トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F23 燃焼装置;燃焼方法




【発明の名称】 焼却炉
【発明者】 【氏名】藤村 幸雄

【要約】 【課題】一次燃焼室の一次燃焼部での熱ボリュームを大きくできるようにして乾留効率及び燃焼効率を向上させるとともに、できるだけ、収容部の容量を大きくできるようにして処理効率の向上を図る。

【解決手段】一次燃焼室10と一次燃焼室10からの燃焼ガスを二次燃焼させ煙突44を有した二次燃焼室40とを備え、一次燃焼室10を、廃棄木材等の燃焼物Wが投入される開閉可能な開口部13と、燃焼物Wが収容される収容部14と、収容部14の下側に設けられ燃焼物Wを一次燃焼させる一次燃焼部15と、一次燃焼部15に外気を導入する外気導入部16とを備えて構成し、収容部14を、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成し、一次燃焼室10の開口部13を、収容部14の上端に形成され上側に開放する開口17と、水平方向に移動して開口17を開閉する扉18と、扉18を水平方向に移動可能に支持する支持機構20とを備えて構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一次燃焼室及び該一次燃焼室に隣接して設けられる二次燃焼室を備え、上記一次燃焼室を、廃棄木材等の燃焼物が投入される開閉可能な開口部と、該開口部から投入された燃焼物が収容される収容部と、該収容部の下側に設けられ該収容部に収容された燃焼物を一次燃焼させる一次燃焼部と、該一次燃焼部に外気を導入する外気導入部とを備えて構成し、上記二次燃焼室を、上記一次燃焼室の一次燃焼部に連通する連通口を有し該一次燃焼室からの燃焼ガスを二次燃焼させる二次燃焼部と、該二次燃焼部に連通し上側に立設される煙突とを備えて構成した焼却炉において、上記一次燃焼室の燃焼物が収容される収容部を、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成したことを特徴とする焼却炉。
【請求項2】 上記一次燃焼室の開口部を、上記収容部の上端に形成され上側に開放する開口と、水平方向に移動して上記開口を開閉する扉と、該扉を水平方向に移動可能に支持する支持機構とを備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の焼却炉。
【請求項3】 上記支持機構を、上記扉に回転可能に設けられた車輪と、上記収容部側に設けられ上記車輪が転動するレールとで構成し、該レールを収容部の外方に突出させて設け、上記扉の開時に上記開口を全部開放可能にしたことを特徴とする請求項2記載の焼却炉。
【請求項4】 上記扉と開口との間に形成され上記収容部内へ空気を流入可能にする隙間の幅を調整可能な隙間調整機構を設けたことを特徴とする請求項2または3記載の焼却炉。
【請求項5】 上記一次燃焼室の外気導入部を、上記一次燃焼部に隣接して設けられる空気室と、該空気室に設けられ外気を内部に導入可能かつ開度調整可能な空気口と、上記一次燃焼部と空気室とを連通し空気室の空気を一次燃焼部に供給可能な供給口とで構成したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の焼却炉。
【請求項6】 上記一次燃焼室の一次燃焼部に、空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部を設けたことを特徴とする請求項6記載の焼却炉。
【請求項7】 上記煙突の中間部外側に該煙突の熱によって加温可能な空気通路を設け、該空気通路の入口を外気開放とし、該空気通路の出口を上記一次燃焼室の収容部に開放したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の焼却炉。
【請求項8】 上記一次燃焼室の一次燃焼部にオイルを流出可能なオイル管路を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の焼却炉。
【請求項9】 上記二次燃焼室の二次燃焼部に外気を内部に導入可能な空気導入部を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の焼却炉。
【請求項10】 上記空気導入部を、上記二次燃焼室の壁部に設けられた通孔と、該通孔を覆う覆い室と、該覆い室に設けられ内部に空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部と、上記覆い室内に設けられ上記通孔に対峙する遮蔽板とを備えて構成したことを特徴とする請求項9記載の焼却炉。
【請求項11】 上記二次燃焼室の連通口の開度を可変にする開度可変機構を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記載の焼却炉。
【請求項12】 上記二次燃焼室の煙突の下側を上記二次燃焼部内に臨ませ、該煙突の下端部に排気が通過可能な網状体を設け、網状体内及び煙突の下端部内での燃焼を可能にしたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11記載の焼却炉。
【請求項13】 上記二次燃焼室の壁部として構成され水が入れられる水槽と、一端が水の入口及び他端が水の出口として上記二次燃焼室外部に設けられるとともに、上記水槽に螺旋状に巻回されて収納され水槽によって水が加温される水加温管とを設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11または12記載の焼却炉。
【請求項14】 上記二次燃焼室によって加熱される水槽を設け、一端が上記水槽の上部に開口し、他端が上記煙突の中間部に開口して、水槽内で発生した蒸気を煙突内に噴出させる蒸気噴出管を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13記載の焼却炉。
【請求項15】 上記煙突の中間部外側に該煙突の熱によって加温可能な水タンクを設け、該水タンクに上記煙突内を通って該煙突の下端部に至り上記水タンク内で生成された水蒸気を該煙突の下端部に噴射させる水蒸気噴射管を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14記載の焼却炉。
【請求項16】 上記水蒸気噴射管を複数設け、該水蒸気噴射管の先端を上記煙突の円周方向に沿って水蒸気が噴射するように斜めに折曲形成したことを特徴とする請求項15記載の焼却炉。
【請求項17】 上記二次燃焼室に、廃プラスチック等の樹脂類を分解させる樹脂類分解装置を設け、該樹脂類分解装置を、上記二次燃焼部に配設され外部に露出して開閉可能な樹脂類投入口部を備えた金属製の樹脂類収納部と、該樹脂類収納部に配管され、樹脂類から発生するガスを排気する排気管と、上記二次燃焼室の外側に設けられるとともに上記排気管に接続され樹脂類収納部で発生したガスを処理する処理部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15または16記載の焼却炉。
【請求項18】 上記処理部を水が入れられるタンクで構成したことを特徴とする請求項17記載の焼却炉。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、廃棄木材等の燃焼物を燃焼処理する焼却炉に係り、特に、一次燃焼室及び二次燃焼室を備えた焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の焼却炉としては、例えば、実開平5−25131号公報に掲載されたものが知られている。これは、図10及び図11に示すように、一次燃焼室1及び一次燃焼室1に隣接して設けられる二次燃焼室2を備えている。一次燃焼室1は、側部に設けられ廃棄木材等の燃焼物が投入される開閉可能な開口部3と、開口部3から投入された燃焼物が収容される収容部4と、収容部4の下側に設けられ収容部4に収容された燃焼物を一次燃焼させる一次燃焼部5と、一次燃焼部5に外気を導入する外気導入部6とを備えて構成されている。5aは一次燃焼部5の下側に設けられ燃焼物を受ける火格子である。二次燃焼室2は、一次燃焼室1の一次燃焼部5に連通する連通口7を有し一次燃焼室1からの燃焼ガスを二次燃焼させる二次燃焼部8と、二次燃焼部8に連通し上側に立設される煙突9とを備えて構成されている。
【0003】そして、廃棄木材等の燃焼物を燃焼させるときは、開口部3を開けて燃焼物を収納部4に投入し、適量を投入したならば、開口部3を閉じ、一次燃焼部5で燃焼物に着火する。これにより、外気導入部6から外気が導入されて一次燃焼部5で燃焼が行なわれ、一次燃焼部5での燃焼ガスが連通路7を通って二次燃焼室2に流入し、また、一次燃焼部5での燃焼熱により収納部4にある燃焼物が乾留され、この乾留ガスも一次燃焼部5で燃焼されるとともに連通路7を通って二次燃焼室2に流入していく。そして、これらのガスが、二次燃焼部8で更に燃焼させられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の焼却炉にあっては、一次燃焼部5において、燃焼物を火格子5aに載せて燃焼させているが、例えば、廃棄木材では、燃焼物間に空間が生じて密度が粗く、そのため、必ずしも熱ボリュームが充分とはいえず、収納室4での乾留効率や二次燃焼部8での燃焼効率が必ずしも充分ではなく、より一層の、乾留効率及び燃焼効率の向上が望まれているという実情があった。また、一次燃焼室1の収容部の容量も必ずしも充分ではなく、また、開口部3が収容室4の側部にあるので、燃焼物を収容部4に投入しにくいという問題もあった。本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、一次燃焼室の一次燃焼部での熱ボリュームを大きくできるようにして乾留効率及び燃焼効率を向上させるとともに、できるだけ、収容部の容量を大きくできるようにして処理効率の向上を図った焼却炉を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決するための本発明の技術的手段は、一次燃焼室及び該一次燃焼室に隣接して設けられる二次燃焼室を備え、上記一次燃焼室を、廃棄木材等の燃焼物が投入される開閉可能な開口部と、該開口部から投入された燃焼物が収容される収容部と、該収容部の下側に設けられ該収容部に収容された燃焼物を一次燃焼させる一次燃焼部と、該一次燃焼部に外気を導入する外気導入部とを備えて構成し、上記二次燃焼室を、上記一次燃焼室の一次燃焼部に連通する連通口を有し該一次燃焼室からの燃焼ガスを二次燃焼させる二次燃焼部と、該二次燃焼部に連通し上側に立設される煙突とを備えて構成した焼却炉において、上記一次燃焼室の燃焼物が収容される収容部を、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成した構成としている。
【0006】この構成の焼却炉によって、燃焼物を燃焼させるときは、開口部を開け、廃棄木材等の燃焼物をこの開口部から一次燃焼室の収納部に投入する。この場合、収納部はホッパ状に形成されているので、ストレートな場合に比較して、開口部の開口の面積を大きく取ることができ、燃焼物が容易に投入される。この投入によって燃焼物は、収容部に収容されるとともに一次燃焼部に至って、詰め込まれる。そして、適量を投入したならば、開口部を閉じ、一次燃焼部で燃焼物に着火する。燃焼物は、一次燃焼室の外気導入部等からの空気により燃焼していく。燃焼が進んでくると、一次燃焼部において、燃焼物が赤く燃えて燃焼物の所謂「おき」が生じ、この一次燃焼部での燃焼が定常化する。これにより、一次燃焼部での燃焼ガスが連通路を通って二次燃焼室に流入し、また、一次燃焼部での燃焼熱により収納部にある燃焼物が乾留され、この乾留ガスも一次燃焼部で燃焼されるとともに連通路を通って二次燃焼室に流入していく。そして、これらのガスが、二次燃焼部で更に燃焼させられる。
【0007】この燃焼において、徐々に燃焼物が燃焼されていくが、一次燃焼室の収容部が、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成されているので、一次燃焼部の燃焼物に上からの荷重が大きく作用してこの一次燃焼部の燃焼物が凝縮され、そのため、燃焼物の密度が高くなることから、所謂「おき」といわれる燃焼部分の密度も高くなり、従来に比較して、熱ボリュームが大きくさせられる。その結果、収納室での乾留効率や二次燃焼室での燃焼効率が向上させられる。
【0008】そして、必要に応じ、上記一次燃焼室の開口部を、上記収容部の上端に形成され上側に開放する開口と、水平方向に移動して上記開口を開閉する扉と、該扉を水平方向に移動可能に支持する支持機構とを備えて構成している。開口が上開放なので、横開放に比較して燃焼物を容易に入れることができ、燃焼物の投入の作業性が大幅に向上させられる。この場合、上記支持機構を、上記扉に回転可能に設けられた車輪と、上記収容部側に設けられ上記車輪が転動するレールとで構成し、該レールを収容部の外方に突出させて設け、上記扉の開時に上記開口を全部開放可能にしたことが有効である。これにより、扉の開時に開口を全部開放することができるので、開口を広くすることができ、そのため、燃焼物を容易に収納部に入れることができ、燃焼物の投入の作業性が大幅に向上させられる。また、レール上に車輪を転動させて扉を開閉できるので、操作性も極めて良くなる。
【0009】また、必要に応じ、上記扉と開口との間に形成され上記収容部内へ空気を流入可能にする隙間の幅を調整可能な隙間調整機構を設けた構成としている。収納部への空気量も調整できるので、空気の調整の自由度が増し、そのため、密閉型に比較して、最適な燃焼が得やすくなる。尚、隙間を無くするように扉を閉じておくことができることは勿論である。更に、必要に応じ、上記一次燃焼室の外気導入部を、上記一次燃焼部に隣接して設けられる空気室と、該空気室に設けられ外気を内部に導入可能かつ開度調整可能な空気口と、上記一次燃焼部と空気室とを連通し空気室の空気を一次燃焼部に供給可能な供給口とで構成している。空気室で暖められた空気を供給口から一次燃焼部に供給することができるので、空気を加暖できる分、燃焼効率が向上させられる。更にまた、上記一次燃焼室の一次燃焼部に、空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部を設けた構成としている。外気導入部の他に、この空気口部でも空気量の調整を行なうことができ、空気の調整の自由度が増し、そのため、最適な燃焼が得やすくなる。
【0010】また、必要に応じ、上記煙突の中間部外側に該煙突の熱によって加温可能な空気通路を設け、該空気通路の入口を外気開放とし、該空気通路の出口を上記一次燃焼室の収容部に開放した構成としている。空気通路からも空気が供給されるが、空気は煙突の熱によって加温されるので、空気室で暖められた空気が一次燃焼部に供給されることになり、空気が加暖される分、燃焼効率が向上させられる。更に、必要に応じ、上記一次燃焼室の一次燃焼部にオイルを流出可能なオイル管路を設けた構成としている。着火直後等に助燃剤として灯油等を供給して、燃焼を促進させることができ、定常状態への立ち上げを確実かつ迅速に行なわせることができる。また、燃焼中に、廃油等を供給して、燃焼させることもでき、極めて便利になる。
【0011】そしてまた、必要に応じ、上記二次燃焼室の二次燃焼部に外気を内部に導入可能な空気導入部を設けた構成としている。外気導入部の他に、この空気導入部でも空気量の調整を行なうことができ、空気の調整の自由度が増し、そのため、最適な燃焼が得やすくなる。この場合、上記空気導入部を、上記二次燃焼室の壁部に設けられた通孔と、該通孔を覆う覆い室と、該覆い室に設けられ内部に空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部と、上記覆い室内に設けられ上記通孔に対峙する遮蔽板とを備えて構成したことが有効である。これにより、空気を覆い室で停留させることができるとともに、遮蔽板があるので空気を迂回させて二次燃焼室に流入させることができ、そのため、空気を加温することができ、冷気による燃焼の低下が抑制され、燃焼効率が向上させられる。
【0012】また、必要に応じ、上記二次燃焼室の連通口の開度を可変にする開度可変機構を設けた構成としている。燃焼物の燃焼が進んで、収納部の燃焼物の量が少なくなっていくと、一次燃焼部での「おき」の量も少なくなっていくが、このようなとき、開度可変機構により、二次燃焼室の連通口の開度を小さくすれば良い。そのため、二次燃焼室での可燃ガスの調整ができ、燃焼物の量に応じた適正な燃焼をさせることができ燃焼効率が向上させられる。更に、必要に応じ、上記二次燃焼室の煙突の下側を上記二次燃焼部内に臨ませ、該煙突の下端部に排気が通過可能な網状体を設け、網状体内及び煙突の下端部内での燃焼を可能にした構成としている。網状体内及び煙突の下端部内での燃焼が行なわれ、網状体が触媒作用をすることから、二次燃焼部での燃焼がより一層促進される。
【0013】更にまた、必要に応じ、上記二次燃焼室の壁部として構成され水が入れられる水槽と、一端が水の入口及び他端が水の出口として上記二次燃焼室外部に設けられるとともに、上記水槽に螺旋状に巻回されて収納され水槽によって水が加温される水加温管とを設けた構成としている。水加温管の熱交換によって、冷水を温水として容易に得ることができるとともに、熱の有効利用を図ることができる。また、必要に応じ、上記二次燃焼室によって加熱される水槽を設け、一端が上記水槽の上部に開口し、他端が上記煙突の中間部に開口して、水槽内で発生した蒸気を煙突内に噴出させる蒸気噴出管を設けた構成としている。これにより、煙突内が、冷却されて過剰加熱が防止されるとともに、空気と燃焼ガスが良く混合されてより一層燃焼が促進され、燃焼効率が極めて良くなる。更に、必要に応じ、上記煙突の中間部外側に該煙突の熱によって加温可能な水タンクを設け、該水タンクに上記煙突内を通って該煙突の下端部に至り上記水タンク内で生成された水蒸気を該煙突の下端部に噴射させる水蒸気噴射管を設けた構成としている。これにより、水蒸気噴射管が煙突内で加熱されるので、水蒸気噴射管からは加熱蒸気が噴射され、そのため、空気と燃焼ガスが良く混合されてより一層燃焼が促進され、燃焼効率が極めて良くなる。この場合、上記水蒸気噴射管を複数設け、該水蒸気噴射管の先端を上記煙突の円周方向に沿って水蒸気が噴射するように斜めに折曲形成したことが有効である。煙突内に旋回流を生じさせることができるので、酸素とガスの混合を確実に促進させることができ、より一層燃焼を促進することができ、燃焼効率が向上させられる。
【0014】また、必要に応じ、上記二次燃焼室に、廃プラスチック等の樹脂類を分解させる樹脂類分解装置を設け、該樹脂類分解装置を、上記二次燃焼部に配設され外部に露出して開閉可能な樹脂類投入口部を備えた金属製の樹脂類収納部と、該樹脂類収納部に配管され、樹脂類から発生するガスを排気する排気管と、上記二次燃焼室の外側に設けられるとともに上記排気管に接続され樹脂類収納部で発生したガスを処理する処理部とを備えて構成している。これにより、樹脂類収納部に密閉状態で収納された樹脂類は、二次燃焼部の熱によって熱分解させられ、ガスを発生する。ガスは、排気管を通って処理部に流入し処理される。そのため、樹脂を直接燃やすことなく処理できるので、有害物質の発生が抑制される。この場合、上記処理部を水が入れられるタンクで構成したことが有効である。水で処理できるので、処理が容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る焼却炉を説明する。図1乃至図6に示すように、本発明の実施の形態に係る焼却炉の基本的構成は、一次燃焼室10と、一次燃焼室10に隣接して設けられる二次燃焼室40とを備えてなる。図7及び図8に示すように、基本的には、一次燃焼室10及び二次燃焼室40は耐火煉瓦等の耐火性壁材11及びこの耐火性壁材11を覆う金属板12とからなる壁部材を用いて形成されている。また、二次燃焼室40の上側は、二次燃焼室40の壁部として構成され水が入れられる金属製の水槽41で構成されており、この水槽41の一次燃焼室10側は一次燃焼室10の壁部の一部を構成している。一次燃焼室10及び二次燃焼室40を構成する部材は、図7に示すように、分割形成されており、上記の金属板12の外側縁に設けたフランジ(図示せず)同士をボルト(図示せず)で結合することにより組み立てられる。そのため、組立が極めて容易に行なわれる。
【0016】一次燃焼室10は、廃棄木材等の燃焼物Wが投入される開閉可能な開口部13と、開口部13から投入された燃焼物Wが収容される収容部14と、収容部14の下側に設けられ収容部14に収容された燃焼物Wを一次燃焼させる一次燃焼部15と、一次燃焼部15に外気を導入する外気導入部16とを備えて構成されている。また、二次燃焼室40は、一次燃焼室10の一次燃焼部15に連通する連通口42(図5及び図6)を有しこの一次燃焼室10からの燃焼ガスを二次燃焼させる二次燃焼部43と、二次燃焼部43に連通し上側に立設される煙突44とを備えて構成されている。連通口42の二次燃焼部43側には、火格子45が設けられている。
【0017】詳しくは、一次燃焼室10の燃焼物Wが収容される収容部14は、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成されている。即ち、収容部14の二次燃焼室40がわ壁部が垂設され、反対がわ側壁が内側に向けて傾斜形成されている。また、一次燃焼室10の開口部13は、収容部14の上端に形成され上側に開放する開口17と、水平方向に移動して開口17を開閉する左右一対の引き戸型の扉18,18と、扉18を水平方向に移動可能に支持する支持機構20とを備えて構成されている。支持機構20は、図8に示すように、扉18の左右に回転可能に設けられた複数の車輪21と、収容部14側の開口13の左右に設けられ車輪21が転動する2条のレール22とで構成されている。レール22の長手方向両端部側は収容部14の左右外方に突出させて設けられており、扉18の開時に開口17を全部開放可能にしている。
【0018】23は扉18と開口17との間に形成され収容部14内へ空気を流入可能にする隙間の幅を調整可能な隙間調整機構である。隙間調整機構23は、図8に示すように、車輪21を回転可能に支持する断面コ字状のブラケット24と、扉18に設けられブラケット24の一端側をヒンジ機構26により回動可能に支持する支持部材25と、先端がブラケット24の他端側上面に当接するとともに支持部材25に設けた雌ネジ27に進退可能に螺合し、進退させられて車輪21と扉18との距離を調整し扉18と開口17との隙間eの幅を調整するボルト28とを備えて構成されている。ボルト28の頭には、起立及び傾倒可能なアジャストレバー29が設けられている。アジャストレバー29により、手動操作ができるので、隙間調整作業が容易に行なわれる。
【0019】また、一次燃焼室10の外気導入部16は、図5に示すように、一次燃焼部15に隣接して設けられる空気室30と、空気室30に設けられ外気を内部に導入可能な開度調整可能な空気口31と、一次燃焼部15と空気室30とを連通し空気室30の空気を一次燃焼部15に供給可能な供給口32とで構成されている。空気口31は空気室30の左右及び前面部に夫々設けられている。33は空気口31の開度を調整する蓋であって、空気室30にボルト(図示せず)で回動可能に軸支され適宜の開閉位置でボルトを締め付けることにより位置決めされる。空気口31は内部を覗く覗き孔としても機能する。また、前面部の空気口31は、供給口32に溜った灰を掃除するための作業口としても機能する。更に、一次燃焼室10の一次燃焼部15の左右には、空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部34が設けられている。空気口部34は、開度調整可能なドア35から構成されており、ドア35には、開閉可能な覗窓36が設けられている。
【0020】また、煙突44の中間部外側には、煙突44を囲繞して設けられ煙突44の熱によって加温可能な空気通路37が設けられている。そして、図3,図5及び図6に示すように、空気通路37の入口37aは二次燃焼室40の上側で外気開放され、空気通路37の出口37bは一次燃焼室10の収容部14に開放されている。尚、図中、符号39は煙突44内の排気ガスを測定するための常閉の測定口である。更に、図5及び図6に示すように、38は一次燃焼室10の一次燃焼部15にオイルを流出可能なオイル管路である。オイル管路38は水槽41内に配管され、入口38aが二次燃焼室40の外部に露出して設けられ、出口38bが一次燃焼部15に開口している。
【0021】一方、二次燃焼室40において、その二次燃焼部43には、外気を内部に導入可能な第一及び第二空気導入部46,47が設けられている。第一空気導入部46は、一次燃焼部15とは反対側の二次燃焼部43の壁部に設けられており、開度調整可能なドア46aから構成されており、ドア46aには、開閉可能な覗窓46bが設けられている。第二空気導入部47は、二次燃焼室40の左右の壁部に夫々設けられており、図6に示すように、二次燃焼部43の壁部に設けられた通孔47aと、この通孔47aを覆う覆い室47bと、覆い室47bの外側に設けられ内部に空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部47cと、覆い室47b内に設けられ通孔47aに対峙する遮蔽板47dとを備えて構成されている。空気は空気口部47cから覆い室47bに導入され遮蔽板47dの上部を乗り越えてから通孔47aに至り、この通孔から二次燃焼部43に導入される。
【0022】図5に示すように、50は二次燃焼室40の連通口42の開度を可変にする開度可変機構である。この開度可変機構50は、二次燃焼部43の一次燃焼室10側の壁部に上下動可能に設けられた扉状のシャッタ51と、該シャッタ51を懸吊するワイヤ52と、二次燃焼室40の外部に設けられワイヤ52を巻回して巻き取り巻き戻し可能なリールなどからなる操作部53とから構成されている。ワイヤ52は、水槽41内に配設されたパイプ55内に挿通されている。操作部53は、ワイヤ52の巻き取り巻き戻しを停止させて、シャッタ51を適宜の位置で停止可能に構成されている。また、図5及び図6に示すように、二次燃焼室40の煙突44の下側は、水槽41を貫通しかつ二次燃焼部43内に延びて該二次燃焼部43内に臨んでいる。この煙突44の下端部には、排気が通過可能な金属製の網状体56が設けられている。これにより、網状体56内及び煙突44の下端部内での燃焼ガスの燃焼を可能にしている。
【0023】更に、二次燃焼室40の壁部として構成され水が入れられる水槽41には、図5及び図6に示すように、一端が水の入口57a及び他端が水の出口57bとして二次燃焼室40外部に設けられるとともに、水槽41を貫通した煙突44に螺旋状に巻回されて収納され水槽41によって水が加温される水加温管57が配設されている。この水加温管57は2系統設けられている。更にまた、図5及び図6に示すように、58は煙突44の左右に設けられた一対の蒸気噴出管であって、一端58aが水槽41の上部に開口し、他端58bが煙突44の中間部に開口して、水槽41内で発生した蒸気を煙突44内に噴出させるものである。また、煙突44の中間部外側であって上記空気通路3の上側には、煙突44を囲繞して設けられ、煙突44の熱によって加温可能な水タンク60が設けられている。この水タンク60には、図5及び図6に示すように、煙突44内を通って煙突44の下端部に至り水タンク60内で生成された水蒸気を煙突44の下端部に噴射させる水蒸気噴射管61が接続されている。この水蒸気噴射管61は等角度関係で複数(実施の形態では3本)設けられている。各水蒸気噴射管61の先端63は、煙突44の円周方向に沿って水蒸気が噴射するように斜めに折曲形成されている。尚、図中、符号64は水槽41の水位計、65は水槽41の給水管、66は水タンクの給水塔である。
【0024】更に、二次燃焼室40の左右には、廃プラスチック等の樹脂類を分解させる一対の樹脂類分解装置70が設けられている。この樹脂類分解装置70は、図6及び図9に示すように、二次燃焼部43に配設され外部に露出して開閉可能な樹脂類投入口部71を備えた金属製の樹脂類収納部72と、この樹脂類収納部72に配管され樹脂類から発生するガスを排気する排気管73と、二次燃焼室40の外側に設けられるとともに排気管73に接続され樹脂類収納部72で発生したガスを処理する処理部74とを備えて構成されている。処理部74は、水が入れられるタンク75で構成されており、タンク75には、タンク75内を通過したガスを一次燃焼室10の収容部14内に排出させる排出管76が接続されている。このタンク75内の水に樹脂類収納部72の樹脂類から熱分解によって発生する塩素ガス等のガスを吸収させて無害化するものである。符号77はタンク75の水を排出するための排水管である。
【0025】従って、この実施の形態に係る焼却炉によって、燃焼物Wを燃焼させるときは、以下のようになる。今、燃焼物Wとして、例えば、建物を壊したとき等に出る廃棄木材の場合で説明する。予め、水槽41及び水タンク60には水を入れておく。先ず、扉18を開けてショベルローダ等で廃棄木材からなる燃焼物Wを開口17から一次燃焼室10の収納部に投入する。この場合、レール22が収容部14の外方に突出させて設けられており、扉18はその開時に開口17を全部開放させるので、開口17が広くなり、そのため、燃焼物Wを容易に収容部14に入れることができ、収容が容易になる。また、開口17は上開放なので、従来の横開放に比較しても容易に入れることができる。また、収容部14はホッパ状に形成されているので、従来のストレートな場合に比較して、開口17の面積を大きく取ることができ、この点でも、燃焼物Wを容易に投入することができる。この投入によって燃焼物Wは、収容部14に収容されるとともに一次燃焼部15の底部に至って、詰め込まれる。また、廃プラスチック等の樹脂類があれば、樹脂類分解装置70の樹脂類収納部72に入れておく。
【0026】そして、適量を投入したならば、開口部13を閉じる。この場合、扉18を閉じるが、扉18の車輪21がレール22を転動するので、容易に閉じることができる。左右の扉18を閉じたならば、左右の扉18を連結してロックする。この状態で、一次燃焼室10の空気口部34のドア35を開け、灯油を染み込ませたおがくず等の燃焼補助剤を用いる等して、一次燃焼部15で燃焼物Wに着火する。この場合、オイル管路38からも、灯油等を一次燃焼部15に流出させれば、着火初期の燃焼を促進させることができる。そして、一次燃焼室10の開口部13の隙間調整機構23,外気導入部16,空気口部34,二次燃焼室40の第一及び第二空気導入部46,47の開度を調整して空気量を調整し、燃焼を促進するようにする。隙間調整機構23においては、ボルト28を適宜緩め,締め付けて、ブラケット24に対して扉18を上下動させ、扉18と開口17との間の隙間eの幅を調整し、収容部14への空気量を調整する。この場合、収容部14への空気量も調整できるので、空気の調整の自由度が増し、そのため、従来の密閉型に比較して、最適な燃焼を得やすくすることができる。
【0027】燃焼が進んでくると、一次燃焼部15において、燃焼物Wが赤く燃えて燃焼物Wの所謂「おき」が生じ、この一次燃焼部15での燃焼が定常化する。これにより、一次燃焼部15での燃焼ガスが連通口42を通って二次燃焼室40に流入し、また、一次燃焼部15での燃焼熱により収容部14にある燃焼物Wが乾留され、この乾留ガスも一次燃焼部15で燃焼されるとともに連通口42を通って二次燃焼室40に流入していく。そして、これらのガスが、二次燃焼部43で更に燃焼させられる。この場合、外気導入部16から外気が導入されるが、外気導入部16では、空気室30を備えているので、空気室30で暖められた空気が供給口32から一次燃焼部15に供給されるので、空気が加暖される分、燃焼効率が良いものとなる。更に、空気通路37からも空気が供給されるが、空気通路37は煙突44の中間部外側に設けられ煙突44の熱によって空気が加温されるので、空気室30で暖められた空気が一次燃焼部15に供給されることになり、この点でも、空気が加暖される分、燃焼効率が良いものとなる。
【0028】更にまた、二次燃焼室40において、第一及び第二空気導入部46,47からも二次燃焼部43に空気が供給されるが、第二空気導入部47は、覆い室47b内に遮蔽板47dを備えているので、空気が覆い室47bで停留させられることになり、そのため、わずかでも加温され、しかも遮蔽板47dによって迂回して空気が二次燃焼室40に流入するので、冷気による燃焼の低下が抑制され、この点でも、空気が加暖される分、燃焼効率が良いものとなる。また、二次燃焼室40の煙突44の下側が、二次燃焼部43内に臨み、煙突44の下端部に排気が通過可能な網状体56が設けられているので、網状体56内及び煙突44の下端部内での燃焼が行なわれ、網状体56が触媒作用をすることから、二次燃焼部43での燃焼がより一層促進される。
【0029】この燃焼において、徐々に燃焼物Wが燃焼されていくが、一次燃焼室10の収容部14が、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成されているので、一次燃焼部15の燃焼物Wに上からの荷重が大きく作用してこの一次燃焼部15の燃焼物Wが凝縮され、そのため、燃焼物Wの密度が高くなることから、所謂「おき」の密度も高くなり、従来に比較して、熱ボリュームが大きくさせられる。その結果、収納室での乾留効率や二次燃焼室40での燃焼効率が向上させられる。即ち、所謂「おき」の密度が高いことから、二次燃焼室での温度が高温になり、そのため、有機ガスの燃焼や熱分解が極めて良好に促進され、ダイオキシン等の有害有機ガスの無機化機能が大幅に向上し、煙突44から排気されたり残灰に残留してしまう事態が確実に防止され、極めて有用になる。出願人による実験によれば、ダイオキシン等の有害有機ガスの発生はほとんど認められなかった。
【0030】そして、燃焼が進んで、焼却炉全体の温度が上昇してくると、水槽41及び水タンク60の水が沸騰してくる。これにより、先ず、水槽41の蒸気が蒸気噴出管58から煙突44の中間部に噴出させられる。そのため、冷却されて過剰加熱が防止されるとともに、空気と燃焼ガスが良く混合されてより一層燃焼が促進され、燃焼効率が極めて良くなる。また、水タンク60の蒸気が水蒸気噴射管61を通って煙突44の下端部で噴射させられる。この場合、水蒸気噴射管61は煙突44内を通って加熱されるので、蒸気は加熱蒸気となって噴射させられる。そのため、この噴射加熱蒸気により空気と燃焼ガスが良く混合されてより一層燃焼が促進され、燃焼効率が極めて良くなる。この場合、水蒸気噴射管61の先端が煙突44の円周方向に沿って水蒸気が噴射するように斜めに折曲形成されているので、酸素とガスの混合を確実に促進させることができ、より一層燃焼効率が向上させられる。即ち、この水蒸気噴射管61から噴射される加熱蒸気によっても、二次燃焼室40での有機ガスの燃焼や熱分解が極めて良好に促進され、ダイオキシン等の有害有機ガスの無機化機能が大幅に向上するのである。また、この水槽41の水の沸騰により、水加温管57に水を流せば、水加温管57において水槽41の水との間で熱交換され、湯を得ることができるようになる。そのため、冷水を温水として容易に得ることができるとともに、熱の有効利用を図ることができる。
【0031】次に、樹脂類分解装置70での作用を説明する。図9に示すように、樹脂類収容部72に密閉状態で収納された樹脂類は、二次燃焼部43の熱によって熱分解させられ、ガスを発生する。ガスは、排気管73を通って処理部74に流入し処理される。処理部74には、水が入れられているので、ガスは水と反応しあるいはガスの溶融する成分はこの水に取り込まれる。例えば、塩素ガスであれば、水と反応して塩酸(HCl)になる。反応後のガスは、排出管76を通って一次燃焼室10の収容部14内に排出させられ、一次燃焼部15での燃焼により更に分解されていく。また、タンク75内の水は、適宜取出して、新たな水を給水しておけば良い。更に、樹脂類収容部72に残った分解後の残留物は後から取り出して、一次燃焼室10で燃焼させるようにすれば良い。
【0032】そして、燃焼物Wの燃焼が進んで、収容部14の燃焼物Wの量が少なくなっていくと、一次燃焼部15での「おき」の量も少なくなっていくが、このとき、開度可変機構50により、シャッタ51を移動させて、二次燃焼室40の連通口42の開度を小さくすれば良い。そのため、二次燃焼室40での可燃ガスの調整ができ、燃焼物Wの量に応じた適正な燃焼をさせることができ燃焼効率が向上させられる。尚、燃焼中においては、一次燃焼室10の開口部13の隙間調整機構23,外気導入部16,空気口部34,二次燃焼室40の第一及び第二空気導入部46,47の開度を調整して空気量を調整し、燃焼を促進するようにする。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の焼却炉によれば、一次燃焼室の燃焼物が収容される収容部を、その横断面積が上側から下側に向けて漸次縮小するようにホッパ状に形成したので、一次燃焼部の燃焼物に上からの荷重を大きく作用させてこの一次燃焼部の燃焼物を凝縮することができ、そのため、燃焼物の密度を高くして、所謂「おき」といわれる燃焼部分の密度を高くすることができ、従来に比較して、熱ボリュームを大きくすることができ、収容室での乾留効率や二次燃焼室での燃焼効率を大幅に向上させることができる。即ち、密度の高い「おき」によって、二次燃焼室での温度が高温になり、そのため、有機ガスの燃焼や熱分解を極めて良好に促進させることができ、ダイオキシン等の有害有機ガスの無機化機能を大幅に向上させ、煙突から排気されたり残灰に残留してしまう事態を確実に防止することができるようになる。また、収容部をホッパ状に形成したので、ストレートな場合に比較して、開口の面積を大きく取ることができ、そのため、燃焼物を容易に投入することができ、燃焼物の投入の作業性を大幅に向上させることができる。
【0034】そして、一次燃焼室の開口部を、収容部の上端に形成され上側に開放する開口と、水平方向に移動して開口を開閉する扉と、扉を水平方向に移動可能に支持する支持機構とを備えて構成した場合には、開口が上開放なので、横開放に比較して燃焼物を容易に入れることができ、燃焼物の投入の作業性を大幅に向上させることができる。この場合、支持機構を、扉に回転可能に設けられた車輪と、収容部側に設けられ車輪が転動するレールとで構成し、レールを収容部の外方に突出させて設け、扉の開時に開口を全部開放可能にした場合には、扉の開時に開口を全部開放することができるので、開口を広くすることができ、そのため、燃焼物を容易に収容部に入れることができ、燃焼物の投入の作業性を大幅に向上させることができる。また、扉をレール上に車輪を転動させて開閉できるので、操作性も極めて良くなる。
【0035】また、扉と開口との間に形成され収容部内へ空気を流入可能にする隙間の幅を調整可能な隙間調整機構を設けた場合には、収容部への空気量も調整できるので、空気の調整の自由度が増し、そのため、密閉型に比較して、最適な燃焼を得やすくすることができるという効果がある。更に、一次燃焼室の外気導入部を、一次燃焼部に隣接して設けられる空気室と、空気室に設けられ外気を内部に導入可能かつ開度調整可能な空気口と、一次燃焼部と空気室とを連通し空気室の空気を一次燃焼部に供給可能な供給口とで構成した場合には、空気室で暖められた空気を供給口から一次燃焼部に供給することができるので、空気を加暖できる分、燃焼効率を向上させることができる。更にまた、一次燃焼室の一次燃焼部に、空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部を設けた場合には、外気導入部の他に、この空気口部でも空気量の調整を行なうことができ、空気の調整の自由度が増し、そのため、最適な燃焼を得やすくすることができるという効果がある。
【0036】また、煙突の中間部外側に煙突の熱によって加温可能な空気通路を設け、空気通路の入口を外気開放とし、空気通路の出口を一次燃焼室の収容部に開放した場合には、空気通路からも空気が供給されるが、空気は煙突の熱によって加温されるので、空気室で暖められた空気が一次燃焼部に供給されることになり、空気が加暖される分、燃焼効率を向上させることができる。更に、一次燃焼室の一次燃焼部にオイルを流出可能なオイル管路を設けた場合には、着火直後等に助燃剤として灯油等を供給して、燃焼を促進させることができ、定常状態への立ち上げを確実かつ迅速に行なわせることができる。また、燃焼中に、廃油等を供給して、燃焼させることもでき、極めて便利になる。
【0037】更にまた、二次燃焼室の二次燃焼部に外気を内部に導入可能な空気導入部を設けた場合には、外気導入部の他に、この空気導入部でも空気量の調整を行なうことができ、空気の調整の自由度が増し、そのため、最適な燃焼を得やすくすることができるという効果がある。この場合、空気導入部を、二次燃焼室の壁部に設けられた通孔と、通孔を覆う覆い室と、覆い室に設けられ内部に空気を導入可能かつ開度調整可能な空気口部と、覆い室内に設けられ通孔に対峙する遮蔽板とを備えて構成すれば、空気を覆い室で停留させることができるとともに、遮蔽板があるので空気を迂回させて二次燃焼室に流入させることができ、そのため、空気を加温することができ、冷気による燃焼の低下を抑制して、燃焼効率を向上させることができる。
【0038】また、二次燃焼室の連通口の開度を可変にする開度可変機構を設けた場合には、二次燃焼室での可燃ガスの調整ができ、燃焼物の量に応じた適正な燃焼をさせることができ燃焼効率をより一層向上させることができる。更に、二次燃焼室の煙突の下側を二次燃焼部内に臨ませ、煙突の下端部に排気が通過可能な網状体を設け、網状体内及び煙突の下端部内での燃焼を可能にした場合には、網状体が触媒作用をすることから、二次燃焼部での燃焼をより一層促進させることができる。更にまた、二次燃焼室の壁部として構成され水が入れられる水槽と、一端が水の入口及び他端が水の出口として二次燃焼室外部に設けられるとともに、水槽に螺旋状に巻回されて収納され水槽によって水が加温される水加温管とを設けた場合には、水加温管において水との熱交換によって、冷水を温水として容易に得ることができるとともに、熱の有効利用を図ることができる。
【0039】また、二次燃焼室によって加熱される水槽を設け、一端が水槽の上部に開口し、他端が煙突の中間部に開口して、水槽内で発生した蒸気を煙突内に噴出させる蒸気噴出管を設けた場合には、煙突内での燃焼において、冷却により過剰加熱を防止することができるとともに、空気と燃焼ガスを良く混合することができ、より一層燃焼を促進することができ、燃焼効率を向上させることができる。更に、煙突の中間部外側に該煙突の熱によって加温可能な水タンクを設け、水タンクに煙突内を通って煙突の下端部に至り、水タンク内で生成された水蒸気を煙突の下端部に噴射させる水蒸気噴射管を設けた場合には、水蒸気噴射管は煙突内を通って加熱されるので、蒸気は加熱蒸気となって噴射させられる。そのため、この噴射加熱蒸気により空気と燃焼ガスを良く混合することができ、より一層燃焼を促進することができ、燃焼効率を向上させることができる。このため、加熱蒸気によっても、二次燃焼室での有機ガスの燃焼や熱分解を極めて良好に促進することができ、ダイオキシン等の有害有機ガスの無機化機能を大幅に向上させ、煙突から排気されたり残灰に残留してしまう事態を確実に防止することができるようになる。この場合、水蒸気噴射管を複数設け、水蒸気噴射管の先端を煙突の円周方向に沿って水蒸気が噴射するように斜めに折曲形成した場合には、煙突内に旋回流を生じさせることができるので、酸素とガスの混合を確実に促進させることができ、より一層燃焼を促進することができ、燃焼効率を向上させることができる。
【0040】そしてまた、二次燃焼室に、廃プラスチック等の樹脂類を分解させる樹脂類分解装置を設け、樹脂類分解装置を、二次燃焼部に配設され外部に露出して開閉可能な樹脂類投入口部を備えた金属製の樹脂類収容部と、樹脂類収容部に配管され、樹脂類から発生するガスを排気する排気管と、二次燃焼室の外側に設けられるとともに排気管に接続され樹脂類収容部で発生したガスを処理する処理部とを備えて構成した場合には、樹脂を直接燃やすことなく処理できるので、有害物質の発生を抑制でき、極めて効率の良い燃焼を行なわせることができる。この場合、処理部を水が入れられるタンクで構成した場合には、発生ガスを水で処理できるので、処理が容易になるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】399002090
【氏名又は名称】藤村 幸雄
【出願日】 平成10年12月25日(1998.12.25)
【代理人】 【識別番号】100093148
【弁理士】
【氏名又は名称】丸岡 裕作
【公開番号】 特開2000−193216(P2000−193216A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−371046