| 【発明の名称】 |
廃棄物の焼却設備および焼却方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】家山 一夫
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| 【要約】 |
【課題】廃棄物から発生する焼却灰は直接溶融炉に供給されるため、焼却灰の中に含まれているアルミニウムやマグネシウムなどの不純物も同時に溶融され、生成されるスラグの品質を悪化させていた。
【解決手段】金属を含む焼却灰5を予め所定温度に加熱して金属を溶融させて焼却灰5と分離させ、その後焼却灰5をスラグ化するので、スラグに金属が含まれておらず、従って、良質のスラグが得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 焼却炉本体に、金属を含んだ焼却灰を保持するための保持空間が設けられ、前記焼却灰をこの保持空間に保持するための保持手段が設けられ、前記保持空間に保持された焼却灰を金属を溶融させる所定温度に維持するための加熱手段が設けられ、保持空間に、前記加熱手段によって溶融された焼却灰中の金属を所定の場所に排出するための排出手段が設けられたことを特徴とする廃棄物の焼却設備。 【請求項2】 保持空間および保持手段が後燃焼室に配置され、排出手段が、溶融した金属を通過させる網体と、この網体を通過した溶融した金属を案内する案内部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の廃棄物の焼却設備。 【請求項3】 保持空間が、焼却炉本体内の火格子間の隙間の下方に配置した複数の受け部材から構成されたことを特徴とする請求項1記載の廃棄物の焼却設備。 【請求項4】 ガス化炉と灰溶融炉とが排ガス路で接続された焼却設備であって、前記排ガス路に、金属を含んだ焼却灰を保持するための保持空間が設けられ、前記焼却灰をこの保持空間に保持するための保持手段が設けられ、保持空間に保持された焼却灰を前記金属を溶融させる所定温度に維持するための加熱手段が設けられ、保持空間に、前記加熱手段によって溶融された焼却灰中の金属を所定の場所に排出するための排出手段が設けられたことを特徴とする廃棄物の焼却設備。 【請求項5】 所定温度を600°C〜660°Cとしたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の廃棄物の焼却設備。 【請求項6】 焼却灰を溶融する途中で焼却炉本体の保持空間で保持し、この保持空間において加熱手段で焼却灰中の金属を所定温度で予め溶融させ、溶融させた金属を排出手段で所定の場所に排出することを特徴とする廃棄物の焼却方法。 【請求項7】 所定温度を600°C〜660°Cとしたことを特徴とする請求項6記載の廃棄物の焼却方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物や一般廃棄物を焼却するための廃棄物の焼却方法および焼却設備に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、焼却設備において、産業廃棄物や一般廃棄物を焼却すると排ガスが発生し、この排ガス中には焼却灰(飛灰)が含まれており、この焼却灰中にはアルミニウムやマグネシウムなどの不純物が混入している。このような焼却灰は、灰溶融炉に供給されて溶融し、スラグ化され再利用される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、廃棄物から発生する焼却灰は直接溶融炉に供給されるため、焼却灰の中に含まれているアルミニウムやマグネシウムなどの不純物も同時に溶融され、生成されるスラグの品質を悪化させていた。そこで、本発明は、上記課題を解決し得る廃棄物の焼却方法および焼却設備の提供を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明における課題解決手段は、焼却炉本体に、金属を含んだ焼却灰を保持するための保持空間が設けられ、前記焼却灰をこの保持空間に保持するための保持手段が設けられ、前記保持空間に保持された焼却灰を、金属を溶融させる所定温度に維持するための加熱手段が設けられ、保持空間に、前記加熱手段によって溶融された焼却灰中の金属を所定の場所に排出するための排出手段が設けられている。 【0005】前記保持空間および保持手段が後燃焼室に配置され、排出手段が、溶融した金属を通過させる網体と、この網体を通過した溶融した金属を案内する案内部材を備えている。また、前記保持空間が、焼却炉本体内の火格子間の隙間の下方に配置した複数の受け部材から構成されている。 【0006】さらに、ガス化炉と灰溶融炉とが排ガス路で接続され、前記排ガス路に、金属を含んだ焼却灰を保持するための保持空間が設けられ、前記焼却灰をこの保持空間に保持するための保持手段が設けられ、保持空間に保持された焼却灰を前記金属を溶融させる所定温度に維持するための加熱手段が設けられ、保持空間に、前記加熱手段によって溶融された焼却灰中の金属を所定の場所に排出するための排出手段が設けられている。 【0007】そして、前記所定温度を600°C〜660°Cとしている。上記構成において、焼却灰を溶融する途中で焼却炉本体の保持空間で保持し、この保持空間において加熱手段で焼却灰中の金属を所定温度で予め溶融させ、溶融させた金属を排出手段で所定の場所に排出する。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明の第一形態を図1および図2に基づいて説明する。本発明の実施の第一形態に係る廃棄物の焼却設備は、図2に示すように、焼却炉1に廃棄物投入用ホッパ2が設けられ、この廃棄物投入用ホッパ2の下流側の廃棄物燃焼室3に廃棄物燃焼用の火格子4が配置され、これら火格子4間の隙間(図示せず)の下方に、焼却灰5を保持する第一保持空間6が、複数個のホッパー状の容器(受け部材の一例)7によって構成されている。 【0009】焼却灰5をこの第一保持空間6に保持するための第一保持手段が設けられ、この第一保持手段は、各容器7に横軸9回りに開閉自在なダンパ11から構成され、前記各第一保持空間6には、焼却灰5を、その中の金属(特にアルミニウム、マグネシウム)を溶融させる所定温度(600°C〜660°C)に維持するための第一補助バーナ12が設けられ、容器7の下方は折曲されて、後述の灰冷却槽13につながっている。図示しないが、勿論前記ダンパ11を必要に応じて回動させるための駆動モータが設けられている。 【0010】また、図1に示すように、焼却炉の後燃焼部14に、金属を含んだ焼却灰5を保持するための第二保持空間15が設けられ、この第二保持空間15は、火格子4の下流側で火格子4と灰冷却水槽13の途中で、狭窄部材16によって狭窄された部分とされている。この狭窄部材16の側面には、焼却灰5を第二保持空間15側へ供給するためのダンパ11aが横軸10回りに回動自在に取付けられ、このダンパ11aを回動させるための第一油圧シリンダ装置18が設けられている。 【0011】前記焼却灰5をこの第二保持空間15に保持するための第二保持手段19が設けられ、この第二保持手段19は、横軸19a回りに回動自在な、円弧状面を有する受け皿20と、この受け皿20の凹部中央に設けられた網状体21と、受け皿20に取付けられた回動部材22を前記横軸19a回りに回動させるための第二油圧シリンダ装置23と、この第二油圧シリンダ装置23が伸縮することで前記網状体21とともに受け皿20を回動させる取付け片24とから構成されている。 【0012】前記受け皿20が焼却灰5を受ける水平な姿勢で網状体21の下方に溶融金属受け板(案内部材の一例)25が配置され、後燃焼部14の側壁26に、溶融金属受け板25が挿通する排出口27が形成され、この排出口27に溶融金属取出し部材28が連通されている。すなわち、排出手段は、前記溶融金属受け板25、排出口27および溶融金属取出し部材28から構成されている。 【0013】前記保持空間、すなわち側面16に、焼却灰5をその中の金属(特にアルミニウム、マグネシウム)を溶融させる所定温度(600°C〜660°C)に維持するための第二補助バーナ29(加熱手段の一例)が配置されている。なお、保持空間の下方には灰落下管30が連通され、灰落下管30の下方には、前記灰冷却槽13が配置されている。 【0014】次に、上記構成における廃棄物の処理方法を説明する。図2に示すように、廃棄物投入用ホッパ2から投入される廃棄物は、火格子4により加熱され、これら火格子4間の隙間から少量だけ第一保持空間6に落ちる。この焼却灰5中には金属が含まれており、この金属は、第一補助バーナ12の加熱により、所定温度に維持され、金属が溶融したところで駆動モータを駆動してダンパ11を回動させる。そうすると、溶融した金属が下方、すなわち灰冷却水槽13に投入される。 【0015】また、火格子4間の隙間から落下しなかった廃棄物は火格子4の運動により下方に移動燃焼して焼却灰5となる。そして、図1に示すように、この焼却灰5は受け皿20を水平にしておくことにより第二保持空間15に保持される。ここで、第二補助バーナ29の加熱により、第二保持空間15の焼却灰5を所定温度に維持する。そうすると、第二保持空間15の焼却灰5中の金属が溶融して網状体21から溶融金属受け板25に落下し、溶融金属取出し部材28から灰冷却水槽13に落下する。なお、第二保持空間15の焼却灰5はさらに加熱されて溶融された金属を含まない溶融スラグとなり、第二油圧シリンダ装置23を伸長することにより、回動部材22が横軸19a回りに回動し、溶融スラグが灰冷却水槽13に落下し、冷却される。 【0016】このように、本発明の実施の第一形態によれば、金属を含む焼却灰5を予め所定温度に加熱して金属を溶融させて焼却灰5と分離させ、その後焼却灰5をスラグ化するので、スラグに金属が含まれておらず、従って、良質のスラグが得られる。次に、図3および図4に基づいて、本発明の実施の第二形態を説明する。本発明の実施の第二形態における廃棄物33の焼却設備は、廃棄物投入用ホッパ34に連通したガス化炉35と灰溶融炉36とが、排ガス路37で接続されている。 【0017】排ガス路37には、加熱手段44が設けられ、この加熱手段44は、排ガス路37を囲むように取付けた囲繞部材45を備え、この囲繞部材45の一側に、図示しないバーナのガスを排ガス路37と囲繞部材45との隙間に供給するための供給口46が形成され、囲繞部材45の他側にバーナのガスを排出する排出口47が形成されている。保持空間は排ガス路37の水平部48とされ、この水平部48の灰溶融炉36側に保持手段としての網部材49が配置されている。 【0018】さらに、水平部48の下部に、分岐管50が分岐され、水平部48と分岐管50の分岐部に、別の網状体51が水平方向に配置されている。次に、この構成における廃棄物33の焼却方法を説明すると、廃棄物投入用ホッパ34から投入された金属を含む廃棄物33は、ガス化炉35内でガス化され、排ガス路37を介して灰溶融炉36で溶融されるものである。 【0019】排ガス中に含まれる焼却灰(飛灰)38は、排ガス路37から灰溶融炉36に到るが、その途中で、網部材49によって水平部48に保持され、供給口46から供給される熱によって水平部48が加熱され、水平部48に保持された焼却灰38が加熱され、焼却灰38中の金属が溶融し、網状体51の隙間から分岐管50に落下し、所定の場所に導かれる。そして、一定量の焼却灰38の中の金属を溶融したら、網部材49を開放して焼却灰38を灰溶融炉36側へ供給する。上記のような動作を繰り返すことにより、焼却灰38中の金属を、焼却灰38を溶融する前に溶融させて除去する。これによって良質のスラグが得られる。また、排ガス路37中の保持空間においては、ガス化炉35の燃焼状態を調整することによっても所定温度に保持することができる。 【0020】なお、上記実施の第一形態では、第二補助バーナ29は、側面16に配置したがこれに限定されるものではなく、図の仮想線に示すように、側面16の裏側に配置して金属を溶融させるようにしてもよい。 【0021】 【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明は、焼却炉本体に、金属を含んだ焼却灰を保持するための保持空間が設けられ、前記焼却灰をこの保持空間に保持するための保持手段が設けられ、前記保持空間に保持された焼却灰を金属を溶融させる所定温度に維持するための加熱手段が設けられ、保持空間に、前記加熱手段によって溶融された焼却灰中の金属を所定の場所に排出するための排出手段が設けられたものであるので、焼却灰を溶融する途中で焼却炉本体の保持空間で保持し、この保持空間において加熱手段で焼却灰中の金属を所定温度で予め溶融させ、溶融させた金属を排出手段で所定の場所に排出することで、焼却灰を溶融する前に金属を取り出すことができ、従って、焼却灰を溶融することによって生成されるスラグの品質を向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005119 【氏名又は名称】日立造船株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月31日(1999.3.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2000−283446(P2000−283446A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月13日(2000.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−90373 |
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