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【発明の名称】 給油タンク装置
【発明者】 【氏名】松田 章夫

【氏名】渡辺 勲

【氏名】川村 光輝

【氏名】荒井 達志

【要約】 【課題】給油口キャップが必要以上に強く締め込まれないようにする。

【解決手段】摘みハンドル12の昇降ガイド筒13との嵌合部に、ガイドリブに係合してこの摘みハンドルの昇降ガイド筒の軸方向への移動を許す一方で、昇降ガイド筒に対して正逆方向の回転力を作用させた時にガイドリブとの係合が一方から他方にクリック動作を伴って移るものの、それ以上の移動が起こらないように隣り併せに重連の切欠きを形成し、摘みハンドルの回転操作時に手指を通じてそのクリック感が感じ取れるようにして、回転操作力の目安が得られるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カートリッジタンクの本体(1)と、このカートリッジタンクの本体に設けられた給油口(2)と、この給油口の上端部に突き当たる段部(3a)を形成して油漏れ防止用のパッキン(10)を保持するとともにその段部の形成に伴って上端側に細径部(3b)が形成されてこの給油口にねじ込まれて取り付けられる給油口キャップ(3)と、この給油口キャップの一端の裾部につば状に張り出して形成されたスプリング受座(17)と、この給油口キャップの他端に開設された吐出口(4)と、この吐出口を開閉するために前記給油口キャップの内側に設けられた可動中子弁(6)と、前記給油口キャップ(3)の外周囲の前記スプリング受座部分からこの吐出口部分にかけて円筒状に設けられた昇降ガイド筒(13)と、この昇降ガイド筒の前記吐出口側に対応する端部が外側に向けて張り出して形成されたフランジ(14)と、前記昇降ガイド筒の壁面の一部の外側に前記昇降ガイド筒の軸方向に沿って直線状に連続膨出して形成されたガイドリブ(15)と、前記昇降ガイド筒の前記スプリング受座と前記フランジとの間に嵌め込まれた摘みハンドル(12)と、この摘みハンドルの前記昇降ガイド筒との嵌合部において前記ガイドリブに係合してこの摘みハンドルの前記昇降ガイド筒の軸方向への移動を許す反面前記昇降ガイド筒に対して正逆回転力を作用させた時に前記ガイドリブとの係合が一方から他方にクリック動作を伴って移るもののそれ以上の移動が起こらないように形成された重連の切欠き(19、20)と、前記摘みハンドルと前記スプリング受座との間に設置されて前記摘みハンドルを常時前記昇降ガイド筒の前記フランジ側へ押し付けるコイルスプリング(18)とで構成されていることを特徴とする給油タンク装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体燃料燃焼器へ給油するための給油タンク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の給油タンク装置を図3を用いて説明することにする。
【0003】その図3は、ファンヒーター用の給油タンクすなわちカートリッジタンクを、給油のために給油口を上にして立てかけたものの要部断面図である。
【0004】なお、以下の説明において、上端、上端部と記した部分は、カートリッジタンクおよび給油口キャップをこの図3のようにして見た場合の部分を指すものであり、カートリッジタンクをファンヒーターに取り付けるために、図3の状態から上下の入れ替わった状態にした場合であっても、図3において上端、上端部と呼んだ部分をそのまま上端ないし上端部と記している。したがって、油滴が生成されて落下する場面では、例えば「油滴が給油口キャップの上端の吐出口部から床面に落下する云々」という説明を行なっている。
【0005】さてこの図3において、1はそのカートリッジタンク、2はこのカートリッジタンク1の給油口、3はこの給油口2に着脱自在にねじ込まれる給油口キャップである。
【0006】この給油口キャップ3は、図示のように給油口2にねじ込んで取り付けられるとともに、給油口2の上端に対応する部位には、段部3aが形成されていて、給油口2の上端との突き当たり部をなし、後述する給油口パッキンの保持部をなしている。また、段部3aの形成に伴って、上端側には下端側に比べて径の細い細径部3bが形成されている。4はその給油口キャップ3の上端に開口した吐出口である。
【0007】5は給油口キャップ3の内側に取り付けられた中子ハウスで、6はこの中子ハウス5内に設けられて吐出口4を開閉する可動中子弁、7はこの可動中子弁6と吐出口4との間に設けられて吐出口4の密閉を確実にするためのオーリングパッキン、8は可動中子弁6を吐出口4側へ圧着する中子コイルスプリングである。
【0008】9、9は中子ハウス5の吐出口4側に開設されている中子ハウス流出口で、カートリッジタンク1内の灯油が流出する開口であり、10はカートリッジタンク1の給油口2と給油口キャップ3との間に設置されて両者間の密閉を確実にして油漏れを防止するための給油口パッキンである。
【0009】11は給油口キャップ3の脱着補助具であり、カートリッジタンク1の給油口2への給油口キャップ3の着脱が、手指を直接給油口キャップ3に触れることなく行なえるように設けられたものである。
【0010】この脱着補助具11について詳しく説明すると、12は手指を掛けるためのつば状の摘みハンドルであり、13はこの摘みハンドル12を給油口キャップ3の外側に取り付けるために設けられた円筒状の昇降ガイド筒、14はこの昇降ガイド13の上端部に形成されて摘みハンドル12の抜け落ちを防止するフランジである。15はこの昇降ガイド筒13の壁面の一部の外側に上下方向にしかも直線状に連続膨出し形成されたガイドリブで、給油口キャップ3に対して摘みハンドル12を、図3の上下方向に移動可能としながら、すべり回転が生じないようにするためのものである。16は摘みハンドル12に設けられた切欠きで、そのガイドリブ15と係合することにより、上述の上下移動が可能となり、ただしすべり回転が不可能となるようにしたものである。なお、図3には詳細に示されていないが、切欠き16は等間隔で四個所に形成されている。
【0011】そして17は給油口キャップ3の裾部につば状に張り出して形成されたスプリング受座であり、18はこのスプリング受座17と前述摘みハンドル12間に設けられて摘みハンドル12を給油口キャップ3の吐出口4側へ押し付けるコイルスプリングである。
【0012】このように構成されたものにおいて、キャップ3の上端吐出口4付近に灯油が付着していても、摘みハンドル12を掴んで操作することにより、手指に灯油が直接触れることはなく、安心して給油口キャップ3の取り付け、取り外しが行なえるようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この従来例において、給油口キャップの取り付けおよび取り外しが、手指を汚すことなく安心して行なえるようになったものの、大径の摘みハンドル12が設けられたことにより、給油口キャップが必要以上に強く締め込まれてしまうことがあるのではないかと心配される。そしてその場合、給油口と給油口キャップのねじ接続がバカになってしまい、油漏れを起こしてしまう危険がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、カートリッジタンクの本体と、このカートリッジタンクの本体に設けられた給油口と、この給油口の上端部に突き当たる段部を形成して油漏れ防止用のパッキンを保持するとともにその段部の形成に伴って上端側に細径部が形成されてこの給油口にねじ込まれて取り付けられる給油口キャップと、この給油口キャップの一端の裾部につば状に張り出して形成されたスプリング受座と、この給油口キャップの他端に開設された吐出口と、この吐出口を開閉するために給油口キャップの内側に設けられた可動中子弁と、給油口キャップの外周囲の前記スプリング受座部分からこの吐出口部分にかけて円筒状に設けられた昇降ガイド筒と、この昇降ガイド筒の吐出口側に対応する端部が外側に向けて張り出して形成されたフランジと、昇降ガイド筒の壁面の一部の外側に昇降ガイド筒の軸方向に沿って直線状に連続膨出して形成されたガイドリブと、昇降ガイド筒のスプリング受座とフランジとの間に嵌め込まれた摘みハンドルと、この摘みハンドルの昇降ガイド筒との嵌合部においてガイドリブに係合してこの摘みハンドルの昇降ガイド筒の軸方向への移動を許す反面昇降ガイド筒に対して正逆回転力を作用させた時にガイドリブとの係合が一方から他方にクリック動作を伴って移るもののそれ以上の移動が起こらないように形成された重連の切欠きと、摘みハンドルとスプリング受座との間に設置されて摘みハンドルを常時昇降ガイド筒のフランジ側へ押し付けるコイルスプリングとで給油タンク装置を構成した。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は上述の構成であり、摘みハンドルの昇降ガイド筒との嵌合部に、ガイドリブに係合してこの摘みハンドルの昇降ガイド筒の軸方向への移動を許す一方で、昇降ガイド筒に対して正逆方向の回転力を作用させた時にガイドリブとの係合が一方から他方にクリック動作を伴って移るものの、それ以上の移動が起こらないように隣り併せに重連の切欠きを形成し、摘みハンドルの回転操作時に手指を通じてそのクリック感が感じ取れるようにして、回転操作力の目安が得られるようにした。
【0016】
【実施例】以下、図1、図2を用いて本発明の一実施例を説明する。
【0017】これら図1、図2と前述図3との違いは、摘みハンドル12に形成された切欠きが、図3では単一形であるのに対して、図1、図2では二連に形成されている点にある。
【0018】図1、図2を用いてそれを説明すると、19、20がその隣り合って二連に形成された切欠きであり、21は両者間に突き出して形成された境界突起である。
【0019】なお、図1、図2はともに、給油口キャップ3をカートリッジタンク1の給油口2にねじ込んで締め付けた状態を示している。
【0020】このように構成された一実施例において、カートリッジタンク1の給油口2から給油口キャップ3を取り外すために、摘みハンドル12に手指を掛けて左回しに操作すると、昇降ガイド筒13が弾性材の薄肉板金製である上に摘みハンドル12も弾性材のプラスチック製であるので、ガイドリブ15が境界突起21を一定のクリック感(抵抗感)を手指に伝えながらすり抜けて、図3において空白に記されている隣りの切欠き20と係合する。その後も続けて左回しに操作すると、今度は給油口キャップ3が回転駆動され、数回転させるうちに給油口2から給油口キャップ3が外れることになる。そして、ガイドリブ15と切欠き20の係合状態が維持される。
【0021】次に、給油が終了して給油口キャップ3が給油口2に装着される場合の動作を説明すると、ガイドリブ15が切欠き20に係合している状態で締め込み動作が進行し、その最終段階でガイドリブ15と切欠き20の係合が外れ、上述の動作とは逆にガイドリブ15は操作している手指に一定のクリック感(抵抗感)を伝えながら切欠き19へ移動する。
【0022】このようにして、給油時に手指を灯油で汚すことなく、しかもその際、手指に伝わるクリック感を目安にしながら給油口キャップ3を適正に開閉操作することができるようになった。そしてそれにより、給油キャップ3の締め過ぎが着実に防げるようにもなった。
【0023】
【発明の効果】以上本発明によれば、給油時に手指を灯油で汚すことなく、しかもその際、手指に伝わるクリック感を目安にしながら給油口キャップ3を適正に開閉操作することができるようになった。そしてそれにより、給油キャップ3の締め過ぎが着実に防げるようにもなった。
【出願人】 【識別番号】000005131
【氏名又は名称】株式会社日立ホームテック
【出願日】 平成11年3月31日(1999.3.31)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−283458(P2000−283458A)
【公開日】 平成12年10月13日(2000.10.13)
【出願番号】 特願平11−91161