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【発明の名称】 可変出口形状を有するガスタービンエンジン用燃料/空気プレミキサ及び出口速度の制御方法
【発明者】 【氏名】アール.ジャン モウィル

【要約】 【課題】低レベルの汚染物質しか発生しないという優れた利点を有するガスタービンエンジンの燃焼器システムを得る。

【解決手段】タービン20に燃焼ガスを送給するように作動的に連結する燃焼器10と、空気コンプレッサ20及び燃料供給源に作動的に連結するプレミキサハウジングと62、ハウジング内に配置され燃料/空気混合物を生成するための燃料及び圧縮空気を吸入するための入口と、燃料/空気混合物を燃焼器に送給するための出口とを有する混合管68と、混合管出口流域と出口を通過する燃料/空気混合物の速度を変化させるための混合弁90とを有する。混合物の燃料/空気比を制御するために、個別の制御可能な燃焼用空気弁を燃料弁92とともに使用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 それぞれの供給源から来る燃料及び圧縮空気を混合して燃料/空気混合物を燃焼器に送給するプレミキサ装置において、(i) 燃料及び圧縮空気を流入させる構造の入口と、軸線と、燃料/空気混合物を前記燃焼器に送給する構造の出口とを有する混合管と、(ii)前記燃焼器に送給する燃料/空気混合物の速度を変化させるように前記混合管出口と連動する混合弁と、を有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項2】 請求項1に記載のプレミキサ装置において、前記圧縮空気供給源と前記混合管入口との間の圧縮空気流路と、前記燃料供給源と前記混合管入口との間の燃料流路と、前記燃料/空気混合物の燃料/空気比を制御するためにそれぞれの流路に配置された空気弁及び燃料弁とを有し、前記混合弁は制御された燃料/空気比の混合物の出口速度を変化させることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項3】 請求項1に記載のプレミキサ装置において、前記混合弁が混合管出口部材と、混合管出口部材に隣接して配置され、前記出口部材とともに出口流域を形成する弁部材とを有し、前記出口流域及び前記出口速度を変化させるために、前記弁部材及び出口部材の一方は他方に対して前記混合管軸線に沿って可動であることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項4】 請求項3に記載のプレミキサ装置において、前記出口部材が前記混合管に固定されたノズル組立体であり、前記弁部材は混合管軸線の回りでノズル組立体を同軸的に包囲しスカート端部を有するスカート部であり、前記スカート端部及び前記ノズル組立体は円筒形環状出口流域を形成し、前記スカート端部と前記ノズル組立体との相対運動の間、前記流域及び前記混合物速度は前記スカート端部及び前記ノズル組立体の相対的軸線方向位置とともに変動することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項5】 請求項4に記載のプレミキサ装置において、前記スカート部は固定されており、前記ノズル組立体は燃焼器に対して前記混合管の出口部とともに可動であることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項6】 請求項5に記載のプレミキサ装置において、前記混合管はさらに前記燃焼器に対して固定された入口部、及び前記入口部を前記出口部に連結する摺動ジョイントを有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項7】 請求項6に記載のプレミキサ装置において、さらに前記軸線に沿って前記混合管出口部を移動するように作動的に連結された一対のラック及びピニオンからなる駆動手段を具備することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項8】 請求項6に記載のプレミキサ装置において、前記ノズル組立体は前記混合弁の下流において、流出する燃料/空気混合物の再循環及び火炎保持を行うために、中空状円錐状エンドキャップを有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項9】 請求項4に記載のプレミキサ装置において、環状燃焼器とともに使用するように構成されており、前記ノズル組立体は軸線非対称な出口ポートを有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項10】 請求項4に記載のプレミキサ装置において、缶型燃焼器とともに使用するように構成されており、前記ノズル組立体は軸線対称なポートを有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項11】 請求項3に記載のプレミキサ装置において、前記出口部材は前記混合管の軸線方向端部であり、前記弁部材は弁板であり、前記混合管の軸線方向端部及び前記弁板は円筒形環状出口流域を形成し、前記弁板と前記混合管の軸線方向端部との相対運動の間、前記流域及び前記混合物速度は前記弁板及び前記混合管の軸線方向端部の軸線方向位置とともに変動することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項12】 請求項11に記載のプレミキサ装置において、前記弁部材はさらに前記弁板に固定され混合管軸線の少なくとも一部に沿って延在する弁ステムを有し、前記混合管の端部は固定されているが、前記弁ステム及び前記弁板は前記燃焼器に対して可動であることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項13】 請求項12に記載のプレミキサ装置において、前記弁ステム及び前記弁板はそれぞれ連結した冷却チャネルを有し、前記弁ステムはさらに圧縮空気を吸入するために前記弁ステム冷却チャネルに作動的に連結した入口を有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項14】 請求項12のプレミキサ装置において、さらに前記弁ステムを動かすための弁アクチュエータを具備し、前記混合管は圧縮空気を前記混合管入口に供給するプレミキサハウジング内に配置されており、前記弁ステムは前記プレミキサハウジングの開口部を貫通して延在し、前記弁アクチュエータは前記プレミキサハウジングの外側の前記ステムと係合していることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項15】 請求項14に記載のプレミキサ装置において、前記混合管のうち前記入口に近い部分は前記軸線から離隔するように湾曲しており、前記弁ステムは前記混合管の開口部を貫通して延在していることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項16】 請求項12に記載のプレミキサ装置において、前記弁板はベースエッジ部を有する中空円錐状であり、前記ベースエッジ部は、燃料/空気混合物により前記弁板上に形成される境界層を剥離するために配置されたフェンスを有することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項17】 請求項12に記載のプレミキサ装置において、前記弁板は前記混合弁の下流において、流出する燃料/空気混合物の再循環及び火炎保持を行うために中空逆円錐状形に形成されていることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項18】 請求項3に記載のプレミキサ装置において、さらに前記弁部材又は前記混合管出口部材の一方に作動的に連結した混合アクチュエータを具備し、前記アクチュエータは前記燃焼器の外部の離隔した位置にあることを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項19】 請求項3に記載のプレミキサ装置において、さらに前記混合管出口の上流の混合物の圧力を検知するセンサと、前記混合弁部材及び前記混合管出口部材の一方に作動的に連結したアクチュエータと、検出圧力に応じて前記混合管流れ出口流域及び前記混合物出口速度を変化させるために前記圧力センサ及び前記アクチュエータに作動的に接続されたコントローラとを具備することを特徴とするプレミキサ装置。
【請求項20】 燃料供給源及び圧縮空気供給源に連通した入口と、軸線と、燃料/空気混合物を排出する出口とを具備する燃料/空気混合管を有するプレミキサ装置から排出される燃料/空気混合物の速度を制御する方法であって、(1) 混合管出口部材を有する混合弁と、それとともに出口流域を形成する弁部材とを設け、(2) 前記弁部材及び前記混合管出口部材の一方を他方に対して動かすことにより前記出口流域を増減し、もって燃料/空気混合物の速度を下げるか上げることを特徴とする方法。
【請求項21】 請求項20に記載の方法において、さらに前記出口上流の混合管内の圧力を検出し、検出圧力に従って前記弁部材及び前記混合管出口部材の前記一方の位置を他方に対して制御することを特徴とする方法。
【請求項22】 請求項21に記載の方法において、前記制御工程で前記位置を予め選択した2つの位置のいずれか一方に制御することを特徴とする方法。
【請求項23】 燃料供給源とともに作動可能なガスタービン用ガス発生器において、空気コンプレッサと、タービンと、前記空気コンプレッサ及び前記タービンを連結するシャフト組立体と、前記タービンに燃焼ガスを送給するように作動的に連結された燃焼器と、1つ以上のプレミキサとを具備するガスタービン用ガス発生器であって、前記プレミキサの各々は、(i) 燃料/空気混合物を生成するために燃料供給源から来る燃料及び前記空気コンプレッサから来る圧縮空気を入れる入口と、軸線と、前記燃焼器に前記燃料/空気混合物を送給するように形成された出口とを有する混合管と、(ii)前記燃焼器に送給する前記燃料/空気混合物の速度を変えるために、前記混合管出口と連動する混合弁と、を有することを特徴とするガスタービン用ガス発生器。
【請求項24】 請求項23に記載のガスタービン用ガス発生器において、さらに前記コンプレッサと各混合管入口とを連結する圧縮空気流路と、前記燃料供給源と各混合管入口とを連結する燃料流路と、前記圧縮空気流路内に配置された空気弁と、前記燃料流路内に配置された燃料弁とを具備し、前記空気弁及び前記燃料弁は、前記混合弁を経て前記混合管から送給される前記混合物の燃料/空気比を制御するように操作可能であることを特徴とするガスタービン用ガス発生器。
【請求項25】 請求項24に記載のガスタービン用ガス発生器において、環状燃焼器及び発生器軸線を有するラジアルタービンガス発生器であり、さらに前記タービン軸線の周りに円周方向等間隔に設置された2つ以上のプレミキサを有し、各プレミキサは、前記発生器軸線に対して傾斜した混合管軸線と、単一空気弁と、前記単一空気弁と前記各混合管の入口とを連結する圧縮空気分配用マニホルドとを具備し、前記ラジアルタービンは円錐状排気部を有し、前記圧縮空気分配用マニホルドは前記円錐状排気部を包囲する環状空間内配置されていることを特徴とするガスタービン用ガス発生器。
【請求項26】 請求項24に記載のガスタービン用ガス発生器において、環状燃焼器及び発生器軸線を有するラジアルタービンガス発生器であり、さらに前記軸線に対して第一の角位置で配置された前記プレミキサの1つと、前記空気コンプレッサと前記混合管入口とを連結する圧縮空気流路と、前記第一の角位置から実質的に180 °離隔した第二の角位置で配置された単一空気弁とを具備し、圧縮空気流路のうち1つの前記空気弁と前記プレミキサ混合管入口との間にある部分は、前記発生器軸線に関して反対の円周方向に延在する一対のマニホルドを有することを特徴とするガスタービン用ガス発生器。
【請求項27】 請求項24に記載のガス発生器を有することを特徴とするガスタービンエンジン。
【請求項28】 ガスタービン用ガス発生器(流路に沿って圧縮空気を送給するコンプレッサと、燃料供給源に連結可能な燃料管と、燃料/空気混合物を送給するとともに前記圧縮空気流路及び前記燃料管と連通する入口と、燃焼器と連通する出口とを有する混合管とを有する)の燃焼器への燃料/空気混合物の流れを制御する方法であって、(1) 前記混合管入口上流の前記圧縮空気流路及び前記燃料管内に位置するそれぞれの弁を使用して、所望の燃料/空気比を有する混合物を得るために前記混合管入口への前記圧縮空気及び前記燃料の流量を制御し、(2)前記燃焼器内に配置された混合弁を使用して前記混合管出口内を流れる所望の燃料/空気比を有する燃料/空気混合物の速度を制御することを特徴とする方法。
【請求項29】 請求項28に記載の方法において、前記混合弁は弁部材と、前記弁部材とともに出口流域を形成する混合管出口部材とを有し、前記速度制御工程は、出口流域を増減し、前記混合物の出口速度をそれぞれ低下又は増大させるために、前記弁部材及び前記出口を形成する前記混合管出口部材の一方を他方に対して動かす工程を有することを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に低レベルの汚染物質(窒素酸化物、一酸化炭素及び未燃焼炭化水素)しか発生しないという優れた利点を有するガスタービン式ガス発生器、ガスタービンエンジンその他の熱機関用の燃焼器システムに関する。特に本発明は、プレミキサの可変式出口形状が制御自在の燃料/空気プレミキサ組立体を使用するガスタービンエンジン及びガス発生器用の単段式で燃料/空気比が制御可能な燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン及びガス発生器のようなガスタービン装置は、大気中にほとんど窒素酸化物を排出することはないが、これらの窒素酸化物の排出量を減らせば窒素酸化物の全量の低減化に寄与することになり、その点で多くの国は窒素酸化物の排出量を制限する法律を制定している。大気中で窒素酸化物を生成する窒素と酸素の反応は、ほとんど全ての化学反応と同様に、温度が高くなるに従って速く進行する。生成したNOxの量を制限する1つの方法は、反応温度を制限することである。ガスタービン装置で生成するNOxは通常サイクル中に最高温度が存在する燃焼工程で発生する。従って、生成したNOxの量を制限する1つの方法は、反応温度を制限することである。
【0003】燃料及び空気を導入する唯一の燃焼域を有する「単段式」燃焼器、及び別々の燃料及び空気導入手段を有するいくつかの燃焼域が直列に連結したパイロット・バーナーを具備する「多段式」燃焼器の両方において、燃焼温度及びそれによるNOxの生成を制限するために種々の試みがなされている。米国特許第4,994,149 号、米国特許第4,297,842 号及び米国特許第4,255,927 号は、環状燃焼器の燃焼域及び希釈域への圧縮空気の流れを制御して、タービン排気ガス中のNOxの濃度を減少させる単段ガスタービン燃焼器を開示している。上記燃焼器において、ほとんど混合されていない燃料と空気は別々に燃焼器に入り、次いで混合及び燃焼が同じチャンバ内で起こる(特開昭55-45739号を参照)。米国特許第5,069,029 号、米国特許第4,898,001 号、米国特許第4,829,764 号、及び米国特許第4,766,721 号は二段燃焼器を開示している(同様に独国実用新案第99215856.0号を参照)。しかし燃料及び空気は少くとも部分的に未混合の状態で各段に送給され、完全な混合はそれぞれの燃焼域内で起こる。
【0004】また、予備混合された燃料/空気流を燃焼器に供給するために別々のプレミキサチャンバを利用する試みも行われている。特開昭57-41524号は、多段式の缶型燃焼器へ導入する全燃料流の一部を、段階式燃焼チャンバに導入する前に、別の混合チャンバ中で予備混合する燃焼器システムを開示している。米国特許第5,016,443 号においては、環状プレミキサチャンバに燃料を注入するために、多数の別々の燃料ノズルが使われている。しかし複数の燃料ノズル及び燃料分岐装置を使う上記構造は、複雑なために制御が困難となるだけでなく、初期コストが高いという問題がある。
【0005】外部プレミキサを使用する単段式燃焼器システムは、例えば米国特許第5,377,483 号、同第5,477,671 号、同第5,481,866 号、同第5,572,862 号、同第5,613,357 号及び同第5,638,674 号に開示されているように、本発明者の先の提案により知られている。これらのシステムは、ベンチュリ式混合管を使用して全ての燃料をほとんど全ての燃焼用空気と予備混合し、得られた混合物を燃焼器の燃焼域に導入することにより、燃料/空気比を厳密に制御する。上記特許に開示の発明を使用して、広範な作動条件下でのガスタービンエンジン及びモジュールにより、ガス及び微粒子の排出が著しく低減された。
【0006】しかしながら、燃焼器からプレミキサへの「フラッシュバック」(火炎の速度がプレミキサ中の燃料/空気混合物の速度より大きい場合に起こる)を低減することができる単段式燃焼器用プレミキサシステムが望まれている。フラッシュバックはプレミキサシステム及びそれに関連する構造の機械的性能に悪影響を与える。特にプレミキサ部品の幾何学的形状によりプレミキサ内で起こる流れ分離を低減することができるプレミキサシステムを設計するのが望まれている。流れ分離によりプレミキサ内でフラッシュバックが起こる恐れがある。
【0007】さらに、プレミキサから燃焼チャンバへ送給される燃料/空気混合物の流れに起こる脈流を低減することができるプレミキサシステムを提供するのが望ましい。脈流は、プレミキサから出る混合物の流速の変動及び速すぎのために、燃焼器内で混合物流が不安定になるために起こる。脈流は燃焼器ライナー及びエンジン構造に悪影響を与える恐れがある。
【0008】さらに、全体構造を比較的簡単な幾何学的形状にしながら、燃料/空気混合物の流れが燃焼器ライナーに衝突するのを低減するように、燃料/空気混合物を燃焼チャンバに送給することができるプレミキサシステムを提供するのが望まれている。燃料/空気混合物の流れがライナー壁に衝突すると、カーボンの付着量が増大し、熱伝達性能が低減するとともに、熱疲労が増大する。
【0009】さらに、他の従来の環状燃焼器装置及びシステムと比較して構造が簡単で、操作が容易であり、装置の初期コスト及びメンテナンスコストが低く、かつ多数の別々のプレミキサとマッチさせる必要がないために燃料/空気比の制御性が非常に改善された装置を提供するのが望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】例えば米国特許第5,377,483 号に記載のタイプの低排出型ガスタービン燃焼器の開発の経験から、プレミキサ混合管から排出される燃料/空気混合物の速度と、燃料/空気混合物自身の組成の両方に依存して、望ましくない脈流が起こることが分かった。全体として燃焼器の形状は窒素酸化物の排出量に影響を与える。混合管の出口流域が固定されている場合、流出する燃料/空気混合物の速度は、アイドリングと全速力の場合とで三桁も異なることがある。プレミキサ内への望ましくない燃焼(フラッシュバック)を防止するとともに排ガス量を低減するために、最低排出速度を使用する燃料の火炎速度より十分に高くしなければならない。
【0011】典型的な燃料(例えばジーゼル燃料#2)を使用する場合の所望の最低速度は約20〜30m/秒である。この速度で、運転中にノズル壁上に形成される境界層の厚さは大きくなく、アイドリング時等の低出力レベル時では、ほとんどフラッシュバックなしに燃焼器の良好な性能を発揮させることができる。しかし、全速力時には、タービンエンジンの種類によっては、ノズルから排出される速度は固定出口流域の場合には100 m/秒にもなり得る。このような高速時には、炎の安定性を保持するのが困難であり、燃料/空気混合物流は近接する燃焼器ライナー壁に衝突する。
【0012】本明細書に具体的かつ広範に記載した本発明によれば、それぞれの供給源から来る燃料及び圧縮空気を混合して燃料/空気混合物を燃焼器に送給するプレミキサ装置は、(a) 燃料及び圧縮空気を流入させる構造の入口と、軸線と、燃料/空気混合物を前記燃焼器に送給する構造の出口とを有する混合管と、(b) 前記燃焼器に送給する燃料/空気混合物の速度を変化させるように前記混合管出口と連動する混合弁とを有することを特徴とする。
【0013】好ましくは、プレミキサは、前記圧縮空気供給源と前記混合管入口との間の圧縮空気流路と、前記燃料供給源と前記混合管入口との間の燃料流路と、前記燃料/空気混合物の燃料/空気比を制御するためにそれぞれの流路に配置された空気弁及び燃料弁とを有し、前記混合弁は制御された燃料/空気比の混合物の出口速度を変化させることを特徴とする。
【0014】また好ましくは、前記混合弁は混合管出口部材と、混合管出口部材に隣接して配置され、前記出口部材とともに出口流域を形成する弁部材とを有し、前記出口流域及び前記出口速度を変化させるために、前記弁部材及び出口部材の一方は他方に対して前記混合管軸線に沿って可動であることを特徴とする。
【0015】さらに好ましくは、前記出口部材は前記混合管に固定されたノズル組立体であり、前記弁部材は混合管軸線の回りでノズル組立体を同軸的に包囲しスカート端部を有するスカート部であり、前記スカート端部及び前記ノズル組立体は円筒形環状出口流域を形成し、前記スカート端部と前記ノズル組立体との相対運動の間、前記流域及び前記混合物速度は前記スカート端部及び前記ノズル組立体の相対的軸線方向位置とともに変動することを特徴とする。
【0016】また前記出口部材は混合管の軸線方向端部であり、前記弁部材は弁板であり、前記混合管の軸線方向端部及び前記弁板は円筒形環状出口流域を形成し、前記弁板と前記混合管の軸線方向端部との相対運動の間、前記流域及び前記混合物速度は前記弁板及び前記混合管の軸線方向端部の軸線方向相対位置とともに変動することを特徴とする。
【0017】さらに好ましくは、装置は、前記混合管出口の上流の混合物の圧力を検知するセンサと、前記混合弁部材及び前記混合管出口部材の一方に作動的に連結したアクチュエータと、検出圧力に応じて前記混合管流れ出口流域及び前記混合物出口速度を変化させるために前記圧力センサ及び前記アクチュエータに作動的に接続されたコントローラとを具備することを特徴とする。
【0018】また本発明によれば、燃料供給源及び圧縮空気供給源に連通した入口と、軸線と、燃料/空気混合物を排出する出口とを具備する燃料/空気混合管を有するプレミキサ装置から排出される燃料/空気混合物の速度を制御する方法は、(1) 混合管出口部材を有する混合弁と、それとともに出口流域を形成する弁部材とを設け、(2) 前記弁部材及び前記混合管出口部材の一方を他方に対して動かすことにより前記出口流域を増減し、もって燃料/空気混合物の速度を下げるか上げることを特徴とする。
【0019】さらに本発明によれば、燃料供給源とともに作動可能なガスタービン用ガス発生器は、空気コンプレッサと、タービンと、前記空気コンプレッサ及び前記タービンを連結するシャフト組立体と、前記タービンに燃焼ガスを送給するように作動的に連結された燃焼器と、1つ以上のプレミキサとを具備するガスタービン用ガス発生器であって、前記プレミキサの各々は、(1) 燃料/空気混合物を生成するために燃料供給源から来る燃料及び前記空気コンプレッサから来る圧縮空気を入れる入口と、軸線と、前記燃焼器に前記燃料/空気混合物を送給するように形成された出口とを有する混合管と、(2) 前記燃焼器に送給する前記燃料/空気混合物の速度を変えるために、前記混合管出口と連動する混合弁とを有することを特徴とする。
【0020】さらに本発明によれば、ガスタービン用ガス発生器(流路に沿って圧縮空気を送給するコンプレッサと、燃料供給源に連結可能な燃料管と、燃料/空気混合物を送給するとともに前記圧縮空気流路及び前記燃料管と連通する入口と、燃焼器と連通する出口とを有する混合管とを有する)の燃焼器への燃料/空気混合物の流れを制御する方法は、(1) 前記混合管入口上流の前記圧縮空気流路及び前記燃料管内に位置するそれぞれの弁を使用して、所望の燃料/空気比を有する混合物を得るために前記混合管入口への前記圧縮空気及び前記燃料の流量を制御し、(2) 前記燃焼器内に配置された混合弁を使用して前記混合管出口内を流れる所望の燃料/空気比を有する燃料/空気混合物の速度を制御することを特徴とする。
【0021】本発明の利点は一部本明細書に記載されており、またその他の利点も本発明を理解すればかかる記載から明らかである。本発明の利点はまた図面及び添付の特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0022】
【実施例】添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。具体的には、本発明の実施例は図16〜図20に示す。図16〜図20は混合物の出口速度を制御するために可変形状を有するプレミキサを有するガスタービンエンジンを示す。また関連する前段ガスタービンエンジン及びプレミキサ燃焼器システムの説明を読むと、本発明をより良く理解し応用することができる。
【0023】まず図1Aを参照すると、参照番号10により一般的に示す本発明の特徴を有する前段燃焼器システムが示されている。図示のシステム10は、ラジアルガスタービンエンジンモジュール12とともに使用するものである。ガスタービンエンジンモジュール12は、軸線18の回りに回転できるシャフト16が内部に取り付けられた圧力ハウジング14を有する。シャフト16の一端にラジアルタービン20が取り付けられており、ラジアルタービン20は、シャフト16の他端に取り付けられた遠心コンプレッサ22を駆動する。図1Aに示す構造では、ガスタービンエンジンモジュール12の出力は、遠心コンプレッサ22に近接する機械的連結装置(24で一般的に示す)から取り出す。しかし、図1Aに示す形状と同様に、本発明の燃焼器システムは、当業者であれば直ちに理解するように、例えば「フリー出力タービン」(図5A参照)、「フリージェット」推進ユニット(図示せず)、その他のタービンエンジンシステムと組み合わせて、ガス発生器に使用することもできる。また本発明はラジアルガスタービンエンジン又はガス発生器モジュールに使用する場合に限られるものではなく、少くとも最も広い意味でアキシャルタービンエンジンモジュール、アキシャル−ラジアル混合型タービンエンジンモジュール及びガス発生器モジュールとともに使用することもできる。
【0024】さらに図1Aにおいて、ガスタービンエンジンモジュール12は、一般的に以下のように作動する。矢印26により示す方向に遠心コンプレッサ22に導入された空気は、遠心力により加速され、ディフューザ28に入って静圧を増大する。ディフューザ28から出た圧縮空気は、プレナムチャンバ30に集められ、次いでプレナム30から出た圧縮空気は、燃焼器システム10のプレミキサ60により、燃料供給源32から来る燃料と混合され(詳細については後述する)、燃焼して高温の排気ガスを生成する。高温の排気ガスは入口案内ベーン34を経てラジアルタービン20に流入し、そこで出力が得られる。タービン20から出る排気ガスは大気中に排出されるか、あるいは後段のエンジンモジュールに送給される。フリー出力タービン配列の場合、タービン20から出たガスは一層大きな出力を得るためにフリー出力タービンに送給される。
【0025】図1Aに示す燃焼器システムは、燃焼チャンバを形成する円筒形ハウジングを有し、ハウジングは軸線を有するとともに、チャンバの軸線方向一端に近接する少くとも1つの吸入ポートを有する。チャンバの軸線方向一端側に単段燃焼域があることが重要である。排気部はチャンバの軸線方向他端に位置し、チャンバの軸線方向他端に近接する燃焼チャンバ部分は希釈域を有する。ハウジングはさらに希釈域と連通する希釈ポートの形状の開口部手段を有する。
【0026】図1Aに示すように、燃焼器システム10は、ほぼトロイダル状の環状燃焼器ライナーハウジング40(単に「ハウジング」又は「ライナー」と呼ぶ)を有する。図1Aには環状ハウジングも図示されているが、「缶型」の円筒形ハウジングもまた使用可能である。ハウジング40は圧力容器14内にあり、その軸線42は実質的にガスタービンエンジンモジュールの軸線18と一致する。ハウジング40は、吸入ポート43を除いて軸線方向端部44で閉じられているが、軸線方向端部46では開放して環状排気ポート48(燃焼器出口)を形成している。排気ポート48はチャネル50及び入口案内ベーン34を介してラジアルタービン20と連通している。
【0027】さらに図1Aにおいて、ハウジング40により形成されたトロイダル状のチャンバ52は、異なる作用を有する2つのほぼ軸線方向のセクションを有する。軸線方向一端44に近接するセクション54は単段燃焼域を形成し、ハウジング端部46に近接するセクション56は希釈域を形成する。希釈域56に開口するハウジング40に、複数の開口部58a 、58b が設けられている。ハウジングの軸線42を基準として、希釈ポート58a はハウジング40の外周面に形成された一連の開口部であり、希釈ポート58b はハウジング40の内周面に形成された一連の開口部である。一般に希釈ポート58a 及び58b を有する開口部手段は、圧縮空気導管手段(以下にさらに詳細に記載する)から来る圧縮空気を燃焼チャンバ52の希釈域56に導入する。しかし希釈用開口部は、燃焼器ライナーの内外壁の両方に設ける必要はなく、例えば希釈用空気の全流量に適応した大きさの開口部58b を使用すれば、開口部58a を省略しても良い。
【0028】円筒形ハウジングの外側に配置された少なくとも1つの燃料/空気プレミキサは、圧縮空気流の一部を燃料と混合して燃料/空気混合物を生成し、その混合物を吸入ポートを通して燃焼域に送給する。燃料/空気プレミキサは、圧縮空気吸入手段、燃料吸入手段、及び吸入した圧縮空気の流れを平滑化するとともに吸入した圧縮空気を燃料と混合するためのチャンバ手段を有する。図1Aを参照して、燃焼器システム10はさらに参照番号60により一般的に示す単一の燃料/空気プレミキサを有する。プレミキサ60は、以下に詳細に記載する導管手段から圧縮空気を吸入するハウジング組立体62、及び燃料ライン66を通して燃料供給源32から燃料を吸入する単一燃料ノズル64を有する。図1Aに示す燃料ノズル64は、液体燃料とともに使用する場合に噴霧化及び気化の促進に特に有利な「エアブラスト」式燃料ノズルである。しかし気体燃料に「エアブラスト」式ノズルを使用すると、以下に記載するベンチュリ手段に供給する前に、燃料を空気と初期混合するという利点がある。従って、本発明と同様に、図1Aの燃焼器システムは液体燃料又はエアブラスト式燃料ノズルの使用に制限されず、気体燃料及び渦流型ノズルのような他種の燃料ノズルも使用することができる。
【0029】燃料/空気プレミキサ60はさらに、燃料/空気プレミキサハウジング組立体62の内に配置されたベンチュリ入口70、及び吸入ポート43に連結したベンチュリ出口72を有するベンチュリ68の形状の混合チャンバ手段を有する。ベンチュリ68は流れ軸線74を有し、燃料ノズル64は軸線74に実質的に沿ってベンチュリ入口70に燃料スプレーを送給するように位置する。ベンチュリチャンバ内で燃料と圧縮空気を激しく完全に混合し、かつ矢印76で概略的に示すように燃料/空気混合物をベンチュリの軸線74に沿って燃焼域54に導くように、ベンチュリ68の流路断面積及び寸法を選択する。燃料/空気混合物の最小速度(アイドリング時の速度)が燃料/空気混合物の炎伝播速度より大きくなるように、ベンチュリ出口72の流域を選定しなければならない。燃焼域54内での燃焼の安定性を向上させるために、参照番号78により概略的に示すような炎保持手段をベンチュリ出口72付近に設けてもよい。
【0030】図1Bに最もよく示すように、ベンチュリの軸線74がハウジングの軸線42に対して実質的に接線方向を向くように混合用ベンチュリ68が配置されているので、吸入した燃料/空気混合物は燃焼域54内で軸線42の回りに渦巻く。以下に一層詳細に記載する好ましいプレミキサ構造から分かるように、単一燃料ノズルより供給を受ける単一の燃料/空気プレミキサのみを使用することにより、燃焼チャンバ52に適切に燃料/空気混合物を供給することができる。図1A及び図1Bに示すように、特に燃焼チャンバ52の半径方向「厚さ」(軸線42から測定)がその外径に対して小さい場合に、複数の燃料/空気プレミキサを使用してもよい。
【0031】燃焼器システムは、ベンチュリの流れ軸線の交点に近い位置で円筒状ライナーハウジング上に配置された点火装置を有する。図1Bにおいて、点火装置79は流れ軸線74とライナーハウジング40との交点付近に位置し、燃焼域54内に僅かな距離だけ延びる。従って、理想的には点火装置79は燃焼を開始させるためにプレミキサ60から出る燃料/空気混合物と交差するように位置する。一旦燃焼が開始すると、燃焼域54内で渦巻く高温の燃焼ガスは燃料/空気混合物を自動点火させ、点火装置79(電気的)は通常停止する。
【0032】前段燃焼器システムにおいて、コンプレッサ出口と燃料/空気プレミキサとを連結するために圧縮空気導管手段が設けられており、圧縮空気流の一部をプレミキサの圧縮空気吸入手段に送給するとともに、圧縮空気流の実質的な残部を開口部手段に送給し、希釈用空気を希釈域に送給する。さらに図1Aにおいて、参照番号80により一般的に示す圧縮空気導管手段は、圧力ハウジング14とハウジング40との間に配置されたほぼ環状の流路82を有する。流路82は圧縮空気吸入プレナム30とリング状プレナム84との間に延在し、タービンの排気セクションに近接する圧力容器14の一部として形成されている。上記の通り、燃料/空気プレミキサハウジング組立体62は、プレナム84から圧縮空気を吸入し、ベンチュリ入口70に送給するように連結されている。図示したプレナム84は環状断面を有するが、他の形状及び位置も可能であり、本発明の範囲内である。
【0033】図1Aの概略図から明らかなように、流路82を流れる圧縮空気がハウジング40(特に燃焼域54を直接包囲するハウジングのうち最高の燃焼温度が予想される部分86)を冷却するように、流路82は構成されている。ハウジング40の部分86は対流冷却だけを行えばよく、境膜冷却の必要がない。すなわち、ハウジング40の部分86は、流路82内を流れる圧縮空気を燃焼域54中で燃焼する燃料/空気混合物から隔離するように機能する。この構造のために燃焼域54中で混合物の燃料/空気比を制御することができ、かつ所望の希薄燃料/空気比を有する「単段燃焼器」として作動することができる。このような作動によりNOx、未燃焼燃料及び燃焼副生物の排出量を低減することができる。以下に検討するように、燃焼器システムの特有の構造により、他の従来の燃焼器システムと比較するとNOxのレベルが非常に低くなる。
【0034】流路82は実質的に燃焼チャンバ52を包囲し、対流冷却するとともに希釈ポート58a 及び58b に圧縮空気を供給する。図1Aに示すように、流路82はまたタービン20に近接する圧力容器14の部分を冷却するために圧縮空気流を導くチャネル82aを有してもよい。タービンの入口案内ベーン34は、境膜冷却された入口案内ベーンでよく、また流路82又は82a から圧縮空気の供給を受けてもよい。また圧縮空気導管手段80は、特に液体燃料でエアブラスト式燃料ノズル64を使用する場合、圧縮空気吸入プレナム30とエアブラスト式燃料ノズル64とを連結する別の流路88を有することができる。
【0035】図1Aに関連した上記説明から明らかなように、圧縮空気導管手段80は、燃料/空気プレミキサ60に圧縮空気流の一部を導くとともに、圧縮空気流の実質的な残部を希釈ポート58a 及び58b に導く。燃料/空気プレミキサ及び希釈ポートのいずれにも導かれない圧縮空気流(すなわち、入口案内ベーン34を冷却するために使用する空気)は非常に少量で、いずれにしても燃焼域内の燃料/空気比を乱すことはなく、タービン20に入る前に排気ガスをさらに僅かに希釈するだけである。
【0036】さらにプレミキサに供給する圧縮空気の流量を定めるために、圧縮空気流路内に弁手段が配置されている。図1Aに示す用途のように、コンプレッサの速度(従って圧縮空気の体積流量)がほとんど燃料の流量に依存しない場合には、圧縮空気弁手段は特に重要である。本明細書で具体的に説明するように(図1Aを参照)、プレナム84からベンチュリ入口70に入る圧縮空気の流量を定めるために、燃料/空気プレミキサハウジング組立体62内に弁90が設けられている。弁90は連続的に調整可能であり、弁90の適当な構造は本発明の燃料/空気プレミキサの好ましい構造の記載に関連して、以下に一層詳細に検討する。弁の開度が変化すると、プレミキサによる圧力低下が変化し、希釈域への空気の流量が増加又は減少する。このように空気流の変化及び分割は燃焼器の外側で起こる。
【0037】図2は、別の形状の圧縮空気導管手段を有する燃焼器システム110 を示す。図1A及び図1Bの実施例と同じ又は類似の作用を有する構成部品には、「100 」から始まる以外同じ参照番号を付与する。図2において参照番号180 で一般的に示す圧縮空気導管手段において、圧縮空気捕集プレナム130 とハウジング140 を囲む環状流路182 との間に分配導管181 が設けられており、燃料/空気プレミキサハウジング組立体162 は流路182 の上流で分配導管181 に直接連結している。燃料/空気プレミキサハウジング組立体162 と分配導管181 との間の連結部に弁190が設けられており、空気流は燃料/空気プレミキサ160 に流入する第一の部分と、分岐導管部181aを経て流路182 に流れる残部とに分割される。図1Aの構造(プレミキサに流入する圧縮空気の実質的に全ての部分はまず燃焼チャンバ52を形成するライナーハウジング部分86の少くとも一部を冷却するために使用される)と比べて、燃料/空気プレミキサ160 に流入する圧縮空気のどの部分も、燃焼域152 を形成するハウジング140 の部分186 を冷却するために使われない。しかし図2の実施例により、希釈ポート158a及び158bに流入する圧縮空気流部分に対して、燃料/空気プレミキサに流入する圧縮空気部分を直接制御することができる。それでも図1Aに示す形状の方が、種々の構成部品、主に弁を燃料/空気プレミキサハウジングと直接一体化できる燃料/空気プレミキサ(以下詳細に説明する)の組み立てが容易であるという理由で、好ましいと言うことができる。
【0038】さらに前段燃焼器システムにおいて、燃料供給源をプレミキサ燃料吸入手段に連結させるために燃料導管手段が設けられている。燃料導管手段は、プレミキサ燃料吸入手段とともに、プレミキサに流入する全ての燃料用の流路を形成する。燃料導管手段中の燃料の流量を定めるために、燃料流路内に燃料弁手段が配置されている。再び図1Aを参照して、燃料ライン66は燃料供給源32を燃料ノズル64に連結する。燃料弁92は燃料ライン66のうち燃料ノズル64の直ぐ上流の位置に配置されている。燃料ノズル64は、上記の通り液体燃料とともに使用するのに特に好適な「エアブラスト」式燃料ノズルとして示している。
【0039】さらに図1A及び図1Bの燃焼器システムは、プレミキサに送給する圧縮空気部分及び燃料のそれぞれの流量を実質的に制御して、吸入ポートより燃焼域に所定の希薄燃料/空気比の混合物を送給するために、圧縮空気弁手段及び燃料弁手段の両方に作動的に連結している制御手段を有する。図1Aに概略的に示すように、機械式又は電気式(例えば、マイクロプロセッサ)のいずれでもよいコントローラ94は、圧縮空気弁90と連結し、直接ベンチュリ入口70に流入する圧縮空気の流量を実質的に制御する。「エアブラスト」式ノズルを使用する場合、燃料/空気プレミキサ60に流入する全圧縮空気の僅かな部分(典型的には5%以下)が導管88を通ることがあるが、圧縮空気流の残部(95%以上)を弁90で制御すれば全燃料/空気比を適当に制御することが期待できる。さらに以下の実施例に示す天然ガスのような気体燃料を使用する場合には、導管88を省略して、燃料/空気プレミキサに流入する圧縮空気流の全てを圧縮空気用流量弁で制御することができる。
【0040】また図1Aに示すように、コントローラ94は燃料弁92に接続して燃料ノズル64に流入する燃料の流量を測定する。当業者に明らかなように、コントローラ94で燃料/空気プレミキサ60に流入する燃料流及び圧縮空気流の両方を制御することにより、ガスタービンエンジンモジュールの全作動期間中に燃料/空気比を一定にし、もって可燃性混合物の流量を負荷の関数として変化させることができる。あるいは一連の所定の燃料/空気比が負荷の関数となるように、コントローラ94を構成することもできる。当業者であれば本明細書の記載及び公知の知識に基づき、特定の用途に適するコントローラを適宜採用することができる。
【0041】図1A及び図1Bにおいて、運転中には圧縮空気吸入手段30から来る圧縮空気は流路(包囲部)82を介してハウジング40の外面上に導かれ、ハウジング40(特に燃焼域54を囲む部分86)を冷却する。流路82内を流れる圧縮空気の一部はプレナム84に入り、次にコントローラ94に制御された圧縮空気弁90により制御されて、燃料/空気プレミキサハウジング組立体62とプレナム84との間の連結部を経て燃料/空気プレミキサ60に流入する。ベンチュリ68では、圧縮空気部分は、燃料ノズル64から出る燃料(ノズル64が「エアブラスト」式ノズルであるときは圧縮空気の少量の追加部分とともに)と混合され、ベンチュリの軸線74に沿って吸入ポート43を経て燃焼チャンバ52の燃焼域54に入る。
【0042】図1Bに示すようにハウジングの軸線42に対してベンチュリの軸線74は接線方向を向いているので、燃焼域54内に渦巻状の燃焼が起こる。入口案内ベーンにより空力学的アンローディングを行うために、ベンチュリの軸線74の方向を、タービンの回転方向に対して特定の角度(時計回り又は反時計回り)となるように選択する。図1A及び図1Bに示す形状(方向AAから見て燃焼域54内で時計回り方向に渦巻く燃焼を起こすように燃料/空気混合物を吸入する)では、タービン20の回転方向も時計回り方向である。燃焼域54内で燃料/空気混合物が燃焼して生成した高温の排気ガスは希釈域56に流入し、チャネル50を通って入口案内ベーン34を経てタービン20に入り、そこで膨張することにより仕事をするが、その前に希釈ポート58a 及び58b から来る希釈用空気により平均温度が低下する。
【0043】本発明の燃焼器システム10による燃焼の制御は、燃焼チャンバの外側の燃料/空気プレミキサ内で燃料と空気とを完全に混合することにより行うもので、液体燃料を使用する場合燃料を完全に気化させるとともに、燃焼チャンバに送給する混合物の燃料/空気比を制御し、上記の通りNOxレベル及び未燃焼燃料及び燃焼副生物のレベルを著しく低減することができる。さらに、タービンの上流で燃料を燃やすか、あるいは排気ガスを薄めるために圧縮空気流の実質的に全量を使用すると、従来の燃焼器の構造と比較して燃焼器のピーク温度が著しく低下し、もって燃焼器ライナーの寿命が伸びる。
【0044】上記の通り、図1A及び図1Bに示す構造の燃料/空気プレミキサ(及び本発明の好ましいプレミキサ)は、圧縮空気吸入手段と、空気流平滑化手段を有する圧縮空気吸入手段に作動的に連結した入口を有するベンチュリと、燃料スプレーを実質的にベンチュリの軸線に沿ってベンチュリ入口に送給するように位置する出口を有するノズルを具備する燃料吸入手段と、圧縮空気吸入手段と連動してベンチュリ入口に入る圧縮空気の流量を定める弁手段とを有する。図3Aを参照して、燃料/空気プレミキサ260 は、ハウジング組立体262 の形状の空気吸入手段を有する。図1A及び図1Bの実施例のものと同様の作用を有する構成部品は、200 台の同じ参照番号により示す。ハウジング組立体262 は、ハウジング300 と、ガスタービンエンジンモジュール212 の圧力容器214 にハウジング300 を取り付けるためのハウジング支持体302 とを有する。ハウジング支持体302 は中空で、ハウジング300 及びそこに含まれた構成部品を支持する他に、プレナム284 からハウジング300 に圧縮空気を導く作用を有する。図3Aに示す構造において、冷却シュラウド部材303 は燃焼チャンバライナーハウジング240 と圧力容器214 との間に位置し、燃焼域254 の境界を形成するハウジング240 の部分286 の少くとも近傍に流路282 を形成する。シュラウド部材303 はまた、圧力容器214 とともに、圧縮空気の一部を集めてハウジング支持体302 を経てハウジング300 に最終的に送給するためのプレナム284 を形成する。
【0045】さらに図3Aにおいて、燃料/空気プレミキサハウジング300 は、分割板308 によりそれぞれ上流及び下流のコンパートメント304 、306 に分割されている。分割板308 に開口部310 が設けられており、開口部310 内にバタフライ型弁板290が回転自在に取り付けられている。図3Aの実施例において、開口部310 内での弁板290 の方向は、選択的な流れの妨害度及びそれによる圧力の低下度を与えるように、制御ロッド312 (図3B参照)により制御される。図3B及び図3Cに示す弁板290 の方向では、分割板308 に対して垂直に向いた弁板290 (図3Cに示す角度キャリブレーション板314 のゼロ設定に対応する)により、流れの妨害が最小となる。制御ロッド312 の位置がインジケータ314 上の両方の位置9に対応するとき、開口部310 を流れる圧縮空気部分に最大の流れの妨害及び圧力低下が起こる。当業者に明らかなように、上流コンパートメント304 と下流コンパートメント306 との間における圧縮空気流の妨害度及びそれによる制御は、ゼロ位置と位置9との間で制御ロッド312 の角度を変えることにより行うことでき、もって燃料/空気プレミキサ260 のバランス点に圧縮空気の流量を制御することができる(詳細は後述する)。
【0046】分割板308 は、ベンチュリ268 の入口270 が取り付けられている追加の開口部316 を有する。分割板308 の平坦な上面とベンチュリ入口270 の内面とが滑らかに連結するように、ベンチュリ入口270 は構成され、分割板308 に取り付けられている。ベンチュリ268 は、上流ハウジングコンパートメント304 、ハウジング支持体302 、圧力容器214 及び燃焼器チャンバライナー303 を経て延在し、吸入ポート243 の位置でハウジング240 に連結している。図1Aに示す実施例に関して上記したように、ベンチュリ268 内の燃料/空気混合物の流れ方向にほぼ対応するベンチュリの軸線274 は、環状燃焼チャンバハウジング240 の軸線(図示せず)に対して実質的に接線方向に配向している。
【0047】さらに図3Aにおいて、燃料ノズル264 は下流コンパートメント306 に取り付けられており、燃料ノズル出口318 はベンチュリの軸線274 に沿ってベンチュリ入口270 に燃料スプレーを送給するように位置する。燃料ノズル264 はポート320及び渦流ベーン322 を使用する渦流スプレー型であり、出口318 より燃料スプレーを出す前に圧縮空気の一部を導入し、燃料ポート324 より入る燃料を渦巻かせる。また図3Aに示す流れ平滑化多孔部材326 は、下流コンパートメント306 内に位置し、燃料ノズル出口318 及びベンチュリ入口270 を囲み、ベンチュリ内の不均等な速度及び分離を防止する(さもなければベンチュリ内で炎保持が起こる)。多孔部材326 を具備すると僅かな圧力低下が起こるが、それにより下流コンパートメント306 から燃料ノズル264 を経てベンチュリ入口270 に入る圧縮空気流は、ベンチュリ入口270 のリップ部において分離を起こすことなく安定化することが分かった。
【0048】図4は、図3A〜図3Cに示す好ましい燃料/空気プレミキサの商業的な変更例(参照番号360 で一般的に示す)を示す。図1A及び図1Bの実施例に関して記載したものと同じ又は類似の性能を有する構成部品は、300 台で始まる同じ参照番号により示す。燃料/空気プレミキサ360 は、分割板408 の表面より僅かに上に延在する入口370 を有するベンチュリ368 を有する。また燃料ノズル出口418 は、ベンチュリ入口370 内に延在する。燃料ノズル364 の最適な性能は、ベンチュリ368 (また図3A〜図3Cに示す変更例ではノズル264 及びベンチュリ268 )と関連して用途ごとに異なることがあり、またベンチュリの軸線374 に沿ってベンチュリ入口370 の近傍に設ける燃料ノズル出口418 を最適な位置に調節することができることは、当業者であれば容易に分かる。図4の実施例の場合も、多孔スクリーン部材426 を使用すると流れが安定化する。図4に示す実施例は、一体的なベル型のハウジング400 を使用するもので、図3Aに示す構造に匹敵する燃料/空気プレミキサの構造の改良例である。
【0049】上記の通り、本発明の利点は、フリー出力タービン又はフリージェット推進ユニットとともに使用するガスタービン式ガス発生器モジュールのような用途に利用することができる。このガス発生器は、圧縮空気流量弁及びそれに関連する制御手段を必要としない。図5Aは本発明により構成された前段燃焼器システム(参照番号500 で一般的に示す)を概略的に示す。エンジン500 は、後述する燃焼器システム510 と、フリー出力タービンモジュール513 とを具備するガスタービン式ガス発生器モジュール512 を有する。フリータービンモジュール513 はフリータービン513aを有し、このフリータービン513aはアキシャルタービンとして図示されているが、用途次第ではラジアルタービンでもアキシャル−ラジアル混合型タービンでも良い。図1Aの実施例のエンジンシステム(出力はシャフト16に連結したギア手段24から取る)と対照的に、図5Aの実施例では出力をフリータービンシャフト513bと連動するギア手段を介してエンジンシステム500 から取る。ガス発生器モジュールの軸線518 と同軸的に示されているが、フリー出力タービン513 の回転軸線513cは、全システム500 の要求を満たすように傾斜していても良い。
【0050】以下の説明においては、図1Aの実施例と類似の構成部品は、例えば500 台で始まる同じ参照番号で表す。
【0051】具体的には、ガスタービン式ガス発生器モジュール512 は、機械的に独立したスプール、すなわちシャフト516 上で供回りするために圧力ハウジング514 内に設けられた遠心コンプレッサ522 及びラジアルタービン520 を有する。従って、ガス発生器512 とフリータービンモジュール513 とはガス流サイクル内で連結しているが、シャフト516 はフリータービンシャフト513bと独立に回転することができる。モジュール512 はまた燃焼器ライナーハウジング540 を有する燃焼器システム510 を有し、燃焼器ライナーハウジング540 は圧力ハウジング514 内に収容され、外部プレミキサ560 からベンチュリ軸574 に沿って入口ポート543 を経て燃料/空気予備混合物を吸入する。図1Aに関して既に説明したように、ベンチュリ軸574 は環状燃焼器ライナーハウジング540 の軸線542 に対して接線方向に配向しているので、効率的な渦巻き燃焼を起こすとともに、入口案内ベーン534を部分的にアンロードする(図5Bを参照)。
【0052】図5Bはまた点火装置579 の好ましい位置、すなわちベンチュリ軸574 との交点に近いライナーハウジング540 上の位置を示す。点火装置をプレミキサ内のような比較的低温の環境内に配置することにより、点火装置の寿命を伸ばすとともに、ライナーハウジング540 内へ貫通する部品の点数を低減できるが、環状チャンバ内で燃料/空気混合物が低速なために図5Bに示す配置により着火(light-off)を確実にする必要がある場合に有用である。
【0053】図5A及び図5Bに示す実施例において、ライナーハウジング540 及び圧力ハウジング514 はコンプレッサプレナム530 から来る圧縮空気流のための流路を形成する。またこの実施例のエンジンには、ライナーハウジング540 と圧力ハウジング514 の外周近接部分との間に配置されて両者から半径方向に離隔している環状冷却シュラウド583 が含まれている。図面から分かるように、冷却シュラウド583とライナーハウジング540 は、ライナー540 により形成された燃焼器チャンバを対流的に冷却するための流路582 の一部を形成する。一方冷却シュラウド583 と圧力ハウジング514 は、圧縮空気流のうち燃料と混合するためにプレミキサ560に導入すべき部分を捕集するための環状プレナム584 を形成する。図5Aの実施例では、図1Aの実施例と同様に、圧縮空気の一部は対流冷却の後コンプレッサ出口に連通する流路から取り出し、次いで燃料と混合するためにプレミキサに導入する。しかし図5Aの装置は、構造的に図1Aのリング状プレナム84よりはるかにコンパクトにすることができる。さらに冷却シュラウド583 は相対的に高温のライナーハウジング540 から圧力ハウジング514 の近接部分に到る放射熱をシールドするので、圧力ハウジングに比較的安価な材料を使用することができるとともに、その寿命を延ばすことができる。
【0054】流路582 内の圧縮空気流の残部は希釈孔558bを通る。図1Aの実施例ではポート58aに相当する希釈ポートがないが、希釈ポート558bは2つの離隔した環状ポート558b1 、558b2 を有する。分割器559 及びポート558b1 、558b2 の寸法の設定により、ポート558b2 を通った希釈用空気はまずタービンシュラウド557 を経て流路582aを流れる。当業者であれば、寸法分析を行って希釈用空気を適当に分配し、所望のタービンシュラウド冷却を達成することができる。前述の通り、境膜冷却がないために燃焼域554 内で燃料/空気比の制御をすることができることは、本発明の重要な利点である。
【0055】図5Aは「エアブラスト」式液体燃料ノズルを使用する場合を示すが、前述の理由によりコンプレッサ出口プレナム530 からプレミキサ560 まで延びる導管588は点線で示されている。図5Aでは貫通するコンプレッサプレナム出口530 は明瞭化のために軸線方向に傾斜して示されているが、全ダイナミックヘッド(dynamic head)を獲得するために導管588 への入口はコンプレッサ出口の接線方向かつ軸平面内にある。当業者であれば本明細書の記載から適当な入口形状を設計することができる。
【0056】エアブラスト式液体燃料ノズルを作動させるため(及び可能ならば入口案内ベーンの冷却のため)に必要な少量の圧縮空気とは別に、圧縮空気の全てを、燃料に混合するため又は希釈のために使用する前に、ライナーハウジング540 の少なくとも一部を対流的に冷却するのに使用する。この構造により圧縮空気の対流冷却能力が最適化される。図示していないが、本発明はまた図2の実施例(燃料と混合するのに使用する圧縮空気部分は最初に対流冷却のためには使用されない)に相当するガス発生器の態様も包含する。このようなシステムの簡単な構造は冷却能力の低下を補って余りあるので、用途によっては望ましいものである。
【0057】図5Aに示すように、空気はプレミキサ560 中で燃料と直接混合するために流路582 から環状プレナム584 に導入される。図5Aは圧縮空気弁590 を破線で示しているが、これは弁590 が任意的な部品であるからである。圧縮空気弁590 は作動中に燃料/空気比を「微調整」するのに使用することができるが、作動中固定した開度にプリセットしたり、又は以下の理由により完全に取り除いたりすることもできる。エンジンシステム510 では、コンプレッサ522 の速度、従って圧縮空気の流量は全作動範囲にわたって燃料の流量にほぼ比例し、燃料/空気比を所定のリーン値に自動的に制御することができる。従って、燃料弁592 を通って燃料供給源532 から燃料ノズル564 へ入る燃料の流量を制御するコントローラ594 の作用は、出力要求値に応答する従来のスロットルのコントローラと同じである。
【0058】プレミキサ560 はエンジンシステム510 の所定の作動期間中に必要な全燃料/空気混合物を燃焼域554 に送給するが、図5Bに示すシステム596 のような補助の燃料補給システムを使用して、スタートアップ及びアイドリングの条件では高い燃料比の混合物を送給しても良い。システム596 は燃料供給源532 (図5A参照)から供給を受ける従来の燃料スプレーノズル597 を有し、補助燃料の流量は弁598 を介してコントローラ594 により制御することができる。開示の構造では、スプレーノズル597 はベンチュリ出口572 に近接した位置でライナーハウジング540 内に半径方向に突出するように配置されている。しかしベンチュリ570 より入る燃料/空気混合物との混合を良好にするために、ノズル597 はベンチュリ570(図示せず)に対して対向する接線方向に位置させることができる。スプレーノズル597 の位置、構造及び方向を変えることが可能であるのは当然であり、本発明の範囲内である。
【0059】図6はエンジンシステム510 に使用することができる「弁無し」プレミキサ構造(一般的に参照番号660 で示す)を概略的に示す。プレミキサ660 はハウジング662 と、外周渦巻きベーン665 を有する形式の燃料ノズル663 と、燃焼器の軸線(図示せず)に対して接線方向を向いた軸線674 を有するベンチュリ668 とを有する。また図3Aの「弁有り」の実施例において対応する構成部品に関連して前述した理由により、流れ平滑化多孔部材667 はノズル664 及びベンチュリ668 の入口を包囲する。プレミキサ660 はまた、ベンチュリ668 の喉部を包囲してリード線671 を介して電源(図示せず)に接続されている電気抵抗式ヒータージャケット669 のような加熱手段を有する。スタートアップ及び液体燃料を使用している間、燃料の薄膜がベンチュリの内面に集積しようとする。ヒータージャケット669 はこの燃料の薄膜の気化を高め、プレミキサ中での燃料と空気との混合を増進する。作動中、プレナム684 からベンチュリ668 の外面を流れる圧縮空気部分の温度は、液体燃料の気化に十分な熱を与えるか、液体燃料の薄膜の形成を完全に防止するので、ヒータージャケット669 を連続的に作動させる必要がない。
【0060】図7は本発明の燃焼器を有利に利用することができるさらに別の実施例のエンジン構造(すなわち本明細書の一部をなす米国特許第5,081,832 号に記載されたようなガスタービンエンジンシステム)を概略的に示す。図7では、エンジンシステム700 は高圧スプール711 及び機構的に独立な低圧スプール709 を有する。低圧スプール709 は、低圧タービン703 によりシャフト702 を介して駆動される低圧コンプレッサ701 を含む。低圧コンプレッサ701 から流出する圧縮空気はディフューザ704 を流れ、さらに圧縮するために高圧コンプレッサ722 に流入する。高圧スプール711 の構成部品として、高圧コンプレッサ722 はシャフト716 を介して高圧タービン720 により駆動される。高圧タービン720 から排出されるガスはディフューザ705 内で拡散され、低圧タービン703 内で膨張する。米国特許第5,081,832 号に十分に説明されている理由により、ネットの出力は高圧スプール711 のシャフト716 に連結されたギア装置724 を介してエンジンシステム700から得られる。低圧スプール709 は主として高圧スプール711 に予備圧縮した空気を送給するのに使用されるが、エンジン支持システム(例えば潤滑部材)の駆動にも使用することができる。
【0061】図7から明らかなように、エンジンシステム700 は燃焼器システム710 を有し、高圧コンプレッサ722 から来る圧縮空気の一部で燃料を燃焼させることにより高温の燃焼ガスを高圧タービン720 に送給する。燃焼器システム710 は外部プレミキサ760 を使用し、外部プレミキサ760 は燃料ノズル764 (点線で示す接線方向の入口を有する導管788 を経てコンプレッサ722 から直接圧縮空気を吸入する「エアブラスト」式でよい)と、ライナーハウジング740 により形成された環状燃焼域754 に接線方向に燃料/空気予備混合物を送給するベンチュリ768 とを有する。冷却シュラウド783 とライナーハウジング740 は対流冷却流路782 の一部を形成し、冷却シュラウド783 と圧力ハウジング714 の円周方向近接部分は圧縮空気の一部をプレミキサ760 に送給するための環状プレナム784 を形成する。圧縮空気流の残部は、図5Aに示すものと類似の構造を用いて、追加の対流冷却及び最終的な希釈に使用される。
【0062】しかし図7に示すエンジンシステムはほぼ一定の高圧スプール軸速度で出力を得るためのものであり、図1Aの実施例と同様に、全圧縮空気流量は図5Aの実施例のガス発生器モジュール512 のように異なる燃料流量に対して自動的に調節されることはない。その結果、燃焼器システム710 は特にプレミキサ760 と統合された圧縮空気弁790 を有し、コントローラ794 の制御下で燃料弁792 は制御されて所定のリーン燃料/空気比を達成する。図示していないが、図7の実施例は他の実施例の特徴(ライナーに取り付けられた点火装置、補助燃料スプレーシステム、段階的希釈ポート等)を含んでもよい。
【0063】図8は本発明の特徴を利用するのが有利なエンジンのさらに別の例を概略的に示す。図8において、燃焼器システムは一般に参照番号810 により示す。(幾つかの他の図と同様に、燃焼器システム810 の上部が破断されており、システムの上半分の断面を示す。)システム810 はラジアルガスタービンエンジンモジュール812 とともに使用する。ガスタービンエンジンモジュール812 は圧力ハウジング814 を具備し、圧力ハウジング814 の中に軸線818 の回りを回転し得るシャフト組立体816 が取り付けられている。シャフト組立体816 の一端には遠心コンプレッサ822 を駆動するラジアルタービン820 が取り付けられており、遠心コンプレッサ822 はシャフト組立体816 の他端に取り付けられている。図8に示す構造では、ガスタービンエンジンモジュール812 の出力は遠心コンプレッサ822 に近接する機械的連結装置(一般に824 で示す)より取り出される。しかし、本発明の燃焼器システムは例えば「フリー出力タービン」、「フリージェット」推進ユニット、その他当業者等が直ちに分かるタービンエンジンシステム内のガス発生器中で使用することができる。また本発明はラジアルガスタービンエンジン又はガス発生器モジュール中で使用するのに限定されないが、少なくとも最も広い意味では、ガス発生器モジュールと同様にアキシャル又はアキシャル−ラジアル混合型タービンエンジンとともに使用することもできる。
【0064】さらに図8において、ガスタービンエンジンモジュール812 は一般に以下のように作動する。矢印826 で示す方向に空気が遠心コンプレッサ822 に入り、遠心力により加速され、ディフューザ828 に入って静圧を増大させる。ディフューザ828 を出た圧縮空気はプレナム830 に捕集される。その後プレナム830 から来た圧縮空気の一部は、燃焼器システム810 のプレミキサ組立体860 により、燃料供給源832 から来る燃料と混合され、詳細に後述するように高温排気ガスを生成し、排気ガスは入口案内ベーン834 を経てラジアルタービン820 に流入し、そこで出力が取り出される。タービン820 から来る排気ガスは大気中に排出されるか、続くエンジンモジュールに送給される。例えば、フリー出力タービン装置の場合には、タービン820 から出たガスはさらに出力を取り出すためにフリー出力タービンに送給される。
【0065】燃焼器システムは燃焼チャンバを形成する円筒形燃焼器ライナーを有し、ライナーは軸線及び1つ以上の入口(チャンバの軸線方向一端に近接)を有する。チャンバのうち軸線方向一端に近接する部分は単段式燃焼域を有する。さらに図8において、燃焼器システム810 は一般にトロイダル形状の環状燃焼器ライナー840 を有する。ハウジング840 は圧力容器814 内に収容されており、ガスタービンエンジンモジュールの軸線818 とほぼ一致する軸線842 を有する。ライナー840は入口843 を除いて軸線方向端部844 で閉じているが、軸線方向端部846 では開放されており、環状燃焼器出口848 を形成する。複数のプレミキサを使用する場合、追加のプレミキサを収容するために、ライナーに追加の入口を設けても良い。燃焼器の出口848 は入口案内ベーン834 を経るチャネル850 を通って、ラジアルタービン820 と連通している。
【0066】続けて図8において、ライナー840 により形成されたトロイダル状チャンバ852 は異なる作用を有する2つのほぼ軸線方向のセクションを有する。軸線方向一端844 に近接する領域854 は単段燃焼域(例えば燃焼体積)を形成し、ライナー端部846 に近接する領域856 は希釈域を形成する。複数のポート858 はライナー840 の外周に形成され希釈域856 に開口する。希釈ポート858 は圧縮空気導管(以下にさらに詳細に記載する)から来る圧縮空気を燃焼チャンバ852 の希釈域856 に導入する。またプレミキサから来る圧縮空気を希釈域に再び向けることにより、一連の開口部としてライナー840 の内周に形成された希釈ポートの第二の組(図示せず)を通して、圧縮空気を希釈域に送給しても良い。
【0067】さらに、円筒形ライナーに対して配置された1つ以上の燃料/空気プレミキサ組立体の各々により、圧縮空気流の一部を燃料と混合して燃料/空気混合物を生成し、混合物を各ライナー入口を経て燃焼域に送給する。燃料/空気プレミキサ組立体は圧縮空気を吸入する空気入口、燃料を吸入する燃料入口、及び吸入した圧縮空気の流れを平滑化するとともに吸入した圧縮空気及び燃料を混合するための混合管とを有する。燃焼中使用したほとんど全ての空気は1つ以上の燃料/空気プレミキサ組立体を経て燃焼域に送給される。燃焼域はプレミキサ組立体を経る以外圧縮空気を吸入しないように封止されている。
【0068】図8及び図8Aにおいて、燃焼器システム810 はさらに参照番号860 により一般的に示す単一の燃料/空気プレミキサ組立体を有する。プレミキサ組立体860 は、導管(後述する)から空気入口861 を経て圧縮空気を吸入するハウジング組立体862 、及び燃料ライン866 を介した燃料供給源832 から燃料入口865 を経て燃料を吸入する燃料ノズル864 を有する。図8に示す燃料ノズル864 は、燃料を圧縮空気の渦流と混合する「エアブラスト」式燃料ノズルであり、液体燃料とともに使用する場合に噴霧化及び気化の促進に特に有利である。しかし気体燃料に「エアブラスト」式ノズルを使用すると、ベンチュリ部材に供給する前に燃料を空気と初期混合するという利点がある。従って、本発明の燃焼器システムは液体燃料又はエアブラスト燃料ノズルの使用に制限されず、気体燃料及び渦流型ノズルのような他種の燃料ノズルも使用することができる。図8Aに示すように、燃焼器システム810 の始動作動中に使用するために、補助燃料ノズル867 を設けても良い。
【0069】ベンチュリのような混合管は燃焼器ライナーの軸線に関して実質的に半径方向に配向した流れ軸線と、混合管の軸線方向一端に近接した入口と、混合管の軸線方向他端に位置するノズル組立体とを有する。混合管入口はプレミキサの空気入口及び燃料入口と連通している。混合管はライナー入口に接続しており、ノズル組立体は流れ軸線に沿って燃焼チャンバ内に延びており、燃料/空気混合物を燃焼域内に送給する。
【0070】さらに図8において、プレミキサ組立体860 はさらに、燃料/空気プレミキサハウジング組立体862 内に配置され、入口843 でライナー840 に接続した混合管入口870 を有するベンチュリ型混合管868 の形状の混合用チャンバを有する。さらに混合管868 は燃料/空気混合物を燃焼チャンバ(燃焼域854 内に延びる混合管部分に接続している)に送給するためのノズル組立体872 を有する。混合管868 は流れ軸線874 を有し、燃料ノズル864 は燃料を実質的に軸線874 に沿って混合管入口870 内に噴霧するように位置する。混合管内で燃料を気化して圧縮空気と混合し、得られた混合物の流れを混合管軸線874 に沿ってノズル組立体872 に送給するのに十分な滞留時間を得るように、混合管868 の流れ断面積及び寸法を選択する。好ましくは、混合管内の粒状物の最短滞留時間は、高出力作動における高流速条件の場合、5〜10ミリ秒程度であるべきである。燃焼用空気が高温になるようなエンジン形状のために、このような短滞留時間により混合管内で燃料/空気混合物の予備着火を防止することができる。図8に示す好ましい混合管はベンチュリ型混合管868 であるが、当業者であれば例えば円錐状又は円筒形状の混合管のような他の幾何学的構造でも可能であることが分かる。
【0071】さらに図8に示すように、圧縮空気導管は、ライナー840 と第二の外周環状ライナー841 との間に配置されたほぼ環状の冷却流路882 を有する。流路882 は圧縮空気プレナム830 と希釈ポート858 との間に延びる。燃料/空気プレミキサハウジング組立体862 は、ライナー841 中のオリフィス885 から圧縮空気を受けてプレナム884 及び弁890 (後述する)を通して空気を送給するように、混合管入口870 に連通している。
【0072】図8に概略的に示すところから明らかなように、流路882 中を流れる圧縮空気によりライナー840 、特に燃焼域854 を直に包囲するライナー部分886 を冷却するように、流路882 は構成されている。ライナー840 の部分886 は境膜冷却のない対流冷却のみを行うように構成されている。すなわち、ライナー840 の部分886 において、ライナーにより流路882 内を流れる圧縮空気は燃焼域854 内で燃焼される燃料/空気混合物から遮断される。流路882 は燃焼チャンバ852 を包囲し、対流冷却を行うとともに、圧縮空気を希釈ポート858 に送給する。この構成により、燃焼域854 内で混合物の燃料/空気比を制御し、所望の希薄燃料/空気比で「単段式燃焼器」としての作動が可能となる。このような作動により、NOx、未燃焼燃料及び燃料副生物の排出量を低下させることができる。
【0073】さらに図8Aに示すように、プレナム884 から混合管入口870 への圧縮空気の流速を決定するために、燃料/空気プレミキサのハウジング組立体862 内に弁890が位置する。弁890 は連続的に調節自在であり、バタフライ型として図示されているが、弁890 の構造は適宜変更し得る。弁の開度が変化すると、プレミキサによる圧力低下も変化し、空気の流量が減少又は増大する。概略的に示すコントローラ894 (例えばマイクロプロセッサー等)は弁890 と接続しており、混合管入口870 に直接流入する圧縮空気の流速を実質的に制御する。コントローラ894 はまた燃料弁に接続されており、燃料ノズル864 への燃料の流量を計測する。当業者に明らかなように、コントローラ894 はプレミキサ組立体860 への燃料流及び圧縮空気流の両方を制御するように作動し、もってガスタービンエンジンモジュールの全作動範囲にわたって、所定の燃料/空気比(例えば大気条件、作動条件及び燃料の種類により予め選定される)を達成することができる。コントローラ894 は無段階に又は段階的に燃料/空気比を変化させることができる。当業者であれば、本明細書の開示及び当業界の一般的知識に基づいて特定の用途に適するコントローラを適宜採用することができるであろう。
【0074】図9〜図11を参照して、ノズル組立体872 は混合管の流れ軸線に沿って燃焼チャンバ内に延びており、燃料/空気混合物を燃焼域内に送給する1つ以上のポートを有する。ノズル組立体はさらに各ノズル組立体ポート用の少なくとも1つのチャネルを有し、各ノズル組立体ポート内で各チャネルは混合管の流れ軸線に対して傾斜しており、燃焼域内に燃料/空気混合物を送給するためのノズル組立体ポートで終わっている。
【0075】具体的には、ノズル組立体872 は燃焼チャンバ852 内に位置し、端部キャップ903 の幾何学的形状及びノズル組立体872 の内側壁905 により形成されたチャネル901 を有する。側壁905 は混合管868 用の延長部として形成することができ、異なる幾何学的形状としても良い。ノズル組立体872 はまた端部キャップ903 及び側壁905 により形成されたポート907 を有する。ポート907 はチャネル901 と連通されており、燃焼域854 内に燃料/空気混合物を送給する。端部キャップ903 を側壁905 に接合するために、フィン又はリブ909 が追加的に設けられている。
【0076】ノズル組立体(及び特にチャネル901 )のベーベル面又は傾斜表面のために、図11で矢印により示されるように、燃料/空気混合物の流れは流れ軸線874 から離れる。すなわち、燃料/空気混合物の流れは、種々の幾何学的配向の面を利用することにより所望の方向に送給することができる。幾つかのチャネル及びノズル組立体ポートを図示したが、単一のチャネル及びそれに関連するポートのみを利用することにより本発明の目的を達成することができることが分かる。しかし、ライナー軸線に関して対向する角度方向に燃料/空気混合物を送給するための少なくとも2つのポートは、全燃焼域を利用する点で特に有利である。
【0077】さらに、ノズル組立体(及び特にチャネル901 )の構成部材は、燃焼器ライナー壁に衝突させずに燃料/空気混合物を燃焼域内の種々の方向に送給するように、構成することができる。例えばノズル組立体872 のチャネル901 は、燃料/空気混合物が燃焼域の実質的に半径方向又は半径/軸線方向(混合管の流れ軸線から離れる方向)に流入するように、構成することができる。さらに、流れはライナー軸線に対して複数の方向(例えば図9に矢印で示すように燃焼チャンバライナーの軸線に対して実質的に接線方向で、少なくとも2つのほぼ対向する方向)に送給することができる。さらに、図10及び図11に示すように流れを混合管軸線に関して2つ以上の方向に送給するように、チャネル901 を構成することもできる。
【0078】さらに上記幾何学的形状のノズル組立体872 により、端部キャップ903 の付近で燃料/空気混合物を急激に膨張・再循環させることにより、炎保持効果が有利に得られることが分かる。すなわち、例えば端部キャップ903 の形状により、燃料/空気混合物を循環させてポート907 に近接するノズル組立体872 の外側で燃焼させるための領域911 が得られる。ポート907 の付近の炎を安定化し、もって炎先端を安定に維持して種々の作動条件中に燃焼を安定させるために、炎保持は有利である。
【0079】燃料/空気混合物を加速し、燃焼チャンバ852 に送給される混合物の速度を混合管868 中の速度に対して高くするために、ポート907 の全断面積を混合管868(一般に参照番号913 で示す)の断面積の約70〜90%とするのが好ましい。この特徴の重要性は、燃料/空気混合物の流速が燃焼域854 内の炎の速度に対して低いと、チャンバ852 から来る炎により混合管868 内で燃料が着火する恐れがあることから分かる。燃料/空気混合物の流速を増大させるような大きさのポート907 を利用することにより、燃焼チャンバ852 から来る炎が混合管内に「フラッシュバック」する恐れが小さくなる。さらに流速を増大することにより、チャンバ901 に沿ってポート907 にある境界層が減少し、もって燃焼チャンバ852 から来るの炎がノズル組立体872 の表面に沿って這い、混合管868 内にフラッシュバックする低速領域が除去されると考えられる。また圧縮空気の変化が混合管868 内で起こる場合に特に上記幾何学的形状が有用であり、そうでなければ燃焼チャンバ852 内に炎先端の変動又は脈動が起こると考えられる。ポート907 における圧力が増大すると、プレミキサ中の圧縮空気の速度の変化が低減し、脈動も減少する。これらの利点は、燃焼器システム及び個々の構成部材の構造健全性を維持するのに有用であり、全ガスタービンエンジン自身の健全性及び性能に有利である。
【0080】図9Aは図8及び図9に示す構造の変形例を示し、主な相違は、プレミキサ860'がバタフライ型空気弁890 及び非対称ノズル組立体872'の代わりに円筒形空気弁890'を有する点である。空気弁890'は回転自在の円筒形内側セクション890a' を有し、円筒形内側セクション890a' は弁出口の開口部890c' の閉塞度を徐々に増大又は減少させ、もってシリンダー/スリーブ890a' が軸線890b' の回りを回転する時に弁890'を通過する空気流を増減する。当業者であれば、他の円筒形弁構造も使用可能であるとこが分かる。
【0081】図9Aはまたライナー840 の軸線方向後壁に衝突する燃料/空気混合物の量を最小化するような構造とした非対称ノズルポート907a' 及び970b' を有するノズル組立体872'を示す。すなわち、ノズルの端部キャップ872a' の流れ方向ずけ面901a' 及び901b' の形状により、燃料/空気混合物は主として燃焼チャンバの軸線842 に対する接線方向で燃焼域854 に入り、燃料/空気混合物のいくらかは他の領域(図9Aにおけるベンチュリ軸線874 の左右)に入る。このようなノズルポートの非対称な配置により、燃料/空気混合物のライナー壁への衝突(炭素の堆積、不均一な熱伝達及び熱応力による歪みの増大を引き起こす恐れがある)を最少にしながら、燃焼体積をより効果的に利用することが可能になる。
【0082】図9Bは図9Aに示す構造の変形例であり、円筒形空気弁890"はプレミキサハウジング862 のうちベンチュリ混合管868 を支持する部分から大きく離隔している。空気弁890"をプレミキサハウジングから大きく離隔させることにより、空気弁890"から出る圧縮空気の流れの不可避的な非対称性を低減するのに役立つのみならず、圧縮空気流をベンチュリ混合管868 の入口に続くプレミキサハウジング内により均一に分配するのが可能になる。これにより、空気弁からベンチュリ入口までの空気流路に沿った圧力低下が最低になり、低排ガス量レベルを維持したままエンジンの最大出力レベルを一層高くすることができる。
【0083】当業者に公知の設置方法により、出口ノズル組立体を混合管に接続することができる。例えば図10及び図11に示すように、ノズル組立体872 にフランジ部915及びアタッチメント部917 を設け、係合するフランジ構造を有する混合管にそのノズル組立体を接続しても良い。また混合管によりノズル組立体を構造物全体に組込むこともできる。
【0084】さらに図8及び図9を参照すると、混合管はライナーに接続しており、混合管の流れ軸線はほぼライナー軸線と交わるように配向している。しかし、出口ノズルのチャネルの少なくとも幾つかは、燃料/空気混合物をライナー軸線に対して実質的に接線方向で燃焼域内に送給するように形成されている。燃焼器の入口開口部は長くないので、混合管のこの半径方向配向により、混合管と燃焼器ライナーとの摺接が正確になる。このため漏れが少なくなり、作動中横方向の動き及び熱歪みが少なくなる。
【0085】具体的には、燃料/空気混合物がライナー壁840aとライナー壁840bとのほぼ間の方向に流れるように、ノズル組立体872 を配向させることにより、燃焼域854内に制御された渦流及び燃焼を生じさせる。混合管868 はライナー840 に半径方向に取り付けられているので、混合管の流れ軸線874 はライナー軸線842 とほぼ交差する。燃料/空気混合物の分流がライナー壁840a、840bにほとんど衝突せずにノズル組立体872 により燃焼チャンバ内に送給される限り、配置は正確である必要はない。ライナー壁へのある程度の衝突は予想されるが、所定の表面に衝突する燃料/空気混合物の量を最少にして燃焼過程の間そのような表面に堆積する炭素量を低減するのが好ましい。炭素の堆積があるライナー領域は断熱され、燃焼チャンバの熱疲労及び局所的加熱の問題を引き起こす。
【0086】図8〜11において、作動中プレナム830 から来る圧縮空気はライナー840 (特に燃焼域854 を包囲する部分)を冷却するためにライナー840 の外面上の流路882 に沿って流れる。流路882 内を流れる圧縮空気の一部は、オリフィス885 を経てプレナム884 に入り、次いで燃料/空気プレミキサハウジング組立体862 及びプレナム884 (コントローラ894 を介して圧縮空気弁890 より制御されている)の間の接点を経て燃料/空気プレミキサ組立体860 に流入する。圧縮空気のこの部分は、漏れ及びエアブラスト型燃料ノズルの駆動用以外ほぼ全て、燃焼に使用される。混合管868 において、圧縮空気部分は燃料ノズル864 から来る燃料と混合され、またノズル864 が「エアブラスト型ノズル」の場合には少量の追加的な圧縮空気部分と混合され、次いで混合管軸線874 に沿ってノズル組立体872 に送給されて、そこで燃料/空気混合物はチャネル901 に沿った流路に分割され、加速されてポート907 を流出し、燃焼チャンバ852 の燃焼域854 に流入する。ノズル組立体ポート907 の配向及び大きさにより、燃焼体積内への燃料/空気混合物の流入及び方向を制御することができる。
【0087】燃焼域854 内での燃料/空気混合物の燃焼後、高温排気ガスは希釈域856 に入り、希釈ポート858 から来る希釈用空気により排気ガスの平均温度が低下する。次いで排気ガスはベーン834 を通ってチャネル850 よりタービン820 に排気され、膨張して仕事する。
【0088】燃料/空気プレミキサ中の燃焼チャンバの外側で燃料と空気とを完全に混合することにより(液体燃料を使用する場合には燃料の完全に気化させることを含む)、本発明の特徴を有する燃焼システム810 により燃焼を制御するとともに、燃焼チャンバに送給された混合物中の燃料/空気比の制御することにより、上記の通り、エンジンモジュール812 から出るNOx、未燃焼燃料及び燃料副生物のレベルを著しく低下させることができる。さらに燃料を燃焼させたりタービンの上流で排気ガスを希釈するために圧縮空気流のほとんど全量を有効に利用すると、効率が向上するだけでなく、燃焼器のピーク温度が相当に低下し、もって従来の構造と比較して燃焼器ライナーの寿命が延びる。
【0089】記載したシステムにより、種々の幾何学的流れ装置が燃焼器の高温領域から離隔されるとともに、入口温度が高いガスタービンの用途に対して全ての出力レベルにおいて汚染物の排出量が低下することが期待される。
【0090】また図12は本発明のもう一つの前段構造を示す。特にノズル組立体972 は単一チャネル1001を有し、前記チャネル1001はその下方傾斜面により燃料/空気混合物の流れを燃焼チャンバのほぼ接線方向に送給する。ノズル組立体972 はさらに、燃焼チャンバ952 内で燃料/空気混合物を分配するためにチャネル1001に連通する単一ポート1007を有する。燃焼チャンバ952 に送給される燃料/空気混合物を加速するために、ポート1007の全断面積を混合管968 (一般に参照番号913 で示す)の断面積の約70〜90%とするのが好ましい。
【0091】上記記載は燃焼チャンバ内に延びるノズル組立体を有する半径方向に取り付けられた混合管に関するが、本発明及びその利点は他の混合管の位置及び構造に対しても適用可能である。例えば、混合管の流れ軸線がライナー軸線に対して僅かに接線方向に配向するように、混合管をライナーに接続しても良い。そのようなものとして、例えば図1Bに示すような構造(ベンチュリ軸線74がライナー軸線42に対して実質的に接線方向である)と比較して、ライナー入口における幾何学的形状を簡単にしたまま、燃料/空気混合物流が燃焼域内に接線方向に流入するとともに、流れがライナーに衝突するのが最少になるように、混合管の出口ノズルその他の構造物を配向することができる。
【0092】さらに本発明は、図13に示すような缶型燃焼器構造により利用することができる。図13において、燃焼器システム1100は燃焼チャンバライナー1114により形成された燃焼域1113を有する燃焼チャンバ1112を具備する。ライナー1114の周囲に離隔して配置されているのは、部分的に冷却シュラウドとして作用する圧力容器1116である。プレミキサ組立体1126は空気弁1128、ベンチュリ型混合管1130(その一部はライナー1114の外部に配置されている)、及びチャンバ1112の燃焼域1113内に燃料/空気混合物を送給するために配置されたノズル組立体部分1132を有する。プレミキサハウジング1139に取り付けられた燃料ノズル組立体1138は燃料噴霧を混合管の入口領域1131に送給し、混合管1130内で燃料噴霧は弁1128により部分的に制御された量の圧縮空気(コンプレッサ1102から供給される)と混合される。図13に示すように、弁1128は回転自在のスリーブ1128a を具備する円筒型三方弁であるが、他の弁でも良い。弁1128は空気をベンチュリ混合管1130に送給するか、バイパス管1142及び上記のマニホルド1144を経てライナー1114内の第二の希釈ポート1140に送給することができる。
【0093】図13A は図13の一部を拡大した図であり、回転自在のスリーブ1128a を有する空気弁1128を示す。スリーブ1128a は弁の内周の約1/3だけシールとして作用することができる環状セグメントである。スリーブ1128a は、バイパス管1142への入口1142a を完全に閉塞する位置(図13A に実線で示す)からプレミキサハウジング1139を経てベンチュリ混合管1130への空気流を阻止する位置(図13A に点線で示す)まで、アクチュエータ(図示せず)により軸線の回りを回転することができ、第二希釈ポート(図示せず)へのバイパス流を可能とする。
【0094】複数のプレミキサを必要とするエンジンの場合、例えば図14A 〜図14D (後述する)に示す実施例のように、各缶型燃焼器(図13A に示す)又は各対の燃焼器に空気弁を設け、次いで共通のアクチュエータ(可変ステータブレードがアキシャルコンプレッサ上を動くのと同様に、全ての弁を同時に作動する)に接続することができる。従って、後述するように、当業者であれば本発明をこのようなエンジンに容易に適用できる。
【0095】さらに図13A において、第一希釈ポート1160は弁1128のマニホルド1128b の上流の位置で圧縮空気の一部をコンプレッサ1102から吸入する。当業者に明らかなように、希釈部分は各流路の圧力低下及び希釈ポート1160の数及び大きさに依存する。燃焼域1113を形成するライナー1114の部分は、燃料/空気比の制御を維持し低排気ガス量を維持するためにチャンバ入口1113a に配置された混合管1130、及びギャップ1130a 以外で、空気を吸入するのを阻止するように意図的に封止されている。混合管1130と圧力容器1116との間にギャップ1130a が設けられており、アイドリング中に十分な燃焼用空気を流通させる。この配置により、もはやアイドリング時に必要な低流量の混合物を流す必要がないため、空気弁の構造が簡単になる。
【0096】ノズル組立体1132は混合管1130の一部であり、缶型燃焼器ライナー1114の中心において燃焼チャンバ1112内に延びている。さらに図13B に示すように、ノズル組立体1132は4つのチャネル(チャンバ1112内の燃料/空気混合物をポート1133に向け、もって利用可能な燃焼体積を最適化する)を形成する表面渦部材1135aを有する端板1135を有する。4つのポート1133の全ては混合管軸線1130a の回りに対称に配置されているが、それより少ないか多いポートを非対称に配置するのも可能である。ポート1133よりチャネル1112に入る燃料/空気混合物の速度を増大するために、ノズル組立体1132のポート1133における全面積は混合管1130の最大断面積の約70〜90%とすべきである。上記構造でも、図8の実施例のノズル組立体872 の利点が得られる。
【0097】低出力作動中に高速のバイパス空気流(ライナー1114及び圧力容器1116により形成された冷却チャネルを通る)が必要な用途に非常に有用な三方弁1128について示したが、本明細書の他の箇所に記載した二方空気弁とともに缶型燃焼器システム1100を使用することもできる。また燃焼器システム1100は、アキシャルコンプレッサセクション1102及びアキシャルタービンセクション1104を有するアキシャル型エンジン(エンジン軸は図13に1106で概略的に示す)に使用することもできる。缶型燃焼チャンバを使用する燃焼器システム1100は、ラジアル型及びアキシャル−ラジアル混合型コンプレッサ及びタービンを使用するエンジン構造体に使用することができる。
【0098】また1つ以上の燃焼器システムを軸線1106の回りに円周状に配置し、タービン入口プレナム1108内に捕集・分配された各高温ガスによりエンジンの低排気ガス作動を行うことができる。
【0099】図14A 〜図14D は本発明を利用するのが有利な燃焼装置を有するガスタービンエンジンの構造を示す。具体的には、図14A はエンジン軸線1218の回りを回転するように作動的に接続されているコンプレッサセクション1214及びタービンセクション1216を有するガスタービンエンジン1210の断面を示す。エンジン1210は、ライナー1222により形成され、燃焼域1224及び希釈域1226を有する環状燃焼チャンバ1220を具備する。冷却シュラウド1228はライナー1222を包囲し、特に燃焼域1224の付近においてライナー1222の対流冷却を行うための流路を提供する。既述の他の実施例と同様に、燃焼域1224はシュラウド1228とライナー1220との間の流路1262及び1268(図14D 参照)を流れる冷却空気から封止されている。従って、燃焼域1224はプレミキサ組立体1230より燃焼域1224に送給された燃料/空気混合物のほとんど一部としてのみ燃焼用空気を吸入する(以下詳述する)。従って、燃焼域1224は「単段式」燃焼域を構成すると言うことができる。
【0100】さらに図14A において、プレミキサ組立体1230は一対のプレミキサ1232(図14A に1つのみ示す)を有し、各プレミキサ1232は燃料ノズル1236から燃料を吸入するとともにベンチュリ入口1240を経てプレミキサハウジング1238から空気を吸入するように配置されたベンチュリ型混合管1234を有する。各ベンチュリ型混合管1234は、ベンチュリ軸線1242に沿ってノズル組立体1244を経て燃焼域1224に燃料/空気混合物を送給するように構成されている。ノズル組立体1244は延長部材1244a 及び端部キャップ1244b からなり、端部キャップ1244b はベンチュリ軸線1242に対して斜めに燃焼域1244内に燃料/空気混合物を流入させるために、チャネル及びポート1246a 、1246b を形成する表面形状を有する。例えば図10及び図11を参照。図14A に示されていないが、ポート1246はまた燃料/空気混合物流を軸線1242に関して反対方向に向ける。図14A から明らかなように、ベンチュリ混合管1234を包囲し燃料ノズル1236を取り付けるプレミキサハウジング1238自身は、エンジンの圧力容器1250の分離自在な端部1250a に取り付けられている。
【0101】図14B はエンジン1210の端部の概略斜視図であり、エンジン1210の有利な構造を理解するのに役立つ。図14B に示すように、プレミキサ1230の対は軸線1218に関してほぼ正反対に対向する位置において、分離自在な圧力容器の端部1250a に取り付けられている。プレミキサ組立体1230はまた圧力容器の端部1250a に取り付けられた単段式円筒形空気弁1252を有する。マニホルド1254及び一対の分配導管1256を通る空気流路に沿って両プレミキサ1232に供給される燃焼用圧縮空気の流量を制御するために、空気弁1252はアクチュエータ1253により駆動される。分配導管1256は燃焼装置及びエンジンの構成部材のバランスによる空間的制限に応じて種々の形状とすることができる。しかし、圧力低下が最小になるとともに流れの制限特性がほぼ等しくなるように、分配導管の構造を決めるべきである。分配導管1256は、各プレミキサ1232における圧縮空気入口1260に導く蛇腹式コネクター1258とともに示してある。また空気弁1252は軸線1218に対して傾斜しており、かつ各プレミキサ1232からほぼ等距離となるように配置されており、もってプレミキサ組立体1230の配置をコンパクトにするともに、空気弁1252と個々のプレミキサ1232との間の等しい圧力低下を確実にするのに役立つ。図14B に示していないが、製造時に流れのバランスをとることを可能とするために、分配導管1256の一方又は両方の流れ抵抗を、意図的に他方より僅かに高く又は低くすることができる。またプレミキサ間に適当な流れのバランスを確実にするために、分配導管1256内に所定の流れ制限装置を使用することができるが、そのような構造は圧縮空気の流路を全体的に制限するので好ましくない。
【0102】プレミキサ1232のみならず空気弁1252を分離自在な圧力容器の端部1250a に取り付けるようにプレミキサ組立体1230を構成する結果として、プレミキサ組立体全体1230は圧力容器の端部1250a とともに取り外し自在である。図14A に最も良く示されているように、タービンの排気ガス管1262を取り外すと、プレミキサ組立体1230は圧力容器の端部1250a とともに取り外すことができる。組立及び分解がこのように容易であることは、図14A 〜図14D に示す燃焼装置の構造にとって非常に重要である。
【0103】個々のプレミキサ1232は、ベンチュリ混合管1240の流れ軸線1242が軸線1218に対して半径方向に位置するとともに軸線方向に傾斜するように、配向し構成するのが重要である。すなわち、ベンチュリ軸線1242の延長線はエンジン/燃焼チャンバの軸線1218と交差するか近くを通過すると同時に、図14B に概略的に示すように軸線1218に対して90°より著しく小さい角度を示す。この配向は、通常は利用していない環状空間(タービンの排気管を包囲する)を有効に利用し、エンジン1210の全「包絡面」の直径をより小さいものとするという利点を与える。これはある種の航空機の用途におけるように軸線方向の外形を最小にする(エンジン外形全体を最少にする)ことが必要な用途に重要である。さらに燃焼域1224中の燃焼空間をより有効に利用することにより、CO及びNOxを許容値に低減するのに十分な燃焼器内滞留時間を確保しながら、燃焼チャンバ1220の軸線方向長さを低減することができる。燃焼チャンバ1220の軸線を短くすることによる利点は、流路1262及び1268により冷却しなければならない全熱伝達面積を低減することである(図14D 参照)。冷却空気流の必要量の減少により、特に回収空気が高温の場合に復熱エンジン用途において、圧縮空気をより有効に利用することができる。
【0104】空気弁1252及び分配マニホルド1254の断面図である図14A 〜図14C において、プレミキサ組立体への燃焼用空気の主たる流路が示されている。特に空気は、まず燃焼チャンバライナー1222と冷却シュラウド1228との間に形成された冷却流路1262に沿ってラジアルコンプレッサユニット1214から流れる。単段式燃焼域1224付近の燃焼チャンバ1220の端部付近において、圧縮空気の一部は冷却シュラウド1228内の開口部1264より外部に流れ、冷却シュラウド1228及び圧力容器部分1250a により形成されたプレナム1266内に捕集される。残留する冷却空気が案内されかつ適当な速度を維持する限り、開口部1264の形状及び数は限定されない。
【0105】プレナム1266から圧縮空気は空気弁1252を通過して分配マニホルド1254に流入し、そこでほぼ半分に分かれてそれぞれプレミキサに入る(図14C に示さず) 。圧縮空気の残部(開口部1264を通過しない部分)は環状燃焼チャンバ1220の内部に沿う流路1268に沿って希釈ポート1269(図14A )に流入する。希釈用空気を導入する希釈域1226の付近で燃焼は実質的に完了するので、流路1268に沿って流れる空気は燃焼せずに、ノズル案内ベーン1215及びタービンユニット1216に流入する前に高温燃焼生成物と混合するだけであり、もって空気の流れ及び熱量を効率的に管理をすることができる。
【0106】図14C に示すように、空気弁1252は回転自在な内部シリンダーセクション1252a を有する円筒形弁であり、上記実施例と同様にアクチュエータ1253を介した燃料/空気コントローラ(図示せず)の制御により、空気弁を通る空気流を連続的な開度で開閉することができる。バタフライ弁等のような他種の空気弁を使用することもできるが、円筒形弁はより予測可能な流れ特性を示し、低流速時に空力学的変動を余り受けないので好ましいことが分かった。図14C に示す円筒形空気弁1252は「二方空気弁」であるが、第二の組の希釈ポートとともに使用される三方弁を含むように構造を変更しても良い。このような構造は、第二の希釈ポート1272(図14A )と接続したバイパス導管1270を示す図14A 、図14B 及び図14C に点線で示してあり、図13で1144により示すシステムに類似している。このようなバイパス構造の利点は同出願人の米国特許出願第08/892,397号(1997年7月15日出願)及び米国予備出願第60/038,943号(1997年3月7日出願)に記載してあり、いずれの内容も本明細書に参照として含む。
【0107】図14D は図14A に示すプレミキサの断面の拡大図であり、好ましい構造の追加的な特徴をより詳細に示す。具体的には、図14D はプレミキサハウジング1238とともに環状開口部を形成する円筒形フランジ1280を有するベンチュリ混合管1234を示す。この環状開口部は、アイドリング状態でエンジン1210を駆動するのに十分な量の圧縮空気が通過するような形状及び大きさを有する。すなわち、開口部1282を通る空気流は、空気を空気弁1252を経てプレミキサに供給するのと同じプレナム1266から取り入れるが、空気弁1252をバイパスするので直接制御されない。この配置により、アイドリング状態で燃焼を維持するために最少量の空気も通すことが要求されないので、空気弁1252の構造を簡単化することができる。開口部1282は予測可能で容易に制御できる空気の流速を得るような構造とすることができる。
【0108】図14D に示すように、流れ平準化グリッド1284はプレミキサハウジング1238内に取り付けられており、入口1240の付近でベンチュリ混合管1234を包囲する。グリッド1284の作用は、入口1260を経てプレミキサハウジング1238に流入する流れを再分配させるとともに、プレミキサハウジング1238の構造上の特徴に起因する流れの非対称性を平準化し、もってベンチュリ入口1240への円周方向流入をより均一にすることである。グリッド1284は等間隔に離隔した同一寸法のオリフィスを有することができるが、ベンチュリ入口1240付近で流れの所望の再分配を達成するためにオリフィスの位置又は寸法が非対称でも良い。
【0109】図14D に示すように、滞留時間を長くすることによりCOレベルを低下するために燃焼器1220内の燃焼生成物の軸線方向流れを遅らせるとともに、構造体を撓み等に対して強化するために、燃焼器ライナー1222に円周方向凹み1222a が設けてある。ノズル組立体1244は、ノズルの端部キャップ1244b と延長部1244a との協力により形成された出口ポート1246a 及び1246b について、明らかに非対称である。上記の通り、ノズルの出口ポートの非対称により、燃焼器ライナーの付近部分に燃料/空気混合物が過剰に直接衝突するのを防止しながら、燃焼域内に燃料/空気混合物を良好に流入させることができる。すなわち、出口ポート1246a及び1246b は燃料/空気混合物をベンチュリ軸線1242に対して異なる角度で流入させ、燃焼チャンバ内のノズルの配向に関係する。図8、図9、図9A及び図9Bに示された実施例と同様に、ノズルの出口ポート1246a 及び1246b の全出口面積は、ベンチュリ型混合管1234内の最大流れ断面積より小さく、もって「フラッシュバック」及びベンチュリ混合管内での燃焼の可能性を低減するためにノズルポートを通過する流れを加速する。一般に流れ断面積は、ベンチュリ式混合管用のベンチュリ領域の分岐部分の端部で最大になる。
【0110】図14A 〜図14D の実施例では一対のプレミキサ1232が示されているが、二対以上使用しても良く、各対は燃焼チャンバの傾斜部分に供給し、関連するプレミキサの間に位置する単一空気弁及びそれぞれの分配マニホルド及び分配導管を有する。一般に比較的大型のエンジンに対して、燃焼域の全ての部分に実質的に均一なガス流速の分布を達成し、ライナーへの熱伝達の変動を最小化するために、複数のプレミキサを有するのが非常に好ましい。図14A 〜図14D の実施例におけるポート1246a 、1246b のようなノズルポートの形状、位置及び数もまたガス流速の分布に影響を与えるので、考慮しなければならない。
【0111】またそれぞれ関連する空気弁及びアクチュエータとともに複数のプレミキサを使用することができるが、アクチュエータは均一な制御を達成するために例えば回転リングにより相互に接続している。さらに別の実施例では、ドーナツ状のプレナムを介して複数のプレミキサと接続した単一の空気弁を使用する。このような構造は図15A 及び図15B (それぞれ個別の燃料ノズル1314を有する複数のプレミキサ1312を有するエンジン1310の長手方向断面図及び端面図である)に概略的に示す。単一空気弁1316は、各プレミキサ1312に連通する分配プレナム1318への燃焼用空気の流れを制御する。プレナム1318の流れ断面積は十分に大きいので、弁1316から個々のプレミキサへの流路に沿った圧力低下は実質的に同一であり、バランスある流れを確保する。空気弁1316は、圧力容器1320の周囲に適宜取り付けることができ、好ましくは上記実施例で説明した「円筒形」型である。図15Aから明らかなように、圧縮空気は、圧力容器1320と冷却シュラウド1324との間の流路1322を通り、またシュラウド1324とライナー1328との間の冷却流路1326から開口部1334を通って、いずれもコンプレッサ(図示せず)から直接空気弁1316に流入する。円周状シール1330は、圧縮空気が流路1322及び1326からプレナム1318へ直接流入するのを阻止する。空気弁1316は、過剰な圧縮空気が導管1332を経て第二の希釈ポート(図示せず)に直接流入するのを阻止する「三方弁」である。
【0112】本明細書に広範に記載され特許を請求されているように、本発明は、燃焼器に流入する燃料/空気混合物の速度を制御するために可変形状の混合管出口を提供するという点で、上記単段式燃焼装置及び方法の重要な改良を提供する。
【0113】上記の通り、単段式(燃料/空気比が一定のタイプ)の従来のプレミキサシステムは、主要構成部品として空気弁、燃料弁、ベンチュリ式混合管及び一定面積のベンチュリ出口ノズル有する。種々の負荷下で、空気弁は種々の添加量の燃料にマッチするために種々の空気流量を吸入する。上記構造に使用する定段面積のベンチュリ出口弁を用いて、予備混合物の出口速度は、典型的な単軸タービンエンジンでは、例えば20m/秒未満から60m/秒超まで変化することがある。出口速度の下限では安定した燃焼を達成しようとすると問題が生じることがあり、また上限では圧力損失及び燃焼器壁への衝突が有害となる恐れがある。本発明の可変形状のベンチュリ管出口を用いると、例えば30m/秒の一定で安定した出口速度(出力に依存せず、あるいはそれぞれ所定の最小出口速度及び最大出口速度の上下の範囲内)で、プレミキサを作動させることができる。これにより、以下の利点が得られる。
1. 全負荷範囲にわたって予測可能な燃焼性能を向上させる。
2. 低負荷時にフラッシュバックを避け、かつ高負荷時に衝突を避ける。
3. ベンチュリ管中に空気の「欠乏」を引き起こす恐れがある高負荷時の圧力損失を低減する。
4. 高い燃料/空気流速において、燃焼器をより良く利用する。
【0114】図16は、本発明の第一の実施例による燃焼装置を有するガスタービンエンジンであって、混合管出口速度が制御されていないために生じ得るフラッシュバック、炎の不安定性及び/又は衝突という副作用を最小化するかなくする可変出口形状を有するプレミキサ組立体を使用するガスタービンエンジンを示す。本発明の方法及び装置は、ガスタービンエンジン及びガス発生器用の単段式燃焼のために制御された燃料/空気比を有する混合物が得られる上記構造とともに使用するのが有利であり好ましい。しかしながら本発明はこのような用途に限られない。
【0115】具体的には、図16は、エンジンの軸線1418の回りに回転するように作動的に連結したコンプレッサセクション(図示せず)及びタービンセクション1416を有するガスタービンエンジン1410の断面を示す。エンジン1410は燃焼域1424及び希釈域(図示せず)を有するライナー1422により形成された環状燃焼器チャンバ1420を有する。冷却シュラウド1428はライナー1422を包囲し、特に燃焼域1424の近くでライナー1422を対流冷却するための流路を形成する。上記他の構造とともに、燃焼域1424は、シュラウド1428とライナー1420との間の流路1462及び1468中を流れる冷却空気から封止されているのが好ましい(例えば図14D を参照)。このように燃焼域1424は、プレミキサ組立体1430(以下さらに詳細に説明する)を経て燃焼域1424に送給される燃料/空気混合物のほとんど一部としてのみ燃焼用空気を受けるので、「単段式」燃焼域を構成する。
【0116】広く記載された本発明によれば、燃料/空気混合物を得るために各供給源から来た燃料及び圧縮空気を混合するプレミキサ装置は、(a) 圧縮空気供給源及び燃料供給源に作動的に連結したプレミキサハウジングと、(b) 前記ハウジング内に配置されていて、燃料及び圧縮空気の吸入口、軸線、及び燃料/空気混合物を送給する出口(流域面積を有する)を有する混合管と、(c) 前記出口を通過する燃料/空気混合物の速度を変化させる混合弁とを有する。
【0117】続いて図16に具体的に示されているように、プレミキサ組立体1430はベンチュリ式混合管1434を有するプレミキサ1432を有し、前記ベンチュリ式混合管1434は燃料弁1435及び燃料ノズル1436を経て供給源(図示せず)から燃料を吸入し、ベンチュリ管入口1440を経てプレミキサハウジング1438から空気を吸入するように配置されている。ベンチュリ混合管1434は、ベンチュリ管軸線1442に沿って混合弁組立体1444を経て燃焼域1424に燃料/空気混合物を送給する構造を有する。
【0118】さらに図16において、後述するように、混合弁1444は弁部材1452及び混合管1434の出口部1454により形成されている。弁部材1444は、混合管軸線1442に沿って実質的に配置された細長いステム1446、及び混合管出口1454付近に配置された円錐形状板部材1448を有する。弁アクチュエータ1456は、混合管軸線1442に沿って選択的にステム部1446及び板部材1452を移動するような構造を有する駆動手段1458を経てステム端部1450と係合する。当業者に明らかなように、弁アクチュエータ1456は、カム駆動手段、ネジ駆動手段、ラック及びピニオンの駆動手段、又は油圧式/空圧式駆動手段を有し、燃焼域1424と離隔した位置にある。図示のように、駆動手段1458は、ステム1446に連結したバネ付き従動子1447と相互に作用するカム1449を有し、無限に可変の位置に移動自在であるとともに速度を制御を提供することができる。機械的ストッパ(図示せず)を使用する比較的簡単な弁運動の二位置制御もまたある程度の犠牲で速度制御に使用することができる。ステム1446は、プレミキサハウジング1438の開口部1460を通って延びる。板部材1448の影響により弁ステム1446が一方又は他方の軸線方向に作動されるにつれて、混合管出口1454における効果的な出口流域は増加又は減少する。
【0119】ステム1446が混合管1434の開口部1462を通って延び、混合管1434のうち前記入口付近の部分1434a は軸線1442から離れるように湾曲しているのが好ましい。弁アクチュエータ1456は、ハウジング1438及び混合管1434の外部でステム1446と係合できる。
【0120】さらに図16に示すように、弁部材1452は、板部材1448に形成された連結した冷却チャネル1466(ステム1446の導管1468と連通する)を有するのが好ましい。導管1468は、ハウジング1438から圧縮空気を吸入する導管1468に作動的に連結した入口1470と連通している。板部材1448は、ベースエッジ部1472及びその回りに分布する多数のチャネル出口1474を有する中空逆円錐状に形成されているのが好ましい。冷却チャネル1466は板部材1448を冷却する作用を有する。冷却チャネル1466を経て燃焼室1424に直接入る圧縮空気は少量であり、平均又は局所的な燃料/空気比に大きく影響する量ではない。中空円錐形状により、プレミキサ出口の下流に燃料/空気混合物が再循環するための空間が形成され、もって火炎保持及び燃焼安定性が向上する(例えば図11に関する説明を参照)。
【0121】作動中、弁部材1452はステム1446により軸線1442に沿って移動する。ステム1446は、例えばコントローラ1457の方向にアクチュエータ1456により回転させられるカム1449に当接するバネ付き従動子1447に固定されている。図16に示すように、コントローラ1457(マイクロプロセッサで良い)は、エンジン出力(実際値又は要求値)又はそれに関連する変数に基づき、弁ステム1446の位置、従って混合管出口の流域を制御する。一般に、高出力条件と関連する混合管出口の高い流量により、一定の出口面積に要求される以上の速度となり、もって炎の不安定性及び/又は衝突を防ぐ目的で出口速度を減少させるために流域を増大させる必要が生じる。これは、図16に概略的に示す弁ステム1446の左方向への移動により達成される。逆にアイドリング流れ(混合物の最小限の流量)の場合には、ステム1446を右方向へ動かすことにより流域を減少させることが必要であり、もってフラッシュバックに対するガードのために出口速度を最低限より高くする。
【0122】また本発明によれば、混合管の出口上流の圧力を検出するためにセンサを設けるのが好ましい。混合管の出口において、混合弁と作動的に連結した混合弁アクチュエータ、及び圧力センサ及び混合弁アクチュエータに作動的に接続したコントローラは、検出された圧力に応じて混合管出口の流域を変化させることができる。混合管出口流域が所定の最小値より大きくて所定の最大値より小さくなるように、コントローラは混合管出口の流域を制御する。
【0123】さらに図16に示すように、センサ1480はプレート1464と混合管出口1454との間の混合管出口流域の上流の圧力を検出する素子1480a を有する。センサ1480は作動的にコントローラ1457に接続しており、コントローラ1457は作動的に弁ステム1446と係合するアクチュエータ1456に連結している。従って、検出された圧力条件のみ、又は圧力条件及び上記ように変動し得る出力レベルの両方に応答して、コントローラ1457は混合弁1452を制御して、所望の燃料/空気混合物の出口速度が得られるように混合管出口の流域を変化させることができる。一般に、出口速度は、フラッシュバックを避ける所定の最小値より大きく、かつ炎の不安定性及び/又は衝突の問題が生じる所定の最大値より小さい値に制御すれば良い。この制御は、板部材1448のための二位置制御方式により行うことができる。しかし図16に示すカム駆動手段を使用して達成することができる無限可変の位置制御を用いると、コントローラ1457用に適当にプログラムされたマイクロプロセッサを使用して、単一の目標値(例えば30m/秒)に速度を制御することができる。
【0124】図16はさらに、燃料弁1435(従ってエンジン出力)を制御するのに使用するコントローラ1457と、プレミキサハウジング1438から希釈ポート(図示せず)の第二の組まで圧縮空気バイパス1488を制御するアクチュエータ/弁1486を示す。バイパス1488の目的は、図13に示す構造に関連して上述した理由により、第一の希釈ポート(図示せず)に至るクーラント流路1468内の過度の圧力低下を防ぐことである。
【0125】図16の実施例の変更例を詳細に示す図17A に示すように、板部材1448' はベースエッジ部1472' を有する中空円錐状に形成できる。ベースエッジ部1472' は、燃料/空気混合物の流れにより板部材1448' の上に形成される境界層を剥離するために位置するフェンス1476' を有する。またプレミキサ出口1454' は、攪拌混合を増大するように鋭いエッジ部を有する。
【0126】また図16の実施例の他の変更例を詳細に示す図17B に示されているように、ベンチュリ管1434" はスリーブ部材1478" によりライナー1422" 及び冷却シュラウド1428" から隔離することができる。スリーブ部材1478" は、ベンチュリ管出口1454" で過度の温度を防ぐためにクーラント冷却チャネル1478a"を構成する。圧縮気流はベンチュリ混合管1434" を通過することによりクーラント冷却チャネル1478a"を経て燃焼域1424" に直接流入するので、燃料/空気比は図16及び図17Aの変更例により可能な程度(混合管出口における過度の温度を防ぐために熱障壁コーティングに依存する)まで制御しなくても良い。しかし、図17B に示す変更例(現在のところ好適でない)も最広義の意味で本発明の一部であり、上記の通り衝突によるフラッシュバック及び燃料滞留を最小にすることが期待される。
【0127】図18A 〜図18C はそれぞれ図16に示す実施例の他の変更例を示す。図18A に示すように、混合弁1552は混合管1534の出口1554に設けられている。混合弁1552は、混合管出口1554と協同する好ましくは中空円錐状の弁部材1552の弁板1564を有する。弁板1564と混合管出口1554との間に出口流域が形成され、燃料/空気混合物は燃焼域1524に入ることができる。板部材1564はステム1546に連結し、冷却チャネル1566を有する。弁ステム1546は、コントローラ1557の制御下でアクチュエータ1556により軸線1542に沿って移動する。図16に関して説明したように、出口流域は、混合管出口1554に関連して板部材1564の軸線位置に応じて変化する。
【0128】図16に示す実施例と比較して重要なことは、図18A 〜図18C に示す実施例は、各燃料弁と連動して、混合管中の混合物の燃料/空気比を決定する空気弁/アクチュエータ組立体を有することである。まず単一プレミキサのエンジン構造を示す図18A を参照して、空気弁/アクチュエータ組立体1590は、コントローラ1557の制御によりプレミキサ1530に入る圧縮空気流れを直接調節する。燃料弁1535を経てノズル1536から供給される燃料と空気弁組立体1590を経て供給される圧縮空気をともに制御すると、図16に示すようにほとんど全ての燃焼用空気がプレミキサに入るので、制御された燃料/空気比を有する混合物は燃焼域1524に入る。混合管出口の面積を制御する本発明の利点は、混合物の燃料/空気比を制御する装置に限定されないが、フラッシュバック、炎の不安定性及び/又は衝突現象を最小にするとともに、上記制御された燃料/空気比を有する混合物を燃焼することにより重要な利点が得られる。
【0129】しかし、図16に示す「空気弁のない」実施例は、図5A及び図5Bに示す構造に関して説明したように、圧縮気流が出力レベルの関数であるような用途で燃料/空気比の制御を行うのに用いることができる。
【0130】さらに図13A 、図14C 、図15A 及び図15B に示すのと同様に、空気弁組立体1590は、プレミキサハウジング1538、従ってベンチュリ管入口1540、さらにバイパス1588を経た第二の希釈ポート(図示せず)に流入する空気流を調節する三方弁1592を有する。しかし、上記バイパスの特徴を使用しない場合、本発明のプレミキサ装置は二方空気弁を用いて構成することができる。
【0131】さらにプレミキサ装置は、図18A に示す単段プレミキサと同様に、多段プレミキサを有しても良い。図18B は4つのプレミキサ、1つの空気弁及び1つの燃料弁を有するエンジン構造の軸線方向端面図であり、かかるエンジン構造により、本出願人の米国特許出願第60/081,465号(本明細書に引用し、その記載の一部を構成する)で詳細に説明した理由により、スペースを節減できる。具体的には、図18B に概略的に示すエンジンは、燃料弁1535' を経てプレミキサ1532' に流入する燃料を制御するとともに、プレミキサ組立体1530' の4つのプレミキサ1532' の各々に流入する燃焼用空気を制御するために、空気弁/アクチュエータ組立体1590' を使用する。プレミキサ1532' の混合管の軸線は、一般に軸線1518' (図14B 示す構成と同様にタービン軸線1518' に対して90°未満しか傾していない)と交差する。図18B の線分A-A に沿った概略断面図である図18C は、空気弁/アクチュエータ組立体1590' から軸線1518' の回りに円周状に離隔した位置にあるプレミキサ組立体1530' のプレミキサ1532' を示す。図18C において、図15Aに示す構造に関して説明したのと同様に、コンプレッサから来る圧縮空気は環状シール1594' により空気弁1592' に送給される。また弁1592' を出る空気は、マニホルド1598' を経て個々のプレミキサ1532' に分配される。米国特許出願第 60/081,465 号に記載されているように、マニホルド1598' は円錐状排気部1600'を包囲する環状空間内に位置する。
【0132】また本発明のプレミキサ装置は、図18B 及び図18C に示す実施例に使用する単一空気弁1592' 及び燃料弁1535' の代わりに、各プレミキサ用の個別の空気弁及び燃料弁を有していても良い。さらに図18A 及び図18C に示す個々のアクチュエータ1556, 1556' の代わりに、相互に連結した混合弁を作動させるシステムを使用してもよい。また図18A 及び図18C に点線で示すが、アクチュエータ1556及び1556' を経て各混合弁の位置を制御するのに使用するコントローラ1557及び1557' に入力するために、図16に1480,1480aで示すのと同じ圧力センサを用いても良い。
【0133】さらに図18C から分かるように、ステム1546' 及び板部材1564' を有する混合弁1552' は、プレミキサハウジング1538' に取り付けられた固定部材1596' に摺動自在に取り付けられている。当業者に明らかなように、固定部材1596' は弁ステム1546' のための細長いベアリング支持体となるのが有利である。
【0134】図19A 〜図19C は本発明の第二の実施例による装置、燃焼器システム、及びプレミキサから燃焼器に流入する燃料/空気混合物の速度を制御するために可変の混合管出口形状を利用するガスタービンエンジンを示す。具体的には、図19A は、図8に示すエンジン構造と同様に配置されたコンプレッサセクション1912、環状燃焼器1920及びラジアルタービン1916を有するガスタービンエンジン1910を示す。エンジン1910は、一対のマニホルド1925,1927 (図19A では1925だけ見える)を経て単一空気弁1990から制御された流量の燃焼用圧縮空気が供給される単一のプレミキサ1932を有する。図19A に示すように、後述する理由により、空気弁1990は意図的にプレミキサ1932に対して直径方向に対向する角位置に配置されている。図19〜図19C では単一のプレミキサが示されているが、本発明では単一又は多数の空気弁を有する多段プレミキサを使用しても良い。また前段プレミキサ燃焼器システムを使用する以外図14〜図15に示されているように、プレミキサはエンジン軸線1918に関して傾斜していても良い。
【0135】図19B 及び図19C に最も良く示されているように、プレミキサ1932は、摺動ジョイント1947により連結された入口部1946a 及び出口部1946b を有するベンチュリ式混合管1946を有する。ジョイント1947は、ベンチュリ部1946a (プレミキサに対して固定されている)と、一対のラック及びピニオンの駆動手段1951,1953により混合管の軸線1974に沿って移動自在な部分1946b との間で、相対的に摺動自在な構造を有する。駆動手段1951,1953 はプレミキサ1938内に取り付けられているが、図19B に概略的に示すコントローラ1994の制御下で、プレミキサハウジング1938の外部に取り付けた電気的、油圧式又は空圧式アクチュエータ(図示せず)により同期的に駆動することができる。説明の目的だけのために、図19B 及び図19C では、ベンチュリ部1946b のうちベンチュリ管軸線1974の左側にある部分は燃焼域1924への挿入深さに対して充分に(上方へ)後退した位置に示されており、またベンチュリ部1946b のうち軸線1974の右側にある部分は充分に(下方へ)拡張した位置に示されている。
【0136】図19C に最も良く示されているように、移動自在なベンチュリ部1946b はノズル組立体1972を有する。ノズル組立体1972は、中空状円錐状のエンドキャップ1903、ベンチュリ部1946b に連結したスリーブ延長部1907、及びスリーブ1907及びエンドキャップ1903とともにノズル出口ポート1909を形成する壁部又はリブ部1905を有する。出口ポート1909は、分離したほぼ円筒形状の環状出口の流域を有する。ノズル組立体1972は、前段システムとともに使用するノズル組立体構造、特に環状燃焼器ととにも使用するようになっている非対称ノズル組立体構造(図10及び図11に詳細に示す)に類似している。ベンチュリ部1946b とともにノズル組立体1972は、同軸状スカート部1949内に摺動自在に配置されている。スカート部1949はエンジン圧力容器1914に連結しており、ベンチュリ部1946a と同様に、可動ベンチュリ部1946b に対して「固定」されており、ノズル組立体1972に取り付けられている。図19C はまたスカート部1949に形成された冷却穴1967を示す。冷却穴1967は、スカート部1949と可動ベンチュリ部1946b との間に少量の冷却空気を軸線方向に流し、もってスカート部のうち燃焼域1924まで延在する部分1949aの作動温度を低下させる。
【0137】重要なことは、図19C から明らかなように、スカート部の端部1949a とノズル組立体出口ポート1909との重複程度により、燃料/空気混合物に利用可能な流域が制限されることである。この意味で、可動ノズル組立体1972及び固定スカート部材1949は協同して、ベンチュリ部1946b の移動方向に応じて、出口ポート1909を通過する燃料/空気混合物の有効流域を増減する弁として機能する。すなわち、図16〜図18に示す本発明の実施例に関して上述したように、プレミキサ1932を通過する燃料/空気混合物の所定の流量に対して、ベンチュリ部1946b 及びノズル組立体1972を図19C に示す上方に引き込むことにより利用可能な出口流域が減少すると、燃料/空気混合物の速度が増大するが、図19C に示す構造のベンチュリ部1946b が下方に移動すると利用可能な流域が増大し、もって混合物出口速度が遅くなる。
【0138】ノズル組立体1972により得られる利点は、図8〜図11に示す前段構造に関して説明したように、過度の壁衝突のない環状燃焼器内に燃料/空気混合物を分配することである。図8の実施例と同様に、ノズル組立体1972も、混合管の流域に対して出口ポートの流域面積が減少した構造とすることにより、ポート1909を通過する流れを速め、フラッシュバックに対する余裕を大きくすることができる。図示されていないが、混合管及びスカート部の構成部品、例えば軸線方向に可動なスカート部を構成する部品とともに単体可動混合管又は固定された単体ベンチュリ混合管(及びノズル組立体)の構造の変更例も、明らかに本発明の範囲内である。当業者に容易に分かるように、所望の混合弁効果をもたらすものは、構成部品間の相対運動である。従って、この意味で本発明は特許請求の範囲及びその均等物に限定されるだけで、記載の具体的実施例に限定されるものではない。
【0139】また図19B を参照して、運転中、燃料/空気プレミキサ1932は円筒形空気弁1990及びマニホルド1925,1927 を経てガスタービンエンジンコンプレッサ1912(図19B に示されていない)から圧縮空気を吸入する。マニホルド1925,1927 は別々の導管でも良いが、図19B に示すように圧力容器1914の外面と協同する部材により形成しても良い。図19B に示すように、コンプレッサ1912から来る空気は、圧力容器1914及び冷却シュラウド1928の間でほぼ軸線方向にの流れる。その後、圧縮空気の一部は衝突冷却用の穴部1981,1983 中を流れるが、残部は円周状に流れて空気弁1990に流入する。図19B では「二方向」空気弁として示されているが、空気弁1990は、燃焼又は衝突冷却に直接必要でない圧縮空気の一部が第二の組の希釈ポート(図示せず)にそれ、もって燃焼器ライナー1922と冷却ライナー1928との間で(すなわち軸線方向に)冷却空気用の正規の流路を迂回し、第一の希釈ポート(図示せず)に流入するような構造の三方弁としても良い。このような構成の利点及びその説明は、図13A 〜図13C に示すシステムのような前段システムの説明に十分に記載されている。
【0140】マニホルド1925,1927 を経て空気弁1990からプレミキサハウジング1938まで送給される圧縮空気は、ベンチュリ混合管の固定部であるベンチュリ入口部1946aを経てベンチュリ管1946に入る。この空気は、ノズル組立体1972のエンドキャップ1903に到達するまでプレミキサ軸線1974に沿って流れながら、燃料弁1985から来る燃料と混合される。ノズル組立体1972において、混合物はプレミキサ軸線1974から離隔するようにそらされ、図19C において矢印F1 ,F2 で示す反対の接線方向とエンジン軸線1918(図示せず)の方向とに分配される。図19C において、流れを示す矢印F1 は流れ矢印F2 より大きくかつ長く表されているが、これにより、ノズル出口ポートが充分に伸長し開いた場合(図19C でプレミキサ軸線1974の右側)より、ノズル出口ポートの開口がスカート部1949により部分的に制限された場合(図19C でプレミキサ軸線1974の左側)の方が、ノズル出口ポート1909を通過する速度が大きいことを表す。
【0141】中間の開口面積が得られるようにベンチュリ混合管1946の動きを変えることができるが、図19B に示すように燃料/空気比は空気弁1990により制御されるので、二位置システム(充分に後退又は伸長している)で十分である。しかし本発明は、可動ベンチュリ部1946b の位置を例えばコントローラ1994により中間位置にを制御する構成もカバーする。
【0142】図20B 及び図20A は、缶型燃焼器に好適な図19A 〜図19C に示すプレミキサの可変形状の変更例を示す概略図である。図13は、前段が固定された形状を有するプレミキサ出口システムを有する缶型燃焼器のような用途を示す。しかし、図13に示す具体的な用途は、図20A 及び図20B に示す実施例の用途を制限するものではなく、まして本発明の範囲を制限するものでもない。
【0143】具体的には、図20A は、ノズル組立体2072が連結したベンチュリ式混合管の下部2046b を示す。ノズル組立体2072は開口端を有する円錐状エンドキャップ2035と、スリーブ延長部2037と、開口端を有するくさび形のリブ2039(エンドキャップ2035及びスリーブ2037を連結する)とを有する。くさび形リブ2039及びスリーブ2037とともに、エンドキャップ2035の円錐状表面は、燃料/空気混合物を缶型燃焼器に流入させるための複数のノズル出口ポート2033を形成する。ノズルポート2033は一般にノズル組立体2072用の分割された円筒形環状出口流域を形成する。エンドキャップ2035の両開口端及びくさび形リブ2039の両開口端により、燃料/空気混合物(図20A 及び図20B で湾曲矢印により示す)が再循環されるとともに、出口ポート2033の下流で火炎が保持され、もって燃焼安定性が向上する。
【0144】ノズル組立体2072は、ノズル組立体2072が混合管部2046b とともに混合管/プレミキサ軸線2074に沿って上下動することができるという重要な違いがあるが、図13に示す構造の非対称なノズル組立体1132と同様である。図19A 〜図19C に示す実施例のように、この動きは、固定された混合管部(全体は図示せず)に対して部材2046b を動かすラック/ピニオン駆動手段を使用することにより、達成することができる。あるいは、ノズル組立体2072を担持するプレミキサハウジング(図示せず)内で滑動するように適宜取り付けられた一体型混合管を使うこともできる。
【0145】重要なことは、図20B に最も良く示されているように、同軸的に配置された静止スカート部2049の下部2049a が、出口ポート2033を通る効果的なノズル流域を形成する弁として可動ノズル組立体2072と協働し、もって混合物出口の速度を制御するように構成されていることである。図20B に示す位置は完全に開口した位置であり、ノズル組立体2072が燃焼器内に最も深く進入した場合を表す。当業者に明らかなように、例えば低出力又はアイドリング状態の間、軸線2074に沿って混合管の部分2046b 及びノズル組立体2072(上方)は引っ込み、軸線方向端部2049a は出口ポート2033の一部をブロックし、一定の混合物流量に対して有効流域を減少させるとともに速度を増大させる。
【0146】再び図19A 〜図19C を参照して、図示の特定の空気弁及びプレミキサの配向により更なる効果が得られる。図19A 〜図19C に示す実施例では、プレミキサノズル組立体に近いことと混合物出口速度の制御のために、環状燃焼器1920中の燃焼域1924の上半分1924a は、燃料の燃焼が起こる反応域の大部分を構成し、下半分1924b は移送ダクトのように機能する。燃焼器1920の冷却方式はこの要件に従うように設計されている。全速力の場合、エンジン内の空気量の30%超は燃焼器の上半分を冷却するのに用いられ、僅か約20%だけが下半分の冷却に要求される。プレミキサの流量は空気量の約45%を占め、また約5%はこれらの条件で高温部を冷却するために必要である。空気をプレミキサに供給するために燃焼器の下半分1924b から空気を取り出すと、下記の理由で、より好適なスプリットが得られる。
【0147】第一に、弁がトップにある場合よりも少ない量の空気をそらさなければならなない。コンプレッサは冷却ライナー1928を包囲する圧力容器1914に空気を均一に送給するので、上部がプレミキサで下部が空気弁の配置の場合、空気の約15%(20%+45%−50%)が燃焼器の周囲のエンジンの上半分から下半分まで流れれば良い。一方、上部が空気弁で上部がプレミキサの配置の場合、空気の約25%(30%+45%−50%)がエンジンの下半分から上半分まで動けば良い。このように空気弁を下部に配置することにより平均速度(従って圧力損失)が低減するので、流域はより効率的に利用され、圧力低下は低減される。
【0148】図19A 〜図19C の実施例において底部に弁を配置する第二の理由は、空気弁に流入する空気がρ+ 1/2ρv 2 =一定により表される式に従って、静圧低下を受けることである。圧力容器と冷却ライナーとの間の静圧が減少するにつれて、冷却ライナーの両側の圧力差は減少し、その結果一定サイズの穴を通過する冷却空気の流量も減少する。弁を閉鎖すると、弁方向に流れる空気の量及び速度は最高となり、最低の静圧及び最低の衝突冷却の流れになる。しかし、反応域が頂部にある場合に余り冷却が必要でないときには、衝突冷却流は減少する。従って、図19A 〜図19C に示す構成において、冷却の要求レベルが低い領域、すなわちエンジンの底部からプレミキサの空気を取り出すのが有利である。
【0149】要するに、(1) エンジン内で排気しなければならない空気量が少なく、(2) 冷却の要求レベルが最も低い場合、最大の静圧低下が起こるという理由で、プレミキサ出口から離隔した圧力容器の領域からプレミキサ用の空気を取るのが有利である。
【0150】要するに、一定形状の出口を有するプレミキサにおいて、予備混合物の出口速度は空気弁の位置とともに変化する。図19B 及び図19C に示すのと同様であるが可変形状の出口を有さない構成(空気弁はアイドリング又は低出力運転の間ほとんど閉じたままである。)において、少量の空気だけ約20m/秒の速度及び範囲でベンチュリ混合管を通過すると、上記炎速度(ほぼ10m/秒未満)より速い領域に充分な余裕が得られるので、フラッシュバックを避けることができる。このような構造において、全速力時に出口速度は70m/秒を超え、不安定な燃焼が生じる恐れがある。また高速時において、空気をベンチュリ管に通過させて定格出力を減少させるか、充分な冷却空気を冷却シュラウドに通過させてライナーを冷却し、最後に希釈ポートから流れを出させるのに十分な圧力低下が得られないかも知れない。圧力低下を低減するとともに部分的出力下でフラッシュバックを避けるために、図16〜図20に示すような可変出口形状を有するプレミキサ構造を使用するのが有利である。コンプレッサの流れにより、例えば二軸エンジン又は任意の複数スプールエンジン中の流れが変化すると、アイドリング時の流量は低出力で非常に小さくなり、フラッシュバックを避け、もってプレミキサ内部での燃焼を避けるために、可変出口のプレミキサの使用がより有利になる。システム内の圧力損失を低減する他に重要な利点は、一定出口形状のシステムが全出力時のときの出口速度を低下させることである。これにより、燃焼器ライナー上への衝突及び熱負荷を実質的に低減する。さらに安定した燃焼に必要な低炎速度を得るために、プレミキサ出口からの距離を短くすると、燃焼器の体積をより良く利用することができる。
【0151】本発明の燃焼器システム、燃料/空気プレミキサ装置及びそれらの操作方法に基づいて、当業者であれば本発明の要旨から逸脱することなく種々の変更を行うことができる。具体的には、ラジアルガスタービンエンジンに関して本発明の実施方法を記載したが、本発明はこの特定の種類のガスタービンエンジンに限定されるものではなく、アクシャルガスタービンエンジン及びでアクシャル/ラジアル混合型ガスタービンエンジンにも適用することができる。同様に、図18A に示すアクチュエータ1556のような混合弁アクチュエータを、コントローラ(例えば1557)、又は図19B に示すコントローラ1994(精度のために現在ではマイクロプロセッサが好ましい。)の制御下にある駆動手段1951,1953用のアクチュエータ(図示せず)により制御するのが、現在では精度のために好ましいが、より簡単で安価な構造のものを使用しても良い。
【0152】例えば、可動混合弁構成部品は、主空気弁の設定を変更するに応じて変動するベンチュリ管上部箱内の空気圧力により、機械的又は油圧式/空圧式に動かしても良い。また主空気弁を作動するアクチュエータの動きに応じてに作動するアクチュエータの動きに応じて、構成部品を機械的又は油圧式に駆動しても良い。いずれの場合も、高負荷時に環状エアギャップは最大であるがアイドル時に最小であり、もって連続的位置制御のためにアイドリングから全出力まで速度を一定に保つ。上記の通り、安価な態様として高定の2つの設定としも、前段構造においては固定形状よりも改良されている。冷却及び火炎保持に関する上記説明は全て、この態様に対しても当てはまる。
【0153】従って、本発明の範囲は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びその均等物により決定される。
【出願人】 【識別番号】598101295
【氏名又は名称】アール.ジャン モウィル
【氏名又は名称原語表記】R.Jan Mowill
【出願日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【代理人】 【識別番号】100080012
【弁理士】
【氏名又は名称】高石 橘馬
【公開番号】 特開2000−304260(P2000−304260A)
【公開日】 平成12年11月2日(2000.11.2)
【出願番号】 特願2000−50270(P2000−50270)