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【発明の名称】 送風ユニット
【発明者】 【氏名】久野 幸男

【氏名】近藤 圭一

【要約】 【課題】

【解決手段】送風ユニット10は、吸気口11および吹出ダクト12,13を有するチャンバ16と、吸気口11からチャンバ16内に空気を吸い込むとともに吹出ダクト12,13から空気を吹き出す送風機14と、吹出ダクト13を周期的に旋回させるモータ15とを備え、チャンバ16の外周部分には、送風ユニット10を天井などに取り付けるための取付部材17が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸気口および吹出口を有するチャンバと、前記吸気口から前記チャンバ内に気体を吸い込むとともに前記吹出口から前記気体を吹き出す送風機と、前記吹出口から吹き出される前記気体の吹き出し方向を変える気流方向変更手段と、前記気流方向変更手段を作動させる動力機構とを備えたことを特徴とする送風ユニット。
【請求項2】 前記チャンバに、吹き出し方向の異なる複数の吹出口を設けた請求項1記載の送風ユニット。
【請求項3】 前記気流方向変更手段として、前記吹出口を移動させる移動機構を設けた請求項1,2記載の送風ユニット。
【請求項4】 前記気流方向変更手段として、前記吹出口に連結された筒状体と、前記筒状体の開口部を移動させる移動機構とを設けた請求項1,2記載の送風ユニット。
【請求項5】 複数の前記吹出口あるいは複数の前記筒状体の開口部が、互いに独立して移動可能である請求項3,4記載の送風ユニット。
【請求項6】 前記気流方向変更手段として、前記吹出口に回動可能な気流誘導部材を設けた請求項1記載の送風ユニット。
【請求項7】 前記吹出口に複数の気流誘導部材を設けた請求項6記載の送風ユニット。
【請求項8】 前記動力機構が、前記送風機と独立して作動するモータである請求項1〜7記載の送風ユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下駐車場、工場、倉庫などの大規模空間において、換気促進、空調効率改善などを目的として設置される送風ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】地下駐車場、工場、倉庫などの大規模空間においては空気の淀みが発生しやすく、これによって換気不良や空調効率の低下などの弊害が生じるため、従来より各種の技術が開発、採用されている。例えば、地下駐車場などにおける換気促進手段として採用されている送風システムとして、図10(a),(b)に示すようなものがある。
【0003】図10(a)に示す送風システムにおいては、送風機90から延長された送風ダクト91に複数の垂直ノズル92、水平ノズル93が設けられており、これらの垂直ノズル92、水平ノズル93は所定の間隔をおいて分散配置されている。分散配置された垂直ノズル92、水平ノズル93から吹き出した空気によって場内の空気が撹拌されるため、淀みの発生を防止することができる。
【0004】図10(b)に示す送風ユニット95は、特開平9−273785号公報に開示されているものであり、送風機を内蔵したチャンバ96に、吸込口97および複数の吹出ノズル98が設けられ、吸込口97から吸い込んだ空気を各吹出ノズル98から吹き出すことができる。また、各吹出ノズル98は回転可能であるとともに、チャンバ96に着脱可能である。
【0005】送風ユニット95の場合、それぞれ異なる方向にセットされた各吹出ノズル98から吹き出した空気によって場内の空気を撹拌して淀みの発生を防止する。また、吹出ノズル98は偏向した吐出口を有しているため、吹出ノズル98全体を回転させることによって、空気の吹き出し方向を変更することができる【0006】さらに、送風ユニット95の場合、チャンバ96の外面において蓋板99が装着されている部分にも、吹出ノズル98を取付可能な吹出口94が設けられており、蓋板99を取り外して吹出ノズル98を取り付けることにより、空気の吹き出し方向を変更することもできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図10(a)に示す送風システムの場合、天井部分に比較的長い送風ダクト91を設置しなければならないので、照明、スプリンクラー、梁など他の設備機器がある場所、あるいはその他の配線や配管が密集している場所においては施工が困難である。
【0008】一方、送風ユニット95の場合、淀みが発生しやすい部分ごとに送風ユニット95を設置しなければならないため、淀み発生ポイントが多い場所においては数多くの台数の送風ユニット95が必要である。また、吹出ノズル98からの空気吹き出し方向は、それぞれの吹出ノズル98の取り付け位置および固定姿勢によって決まるので、多数の吹出ノズル98を最適な位置、姿勢に設定するのに多大な労力を必要とする。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、設置現場における吹出方向の設定などが不要で、優れた空気撹拌機能を有し、設置台数の低減を図ることができる送風ユニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明の送風ユニットは、吸気口および吹出口を有するチャンバと、吸気口からチャンバ内に気体を吸い込むとともに吹出口から気体を吹き出す送風機と、吹出口から吹き出される気体の吹き出し方向を変える気流方向変更手段と、気流方向変更手段を作動させる動力機構とを備えたことを特徴とする。
【0011】このような構成とすることにより、吸気口からチャンバ内に吸い込んだ気体を、吹き出し方向が変化する吹出口から吹き出すことが可能となるため、設置現場における吹出方向の設定などが不要となるとともに、優れた空気撹拌機能を発揮する。また、吹き出し方向が変化することにより、一つの吹出口から吹き出される気体の到達範囲が広がり、1台の送風ユニットでカバーできる領域が広がるため、設置台数の低減を図ることができる。
【0012】また、本発明の送風ユニットでは、チャンバに、吹き出し方向の異なる複数の吹出口を設けた構造とすることにより、吹き出し方向をさらに多角化することができるため、吹き出される気体の到達範囲が広がり、1台の送風ユニットでカバーできる領域が広がり、設置台数の低減を図ることができる。
【0013】前記気流方向変更手段としては、吹出口を移動させる移動機構を設けることができる。このような構造とすることにより、チャンバを動かすことなく、吹出口を移動させるだけで吹き出し方向の変更が可能となり、構造の複雑化を招くことがなく、設置現場でも従来の施工方法を用いて容易に設置することができる。
【0014】また、前記気流方向変更手段として、吹出口に連結された筒状体と、筒状体の開口部を移動させる移動機構とを設けることもできる。このような構造とすることにより、移動する筒状体の開口部から指向性の強い気流が吹き出されるようになり、気体撹拌機能がさらに高まり、淀み発生を有効に防止できる。
【0015】この場合、複数の吹出口あるいは複数の筒状体の開口部が互いに独立して移動可能な構造とすることができる。このような構造とすることにより、各々の吹出口あるいは筒状体の開口部を設置現場の状況に応じてそれぞれ独立して移動させることが可能となり、気体撹拌機能がさらに向上する。
【0016】また、気流方向変更手段として、吹出口に回動可能な気流誘導部材を設けた構造とすることもできる。このような構造とすることにより、気流方向を変更させるために動く部材が外部に露出しない構造とすることが可能となり、送風ユニットに接近した場合の安全性が向上する。
【0017】この場合、吹出口に複数の気流誘導部材を設けた構造とすることができる。このような構造とすることにより、吹出口から吹き出される気流方向を変化させる機能が高まるので、気体撹拌機能がさらに向上し、淀み発生を防止することができる。
【0018】さらに、本発明の送風ユニットでは、気流方向変更手段を作動させる動力機構として、送風機と独立して作動するモータを用いることができる。このような構造とすることにより、送風機の送風量の変化などに左右されずに気流方向を変更することが可能となり、気体撹拌機能を確実に発揮させることができるようになるとともに、モータの回転数などをコントロールすることで気流方向の変化状態に様々なバリエーションをもたせることも可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施形態である送風ユニットを示す平面図、図2は図1の送風ユニットの側面図である。
【0020】本実施形態の送風ユニット10は、吸気口11および吹出ダクト12,13を有するチャンバ16と、吸気口11からチャンバ16内に空気を吸い込むとともに吹出ダクト12,13から空気を吹き出す送風機14と、吹出ダクト13を旋回させるモータ15とを備え、チャンバ16の外周部分には、送風ユニット10を天井などに取り付けるための取付部材17が設けられている。
【0021】吹出ダクト12はチャンバ16に固定されていて動くことはできないが、略L形状をした吹出ダクト13はチャンバ16との連結部分を中心にして180度の角度範囲内を首振り状に旋回可能である。
【0022】この送風ユニット10では、チャンバ16の下面にある吸気口11から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を吹出ダクト12,13から吹き出すのであるが、吹出ダクト13がモータ15によって首振り状に旋回して、吹き出し方向が周期的に変化するので、設置現場における吹出方向の設定などが不要となるとともに、優れた空気撹拌機能を発揮する。
【0023】また、吹出ダクト13の吹き出し方向が変化することにより、一つの吹出ダクト13から吹き出される空気の到達範囲が広がり、1台の送風ユニット10でカバーできる領域が広がるので、従来の送風ユニットより少ない台数で優れた空気撹拌機能を得ることが可能であり、送風ユニット設置台数の低減を図ることができる。
【0024】吹出ダクト13を旋回させる動力機構であるモータ15は、送風機14と独立して作動し、送風機14の送風量の変化などに左右されずに気流方向を変更することが可能であるので、確実な気体撹拌機能が得られる。また、モータ15の回転数をコントロールすることにより、吹出ダクト13の旋回スピードを変化させることも可能であり、設置現場の状況に対応した運転を行うことができる。
【0025】さらに、吹出ダクト12,13の先端部分にはそれぞれ先細り形状の吹出部材12a,13aが装着されているため、吹出ダクト12,13を通過するとともに吹出部材12a,13aによって風速が増大した、指向性の強い空気流が吹き出され、優れた気体撹拌機能を発揮し、淀み発生を有効に防止できる。
【0026】図3は本発明の第2の実施形態である送風ユニットを示す平面図、図4は図3の送風ユニットの側面図、図5は図4のA−A線矢視図、図6は図4のB−B線矢視図である。
【0027】本実施形態の送風ユニット20は、複数の吸気口21および吹出口22,23a,23bを有するチャンバ24と、吸気口21からチャンバ24内に空気を吸い込むとともに吹出口22,23a,23bから空気を吹き出す送風機25とを備え、吹出口23a,23b内には、回動可能な複数の気流誘導部材26が設けられている。また、複数の気流誘導部材26はモータ28によって支持軸27を中心に一定角度範囲内を周期的に反復回動する。さらに、チャンバ24の上部には、送風ユニット20を天井などに取り付けるための取付部材29が設けられている。
【0028】この送風ユニット20においては、チャンバ24の上面および下面にある吸気口21からチャンバ24内に吸い込んだ空気を吹出口22,23a,23bから吹き出すことが可能である。ここで、吹出口22はチャンバ24に固定されていて、ここから吹き出す空気流は一定方向であるが、吹出口23a,23bには周期的に反復回動する気流誘導部材26が設けられており、吹き出し方向は周期的に変化する。したがって、設置現場における吹出方向の設定などが不要となるとともに、優れた空気撹拌機能を発揮する。なお、複数の気流誘導部材26は連動しており、モータ28によって全ての気流誘導部材26が同期して周期的に反復回動する。気流誘導部材26の可動部分は外部に露出しない構造となっており、送風ユニット20に人や物が接近した場合も安全である。
【0029】また、吹出口23a,23bからの空気吹き出し方向が変化することにより、二つの吹出口23a,23bから吹き出される空気の到達範囲が広がり、1台の送風ユニット20で空気を撹拌することができる領域が広がる。これにより、従来の送風ユニットより少ない台数で優れた空気撹拌機能を得ることが可能であり、送風ユニット設置台数の低減を図ることができる。
【0030】図7は本発明の第3の実施形態である送風ユニットを示す斜視図、図8は図7の送風ユニットの平面図である。
【0031】本実施形態の送風ユニット30においては、チャンバ31の下面に吸気口32が設けられ、チャンバ31の正面に吹出口33が形成されている。また、吸気口32からチャンバ31内に空気を吸い込むとともに吹出口33から空気を吹き出す送風機34がチャンバ31に内蔵されている。さらに、吹出口33内には、モータ36によって支持軸37を中心に回動可能な気流誘導部材35が設けられている。チャンバ31の上部には、送風ユニット30を天井などに取り付けるための取付部材38が設けられている。
【0032】吹出口33に設けられた気流誘導部材35は一定角度範囲内を周期的に反復回動し、吹き出し方向が周期的に変化する。したがって、設置現場における吹出方向の設定などが不要となるとともに、優れた空気撹拌機能を発揮する。また、吹出口33からの空気吹き出し方向が周期的に変化することにより、一つの吹出口33から吹き出される空気の到達範囲が広がり、1台の送風ユニット30で空気を撹拌することができる領域が広がるため、従来の送風ユニットより少ない台数で優れた空気撹拌機能を得ることが可能であり、送風ユニット設置台数の低減を図ることができる。
【0033】気流誘導部材35は、送風機34と独立して作動するモータ36を用いて作動させているので、送風機34の送風量の変化などに左右されずに気流方向を変更することが可能であり、気体撹拌機能を確実に発揮させることができる。また、モータ36の回転数をコントロールすることによって気流吹出方向の変化スピードを変えることも可能である。
【0034】図9は本発明の第4の実施形態の送風ユニットを示す平面図である。本実施形態の送風ユニット40は、第3の実施形態の送風ユニット30と同様に、チャンバ41の下面に吸気口42が設けられ、チャンバ41の正面に吹出口43が形成されている。また、吸気口42からチャンバ41内に空気を吸い込むとともに吹出口43から空気を吹き出す送風機44がチャンバ41に内蔵されている。吹出口43内には、モータ45によって支持軸46を中心に回動可能な複数の気流誘導部材47が設けられ、気流誘導部材47は一定角度範囲内を周期的に反復回動する。また、チャンバ41の上部には、送風ユニット40を天井などに取り付けるための取付部材48が設けられている。
【0035】本実施形態の送風ユニット40も第3の実施形態の送風ユニット30と同様に、吹出口43からの吹き出し方向が周期的に変化し、送風ユニット30と同様な作用効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明によって、以下の効果を奏することができる。
【0037】(1)吸気口および吹出口を有するチャンバと、吸気口からチャンバ内に気体を吸い込むとともに吹出口から気体を吹き出す送風機と、吹出口から吹き出される気体の吹き出し方向を変える気流方向変更手段と、気流方向変更手段を作動させる動力機構とを備えたことにより、吸気口からチャンバ内に吸い込んだ気体を、吹き出し方向が変化する吹出口から吹き出すことが可能となるため、設置現場における吹出方向の設定などが不要となるとともに、優れた空気撹拌機能を発揮する。また、吹き出し方向が変化することにより、一つの吹出口から吹き出される気体の到達範囲が広がり、1台の送風ユニットでカバーできる領域が広がるため、設置台数の低減を図ることができる。
【0038】(2)チャンバに、吹き出し方向の異なる複数の吹出口を設けることにより、吹き出し方向をさらに多角化することができるため、吹き出される気体の到達範囲が広がり、1台の送風ユニットでカバーできる領域も広がり、設置台数の低減を図ることができる。
【0039】(3)気流方向変更手段として、吹出口を移動させる移動機構を設けることにより、チャンバを動かすことなく、吹出口を移動させるだけで吹き出し方向の変更が可能となるため、構造の複雑化を招くことがなく、設置現場でも従来の施工方法を用いて容易に設置することができる。
【0040】(4)気流方向変更手段として、吹出口に連結された筒状体と、筒状体の開口部を移動させる移動機構とを設けることにより、移動する筒状体の開口部から指向性の強い気流が吹き出されるようになるため、気体撹拌機能がさらに高まり、淀み発生を有効に防止できる。
【0041】(5)複数の吹出口あるいは複数の筒状体の開口部が互いに独立して移動可能な構造とすることにより、各々の吹出口あるいは筒状体の開口部を設置現場の状況に応じてそれぞれ独立して移動させることが可能となるため、気体撹拌機能がさらに向上する。
【0042】(6)気流方向変更手段として、吹出口に回動可能な気流誘導部材を設けることにより、気流方向を変更させるために動く部材が外部に露出しない構造とすることが可能となるため、送風ユニットに接近した場合の安全性が向上する。
【0043】(7)吹出口に複数の気流誘導部材を設けることにより、吹出口から吹き出される気流方向を変更する機能が高まるため、気体撹拌機能がさらに向上し、淀み発生を防止することができる。
【0044】(8)気流方向変更手段を作動させる動力機構として、送風機と独立して作動するモータを用いることにより、送風機の送風量の変化などに左右されずに気流方向を変更することが可能となるため、気体撹拌機能を確実に発揮させることができるようになるとともに、モータの回転数などをコントロールすることで気流方向の変化状態に様々なバリエーションをもたせることも可能となる。
【出願人】 【識別番号】390022666
【氏名又は名称】協立エアテック株式会社
【出願日】 平成10年10月19日(1998.10.19)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
【公開番号】 特開2000−121140(P2000−121140A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−297277