダプタ67には種々の組み合わせが可能である。
【0126】また、エルボ68は、出口開口の一方がアダプタ67に接続され、他方が換気ホース19と接続されるものである。この場合には、中空円筒を角度α(図17参照)曲げたエルボ68を使用しているが、好適な曲げ角度αは、45度以上70度以下であり、上述したエルボ状アダプタ67との組み合わせによって最大90度程度の曲げが可能となるように設定する。従って、エルボ状アダプタ67の曲げ角度β(図17参照)を概ね20度ないし45度の範囲に入るようにして、両者の合計角度(α+β)が略90度となるようにするとよい。そして、エルボ68とアダプタ67との結合部を互いに回動自在に連結される構造とし、さらに、換気ファン18とアダプタ67との接続部についても、換気ホース19側におけるアダプタ67の出口方向を可変にできる構造としておくのが好ましい。
【0127】このような構成のアダプタ67及びエルボ68を採用することにより、それぞれの向きを適宜調整して組み合わせることによって、略直線状から略90度程度まで出口方向、すなわち換気ホース19の接続方向を可変とすることができる。図17は、換気ホース19を略直線方向に、すなわち室内ユニット10の真後ろに向けて出口方向を設定した状態であり、アダプタ67を水平より角度βだけ下向きにして使用し、これにエルボ68の大径側を下にして組み合わせることで、曲げ角度α,βが逆向きに利用されている。この結果、エルボ68の出口は水平より角度α及びβの差だけ傾くことになるが、多少の傾きであれば蛇腹状の換気ホース19が有する柔軟性で十分にこれを吸収して略直線状に引き出すことができる。
【0128】図18は、換気ホース19を下方へ向けて略90度曲げた状態を示しており、アダプタ67の曲げ角度βとエルボ68の曲げ角度αとを同方向へ向けて利用した例である。この場合、換気ファン18とアダプタ67との接続部を回転させることにより、上向き、左右の横向き又はこれらの間に90度曲げることが可能となる。
【0129】図19は、アダプタ67が換気ファン18に対して回転できない場合において、換気ホース19を横向きに引き出した状態を示している。この場合、曲げ角度βが下向きで固定されているアダプタ67に対して、エルボ62の曲げ角度αを横向きに利用し、かつ蛇腹状の換気ホース19が有している柔軟性を加えて、略90度に近い曲げを可能にしている。このような場合、エルボ68の曲げ角度αが大きいほど、好適には45度以上の大きな角度にするほど有利であるが、この角度αが70度以上に大きくなると、図19に示した後方引き出しの際に出口方向が上を向きすぎるので、引き出しが困難になる。
【0130】このようにアダプタ67及びエルボ68よりなる連結部材を採用する時にも、通常はアダプタ67及びエルボ68を換気ファン18に予め取り付けておく。そして、室内ユニット10を設置する際には、換気ホース19の引き出し方向に応じてアダプタ67及びエルボ68の向きを変え、これに換気ホース19を接続すればよい。従って、換気ホース19の引き出し方向調整用として設置工事に部品を持ち歩く必要はなくなり、部品の共通化が可能となる。
【0131】図20ないし図22は、本発明の第3の実施形態における第3実施例を示したものである。この第3実施例では、換気ファン18に接続されるエルボ状アダプタ70と換気ホース71とが用いられ、特に換気ホース71に特徴がある。エルボ状アダプタ70は、基本的には上述した第2実施例のアダプタ67と同じであり、換気ファン18の出口形状と換気ホース71の出口形状との違いに対応すると共に、後述する換気ホース71の曲げ角度を緩和する機能を兼ね備えている。このエルボ状アダプタ70も、可能であれば換気ファン18に対して出口角度を可変に接続する構成が好ましい。なお、エルボ状アダプタ70は、換気ファン18の出口形状が換気ホース71を直接接続可能な形状であれば、両端の出口形状を同一にしたエルボ状の部品であってもよい。
【0132】一方の換気ホース71は、円形断面にしたエルボ状アダプタ70側連結部近傍の曲げ部72と、この曲げ部72に連なる残りの非円形断面部73とにより構成される蛇腹状のものである。円形断面の曲げ部72は、エルボ状アダプタ70に直接接続されることから、両者の接続部は接続可能な同一形状となっている。また、換気ホース71の非円形断面部73は、冷媒配管21、ドレンホース及び電気配線と共に円形断面のスリーブ2を通り抜ける都合上、その断面形状を有効利用できるようにD形断面を採用している。また、このD形断面には、図4ないし図6に示したような、膨出部19aを設けてよいのは勿論である。なお、スリーブ2を通過しない曲げ部72に円形断面を採用したのは、曲げによる断面形状の変化が小さく、従って、つぶれによる断面積の減少も少ないためである。
【0133】かくして、室内ユニット10を設置する際には、エルボ状アダプタ70を予め換気ファン18に取り付けておき、換気ホース71の引き出し方向に応じて所望の方向へ出口の向きを変え、円形断面の曲げ部72を接続する。図20は、換気ホース71を後方へまっすぐ引き出す場合を示したもので、エルボ状アダプタ70の角度分だけ下向きの換気ホース71を曲げ部72で若干上向きに曲げて調整してから引き出すとよい。図21は、換気ホース71を下向きに略90度曲げて引き出す場合を示したもので、略90度に達する曲げはエルボ状アダプタ70と曲げ部72との協働によって達成されており、非円形断面部73には曲げが及んでいない。この場合、エルボ状アダプタ70の向き及び曲げ部72の曲げ方向を変えれば、上下左右及びその間の所望の角度に向けて容易に換気ホース71の引き出し方向を変更することができる。
【0134】このような構造を採用することにより、換気ホース71の接続部に必要な部品を共通化することができ、設置工事に換気ホース71の引き出し方向を変えるための部品を持ち歩く必要がなくなる。また、分岐ボックス60及び複数のキャップ63が必要な第1実施例やアダプタ67及びエルボ68が必要な第2実施例と比べて、部品点数を低減することもできる。
【0135】以下では、本発明の第4の特徴的部分(第4の実施形態)について説明する。上述したように、換気ホース19、冷媒配管21、電気配線5及びドレンホース6は、スリーブ2との位置関係に応じて室内ユニット10から引き出す方向が変わってくる。このため、図27ないし図29に示すように、室内ユニット10のケーシングを構成するベース11の下側角部には、打抜部76を設けたリッド75が着脱可能に取り付けられている。図28は上述したリッド75の拡大斜視図であり、リッド75は、L字状の板状部材両端部に一対の係止爪77が設けられ、垂直面及び水平面のそれぞれに打抜部76を設けてある。この第4の実施形態に係る第1実施例では、それぞれの打抜部76が予め設けられた2種類の開口部形状からひとつを選択できるようになっており、換気ホース19の有無に応じて適切な開口部形状を形成できるようになっている。なお、図28及び図29において、符号の78は2種類の開口部形状に沿って予め部分的に穿設された貫通孔、5は電気配線、6はドレンホース、19は換気ホース、21は冷媒配管である。
【0136】すなわち、図29(a),(b)に示すように、換気装置がなく、従って換気ホース19の通過スペースが不要となる場合には、破線で示した切断部及びこれに連なる各貫通孔78により形成される形状に打ち抜き、斜線を施した小さな打抜開口部76a(図29(a))を形成する。また、換気装置を備え、従って換気ホース19の通過スペースが必要となる場合には、破線で示した切断部及びこれに連なる各貫通孔78により形成される形状に打ち抜き、斜線を施した大きな打抜開口部76b(図29(b))を形成する。
【0137】図30は、リッド75に形成可能な開口部形状を4種類から選択可能な第4の実施形態に係る第2実施例を示したものであり、最も小さい打抜開口部76a、この打抜開口部76aに斜線部S1を加えて横長にした打抜開口部76b、同じく打抜開口部76aに斜線部S2を加えて縦長にした打抜開口部76c、そして打抜開口部76aに斜線部S1,S2を加えて最も大きくなった打抜開口部76dのうち、仕様や配管類の引き出し方向に最適な開口部形状を選択できる。
【0138】このように、複数の開口部形状から最適のものを選択できるようにしたので、ケーシングを構成するベース11のリッド75を共通部品として扱うことが可能になる。従って、室内ユニット10の仕様に応じて異なるリッド75を製造する必要がなくなり、部品点数の削減を実現できる。
【0139】以下では、本発明の第5の特徴的部分(第5の実施形態)についてさらに詳細に説明する。上述した室内ユニット10には換気装置が設けられているが、この換気装置を構成する換気ファン18の取付構造に関して、図23ないし図25を参照して詳細に説明する。この第5の実施形態の第1実施例において、室内ユニット10では、室内熱交換器13及びクロスフローファン14などが中心部の大部分に位置を占め、いづれか一方の側端部(図示の例では正面から見て右側)に室内ユニット制御部15が配置されている。本発明では、換気ファン18を室内ユニット制御部15に固定して一体化したものを、室内ユニット10のベース11に取り付けてある。
【0140】室内ユニット制御部15の右側面には内部部品の配置を工夫して凹部15aが形成され、該凹部15aに換気ファン18がほぼ収まるようにして、ビス止めなどの慣用手段により固定してある。また、凹部15aには、換気する空気を吸い込む通路となる貫通孔15bが穿設されており、同貫通孔15bに対して換気ファン18の吸気口が接続される。この吸気口及び貫通孔15bは、前面パネル12に開口している換気吸込口12dと連通して換気吸込流路を形成している。なお、上述した凹部15aに変えて、室内ユニット制御部15に平板状の換気ファン取付板を突設し、該取付板に貫通孔15bを穿設して換気ファン18を固定するようにしてもよい。
【0141】一方、室内ユニット制御部15に固定された換気ファン18の吐出口には、換気ホース19の一端が連結されている。この換気ホース19は、図示を省略した冷媒配管21、電源コード5及びドレンホース6と共に、建物の壁1を貫通するスリーブ2を通過して室外に開口し、換気ファン18が室内から吸引した室内気を室外に排出するようにしてある。また、換気ホース19が室外に開口する部分には、雨風などの侵入を防ぐため出口カバー30が設置されている。なお、図24における符号の12eは吹出口12cに設けられるルーバを動作させるルーバモータ、14aはクロスフローファン14の駆動モータを示し、図4における符号の18aは電源コード(ハーネス)を示している。
【0142】このような換気ファン18の取付構造としたことにより、メンテナンスの対象部品である換気ファン18と室内ユニット制御部15とが一体化されることになり、従って、製造時の組込み作業はもとより、据え付け後に必要となるメンテナンス作業においても、一体部品として室内ユニット10に対する着脱の取扱いをすることができる。すなわち、室内ユニット制御部15と換気ファン18との分離及び一体化は、室内ユニット10の外の広い場所で実施できるので、室内ユニット10の組立やメンテナンスの作業性が向上して容易になる。また、換気ファン18は、シンプルな構造で室内ユニット制御部15に一体化され、しかも凹部15aにほぼ収まるため、全体として凹凸が少ないシンプルな形状で確実な換気機能を得ることができ、室内ユニット10の限られた空間内に設置スペースを確保するのも比較的容易である。
【0143】これまで説明した図23ないし図25では、換気ファン18と換気ホース19とが直接接続されているが、図26に示す第5の実施形態に係る第2実施例では、換気ファン18の吐出口と換気ホース19との形状が異なるなどの理由により、連結部にアダプタ23を介在させている。このアダプタ23は、換気ファン18と共通の支持部材、すなわち室内ユニット制御部15の凹部15aに対して固定されている。換気ファン18及びアダプタ23は、それぞれがフランジ部をビス止めするなどの慣用手段によって凹部15aに固定され、換気ファン18の吐出口がアダプタ23の端部に嵌合した状態で連結されている。換言すれば、アダプタ23は、換気ファン18に対し直接の取付関係にはなく、従って、換気ファン18側に適当な取付部がない場合であってもアダプタの使用が可能となる。このため、アダプタ23の使用による部品点数の増加を最小限に抑えることができ、また、部品交換やメンテナンスを行うサービス時等には換気ファン18のみを単独で取り外すことが可能になるので、作業が容易になるといった効果もある。なお、換気ファン18及びアダプタ23に共通の支持部材としては、上述した室内ユニット制御部15の他にも、たとえば室内ユニット10の主要構成部品であるベース11を使用可能である。
【0144】以下では、本発明の第6の特徴的部分(第6の実施形態)について説明する。上述したように、本発明の室内ユニット10には換気装置が設けられているので、換気装置に室内の空気を吸い込む換気吸込口12dを適所に設ける必要がある。この換気吸込口12dは、図24及び図27に示すように、室内ユニット10から空調された空気を吹き出す吹出口12cの横に並べて設けられている。このように換気吸込口12dが設けられた部分は、従来の吹出口ダミー部に相当する部分である。このダミー部は、実際には空調空気の吹き出しがないにもかかわらず、デザイン上の理由から吹出口12cが連続しているように見える部分である。すなわち、従来より吹出口12cにはフラップ24が設けられており、このフラップ24が閉じた状態では左右対称のデザインとなっている。しかし、フラップ24が開いた状態では、吹出口12cがフラップ幅と同じになっていないため、吹出口12cを大きく見せる目的もあって、不足分をダミー部で補っているのである。
【0145】本発明では、このダミー部に換気吸込口12dを配設し、室内ユニット10の外径寸法が換気装置を設けることで大きくなるのを防止または抑制している。このダミー部は、換気ファン18の略前方に位置しているので、室内ユニット10内部のレイアウトを考える上でも好都合である。
【0146】すなわち、換気吸込口12dは、換気ファン18の吸気口とダクト等で連結され、吹出口12cから空調空気を吹き出すのと隣接する位置で室内気を吸引している。このため、空調空気の吹出圧力に影響されるのを防止するため、図24に示すように、回折防止リブ25を設置して吹出口12cと換気吸込口12dとの間を仕切っている。
【0147】このように、従来のダミー部を利用して換気吸込口12dを設置すれば、室内ユニット10が大きくなるのを防止できるだけでなく、室内ユニット10の左右対称デザインも可能になる。この場合、図31に示すように、換気吸込口12d及び吹出口12cが連続して設けられており、換気吸込口12dには換気口グリルが形成されている。このような吸込口12dの配置にすれば、フラップ24が閉じている時だけでなく、フラップ24が開いた運転時においても、開口部の連続的なイメージが損なわれることはなく、従って、左右のシンメトリー性を維持したデザインが可能となる。
【0148】以下では、本発明の第7の特徴的部分(第7の実施形態)について説明する。上述した室内ユニット10には換気装置が設けられているが、この換気装置は室内の空気を換気するために運転される。すなわち、上述した暖房運転時及び冷房運転時には、室内の空気をクロスフローファン14で吸引して室内熱交換機13を通る冷媒と熱交換させるため、室内の空気が循環するだけで外気の導入は行われない。通常、冷暖房運転を行う際には窓等が閉められてほぼ密室状態になるため、十分な換気が行われないのが実状である。そこで、本発明においては、室内ユニット制御部15に換気装置の自動間欠換気運転モード、連続換気運転モード、換気装置単独運転モードを設け、所望の運転モードを選択できるようにしてある。
【0149】図32は、上述した換気装置の運転制御に係るブロック図である。この場合、操作部となるリモートコントローラ22には、選択切換手段として自動間欠換気運転モードスイッチ、連続換気運転モードスイッチ、換気装置単独運転スイッチ及び換気運転停止スイッチが設けられており、状況に応じて所望のスイッチを操作して運転モードの選択が可能である。通常は自動間欠換気運転モードが選択されるように設定されており、空気調和機の運転開始と共に自動間欠換気運転モード信号がリモートコントローラ22から室内ユニット制御部15に出力されて、自動間欠換気運転モードで運転されるようになっている。あるいは、他の換気運転モード信号が出力されるまでは、空調運転開始から常に自動間欠換気運転モードで換気運転されるよう室内ユニット制御部15を設定しておいてもよい。
【0150】このような自動間欠換気運転モードでは、所定の時間で換気運転と換気運転停止とが交互に、しかも自動的に切り換えられる。すなわち、換気ファン18の運転及び停止が自動的に制御され、所望の時間だけ換気運転が実施される。このような換気ファン18の運転時間及び停止時間は、一般的には室内ユニット制御部15内に設けられるタイマ(図示省略)で制御される。これらの時間設定は、空調効率と換気機能とがバランスするよう実験等により予め定めた時間をセットした固定のものでもよいし、あるいは、空気調和機の運転に係わる室内・室外の温度等諸条件に基づき演算処理して自動的に可変となるものでもよい。
【0151】また、連続換気運転モードは、たとえば室内に煙草の煙が充満するなどして換気機能の優先が必要となる場合に選択できるよう設けられたものである。この連続換気運転モードは、リモートコントローラ22に設けられた連続換気運転モードスイッチを操作することにより出力される連続換気運転モード信号を受けて、室内ユニット制御部15が換気ファン18を連続運転するものである。従って、空気調和機の運転中他の換気運転信号が出力されるまで、連続して換気運転を実施することが可能である。なお、この連続換気運転モードは、連続運転時間を設定できるタイマ機構を設けて、設定時間経過後は自動的に自動連続換気運転モードに切り換えられるようにしてもよい。
【0152】続いて、換気装置単独運転モードは、空気調和機が運転されていない時に、換気装置だけを単独で運転することを可能にしたものである。従って、暖房又は冷房が不要な時期でも、室内の換気運転を実施して良好な室内環境を保つことができるようになる。この換気装置単独運転モードは、リモートコントローラ22に設けた換気装置単独運転モードスイッチを操作することにより出力される換気装置単独運転モード信号を受けて、室内ユニット制御部15が換気ファン18を連続運転又は自動間欠運転するものである。なお、この換気装置単独運転モードでは、運転時間を設定できるタイマ機構を設けておき、設定時間経過後自動的に換気運転が停止されるようにしてもよい。
【0153】これまでの説明では、自動間欠換気運転モード信号、連続換気運転モード信号及び換気装置単独運転モード信号は操作部となるリモートコントローラ22から出力されるものとしたが、これらの各モード信号は、室内ユニット10に設けたスイッチ類から出力されるようにしてもよい。なお、操作部に設けられた換気運転停止スイッチを操作することにより、自動間欠換気運転モードを含む全ての換気運転を停止させることもできる。
【0154】このように、室内ユニット10の換気装置に自動間欠換気運転モードを設けたので、暖房又は冷房により空調された室内は、空調効率を落とすことなく適度に換気され、新鮮な空気が導入されて快適な室内環境を提供することができるようになる。また、連続換気運転モードを選択切り換えできるように設けたので、室内の空気が悪化して換気を必要とする場合には、空調効率よりも換気機能を優先した空気調和機の運転が可能になり、空調と同時に比較的短時間で換気を実施できるようになる。そして、換気装置単独運転モードを設けたことにより、空気調和機を運転していない時であっても、換気装置のみを運転して室内に新鮮な空気を導入することが可能になる。
【0155】なお、第7の実施形態に係る他の実施例では、自動間欠換気運転モードに加えて、連続換気運転モード及び換気装置単独運転モードのいずれか一方又は両方を必ずしも設ける必要はない。すなわち、換気装置に自動間欠運転モードを設けるだけでも、空調する室内に新鮮な空気を導入して良好な環境を提供することができ、しかも高い空調効率も維持できるし、自動間欠換気運転モードと連続換気運転モードとの組み合わせ、あるいは自動間欠換気運転モードと換気装置単独運転モードとの組み合わせであっても、同様の効果にそれぞれ組み合わせた運転モードの効果が加えられることになる。
【0156】
【発明の効果】上述した本発明の室内ユニット及び空気調和機によれば、下記のような効果を奏する。
(1) 室内ユニットに設置されている換気装置の換気ホースに膨出部を設けたので、その曲げ剛性が増し、折曲部においてつぶれが生じにくくなる。また、膨出部はまんがいちのつぶれに対する余裕分としても機能するので、折曲部におけるつぶれで必要な断面積を確保できなくなるようなことはない。従って、換気運転時に換気ホースの圧力損失が増加し、換気ファンに余分な負担を与えて換気効率を低下させたり、換気ファンの耐用年数を短くするようなことはない。
(2) 特に、D形の基準寸法をaとした時、膨出部の膨出寸法bを0.1a<b<0.3aにすれば、それほど大きな断面積増加を伴うことなく適度で良好な曲げ剛性が得られる。
(3) 換気ホースの折曲による問題が解決されたことにより、室内ユニットの取付位置及びスリーブとの位置関係などが異なる多様な設置条件に容易に対応できる要になる。
(4) 室外に開口する換気ホースが開閉弁を備えたことにより、室外の風による笛吹き音を防止できるようになるので、快適な室内空間を提供する空気調和機にとっては、その商品性が大きく向上するといった効果を奏する。
(5) 開閉弁の構造が簡単で、しかも小さな気流でも開閉するので、換気装置の抵抗とならずに笛吹き音の防止が可能となる。
【0157】(6) 出口カバーを設けたことにより、室外の風、雨水及び虫の侵入に対して開閉弁の保護が十分になされているので、信頼性や耐久性の面でも優れた室内ユニット及び空気調和機となる。また、出口カバーを設置する前でも、ケースに設けた格子部材によって、開閉弁は工具など異物との干渉から保護される。
(7) 出口カバーの取付にバンドのようなひも状部材を使用して冷媒配管に固定するようにしたので、壁に対して穴をあける必要がなくなる。
(8) 防水フードのカバー本体に対する開口部出口方向を可変としたので、現場の状況に応じてカバー本体の取付方向が変わっても常に防水フードの開口部を下向きにすることができる。従って、部品の共用が可能となり、部品点数の削減を可能にする。
【0158】(9) 室内ユニットに設置されている換気装置の換気ホース引き出し方向を、設置場所の条件に応じて現場で容易に選択できるようになり、工事性の向上に効果を奏する。
(10) 換気ホースの引き出し方向が換気ファンに予め取り付けられている共通部品の使用によって選択可能となるので、設置工事の際方向変更用の新規部品を持ち歩く必要がなくなる。
(11) 換気ホースの引き出し方向を選択切換させるための部品が共通化されたので、室内ユニット及び空気調和機全体としての部品点数を低減できるといった効果を奏する。
(12) 請求項5及び請求項6に記載のものでは、より少ない部品点数で部品の共通化及び引き出し方向の選択切換を可能にするといった効果を奏する。
【0159】(13) 打ち抜きによりリッドに設けることができる開口部の形状を複数から選択できるようにしたので、たとえば換気ホースが通る場合と通らない場合とのように、必要となる開口部の大きさや形状が異なる室内ユニットにもひとつのリッドで対応できるようになる。このため、部品の共通化が可能となって、部品点数を削減できるという効果を奏する。
【0160】(14) メンテナンスサービスの対象部品である室内ユニット制御部と換気ファンとが一体化されたので、室内ユニットへの着脱を同時かつ容易に実施できるようになり、作業性の向上に大きな効果を奏する。
(15) シンプルな構造で確実な換気機能が得られ、取付部品点数の増加を抑制できる。また、室内ユニット内に設置スペースを確保するのが容易になり、設計上の自由度が増すといった効果を奏する。
(16) 換気ファンと換気ホースとの間にアダプタが必要となる場合、換気ファン側に取付部がなくても容易にアダプタの取付が可能となるので、換気ファンの選択に対する制約が減り、設計上の自由度が増すといった効果を奏する。
(17) アダプタの取付に必要な部品を最小限に抑えることができ、また、メンテナンス時には換気ファンを単独で取り外せることから、作業性の面でも優れている。
【0161】(18) 吹出口ダミー部に換気吸込口を設けたので、換気装置を設けたことに伴う室内ユニットの大型化を防止又は抑制できる。また、室内ユニットの左右シンメトリーデザイン化を可能とし、デザイン面でも優れた室内ユニットを提供できるようになる。なお、吹出口と換気吸込口とを連続させて一体化することは、左右のシンメトリーデザイン化がフラップ開時にも及ぶという効果を奏する。
(19) 回折防止リブを設けたことにより、空調空気の吹き出しと換気装置の室内気吸い込みとが分離されるので、換気装置による室内気の吸い込みを効率よく実施できるようになる。
【0162】(20) 室内ユニットの換気装置が自動間欠換気運転されるので、室内の空気を空調する機能に加えて、室内の空気を換気する機能を備えた室内ユニット及び空気調和機を提供できる。
(21) 自動間欠換気運転モード、連続換気運転モード及び換気装置単独運転モードを設けて選択切り換え可能としたので、空調する室内等の状況に応じて換気装置を有効に利用することが可能となる。
(22) 自動間欠換気運転モードでは、換気装置の運転・停止が自動的に実施されるので、空調効率と換気機能とを適度にバランスさせた運転が可能になる。従って、空調効率を損なうことなく換気を実施することができる。
(23) 連続換気運転モードを設け、自動間欠換気運転モードと選択切り換え可能としたので、室内の状況によっては換気優先の運転を実施できるようになる。従って、空調と同時に連続換気運転を実施して、室内の温度をほぼ維持したまま比較的短時間で室内の換気を完了することが可能になる。
(24) 換気装置単独運転モードでは、空気調和機を停止していても換気運転を実施することができるので、冷暖房が不要の時期でも換気装置を有効に利用することが可能になる。
【出願人】 【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
【出願日】 平成10年12月2日(1998.12.2)
【代理人】 【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
【公開番号】 特開2000−171054(P2000−171054A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−343434