| 【発明の名称】 |
点火プラグ又は炎検知器 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉田 雅道
【氏名】小堀 ▲しげる▼
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| 【要約】 |
【課題】碍子表面に釉薬がコーティングされていたとしても、他の部材に取り付ける際にガタが生じたり、取り付け寸法誤差が生じたりすることのない点火プラグ又は炎検知器を提供すること。
【解決手段】電極部材30を挿入する孔11を設けるとともにその外周から張り出す取付部13を設けさらにその表面に釉薬を塗布してなる碍子10と、電極部材30とを具備し、碍子10の孔11に電極部材30を挿入して固定することで構成される点火プラグ1である。碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分に釉薬溜り23を設ける。また取付部13の他の部材に固定する面にも釉薬溜り20を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電極部材を挿入する孔を設けるとともにその外周から張り出す取付部を設けさらにその表面にコーティング剤を塗布してなる碍子と、電極部材とを具備し、前記碍子の孔に前記電極部材を挿入して固定することで構成される点火プラグ又は炎検知器において、前記碍子の取付部が張り出す部分の根元部分にコーティング剤溜りを設けたことを特徴とする点火プラグ又は炎検知器。 【請求項2】 電極部材を挿入する孔を設けるとともにその外周から張り出す取付部を設けさらにその表面にコーティング剤を塗布してなる碍子と、電極部材とを具備し、前記碍子の孔に前記電極部材を挿入して固定することで構成される点火プラグ又は炎検知器において、前記碍子の取付部の他の部材に固定する面にコーティング剤溜りを設けたことを特徴とする点火プラグ又は炎検知器。 【請求項3】 前記碍子の取付部の外形は多角形状であって、前記コーティング剤溜りは多角形の頂点近傍に設けられていることを特徴とする請求項2記載の点火プラグ又は炎検知器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、碍子に電極部材を取り付けてなる点火プラグ又は炎検知器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、給湯器や温風暖房機やガスコンロ等のガス・石油製品等には、点火プラグや炎検知器が使用されている。ここで点火プラグは着火用に使用され、炎検知器は着火ミスや途中失火を検知するために使用される。 【0003】図5はこの種の点火プラグ80の一例を示す斜視図である。同図に示すように点火プラグ80は、碍子81の中央に設けた貫通する孔83に電極部材89を挿入して該孔83内に接着剤を充填・固化することによって構成されている。碍子81にはその外周に四角形状のつば状の取付部84が張り出すように設けられている。この取付部84は碍子81を他の部材に固定する際に用いられる。なお碍子81の表面には釉薬、いわゆる上薬がコーティングされ焼成されている。 【0004】ここで図6は点火プラグ80を燃焼室の燃焼ケース90に取り付けた状態を示す要部概略断面図である。同図に示すように点火プラグ80は、燃焼ケース90内に電極部材89の先端が突出するように、その取付部84をケース90と取付板98の間にネジ103によって挟持することで固定されている。また同時に取付部84とケース90の間には板状のアース部材97の根元部分が挟持され、これによってアース部材97の先端が電極部材89の先端と所定の離間距離を保つように固定されている。 【0005】そして電極部材89に所定の電圧を印加すれば、電極部材89とアース部材97との間で火花が飛んで着火できる。 【0006】ところで電極部材89とアース部材97との間で適正な火花を飛ばすためには、電極部材89の先端とアース部材97の先端との離間距離を正確にしておく必要がある。 【0007】しかしながら従来、碍子81には釉薬がコーティングされているので、点火プラグ80を精度良く確実にケース(他の部材)90に取り付けることが困難であった。以下その理由を説明する。 【0008】〔理由1〕図7(a)は碍子81の平面拡大図、図7(b)は図7(a)のB−B断面拡大図、図7(c)は図7(a)のC−C断面拡大図である。同図(b)に示すように、取付部84が張り出す付け根部分Aは、これに釉薬100を塗った際、表面張力によって釉薬100が溜ってしまいそのまま焼成されるので、該付け根部分Aに溜り部分R1ができてしまう。従って図6に示すようにこれをケース90(この具体例の場合は間にアース部材97が挟持されているので直接的にはアース部材97)に接合した場合、付け根部分Aの釉薬100の溜り部分R1によって取付部84の表面がアース部材97(アース部材97を介在しない場合はケース90)に面接触できず、点火プラグ80の固定にガタが生じたり、また電極部材89先端とアース部材97先端のギャップが適正な寸法にならなくなったりしてしまう。 【0009】〔理由2〕図7(a)に示すように取付部84は四角形状に形成されているので、4つの頂点t近傍の表面部分wが、他の部分よりもその面積が広い。このため碍子81に釉薬100を塗った際、表面張力によって面積の広い部分wに釉薬100が盛り上がって溜り部分R2ができてしまい、そのまま焼成されて図7(c)に示すようになる。従って前記理由1と同様に、これをケース90(直接的にはアース部材97)に接合した場合、部分wの盛り上がった溜り部分R2によっても取付部84の表面全体がアース部材97(アース部材97を介在しない場合はケース90)に面接触できず、点火プラグ80の固定にガタが生じたり、電極部材89先端とアース部材97先端のギャップが適正な寸法にならなくなってしまう。 【0010】一方図8は炎検知器80−2を示す図であるが、前記点火プラグ80と略同じ構造なので同一符号を付してその詳細な説明は省略する。炎検知器80−2の場合は、電極部材89の先端をバーナ130の炎の中に挿入し、炎の中に存在するイオンの作用により炎の中は一方向にしか電流が流れない性質(整流性)を利用し、順方向のみに電流が流れる場合は正常に燃焼していることを示し、何れの方向にも電流が流れない場合は失火(炎がない状態)していることを示し、また流れる電流が正常でない場合は異常燃焼であることを示し、これらのことから炎の状態を検知できるものであるが、この炎検知器80−2の場合も上記点火プラグと同じ問題点があった。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、例え碍子表面にコーティング剤(釉薬)がコーティングされていたとしても、他の部材に取り付ける際にガタが生じたり、取り付け寸法誤差が生じたりすることのない点火プラグ又は炎検知器を提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するため本発明は、電極部材を挿入する孔を設けるとともにその外周から張り出す取付部を設けさらにその表面にコーティング剤(釉薬)を塗布してなる碍子と、電極部材とを具備し、前記碍子の孔に前記電極部材を挿入して固定することで構成される点火プラグ又は炎検知器において、前記碍子の取付部が張り出す部分の根元部分にコーティング剤溜り(釉薬溜り)を設けたことを特徴とする。また本発明は、電極部材を挿入する孔を設けるとともにその外周から張り出す取付部を設けさらにその表面にコーティング剤(釉薬)を塗布してなる碍子と、電極部材とを具備し、前記碍子の孔に前記電極部材を挿入して固定することで構成される点火プラグ又は炎検知器において、前記碍子の取付部の他の部材に固定する面にコーティング剤溜り(釉薬溜り)を設けたことを特徴とする。なお碍子の取付部の外形が多角形状である場合は、このコーティング剤溜りは多角形の頂点近傍に設けられていることが好ましい。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる点火プラグ1を示す図であり、同図(a)は斜視図、同図(b)は平面図、同図(c)は断面図(同図(b)のE−E断面図)である。同図に示すようにこの点火プラグ1は、碍子10の中央に設けた貫通する孔11に電極部材30を挿入した後に、該孔11内に接着剤50を充填固化することで固定して構成されている。以下各構成部品について説明する。 【0014】碍子10は耐熱絶縁性の略柱形状の本体部15の中央に縦に貫通する孔11を設けるとともにその中央外周につば状の取付部13を張り出すように設けた形状に形成されている。 【0015】取付部13は四角形状であって、その上面、つまり他の部材(図6で言えばケース90やアース部材97)に固定する側の面であって、四角形の各頂点近傍の表面に凹状の釉薬溜り(コーティング剤溜り)20が4か所設けられている。 【0016】また碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分には、本体部15の外周を内側に向かってリング状に凹ませてなる釉薬溜り(コーティング剤溜り)23が設けられている。 【0017】次に電極部材30は耐熱性の棒状の抵抗線材で構成されており、その端部は折り曲げられて端子板31が溶接されている。 【0018】接着剤50は耐熱性の接着剤であり、例えば耐熱性無機質接着剤で構成される。具体的には、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア等の耐火性セラミックスと無機ポリマーを主成分とする接着剤を用いる。このような耐火性セラミックスを用いた接着剤は碍子10の熱膨張率と同等にできるので効果的である。 【0019】上記点火プラグ1の碍子10の表面には釉薬(コーティング剤)、いわゆる上薬がコーティングされ焼成されている。図2は図1のD−D断面拡大図であるが、同図にも示すようにこの碍子10の場合は、釉薬(コーティング剤)100が溜る部分である取付部13の表面の各頂点近傍の表面と、碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分とに、それぞれ釉薬溜り20,23を設けているので、これらの部分に表面張力によって釉薬100が溜っても、溜った釉薬100は該釉薬溜り20,23内に入り込む。従って取付部13の表面が突出したり、取付部13の根元部分になだらかな傾斜面が形成されたりすることはない。 【0020】従ってこの点火プラグ1を図6に示すと同じようにケース90に固定した場合、取付部13はガタなく確実にケース90(直接的にはアース部材97)に接合し、電極部材30先端とアース部材97先端のギャップを適正な寸法にすることができる。 【0021】図3は本発明の他の実施形態にかかる点火プラグ1−2を示す断面図であり、図1(c)に相当する部分を示している。同図に示す点火プラグ1−2において前記点火プラグ1と相違する点は、碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分に設けられる釉薬溜り23を、取付部13の面側にリング状の溝として形成した点のみである。このように構成しても、図1に示す釉薬溜り23と同一の効果を奏することは言うまでもない。 【0022】上記実施形態では本発明を点火プラグ1,1−2に適用した例を示したが、図4に示すような炎検知器1−3にも同様に本発明を適用できる(前記点火プラグ1,1−2と構造は同様なので、同一部分には同一符号を付す)。即ちこの炎検知器1−3においても、取付部13の表面の面積の広い釉薬が溜り易い部分(頂点近傍部分)に凹状の釉薬溜り20を設け、また碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分にも凹状の釉薬溜り23を設ければ、点火プラグ1,1−2の場合と同様の効果を奏する。 【0023】以上本発明の実施形態を説明したが本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。 ■上記実施形態では釉薬溜り23を碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分にリング状に設けたが、リング状ではなく、所々に設けても良い。 【0024】■上記実施形態では取付部13を四角形状に形成したが、他の多角形であっても良く、また円形などそれ以外の各種形状であっても良い。その場合、取付部の形状に応じて釉薬が溜りやすい部分に釉薬溜り20を設ければ良い。多角形の場合は多角形の頂点近傍の表面においてその面積が大きくなるのでその部分に釉薬が溜り易く、このため該頂点近傍に釉薬溜り20を設ければ良い。 【0025】■上記実施形態では取付部13の表面に設ける釉薬溜り20と、碍子10の取付部13が張り出す部分の根元部分に設ける釉薬溜り23とを同時に設けたが、何れか一方のみを設けても良い。 【0026】 【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれば、コーティング剤(釉薬)がコーティングされた碍子を他の部材に取り付ける際に、コーティング剤によるガタが生じたり、取り付け寸法誤差が生じたりすることはなく、確実に精度良く取り付けることができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000215833 【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月24日(1998.12.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087066 【弁理士】 【氏名又は名称】熊谷 隆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−193240(P2000−193240A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−366392 |
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