| 【発明の名称】 |
空調用ダクト |
| 【発明者】 |
【氏名】土居 稔
【氏名】小林 公博
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| 【要約】 |
【課題】現場施工において断熱材によりダクトを被覆する断熱保温工事が不要であり、かつ空調配管スペースを小さくすることができる空調用ダクトを提供する。
【解決手段】金属管11に所定幅の防水フィルム21及び所定幅の断熱材31をスパイラル状に順次巻き付ける。断面が円形をなす金属管に断熱材を巻き付けた後、径方向に圧縮することにより断面が長円形となるように形成する。断熱材31は、グラスウールフェルトからなり、接着剤を使用せずに、グラスファイバーを切断解繊し、層状にした後、ニードル・パンチ方式によって成型されたものとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 金属管に所定幅の断熱材をスパイラル状に巻き付けてなる断面が長円形をなす空調用ダクト。 【請求項2】 金属管に所定幅の断熱材をスパイラル状に巻き付ける際に断熱材の内層又は外層のどちらか一方あるいは内外層に防水フィルムを成層してなる請求項1記載の空調用ダクト。 【請求項3】 断面が円形をなす金属管に所定幅の断熱材を巻き付けた後、径方向に圧縮及び/又は伸長することにより断面が長円形となるように形成した請求項1又は2記載の空調用ダクト。 【請求項4】 断熱材がグラスウールフェルトからなる請求項1〜3のいずれかに記載の空調用ダクト。 【請求項5】 グラスウールフェルトは、接着剤を使用せずに、グラスファイバーを切断解繊し、層状にした後、ニードル・パンチ方式によって成型されたものである請求項4記載の空調用ダクト。 【請求項6】 グラスウールフェルトを構成するグラスファイバーの繊維長は、20〜100mm、繊維径は3〜20μmである請求項5記載の空調用ダクト。 【請求項7】 グラスウールフェルトの密度が、80〜200kg/m3 である請求項6記載の空調用ダクト。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調設備に用いられる空調用ダクトに関する。 【0002】 【従来の技術】空調設備に用いられる空調用ダクトとして、亜鉛メッキ鋼板等の帯鋼をスパイラル状に巻きながら両端をハゼ折りにかしめて製造した、いわゆるスパイラル鋼管が知られている。このようなスパイラル鋼管は、通常、断面が円形をなしており、断熱保温性を付与するために、空調配管工事においては、金属管をグラスウール等の断熱材で被覆して施工している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、現場施工において断熱材によりダクトを被覆する断熱保温工事が不要であり、かつ空調配管スペースを小さくすることができる空調用ダクトを提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】(1) 金属管に所定幅の断熱材をスパイラル状に巻き付けてなる断面が長円形をなす空調用ダクトである。 【0005】この構成により、現場施工において断熱材によりダクトを被覆する断熱保温工事が不要であり、また、所定幅の断熱材をスパイラル状に巻き付けることにより、その巻き付け工程も簡単に行われ、さらに断面(短手方向の断面、径断面)が長円形をなすため、配管スペースにおける高さを低くすることができる。 【0006】(2) 上記空調用ダクトにおいては、金属管に所定幅の断熱材をスパイラル状に巻き付ける際に断熱材の内層又は外層のどちらか一方あるいは内外層に防水フィルムを成層してなるものとすることが望ましい。 【0007】この構成により金属管に対する防水性が得られる。 【0008】(3) また、断面が円形をなす金属管に所定幅の断熱材を巻き付けた後、径方向に圧縮及び/又は伸長することにより断面が長円形となるように形成するのが望ましい。 【0009】この構成により、空調用ダクトを簡単に製造することができる。 【0010】(4) また、上記の各空調用ダクトにおいては、断熱材がグラスウールフェルトからなるものとすることが望ましい。 【0011】断熱材がグラスウールフェルトからなるものは、巻き付けた際の追従性がよく、断面が長円形の金属管に良好に適合する。 【0012】(5) さらに、グラスウールフェルトは、接着剤を使用せずに、グラスファイバーを切断解繊し、層状にした後、ニードル・パンチ方式によって成型されたものが好ましい。 【0013】上記グラスウールフェルトは、柔軟性に優れ、伸縮性能が良好であり、巻き付けた際の追従性がより良好であり、断面が長円形の金属管へ特に良好に適合する。断面が円形をなす金属管に所定幅の断熱材を巻き付けた後、径方向に圧縮する場合にもきわめて良好に追従する。 【0014】しかも、接着剤を使用していないので、高温に耐え、加熱されても無臭無煙であり、空気の供給、排出を行なう空調用ダクトに有益である。 【0015】(6) 上記グラスウールフェルトを構成するグラスファイバーの繊維長は、好ましくは20〜100mm、繊維径は3〜20μmである。 【0016】(7) また、上記グラスウールフェルトの密度は、好ましくは80〜200kg/m3 である。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で適宜変更して実施できるものである。 【0018】図1は本発明の実施の一形態である空調用ダクト1の斜視図、図2は同ダクトの構造を模式的に示す側断面図、図3〜5は他の例である空調用ダクト1の構造を模式的に示す側断面図、図6は製造方法を例示する斜視図である。 【0019】空調用ダクト1の本体(最内面)をなす金属管11は、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板その他の金属材料によりなる。通常75〜180mm程度の所定幅の帯鋼をスパイラル状に巻きながら両端をハゼ折りにかしめて製造される。 【0020】通常、0.5〜2.0mm程度の板厚を有する。太さは内径100〜1000mm程度、長さは500〜6000mm程度であるが、必要に応じて適宜実施され、特に限定されるものではない。 【0021】金属管11には、所定幅の断熱材31がスパイラル状に巻き付けられる。断熱材31の幅は、金属管11の大きさ、断熱材の種類等によって適宜設定し得るものであるが、通常、50〜150mm程度である。断熱材31を金属管11に直接巻き付けてもよいが、防水フィルム21を介して巻き付けるとよい。 【0022】この場合、所定幅の防水フィルム21をスパイラル状に巻き付けてから、水ガラス系接着剤その他の適宜接着剤を用いて断熱材31を巻き付けるのが望ましい。 【0023】接着剤を用いて断熱材を巻き付けることにより、断熱材を金属管に確実に巻き付けることができ、また、所定幅の防水フィルムをスパイラル状に巻き付けることにより、その巻き付け工程も簡単に行われ、さらに接着剤を直接金属管に用いるものではないため、接着剤が金属管に化学的作用を及ぼすのを避けることができる。 【0024】防水フィルム21としては、防水性を有する合成樹脂フィルム、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の単体又はこれらを用いた複合フィルム等を用いることができる。その厚さは特に限定されるものではないが、通常、5〜100μm程度である。 【0025】断熱材31は、繊維質のもので、不燃性のものが好ましく、グラスウールが好適に用いられる。ロックウール、セラミックウールその他の材料を用いてもよい。断熱材31の総厚は、通常10〜50mm程度であるが、必要に応じて適宜選択され、特に限定されるものではない。 【0026】断熱材31は、中でもグラスウールフェルトからなるものとすることが望ましい。グラスウールフェルトからなるものは、巻き付けた際の追従性がよく、断面が長円形の金属管に良好に適合する。 【0027】さらに、グラスウールフェルトは、接着剤を使用せずに、グラスファイバーを切断解繊し、層状にした後、ニードル・パンチ方式によって成型されたものが好ましい。 【0028】上記グラスウールフェルトは、柔軟性に優れ、伸縮性能が良好であり、巻き付けた際の追従性がより良好であり、断面が長円形の金属管へ特に良好に適合する。また、断面が円形をなす金属管に所定幅の断熱材を巻き付けた後、径方向に圧縮する場合にもきわめて良好に追従する。 【0029】しかも、接着剤を使用していないので、高温に耐え、加熱されても無臭無煙であり、空気の供給、排出を行なう空調用ダクトに有益である。 【0030】上記グラスウールフェルトを構成するグラスファイバーはいわゆる長繊維より構成され得る。これにより作業上の毛羽立ちが少なく、疼痛感がない。その繊維長は、20〜100mm程度、繊維径は3〜20μm程度が好ましい。 【0031】また、上記グラスウールフェルトの密度は、好ましくは80〜200kg/m3 、さらに好ましくは100〜180kg/m3 程度である。また、その厚さは、通常3〜25mm程度、好ましくは5〜10mm程度である。 【0032】断熱材31の巻き付けはスパイラル状に行われる。図2は、断熱材31の一部が重なるようにスパイラル状に巻き付けた例を示している。図3〜5は、断熱材31が重ならないように端縁同士が整合するようにスパイラル状に巻き付けた例を示している。この場合は、図に明らかなとおり、断熱材31を二重又は三重以上に巻き付け、上に重ねて巻き付けられる断熱材31aの端縁が下に位置する断熱材31の端縁と重ならないように行なうとよい。 【0033】なお、図2,3では、防水フィルム21を断熱材31の内層に施した例を示したが、防水フィルム21を、断熱材31の内層ではなく、断熱材31の外層に設けてもよい。断熱材31の外層に設けることにより、断熱材31に対する防水性が得られる。また、断熱材31の内層及び外層の両方に設けてもよい。内層及び外層の両方に設けることにより、防水性をより確実にすることができる。図4は、防水フィルム21を断熱材31の外層に設けた例を示す。図5は防水フィルム21を断熱材31の内外層に設けた例を示す。 【0034】本発明に係る空調用ダクトを製造するには、公知の方法により製造された円筒形の金属管をその径方向に圧縮する等により、先ず断面が長円形をなす金属管を得、次いで、この金属管に防水フィルム、断熱材をスパイラル状に順次巻き付けてもよいが、次のように、断面が円形をなす金属管に防水フィルム、断熱材を先に巻き付けてから金属管を変形させる方法によるのが好ましい。 【0035】A.所定幅の帯鋼をスパイラル状に巻きながら両端をハゼ折りにかしめて断面が円形をなす金属管を得る。 B.上記金属管に所定幅の防水フィルムをスパイラル状に巻き付ける。 C.さらに所定幅の断熱材を(接着剤を用いて)スパイラル状に巻き付ける(防水フィルムを断熱材の外層に設ける場合は、断熱材の上にさらに所定幅の防水フィルムをスパイラル状に巻き付ける)。 D.防水フィルム、断熱材を巻き付けた断面円形のダクトを一の径方向に圧縮及び/又は伸長することにより断面が長円形をなす空調用ダクトを得る。 【0036】上記A〜Dの工程により、本発明に係る空調用ダクトを簡単かつ確実に製造することができる。上記Dの工程では、例えば、図6に示すように、断面円形のダクト1の上下方向において上下に位置する押圧板51,52によってダクト1を圧縮するとともに、ダクト1内に挿入された拡開部材61,62を左右方向に広げて伸長することにより、長円形をなす空調用ダクトを得ることができる。 【0037】このように変形は、上記のように断熱材を巻き付けた断面円形のダクト1を、押圧板及び拡開部材によって一の径方向に圧縮及び伸長することが望ましいが、圧縮又は伸長のいずれかの手段によることもできる。 【0038】本発明の空調用ダクト1は、断面が長円形をなす空調用ダクトであるが、長円とは、幾何学的な厳密な定義によるものではなく、いわゆる長い円、小判形その他の非円形を含むものである。 【0039】本発明の空調用ダクト1のさらに外周すなわち最外層には、保護層、例えば、20〜200μm厚のアルミ箔又は15〜100g/m2 のガラスクロス単体あるいは前記アルミ箔とガラスクロス、アルミ箔とクラフト紙等の複合体のような表面強度を向上するための保護層、あるいはコートによる表面強度を向上するための塗膜による保護層を形成してもよい。 【0040】この保護層は、断熱材層に直に密着された態様で形成する(例えば、グラスウールフェルトその他の断熱材の外層に貼着する、又は保護層が既に外面に貼着された断熱材を金属管に巻き付ける)他、断熱材の外側に保護層として被せて覆うことより形成してもよい。 【0041】上記の保護層を、断熱材の外層に別途形成する場合は、前記D工程の前又は後において断熱材の外層に保護層を巻き付ける等により施せばよい。 【0042】本発明に係る空調用ダクト1は、それぞれの口径に適合するダクト等と連結して使用することができる。また、上記実施の形態で説明した真っ直ぐな管の他、他の形状の管、例えばエルボー管等に適用することもできる。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、現場施工において断熱材によりダクトを被覆する断熱保温工事が不要であり、かつ空調配管スペースを小さくすることができるので、空調用ダクトとしてきわめて有益である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591029921 【氏名又は名称】フジモリ産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月20日(1998.10.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071847 【弁理士】 【氏名又は名称】木村 芳男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−121138(P2000−121138A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月28日(2000.4.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−315346 |
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