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【発明の名称】 冷暖房装置に使用するフィルター付緩衝器具
【発明者】 【氏名】栗原 康夫

【氏名】益田 鑑五

【要約】 【課題】既存の各種冷暖房装置の吹出口に対応し、簡便且つ安価に装着自在であり、また風向きや通風量調整も容易としたフィルター緩衝器具。

【解決手段】湾曲しやすい弾力性のある一定巾の帯状材の長さ方向片側へ、直接空気を排出可能とする比較的細巾のスリットを、そして上記スリット以外はフィルターを貼着した窓に形成するほか、長さ方向両端縁には鍔片を形成した可撓板状体と、断面コ字状の溝部を有する1対のレール部材とからなり、1対のレール部材のコ字状の溝部を対向する状態に配設させると共に、該溝部に可撓板状体の鍔片を係合するように嵌入させて構成する。このさい、可撓板状体は長さ寸法を同一或いは適宜異ならしめたものを複数箇作成し、これらを適宜組合せ使用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湾曲しやすい弾力性のある一定巾の帯状材の長さ方向片側へ、直接空気を排出可能とする比較的細巾のスリット、そして上記スリット以外はフィルターを取付けた窓に形成するほか、長さ方向両端縁には鍔片を形成した可撓板状体と、断面コ字状の溝部を有する1対のレール部材とからなり、1対のレール部材のコ字状の溝部を対向する状態に配設させると共に、該溝部に可撓板状体の鍔片を係合するように嵌入させて構成することを特徴とした冷暖房装置に使用するフィルター付緩衝器具。
【請求項2】 可撓板状体は長さ寸法を同一或いは適宜異ならしめたものを複数箇作成し、これらを適宜組合せ使用し、またレールの長さは35cm〜1m80cmとなしたことを特徴とする請求項1記載の冷暖房装置に使用するフィルター付緩衝器具。
【請求項3】 レールを鋏み或いは鋸などで適宜必要寸法に切断して使用することを特徴とする請求項1記載の冷暖房装置に使用するフィルター付緩衝器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般の事務所や家庭に於ける空調設備の冷暖房装置の吹き出し箇所に使用する気体吹出口の緩衝器具に関する。
【0002】
【従来の技術】個別に気体の吸込口及び吹出口を持つ冷房設備及び暖房設備に於いては、吸込口には防塵フィルタ等を設け、部屋内のクリーン度を高めることが行われているが、吹出口は器内に設けられたルーパーの吹出し方向により直接に気体が送り出されるようになっている。従来装置の吹出口では特定の方向へ直接に気体が流れるので、このような場所にいると風速により体感温度が著しく異なることによって不快感を生じたり、健康を損ねる等の問題を生ずる。
【0003】又、冷暖房器に設けられた吸込口のフィルタが目詰りしたまま運転されると吹出口からその塵埃が室内へまき散らされることになり、逆に室内の洗浄度を悪くする結果を生ずる。
【0004】天井埋込型の冷暖房装置にあっては吹出口から排出される冷風が直接天井に当ると天井面が冷され、高温・多湿の室内空気により結露が発生し、室内及び吹出口から排出される粉塵が付着し、天井面が黒く汚れるというスマッジング現象を生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問題点を解決するべく先に特願平8−299552号及び特願平9−218213号を提案したが、何れも冷暖房装置の吹出口の形状に合わせ一体型で作られている。ところが、冷暖房装置は製造メーカー、及び形式により吹出口の吹出し方向及び長さの巾寸法がまちまちであり、一体型で構成された従来品の緩衝器具では、その都度形状寸法の異なったもので対応せざるを得なく、多品種少量生産にならざるを得ない。従って、製作費が高く、又完成品として納入するために搬送費用も高く、更には納期対応面でも問題が多かった。本発明は上記した如き問題点を解決せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、湾曲しやすい弾力性のある一定巾の帯状材の長さ方向片側へ、直接空気を排出可能とする比較的細巾のスリットを、そして上記スリット以外はフィルターを貼着した窓に形成するほか、長さ方向両端縁には鍔片を形成した可撓板状体と、断面コ字状の溝部を有する1対のレール部材とからなり、1対のレール部材のコ字状の溝部を対向する状態に配設させると共に、該溝部に可撓板状体の鍔片を係合するように嵌入させて構成する。このさい、可撓板状体は長さ寸法を同一或いは適宜異ならしめたものを複数箇作成し、これらを適宜組合せ使用し、またレールの長さは35cm〜1m80cmとなしたりするのであり、またレールをプラスチックス材の如く鋏みや鋸などで容易に切断可能な素材で作成したものとすると、取扱いや現場に於ける作業性に優れ、且つコスト低減に寄与するものとなる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るフィルター付緩衝器具を構成する可撓板状体1を示すものであって、該可撓板状体は湾曲し易い弾力性のある一定巾wの帯状材1の長さ方向片側へ、少なくとも1箇の比較的細巾のスリット2と、該スリット以外はフィルターfを取付けた窓3とから構成されるものとなし、該帯状材1の長さ寸法Lは図示例の如く長さ寸法がL,L,L・・・の如く適宜異なるものが幾つか用意されるものとなされる。図示例では1AがL=30cm、1BがL=20cm、1CがL=10cm、1DがL=5cmの4種類を用意したものを示す。
【0008】上記の可撓板状体1で、長さ寸法Lの異なる寸法のものを幾つか用意することは、次述するレール部材を使用して既存の各種規格寸法の冷暖房装置の吹出口に対し、これらを適宜組合わせ使用することにより簡便に対応可能ならしめるためであり、長さ寸法Lの比較的長いものに対してはスリット2及び窓3を長さ方向へそれぞれ直列状態に複数箇配設するようになすのであり、1Aでは3箇、1Bでは2箇配設したものを示す。なお、各可撓板状体1の巾寸法wは10cm〜30cm程度とするのであり、且つ長さ方向両端縁にはs=5mm〜20mm程度となした鍔片4a,4bが設けてある。
【0009】図2は上記可撓板状体1を各種規格の冷暖房器具の吹出口に対して、装着させるために使用するレール部材5を示すものであって、断面コ字状となし且つその長さ寸法Lは各種規格の冷暖房器具の吹出口の長さ寸法に適応する寸法のものに作成されるが、通常35cm〜1m80cmの範囲で設計される。
【0010】上記レール部材5は、既存の各種冷暖房器具の規格寸法に適応する幾つかのものを用意する代りに、鋏みや鋸などで適宜切断しながら使用するべくプラスチック材などで作成したものとなすと、作業現場で簡便に作業を遂行することができ、また資材管理上優れたものとなる。このさい、6は断面コ字状の内部溝であって、該溝6内へ上述した可撓板状体1の鍔片4a,4bを嵌入させて係合止着が図られるようになされるのである。
【0011】図3は上記可撓板状体1とレール部材5との係合止着状態を示すものであって、1対のレール部材5をそのコ字状溝6が対合する状態に配設し、対合する溝6内に可撓板状体1の鍔片4a,4bを嵌入させて係合止着されるようになすのである。上記の係合止着にさいし、可撓板状体1は下向きに適宜湾曲させることにより、弾揮的な係合止着が図れるものとなるのであり、また対合するレール部材5間の巾間隔EがE’の如く適宜変化しても湾曲度θを大ならしめることにより簡便に対応できるものとなる。
【0012】図4は本発明品を天井埋込型冷暖房装置7の吹出口8に取付けた斜視図であり、即ちレール部材5を吹出口8を挟んで両側方へ両面接着テープなどを使用し、相互の溝6が対向する状態に取付けしめ、対向する溝間へ可撓板状体1の鍔片4a,4bを嵌入することにより係合止着が行われるようになすのであり、このさいその長さ寸法に応じて図1で示した各種寸法長L,L,L・・・のものを適宜組合わせ状態にして使用するのである。
【0013】本発明では上記可撓板状体1の係合止着にさいし、各可撓板状体のスリット2を冷房用では外側の上向き状態となるように、これに対し暖房用では内側の下向き状態となる上記とは逆の状態に取付けて使用するようになすのであり、図5A,Bはこの具体例を示す断面説明図である。即ち、図5Aは冷房用の装着例を示したものであって、このように装着したものでは冷風が直接スリット2から、窓3からはフィルターを通過して吹出されるのであり、フィルターを通過して吹出される風pと、スリット2を通過する風p及び緩衝器具の両端から排出される風pとして室内へ排出される。
【0014】従って、圧力損失の少ないフィルター濾材の選択とp,pの開口部により冷暖房装置のモーターの静圧特性への影響は極めて少ないものとなる。また、斯くして冷暖房装置の吹出口から排出される風は分散され、局部的な強い風が無くなるのと、またスリット2から直接吹出される冷気は上方箇所から下方へ向うようになされることから、優しく冷房効果が図れるものとなっている。
【0015】これに対し、図5Bは暖房用の装着例であって、このものではスリット2が上記とは逆、即ち装置の内方でスリット2が装置の内方下向きに取付けられるようになされるのであり、暖気の一部は直接スリット2から下方へ向けて効率良く排出されるものとなる。
【0016】図6は各種冷暖房装置に本発明に係る緩衝器具を装着した例を示すものであって、図Aは天井吊下型の横吹出口に対して取付けたもの、図Bは据置型の横吹出口に対して取付けたものを示す。図中(イ)は冷房時の緩衝器具の装着例を示し、(ロ)は暖房時の緩衝器具の装着例を示す。(イ)では冷気を上方から下方へ(ロ)では暖気を下方から排出するようになすのであり、同一部品を単にその方向を変えることにより効率の良い冷暖房作用が図られるものとなる。なお、図Aの冷房(イ)のさいスマッジング現象が心配される場合は、風向案内板9をスリット2の上部に沿って取付けることにより、pの風向き変更を適宜可能ならしめるようにする。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上の通り構成するものであって、図1に示す如き幾つかの可撓板状体と、図2に示す如きレール部材を作成するのみで、天井埋込型、天井吊下型、据置型や壁掛型などの各種型や規格寸法のものに対し、簡便に対応させて適宜希望する冷暖房の作用効果が効率良く得られるものとなる。なお、その他の特長については、次の通りである。
■ 製造コストが大巾に低減する。
■ 現場組立できるため、部品単体で輸送、保管などができる。従って、輸送や在庫管理費が大巾に低減する。
■ 可撓板状体は部分的に脱着可能なため、局度な汚れや破損のさい全体を取換えることなく部品的な補修や取換えができてランニングコストが大巾に低減する。
■ 軽量で落下による危険度は皆無となる。
■ 取付け、取り外し作業は素人で実施可能である。
■ 通風量はフィルターの目付量を適宜異ならしめたものを使用することにより簡便に行われるのであり、また局部的な箇所に於ける通風量の増加を必要とする場合には相当箇所の可撓板状体を取外すことで簡単に対応可能である。
【出願人】 【識別番号】598123068
【氏名又は名称】有限会社 エルフォルグ
【識別番号】598123079
【氏名又は名称】益田 鑑五
【出願日】 平成10年9月8日(1998.9.8)
【代理人】 【識別番号】100065721
【弁理士】
【氏名又は名称】忰熊 弘稔
【公開番号】 特開2000−88332(P2000−88332A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−254108