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【発明の名称】 空気調和装置
【発明者】 【氏名】大室 信男

【要約】 【課題】オープンショーケースから溢出した冷気による顧客の足下の冷えを解消しつつ、店舗内の空調性能を効果的に改善することができる空気調和装置を提供する。

【解決手段】空気調和装置は、オープンショーケースが設置された店舗に用いられ、オープンショーケース4近傍の床部と店舗に設けられた空気調和機1とを連通するショーケース側ダクトD1と、店舗内の冷房負荷の大きい箇所に対応する天井部と空気調和機1とを連通する負荷側ダクトD2とを備え、空気調和機1の送風機23によって各ダクト間に渡る空気流を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 オープンショーケースが設置された店舗において、前記オープンショーケース近傍の床部と店舗に設けられた空気調和機とを連通するショーケース側ダクトと、前記店舗内の冷房負荷の大きい箇所に対応する天井部と前記空気調和機とを連通する負荷側ダクトとを備え、前記空気調和機の送風機によって前記各ダクト間に渡る空気流を形成することを特徴とする空気調和装置。
【請求項2】 空気調和機の冷房時には前記ショーケース側ダクトから負荷側ダクトへの空気流を形成すると共に、暖房時には前記負荷側ダクトから前記ショーケース側ダクトへの空気流を形成することを特徴とする請求項1の空気調和装置。
【請求項3】 ショーケース側ダクトと負荷側ダクトに流れる空気流を、空気調和機の熱交換器と熱交換させることを特徴とする請求項1又は請求項2の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は店舗における空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種スーパーマーケット等の店舗においては、店内に複数台設置されたオープンショーケースの開口からショーケース内の冷気が溢出してショーケースの前面床面上に広く滞留する冷気、所謂コールドアイルが生じる。このコールドアイルは顧客に寒気を感じさせ、不快感を与える。
【0003】そこで従来では、特公昭60−5859号公報に示される如くコールドアイルによるショーケース付近の温度低下を解消するために、店舗にて使用される空気調和機を、ショーケースの床部ダクトとショーケースの上部に配設された天井ダクトの通風口に連通させ、店舗内を冷房運転する際には、床部ダクトからコールドアイルを吸気し、空気調和機にて更に冷却して、天井ダクトから吐出していた。また、店舗内を暖房運転する際には、天井ダクトから吸気し、空気調和機にて加熱し、床部ダクトから吐出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の空気調和機は、冷房運転の際に、店舗のあらゆるところに形成された天井ダクトから冷気の吐出を行っていたため、オープンショーケースの前方と、冷房負荷の大きい箇所、特に温度が上がり易いレジ(レジカウンター)付近や非冷の棚、ゴンドラ等が設置された区域との間にやはり温度差が生じ、店舗全体の温度の均一化を図ることは実際上困難であった。
【0005】本発明は、係る従来の問題に鑑み、オープンショーケースから溢出した冷気による顧客の足下の冷えを解消しつつ、店舗内の空調性能を効果的に改善することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の空気調和装置は、オープンショーケースが設置された店舗に用いられ、オープンショーケース近傍の床部と店舗に設けられた空気調和機とを連通するショーケース側ダクトと、店舗内の冷房負荷の大きい箇所に対応する天井部と空気調和機とを連通する負荷側ダクトとを備え、空気調和機の送風機によって各ダクト間に渡る空気流を形成するものである。
【0007】請求項2の発明の空気調和装置は、上記に加えて空気調和機の冷房時にはショーケース側ダクトから負荷側ダクトへの空気流を形成すると共に、暖房時には負荷側ダクトからショーケース側ダクトへの空気流を形成するものである。
【0008】本発明によれば、オープンショーケースが設置された店舗において、オープンショーケース近傍の床部と店舗に設けられた空気調和機とを連通するショーケース側ダクトと、店舗内の冷房負荷の大きい箇所に対応する天井部と空気調和機とを連通する負荷側ダクトとを設け、空気調和機の送風機によって各ダクト間に渡る空気流を形成するようにしたので、例えば請求項2の如く空気調和機の冷房時にショーケース側ダクトから負荷側ダクトへの空気流を形成することにより、オープンショーケースから溢出した冷気を店舗内の冷房負荷の大きい箇所に搬送し、天井部から流下させることができると共に、暖房時には負荷側ダクトからショーケース側ダクトへの空気流を形成することにより、天井部の暖気をオープンショーケース近傍の床面に搬送することができるようになる。
【0009】これにより、夏季などの冷房時に店舗内の冷房負荷の大きい箇所の温度を低下させ、冬季などの暖房時にはオープンショーケース近傍の床面の温度を上昇させることができるようになり、店舗において温度が高くなるレジ付近などを効果的に冷房し、逆にオープンショーケース周辺においては顧客の足元の冷えを効果的に解消して店舗内の空調性能を改善することができるようになる。また、空気調和機の消費電力も低減させることができるので、省エネルギーにも寄与するものである。
【0010】請求項3の発明の空気調和装置は、上記に加えてショーケース側ダクトと負荷側ダクトに流れる空気流を、空気調和機の熱交換器と熱交換させるものである。
【0011】請求項3の発明によれば、上記に加えてショーケース側ダクトと負荷側ダクトに流れる空気流を、空気調和機の熱交換器と熱交換させるようにしたので、ショーケース側ダクトからの冷気を空気調和機の熱交換器にて更に冷却し、或いは、負荷側ダクトからの暖気を空気調和機の熱交換器にて更に加熱することが可能となり、空調効果と省エネ効果を一層改善することが可能となるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の空気調和装置の冷媒回路図である。本発明の空気調和装置は、例えばスーパーマーケット等の店舗2の売場3を空調するために天井部に取り付けられた空気調和機1と、当該店舗2内に複数台設置された低温ショーケース4・・・などから構成される。そして、空気調和機1は、店舗2内を冷房又は暖房することにより、室内温度の調節を行うものである。
【0013】前記低温ショーケース4は内部に配設した冷却器30にて冷却された冷気で陳列した商品を冷凍或いは冷蔵すると共に、商品収納及び取出用の開口6にエアーカーテンを形成するオープンショーケースである。また、低温ショーケース4の前面下部には通風口7が形成されている。
【0014】尚、図中8はこの低温ショーケース4の開口6から溢出し、低温ショーケース4の前方に滞留する冷気にて形成されるコールドアイルである。
【0015】係る低温ショーケース4の床面及び該低温ショーケースと隣接する店舗2の壁面には、床面ダクト9及び壁面ダクト10が形成されており、床面ダクト9の一端は前記通風口7と連通していると共に、床面ダクト9の他端は壁面ダクト10の一端と連通している。そして、店舗2の天井に設置された空気調和機1の両端には三方向に開口を有する分岐接続器14、14が接続されている。
【0016】また、前記壁面ダクト10の他端は、店舗2の天井に配設された天井部ダクト11の一端に接続されており、この天井部ダクト11の他端には電磁式ダンパー15が取り付けられている。このダンパー15の一方の出口はダクト45が接続されており、このダクト45の他端は、空気調和機1の低温ショーケース側に接続された分岐接続器14に接続されている。
【0017】そして、ダンパー15の他方の出口には、分岐ダクト13の一端が接続されており、この分岐ダクト13の他端は、前記空気調和機1の負荷側に接続された分岐接続器14に接続されている。この電磁式ダンパー15は、図示しない制御装置によって制御されている。尚、これらダクト9、10、11、45、13等によってショーケース側ダクトD1が構成される。
【0018】一方、店舗2内の冷房負荷の大きい区域、例えば、レジ(レジカウンター)Rや冷却を必要としない食品や日用品等を陳列する非冷の棚、ゴンドラが設置されている区域に対応する天井部には、それぞれ複数の通気口51・・が形成されている。そして、係る通気口51は、一端を店舗2内の天井に配設された天井部ダクト12の一端に連通されている。
【0019】そして、前記天井部ダクト12の他端には、前述と同様の電磁式三方弁16が取り付けられており、一方の出口は空気調和機1の負荷側に接続されたダクト46に接続されている。このダクト46の他端は、前記空気調和機1の負荷側に取り付けられた分岐接続器14に接続されている。そして、三方弁16の他方の出口には、分岐ダクト17の一端が接続されている。分岐ダクト17の他端は、前記空気調和機1の低温ショーケース側に接続された分岐接続器14に接続されている。
【0020】尚、係る三方弁16も前述のダンパー15と同様に図示しない制御装置によって制御されている。また、これらダクト12、46、17等によって負荷側ダクトD2が構成される。
【0021】次に、空気調和機1について説明する。空気調和機1内には、ショーケース側ダクトD1に近い方から順に、送風機23と、冷却器18と、圧縮機19から吐出されたホットガスを利用した加熱器22が設けられている。この空気調和機1の冷却装置は、周知の冷凍サイクルを構成する圧縮機19と、コンデンサ21と、レシーバタンク20と、膨張弁47と、冷却器18と加熱器22及び蓄熱槽24とから構成されている。この蓄熱槽24内には水が貯留されている。
【0022】圧縮機19の出口側の冷媒配管19Aは、流路切換装置としての三方弁25の入口に接続されており、三方弁25の一方の出口側の冷媒配管25Aはコンデンサ21に接続され、コンデンサ21の出口側の冷媒配管21Aは、レシーバタンク20に接続されている。レシーバータンク20の出口側の冷媒配管20Aは流路切換装置としての三方弁26の入口に接続されており、三方弁26の一方の出口側の冷媒配管26Aは、電磁弁42及び膨張弁50を介して、蓄熱槽24内の冷媒配管24Aに接続されている。
【0023】この蓄熱槽24内を通過した冷媒配管24Aは、圧縮機19の吸込側の冷媒配管19Bを経て圧縮機19に接続されている。これによって、環状の冷媒回路が構成されている。
【0024】また、前記三方弁25の他方の出口側の配管25Bは、前記加熱器22と接続され、加熱器22の出口側の冷媒配管22Aは、逆止弁27を介して冷媒配管25Aに接続されている。尚、逆止弁27は冷媒配管25A側を順方向としている。更に、前記三方弁26の他方の出口側の冷媒配管26Bは、電磁弁41、膨張弁47を介して前記冷却器18と接続され、冷却器18の出口側の冷媒配管18Aは蓄熱槽24を出た冷媒配管24Aに接続されている。
【0025】次に、店舗2内に設置された複数の低温ショーケース4・・について説明する。この実施例においては、二台の低温ショーケース4、4を用いて説明する。これらの低温ショーケース4、4の冷却装置は、該低温ショーケース4、4の庫内を冷却するための前記冷却器30、30と、周知の冷凍サイクルを構成する圧縮機31、31と、コンデンサ32、32と、レシーバタンク33、33と、液管過冷却用熱交換器34、34と、廃熱回収熱交換器35、35と、前記蓄熱槽24により構成されている。
【0026】この低温ショーケース4、4の冷媒回路を構成する圧縮機31、31の吐出側は、流路切換装置としての三方弁36、36の入口に接続されており、三方弁36、36の一方の出口側は、冷媒配管36A、36Aに接続され、次いでコンデンサ32、32、レシーバタンク33、33、液管過冷却用熱交換器34、34、電磁弁43、43、に接続され、膨張弁48、48を介して冷却器30、30へと接続されている。そして、冷却器30、30の出口は圧縮機31、31の吸込側の配管31B、31Bを経て圧縮機31、31に接続され、これによって、環状の冷媒回路が構成されている。
【0027】また、前記三方弁36、36の他方の出口側の配管36B、36Bは、廃熱回収熱交換器35、35に接続され、廃熱回収熱交換器35、35を出た冷媒配管35A、35Aは、逆止弁37、37を介して前記冷媒配管36A、36Aに接続されている。
【0028】一方、前記蓄熱槽24からは、循環水配管38が引き出されており、この循環水配管38は、それぞれ電磁弁40、40、40、40を介して、前記廃熱回収熱交換器35、35及び前記液管過冷却用熱交換器34、34に引き込まれ、これら熱交換器35、35、34、34内の冷媒配管と交熱的に配設されている。また、循環水配管38中にはポンプ39が介設されておりこのポンプ39は運転されて、蓄熱槽24内の水を循環水配管38によりそれぞれの熱交換器35、35、34、34に循環する。
【0029】尚、それぞれの熱交換器の入口には、電磁弁40・・が取り付けられており、図示しない制御装置によって制御されている。
【0030】次に、図1を参照して本発明の空気調和機1及び低温ショーケース4の動作を店舗2における冷房時(夏季)と中間季の夜間、冷房時(夏季)の営業中、暖房時(冬季)、中間季の営業中とに分けて説明する。先ず冷房時(夏季)と中間季の夜間の動作について説明する。
【0031】空気調和機1の冷却装置は、前記冷媒配管19Aに接続された三方弁25を冷媒配管25A側に切り換えると共に、冷媒配管20Aに接続された三方弁26を冷媒配管26A側に切り換える。また、電磁弁41は閉じられ、電磁弁42は開放されている。これにより、圧縮機19が運転されると、圧縮機19から吐出されたガス冷媒は、三方弁25が冷媒配管25A側に切り換えられているので、コンデンサ21に流入し、そこで空冷され、放熱して凝縮液化されると共に、冷媒はレシーバタンク20に一旦貯留される。
【0032】そして、レシーバタンク20を出た液冷媒は、前記三方弁26が冷媒配管26Aに切り換えられていることから、電磁弁42を経て、膨張弁47で減圧された後、蓄熱槽24に流入し、冷却作用を発揮して蓄熱槽24内の水を冷却する。尚、冷却槽24を出た冷媒は冷媒配管24A、19Bを経て圧縮機19に吸い込まれる。これにより、夜間に蓄熱槽24の氷は冷却される。また、熱交換器35、35の電磁弁40のみが開き、ポンプ39は運転されて、蓄熱槽24内の水を循環水配管38によりそれぞれの熱交換器35、35に循環する。
【0033】尚、低温ショーケース4・・の冷却装置の圧縮機31から吐出した冷媒は、三方弁36が前記冷媒配管36Aに切り換えられていることから、コンデンサ32、レシーバタンク33、液管過冷却用熱交換器34を順次経る。そして、電磁弁43が開放していることから膨張弁48を経て、低温ショーケース4内に設置された冷却器30で冷却作用を発揮した後、配管31Bを経て、圧縮機に帰還する。
【0034】次に、冷房時(夏季)の営業中の動作を説明する。空気調和機1の冷却装置は、前記冷媒配管19Aに接続された三方弁25を冷媒配管25A側に切り換えると共に、冷媒配管20Aに接続された三方弁26を冷媒配管26B側に切り換える。また、電磁弁41も開放されている。これにより、圧縮機19が運転されると、圧縮機19から吐出されたガス冷媒は、三方弁25が冷媒配管25A側に切り換えられているので、コンデンサ21に流入し、そこで空冷され、放熱して凝縮液化されると共に、冷媒はレシーバタンク20に一旦貯留される。
【0035】そして、レシーバタンク20を出た液冷媒は、前記三方弁26が冷媒配管26Bに切り換えられていることから、電磁弁41を経て、膨張弁47で減圧された後、店舗2の天井に設置された空気調和機1内の冷却器18に流入してそこで蒸発する。冷却器18は、このとき冷却作用を発揮して空気調和機1内に流入した空気を冷却する。尚、冷却器18を出た冷媒は冷媒配管18A、19Bを経て圧縮機19に吸い込まれる。
【0036】低温ショーケース4・・の冷却装置の圧縮機31から吐出された冷媒は、三方弁36が前記冷媒配管36Aに切り換えられていることから、コンデンサ32、レシーバタンク33、液管過冷却用熱交換器34を順次経る。そして、電磁弁36が開放していることから膨張弁48を経て、低温ショーケース4内に設置された冷却器30で冷却作用を発揮した後、配管31Bを経て、圧縮機に帰還する。
【0037】また、液管過冷却用熱交換器34、34の電磁弁40が開放され、ポンプ39は運転されていることから、前述の冷房時の夜に蓄熱槽24に冷却された水が循環水配管38に流入し、液管過冷却用熱交換器34、34を冷却し、熱交換器34、34内の冷媒配管を流通する高温冷媒と熱交換を行う。即ち、夜間電力によって冷却した水にて昼間の低温ショーケース4の冷却を補助し、電力の平準化を促進する。
【0038】一方、前記ショーケース側ダクトD1と負荷側ダクトD2の空気流路は、ショーケース側ダクトD1に取り付けられたダンパー15が、図示しない制御装置によってダクト45側に切り換えられる。そして、負荷側ダクトD2に取り付けられた三方弁16が、図示しない制御装置によってダクト46側に切り換えられる。
【0039】前述の冷却によって店舗2内の低温ショーケース4の前方に生じたコールドアイル8は、空気調和機1に設置された送風機23により低温ショーケース4の前面下部に形成された通風口7に吸い込まれ、ショーケース側ダクトD1の床面ダクト9、壁面ダクト10、天井部ダクト11を経て、ダンパー15がダクト45側に切り換えられていることから、ダクト45に流入し、低温ショーケース側の分岐接続器14を介して空気調和機1に流入する。
【0040】空気調和機1に流入したコールドアイル8は、送風機23を経て、前述の如く冷却作用を発揮している冷却器18にて冷却される。そして、負荷側の分岐接続器14を介してダクト46に流入する。ここで、三方弁16がダクト46側に切り換えられていることから負荷側ダクトD2の天井部ダクト12に流入し、店舗2の天井部に形成された通風口51・・から吐出される。
【0041】これにより、低温ショーケース4から溢出した冷気のコールドアイル8を店舗2内の冷房負荷の大きい箇所であるレジRや冷却を必要としない食品等を陳列した棚の上方に直接搬送し、天井部に形成した通風口51・・から直に流下させることができる。
【0042】従って、店舗2において温度が高くなるレジR付近などを効果的に冷房し、逆に低温ショーケース4周辺においては顧客の足元の冷えを効果的に解消して店舗2内の空調性能を改善することができる。また、低温ショーケース4前方に滞留した冷気を使用して空気調和機を行うことから空気調和機の消費電力も低減させることができるので、省エネルギーにも寄与する。
【0043】次に、暖房時(冬季)の動作を図2を参照して説明する。ショーケース側ダクトD1と負荷側ダクトD2の空気流路は、ショーケース側ダクトD1に取り付けられたダンパー15が、図示しない制御装置によって分岐ダクト13側に切り換えられる。そして、負荷側ダクトD2に取り付けられた三方弁16が、図示しない制御装置によって分岐ダクト17側に切り換えられる。
【0044】空気調和機1の冷却装置は、前記冷媒配管19Aに接続された三方弁25を冷媒配管25B側に切り換える。これにより、圧縮機19が運転されると、圧縮機19から吐出された高温高圧ガス冷媒は、三方弁25が冷媒配管25B側に切り換えられているので、加熱器22に流入し、そこで加熱作用を発揮する。そして、加熱器22を出た冷媒は、冷媒配管22A、逆止弁27を経て冷媒配管25Aからコンデンサ21に流入し、そこで空冷され、放熱すると共に、冷媒はレシーバタンク20に一旦貯留される。
【0045】そして、レシーバタンク20を出た液冷媒は、前記三方弁26が冷媒配管26Aに切り換えられていることから、電磁弁42を経て、膨張弁47で減圧された後、蓄熱槽24に流入し、冷却作用を発揮して蓄熱槽24内の水を冷却する。尚、冷却槽24を出た冷媒は冷媒配管24A、19Bを経て圧縮機19に吸い込まれる。これにより、蓄熱槽24の氷は冷却される。また、熱交換器35、35の電磁弁40のみが開き、ポンプ39は運転されて、蓄熱槽24内の水を循環水配管38によりそれぞれの熱交換器35、35に循環する。
【0046】以上により、レジRや冷却を必要としない食品等を陳列した棚などがある区域の上方に形成された複数の通風口51から、空気調和機1に設置された送風機23により暖気が吸い込まれ、この暖気は通風口51から負荷側ダクトD2の天井部ダクト12を経て、三方弁16が分岐ダクト17側に切り換えられていることから、分岐ダクト17に流入し、負荷側の分岐接続器14を介して空気調和機1に流入する。
【0047】空気調和機1に流入した暖気は、送風機23を経て、前述の如く加熱作用を発揮する加熱器23にて加熱される。そして、低温ショーケース側の分岐接続器14を介して分岐ダクト13に流入する。ここで、ダンパー15が分岐ダクト17側に切り換えられていることからショーケース側ダクトD1の天井部ダクト11に流入し、壁面ダクト10、床面ダクト9を経て、通風口7から吐出する。
【0048】これにより、レジR付近の天井部の暖気を低温ショーケース4近傍の床面に搬送することができる。このため、低温ショーケース4近傍の床面の温度を上昇させることができるようになり、低温ショーケース4周辺においては顧客の足元の冷えを効果的に解消して店舗2内の空調性能を改善することができる。また、天井部に滞留した暖気を使用して空気調和機を行うことから空気調和機の消費電力も低減させることができるので、省エネルギーにも寄与する。
【0049】他方、低温ショーケース4・・の冷却装置の圧縮機31から吐出された冷媒は、三方弁36が前記冷媒配管36Bに切り換えられていることから、廃熱処理熱交換器35、逆止弁37を経てから、コンデンサ32、レシーバタンク33、液管過冷却用熱交換器34を順次経る。そして、電磁弁36が開放していることから膨張弁48を経て、低温ショーケース4内に設置された冷却器30で冷却作用を発揮した後、配管31Bを経て、圧縮機に帰還する。
【0050】この場合において、前記ポンプ39は運転されていることから、蓄熱槽24で冷却された水が循環水配管38に流入し、前記廃熱回収熱交換器35、35の電磁弁40、40が開放されていることから、前記廃熱回収熱交換器35、35を冷却し、熱交換器35、35内の冷媒配管を流通する高温冷媒と熱交換を行う。即ち、この場合にも暖房のための電力によって冷却した水にて低温ショーケース4の冷却を補助し、電力の平準化を促進する。
【0051】次ぎに、除湿が必要な中間季の営業中には、暖房時同様にショーケース側ダクトD1と負荷側ダクトD2の空気流路は、ショーケース側ダクトD1に取り付けられたダンパー15が、図示しない制御装置によって分岐ダクト13側に切り換えられる。そして、負荷側ダクトD2に取り付けられた三方弁16が、図示しない制御装置によって分岐ダクト17側に切り換えられる。
【0052】空気調和機1の冷却装置は、前記冷媒配管19Aに接続された三方弁25を冷媒配管25B側に切り換えると共に、三方弁26を冷媒配管26B側に切り換える。これにより、圧縮機19が運転されると、圧縮機19から吐出された高温高圧ガス冷媒は、三方弁25が冷媒配管25B側に切り換えられているので、加熱器22に流入し、そこで加熱作用を発揮する。そして、加熱器22を出た冷媒は、冷媒配管22A、逆止弁27を経て冷媒配管25Aからコンデンサ21に流入し、そこで空冷され、放熱すると共に、冷媒はレシーバタンク20に一旦貯留される。
【0053】そして、レシーバタンク20を出た液冷媒は、前記三方弁26が冷媒配管26Bに切り換えられていることから、電磁弁41を経て、膨張弁47で減圧された後、店舗2の天井に設置された空気調和機1内の冷却器18に流入してそこで蒸発する。冷却器18は、このとき冷却作用を発揮して空気調和機1内に流入した空気を冷却する。尚、冷却器18を出た冷媒は冷媒配管18A、19Bを経て圧縮機19に吸い込まれる。係る加熱器22の加熱と冷却器18の冷却作用の双方によって除湿運転を行うものである。
【0054】以上により、レジRや冷却を必要としない食品等を陳列した棚などがある区域の上方に形成された複数の通風口51から、空気調和機1に設置された送風機23により比較的暖かい空気が吸い込まれ、この空気は通風口51から負荷側ダクトD2の天井部ダクト12を経て、三方弁16が分岐ダクト17側に切り換えられていることから、分岐ダクト17に流入し、負荷側の分岐接続器14を介して空気調和機1に流入する。
【0055】空気調和機1に流入した空気は、送風機23を経て、加熱器23にて加熱され、冷却器28にて冷却される。そして、低温ショーケース側の分岐接続器14を介して分岐ダクト13に流入する。ここで、ダンパー15が分岐ダクト17側に切り換えられていることからショーケース側ダクトD1の天井部ダクト11に流入し、壁面ダクト10、床面ダクト9を経て、通風口7から吐出する。
【0056】これにより、レジR付近の天井部の比較的暖かい空気を乾燥させた後、低温ショーケース4近傍の床面に搬送することができる。このため、低温ショーケース4近傍の床面の温度を上昇させることができるようになり、低温ショーケース4周辺においては顧客の足元の冷えを効果的に解消して店舗2内の空調性能を改善することができる。また、天井部に滞留した空気を乾燥させてから供給するので、低温ショーケース4周辺での結露の発生も抑制できる。
【0057】他方、低温ショーケース4・・の冷却装置の圧縮機31から吐出された冷媒は、三方弁36が前記冷媒配管36Aに切り換えられていることから、コンデンサ32、レシーバタンク33、液管過冷却用熱交換器34を順次経る。そして、電磁弁36が開放していることから膨張弁48を経て、低温ショーケース4内に設置された冷却器30で冷却作用を発揮した後、配管31Bを経て、圧縮機に帰還する。
【0058】また、液管過冷却用熱交換器34、34の電磁弁40が開放され、ポンプ39は運転されていることから、前述の冷房時の夜に蓄熱槽24に冷却された水が循環水配管38に流入し、液管過冷却用熱交換器34、34を冷却し、熱交換器34、34内の冷媒配管を流通する高温冷媒と熱交換を行う。即ち、夜間電力によって冷却した水にて昼間の低温ショーケース4の冷却を補助し、電力の平準化を促進する。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、オープンショーケースが設置された店舗において、オープンショーケース近傍の床部と店舗に設けられた空気調和機とを連通するショーケース側ダクトと、店舗内の冷房負荷の大きい箇所に対応する天井部と空気調和機とを連通する負荷側ダクトとを設け、空気調和機の送風機によって各ダクト間に渡る空気流を形成するようにしたので、請求項2の如く空気調和機の冷房時にショーケース側ダクトから負荷側ダクトへの空気流を形成することにより、オープンショーケースから溢出した冷気を店舗内の冷房負荷の大きい箇所に搬送し、天井部から流下させることができると共に、暖房時には負荷側ダクトからショーケース側ダクトへの空気流を形成することにより、天井部の暖気をオープンショーケース近傍の床面に搬送することができるようになる。
【0060】これにより、夏季などの冷房時に店舗内の冷房負荷の大きい箇所の温度を低下させ、冬季などの暖房時にはオープンショーケース近傍の床面の温度を上昇させることができるようになり、店舗において温度が高くなるレジ付近などを効果的に冷房し、逆にオープンショーケース周辺においては顧客の足元の冷えを効果的に解消して店舗内の空調性能を改善することができるようになる。また、空気調和機の消費電力も低減させることができるので、省エネルギーにも寄与するものである。
【0061】請求項3の発明によれば、上記に加えてショーケース側ダクトと負荷側ダクトに流れる空気流を、空気調和機の熱交換器と熱交換させるようにしたので、ショーケース側ダクトからの冷気を空気調和機の熱交換器にて更に冷却し、或いは、負荷側ダクトからの暖気を空気調和機の熱交換器にて更に加熱することが可能となり、空調効果と省エネ効果を一層改善することが可能となるものである。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成10年10月20日(1998.10.20)
【代理人】 【識別番号】100098361
【弁理士】
【氏名又は名称】雨笠 敬
【公開番号】 特開2000−121102(P2000−121102A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−297943