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【発明の名称】 ダクトの接続構造および接続方法
【発明者】 【氏名】高橋 隆

【氏名】井口 勝己

【氏名】河内山 泰彦

【要約】 【課題】空気調和装置等の装置本体の継手には、所定のサイズのダクトだけが直接に接続でき、サイズの異なるダクトは中間ダクトを介して接続できる。設置スペースが狭いと、サイズの異なるダクトを接続できない場合がある。

【解決手段】本接続構造Sでは、ダクト8に直接接続する継手25と、装置本体2のケーシング24に設けられ継手25と直接接続する継手接続部24eとを含む。継手接続部24eは2組設けられ、それぞれ異なる継手25に接続でき、一方の継手接続部24fは、異なるサイズの複数の継手25に接続できる。ダクト8のサイズに応じた継手25を選択して接続し、複数のダクト8を中間ダクトを用いずに接続できる。継手25のフック部25iとケーシング24の係合孔24iとが引っかけ係合して、容易に固定できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】空気調和装置本体(2) にサイズの異なるダクト(8) を択一的に接続する構造であって、上記ダクト(8) を直接接続するダクト継手(25)と、空気調和装置本体(2) のケーシング(24)に設けられ、接続されるダクト(8) に適合するダクト継手(25)を択一的に直接接続する継手接続部(24e) とを備えることを特徴とするダクトの接続構造。
【請求項2】請求項1に記載の接続構造(S) において、上記継手接続部(24e) は、接続されるダクト継手(25)に応じて複数が設けられていることを特徴とする接続構造。
【請求項3】請求項1または2に記載の接続構造(S) において、上記継手接続部(24e) は、複数のダクト継手(25)を択一的に接続可能な単一の継手接続部(24f) を含むことを特徴とする接続構造。
【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の接続構造(S) において、上記継手接続部(24e) とダクト継手(25)とは互いに引っかけ係合することを特徴とする接続構造。
【請求項5】請求項4に記載の接続構造(S) において、上記ダクト継手(25)はフック部(25i) を含み、上記継手接続部(24e) はフック部(25i) を引っかけ係合させる係合孔(24i) を含むことを特徴とする接続構造。
【請求項6】空気調和装置本体(2) にサイズの異なるダクト(8) を択一的に接続する方法であって、接続されるダクト(8) に適合するダクト継手(25)を空気調和装置本体(2) のケーシング(24)の継手接続部(24e) に直接接続した後、ダクト継手(25)にダクト(8) を直接接続することを特徴とするダクトの接続方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】空気調和装置等の空気調和装置本体とダクトとの接続構造および接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】上述の空気調和装置としては、例えば、送風機等を含む装置本体と、この装置本体からの吹出空気流を室内に吹き出す吹出口ユニットと、室内の空気を吸い込む吸込口ユニットと、屋外に臨んで設けられる給気口および排気口と、これら各部を接続するダクトとを含むものがある。
【0003】このダクトと装置本体との接続構造は、ダクト同士の接続構造と同様に構成されている。すなわち、装置本体のケーシングに、継手としての筒状部分が一体に形成されている。この筒状部分は、ダクトの端部と同様の形状を有している。筒状部分のサイズは、予め装置本体の能力に応じて設定されており、この筒状部分のサイズに対応するダクトを接続することができる。このダクトの端部と筒状部分とを、ダクト同士の場合と同様にして接続する。このように、装置本体にそのままで接続できるダクトは、予め設定されたサイズのものだけであった。
【0004】ところで、上述の予め設定されたサイズと異なるサイズのダクトを使用したい場合がある。例えば、建物の壁面に設けられた給気口とつながるダクトを細くして、建物の美観を高めたいことがある。また、ダクトが建物の梁の下方を横切る場合に、梁の下方の隙間によっては、小型のダクトを使用したいこともある。また、複数の吹出口へのダクトの長さが異なる場合には、風路抵抗のバランスを取るために、長い方のダクトの断面積を大きくしたいことがある。
【0005】このようにダクトのサイズを変更する場合には、装置本体の筒状部分と変更したサイズのダクトとの間に、中間ダクトを介在させてそれぞれを連結していた。この中間ダクトの一端は、装置本体の筒状部分と接続可能なサイズに形成され、他端はダクトと接続可能なサイズに形成されている。この中間ダクトを介在させると、設置スペースが狭いと設置しにくくなる傾向にある。その結果、設置スペースが狭いと、ダクトのサイズによっては、そのダクトを装置本体に接続できなくなっていた。
【0006】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、装置本体にサイズの異なる複数のダクトを択一的に且つ中間ダクトを用いずに接続できるダクトの接続構造と接続方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1に記載の発明の接続構造は、空気調和装置本体にサイズの異なるダクトを択一的に接続する構造であって、上記ダクトを直接接続するダクト継手と、空気調和装置本体のケーシングに設けられ、接続されるダクトに適合するダクト継手を択一的に直接接続する継手接続部とを備えることを特徴とする。
【0008】この構成によれば、ダクトに応じてダクト継手を代えることにより、サイズの異なるダクトを装置本体のケーシングに択一的に接続することができ、しかも、中間ダクトを用いずに済む。このように、中間ダクトを用いずに済むので、狭いスペースに設置できる結果、狭いスペースに設置する場合に、接続可能なダクトの範囲を広げることができる。
【0009】請求項2に記載の発明の接続構造は、請求項1に記載の接続構造において、上記継手接続部は、接続されるダクト継手に応じて複数が設けられていることを特徴とする。この構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、複数の継手接続部に、相異なるダクト継手をそれぞれ接続することができるので、接続可能なダクトの範囲をより一層広げることができる。
【0010】請求項3に記載の発明の接続構造は、請求項1または2に記載の接続構造において、上記継手接続部は、複数のダクト継手を択一的に接続可能な単一の継手接続部を含むことを特徴とする。この構成によれば、請求項1または2に記載の発明の作用に加えて、単一の継手接続部に複数のダクト継手を択一的に接続できるので、接続可能なダクトの範囲をより一層広げることができる。
【0011】請求項4に記載の発明の接続構造は、請求項1乃至3の何れかに記載の接続構造において、上記継手接続部とダクト継手とは、互いに引っかけ係合することを特徴とする。この構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加えて、引っかけ係合によりダクト継手とケーシングとを容易に接続することができる。
【0012】請求項5に記載の発明の接続構造は、請求項4に記載の接続構造において、上記ダクト継手はフック部を含み、上記継手接続部はフック部を引っかけ係合させる係合孔を含むことを特徴とする。この構成によれば、請求項4に記載の発明の作用に加えて、係合孔およびフック部という簡素な構造にできる。
【0013】請求項6に記載の発明の接続方法は、空気調和装置本体にサイズの異なるダクトを択一的に接続する方法であって、接続されるダクトに適合するダクト継手を空気調和装置本体のケーシングの継手接続部に直接接続した後、ダクト継手にダクトを直接接続することを特徴とする。この方法によれば、ダクトに応じてダクト継手を代えることで、サイズの異なる複数のダクトを装置本体に択一的に接続することができ、しかも、中間ダクトを用いずに済む。
【0014】また、中間ダクトを用いずに済むので、狭いスペースに設置できる結果、狭いスペースに設置する場合に、接続可能なダクトの範囲を広げることができる。また、ダクトが接続されていないダクト継手をケーシングに接続するので、ダクト継手を扱い易く、ダクト継手とケーシングとの接続が容易である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態のダクトの接続構造を備えた空気調和装置を添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施の形態の空気調和装置の概略構成図である。空気調和装置1は、天井設置型、例えば、天井埋め込み型のものである。空気調和装置1は、屋外から室内への給気および室内から屋外への排気の流れを生成するための空気調和装置本体(以下「装置本体」という。)2と、屋外に臨む給気口3からの空気を装置本体2に流す給気ダクト7と、装置本体2からの吹出空気流を室内に臨む吹出口ユニット5に流し出す吹出ダクト8と、室内に臨む吸込口ユニット6からの空気を装置本体2へ流す吸込ダクト9と、装置本体2と屋外に臨む排気口4とを接続する排気ダクト10とを有している。これらの各部によって、室内から室外への排気風路と、室外から室内へ給気風路とが形成されている。
【0016】装置本体2には、給気(矢印F1参照)および排気(矢印F2参照)がそれぞれ通る互いに仕切られた内部風路が区画されており、給気と排気との間で熱交換する熱交換器21、給気風路および排気風路に空気を流す送風機22,23等がケーシング24内に設けられている。装置本体2には、上述の各ダクトが一つずつ接続されている。装置本体2と各ダクトとを接続している部分に、本接続構造Sが適用されている。
【0017】以下、装置本体2と、吹出ダクト(以下「ダクト」という。)8との接続構造を例に詳細に説明する。図2は、装置本体およびダクトの分解斜視図である。接続構造Sは、装置本体2にサイズの異なるダクトを択一的に接続する構造である。接続構造Sは、ダクト8を直接接続するダクト継手(以下「継手」という)25と、装置本体2のケーシング24に設けられて接続されるダクト8に適合する継手25を択一的に直接接続する後述する継手接続部24eとを備えている。継手25は、ケーシング24とダクト8との間に介在しつつ内部同士を連通する。この継手25は、ダクト8の大きさに応じた複数種のものがあり、これら複数種のなかから1種を選択される。この選択された継手25とケーシング24の継手接続部24eとが接続されて、これに上述のダクト8が直結される。
【0018】ダクト8は、例えば、予め定められた内径寸法の円筒形状に形成されている。図2には、4種のダクト8A,8B,8C,8Dが図示されている。ダクト8A、ダクト8B、ダクト8Cおよびダクト8Dの順に、その内径寸法が大きくなっている。各ダクト8の端部8aには、各ダクトに応じた継手25がそれぞれ接続される。ダクト8Aには継手25Aが、ダクト8Bには継手25Bが、ダクト8Cには継手25Cが、ダクト8Dには継手25Dが接続される。
【0019】継手25Aは、図5の側面断面図に示すように、ケーシング24寄りの端部にフランジ状部分25aを有する樹脂製の筒状部材である。継手25Aの一端25bは、ダクトAに応じて設けられダクトAと接続する第1接続部25dを有し、継手25Aの他端25cは、ケーシング24のみと接続する第2接続部25eを有している。
【0020】第1接続部25dは、外周面がテーパ状の円筒形状に形成されている。第1接続部25dのテーパは、先端寄りに設けられた導入部としてのテーパ面25fと、このテーパ面25fとつながってダクトAの端縁部が当接するテーパ面25gとを含み、各テーパ面は、ダクトのある側の部分が細くなるように異なる角度で傾斜している。第1接続部25dのテーパ面25gからは、内径が徐々に大きくなりつつ、フランジ状部分25aにつながっている。
【0021】第2接続部25eは、フランジ状部分25aの端面にある環状突部25hと、この環状突部25hよりも径方向の外方に設けられたフック部25iおよび挿通孔25j(図4参照)とを有している。環状突部25hは、ケーシング24の開口24bの周囲を全周で取り囲むように、ケーシング24の側面24aと当接して、ケーシング24の側面24aと継手25Aとの間を封止している。
【0022】フック部25iは、図9に示すように、フランジ状部分25aの端面に立設された突起状部分である。フック部25iの先端には、径方向の外方に向けて突出する鉤部が形成されている。この鉤部とケーシング24の継手接続部24eの係合孔24iの周縁部とが、互いに引っかけ係合して、継手25Aとケーシング24とが接続される。なお、フック部25iの根元の径方向の外側には、鉤部の形成用の開口25mが形成されている。
【0023】挿通孔25jは、継手25Aをケーシング24に固定するためのビス(図示せず)を挿通するためのものである。なお、このビスを用いた固定は、継手25Aのフック部25iとケーシング24の継手接続部24eの係合孔24iとが十分に係合できない場合に利用される。継手25Bは、図6に示すように、ケーシング24寄りの端部にフランジ状部分25aを有する筒状部材である。継手25Bの一端25bは、ダクトBに応じて設けられダクトBと接続する第1接続部25dを有し、継手25Bの他端25cは、ケーシング24のみと接続する第2接続部25eを有している。第1接続部25dは、継手25Aと同様にダクトBに応じた2つのテーパ面25f,25gを含んでいる。また、第2接続部25eは、継手25Aと同様に環状突部25h、フック部25iおよび挿通孔25jを有している。
【0024】継手25Cは、図7に示すように、ケーシング24寄りの端部にフランジ状部分25aを有する筒状部材である。継手25Cの一端25bは、ダクトCに応じて設けられダクトCと接続する第1接続部25dを有し、継手25Cの他端25cは、ケーシング24のみと接続する第2接続部25eを有している。第1接続部25dは、継手25Aと同様にダクトCに応じた2つのテーパ面25f,25gを含んでいる。また、第2接続部25eは、継手25Aと同様に環状突部25h、フック部25iおよび挿通孔25jを有している。
【0025】第2接続部25eのフック部25iおよび挿通孔25jは、継手25A,継手25Bおよび継手25Cに関して、同じ形状で4箇所に設けられ、また、これら各継手に関しては同じ配置とされ、ケーシング24の後述する一方の継手接続部24fに接続することができる。継手25Dは、図8に示すように、ケーシング24寄りの端部にフランジ状部分25aを有する筒状部材である。継手25Dの一端25bは、ダクトDに応じて設けられダクトDと接続する第1接続部25dを有し、継手25Dの他端25cは、ケーシング24のみと接続する第2接続部25eを有している。第1接続部25dは、継手25Aと同様にダクトDに応じた2つのテーパ面25f,25gを含んでいる。また、第2接続部25eは、継手25Aと同様に環状突部25h、フック部25iおよび挿通孔25jを有している。
【0026】継手25Dの第2接続部25eのフック部25iおよび挿通孔25jは、継手25Aのものと同じ形状であるが、6箇所に設けられ、また配置も異なり、継手25Aが接続される継手接続部25fとは別に設けられた、ケーシング24の他方の継手接続部24gに接続される。ケーシング24は、例えば、直方体形状の箱からなり、板金材により構成されている。ケーシング24の側面24aには開口24bが形成され、その奥に内部風路の一部を構成する室2a(図1参照)が区画されている。図2には、吹出ダクト8用の開口24bと吸込ダクト9用の開口24cが図示されている。これらの開口には、継手25の第2接続部25eと接続するための継手接続部24eが設けられている。
【0027】継手接続部24eは、接続される継手25に応じて複数が設けられている。すなわち、図3に示すように、一つの開口に関して2組が設けられ、各継手接続部24eにサイズの異なる継手25がそれぞれ接続可能とされている。すなわち、一方の継手接続部24fは、サイズの異なる複数の継手と択一的に接続可能なものであり、継手25A,継手25B,継手25Cの何れかと接続可能である。他方の継手接続部24gは、継手25Dと接続可能である。
【0028】一方の継手接続部24fは、複数、例えば、4つの矩形形状の係合孔24iと、複数、例えば、4つの雌ねじ孔24jとを含んでいる。係合孔24iは、継手25A,継手25B,継手25Cの第2接続部25eのフック部25iと互いに引っかけ係合する。雌ねじ孔24jは、継手25A,継手25B,継手25Cの第2接続部25eの挿通孔25jを通るビスがねじ込まれる。これらの係合孔24iおよび雌ねじ孔24jは、ケーシング24内の内部風路外に設けられている。
【0029】他方の継手接続部24gは、複数、例えば、6つの矩形形状の係合孔24iと、複数、例えば、6つの雌ねじ孔24jとを含んでいる。他方の継手接続部24gは、継手Dの第2接続部25eに対応するものである。係合孔24iは、継手25Dのフック部25iと互いに引っかけ係合する。雌ねじ孔24jは、継手25Dの挿通孔25jを通るビスがねじ込まれる。
【0030】また、マウント中心となる継手接続部24eの中心と、開口24bとは、互いにずれて、例えば、上下方向にオフセットして配置されている。これにより、ケーシング24の開口24bがケーシング24の側面24aに対して上下方向にオフセットして配置されているときに、大型のダクトに適合した継手25を、ケーシング24の継手接続部24eに接続することができる。
【0031】さらに、継手25Aおよび継手25Bでは、ダクト中心となる第1接続部25dの中心と、マウント中心となる第2接続部25eの中心とが,互いにずれて、例えば、上下方向にオフセットして配置されている。このような場合、継手25A,25Bを回転させて取り付けると、この継手25A,25Bに接続されるダクト8A,8Bの高さ位置が変化することが想定される。そこで、各継手25を正規の位置でのみ、継手接続部24eに取り付けることができるように、接続構造Sには、継手の誤取付を防止する誤取付防止手段が設けられている。これにより、ダクト8を予め定められた高さ位置に設置することができる。また、上述のようにオフセットして配置された開口24bを対向する方向から見たときに、開口24bと特に小型のダクト8の断面との重なりあいが大きくなるように配置できる。
【0032】誤取付防止手段は、継手25のフック部25iの配置により実現されている。すなわち、正規の位置にある場合には、継手25のフック部25iと、ケーシング24の継手接続部24eの係合孔24iとが1対1に対応し、正規の位置からずれた場合には、少なくとも一のフック部25iが、係合孔24iに対応しなくなり、係合孔24iに入らなくなるように配置されている。
【0033】例えば、他方の継手接続部24gの6個の係合孔24iは、同一の円周上に配置されているが、6個のうちの5個が等配の角度位置にあり、残りの1個は等配の角度位置からずれた角度位置に配置されている。また、これらの係合孔24iに係止できるように継手Dのフック部25iも配置されている。それゆえ、予め定める正規の角度位置にある場合には、すべての継手25Dのフック部25iが、ケーシング24の他方の継手接続部24gの係合孔24iと係合することができるが、一方、正規の角度位置からずれた場合には、継手25Dのフック部25iの内の2つが係合孔24iに入らず、継手25Dをケーシング24に取り付けることができないようになる。また、他方の継手接続部24gの6個の雌ねじ孔24jおよび継手25Dの挿通孔25jも、同様に配置されている。この挿通孔25jを通るビスと雌ねじ孔24jとの係合では、予め定める正規の角度位置にある場合にのみ、継手25Dのすべての挿通孔25jにあるビスが雌ねじ孔24jにねじ込まれ、適正に取り付けることができ、一方、正規の角度位置からずれた場合には、固定できないビスがあり、正規の位置からずれていることが分かるようになっている。また、一方の継手接続部24fおよびこれに対応する継手25の第2接続部25eについても、同様に配置されている。
【0034】本空気調和装置1は以下のようにして設置される。先ず、ダクト8に応じた継手25が選択される。例えば、ダクトAを使用する場合には、継手25Aが選択される。この継手25Aの第2接続部25eのフック部25iと、ケーシング24の継手接続部24eの係合孔24iとを係合させる。このとき、フック部25iを係合孔24iへ押し込むだけで、継手25の端面がケーシング24の側面24aに当接すると、フック部25iと係合孔24iとが引っ掛かり、その係合が完了する。この間、フック部25iの鉤部の径方向の外方に形成される斜面と係合孔24iの周縁部とが沿いつつ、フック部25iが径方向の内方へ弾性変形しながら、フック部25iが係合孔24iへスムーズに入り込む。係合後は、フック部25iの自身の弾性復元力により係合が確実に維持される。
【0035】このように継手24を引っかけ係合により容易に接続できるので、上述の工程は、装置本体2を天井裏空間へ設置する前でも後でも実施できる。次に、継手25Aの第1接続部25dのテーパ面25gの外周に、ダクトAの端部8aの内周面を導入し、当接させて接続する。この接続は、従来のダクト同士の接続方法と同様にして行われる。また、必要に応じて、封止部材による封止や、断熱材による断熱処理が行われる。
【0036】このように本実施の形態によれば、接続構造Sでは、ダクト8に応じて継手25を代えて、サイズの異なるダクト8を装置本体2のケーシング24に択一的に且つ従来の中間ダクトを用いずに接続することができる。このように、従来の中間ダクトを用いずに済むので、狭いスペースに設置できる。その結果、狭いスペースに設置する場合に接続可能なダクトの範囲を広げることができる。
【0037】また、複数の継手接続部24f,24gに、相異なる継手25をそれぞれ接続できるので、接続可能なダクト8の範囲をより一層広げることができる。また、単一の継手接続部24fに複数の継手25を択一的に接続できるので、接続可能なダクト8の範囲をより一層広げることができる。また、フック部25iと係合孔24iとの引っかけ係合により継手25とケーシング24とを容易に接続できるので、空気調和装置の設置現場での接続に好ましい。
【0038】また、継手25のフック部25iおよびケーシング24の係合孔24iは、簡素な構造であり、特に、樹脂製の継手25のフック部25iは形成し易い。また、継手25の第2接続部25eは、ケーシング24のみを相手にすればよいので、任意の構造にできる結果、ケーシング24と容易に接続できる構造にでき、設置現場でも容易に接続することができる。
【0039】また、継手25の第2接続部25eは、ケーシング24を相手にしているので、ダクトを相手とする接続構造に比べて薄型にできる結果、継手をケーシングに一体的に形成する場合に比べても、ほぼ同等の外形寸法にできる。また、継手25とケーシング24との接続には、フック部25iおよび係合孔24iによる接続手段に加えて、ビスおよび雌ねじ孔24jによる接続手段を備えているので、継手25をケーシング24に確実に固定して封止することができる。
【0040】また、空気調和装置を上述の構成とする他、以下の接続方法を用いてもよい。すなわち、本接続方法は、装置本体2にサイズの異なるダクト8を択一的に接続する方法であって、接続されるダクト8に適合する継手25を装置本体2のケーシング24の継手接続部24eに直接接続した後、継手25にダクト8を直接接続すればよい。この方法によれば、ダクト8に応じて継手25を代えることで、サイズの異なる複数のダクト8を装置本体2に択一的に接続することができ、しかも、従来の中間ダクトを用いずに済む。従って、狭いスペースに設置する場合に、接続可能なダクト8の範囲を広げることができる。また、ダクト8が接続されていない継手25をケーシング24に接続するので、継手25を扱い易く、継手25とケーシング24との接続が容易である。
【0041】このように、本発明では、サイズの異なるダクト8を装置本体2に中間ダクトを用いずに接続できるので、従来ならば中間ダクトを用いる場合にのみ接続できるサイズのダクトを、中間ダクトを接続できない場合にも利用することができる。その結果、空気調和装置1の設置状況に応じて適切なサイズのダクト8を選択することができる。
【0042】ダクト8の選択の範囲が広がることにより、以下の効果を得ることができる。例えば、本空気調和装置1の給気口3や排気口4と、建物の外壁に設けられる他の機器のグリル等とを同一のサイズにして、建物の外観を向上することができる。この場合に、装置本体2が外壁に接近している場合にも、給気口3や排気口4とつながるダクト7,10のサイズを広い範囲で選択することができる。また、ダクトを建物の梁の下方に通す場合に、そこの空間に応じた大きさのダクトを利用し易い。また、長いダクトを使用する場合には、圧力損失が大きくなる傾向にあるが、このような場合に、断面の大きなダクトを利用して、圧力損失を軽減することができる。
【0043】また、空気調和装置本体に適合しないサイズのダクトを利用する場合に、従来の中間ダクトを使用せずに済み、空気調和装置1を安価にすることができる。なお、上述のダクトのサイズが異なるとは、ダクトの断面積が異なる場合の他、ダクトの断面形状や端部形状が異なる場合を含むものである。また、上述のケーシング24は、サイズの異なる複数の継手25と接続可能な継手接続部24fおよび単一のサイズの継手25と接続可能な継手接続部24gとを有していたが、これには限定されない。例えば、上述の継手接続部24fだけでもよいし、複数組の継手接続部24gを有していてもよいし、複数組の継手接続部24fを有してもよい。
【0044】また、上述のケーシング24は、継手25を予め定める角度位置に取り付けるようになっていたが、これには限定されない。例えば、ケーシング24の開口とダクトの端部とを位置合わせする必要のない場合には、フック部25iと係合孔24i等を円周上に等配で配置でき、構造を簡素化することができる。また、継手25の第1接続部25dは、上述のテーパを有する円筒形状に限らず、ダクト同士の間で実施される接続構造を利用することができる。
【0045】また、継手25およびケーシング24との接続は、フック部25iと係合孔24iや、ビスと雌ねじ孔24jを利用したものの他、一対の部材を固定する構造を利用することができる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0046】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ダクトに応じたダクト継手を装置本体に択一的に直接接続することで、サイズの異なる複数のダクトを装置本体に択一的に且つ中間ダクトを用いずに接続することができる。また、中間ダクトを用いずに済むので、狭いスペースに設置する場合に、接続可能なダクトの範囲を広げることができる。
【0047】請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、複数の継手接続部に相異なるダクト継手をそれぞれ接続できて、接続可能なダクトの範囲をより一層広げることができる。請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、単一の継手接続部に複数のダクト継手を択一的に接続できて、接続可能なダクトの範囲をより一層広げることができる。
【0048】請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に加えて、引っかけ係合によりダクト継手とケーシングとを容易に接続することができる。請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、ダクト継手のフック部と継手接続部の係合孔との簡素な構造にできる。
【0049】請求項6に記載の発明の接続方法によれば、ダクトに応じたダクト継手を装置本体に択一的に直接接続することで、サイズの異なる複数のダクトを装置本体に択一的に且つ中間ダクトを用いずに接続することができる。また、中間ダクトを用いずに済むので、狭いスペースに設置する場合に、接続可能なダクトの範囲を広げることができる。
【0050】また、ダクト継手をダクトよりも先にケーシングに接続するので、接続が容易である。
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成10年10月16日(1998.10.16)
【代理人】 【識別番号】100075155
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外2名)
【公開番号】 特開2000−121137(P2000−121137A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−295626