トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F23 燃焼装置;燃焼方法




【発明の名称】 炎診断装置
【発明者】 【氏名】新井 敏也

【要約】 【課題】本発明は、燃焼機器の炎を診断することで燃焼機器の燃焼状態を監視する機能を持つ炎診断装置の提供を目的とする。

【解決手段】燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データやそれが持つ特徴量を管理するデータベースを用意する構成を採って、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベースを検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データやそれが持つ特徴量を取得して、それと現在の燃焼機器の炎の画像データやそれが持つ特徴量とを対比しつつ表示する構成を採ったり、その取得した正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量と現在の燃焼機器の炎の画像データの持つ特徴量との類似度を評価することで現在の燃焼機器の燃焼状態が正常であるのか否かを検出する構成を採る。これにより燃焼機器の効率的なメンテナンスを実現できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃焼機器の炎を診断する炎診断装置であって、燃焼機器の炎の画像データを入力する入力手段と、上記入力手段の入力処理に同期して、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手する入手手段と、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データを管理する構成を採るデータベースにアクセスすることで、上記入手手段の入手する燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データを取得する取得手段と、上記入力手段の入力する炎の画像データと、上記取得手段の取得する炎の画像データとを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示する表示手段とを備えることを、特徴とする炎診断装置。
【請求項2】 燃焼機器の炎を診断する炎診断装置であって、燃焼機器の炎の画像データを入力する入力手段と、上記入力手段の入力する炎の画像データの持つ特徴量を抽出する抽出手段と、上記入力手段の入力処理に同期して、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手する入手手段と、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データあるいはそれが持つ特徴量を管理する構成を採るデータベースにアクセスすることで、上記入手手段の入手する燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得する取得手段と、上記抽出手段の抽出する特徴量と、上記取得手段の取得する特徴量とを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示する表示手段とを備えることを、特徴とする炎診断装置。
【請求項3】 燃焼機器の炎を診断する炎診断装置であって、燃焼機器の炎の画像データを入力する入力手段と、上記入力手段の入力する炎の画像データの持つ特徴量を抽出する抽出手段と、上記入力手段の入力処理に同期して、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手する入手手段と、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データあるいはそれが持つ特徴量を管理する構成を採るデータベースにアクセスすることで、上記入手手段の入手する燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得する取得手段と、上記抽出手段の抽出する特徴量と、上記取得手段の取得する特徴量との間の距離を算出することで、上記入力手段の入力する炎の画像データが正常であるのか否かを検出する検出手段とを備えることを、特徴とする炎診断装置。
【請求項4】 請求項1〜3に記載されるいずれかの炎診断装置において、取得手段のアクセス先となるデータベースが、バーナ種類、燃料種類、燃料量、燃焼温度及び空燃比の中の一部又は全てを燃焼制御パラメータ情報として用いて、管理データを管理するよう構成されることを、特徴とする炎診断装置。
【請求項5】 請求項1〜3に記載されるいずれかの炎診断装置において、取得手段のアクセス先となるデータベースが、ネットワークを介して遠隔地に配置されるよう構成されることを、特徴とする炎診断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼機器の炎を診断することで燃焼機器の燃焼状態を監視する機能を持つ炎診断装置に関する。
【0002】燃焼機器の炎を見れば、燃焼機器の燃焼状態を知ることができる。これから、燃焼機器の炎を診断することで燃焼機器の燃焼状態を監視する機能を持つ炎診断装置の提供が望まれている。
【0003】
【従来の技術】これまでは、熟練したメンテナンスマンが燃焼機器の炎を見て、その炎の色や形などから、燃料の種類や燃料の量や燃焼の温度などに合わせて空燃比などを調整することで、燃焼機器の燃焼状態を正常なものに調整するという方法を採っていた。
【0004】そして、熟練したメンテナンスマンが燃焼機器の炎を見て、その炎の色や形などから、燃焼機器が正常に動作しているのか否かを判断するという方法を採っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来技術に従っていると、メンテナンスマンによって燃焼状態の調整の仕方が異なったり、燃焼機器が正常に動作しているのか否かの判断が異なるという問題点がある。
【0006】更に、従来技術に従っていると、熟練したメンテナンスマンの持つ長年の経験と勘を頼りとすることになるが、このような熟練したメンテナンスマンの数が少なくなりつつある現在、広範囲の地域での効率的なメンテナンスを実現することが不可能になりつつあるという問題点もある。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、燃焼機器の炎を診断することで燃焼機器の燃焼状態を監視する機能を持つ新たな炎診断装置の提供を目的する。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成を図示する。
【0009】図中、1は本発明を具備する炎診断装置、2は診断対象となるボイラなどの燃焼機器、3は燃焼機器2を制御する燃焼制御機器である。
【0010】本発明の炎診断装置1は、燃焼機器1の炎を診断する機能を有するものであって、燃焼制御機器3と一体的に構成されて設置されたり、インターネットなどのネットワークを介して燃焼機器1から離れた遠隔地に設置され、データベース10と、ディスプレイ11と、入力手段12と、抽出手段13と、入手手段14と、取得手段15と、表示手段16と、検出手段17とを備える。
【0011】このデータベース10は、燃焼制御パラメータ情報(バーナ種類や燃料種類や燃料量や燃焼温度や空燃比など)を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データを管理したり、その画像データの持つ特徴量を管理する。ここで、データベース10は、インターネットなどのネットワークを介して遠隔地に設けられることもある。
【0012】ディスプレイ11は、ディスプレイ情報を表示する。ここで、ディスプレイ11は、インターネットなどのネットワークを介して遠隔地に設けられることもある。入力手段12は、カメラにより撮影される燃焼機器2の炎の画像データを入力する。ここで、炎診断装置1が燃焼機器2から離れた遠隔地に設置されるときには、入力手段12は、例えば電子メールの添付ファイルを使って、燃焼機器2の炎の画像データを入力する。
【0013】抽出手段13は、入力手段12の入力する炎の画像データの持つ特徴量を抽出する。入手手段14は、入力手段12の入力処理に同期して、燃焼制御機器3から、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手する。ここで、炎診断装置1が燃焼機器2から離れた遠隔地に設置されるときには、入手手段14は、例えば電子メールを使って、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手する。
【0014】取得手段15は、データベース10にアクセスすることで、入手手段14の入手する燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データを取得したり、その画像データの持つ特徴量を取得する。ここで、データベース10が炎診断装置1から離れた遠隔地に設置されるときには、取得手段15は、例えば電子メールを使って、正常な燃焼状態にある炎の画像データを取得したり、その画像データの持つ特徴量を取得する。
【0015】表示手段16は、入力手段12の入力する炎の画像データと取得手段15の取得する炎の画像データとを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示したり、抽出手段13の抽出する特徴量と取得手段15の取得する特徴量とを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示する。ここで、ディスプレイ11が遠隔地に設けられるときには、表示手段16は、表示情報を送信することでこの表示処理を実行する。
【0016】検出手段17は、抽出手段13の抽出する特徴量と取得手段15の取得する特徴量との間の距離を算出することで、入力手段12の入力する炎の画像データが正常であるのか否かを検出する。
【0017】このように構成される本発明の炎診断装置1では、入力手段12が燃焼機器2の炎の画像データを入力すると、入手手段14は、その入力処理に同期して、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手する。
【0018】この入手手段14の入手処理を受けて、取得手段15は、データベース10にアクセスすることで、その入手された燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データを取得する。
【0019】そして、この取得手段15の取得処理を受けて、表示手段16は、入力手段12の入力した炎の画像データと取得手段15の取得した炎の画像データとを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示する。
【0020】また、本発明の炎診断装置1では、入力手段12が燃焼機器2の炎の画像データを入力すると、抽出手段13は、入力された炎の画像データの持つ特徴量を抽出し、入手手段14は、その入力処理に同期して、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手する。
【0021】この入手手段14の入手処理を受けて、取得手段15は、データベース10にアクセスすることで、その入手された燃焼制御パラメータ情報の指す正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得(データベース10が炎の画像データを管理するときには、燃焼制御パラメータ情報の指す炎の画像データから特徴量を抽出することで取得し、データベース10が直接特徴量を管理するときには、燃焼制御パラメータ情報の指す特徴量を取得)する。
【0022】そして、この取得手段15の取得処理を受けて、表示手段16は、抽出手段13の抽出した特徴量と取得手段15の取得した特徴量とを、ディスプレイ画面に対比しつつ表示し、検出手段17は、抽出手段13の抽出した特徴量と取得手段15の取得した特徴量との間の距離を算出することで、入力手段12の入力した炎の画像データが正常であるのか否かを検出する。
【0023】このように、本発明では、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データを管理するデータベース10を用意する構成を採って、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベース10を検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データを取得して、それと現在の燃焼機器2の炎の画像データとを対比しつつ表示する構成を採るので、燃焼機器の効率的なメンテナンスを実現できるようになるとともに、例えば、熟練したメンテナンスマンがこの表示情報を遠隔地で見て現場に対して指示を与えることができるようになることで、広い地域を効率的にメンテナンスできるようになる。
【0024】また、本発明では、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データあるいはそれが持つ特徴量を管理するデータベース10を用意する構成を採って、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベース10を検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得して、それと現在の燃焼機器2の炎の画像データの持つ特徴量とを対比しつつ表示する構成を採るので、燃焼機器の効率的なメンテナンスを実現できるようになるとともに、例えば、熟練したメンテナンスマンがこの表示情報を遠隔地で見て現場に対して指示を与えることができるようになることで、広い地域を効率的にメンテナンスできるようになる。
【0025】また、本発明では、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データあるいはそれが持つ特徴量を管理するデータベース10を用意する構成を採って、燃焼機器2の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベース10を検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得して、それと現在の燃焼機器2の炎の画像データの持つ特徴量との間の距離(類似度)を評価することで現在の燃焼機器2の燃焼状態が正常であるのか否かを検出する構成を採るので、熟練したメンテナンスマンに依らずに燃焼機器のメンテナンスを実現できるようになるとともに、客観的なメンテナンスを実現できるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
【0027】図2に、本発明の一実施例を図示する。図中、図1で説明したものと同じものについては同一の記号で示してある。
【0028】1aは燃焼機器2と同一場所に設置される本発明を具備するパーソナルコンピュータ、20は燃焼機器2の備えるバーナ、21は燃焼機器2の炎を撮影するカラーカメラ、30は本発明を実現すべくパーソナルコンピュータ1aに展開される表示プログラム、31は本発明を実現すべくパーソナルコンピュータ1aに展開される検出プログラムである。
【0029】図3にデータベース10の一実施例、図4にデータベース10の他の実施例を図示する。
【0030】この図3の実施例に従うデータベース10は、バーナ機種(バーナ種類)/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データ(カラーカメラにより撮影される)を管理する。
【0031】すなわち、バーナ機種がAで、燃料種類がガスで、燃料量が5l/minで、燃焼温度が1000度で、空燃比が10%のときにおける正常な燃焼状態にある炎画像データ40を管理するというように、バーナ機種/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比の組み合わせで定義される各燃焼状態毎に、正常な燃焼状態にある炎画像データ40を管理するのである。
【0032】一方、図4の実施例に従うデータベース10は、バーナ機種/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を管理する。
【0033】すなわち、バーナ機種がAで、燃料種類がガスで、燃料量が5l/minで、燃焼温度が1000度で、空燃比が10%のときにおける正常な燃焼状態にある炎画像データ40の持つ炎画像データ特徴量41を管理するというように、バーナ機種/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比の組み合わせで定義される各燃焼状態毎に、正常な燃焼状態にある炎画像データ40の持つ炎画像データ特徴量41を管理するのである。
【0034】この炎画像データ特徴量41は、炎画像データ40を特徴付けるものであればどのようなものであってもよいが、例えば、図5(a)に示すように、炎画像データ40のRGB空間にいくつかの領域を定義して、図5(b)に示すように、それらの各RGB空間領域に含まれる画素数を求め、図5(c)に示すように、それらの画素数の比率で定義される、特徴量=(N11/N,N21/N,N31/N,N41/N,N51/N)
但し、N=N11+N21+N31+N41+N51を算出することで定義してもよい。
【0035】また、例えば、図6(a)に示すように、炎の位置に応じたいくつかの領域を定義して、図6(b)に示すように、それらの各領域に含まれる画素の持つRGBの平均値を求めて、それらの並びにより定義される、特徴量=(<R11>,<G11>,<B11>,<R21>,<G21>,<B21>,<R31>,<G31>,<B31>)
を求めることで定義してもよい。
【0036】その他に、色相と明度と彩度との色空間などで定義される特徴量を定義したり、炎の形から定義される特徴量を定義することも可能である。
【0037】図7に、パーソナルコンピュータ1aに展開される表示プログラム30の実行する処理フローの一実施例、図8に、パーソナルコンピュータ1aに展開される検出プログラム31の実行する処理フローの一実施例を図示する。
【0038】次に、これらの処理フローに従って、図2のように構成される本発明の動作処理について説明する。
【0039】表示プログラム30は、例えば表示要求が発行されることで起動されると、図7の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、カラーカメラ21の撮影する燃焼機器2の炎の画像データを入力する。
【0040】続いて、ステップ2で、燃焼制御機器3から燃焼制御パラメータの情報を入手する。すなわち、燃焼機器2の炎の画像データを入力した時点におけるバーナ機種/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比の情報を入手するのである。なお、バーナ機種や燃料種類は、その都度変動するものではないので一度入手するだけで足りる。
【0041】続いて、ステップ3で、図3のように構成されるデータベース10を検索することで、ステップ2で入手した燃焼制御パラメータ情報の指す炎画像データ40を取得する。すなわち、ステップ2で入手した燃焼制御パラメータ情報の指定する燃焼状態における正常な炎画像データ40を取得するのである。
【0042】このとき、ステップ2で入手した燃焼制御パラメータ情報と完全に一致するものがデータベース10に登録されていないときには、登録されている最も近い燃焼制御パラメータ情報を特定して、それが指定する炎画像データ40を取得することになる。
【0043】続いて、ステップ4で、ステップ1で入力した燃焼機器2の炎の画像データと、ステップ3で取得した炎画像データ40とを対比しつつ、ディスプレイ11に表示する。
【0044】例えば、図9のように、同一ディスプレイ画面上に、燃焼機器2の炎の画像データと、その燃焼状態における正常な炎画像データ40とを並べて表示するというように、現在の炎の画像データと、その燃焼状態における正常な炎の画像データとを対比しつつ表示するのである。
【0045】この表示プログラム30の実行する表示処理に従って、メンテナンスマンは、燃焼機器2の効率的なメンテナンスを実現できるようになる。
【0046】ここで、2つの炎の画像データを並べて表示することで対比表示を実行するという構成を採る以外にも、例えば、2つの炎の画像データの差分値を表示するというような形式で対比表示を実行することもある。
【0047】図7の処理フローでは、現在の炎の画像データと、その燃焼状態における正常な炎の画像データとを対比しつつ表示する構成を採ったが、データベース10が図4のように炎画像データ特徴量41を管理する構成を採るときには、表示プログラム30は、図10の処理フローに示すように、カラーカメラ21の撮影する燃焼機器2の炎の画像データを入力すると、その炎の画像データの持つ特徴量を抽出する構成を採って、その抽出した特徴量と、データベース10から取得する炎画像データ特徴量41(正常な燃焼状態における特徴量)とを対比しつつ、ディスプレイ11に表示するように処理することになる。
【0048】例えば、図11のように、同一ディスプレイ画面上に、燃焼機器2の炎の画像データの持つ特徴量と、その燃焼状態における正常な炎画像データ特徴量41とを並べて表示するというように、現在の炎の画像データの持つ特徴量と、その燃焼状態における正常な炎の画像データの持つ特徴量とを対比しつつ表示するのである。
【0049】この表示プログラム30の実行する表示処理に従う場合にも、メンテナンスマンは、燃焼機器2の効率的なメンテナンスを実現できるようになる。
【0050】ここで、2つの特徴量を並べて表示することで対比表示を実行するという構成を採る以外にも、例えば、2つの特徴量の差分値を表示するというような形式で対比表示を実行することもある。
【0051】また、図10の処理フローでは、データベース10が図4のように炎画像データ特徴量41を管理することを想定したが、図3のように炎画像データ40を管理するときに対しても適用可能であり、このときには、表示プログラム30は、データベース10から読み出した炎画像データ40から炎画像データ特徴量41を抽出する処理を行うことになる。この構成に従うと、炎画像データ特徴量41を抽出する必要があることから処理時間がかかることになるが、特徴量の定義を簡単に変更できるというメリットがある。
【0052】次に、検出プログラム31の実行する処理について説明する。
【0053】検出プログラム31は、例えば検出要求が発行されることで起動されると、図8の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、カラーカメラ21の撮影する燃焼機器2の炎の画像データを入力する。
【0054】続いて、ステップ2で、その入力した炎の画像データの持つ特徴量を抽出する。このとき抽出する特徴量は、図4のように構成されるデータベース10の管理する炎画像データ特徴量41と同じものである。
【0055】続いて、ステップ3で、燃焼制御機器3から燃焼制御パラメータの情報を入手する。すなわち、燃焼機器2の炎の画像データを入力した時点におけるバーナ機種/燃料種類/燃料量/燃焼温度/空燃比の情報を入手するのである。なお、バーナ機種や燃料種類は、その都度変動するものではないので一度入手するだけで足りる。
【0056】続いて、ステップ4で、図4のように構成されるデータベース10を検索することで、ステップ3で入手した燃焼制御パラメータ情報の指す炎画像データ特徴量41を取得する。すなわち、ステップ2で入手した燃焼制御パラメータ情報の指定する燃焼状態における正常な炎画像データ40の持つ特徴量を取得するのである。
【0057】続いて、ステップ5で、ステップ2で抽出した特徴量と、ステップ4で取得した炎画像データ特徴量41との間の距離を算出する。ステップ2で抽出した特徴量が(X11, X21, X31, ・・・, Xn1)で表され、ステップ4で取得した炎画像データ特徴量41が(X10, X20, X30, ・・・, Xn0)で表される場合、例えば、特徴量=〔Σ(Xi1−Xi0)2 1/2と定義される算出式に従って、2つの特徴量の間の距離を算出するのである。
【0058】続いて、ステップ6で、ステップ5で算出した距離が規定以下であるのか否かを判断して、規定以下でないことを判断するときには、ステップ7に進んで、燃焼状態が異常である旨を通知するメッセージをディスプレイ11に表示して処理を終了し、規定以下であることを判断するときには、ステップ8に進んで、燃焼状態が正常である旨を通知するメッセージをディスプレイ11に表示して処理を終了する。
【0059】この検出プログラム31の実行する検出処理に従って、メンテナンスマンは、勘などに頼らずに燃焼機器2の燃焼状態を正確に診断したり調整したりできるようになる。
【0060】ここで、図8の処理フローでは、データベース10が図4のように炎画像データ特徴量41を管理する構成を採ることを想定したが、図3のように炎画像データ40を管理するときに対しても適用可能であり、このときには、検出プログラム31は、データベース10から読み出した炎画像データ40から炎画像データ特徴量41を抽出する処理を行うことになる。
【0061】図2の実施例では、データベース10をパーソナルコンピュータ1aに備える構成を採ったが、図12に示すように、パーソナルコンピュータ1aとは切り離して、インターネットなどのようなネットワーク50を介して接続されるサーバ60に備える構成を採ることも可能である。
【0062】この場合には、パーソナルコンピュータ1aは、例えば、電子メールを使って、サーバ60に燃焼制御パラメータ情報を送信することで、サーバ60の側で炎画像データ40や炎画像データ特徴量41を検索させて、その検索結果を返信(炎画像データ40は添付ファイルとして電子メールに添付させることで簡単に返信可能である)させる構成を採ることになる。
【0063】この構成に従うと、データベース10の管理が容易になるというメリットが得られることになる。
【0064】また、図2の実施例では、本発明の処理を行うパーソナルコンピュータ1aを燃焼機器2と同一の場所に設置するという構成を採ったが、図13に示すように、燃焼機器2の設置場所には、電子メールなどの送信処理を実行する別のパーソナルコンピュータ1bを設置して、本発明の処理を行うパーソナルコンピュータ1aについては、インターネットなどのようなネットワーク50を介して遠隔地に設置する構成を採ることも可能である。
【0065】この場合には、燃焼機器2の設置場所に設置されるパーソナルコンピュータ1bは、例えば、電子メールを使って、燃焼制御機器3から取得した燃焼制御パラメータ情報と、カラーカメラ21により撮影される燃焼機器2の炎の画像データとを、本発明の処理を行うパーソナルコンピュータ1aに送信(炎の画像データは添付ファイルとして電子メールに添付させることで簡単に送信可能である)する構成を採ることになる。
【0066】この構成に従うと、燃焼機器2を遠隔地から集中管理できるようになるというメリットが得られることになる。この構成を採るときに、更に、図12に示すように、データベース10をパーソナルコンピュータ1aとは切り離して、ネットワーク50を介して接続されるサーバ60に備える構成を採ることも可能である。
【0067】また、図2の実施例では、ディスプレイ11をパーソナルコンピュータ1aに備える構成を採ったが、図14に示すように、インターネットなどのようなネットワーク50を介して遠隔地に設置されるパーソナルコンピュータ1cのものを利用する構成を採ることも可能である。
【0068】この場合には、遠隔地に設置されるパーソナルコンピュータ1cは、例えば、インターネットで使われているファイル閲覧ソフトのブラウザ70を利用して、パーソナルコンピュータ1aから表示情報を入手してディスプレイ11に表示する処理を行う。従って、本発明の処理を行うパーソナルコンピュータ1aは、遠隔地に設置されるパーソナルコンピュータ1cからの表示要求に応答して表示情報をそのパーソナルコンピュータ1cに送信することで、表示情報をディスプレイ11に表示する構成を採ることになる。
【0069】図示実施例に従って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施例では、カラーカメラ21により撮影される燃焼機器2の炎の画像データを処理対象としたが、赤外線カメラなどのようなカメラにより撮影される燃焼機器2の炎の画像データを処理対象とすることもある。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データやそれが持つ特徴量を管理するデータベースを用意する構成を採って、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベースを検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データやそれが持つ特徴量を取得して、それと現在の燃焼機器の炎の画像データやそれが持つ特徴量とを対比しつつ表示する構成を採るので、燃焼機器の効率的なメンテナンスを実現できるようになるとともに、例えば、熟練したメンテナンスマンがこの表示情報を遠隔地で見て現場に対して指示を与えることができるようになることで、広い地域を効率的にメンテナンスできるようになる。
【0071】そして、本発明では、燃焼制御パラメータ情報を検索キーにして、正常な燃焼状態にある炎の画像データやそれが持つ特徴量を管理するデータベースを用意する構成を採って、燃焼機器の燃焼制御パラメータ情報を入手し、それを使ってこのデータベースを検索することで、正常な燃焼状態にある炎の画像データの持つ特徴量を取得して、それと現在の燃焼機器の炎の画像データの持つ特徴量との類似度を評価することで現在の燃焼機器の燃焼状態が正常であるのか否かを検出する構成を採るので、熟練したメンテナンスマンに依らずに燃焼機器のメンテナンスを実現できるようになるとともに、客観的なメンテナンスを実現できるようになる。
【出願人】 【識別番号】000006666
【氏名又は名称】株式会社山武
【出願日】 平成10年10月16日(1998.10.16)
【代理人】 【識別番号】100095072
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 光由
【公開番号】 特開2000−121045(P2000−121045A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−294960