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【発明の名称】 空気調和機の制御装置
【発明者】 【氏名】山 下 哲 司

【氏名】五十嵐 唯 之

【氏名】山 梨 泰

【氏名】井 川 進 吾

【氏名】白 川 正一郎

【氏名】森 本 浩 由

【氏名】窪 野 彰 彦

【氏名】尾 花 幸 男

【要約】 【課題】本発明は電源電圧が低下等したとき可変周波数範囲を制限し空気調和機を継続運転するようにしたものものである。

【解決手段】本発明は電源電圧が低下したとき圧縮機15および送風機18、20の周波数を通常運転時より低い値に制限するようにしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧の低下を検出したとき圧縮機および送風機の周波数を通常運転時より低い値に制限することを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項2】圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧が低下したとき圧縮機の周波数を通常運転時より低い値に制限するとともに送風機を所定時間間隔毎に停止または所定時間間隔毎に周波数を低下させることを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項3】電源電圧の変動範囲を複数の段階に分けて検出し、最大許容周波数制限値を電源電圧の低下に対応して複数段設けたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の制御装置。
【請求項4】電源電圧の低下状態が所定時間継続したとき圧縮機および送風機の運転を停止することを特徴とする請求項1記載の空気調和機の制御装置。
【請求項5】電源電圧の低下を検出し、所定時間運転後に圧縮機および送風機を運転する電源電圧を再度検出することを特徴とする請求項1記載の空気調和機の制御装置。
【請求項6】圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧の低下を検出したとき圧縮機および送風機の通電率を低減することを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項7】圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁を通電状態または非通電状態になることにより冷房運転と暖房運転とを切換えるとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、空気調和機の停止中に電源電圧の低下を検出し、かつ、その時に四方電磁弁が通電状態となる運転モードのときは圧縮機の起動を禁止することを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項8】圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁を通電状態のときに暖房運転とするとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、この暖房運転時に電源電圧の低下を検出したとき室内熱交換器の温度が所定値以下の低温レリース領域にある間は圧縮機と室内送風機の指令周波数を低い値に制限することを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項9】圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁が通電状態のときの暖房運転するとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、この暖房運転の起動時に電源電圧の低下を検出し、かつ、室外熱交換器の温度が所定値以上の高温領域にある間は圧縮機の運転を禁止することを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項10】圧縮機の再起動における指令周波数が所定値以下で、四方電磁弁を通電状態ににするとき、あらかじめ設定された前記所定値よりも大きい設定値で圧縮機を所定時間運転させた後に前記指令周波数まで低下させることを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項11】圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、四方電磁弁には通常の電源電圧用電磁コイルと通常時の電源電圧より電圧が低下したときに用いる異常低下の電源電圧用電磁コイルとを備えていることを特徴とする空気調和機の制御装置。
【請求項12】電磁コイルはタップの切換で巻線数を異ならせることにより通常の電源電圧用電磁コイル、異常低下の電源電圧用電磁コイルにすることを特徴とする請求項11記載の空気調和機の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】本発明は電源電圧が低下等したとき空気調和機を継続運転するようにした空気調和機の制御装置に関する。
【0002】また、本発明は電源電圧が低下等したとき不快感を低減するようにした空気調和機の制御装置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般にスプリットタイプの空気調和機10は図13に示すように室外ODに設置された室外ユニット11と室内IDの壁12に据え付けられた室内ユニット13とこれら各ユニットを接続する連結管14とから構成されている。
【0004】この空気調和機10には図14に示すように冷凍サイクルや電機部品等が備えられ、圧縮機15、四方電磁弁16、室外熱交換器17、減圧器21等の冷凍サイクル部品と室外送風機18等の電気部品等を室外ユニット11に設け、また、室内熱交換器19等の冷凍サイクル部品と室内送風機20等の電気部品等を室内ユニット13に設けている。
【0005】四方電磁弁16は直流電源タイプのものと交流電源タイプのものとがあるが最近では図15に示すように整流装置や定電圧装置が不要でコストの低い交流電源タイプのものが普及している。
【0006】一般に、上記四方電磁弁16は、圧縮機15が圧縮する冷媒を四方電磁弁16、室外熱交換器17、減圧器21、室内熱交換器19、四方電磁弁16を介して圧縮機15に循環する冷凍運転のときには電磁コイル16aを非通電状態にしたままとし、圧縮機15が圧縮する冷媒を四方電磁弁16、室内熱交換器19、減圧器21、室内熱交換器17、四方電磁弁16を介して圧縮機15に循環する暖房運転のときには電磁コイル16aを通電状態にして切換えその保持力により冷凍サイクルを維持するようにしている。
【0007】この空気調和機10には図16に示すような制御装置30が備えられ、圧縮機15、室内送風機20、室外送風機18等を制御するようになっている。
【0008】この制御装置30には電源31にリアクトル32、整流装置33、平滑コンデンサ34が順次接続され、交流電力を直流電力に変換するようになっている。この直流電力になった平滑コンデンサ34にはブリッジ接続された半導体スイッチング回路からなるインバータ装置35、36、37が接続され、圧縮機15、室内送風機20、室外送風機18等に可変周波数の交流電力を供給するようになっている。
【0009】また、電源31には変圧器38が接続され、電源電圧を降圧するようになっている。この変圧器38にはリレー39を介して四方電磁弁16の電磁コイル16aが接続され、非通電で冷凍サイクルイクルを冷房運転状態にし、通電により冷凍サイクルを切り換え暖房運転状態にするようになっている。
【0010】この制御装置30の室外ユニット11に設けられたマイクロ・コンピュータ・ユニット(MCU)40等を有する室外制御装置41は、室外熱交換器17に取り付けた外温度センサ、吐出温度センサ等のセンサ42の検出データにより圧縮機15、室外送風機18に供給する可変周波数を制御したり、四方電磁弁16の切換え制御するようになっている。
【0011】また、室内ユニット13にはマイクロ・コンピュータ・ユニット(MCU)43等を有する室内制御装置44が備えられ、室内熱交換器19に取り付けた温度センサ、湿度センサ等のセンサ45の検出データにより室内送風機20に供給する可変周波数を制御するようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような空気調和機の制御装置の室外制御装置41および室内制御装置44は電源電圧が200Vであるときはセンサ42、45等のデータを演算処理し通常の制御信号が発生する。
【0013】この通常の制御信号を受けたインバータ装置35、36、37等は制御信号に応じた所定の可変周波数を発生し圧縮機15等を可変駆動し室内熱交換器19を冷房運転用に冷やされたりあるいは暖房運転用に暖められたりする。
【0014】ところで、このような空気調和機において、電源電圧が何らかの原因で170Vに低下あるいは140Vに異常低下すると圧縮機15等が運転不能となるばかりか空調能力を低下をきたすことがある。これを防止するため従来装置では電源電圧が異常低下したら空気調和機の運転を停止するようにしていた。
【0015】そのため、室内温度が急激に上昇あるいは低下し使用者に大変に不快感を与えることがあった。
【0016】また、暖房運転時に電源電圧が低下あるいは異常低下すると四方電磁弁16の電磁コイル16aがその保持力を失い冷房運転に戻されることがある。この戻された状態で運転を継続すると空気調和機10が冷房サイクルになっているため使用者が期待する暖房が得られず大変な不快感を与えることがあった。
【0017】そこで本発明は電源電圧が低下等しても空気調和機を低電力による低能力で継続運転を行うようにした空気調和機の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0018】また、本発明は暖房運転時に電源電圧が低下等したときに使用者に不快感を与えないようにした空気調和機の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧の低下を検出したとき圧縮機および送風機の周波数を通常運転時より低い値に制限することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0020】また、請求項2の発明は圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧が低下したとき圧縮機の周波数を通常運転時より低い値に制限するとともに送風機を所定時間間隔毎に停止または所定時間間隔毎に周波数を低下させることを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0021】さらに、請求項3の発明は電源電圧の変動範囲を複数の段階に分けて検出し、最大許容周波数制限値を電源電圧の低下に対応して複数段設けたことを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0022】さらに、請求項4の発明は電源電圧の低下状態が所定時間継続したとき圧縮機および送風機の運転を停止することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0023】さらに、請求項5の発明は電源電圧の低下を検出し、所定時間運転後に圧縮機および送風機を運転する電源電圧を再度検出することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0024】さらにまた、請求項6の発明は圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧の低下を検出したとき圧縮機および送風機の通電率を低減することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0025】さらにまた、請求項7の発明は圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁を通電状態または非通電状態になることにより冷房運転と暖房運転とを切換えるとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、空気調和機の停止中に電源電圧の低下を検出し、かつ、その時に四方電磁弁が通電状態となる運転モードのときは圧縮機の起動を禁止することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0026】さらにまた、請求項8の発明は圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁を通電状態のときに暖房運転とするとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、この暖房運転時に電源電圧の低下を検出したとき室内熱交換器の温度が所定値以下の低温レリース領域にある間は圧縮機と室内送風機の指令周波数を低い値に制限することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0027】さらにまた、請求項9の発明は圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、四方電磁弁が通電状態のときの暖房運転するとともに圧縮機、送風機を可変周波数により可変駆動する空気調和機の制御装置において、この暖房運転の起動時に電源電圧の低下を検出し、かつ、室外熱交換器の温度が所定値以上の高温領域にある間は圧縮機の運転を禁止することを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0028】さらに、請求項10の発明は圧縮機の再起動における指令周波数が所定値以下で、四方電磁弁を通電状態ににするとき、あらかじめ設定された前記所定値よりも大きい設定値で圧縮機を所定時間運転させた後に前記指令周波数まで低下させることを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0029】さらにまた、請求項11の発明は圧縮機、四方電磁弁、室外熱交換器、減圧器、室内熱交換器を順次配管により接続し、圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、四方電磁弁には通常の電源電圧用電磁コイルと通常時の電源電圧より電圧が低下したときに用いる異常低下の電源電圧用電磁コイルとを備えていることを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0030】さらに、請求項12の発明は電磁コイルはタップの切換で巻線数を異ならせることにより通常の電源電圧用電磁コイル、異常低下の電源電圧用電磁コイルにすることを特徴とする空気調和機の制御装置を提供するものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る空気調和機の制御装置の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0032】本発明の空気調和機の制御装置50は基本的には従来の空気調和機の制御装置30とほぼ同様に構成されているから同一部分は同一符号を付し詳細な説明を省略して説明する。
【0033】この空気調和機の制御装置50の電源31には図1に示すように電流検出装置51と電圧検出装置52とが接続され、これらが検出する交流電流と交流電圧をマイクロ・コンピュータ・ユニット(以下MCUと言う)53を有する室内制御装置54に送出するようになっている。
【0034】室内制御装置54にはマイクロ・コンピュータ・ユニット(以下MCUと言う)55を有する室外制御装置56が図示しない電力線および通信線等の連絡線57を介して接続され、室内制御装置54の情報を室外制御装置56に、また、室外制御装置56の情報を室内制御装置54に相互に送出するようになっている。
【0035】電圧検出装置52には図示しない変圧器等を介して図2に示すような2個の電圧検出器60a、60bが備えられている。この電圧検出器60aには170V(以下「A1」電圧と言う)を越える電圧とこれ以下の電圧(以下「低下電圧」と言う)とが区別して検出され、この検出信号を室内制御装置54のMCU53に送出するようになっている。同様に、電圧検出器60bには140V(以下「A2」電圧と言う)を越える電圧とこれ以下の電圧(以下「異常低下電圧」と言う)とが区別して検出され、この検出信号を室内制御装置54のMCU53に送出するようになっている。
【0036】電圧検出器60aにはダイオード61aと並列にツェナー・ダイオード62aがフォトカプラ63aのフォトダイオード64aに接続され、A1を越える電圧があるとツェナー・ダイオード62aを導通させ、低下電圧であるとこれを非導通させるようになっている。
【0037】なお、このツェナー・ダイオード62aが低下電圧からA1を越える電圧になるときは173V(以下A1+δ値の「解除電圧」と言う)にならないと非道通から導通、すなわち、非道通を解除しないようになっている。これにより微振動、瞬時的な電源電圧のチャッタリングによる誤動作を防止するようになっている。
【0038】このツェナー・ダイオード62aにはがフォトカプラ63aのフォトダイオード64aが接続され、ツェナー・ダイオード62aが導通状態になると発光し、非導通状態になると発光しないようになっている。
【0039】このフォトダイオード64aには間隔を置いて受光素子であるフォトトランジスタ65aが設けられ、フォトダイオード64aの発光によりこれを導通させ、発光しないとこれを非導通にさせるようになっている。
【0040】このフォトカプラ63aのフォトトランジスタ65aにはトランジスタ66aが接続され、フォトトランジスタ65aが導通したときこれを導通させ、フォトトランジスタ65aが非導通のときこれを非道通にするようになっている。
【0041】トランジスター66aには室内制御装置54のMCU53が接続され、これが非導通のときはMCU53にはA1以上であることを示す信号「1」を送出し、これが導通のときはMCU53にはA1未満であることを示す信号「0」信号を送出するようになっている。
【0042】また、電圧検出器60bには電圧検出器60aと同様に構成されほぼ同様な作用をするがツェナー・ダイオード62bがA2の低下電圧であるときには導通状態になり、A2以下の異常低下電圧であるときは非導通になっている違いがある。
【0043】以上のように電圧検出装置52は電源電圧の変動範囲を複数の段階分けて検出できるようになっており、後述する室内制御装置54、室外制御装置56は最大許容周波数の制御値を電源電圧の低下量に対応して複数個設けるようになっている。
【0044】室内制御装置54のMCU53には図示しないが演算処理装置、タイマ装置、リモコンの受信機、その他各種プログラム等が備えられ、電圧検出器60a、60b、センサ45および室内制御装置54等からの指令信号、データ、情報等を受け、これを演算処理しインバータ装置37等を制御するようになっている。
【0045】室外制御装置56のMCU55には図示しないが演算処理装置、タイマ装置、各種プログラム等が備えられ、室外熱交換器17の温度センサ42、室内制御装置54等からの指令信号、データ、情報等を受け、これを演算処理しインバータ装置35、36等を制御するようになっている。
【0046】MCU53が電圧検出器60a、60bからそれぞれ検出信号「1」を受けると電源電圧が通常の電源電圧と判断し、これからインバータ装置35、36、37等を通常通りの指令周波数に制御する制御信号を発生するようになっている。
【0047】この通常の制御信号を受けたインバータ装置35等からは図3に示すように周波数範囲が0Hz〜130Hz(以下「α1」と言う)の何ら制限されない可変周波数の通電パルスを発生させ、同様に、インバータ装置36、37からは図4に示すように周波数範囲が0Hz〜130Hz(以下「β1」と言う)の何ら制限されない可変周波数の通電パルスを発生させ、かつ、各インバータ装置35等を図5に示すように通電率が0%〜100%(以下「γ1」と言う)の何ら制限されない通電制御するようになっている。
【0048】ここでMCU53が電圧検出器60aからの検出信号「0」を受け電圧検出器60bから検出信号「1」を受けると電源31の電圧がA1以下A2以上の低下電圧であると判断され、インバータ装置35に抑制制御信号を送出するようになっている。
【0049】この抑制制御信号を受けたインバータ装置35からは図3に示すように指令周波数の周波数範囲が0Hz〜60Hz(以下「α2」と言う)と通常運転より低い値となるように制限した可変周波数の通電パルスを発生させ、同様に、インバータ装置36、37からは図4に示すように周波数範囲が0Hz〜90Hz(以下「β2」と言う)に制限した可変周波数の通電パルスを発生させ、かつ、各インバータ装置35等の通電率が図5に示すように0%〜70%(以下「γ2」と言う)の制限された通電を行わせるようになっている。
【0050】MCU53が電圧検出器60a、60bから検出信号「0」を受けると電源31の電圧がA2未満の異常低下電圧であると判断され、これからインバータ装置35、36等に異常抑制制御信号を発生するようになっている。
【0051】この異常抑制制御信号を受けたインバータ装置35からは図3に示すように周波数範囲を零に規制させ、同様に、インバータ装置36、37からは図4に示すように指令周波数の範囲が0Hz〜50Hz(以下「β3」と言う)に制限した可変周波数の通電パルスを発生させ、かつ、各インバータ装置35等の通電率が図5に示すように0%〜50%(以下「γ3」と言う)に低減させるようになっている。
【0052】このような空気調和機の制御装置50の制御例を図6等に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、空気調和機10が冷房運転のとき電源電圧がA1の170Vを越える通常の電圧であるときは図6示すように室内制御装置54のMCU53には電圧検出器60a、60bからそれぞれ検出信号を検出する(S1)。
【0053】いずれもの検出信号が「1」のときMCU53から通常の制御信号を発生しインバータ装置35等から通常の通電率γ1で通常の可変周波数範囲α1、β1の通電パルスを発生する。
【0054】そのため、インバータ装置35等は室内制御装置54、室外制御装置56が受けるデータ等により圧縮機16、室外送風機18、室内送風機20を何ら制限を受けずに通常の可変周波数範囲α1、β1、通常の通電率γ1により可変駆動し室内IDを快適な条件で冷房することができる。
【0055】しかし、電源電圧が何らかの原因により低下電圧になるとこれを電圧検出器60a、60bが検出する(S2)。
【0056】この低下電圧によりMCU53には電圧検出器60aから検出信号「0」を受け電圧検出器60bから検出信号「1」を受け、この検出信号に基づいてMCU53からは抑制制御信号を発生する。
【0057】この抑制制御信号により室外制御装置55のMCU56を介しインバータ装置35の可変周波数範囲がα2に制限され、かつ、通電率がγ2に制限され、圧縮機15をこの制限された値により通常より制限した速度で可変駆動する。同様に、インバータ装置37はMCU53から、インバータ装置36はMCU55から抑制制御信号を受け、可変周波数範囲をβ2、通電率をγ2に制限し、これにより室内送風機20、室外送風機18を通常より低減した速度で可変駆動する(S3)、(S4)、(S5)、(S6)。
【0058】そのため、インバータ装置35等は室内制御装置54、室外制御装置56が受けるデータ等により圧縮機16、室外送風機18、室内送風機20を低電力の低空調能力により運転する。この空調は満足することはできないが過度な不快感を与えない範囲で室内IDの冷房を継続することができる。
【0059】さらに、電源電圧が低下し異常低下電圧になるとMCU53には図7に示すようにいずれの電圧検出器60a、60bからも検出信号「0」を受ける(S11)。
【0060】そのため、MCU53から異常抑制制御信号が発生し、これをインバータ装置35がこれを受けて可変周波数が零、すなわち、圧縮機15を停止し(S12)、インバータ装置36、37は可変周波数範囲β2、通電率γ2により能力を低下させて可変駆動する(S13)。
【0061】すなわち、圧縮機15を停止するとともに室内外送風機20、18を非常に低電力で駆動するとともに余熱を制御した換気空調を行う。この換気空調により使用電流の過上昇を抑えて制御装置の機器を保護することができ、さらには、高温度空気の滞留による不快感を軽減することができる。
【0062】電源電圧の低下、異常低下は瞬時に起きる場合もあれば相当な時間をかけて起きる場合がある。空気調和機10を円滑に運転するためには長時間に亘り低下電圧、異常低下電圧が継続した場合にのみ上記制御を行う。この制御例を図8に示より説明する。
【0063】電源電圧が低下したらタイマをセットしカウントアップする(S1)、(S2)、(S21)。タイマが60〜120カウントアップし、かつ、電源電圧が低下電圧を維持していれば圧縮機15を低減した速度で可変駆動する(S22)、(S23)、(S24)、(S25)。
【0064】電源電圧が異常低下したらタイマをセットしカウントアップする(S26)、(S27)、(S28)。タイマが60〜120カウントアップし、かつ、電源電圧が異常低下電圧を維持していれば圧縮機15を停止し、室外送風機18、室内送風機20を低減した速度で可変駆動する(S29)、(S30)、(S31)、(S32)。
【0065】このようにして電源電圧の低下、異常低下が確実に生じたらこれらの制御を行うことにより空気調和機10の運転を円滑に行うようにする。
【0066】空気調和機10を暖房運転しているときあるいはしたとき電源電圧が低下あるいは異常低下したときに暖房側に切り換えられた四方電磁弁16の電磁コイル16aの保持力が低下し冷房運転側に戻されることがある。この状態で暖房運転を行うと室内IDが冷房され使用者を大変に不快にすることがある。
【0067】以下暖房運転を行うときに空気調和機10が冷房運転することによる不快感の低減する手段を図9等により説明する。
【0068】暖房運転時に電源電圧が低下あるいは異常低下したか否かを検出する(S41)、(S42)。この低下あるいは異常低下したときには圧縮機15を抑制制御あるいは異常抑制制御を行うとともに四方電磁弁16の通電モード、すなわち、暖房運転に切り換えられたか否か、および、圧縮機15が停止されたか否かを検出する(S43)、(S44)、(S45)。この検出により四方電磁弁16が通電モードで圧縮機15が停止したときは電源電圧の低下により四方電磁弁16の保持力が弱くなり冷房側に戻される可能性があるので圧縮機15の再起動が禁止される(S46)。
【0069】その後電源電圧の検出により電源電圧の低下あるいは異常低下が解消し圧縮機15の再起動の禁止を解除し再開する(S47)、(S48)。
【0070】このようにして暖房運転時に四方電磁弁16の電磁コイル16aの保持力の低下により使用者の期待に反する冷房サイクルになることを防止する。
【0071】電源電圧低下時の暖房運転において、冷房サイクルになるのを防止する手段として、電源電圧の異常低下により圧縮機15が停止したときに室内熱交換器19の温度が所定値以上のとき圧縮機15の再起動を禁止し暖房運転時に冷房サイクル運転をしないようにする方法がある。この防止手段を図10により説明する。電源電圧が異常低下し圧縮機15を停止後室内熱交換器19の温度が所定値以下の低温レリース領域あるか否かを検出する(S41)、(S42)、(S43)、(S51)。
【0072】この検出で室内側熱交換器19がセンサ45の検出データにより低温レリース領域でなければそのまま運転を継続し、低温レリース領域であれば圧縮機15が停止しているか否かを検出する(S52)。この検出で低温レリース領域であり、かつ、圧縮機15が停止していれば圧縮機15の再起動を禁止する(S53)。
【0073】その後電源電圧の検出により電源電圧の低下あるいは異常低下が解消し四方電磁弁16が電磁コイル16aの通電により暖房運転側に切換えられる状態に復帰したら暖房運転を行い電源電圧が低い状態では圧縮機15の停止を継続する(S53)、(S54)。
【0074】このようにして暖房運転時に室内熱交換器19の温度をセンサ45の検出データから四方電磁弁16の切換え状態を把握し暖房運転時に冷房サイクルでの運転を行わないようにすることができる。
【0075】なお、上記実施形態の室内熱交換器19の温度に代え室外熱交換器17の温度が所定値以上のとき圧縮機15を停止してもよい。
【0076】圧縮機15が停止したとき除霜終了後の室外熱交換器17の温度が所定値以上かどうかを検出し空気調和機10の冷房サイクル運転を防止する方法がある。この防止手段を図11により説明する。
【0077】電源電圧が低下し圧縮機15の周波数を低減した状態で四方電磁弁16を非通電モードの冷房側に切換え室内送風機20の停止して室外熱交換器19の除霜運転が開始されたか否かを検出する(S41)、(S42)、(S43)、(S61)。
【0078】この検出で室外側熱交換器17を除霜するための除霜運転が行われ、それが終了したか否かを室外熱交換器17に設けられたセンサ42から受ける検出データにより室外側熱交換器17の運転状況を検出する。この検出で室外側熱交換器17の温度が上昇していなければ除霜運転を継続し温度が上昇していれば圧縮機15を停止し再起動を禁止する(S62)、(S63)、(S64)、(S65)。
【0079】その後電源電圧の検出により電源電圧の低下が解消し四方電磁弁16が電磁コイル16aの通電により暖房運転側に切換えられる状態になったらなら圧縮機15の再起動の禁止を解除し暖房運転に復帰させる(S66)。
【0080】このように上記実施例では四方電磁弁16が非通電モードとなる除霜運転において電源電圧が低下し四方電磁弁16を通電モードにして暖房運転しとしても四方電磁弁16の保持力が弱くて冷房側に戻されてしまう可能性を配慮して冷房サイクルでの運転を未然に防止している。
【0081】なお、上記実施の形態では電源電圧が170V以下に低下、140Vに異常低下したとき空気調和機10を継続運転する場合について説明したが電源電圧の低下を2つの電圧検出器60a、60bによらず5つ、7つに増加し可変周波数範囲を細分化すれば微調整の抑制制御を行うことができる。これにより使用者の不快感を低減することができる。
【0082】また、電源電圧の低下時に送風機を所定時間間隔毎に停止または周波数を低下させるインバータ装置を運転する等の手段をとってもよい。
【0083】さらに、四方電磁弁16については図12に示すように通常電圧では巻き数の少ない電磁コイル16a1を使用し、低下電圧、異常低下電圧では巻き数の多い電磁コイル16a2を使用すると低下電圧、異常低下電圧時に保持力を増大させ暖房運転時に冷房サイクルに戻ることを防ぐことができる。
【0084】さらに、四方電磁弁16の電磁コイル16aを多数巻き、この多巻き電磁コイルから低下、異常低下に応じたタップから取りだし電磁コイル16aの保持力を調整し暖房運転時に冷房サイクルに戻ることを防ぐことができる。
【0085】その他本発明の要旨を変更しない範囲で種々な変更してもよい。
【0086】
【発明の効果】請求項1に係る発明は圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の空気調和機の制御装置において、電源電圧が低下したとき圧縮機および送風機の周波数を通常運転時より低い値に制限するようにしたから電源電圧が低下、異常低下しても空気調和機を継続して運転することができる。
【0087】請求項2に係る発明は電源電圧が低下したとき圧縮機の周波数を低く制限するとともに送風機を所定周波数毎に停止または周波数を低下するので電源電圧が低下しても空気調和機を継続運転することができる。
【0088】請求項6に係る発明は圧縮機、送風機を可変周波数の通電制御により可変駆動する空気調和機の制御装置において、電源電圧が低下したときその通電率を制限するようにしたから電源電圧が低下、異常低下しても空気調和機を継続して運転することができる。
【0089】請求項7に係る発明は電源電圧の低下時、四方電磁弁が通電モードの運転の場合、圧縮機の再起動を禁止したので使用者が要求する運転モードに反する運転を防止することができる。
【0090】請求項8、9に係る発明では電源電圧の低下時に室内熱交換器または室外熱交換器の温度変化から四方電磁弁が設定された運転モードになっているかどうかを検出するのいで使用者の要求に反する運転を行わないようにすることができる。
【0091】請求項11に係る発明では四方電磁弁に異常低下電圧用電磁コイルとを備えているから電源電圧が低下しても四方電磁弁を通電する運転モードにおいて確実に冷暖房サイクルの切換を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】399023877
【氏名又は名称】東芝キヤリア株式会社
【識別番号】000221029
【氏名又は名称】東芝エー・ブイ・イー株式会社
【出願日】 平成10年10月16日(1998.10.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−121135(P2000−121135A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−295742