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【発明の名称】 ガス燃焼装置
【発明者】 【氏名】勝部 泉

【要約】 【課題】1つの操作でタイミング良くバーナ点火を行うことができる手動点火式ガス燃焼装置を提供する。

【解決手段】手動点火式のガス燃焼装置としての風呂釜は、パイロットバーナ13へ点火を行うために発電機40を備えている。この発電機40は、回転ハンドル9を回すことにより、歯車列45を介して回転駆動され、電力を発生させる。この発電機40の電力により、電磁開閉弁30が開動作してパイロットバーナ13にガスが供給される。これとほぼ同時期に、上記発電機40の電力によりイグナイタ47に火花が発生する。その結果、パイロットバーナ13の点火がなされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】(イ)バーナと、(ロ)上記バーナにガスを供給するガス通路と、(ハ)発電機と、(ニ)この発電機を回転させて電力を生じさせる手動操作手段と、(ホ)上記ガス通路に設けられるとともに上記発電機に接続され、発電機からの電力を受けて開くことにより、上記バーナへのガス供給を行う電磁開閉弁と、(ヘ)上記バーナの近傍に配置されるとともに上記発電機に接続され、発電機からの電力を受けて火花を発生させることにより、上記バーナを点火させるイグナイタと、を備えたことを特徴とするガス燃焼装置。
【請求項2】 さらに、上記バーナの近傍に配置されバーナの火炎からの熱を電力に変換する熱電変換手段を備え、上記電磁開閉弁は、弁体とこの弁体に固定されたアーマチャと、上記発電機からの電力を受けてアーマチャを引き付けることにより弁体を開動作させる主電磁コイルと、上記熱電変換手段からの電力を受けて上記アーマチャを引き付けることにより、上記弁体の開状態を維持する副電磁コイルとを有することを特徴とする請求項1に記載のガス燃焼装置。
【請求項3】 上記発電機と上記主電磁コイルとの間には、蓄電回路が介在されていることを特徴とする請求項2に記載のガス燃焼装置。
【請求項4】 メインバーナとこれに隣接するパイロットバーナとを備え、このパイロットバーナが上記点火の対象となるバーナであり、上記ガス通路は、共通路と、この共通路から分岐して上記メインバーナとパイロットバーナにそれぞれ向かう第1,第2の分岐路とを有し、この共通路に上記電磁開閉弁が設けられ、上記第1分岐路、または第1,第2の分岐路の分岐点には、第1分岐路と共通路の間を連通,遮断するガス栓が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガス燃焼装置。
【請求項5】 上記手動操作手段が、上記回転操作部材と、この回転操作部材と発電機との間に介在された歯車列とを含み、回転操作部材の回転を歯車列を介して発電機に伝達することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガス燃焼装置。
【請求項6】 上記手動操作手段が、押圧操作部を有するラックと、このラックと発電機との間に介在された歯車列を含み、押圧操作により生じたラックの直線運動を歯車列を介して発電機の回転に変換することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガス燃焼装置。
【請求項7】 上記手動操作手段が、回転ボビンと、この回転ボビンに巻かれ先端に把持部を有する紐体と、上記回転ボビンと発電機との間に介在された歯車列とを含み、上記紐体の引き操作により生じた回転ボビンの回転を歯車列を介して発電機に伝達することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガス燃焼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風呂釜等に用いられる手動点火式のガス燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の手動点火式のガス燃焼装置として、給湯と追焚の両方を行うことができる風呂釜を例にとって説明する。この風呂釜は、メインバーナとして給湯用バーナと追焚用バーナとを備えており、さらにその間に配置されたパイロットバーナを備えている。パイロットバーナの近傍にはイグナイタと熱電対が配置されている。上記風呂釜のガス通路は、共通路と、この共通路から上記3つのバーナに向かって分岐する分岐路とを有し、その分岐点には電磁開閉弁付きのガス栓が設けられている。
【0003】給湯,追焚を行う時にはまずパイロットバーナにガスを供給して点火させる。詳述すると、上記ガス栓を押すことにより、付設の電磁開閉弁を強制的に開き、さらにガス栓を回すことにより上記共通路とパイロットバーナへの分岐路とを連通させる。この状態で、パイロットバーナへのガス供給が行われる。これと同時に、回転ハンドルを掴んで回転させる。回転ハンドルの回転に伴い、打撃機構が圧電素子を間欠的に叩く。この圧電素子で生じた高電圧の電力が上記イグナイタに供給され、イグナイタに火花が生じ、この火花により上記パイロットバーナが点火される。
【0004】上記のようにしてパイロットバーナが点火されると、その火炎の熱で上記熱電対に電力が生じ、この電力で電磁開閉弁が開き状態に維持され、上記ガス栓の押圧状態を解除してもパイロットバーナへのガス供給が継続され、パイロットバーナの火炎が口火として残る。その後で、上記ガス栓を回して、上記共通路を上記給湯用バーナや追焚用バーナに向かう分岐路に連通させ、これらバーナにガスを供給すると、上記パイロットバーナの口火で着火させることができ、給湯や追焚を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記パイロットバーナの点火に際して、複合操作が必要である。すなわち、左手でガス栓を押し回してパイロットバーナへガスを供給する操作と、右手で回転ハンドルを回してイグナイタに火花を起こさせる操作である。このように両手を使って2つの操作を同時に行わないと、パイロットバーナへの点火を行うことができないので、高齢者や身体の不自由な人にとって、点火操作が困難か不可能であった。また、パイロットバーナへのガス供給開始に対してイグナイタの火花発生が遅れると、パイロットバーナから放出されたガスが一度に燃焼して大きな爆発音を発生させることがあり、上記2つの操作のタイミングの取り方が難しかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係わるガス燃焼装置では、(イ)バーナと、(ロ)上記バーナにガスを供給するガス通路と、(ハ)発電機と、(ニ)この発電機を回転させて電力を生じさせる手動操作手段と、(ホ)上記ガス通路に設けられるとともに上記発電機に接続され、発電機からの電力を受けて開くことにより、上記バーナへのガス供給を行う電磁開閉弁と、(ヘ)上記バーナの近傍に配置されるとともに上記発電機に接続され、発電機からの電力を受けて火花を発生させることにより、上記バーナを点火させるイグナイタとを備えたことを特徴とする。
【0007】第2の発明は、第1の発明のガス燃焼装置において、さらに、上記バーナの近傍に配置されバーナの火炎からの熱を電力に変換する熱電変換手段を備え、上記電磁開閉弁は、弁体とこの弁体に固定されたアーマチャと、上記発電機からの電力を受けてアーマチャを引き付けることにより弁体を開動作させる主電磁コイルと、上記熱電変換手段からの電力を受けて上記アーマチャを引き付けることにより、上記弁体の開状態を維持する副電磁コイルとを有することを特徴とする。第3の発明は、第2の発明のガス燃焼装置において、上記発電機と上記主電磁コイルとの間には、蓄電回路が介在されていることを特徴とする。第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明のガス燃焼装置において、メインバーナとこれに隣接するパイロットバーナとを備え、このパイロットバーナが上記点火の対象となるバーナであり、上記ガス通路は、共通路と、この共通路から分岐して上記メインバーナとパイロットバーナにそれぞれ向かう第1,第2の分岐路とを有し、この共通路に上記電磁開閉弁が設けられ、上記第1分岐路、または第1,第2の分岐路の分岐点には、第1分岐路と共通路の間を連通,遮断するガス栓が設けられていることを特徴とする。
【0008】第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明のガス燃焼装置において、上記手動操作手段が、上記回転操作部材と、この回転操作部材と発電機との間に介在された歯車列とを含み、回転操作部材の回転を歯車列を介して発電機に伝達することを特徴とする。第6の発明は、第1〜4のいずれかの発明のガス燃焼装置において、上記手動操作手段が、押圧操作部を有するラックと、このラックと発電機との間に介在された歯車列を含み、押圧操作により生じたラックの直線運動を歯車列を介して発電機の回転に変換することを特徴とする。第7の発明は、第1〜4のいずれかの発明のガス燃焼装置において、上記手動操作手段が、回転ボビンと、この回転ボビンに巻かれ先端に把持部を有する紐体と、上記回転ボビンと発電機との間に介在された歯車列とを含み、上記紐体の引き操作により生じた回転ボビンの回転を歯車列を介して発電機に伝達することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態をなす給湯機能付きの風呂釜(ガス燃焼装置)について図1〜図5を参照して説明する。まず、図5を参照して風呂釜Aの概略を説明する。風呂釜Aは、ハウジング1を備え、このハウジング1内にガス管2と給水管3を導入し、ハウジング1から出湯管4aとシャワー4bとを導出している。ハウジング1の側壁からは吸い込み管5aと吐出管5bが突出しており、これら管5a,5bは、浴槽Bを貫通してその先端を浴槽B内に臨ませているさらに、ハウジング1の上壁には、ガス栓6,出湯温度調節つまみ7,出湯切り替え栓8が設けられ、前壁には点火操作のための回転ハンドル9(回転操作部材)が設けられている。
【0010】図4に示すように、上記ハウジング1内には、給湯用バーナ11(メインバーナ)と追焚用バーナ12(メインバーナ)が、パイロットバーナ13を間に挟むようにしてほぼ同一水平面上に配置されている。上記ハウジング1内において、給湯用バーナ11の上方には給湯用熱交換器15が配置され、追焚用バーナ12の上方には追焚用熱交換器16が配置されている。上記給湯用熱交換器15を通る管(図示しない)は、一端が上記給水管3に連なり、他端が給湯管(図示しない)を介して、上記出湯切り替え栓8に連なっている。この出湯切り替え栓8は、上記給湯管を閉じたり上記出湯管4a,4bのいずれかに選択的に接続するものである。上記追焚用熱交換器16を通る管(図示しない)は、一端が上記吸い込み管5aに接続され、他端が吐出管5bに連なっている。浴槽B内の湯は、吸い込み管5aから吸い込まれ、熱交換器16で加熱されて(追い焚き)、吐出管5bから浴槽B内に戻るようにしている。
【0011】次に、本発明の特徴部をなすガス供給,点火のための構成について、主に図1を参照しながら説明する。ハウジング1内には、管等で構成されたガス通路20が配置されている。このガス通路20は、一端が上記ガス管2に接続された共通路21と、この共通路21から2つの分岐した分岐路22,23とを有している。一方の分岐路22(第2分岐路)はパイロットバーナ13に連なっている。他方の分岐路23(第1分岐路)はさらに2つの分岐路24,25に分岐され、この分岐点に上記ガス栓6が設けられている。分岐路24,25は、それぞれ給湯用バーナ11,追焚用バーナ12に連なっている。
【0012】上記ガス栓6は、図3に示すように、ケーシング6aと、このケーシング6aに収容された栓体6bとを有している。ケーシング6aには3つのポート6x,6y,6zが形成され、これらポート6x,6y,6zには、上記分岐路23,24,25が接続されている。上記栓体6bが図3において実線で示すようにポート6y,6zを塞いでいる時には、給湯用バーナ11,追焚用バーナ12にガス供給がなされない。つまみ6c(図1)をつまんで栓体6bを回すと、ポート6yまたは想像線で示すようにポート6y,6zが開く。これにより、分岐管23が、給湯用バーナ11への分岐路24や追焚用バーナ12への分岐路25に連通される。
【0013】上記共通路21には、電磁開閉弁30が設けられている。この電磁開閉弁30は、ケーシング31と、このケーシング31に収容された弁体32,アーマチャ33,主電磁コイル34,副電磁コイル35とを備えている。ケーシング31の下部周壁には、ガス流入ポート31aが形成されており、底壁には弁孔31bが形成されている。ガス流入ポート31aには、上記共通路21の上流側が接続されており、弁孔31bには共通路21の下流側が接続されている。上記弁体32は、コイルスプリング36の力で弁孔31bを塞いでいる。
【0014】上記アーマチャ33は、円筒形状の周壁33aと、その下端を塞ぐ底壁33bとを有している。この底壁33bの中央に、上記弁体32のロッド部32aの上端が固定されている。上記主電磁コイル34は、アーマチャ33の周壁33aの内側においてこの周壁33aの上端近傍に配置されている。上記副電磁コイル35は主電磁コイル34と底壁33bの間に配置されている。副電磁コイル35の内側には鉄心37が配置されている。なお、これら電磁コイル34,35が巻かれるボビン(図示しない)は互いに連結され、上記ケーシング31の上壁に固定されている。図1において、電磁コイル34,35の引き出し線は、理解を容易にするためにケーシング31の周壁から導出されるように示しているが、実際には上壁から導出される。
【0015】上記主電磁コイル34は、ハウジング1内に収容されたダイナモ発電機40に、コンデンサを含む蓄電回路41を介して接続されている。この発電機40は、歯車列45を介して上記回転ハンドル9に連結されている。この歯車列45は、回転ハンドル9に固定された歯車45aと発電機40の駆動軸に固定された歯車45bを含み、従動側の歯車45bの回転数が原動側の歯車45aより著しく増大するように構成されている。上記回転ハンドル9と歯車列45により、手動操作手段49が構成されている。
【0016】上記発電機40には、イグナイタトランス46を介してイグナイタ47が接続されている。このイグナイタ47は、上記パイロットバーナ13の近傍に配置されている。上記パイロットバーナ13の近傍には、熱電対48(熱電変換手段)も配置されている。この熱電対48は上記電磁開閉弁30の副電磁コイル35に接続されている。
【0017】上記構成をなす風呂釜の作用を、パイロットバーナ13の点火操作を中心に説明する。回転ハンドル9を回すと、歯車列45を介して発電機40の駆動軸が高速回転され、発電機40に直流電流が生じ、この電流が主電磁コイル34を流れる。その結果、アーマチャ33の周壁33aが主電磁コイル34に引き付けられ、アーマチャ33およびこれに固定された弁体32が、コイルスプリング36に抗して上方へ移動する。その結果、図2に示すように、弁孔31bが開き、ガス通路20の共通路21と分岐路22が連通状態となり、パイロットバーナ13へのガス供給が開始される。
【0018】上記回転ハンドル9の回転操作により発電機40に生じた直流電流は、イグナイタトランス46にも供給され、ここで高電圧パルスが発生してイグナイタ47に供給される。その結果、イグナイタ47に火花が生じ、この火花により上記パイロットバーナ13から吹き出すガスに点火される。
【0019】上記のように、パイロットバーナ13へのガス供給開始(電磁開閉弁30の開動作)と、イグナイタ47での火花発生が、共通の発電機40の電力により、ほぼ同時期に行われるので、パイロットバーナ13の点火動作を確実に行うことができるとともに、点火遅れに伴う爆発音の発生を回避することができる。また、上記ガス供給開始と火花発生のための操作は、回転ハンドル9を回転操作するだけでよく、従来のように両方の手を使う必要がないので、操作性が良く、高齢者や身体の不自由な人にとって、点火操作が容易ないしは可能となる。
【0020】図2に示すように、上記弁体32の開き状態では、アーマチャ33の底壁33bが副電磁コイル35の鉄心37に接するか近接した位置になる。パイロットバーナが点火されると、その火炎の熱により、上記熱電対48に電流が生じて副電磁コイル35に流れ、その電磁力により、アーマチャ33の底壁33bを引き付け、弁体32の開き状態を維持する。そのため、上記回転ハンドル9の回転操作を止めても、電磁開閉弁30の開き状態を維持でき、パイロットバーナ13へのガス供給を継続することができるので、パイロットバーナ13の火炎が口火として残る。なお、パイロットバーナが失火した時には、熱電対48の起電力が消失するので、電磁開閉弁30は閉じ、安全を確保できる。
【0021】上記のようにパイロットバーナ13が点火した直後に、回転ハンドル9の回転操作を止めて発電機40による発電を終了してしまった場合には、上記熱電対48の加熱が十分でなく副電磁コイル35を流れる電流が弁体32の開き状態を維持できるほど大きくならない。しかし、本実施形態では、上記回転ハンドル9の回転操作を終了した後、発電機40での発電に伴って蓄電回路41に蓄えられた電荷が、主電磁コイル34へと流れる。そのため、熱電対48から副電磁コイル35へ十分な電流が流れるまで、主電磁コイル34で弁体32の開き状態を一時的に維持できる。したがって、副電流コイル35による弁体32の開き状態維持へ確実に移行することができる。
【0022】上記パイロットバーナ13に口火が残った状態で、上記ガス栓6を回して、ポート6xとポート6yとを連ねると、共通路21,分岐路23,24を経て給湯用バーナ11へガスが供給され給湯が可能となる。なお、実際にはこの分岐路24には給水圧力に応答して開く水圧式開閉弁が設けられており、この水圧式開閉弁が開いて初めて給湯用バーナ11へのガス供給が開始され、このガスはパイロットバーナ13の口火によって着火する。この給湯用バーナ11の火炎により、給湯用熱交換器15を通る水が加熱されて、出湯管4a,シャワー4bのいずれかから出湯がなされる。図3において想像線で示すように上記ガス栓6を回して、ポート6x,6y,6zを開くと、前述したように追焚がなされる。
【0023】本実施形態では、電磁開閉弁30の開き動作および開き状態の維持のために、外部の交流電力を用いずに済むので風呂釜Aへの電気配線が不要であり、また乾電池も使用せずに済む。
【0024】次に、本発明の第2実施形態をなす風呂釜について、図6,図7を参照して説明する。この実施形態では、電磁開閉弁30とガス栓6を一体化した点と、ガス栓6とガス通路との接続構造のみが、第1実施形態と異なる。以下、その相違点のみ説明する。なお、図6において、電磁開閉弁30とガス栓6の配置は、実際と上下を逆にして示している。
【0025】上記第2実施形態では、ガス通路20の共通路21の末端に電磁開閉弁30が設けられており、この電磁開閉弁30の弁孔31bは、ガス栓6の栓体6bに形成された入口ポートに連なっている。ケーシング6aに形成された3つのポート6x,6y,6zのうちポート6y,6zは、第1実施形態と同様に、分岐路24,25を介して給湯用バーナ11と追焚用バーナ12に連なっているが、ポート6xは、分岐路22を介してパイロットバーナ13に連なっている。したがって、本実施形態ではガス栓6が共通路21から3つの分岐路22,24,25に分岐する分岐点に設けられていることになる。上記第2実施形態では、ガス通路の構成を簡略化できる。また、パイロットバーナ13への点火は、予めガス栓6を操作してポート6xを開くことが条件となる。
【0026】次に、発電機40を駆動するための手動操作手段の他の態様について説明する。図8に示す手動操作手段49Aでは、第1実施形態の回転ハンドル9の代わりにレバー60(回転操作部材)が用いられている。このレバー60は、一端が歯車45aに固定され、ケーシング1の上壁に形成された長穴1aを貫通して、他端が上方に突出している。このレバー60を長穴1aの一端から他端まで移動させ、歯車列45を介して発電機40を発電させるようになっている。このレバー60は、高齢者や身体の不自由な人にとって、操作がより簡単となる。なお、この実施形態では、歯車列45にワンウエイクラッチが組み込まれており、上記点火操作後にレバー60を初期位置に戻すことができるようになっている。
【0027】図9に示す手動操作手段49Bでは、第1実施形態の回転ハンドル9の代わりに、ラック70が用いられている。このラック70は、ケーシング1の上壁に形成された穴1bを貫通し、図示しないガイドによって垂直方向にスライド可能に支持されている。ラック70は、歯車45aと噛み合っており、ケーシング1から上方に突出する上端にはボタン形状の押圧操作部71が設けられている。ラック70は、コイルスプリング75に付勢されて、初期位置に維持されている。このラック70の押圧操作部71をコイルスプリング75に抗して押すことにより、歯車列45を介して発電機40を発電させることができる。この実施形態でも、高齢者や身体の不自由な人にとって、点火操作がより簡単となる。押圧操作部71から手を離すと、コイルスプリング75により、ラック70は初期位置に戻る。
【0028】図10に示す手動操作手段49Cでは、第1実施形態の回転ハンドル9の代わりに、回転ボビン80と紐体85が用いられている。この回転ボビン80は、歯車45aに固定されている。紐体85は、回転ボビン80に巻き付けられ、ケーシング1の前壁に形成された穴1cを通って外部に導出され、その先端に把持部86を有している。把持部86を掴んで紐体85を引くと、回転ボビン80が回転し、歯車列45を介して発電機40を発電させることができる。この実施形態でも、単に引くだけの簡単な操作で、点火を行うことができる。この構成では、把持部86から手を離した時に、回転ボビン80がバネの力で逆回転し、紐85を巻き取るようにしている。この巻き取り構造は、掃除機のコード巻き取りと同様のものである。なお、上記手動操作手段49B,49Cは、手動操作手段49Aと同様にワンウエイクラッチを備えている。
【0029】本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様を採用可能である。例えば、ガス燃焼装置として追焚専用の風呂釜に、本発明を適用することもできる。この際、パイロットバーナの点火に本発明を適用してもよいし、パイロットバーナを省きメインバーナの点火に本発明を適用してもよい。ガス燃焼装置としてガス給湯器に、本発明を適用することもできる。この際、パイロットバーナの点火に本発明を適用してもよいし、パイロットバーナを省きメインバーナの着火に本発明を適用してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれば、バーナへのガス供給開始(電磁開閉弁の開動作)と、イグナイタでの火花発生が、共通の発電機の電力により、ほぼ同時期に行われるので、バーナの点火動作を確実に行うことができるとともに、点火遅れに伴う爆発音の発生を回避することができる。また、上記ガス供給開始と火花発生は、手動操作手段による1つの操作で済み、従来のように両方の手を使う必要がないので操作性が良く、高齢者や身体の不自由な人にとって点火操作が容易ないしは可能となる。第2の発明によれば、電磁開閉弁の開き動作を発電機で行うとともに、開き状態維持も熱電変換手段で行うので、電源や乾電池を用いずに済む。第3の発明によれば、バーナが点火した直後に、手動操作手段による操作を止めて発電が終了してしまった場合でも、蓄電回路に蓄えられた電荷が主電磁コイルへと流れて、弁体の開き状態を一時的に維持できるので、熱電変換手段の電力による弁体の開き状態維持へ確実に移行することができる。第4の発明によれば、パイロットバーナへの点火に本発明を適用して、第1〜第3の発明の効果を奏することができる。第5〜第7の発明によれば、回し,押し,引きの簡単な操作で発電を行い、ひいては点火を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000129231
【氏名又は名称】株式会社ガスター
【出願日】 平成10年12月25日(1998.12.25)
【代理人】 【識別番号】100085556
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 昇
【公開番号】 特開2000−193233(P2000−193233A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−369661