| 【発明の名称】 |
床燃焼式焼却装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】源平 茂
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| 【要約】 |
【課題】炉内温度を有害物質の除去に必要な温度にまで高めることができるので、排ガス中の有害物質残留濃度を法令で定められる安全基準値以下にすることができ、しかも低コストで稼動することができる。
【解決手段】耐火性構築体1により一次燃焼室4、二次燃焼室18及びばいじん沈降室が画成してある。一次燃焼室4には廃棄物投入口6、もえがら排出口9、燃焼用灯油バーナー11が設けてあり、補助空気導入部12によって燃焼用補助空気を供給するようにしてある。二次燃焼室18は中間隔壁部3に形成した上部連通口19を介して連通しており、燃焼用灯油バーナー20が設けてある。排煙筒27が設けてあるばいじん沈降室は後隔壁部17に形成した下部連通口23を介して二次燃焼室18と連通している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 耐火性構築体により一次燃焼室、二次燃焼室及びばいじん沈降室を画成してなる焼却装置であって、前記耐火性構築体には前記一次燃焼室に臨んで燃焼空気を供給するための吸気口、閉塞体により開閉可能な廃棄物投入口並びにもえがら排出口を夫々を設け、前記二次燃焼室は該耐火性構築体を構成する中間隔壁の上部側に形成した連通口を介して前記一次燃焼室と連通させ、前記ばいじん沈降室は前記耐火性構築体を構成する後隔壁の下部側に形成した連通口を介して該二次燃焼室と連通させると共に、上部側が前記耐火性構築体に設けた排気筒に連通させた構成からなる床燃焼式焼却装置。 【請求項2】 前記耐火性構築体に、前記一次燃焼室内に燃焼用補助空気を外部から導入する補助空気導入部を設けたことを特徴とする請求項1記載の床燃焼式焼却装置。 【請求項3】 前記補助空気導入部は、前記一次燃焼室内に位置して前記耐火性構築体に突設され、上面が傾斜面になり、高さ方向途中に張り出し部を有するロースターと、該ロースター内に形成され、両端が前記耐火性構築体に開口する吸入口に連通する補助空気導入路と、該補助空気導入路に連通して前記ロースターの張り出し部下方に形成された空気放出孔とから構成してなる請求項1記載の床燃焼式焼却装置。 【請求項4】 前記補助空気導入部の空気放出孔は斜め下方に向けて開口させてあることを特徴とする請求項3記載の床燃焼式焼却装置。 【請求項5】 前記二次燃焼室に臨んで前記耐火性構築体には燃焼バーナーが設けてある請求項1記載の床燃焼式焼却装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物、一般廃棄物、その他の被燃物を焼却処理するための焼却装置に関し、特に従来技術に比較して燃焼ガス中の有害物質を可及的に低減することができる床燃焼式焼却装置に関する。 【0002】 【従来の技術】廃棄物を焼却装置により燃焼処理する場合に重要なことは、燃焼炉内に燃焼用空気を十分に供給することである。そこで、従来は桟或は格子状のロストルを焼却炉内に固定して設置することにより燃焼する廃棄物を受承し、下方から空気を供給するように燃焼物をロストルで受ける方式、コンベア状に回転移動するロストル(ストーカー)により廃棄物を受承し、下方から空気を供給する方式、焼却炉内に廃棄物と共に高耐熱性ブロックを混入し、下方から空気を供給すると共にバーナーで加熱して高耐熱性ブロックを高温加熱することにより(焼き玉作用)、廃棄物を燃焼する流動床方式等が知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、近年廃棄物を燃焼することにより排出される排気ガス中に含まれるダイオキシン等の有害物質による環境汚染が深刻な社会問題になっている。このため、焼却炉から排出する排気ガス中に残留する有害物質についての国の安全基準も厳しく設定される方向にある。そして、排気ガス中の有害物質の濃度を安全基準値以下にするためには、炉内の燃焼温度を最低約800℃に保持する必要があるとされている。 【0004】しかし、上述した各従来技術には次のような欠点がある。第1の固定ロストル方式は、廃棄物が滞留するために空気が十分に供給されない結果、燃焼温度を高くすることはできないという欠点がある。第2のストーカー方式は、可動ロストルを駆動する装置が必要であるが、要求される高温に耐えられないという欠点がある。第3の流動床方式は、投入された廃棄物を上下に振動するためのエネルギーコストと燃料費が嵩むという欠点があるし、近時の廃棄物は多様化して乾湿物が混在しているために振動を加えるのに大きなエネルギーが必要とされることや、そのための設備費が嵩むという欠点もある。更に、主燃焼室に続く排気筒の途中に二次燃焼室を設け、二次燃焼室で未燃焼ガスを燃焼するようにした技術も知られている。しかし、主燃焼室から排煙筒に続く流路の途中に設けた二次燃焼室内では排ガスの流速が早いので、有害物質を燃焼するのに必要な温度にまで上昇することは不可能である。 【0005】本発明は上述した従来技術の問題点や欠点に鑑みなされたもので、炉内温度を有害物質の除去に必要な温度にまで高めることができるので、排ガス中の有害物質残留濃度を法令で定められる安全基準値以下にすることができ、しかも低コストで稼働することができる床燃焼式焼却装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために構成された本発明の手段は、耐火性構築体により一次燃焼室、二次燃焼室及びばいじん沈降室を画成してなる焼却装置であって、前記耐火性構築体には前記一次燃焼室に臨んで燃焼空気を供給するための吸気口、閉塞体により開閉可能な廃棄物投入口並びにもえがら排出口を夫々を設け、前記二次燃焼室は該耐火性構築体を構成する中間隔壁の上部側に形成した連通口を介して前記一次燃焼室と連通させ、前記ばいじん沈降室は前記耐火性構築体を構成する後隔壁の下部側に形成した連通口を介して該二次燃焼室と連通させると共に、上部側が前記耐火性構築体に設けた排気筒に連通させたものからなる。 【0007】そして、前記耐火性構築体に、前記一次燃焼室内に燃焼用補助空気を外部から導入する補助空気導入部を設けた構成にするとよい。これにより、燃焼に必要な空気を不足することなく供給することができ、廃棄物の燃焼に必要な温度に高めることができる。 【0008】また、前記補助空気導入部は、前記一次燃焼室内に位置して前記耐火性構築体に突設され、上面が傾斜面になり、高さ方向途中に張り出し部を有するロースターと、該ロースター内に形成され、両端が前記耐火性構築体に開口する吸入口に連通する補助空気導入路と、該補助空気導入路に連通して前記ロースターの張り出し部下方に形成された空気放出孔とから構成するとよい。 【0009】更に、前記補助空気導入部の空気放出孔は斜め下方に向けて開口させることにより、補助空気導入路に燃え殻が侵入する事態を防止できる。 【0010】更にまた、前記二次燃焼室に臨んで前記耐火性構築体には燃焼バーナーを設けた構成にすることにより、未燃焼物を確実に燃焼させることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。図において1は公知の耐火レンガとキャスタブルを用いて構成した耐火性構築体を示す。2は該耐火性構築体1を構成する外郭構成部で、該外郭構成部2は平面略方形の炉床2Aと、該炉床2Aの側縁から立設した前壁2B、左右の側壁2C、2D、後壁2E及び天井壁2Fとによって略立方体状に構成してある。3は前記外郭構成体2の長手方向略中間に位置して炉床2Aと天井壁E2との間を閉塞するように側壁2C、2D間に立設した中間隔壁部を示し、該中間隔壁部3によって外郭構成体2内の一側に一次燃焼室4が画成されている。 【0012】5、5、・・・は該一次燃焼室に燃焼空気を供給するための複数の吸気口で、該各吸気口5は左右の側壁2C、2Dに横方向に離間して上、下2列に開口形成してある。また、6は一次燃焼室4に廃棄物を投入するための廃棄物投入口を示し、該廃棄物投入口6は一次燃焼室4に臨んで天井壁2Fに開口形成してあり、ガイドレール7、7に案内されて矢示イ、ロ方向にスライドする蓋体8によって開閉可能になっている。9は一次燃焼室4内に生成されるもえがらを排出するためのもえがら排出口を示し、該もえがら排出口9は前記前壁2Bに開口形成してあり、観音開き型の扉10によって開閉可能になっている。そして、正面から左側の側壁2Cには一次燃焼室4に臨んで燃焼用灯油バーナ11が設けてある。 【0013】12は前記一次燃焼室4内に位置して耐火性構築体1に設けた補助空気導入部を示す。13は該補助空気導入部12を構成し、一次燃焼室4内に側壁2C、2D間にかけて中間隔壁部3から突設したロースターで、該ロースター13は耐火レンガとキャスタブルによって、上面13Aが傾斜面になり、高さ方向途中に張出し部13Bを有する片流れ屋根状に形成してある。14は該ロースター13内に長手方向に沿って形成した空気導入路で、該空気導入路14の両端は側壁2C、2Dに開口形成した吸入口15、15に連通している。16、16、・・・は前記張出し部13Bの下側に位置してロースター13に長手方向に離間して開口形成した複数の空気放出孔で、該各空気放出孔16は空気導入路14に連通しており、かつ一次燃焼室4内に斜め下方に向けて開口させてある。 【0014】ここで、ロースター13の上面13Aを傾斜面にしたのは上方から投入した廃棄物がロースター13上に滞留しないようにするためである。また、ロースター13に張出し部13Bを形成し、空気放出孔16を張出し部13Bの下側に配置したのは、空気放出孔16にクリンカーが付着したり廃棄物が堆積して閉塞する事態を防止すると共に、空気放出孔16の前方に空間を形成することにより廃棄物側に空気を円滑に供給できるようにするためである。更に、空気放出孔16を斜め下向きに形成したのはもえがらの排出作業時等にもえがらが舞い上がって空気放出孔16から空気導入路14に侵入するといった事態を可及的に防止するためである。 【0015】17は炉床2Aと天井壁2Fとの間を閉塞するように前記中間隔壁部3と後壁2Eとの間に略工字状をなすように立設された後隔壁部を示し、該後隔壁部17によって耐火性構築体1内の片側に二次燃焼室18が画成されている。そして、前記中間隔壁部3には上部片側に上部連通口19が形成してあり、該上部連通口19を介して該二次燃焼室18は一次燃焼室4と連通している。20は二次燃焼室18に臨んで右の側壁2Dに設けた燃焼用灯油バーナーを示し、該燃焼用灯油バーナー20は天井壁2Gに設けた熱伝対からなる温度センサ21からの温度信号により二次燃焼室18内の温度が800度以下に低下すると作動するように制御してある。 【0016】また、22は後隔壁部17によって耐火性構築体1内に二次燃焼室18の他側に画成されたばいじん沈降室を示し、該ばいじん沈降室22は後隔壁部17の下部側に形成した下部連通口23によって二次燃焼室18と連通している。24はばいじん沈降室22に臨んで左側壁2Cに開口形成したばいじん取出し口で、該ばいじん取出し口24は左側壁2Cに蝶着した蓋25によって開閉可能にしてある。26はばいじん沈降室22に開口して天井壁2Fに形成した排煙口で、該排煙口26に連通して天井壁2F上には排煙筒27が立設してある。 【0017】かくして、耐火性構築炉1内には一次燃焼室4、二次燃焼室18およびばいじん沈降室22が画成してあるが、その容積比は約2:0,5:0,5の設定からなっている。 【0018】本実施の形態は上述の構成からなるが、次にその作用について説明する。廃棄物投入口6から一次燃焼室4に投入した廃棄物は燃焼用灯油バーナー11によって燃焼する。この燃焼時に一次燃焼室4内には各吸気口5を介して燃焼用空気としての外気が吸引されて供給される。また、補助空気導入部12を設けることにより、一次燃焼室4内には吸入口15から補助空気導入路14、空気放出孔16を介して燃焼用補助空気が供給され、一次燃焼室4内には燃焼に十分な空気が常時供給される状態にある。一次燃焼室4の燃焼ガスは上部連通口19から二次燃焼室18に流入するが、この際の燃焼ガス温度を温度センサ21により検知し、有害物質を燃焼するのに最低限必要な燃焼温度800度以下であれば燃焼用灯油バーナー20を駆動して二次燃焼室18内の燃焼温度を必要な温度にまで上昇させる。 【0019】そして、二次燃焼室18内の排ガスは排煙筒から直接外部に排出するのではなく、下部連通口23からばいじん沈降室22に導入した後外部に排出するようにしてある。これにより、排ガスは二次燃焼室18にあたかも一旦滞留するかのようにその流速が遅くなるため、排ガス中に混入している未燃焼物や炭化物も燃焼用灯油バーナ20によりほぼ完全に燃焼することができる。二次燃焼室18からばいじん沈降室22に流入した排ガス中のばいじんは室内に序所に沈降するから、適宜の間隔でばいじん取出し口26から除去する。 【0020】なお、本実施の形態では補助空気導入部12は自然吸気式に外気を一次燃焼室4に導入する構成にしたが、送風機等を用いて強制的に外気を供給してもよいものである。 【0021】 【発明の効果】本発明は以上詳述した如く構成したから、下記の諸効果を奏する。 (1)耐火性構築体内に一次燃焼室と二次燃焼室を画成し、各燃焼室に燃焼用バーナーを設けた構成にしたから、排ガス中の未燃焼物や炭化物を確実に燃焼して排ガス中の有害物質の残留濃度を安全基準値以下にまで低減することができる。 (2)耐火性構築炉に一次燃焼室に連通する補助空気導入路を設けたから、高温燃焼に必要な十分の空気燃焼用補助空気を供給することができる。 (3)燃焼用バーナーを設けた二次燃焼室と排煙筒の間にばいじん沈降室を配置することにより、二次燃焼室内の排ガスの流速を遅くして燃焼用バーナーによる排ガスの燃焼時間を長くしたから、未燃焼物や炭化物をより完全に燃焼することができる。 (4)一次燃焼室に燃焼用補助空気を導入する補助空気導入部を設けたから、廃棄物の燃焼時に十分な空気を供給できる結果、廃棄物の燃焼に要する電力量、燃料消費量を減少することができ、ランニングコストを大幅に低減できる。 (5)補助空気導入部を構成するロースターには空気放出孔の上方に張出し部を形成したから、空気放出孔にクリンカーが付着したり、廃棄物が堆積して閉塞する事態を防止すると共に、空気放出孔の前方に空間を形成するので廃棄物側に空気を円滑に供給できる。 (6)高温で焼却するためにもえがら中に残る炭化物を燃焼し尽くすことができるから、法令の基準による熱しゃく減量を5〜7%以下にできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599035041 【氏名又は名称】源平 茂
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| 【出願日】 |
平成11年3月12日(1999.3.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082234 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 直樹
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| 【公開番号】 |
特開2000−266323(P2000−266323A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月29日(2000.9.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−66928 |
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