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【発明の名称】 ライターカバー着火装置
【発明者】 【氏名】高須 安夫

【氏名】三宅 正男

【氏名】黒松 祐之

【要約】 【課題】外観が簡易ライターとは極端に異なり、しかも機能・操作の点でも簡易ライターよりも優れたライターカバー着火装置を得るにある。

【解決手段】液化ガス燃料を封入した樹脂製の棒状燃料タンク1aの頭部にノズルフード1bと圧電ハンドル1cとを隣り合わせて設け、同圧電ハンドル1cの押し下げにより燃料噴射弁の解放と放電点火とを行う簡易ライター1において、手で握ることができる円筒ケース2Aの内部に簡易ライター1を収容し、前記ノズルフード1b及び圧電ハンドル1cに対応した同円筒ケース2Aの上部を指先で操作できる回転キャップ4Aで覆い、回転しないように前記簡易ライター1を前記円筒ケース2Aまたは回転キャップ4Aに拘束し、前記回転キャップ4Aの回転操作により前記棒状燃料タンク1aに対して圧電ハンドル1cを押し下げるスラストカム12Aを設けたライターカバー着火装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液化ガス燃料を封入した樹脂製の棒状燃料タンクの頭部にノズルフードと圧電ハンドルとを隣り合わせて設け、同圧電ハンドルの押し下げにより燃料噴射弁の開放と放電点火とを行う簡易ライターにおいて、手で握ることができる円筒ケースの内部に簡易ライターを収容し、前記ノズルフード及び圧電ハンドルに対応した同円筒ケースの上部を指先で操作できる回転キャップで覆い、回転しないように前記簡易ライターを前記円筒ケースまたは回転キャップに拘束し、前記回転キャップの回転操作により前記棒状燃料タンクに対して圧電ハンドルを押し下げるスラストカムを設けたことを特徴とするライターカバー着火装置。
【請求項2】 前記簡易ライターのノズルフード側は前記回転キャップに一体成形する保持スリーブに固定され、同簡易ライターの圧電ハンドル側には円筒ケースの底面を閉じるボトムケースから延長される保持スリーブが嵌められ、前記スラストカムは前記円筒ケースと前記ボトムケースとの間に設けられたことを特徴とする請求項1記載のライターカバー着火装置。
【請求項3】 前記円筒ケースは上方から簡易ライターを落し込んで固定できる有底の円筒容器であり、前記回転キャップの天井面には前記圧電ハンドルの表面に当接される前記スラストカムが一体成形されたことを特徴とする請求項1記載のライターカバー着火装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタバコ用ライターに関し、特に、液化ガス燃料を封入した樹脂製の棒状燃料タンクの頭部にノズルフードと圧電ハンドルとを隣り合わせて設ける簡易ライターのライターカバー着火装置に関する。
【0002】
【背景技術】周知のように、タバコ用簡易ライターにおいては、液化ガス燃料を封入した樹脂製の棒状燃料タンクの頭部にノズルフードと圧電ハンドルとを隣り合わせて設ける構造の安価なものが知られている。つまり、この簡易ライターは、ブタンガス等の燃料ガスを噴射する燃料噴射弁及び圧電素子を棒状燃料タンクの頭部に内蔵するもので、圧電ハンドルの押し下げにより燃料噴射弁の開放と圧電素子による放電を行う構造であり、量産によるコストパーホマンスが非常に優れているので、安価に入手できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような構造の簡易ライターにあっては、ユーザの好みや操作性の改良に応じて機構の一部や外観を変えようとすると、該当部の金型ばかりでなく、部品寸法の変化による組立機の変更までも要求され、量産効果がなくなり、かなりの割高な製品になる。言い換えると、前述した簡易ライターは、コストパーホマンスを極限にまで追求した製品であるため、例え一部の形状や構造の変更であっても、製造価格が極端に割高なものとなるから、拡販用ロゴマーク等を付したタバコ用ライターを作る場合、従来では、外面にロゴマーク等を形成した樹脂ケースを別に用意し、この樹脂ケースを簡易ライターの棒状燃料タンクに嵌め、簡易ライター自体の変更の変更は行わないものに工夫している。
【0004】しかしながら、このような樹脂ケースによる方法では、外観的な変更の程度に自ら限度があり、また、圧電ハンドルの押し下げ操作で着火を行う機能的な面では、全くの変更を行い得ないから、機能面までも含めた総合的な改良を行うことは無理であった。
【0005】本発明の目的は、以上に述べたような簡易ライターの問題に鑑み、外観が簡易ライターとは極端に異なり、しかも機能・操作の点でも簡易ライターよりも優れたライターカバー着火装置を得るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、本発明は、液化ガス燃料を封入した樹脂製の棒状燃料タンクの頭部にノズルフードと圧電ハンドルとを隣り合わせて設け、同圧電ハンドルの押し下げにより燃料噴射弁の開放と放電点火とを行う簡易ライターにおいて、手で握ることができる円筒ケースの内部に簡易ライターを収容し、前記ノズルフード及び圧電ハンドルに対応した同円筒ケースの上部を指先で操作できる回転キャップで覆い、回転しないように前記簡易ライターを前記円筒ケースまたは回転キャップに拘束し、前記回転キャップの回転操作により前記棒状燃料タンクに対して圧電ハンドルを押し下げるスラストカムを設けたライターカバー着火装置を提案するものである。
【0007】後述する本発明の好ましい実施例の説明においては、1)前記簡易ライターのノズルフード側は前記回転キャップに一体成形する保持スリーブに固定され、同簡易ライターの圧電ハンドル側には円筒ケースの底面を閉じるボトムケースから延長される保持スリーブが嵌められ、前記スラストカムは前記円筒ケースと前記ボトムケースとの間に設けられた構造、2)前記円筒ケースは上方から簡易ライターを落し込んで固定できる有底の円筒容器であり、前記回転キャップの天井面には前記圧電ハンドルの表面に当接される前記スラストカムが一体成形された構造が説明される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施例の詳細を説明する。図1及び図4の符号”1”はブタンガス等の燃料ガスを噴射する燃料噴射弁(図示せず)及び圧電素子(図示せず)を棒状燃料タンク1aの頭部に内蔵する簡易ライターであり、金属板製のノズルフード1bに隣り合わされた圧電ハンドル1cの押し下げにより、燃料噴射弁の開放と圧電素子による放電点火を行うことができる。
【0009】図1から図3は本発明の第1実施例によるライターカバー着火装置を示し、このライターカバー着火装置は内部に簡易ライター1を収容する樹脂成形円筒ケース2Aを備えている。図示例の円筒ケース2Aは前記簡易ライター1全体を包囲できる半円筒形の一対の前スリーブ2a及び後スリーブ2bからなり、これらの前スリーブ2a及び後スリーブ2bの対向縁面に成形する固定クリップ3a,3bを組み合わせることにより互いに組み立てられる。
【0010】そして、前記円筒ケース2Aの上部には指先で回転操作できる回転キャップ4Aが位置され、同回転キャップ4Aの外周面下部に形成する環状溝5Aが前スリーブ2a及び後スリーブ2bの上部の内周つば6Aに緩く嵌め込まれる。この回転キャップ4Aには端板4aが一体成形されるけれども、この端板4aには前記簡易ライター1を上方から挿入できる取入口7が形成され、同取入口7のノズルフード側対応部には前記簡易ライター1のノズルフード側半部を保持できる樋状の半部ケース4bが一体成形される。
【0011】また、前記回転キャップ4Aの端板4aの外面には薄い金属板から構成される防炎板8が貼着されるが、この防炎板8の表面には燃料ガスの点火時にノズルフード1bに一致できる火口9が形成される。なお、前記ノズルフード1bに面した回転キャップ4Aの周壁の一部には多数の円孔からなる空気取入孔10Aが形成される。
【0012】前述した円筒ケース2Aの下部開口は前記簡易ライター1を介して回転キャップ4Aと一体的に回転できるボトムケース11で閉鎖される。即ち、樹脂成形される同ボトムケース11の上部には圧電ハンドル側の約半部を収容できる樋状の保持ケース11aが一体成形され、同保持ケース11aの閉鎖壁11bが簡易ライター1の圧電ハンドル1cに接触できる。前記ボトムケース11と前スリーブ2a及び後スリーブ2bとの間には回転キャップ4Aの回転操作に伴って円筒ケース2Aの内部の簡易ライター1を上下方向に移動させるスラストカム12Aが設けられる。第1実施例の場合、同スラストカム12Aは、前スリーブ2a及び後スリーブ2bの内周面に形成される固定側カム12a、並びに、同固定側カム12aに沿って従動されるボトムケース11の外周部の可動側カム12bで構成される。
【0013】第1実施例によるライターカバー着火装置は、以上のような構造であるから、次のような工程で組み立てることができる。まず、回転キャップ4Aの取入口7の上方から簡易ライター1を半部ケース4b中に挿入し、この挿入状態を保ったまま、取入口7から工具等を差し込んで圧電ハンドル1cを僅かに押し下げ、棒状燃料タンク1aの横方向からボトムケース11の保持ケース11aを簡易ライター1の圧電ハンドル側半部に嵌める。この後、回転キャップ4Aの端板4aに防炎板8を貼着すると共に、簡易ライター1、半部ケース4b、保持ケース11aの全体を包むように簡易ライター1の横方向から前スリーブ2aと後スリーブ2bとを合わせれば、図2の組立状態が得られる。
【0014】完成したライターカバー着火装置を使用するには、円筒ケース2Aに対して回転キャップ4Aを回転操作するだけで、燃料ガスに着火できる。円筒ケース2Aに対し回転キャップ4Aを回転すると、固定側カム12aと可動側カム12bとのカム形状により円筒ケース2Aに対してボトムケース11が下降するから、このボトムケース11の下降運動に伴って、簡易ライター1の圧電ハンドル1cに接触している保持ケース11aの閉鎖壁11bが下降し、回転キャップ4Aの半部ケース4bで保持されている簡易ライター1の棒状燃料タンク1aに対して圧電ハンドル1cを押し下げる。このため、圧電ハンドル1cの押し下げにより燃料噴射弁が開放され、圧電素子による放電が行われ、燃料ガスに点火されることになるが、この点火時においては、回転キャップ4Aの回転により防炎板8の火口9が図3に示す位置に回転されるから、同火口9から火炎が噴出されることになる。
【0015】使用後に、火炎を消すには、円筒ケース2Aに対して回転キャップ4Aを逆方向に回転すれば、円筒ケース2Aに対してボトムケース11の保持ケース11aが上昇し、圧電ハンドル1cに対する同保持ケース11aの強制的な押し下げがなくなるから、同圧電ハンドル1cが内蔵リターンスプリングの力で図2の状態に復旧し、不使用状態となる。なお、火口9のカム形状の端部を平坦にしておけば、回転キャップ4Aが不用意に回転されても、簡易ライター1の圧電ハンドル1cが過って押し下げられることのない簡易な安全ロック構造とすることができる。
【0016】図4及び図5は本発明の第2実施例によるライターカバー着火装置を示し、この実施例の場合、上部のみを円筒形にされた円筒ケース2Bが用いられる。つまり、この円筒ケース2Bの下部の水平断面形状は上部は円形で、下部は簡易ライター1の棒状燃料タンク1aに対応したたる型断面とされ、簡易ライター1を収容した時、同簡易ライター1の棒状燃料タンク1aを内部に固定できる。また、円筒ケース2Bの上部にはフランジ6Bが一体的に形成されるが、この上部には複数条のスリ割り13が形成され、これらのスリ割り13によって同上部に可撓性が与えてある。
【0017】そして、前述した第1実施例の場合と同様に、前記円筒ケース2Bの上部には指先で回転操作できる回転キャップ4Bが位置され、同回転キャップ4Bの周壁の内面には前記フランジ6Bに対応する位置に環状溝5Bが形成され、この環状溝5Bを前記フランジ6Bに緩く嵌合できる。この回転キャップ4Bには端板4aが一体成形されるけれども、この端板4aには簡易ライター1の着火時に同簡易ライター1のノズルフード1bに一致できる一対の火口9A,9Bが形成されると共に、端板4aの下面には前記圧電ハンドル1cに接触できるスラストカム12Bが一体に成形される。円弧状端面カムである同スラストカム12Bは、回転キャップ4Bが回転操作されると、円筒ケース2B中に収容された簡易ライター1の圧電ハンドル1cを押し下げるが、前述した回転キャップ4Bの周壁の一部には多数の円孔からなる空気取入孔10Bが形成される。
【0018】第2実施例によるライターカバー着火装置は、以上のような構造であるから、第1実施例によるライターカバー着火装置に比較してはるかに安価に製造できる。また、第2実施例によるライターカバー着火装置を組立てるには、上方から円筒ケース2Bの内部に簡易ライター1を落し込んで簡易ライター1の棒状燃料タンク1aを円筒ケース2Bに固定した後、同円筒ケース2Bの上部に回転キャップ4Bを嵌め込めばよい。つまり、円筒ケース2Bに回転キャップ4Bを組立てるには、スリ割り13で可撓性を与えた円筒ケース2Bの上部を弾性変形させて、フランジ6Bを環状溝5Bに落し込むだけで、組立を完了できる。
【0019】完成されたライターカバー着火装置を使用するには、第1実施例の場合と同様に、円筒ケース2Bに対して回転キャップ4Bを回転操作するだけでよい。つまり、回転キャップ4Bを回転すると、回転キャップ4Bの下面のスラストカム12Bが圧電ハンドル1cを押し下げ、燃料噴射弁が開放され、圧電素子による放電が行われ、燃料ガスに点火されることになるが、この点火時においては、回転キャップ4Bの回転により回転方向に対応した一方の火口9A,9Bが図5に示すライターカバー着火装置に回転されるから、同火口9A,9Bから火炎が噴出されることになる。
【0020】使用後に、火炎を消すには、円筒ケース2Bに対して回転キャップ4Bを逆方向に回転すれば、円筒ケース2Bに対してボトムケース11の保持ケース11aが上昇し、圧電ハンドル1cに対する同保持ケース11aの強制押し下げがなくなるから、同圧電ハンドル1cが内蔵リターンスプリングの力で元の状態に復旧し、不使用状態となる。なお、火口9A,9Bのカム形状の回転方向の中間部を平坦にしておけば、回転キャップ4Bが不用意に回転されても、簡易ライター1の圧電ハンドル1cが過って押し下げられることのない簡易な安全ロック構造とすることができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1記載のライターカバー着火装置によれば、固定カバーと可動カバーの内部に簡易ライターを完全に包蔵するので、量産による安価な簡易ライターを用いて簡易ライターとは異なった操作性で、しかも外観の自由なタバコ用ライターを得ることができる。また、請求項2記載のライターカバー着火装置によれば、全体外形を円筒のケースとすることができ、請求項3記載の発明では、請求項2の構造に比較して安価な簡易ライターカバー着火装置を提供できる。
【出願人】 【識別番号】392000958
【氏名又は名称】上原ネームプレート工業株式会社
【識別番号】394026080
【氏名又は名称】森川産業株式会社
【出願日】 平成10年7月31日(1998.7.31)
【代理人】 【識別番号】100075203
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 晃弘
【公開番号】 特開2000−55365(P2000−55365A)
【公開日】 平成12年2月22日(2000.2.22)
【出願番号】 特願平10−230321