| 【発明の名称】 |
溶融炉への被溶融物供給方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】熊崎 博志
【氏名】加藤 考太郎
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| 【要約】 |
【課題】被溶融物が溶融炉の被溶融物供給口に固着するのを防止できると共に、仮え被溶融物が被溶融物供給口に固着した場合でも、溶融炉の運転を停止することなく、固着した被溶融物を除去して新しい被溶融物を溶融炉内へ連続的に供給できるようにする。
【解決手段】溶融炉2の被溶融物供給口2aに接続されるスクリューフィーダー6を備えた被溶融物供給装置1により炉内へ被溶融物Aを供給するようにした溶融炉2への被溶融物供給方法に於いて、前記被溶融物供給装置1により炉内へ被溶融物Aを供給する際に、スクリューフィーダー6の外筒9先端部を被溶融物供給口2a内で摺動させつつ被溶融物供給装置1を溶融炉2に対して定期的に前後動させ、スクリューフィーダー6の先端部で被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを炉内へ押し出すと共に、被溶融物供給口2aに固着した被溶融物Aを突き崩すようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 溶融炉の被溶融物供給口に接続されるスクリューフィーダーを備えた被溶融物供給装置により炉内へ被溶融物を供給するようにした溶融炉への被溶融物供給方法に於いて、前記被溶融物供給装置により炉内へ被溶融物を供給する際に、スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口内で摺動させつつ被溶融物供給装置を溶融炉に対して定期的に前後動させ、スクリューフィーダーの先端部で被溶融物供給口にある被溶融物を炉内へ押し出すと共に、被溶融物供給口に固着した被溶融物を突き崩すようにしたことを特徴とする溶融炉への被溶融物供給方法。 【請求項2】 スクリューフィーダーの外筒先端部を冷却しつつスクリューフィーダーから被溶融物を炉内へ供給するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の溶融炉への被溶融物供給方法。 【請求項3】 先端部が溶融炉の被溶融物供給口内に前後方向へ摺動自在に挿入された外筒及び外筒内に回転自在に配設されたスクリューから成るスクリューフィーダーと、スクリューフィーダーの外筒に接続され、被溶融物を貯留してこれを外筒内へ供給するホッパと、スクリューフィーダーの先端部が被溶融物供給口内で前後動するようにスクリューフィーダー及びホッパを前後動させる前後移動装置とを具備したことを特徴とする溶融炉への被溶融物供給装置。 【請求項4】 スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口から引き抜ける構成としたことを特徴とする請求項3に記載の溶融炉への被溶融物供給装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉から排出される焼却残渣や飛灰等の被溶融物を溶融処理する溶融炉に於いて利用されるものであり、被溶融物が溶融炉の被溶融物供給口に固着するのを防止できると共に、仮え被溶融物が被溶融物供給口に固着した場合でも、溶融炉の運転を停止することなく、固着した被溶融物を除去して新しい被溶融物を溶融炉内へ連続的に供給できるようにした溶融炉への被溶融物供給方法及びその装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、都市ごみ等の焼却炉から排出される焼却灰や飛灰(以下被溶融物と云う)の減容化及び無害化を図る為、被溶融物の溶融固化処理法が注目され、現実に実用に供されている。被溶融物は溶融固化することにより、その容積を1/2〜1/3に減らすことができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋立処分場の延命等が可能になるからである。 【0003】而して、前記被溶融物の溶融固化処理方法には、アーク溶融炉やプラズマアーク炉、電気抵抗炉等の電気式溶融炉を使用し、電気エネルギーによって被溶融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷により固化する方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉、コークスベッド炉等の燃焼式溶融炉を使用し、燃料の燃焼エネルギーによって被溶融物を溶融した後、これを水冷若しくは空冷により固化する方法とが多く利用されて居り、都市ごみ焼却処理設備に発電設備が併置されている場合には、前者の電気エネルギーを用いる方法が、又、発電設備が併置されていない場合には、後者の燃焼エネルギーを用いる方法が夫々多く採用されている。 【0004】図3は従前のごみ焼却処理設備に併置した直流アーク放電黒鉛電極式プラズマ溶融炉の一例を示すものであり、図3に於いて、20は被溶融物Aのホッパ、21は被溶融物Aの供給装置、22は溶融炉本体、23は黒鉛主電極、24は黒鉛スタート電極、25は炉底電極、26は炉底冷却ファン、27は直流電源装置、28は不活性ガス供給装置、29は溶融スラグ流出口、30はタップホール、31は燃焼室、32は燃焼用空気ファン、33は助燃バーナ、34は排ガス冷却ファン、35はバグフィルター、36は誘引通風機、37は煙突、38は溶融飛灰コンベア、39は飛灰溜め、40はスラグ水冷槽、41はスラグ搬出コンベア、42はスラグ溜め、43はスラグ冷却水冷却装置である。 【0005】而して、焼却残渣や飛灰等の被溶融物Aはホッパ20に貯えられ、供給装置21により溶融炉本体22内へ連続的に供給される。溶融炉本体22には、炉頂部より垂直且つ昇降可能に挿入され、その先端と被溶融物Aとの間に一定の距離を設けた黒鉛主電極23(−極)と、炉底に設置された炉底電極25(+極)とが設けられて居り、両電極23,25間に印加された直流電源装置27(容量約600〜1000KWh/T・被溶融物)の直流電圧(200V〜350V)によりプラズマアーク電流が流れ、これによって被溶融物Aが1300℃〜1500℃に加熱されて順次溶融スラグBとなる。 【0006】尚、溶融前の被溶融物Aは導電性が低い為、溶融炉の始動時には黒鉛スタート電極24を溶融炉本体22内へ挿入してこれを+電極とし、これと黒鉛主電極23間へ通電することにより被溶融物Aが溶融するのを待つ。そして、被溶融物Aが溶融すると、その導電性が上昇する為、黒鉛スタート電極24を炉底電極25へ切り換える。 【0007】一方、前記溶融炉本体22の内部は、溶融スラグBへの重金属類の混入を低減する為や黒鉛主電極23等の酸化を防止する為に還元性雰囲気に保持されて居り、その為にPSA窒素製造装置等の不活性ガス供給装置28から窒素ガス等の不活性ガスCが、中空筒状に形成した黒鉛主電極23及び黒鉛スタート電極24の中空孔を通して、溶融炉本体22内へ連続的に供給されている。 【0008】尚、不活性ガスCを黒鉛主電極23や黒鉛スタート電極24の中空孔を通して溶融炉本体22内へ供給する構成とするのは、■プラズマ放電領域を濃厚な不活性ガスCにより充満させた方が、プラズマアークの発生や安定性等の所謂プラズマ放電性が良好になると考えられること、及び■黒鉛主電極23や黒鉛スタート電極24の消耗がより少なくなると考えられること、等の理由によるものである。 【0009】又、前記溶融炉本体22の炉底は、炉底冷却ファン26からの冷風(空気)により空冷され、これによって炉底電極25近傍の過度な温度上昇が防止されている。更に、溶融炉本体22そのものは、高温に耐える耐火材及びそれを覆う断熱材等により構成されて居り、必要に応じて断熱材の外部に水冷ジャケットが設けられている。 【0010】前記被溶融物Aの溶融によって、その内部に存在した揮発成分や炭素の酸化により起生した一酸化炭素等は、ガス体D(以下排ガスと云う)となると共に、鉄等の金属類やガラス、砂等の不燃性成分を含む被溶融物Aは、プラズマアーク放電による発生熱を供給されることによりその溶融点(1200℃〜1250℃)を越える約1300℃〜1500℃の高温度にまで加熱され、流動性を有する液体状の溶融スラグBとなる。 【0011】溶融炉本体22内に形成された溶融スラグBは、溶融スラグ流出口29より連続的に溢れ出し、冷却水を満したスラグ水冷槽40内へ落下することにより冷却されて水砕スラグとなり、スラグ搬出コンベア41によってスラグ溜め42へ排出される。又、溶融炉を停止する際には、溶融炉本体22内の溶融スラグBが冷却・固化してしまうのを防止する為、溶融スラグBの底部レベルに設けたタップホール30より湯抜きを行い、溶融炉本体22内は空状態にされる。 【0012】一方、前記排ガスD(ガス体)は、溶融スラグ流出口29の上部空間から燃焼室31内に入り、ここで燃焼用空気ファン32により送入されて助燃バーナ33によって加熱された燃焼用空気が加えられることにより、内部の未燃分が完全に燃焼される。又、燃焼室31内で完全燃焼した排ガスDは、排ガス冷却ファン34からの冷却空気(或いは水噴霧)によって冷却され、バグフィルター35を経て誘引通風機36により煙突37へ排出される。そして、バグフィルター35で捕捉された溶融飛灰Eは、溶融飛灰コンベア38により飛灰溜め39へ送られる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】而して、上述したプラズマ溶融炉に於いては、ホッパ20内に貯留された焼却灰や飛灰等の被溶融物Aは、溶融炉本体22の被溶融物供給口22aに接続した供給装置21、通常は定量性能やシール性能等に優れたスクリューフィーダーにより溶融炉本体22内へ連続的に供給されている。ところが、プラズマ溶融炉の運転に於いては、消耗した黒鉛主電極23や黒鉛スタート電極24の継ぎ足し時、或いは炉底に溜まった溶融メタルの抜き出し時にスクリューフィーダーによる被溶融物Aの供給を停止する時間帯がある。 【0014】その結果、溶融炉本体22に形成した被溶融物供給口22aは炉内の高熱に晒させることになり、被溶融物供給口22aに挿入されているスクリューフィーダーの先端部が焼損すると云う問題があった。又、スクリューフィーダーの焼損を防止する為、スクリューフィーダーの先端部を溶融炉本体22の内壁面から後退させた状態でスクリューフィーダーを溶融炉本体22に接続した場合、被溶融物供給口22aに被溶融物Aが溜まり、これが炉内の高熱に晒されて溶融し、被溶融物供給口22aに固着してしまうと云う問題があった。この固着した被溶融物Aは可なり硬い為、スクリューフィーダーの供給力だけでは炉内へ押し出すことが難しく、新しい被溶融物Aを連続的に供給できなくなり、最終的にはスクリューフィーダーの運転を行えなくなると云う問題が発生した。 【0015】尚、上述した問題を解決する為、溶融炉本体22の被溶融物供給口22aに固着した被溶融物Aを除去する装置を溶融炉本体22に設置することも考えられるが、溶融炉本体22内が高温になる為に固着した被溶融物Aを除去する装置を設置するのは事実上困難であった。特に、溶融炉本体22に於いては、炉内を還元性雰囲気としている為、固着した被溶融物Aの付着性が強く且つ固着した被溶融物Aも可なり硬くなるので、これを除去する有効な手段が見当たらなかった。 【0016】従って、被溶融物Aが溶融炉本体22の被溶融物供給口22aに固着した場合には、プラズマ溶融炉の運転を一旦停止して被溶融物供給口22aに固着した被溶融物Aを除去しなければならず、プラズマ溶融炉の稼動率を下げる原因となっていた。 【0017】本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、被溶融物が溶融炉の被溶融物供給口に固着するのを防止できると共に、仮え被溶融物が被溶融物供給口に固着した場合でも、溶融炉の運転を停止することなく、固着した被溶融物を除去して新しい被溶融物を溶融炉内へ連続的に供給できるようにした溶融炉への被溶融物供給方法及びその装置を提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為に、本発明の請求項1に記載の発明は、溶融炉の被溶融物供給口に接続されるスクリューフィーダーを備えた被溶融物供給装置により炉内へ被溶融物を供給するようにした溶融炉への被溶融物供給方法に於いて、前記被溶融物供給装置により炉内へ被溶融物を供給する際に、スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口内で摺動させつつ被溶融物供給装置を溶融炉に対して定期的に前後動させ、スクリューフィーダーの先端部で被溶融物供給口にある被溶融物を炉内へ押し出すと共に、被溶融物供給口に固着した被溶融物を突き崩すようにしたことに特徴がある。 【0019】本発明の請求項2に記載の発明は、スクリューフィーダーの外筒先端部を冷却しつつスクリューフィーダーから被溶融物を炉内へ供給するようにしたことに特徴がある。 【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、先端部が溶融炉の被溶融物供給口内に前後方向へ摺動自在に挿入された外筒及び外筒内に回転自在に配設されたスクリューから成るスクリューフィーダーと、スクリューフィーダーの外筒に接続され、被溶融物を貯留してこれを外筒内へ供給するホッパと、スクリューフィーダーの先端部が被溶融物供給口内で前後動するようにスクリューフィーダー及びホッパを前後動させる前後移動装置とから構成したことに特徴がある。 【0021】本発明の請求項4に記載の発明は、スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口から引き抜ける構成としたことに特徴がある。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る被溶融物供給装置1の概略断面図を示し、当該被溶融物供給装置1は、ごみ焼却炉から排出された焼却残渣や飛灰等の被溶融物Aをプラズマ溶融炉の溶融炉本体2内へ連続的に供給するものであり、溶融炉本体2の周壁に分離可能に接続されている。 【0023】前記溶融炉本体2は、鋼板製のケーシング及び耐火物等で夫々形成された周壁、底壁及び天井壁から構成されて居り、その周壁には炉内へ被溶融物Aを供給する為の被溶融物供給口2aが水平に形成されている。又、被溶融物供給口2aには、後述するスクリューフィーダー6の外筒9の先端部外周面に摺動自在に内接する冷却円筒3が挿入固定されている。この冷却円筒3は、図2に示す如く、耐熱性及び耐食性等に優れた金属材製の大小二つの筒材等により二重筒構造に形成されて居り、筒材間に形成された環状の空間内に冷却媒体(例えば冷却水等)を流すことによって、スクリューフィーダー6の外筒9の先端部を冷却できるようになっている。尚、溶融炉本体2は、被溶融物供給口2aに冷却円筒3を設けたこと以外は、図3に示した従前のプラズマ溶融炉の溶融炉本体22の場合と略同一である為、ここではその詳細な説明を省略する。 【0024】前記被溶融物供給装置1は、図1に示す如く、溶融炉本体2に対して前後動可能な架台4と、架台4を前後動させる前後移動装置5と、架台4に支持載置されたスクリューフィーダー6と、同じく架台4に支持載置されたホッパ7とから構成されて居り、架台4を前後動させることによって、スクリューフィーダー6の先端部を溶融炉本体2の被溶融物供給口2aに挿入固定した冷却円筒3内で往復動させることができると共に、被溶融物供給装置1自体を溶融炉本体2から分離させることができるようになっている。 【0025】具体的には、前記架台4は、図1に示す如く、溶融炉本体2の周囲で且つ被溶融物供給口2aの下方位置に水平姿勢で固定したベッド8上に水平移動可能に支持されて居り、架台4とベッド8との間に設けた前後移動装置5によって、被溶融物供給口2a及び冷却円筒3の中心線に対して平行で且つ溶融炉本体2に対して前後方向(図1の左右方向)へ移動可能となっている。この実施の形態に於いては、前後移動装置5には、油圧シリンダやエアシリンダ等の流体圧シリンダが使用されている。尚、上記の実施の形態に於いては、架台4を流体圧シリンダにより前後方向へ移動させるようにしたが、他の実施の形態に於いては、架台4をモータ駆動により前後方向へ移動させるようにしても良い。 【0026】前記スクリューフィーダー6は、図1に示す如く、耐熱性及び耐食性等に優れた金属材により円筒状に形成され、先端部が冷却円筒3内に前後方向(図1及び図2の左右方向)へ摺動自在に挿入された水平姿勢の外筒9と、外筒9内に回転自在に挿入され、架台4上に設けた軸受10に回転自在に支持されたスクリュー軸11a及びスクリュー羽根11bから成るスクリュー11と、架台4上に設けられ、スクリュー11を回転駆動するモータ12a及び伝動機構12bから成る回転駆動装置12とから構成されて居り、外筒9内に供給された被溶融物Aをスクリュー11の回転によって外筒9内を被溶融物供給口2a側へ順次移送し、当該被溶融物Aを被溶融物供給口2aから炉内へ連続的に定量供給することができるようになっている。又、スクリューフィーダー6の外筒9と冷却円筒3との間には、外筒9の先端部が冷却円筒3内を前後方向へ摺動しても、溶融炉本体2内の高温ガスが外筒9と冷却円筒3との間から炉外へ流出しないようにグランドシール部13が設けられている。このグランドシール部13は、図2に示す如く、グランドパッキン13a及びパッキン押え13b等から成る。更に、スクリュー11のスクリュー軸11aは、その内部に冷却媒体(例えば冷却水等)を流すことができるように構成されて居り、スクリュー軸11a内に冷却媒体を流すことによって、スクリュー11先端部の焼損を防止できるようになっている。 【0027】前記ホッパ7は、その下端部がスクリューフィーダー6の外筒9の基端部側(図1の左側部分)に一体的に接続されて居り、被溶融物Aを一定量貯留してこれを外筒9内へ供給できるようになっている。 【0028】そして、前記被溶融物供給装置1は、架台4を前後移動装置5により一定のストロークで前後動させると、被溶融物供給装置1全体が溶融炉本体2に対して前後方向(図1の左右方向)へ移動し、これに伴ってスクリューフィーダー6の外筒9先端部が冷却円筒3内を摺動しつつ前後方向へ移動すると共に、外筒9内に設けたスクリュー11も前後方向へ移動するようになっている。 【0029】尚、被溶融物供給装置1の移動ストロークは、プラズマ溶融炉の運転時に於いては、スクリューフィーダー6の外筒9先端部が冷却円筒3内で前後動して被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを炉内へ押し出すことができると共に、被溶融物供給口2aに固着した被溶融物Aを突き崩せるように設定され、又、プラズマ溶融炉の運転停止時(メンテナンス時)や運転終了時に於いては、スクリューフィーダー6の先端部が冷却円筒3から引き抜かれて被溶融物供給装置1を溶融炉本体2から完全に分離できるように設定されている。又、被溶融物供給装置1を前後移動させる前後移動装置5は、被溶融物供給装置1が定期的に前後動するように駆動制御されている。更に、溶融炉本体2内への被溶融物Aの供給時に於けるスクリューフィーダー6の外筒9及びスクリュー11の位置は、外筒9の先端及びスクリュー11の先端が溶融炉本体2の内壁面に略達するように設定されている。 【0030】次に、上述した被溶融物供給装置1を用いてプラズマ溶融炉の溶融炉本体2内へ焼却残渣や飛灰等の被溶融物Aを供給する場合について説明する。 【0031】ホッパ7内に投入された焼却残渣や飛灰等の被溶融物Aは、ホッパ7の底部からスクリューフィーダー6の外筒9内に供給され、回転駆動装置12によって外筒9内で回転するスクリュー11により外筒9内を被溶融物供給口2a側へ順次移送されて行き、被溶融物供給口2aから溶融炉本体2内へ連続的に供給される。このとき、冷却円筒3及びスクリュー軸11a内には冷却媒体が流されて居り、外筒9及びスクリュー軸11aの各先端部は冷却媒体によって冷却されている。その結果、外筒9及びスクリュー11の各先端部の焼損が防止されることになる。 【0032】溶融炉本体2内へ供給された被溶融物Aは、炉内の溶融スラグBの液面上に傾斜面を作りながら落下して行き、炉内の高温に晒されつつ溶融し、高温液体状の溶融スラグBとなる。 【0033】ところで、被溶融物供給口2aから被溶融物Aが溶融炉本体2内へ連続的に供給されておれば何ら問題はないが、[発明が解決しようとする課題]で説明したように、被溶融物供給口2a内で被溶融物Aが固着する場合がある。この固着した被溶融物Aは、比較的硬く、被溶融物供給口2aの一部を閉塞した格好になる。その結果、スクリューフィーダー6の供給力だけでは被溶融物Aを溶融炉本体2内へ連続的に供給できなくなる。 【0034】従って、本発明の被溶融物供給装置1により溶融炉本体2内へ被溶融物Aを供給する際には、前後移動装置5により架台4を定期的に前後方向へ移動させ、被溶融物供給装置1全体を前後動させる。これによって、スクリューフィーダー6の外筒9は、その先端部が冷却円筒3内に挿入された状態で冷却円筒3内を摺動しつつ前後方向に一定のストロークで移動する。同時に外筒9内のスクリュー11も前後方向に一定のストロークで移動する。その結果、外筒9及びスクリュー11の各先端部は、前進するときに被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを溶融炉本体2内へ押し出したり、或いは被溶融物供給口2aに固着した被溶融物Aを突き崩して溶融炉本体2内へ押し出すことになる。尚、被溶融物供給装置1全体を前後移動させるときには、スクリュー11の回転を止めて被溶融物Aの供給を一時的に止めても良く、或いはスクリュー11を回転させて被溶融物Aの供給を継続して行うようにしても良い。 【0035】このように、上述した被溶融物供給装置1に於いては、被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを外筒9及びスクリュー11の各先端部で溶融炉本体2内へ押し出したり、或いは被溶融物供給口2aに固着した被溶融物Aを外筒9及びスクリュー11の各先端部で突き崩したりするようにしている為、被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを簡単に除去することができ、被溶融物Aが被溶融物供給口2aに固着するのを未然に防止することができる。又、仮え被溶融物供給口2aに被溶融物Aが固着しても、プラズマ溶融炉の運転を停止することなく、固着した被溶融物Aを除去することができ、溶融炉本体2内への被溶融物Aの供給を安定した状態で連続的におこなうことができる。その結果、プラズマ溶融炉の稼動効率を高めることができる。 【0036】そして、溶融炉本体2内への被溶融物Aの供給を長時間停止する場合にも、被溶融物供給装置1を前後移動装置5により一定のストロークで前後動させ、被溶融物供給口2aにある被溶融物Aを外筒9及びスクリュー11の先端部で溶融炉本体2内へ押し出す。これによって、被溶融物供給口2aが高熱に晒されても被溶融物供給口2aに被溶融物Aが残っていない為、被溶融物供給口2aへの被溶融物Aの固着を未然に防止することができる。 【0037】更に、メンテナンスの為にプラズマ溶融炉の運転を一時的に停止する場合、或いは溶融炉の運転を完全に停止する場合には、被溶融物供給装置1全体を前後移動装置5により後退させ、スクリューフィーダー6の先端部を冷却円筒3から完全に引き抜く。これによって、被溶融物供給装置1を溶融炉本体2から完全に分離することができ、メンテナンス等が行い易くなる。 【0038】 【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発明の請求項1に記載の被溶融物供給方法は、被溶融物供給装置により溶融炉内へ被溶融物を供給する際に、スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口内で摺動させつつ被溶融物供給装置を溶融炉に対して定期的に前後動させ、スクリューフィーダーの先端部で被溶融物供給口にある被溶融物を炉内へ押し出すと共に、被溶融物供給口に固着した被溶融物を突き崩すようにしている。その結果、本発明に於いては、被溶融物供給口にある被溶融物を簡単に除去することができ、被溶融物が被溶融物供給口に固着するのを未然に防止することができる。又、仮え被溶融物が被溶融物供給口に固着した場合でも、溶融炉の運転を停止することなく、固着した被溶融物を除去することができる。延いては、溶融炉への被溶融物の供給を安定した状態で連続的に行えることになり、溶融炉の稼動効率を高めることができる。 【0039】本発明の請求項2に記載の被溶融物供給方法は、スクリューフィーダーの外筒先端部を冷却しつつスクリューフィーダーから被溶融物を炉内へ供給するようにしている為、炉内の高熱に晒されるスクリューフィーダーの外筒先端部の焼損を防止することができる。 【0040】本発明の請求項3及び請求項4に記載の被溶融物供給装置は、上記方法を好適に実施することができる。特に、本発明の請求項4に記載の被溶融物供給装置は、スクリューフィーダーの外筒先端部を被溶融物供給口から引き抜ける構成としている為、被溶融物供給装置を溶融炉から完全に分離することができ、被溶融物供給装置や溶融炉のメンテナンス等を行い易くなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133032 【氏名又は名称】株式会社タクマ
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| 【出願日】 |
平成11年4月20日(1999.4.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082474 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 丈夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−304226(P2000−304226A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月2日(2000.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−112759 |
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