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【発明の名称】 ダクトフランジ部の断熱施工方法及びダクトフランジ部用断熱材
【発明者】 【氏名】陣内 琢也

【氏名】堀 寿信

【氏名】川辺 賢二

【要約】 【課題】高さの高いフランジや形鋼を備えるダクトであっても、或いは、厚みの薄い広巾断熱材を用いる場合であっても、隙間による断熱性の低下もなく、また、水分の進入を防止でき結露の心配もないダクトフランジ部の断熱施工方法の提供。

【解決手段】無機質繊維板の片面に表被材を設けた広巾断熱材をダクトフランジに当接させ、また、必要な場合には形鋼にも当接させてダクトに被覆するとともに、無機質繊維板の片面に表被材を設けると共に他方の面にダクトフランジを収納できるように、また、必要な場合には形鋼を収納できるようにスリット部を設けた小巾断熱材を該スリット部にダクトフランジを押し込みながら、また、必要な場合には該スリット部に形鋼を押し込みながらダクトに被覆するダクトフランジ部の断熱施工方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無機質繊維板の片面に表被材を設けた広巾断熱材をダクトフランジに当接させ、また、必要な場合には形鋼にも当接させてダクトに被覆するとともに、無機質繊維板の片面に表被材を設けると共に他方の面にダクトフランジを収納できるように、また、必要な場合には形鋼を収納できるようにスリット部を設けた小巾断熱材を該スリット部にダクトフランジを押し込みながら、また、必要な場合には該スリット部に形鋼を押し込みながらダクトに被覆することを特徴とするダクトフランジ部の断熱施工方法。
【請求項2】 前記無機質繊維板が波形保温板であることを特徴とする請求項1記載のダクトフランジ部の断熱施工方法。
【請求項3】 無機質繊維板の片面に表被材を設けると共に他方の面にダクトフランジ、或いは、形鋼を収容できるようにスリット部を設けたことを特徴とするダクトフランジ部用断熱材。
【請求項4】 前記無機質繊維板が波形保温板であることを特徴とする請求項4記載のダクトフランジ部用断熱材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダクトフランジ部の断熱施工方法及びダクトフランジ部用断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のダクトフランジ部の断熱施工方法としては、図3に示す通り、通常使用される保温板aと帯状保温板bを用いて、先ず、ダクトcのフランジdに突き合うように保温板a、aをダクトcに巻き付け、次に、フランジdの外周上に沿わせて帯状保温板bを重ね巻きして断熱施工している。また、形鋼補強ダクトのダクトフランジ部の断熱施工方法の場合は、図4に示す通り、先ず、形鋼の存在しないダクトc、cのフランジd、dに突き合うように保温板a、aをダクトc、cに巻き付け、次に、フランジdと横方向の形鋼d2と縦方向の形鋼d3に突き合うように小巾保温板eを巻き付け、最後に、フランジd、dと縦方向の形鋼d3の外周上に沿わせて帯状保温板bを重ね巻きして断熱施工している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来技術では、フランジや形鋼の高さが高い場合や保温板の厚みが薄い場合には小巾保温板eでその上面を被覆しようとしても、図5に示すように、フランジdや形鋼d3による出っ張りによって、小巾保温板eを旨く被覆できず、隙間が生じて断熱性能を低下させたり、或いは、水分が進入して結露が生じたりするという不都合があった。そこで本発明は、ダクトフランジ部の断熱施工として上記課題を改善することを目的とする。また本発明は、上記課題を改善するダクトフランジ部用断熱材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のダクトフランジ部の断熱施工方法は、前記目的を達成するべく、請求項1に記載の通り、無機質繊維板の片面に表被材を設けた広巾断熱材をダクトフランジに当接させ、また、必要な場合には形鋼にも当接させてダクトに被覆するとともに、無機質繊維板の片面に表被材を設けると共に他方の面にダクトフランジを収納できるように、また必要な場合には形鋼を収納できるようにスリット部を設けた小巾断熱材を該スリット部にダクトフランジを押し込みながら、また、必要な場合には該スリット部に形鋼を押し込みながらダクトに被覆することを特徴とする。また、請求項2記載のダクトフランジ部の断熱施工方法は、前記無機質繊維板が波形保温板であることを特徴とする。また、本発明のダクトフランジ部用断熱材は、請求項3記載の通り、無機質繊維板の片面に表被材を設けると共に他方の面にダクトフランジ、或いは、形鋼を収納できるようにスリット部を設けたことを特徴とする。また、請求項4記載のダクトフランジ部用断熱材は、前記無機質繊維板が波形保温板であることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に使用する無機質繊維板としては、ガラス繊維、セラミック繊維、岩綿繊維等の無機質繊維をフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂バインダーで繊維同士を結合した基材に表被材を設けたものが使用される。このように構成される無機質繊維板の厚さは25〜100mm、密度は10〜96kg/m3 で、表被材としてはアルミ箔、ガラスクロス、アルミ箔貼着ガラスクロス等が使用される。
【0006】前記小巾断熱材に設けられるスリット部は、スリット巾2〜3mmのスリット1本で構成するか、或いは、同じスリットを複数本形成して巾50mm以下、深さ20〜90mm程度に構成するのが好ましい。そのスリット部の形成は、無機質繊維板の裏面に定規等の直線的なものを当てて、カッタ等の刃物により所定の深さになるようにスリットを入れることで簡単に行なえる。
【0007】尚、無機質繊維板として波形保温板を用いる場合、一般にこのような波形保温板は厚さ25〜75mm、密度20〜64kg/m3 、製品厚さ(波高さ)25〜75mm、そして波間隔が20〜75mmであるため、形鋼補強ダクトの施工の場合に、フランジに直交する形鋼の高さが低い場合には折込部分である波と波の間に形鋼を収納できるため別途スリット部を設ける必要がない。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1及び図2は本発明ダクトフランジ部の断熱施工方法の一実施例を示すための分解斜視説明図及び要部断面図である。図中10は縦200×横300mmの口径を備えるダクト、11はフランジ高さ20mmのダクトフランジを示すもので、本実施例ではこのように構成されたダクトのフランジ部を断熱施工するものである。本実施例では、先ず、前記ダクト10に製品厚さ25mmの断熱材部分1aを備える厚さ25mm、密度40kg/m3 、波間隔の50mmのアルミ箔貼着ガラスクロス表被材を備えたグラスウール波形保温板からなる広巾断熱材1をフランジ11に当接させながら予め巻き付けてダクト10に被覆し、ダクト10の鋲12aで広巾断熱材1を固定し、広巾断熱材1の継ぎ目をアルミ箔貼着ガラスクロス粘着テープ13で被覆するとともに前記鋲12aを座金12bで固定する。
【0009】次に、製品厚さ25mmの断熱材部分2aを備え、スリット巾2mmの2本のスリット2b,2bで形成された巾20mm×深さ30mmのスリット部2cを有する厚さ25mm、巾40mm、密度40kg/m3 、波間隔の50mmのアルミ箔貼着ガラスクロス表被材を備えたグラスウール波形保温板からなる小巾断熱材2の断熱材部分2aでスリット部2cに予め被覆された広巾断熱材1の外周面から突出しているフランジ11を押し込みながら重ね巻きし、小巾断熱材2の継ぎ目をアルミ箔貼着ガラスクロス粘着テープ13で被覆して固定し、断熱施工を完了させる。
【0010】上記実施例では、スリット部を2本のスリットにより形成するもので説明したが、2本のスリット間の断熱材部分を除去して溝状に形成したものや、1本のスリットで形成したものであってもよい。
【0011】また、形鋼補強ダクトのダクトフランジ部の断熱施工方法の場合は、特に図示しないが、前記実施例と同様に、予め、広巾断熱材をダクトフランジと形鋼に当接させてダクトに被覆しておき、次に、ダクトフランジ、或いは、形鋼を収納できるようにスリット部を設けた小巾断熱材を該スリット部にダクトフランジ、或いは、形鋼を押し込みながらダクトに被覆することで、前記と同様に断熱施工できる。また、小巾断熱材2は、予め小巾に裁断された複数本のグラスウールを、アルミ箔貼着ガラスクロス表被材で被覆してつなぎ合わせた広巾断熱材としておき、使用時に表被材のみ裁断することで小巾断熱材2として使用する。尚、表被材に予めミシン目を施しておけば、切り離しが特にカッターがなくても容易である。
【0012】
【発明の効果】このように、本発明によれば、高さの高いフランジや形鋼を備えるダクトであっても、或いは、厚みの薄い広巾断熱材を用いる場合であっても、隙間による断熱性の低下もなく、また、水分の進入を防止でき結露の心配もないダクトフランジ部の断熱施工を行える。更に、波形保温板を用いた場合は、フランジに直交する高さの低い形鋼を折込の間で収納できるので別途スリット形成による溝加工がいらない。また、溝の部分はフランジにより押し込まれるため、その断熱材部分の密度が高くなり、断熱性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000232760
【氏名又は名称】日本無機株式会社
【出願日】 平成10年9月17日(1998.9.17)
【代理人】 【識別番号】100087745
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 善▲廣▼ (外1名)
【公開番号】 特開2000−88330(P2000−88330A)
【公開日】 平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願番号】 特願平10−283365