トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F24 加熱;レンジ;換気




【発明の名称】 氷蓄熱システム
【発明者】 【氏名】金子 淳一

【氏名】坂野 義孝

【要約】 【課題】低温の不凍液を製氷面の内側に流し、製氷面の外表面に水を流して製氷し、製氷量が規定値に達した時、製氷面から氷を脱氷させる氷蓄熱システムにおいて、少ないエネルギー損失にて氷を製氷面から離脱させる。

【解決手段】製氷運転中に当該のヒートポンプユニットを運転することにより、高温不凍液槽の不凍液を加熱して、高温蓄熱槽12に蓄えると共に、製氷面から氷を離脱させる時にこの高温の不凍液を製氷熱交換器内側に循環させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】低温の不凍液を製氷面の内側に流し、同時に製氷面の外側に水を流して製氷し、製氷量が規定値に達した時に、製氷時の内側に、加熱した不凍液を流して氷片を離脱させる(脱氷),製氷,脱氷を繰り返す氷蓄熱システムにおいて、氷を製氷面から離脱させる熱源として蓄熱槽,冷水配管中の冷水を熱源とし、ヒートポンプにより加熱昇温した高温不凍液を利用したことを特徴とする氷蓄熱システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】電力負荷平準化に対する要望は、社会的にも強まっており、この一つの手段として、夜間電力を利用して製氷し、昼間の空調運転時に氷を融解して利用する氷蓄熱システムの需要が高まっている。
【0002】本発明は、種々の氷蓄熱システムの中で、製氷熱交換器の内側に不凍液、外側に水を流下させて製氷し、製氷量が規定値に達した時に製氷面から氷を離脱させる。製氷・脱氷を繰り返すハーベスト式氷蓄熱に関する。
【0003】
【従来の技術】従来ハーベスト式氷蓄熱の実施例としては、直膨式すなわち製氷熱交換器の内側に低圧,低温の冷媒を流し、この冷媒の蒸発潜熱によって、熱交換器の外側表面に水を流下させて製氷する方法がある。この場合においては、製氷量が規定値になると、冷凍サイクルのバルブを切り替えることによって冷媒液の供給を停止し、代わりに、圧縮機から出た高圧高温の冷媒ガスあるいは凝縮器,高圧レシーバ内の高温,高圧の冷媒ガスを製氷熱交換器の内側に通して製氷熱交換外表面を加熱することによって、熱交換器外表面に製氷された氷を離脱させる方式,ホットガス脱氷方式が採用されている。
【0004】また、間接冷却式すなわち製氷熱交換器の内側に低温の不凍液を流し、製氷熱交換器の外表面に水を流下させて製氷し、製氷量がある規定値に達した時に製氷面の内側に加熱した不凍液を流して製氷面から氷を離脱させる方式において、従来の実施例においては不凍液を加熱する手段として電気ヒータ等の別の熱源を利用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】製氷熱交換器の表面に製氷した氷を製氷交換器の内側から加熱して、脱水するいわゆるハーベスト方式においては、脱氷時に製氷面を加熱し、氷を製氷面から離脱させるために供給する熱は、無駄に消費されるばかりではなく、折角製氷した氷を融解するため二重に無駄になっている欠点がある。
【0006】本発明の目的は、これらの問題点を解決するもので、蓄熱槽,冷水配管中の冷水を熱源として、ヒートポンプにより不凍液を加熱し、この加熱された高温の不凍液によって、製氷面の氷を脱氷するために、外部から別の加熱熱源を必要としないばかりではなく、蓄熱槽,冷水配管中の冷水を冷却した熱を利用するため、エネルギーの無駄な消費をせずに、製氷面から脱氷を行うことが出来る。
【0007】
【課題を解決するための手段】エネルギーの無駄なく、製氷面から脱氷させる目的を達成するため、蓄熱槽,冷水配管中の冷水を熱源とする、ヒートポンプを運転することにより低温不凍液を加熱して利用する。すなわち、製氷運転中には、低温不凍液を製氷面内側に流して製氷を行う。
【0008】一方、低温不凍液の配管から切替バルブによって分離された高温不凍液槽と配管,ポンプから構成される高温ラインと上記ヒートポンプを連通し、ヒートポンプを運転して蓄熱槽内及び、冷水配管中の冷水を冷却すると共に、高温不凍液槽の不凍液を加熱することによって、効率の良い運転を行うことが出来る。
【0009】次に、製氷が完了し、脱氷するために、不凍液配管のバルブを切り替えて、高温不凍液ラインと製氷交換器を連通し、ポンプを運転することにより、高温の不凍液を製氷交換器に供給する。以上の技術により、エネルギーの無駄無く,効率良く,製氷面の氷を離脱することが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】図1により全体構成を述べる。ここでは、蓄熱槽内の冷水をヒートポンプユニットの熱源として利用して、不凍液を加熱する例を示す。圧縮機1において圧縮機された高圧高温の冷媒ガスは、凝縮器2にて凝縮液化し、膨張弁3を経て、蒸発器4に流入する。蒸発器に流入した冷媒が蒸発ガス化する過程にて、蒸発器の管内又はシェル側を流れる不凍液が所定の温度まで冷却される。製氷運転中には、低温不凍液槽10に溜まった低温不凍液は、ポンプ11によって製氷熱交換器5の内側に供給される。
【0011】一方、蓄熱槽7内の水は、散水ポンプ8,散水ノズル9を経て、製氷熱交換器5の製氷面6に散布され製氷が行われる。この間、バルブ14,15,18は全開とし、バルブ16,17は全閉に保持され、ポンプ13,ヒートポンプユニット21,冷水ポンプ26を運転することにより、高温不凍液槽12内の不凍液はヒートポンプユニット21の凝縮器を通過することによって、高温不凍液槽12に戻る様に構成されている。
【0012】尚、ヒートポンプユニットを運転することによって、圧縮機22ににおいて圧縮された高温・高圧の冷媒ガスは、凝縮器23にて、凝縮器の管内又はシェル側を流れる不凍液によって冷却されて凝縮液化し、不凍液は加熱される。一方凝縮液は膨脹弁24を経て、蒸発器25に流入し、蒸発器に流入した冷媒が蒸発ガス化する過程にて、蒸発器の管内又は、シェル側を流れる冷水が冷却される。
【0013】次に、製氷熱交換6の製氷量が規定値(製氷運転時間,不凍液の温度,氷の厚さ等によって規定する。)になったことを検出して、製氷運転から脱氷運転に切り替えて製氷面の脱氷を行う。運転の切り替えの方法としては、圧縮機の運転を継続しながら、複数個に分割された製氷熱交を自動弁により切り替えて、製氷を継続しながらブロック毎に脱氷を行う方式や、圧縮機を停止して製氷面全体を一度に脱氷する方式等がある。ここでは、圧縮機を停止して脱氷する例を示す。製氷量が規定値に達すると圧縮機1が停止し、その後ポンプ11が停止する。
【0014】次にバルブ14,15,18を全閉とし、バルブ16,17を全閉として、ポンプ13を運転すると、高温不凍液槽内の高温不凍液が製氷熱交換器5内に流入、製氷面6を加熱することにより、氷を製氷面より離脱させる。脱氷が完了すると、バルブ14,15,18を開とし、バルブ16,17を全閉するとして、圧縮機を運転して製氷運転を繰り返す。
【0015】
【発明の効果】本発明においては、脱氷のための不凍液の加熱用熱源として、凝縮液の顕熱を利用したため、脱水の為の熱ロスがない。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成10年10月15日(1998.10.15)
【代理人】 【識別番号】100068504
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
【公開番号】 特開2000−121107(P2000−121107A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−293313