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【発明の名称】 燃焼装置
【発明者】 【氏名】小関 秀規

【氏名】本田 哲也

【要約】 【課題】被溶融物が灰混合微粒固体燃料などであっても取扱いが容易であり、火炎も安定し、炉底や炉壁の腐食が少ない混合燃料の燃焼装置を提供する。

【解決手段】気体、液体あるいは微粒子状固体の不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの混合物と、気体、液体あるいは微粒子状固体である燃料から構成され、これらの少なくとも1つを液体とすることによって流動性を持たせた混合燃料を、複数の微粒化手段に供給し、その微粒化手段により形成される複数火炎を互いに接触させて燃焼させ、火炎の安定化ならびに隣接火炎により高温を保持して不燃物を溶融し、難燃物を燃焼させる。接触後形成される一体化集合火炎を、その周囲の燃焼室壁に接触させることなく形成することで、不燃物の溶融を炉内空間で行い、溶融炉内壁材の交換を長期間不要にする。前記燃焼室壁に輻射熱を炉心に向けて反射する機能を設けることにより、効率的な燃焼を実現できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 気体、液体もしくは微粒子状固体である不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物と、気体、液体もしくは微粒子状固体である燃料とにより構成され、前記不燃物、難燃物、可燃物もしくは燃料の内少なくとも1つが液体からなる流動性を有する混合燃料を、燃焼装置に取り付けられて前記混合燃料を微粒化して燃焼室内に噴霧する複数の微粒化手段に供給し、各微粒化手段により燃焼室内に形成される複数の火炎を互いに接触させて燃焼させることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】 気体、液体もしくは微粒子状固体である不燃物、難燃物もしくはこれらの混合物と、気体、液体もしくは微粒子状固体である可燃物とにより構成され、前記不燃物、難燃物もしくは可燃物の内少なくとも1つが液体からなる流動性を有する混合燃料を、燃焼装置に取り付けられて前記混合燃料を微粒化して燃焼室内に噴霧する複数の微粒化手段に供給し、各微粒化手段により燃焼室内に形成される複数の火炎を互いに接触させて燃焼させることを特徴とする燃焼装置。
【請求項3】 気体である不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物と、気体である燃料とにより構成される混合燃料を、燃焼装置に取り付けられて前記混合燃料を燃焼室内に噴射する複数の燃料噴射手段に供給し、各燃料噴射手段により燃焼室内に形成される複数の火炎を互いに接触させて燃焼させることを特徴とする燃焼装置。
【請求項4】 気体である不燃物、難燃物もしくはこれらの混合物と、気体である可燃物とにより構成される混合燃料を、燃焼装置に取り付けられて前記混合燃料を燃焼室内に噴射する複数の燃料噴射手段に供給し、各燃料噴射手段により燃焼室内に形成される複数の火炎を互いに接触させて燃焼させることを特徴とする燃焼装置。
【請求項5】 前記複数の火炎が、接触後に一体となって集合火炎を形成することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項6】 前記複数の火炎および接触後形成される一体化集合火炎を、前記燃焼室の燃焼室壁に接触させることなく形成したことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項7】 前記形成される一体化集合火炎の周囲に位置する前記燃焼室壁に、前記火炎によって生ずる輻射熱を前記火炎に向けて反射する機能が設けられていることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項8】 前記複数の火炎またはその一部、または接触後に形成される前記一体化集合火炎に、不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物を直接供給することにより燃焼させることを持徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項9】 前記燃焼室内に供給される燃焼空気を、該燃焼装置から排出される燃焼ガスで予熱することを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれかに記載の燃焼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は燃焼装置、特に不燃物、難燃物もしくはこれらの混合物と可燃物とから構成される混合燃料、もしくは不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物に燃料を加えた混合燃料を燃焼させる燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術による燃焼装置の例として、図4は、特開平8−68517号公報に示された固体不燃物である灰の溶融装置を表したものである。図において、1は炉体、2は1次溶融バーナ、3は燃料供給部、4は支燃剤供給部、5は1次灰供給部、6は燃焼室、7は火炎、8は灰供給部、9は2次灰、10は傾斜溶融部、11はプッシャー、12は溶融灰溜まり、13は排出部である。
【0003】このような構成にかかる燃焼装置の動作は次のようである。すなわち2次灰9は灰供給部8から投入され、プッシャー11により傾斜溶融部10に送られる。ここで、1次溶融バーナ2の火炎7により2次灰9は溶融され、排出部13より排出される。
【0004】上記特開平8−68517号公報に示された従来の灰溶融装置の例では以上のように構成されているが、この構成であれば灰供給部8に灰を供給するに至るまでの間、粉体である灰の取り扱いに難点があった。すなわち、前記灰供給部8に灰を供給するためには大がかりな灰供給装置(図示せず)を必要とし、又同供給装置内部では、灰が粉体であるが故に空気中の水分を吸収するなどしてしばしば詰まりが発生するという問題点があった。一方、灰溶融装置においては、傾斜溶融部10に灰を送るための専用の装置であるプッシャー11を必要とし、又灰をうまく溶融させるために、1次溶融バーナ2を移動させるなどして火炎7と2次灰9の表面との距離を調節する必要があり、装置が複雑になるという欠点があった。
【0005】次に図5は、特開平9−060829号公報に示された従来の技術による他の灰溶融装置の例を示したものである。図に於いて、15は廃プラスチック、16は灰、17はバーナであり、18は前記廃プラスチック15及び灰16をバーナ17に送るためのブロア、又19はバーナ17に連通する供給管で、ブロア18、廃プラスチック15の容器20、灰16の容器21ともつながっている。22は燃焼室、23は前記バーナ17が取り付けられた炉体である。
【0006】このような構成にかかる灰溶融装置では、前記廃プラスチック15や灰16の灰混合微粒固体燃料が、ブロア18により供給管19を通してバーナ17に供給されて燃焼し、灰溶融が行われる。この時、符号24で示す溶融後の灰が燃焼室22の底部を流れるため、燃焼室底部は溶融灰24によって腐食され、頻繁に燃焼室の耐火材を交換する必要があるという問題点があった。また、灰混合微粒固体燃料もブロア18により供給管19を通ってバーナ17に空気搬送されるが、この時に灰混合微粒固体燃料が供給管19内で詰まりを生じやすい、という難点があった。
【0007】図6は、特開平9−117634号公報に開示された従来の技術における更に別の灰溶融装置を示したもので、図において25は空気管、26は空気管25中に配置された燃料管、27は燃焼部、28は空気管25に設けられた燃焼ガス通過用穴、29は溶融灰の溜まり、30は溶融灰排出部、31は燃焼ガス排出部である。
【0008】このように構成された灰溶融装置では、空気管25中の空気、あるいは燃料管26中の燃料、あるいはその両者に灰材を混入させ、燃料管26の近傍の燃焼部27で燃料と空気を混合燃焼させつつ灰材を溶融する。燃焼ガスは、燃焼部27、燃焼ガス通過用穴28を通り、空気管25の周囲を通過し、その際空気管25内の空気を予熱した後、燃焼ガス排出部31から系外に排出される。
【0009】一般に、燃料あるいは空気に灰材を混入させる場合には、火炎を安定的に形成することに困難が生じることが多く、特にここで用いられているような単一バーナではその傾向が強かった。また、本装置のように空気予熱により火炎安定性を向上させても十分とは言い難かった。更に、溶融灰溜まり29に接する炉体の内壁が溶融灰のため溶損するという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような問題を解決するために行われたもので、被溶融物が灰や灰混合微粒固体燃料であってもその供給が容易であり、バーナ操作も簡単で安定した火炎を形成し、そして溶融灰による燃焼室の炉底や炉壁の腐食が少ない、不燃物、難燃物もしくはこれらの混合物と可燃物とからなる混合燃料、もしくは不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物と燃料とからなる混合燃料の燃焼装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる燃焼装置は、気体、液体あるいは微粒子状固体である不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物と、気体、液体あるいは微粒子状固体である燃料とにより構成され、これら構成物の内の少なくとも1つを液体とすることによって流動性を持たせた混合燃料を、複数の微粒化手段に供給し、前記複数の微粒化手段により形成される複数火炎を互いに接触させて燃焼させ、火炎の安定化ならびに隣接火炎により高温を保持して不燃物を溶融し、難燃物を燃焼させるとともに、接触後形成される一体化集合火炎を、その周囲の燃焼室壁に接触させることなく形成し、不燃物の溶融を炉内空間で行って溶融炉内壁材の交換を長期間不要にすることにより、上記課題を解決するものである。
【0012】請求項2に記載の本発明にかかる燃焼装置は、上記混合燃料の内、可燃物が含まれている場合においてこれを燃料の代用として使用できる場合には、上記構成物の中から燃料を無くしても同様の効果を得ることができるため、これにより効率的に上記課題を解決するものである。
【0013】請求項3及び請求項4に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記混合燃料が気体のみで構成される場合においては、混合燃料の流動化の必要が無く、そのままの形態で上記同様の燃焼をさせることにより処理するものである。この際、混合燃料が気体のみで構成されていることから、液体、固体の混合燃料で必要とされた微粒化手段は不要となり、燃料噴射手段を使用することで足りる。
【0014】請求項5に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記複数の火炎が、接触後に一体となって集合火炎を形成することを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記複数の火炎および接触後形成される一体化集合火炎を、前記燃焼室の燃焼室壁に接触させることなく形成したことを特徴としている。
【0016】請求項7に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記火炎の周囲に位置する前記燃焼室壁が、輻射熱を反射する機能を有することを特徴としている。
【0017】請求項8に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記複数の火炎またはその一部、または接触後に形成される前記一体化集合火炎に、不燃物、難燃物、可燃物もしくはこれらの組合せにかかる混合物を直接供給することにより燃焼させることを特徴としている。
【0018】そして、請求項9に記載の本発明にかかる燃焼装置は、前記燃焼室内に供給される燃焼空気が、燃焼装置から排出される燃焼ガスで予熱されたものであることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>以下、本発明の実施の形態1にかかる燃焼装置につき、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかる燃焼装置を示すもので、図に於いて、41は炉体、42は不燃物、難燃物もしくはこれらの混合物と可燃物とからなる混合燃料、もしくはこれらの組合せにかかる混合物と燃料とからなる混合燃料が供給される供給部、43は前記混合燃料を例えば高圧空気により微粒化する燃料ノズル、44は燃料ノズルヘの例えば高圧空気などの微粒化媒体を供給する微粒化媒体供給部、45は支燃剤例えば燃焼空気等の供給部、46はその支燃剤供給部45の下流に設けられ、燃焼空気等の支燃剤に旋回を与えるスワーラであり、燃料ノズル43とスワーラ46でバーナ部47を形成する。このバーナ部47は、ここでは複数個が配置されている。48は燃焼空気及び前記混合燃料が供給される燃焼室、49は燃焼室内に形成される火炎、50は排出部である。
【0020】次に、上記のような構成の本発明にかかる燃焼装置の動作について説明する。先ず混合燃料は、例えば不燃物である灰、液体燃料である灯油に混合成分が分離しないように界面活性剤を混合して製造される。この場合、灰は飛灰等の微粒子状のもの、あるいは予め微細化しておいたものを使用する。これは、後に燃料ノズルで燃料を微粒化噴霧して燃焼室48に供給するためである。混合燃料は流動性を保ち、かつその可燃性を保つために各成分の割合が調整される。ここで混合燃料は、流動性を保っているため、貯蔵性、運搬性、取り扱い性は極めて良好である。なお、本発明においては、混合燃料を構成する不燃物、難燃物もしくは可燃物、もしくはこれに燃料を加えた構成物の内、その全てが気体で構成されている場合を除き、それ以外の組合せにおいてはこれらの内少なくとも1つを液体とすることにより、混合燃料に上記のような流動性を持たせるものとしている。
【0021】前記混合燃料は、燃料タンクから例えばスネークポンプ等の高粘度燃料用の燃料ポンプ(いずれも図示せず)によって、炉体41の複数個設置された混合燃料供給部42に供給される。前記微粒化媒体供給部44からは、混合燃料を微粒化噴霧するための例えば高圧空気などが供給される。混合燃料が気体のみで構成されているときには、圧縮ポンプを用いてこの混合燃料を圧縮して使用することができる。燃料ノズル43において高圧空気により微粒化された混合燃料は、燃焼室48に噴射される。燃焼空気は、燃焼空気供給部45より供給され、スワーラ46により旋回がかけられて燃焼室48に供給される。ここで、微粒化噴霧された混合燃料と燃焼空気とが混合し、点火装置(図示せず)によって点火され、火炎49が形成される。
【0022】一方、他のバーナ部47でも、同様に火炎49が形成される。この時形成される火炎は、お互いに接するようにバーナ部47が配置されているため、火炎から周囲への熱損失割合が単独火炎の場合よりも小さく、したがって高温度となる。また、火炎中には、反応途中の活性化学種がより多く存在し、通常単独バーナでは安定燃焼し難い不燃物を多く含む混合燃料でも、安定して燃焼させることができ、また灰を効率よく溶融することもできる。
【0023】ここで、複数火炎は、接触後に一体化集合火炎となるようにバーナ部を配置する。更にその形成方向と火炎周囲の燃焼室出口方向を一致させ、また一体化火炎の形成方向を重力のそれと一致させることで、混合燃料中の不燃物からできた溶融物をそのまま燃焼室出口である排出部50から排出できる。
【0024】この時、燃焼室の直径、長さを前記複数火炎49の大きさおよび、接触後形成される一体化集合火炎の大きさに比較して余裕のあるものとすることにより、火炎及び不燃物からできた溶融物が燃焼室壁と接触することがなく、したがって溶融物による燃焼室壁の浸食が起こらず、このため燃焼室内壁を長寿命化することができる。
【0025】なお、燃焼室から排出された後の溶融灰は、その下流側に設置された冷却手段(図示せず)により冷却固化される。
【0026】また、本実施の形態では、微粒化手段として空気を供給しているが、これを酸素を混入させた空気、あるいは純酸素を用いるものとしてもよく、このように酸素を用いた場合には火炎を更に高温化できる効果がある。
【0027】更に、本実施の形態では、不燃物として固体の灰を例示したが、これは液体不燃物、気体不燃物であってもよい。この際気体不燃物を使用する場合には、前述のようにこれを高圧化することで、微粒化手段への微粒化用エネルギの供給媒体として利用することも可能である。
【0028】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形態2にかかる燃焼装置につき、図面を参照して説明する。図2は、本実施の形態にかかる燃焼装置を示すもので、図において、51は炉41の排出部50の下流に設けられた空気予熱器、52は空気予熱器51の空気入り口、53は空気予熱器51の空気出口、54は空気予熱器51の空気出口53と燃焼空気供給部45を連通する予熱空気供給管である。なお、図2において、先の実施の形態で使用した部品と同一機能を果たすものは同一の符号を付してあり、その説明を省略する。
【0029】次に、以上のように構成された本実施の形態にかかる燃焼装置の動作について説明する。燃焼室での燃焼については、前と同様である。排出部50から排出される燃焼ガスは、まだ多くの熱エネルギーを保有している。ここで、空気予熱器入口52から供給された燃焼空気は、空気予熱器51を介して燃焼ガスから熱エネルギーを回収し、高温の空気となって予熱空気供給管54を通り、バーナ部47の燃焼空気供給部に導入されて燃焼に供される。
【0030】高温燃焼空気のバーナ部47への供給により、燃焼反応は活発となって、火炎の安定性が更に向上する。また、燃焼空気の高温化による燃焼ガス温度の上昇に伴って、灰溶融のための液体燃料の供給量も減少させることができ、灰溶融も効率よく低コストで実施することができる。
【0031】<実施の形態3>次に、本発明の実施の形態3にかかる燃焼装置につき、図面を参照して説明する。図3は、本実施の形態にかかる燃焼装置を示すもので、図において、55は炉体41の燃焼室48内壁に設けられた輻射熱反射機能を持つ部材、具体的には鏡面等を有する低輻射率材料よりなる部材であり、その焦点は、燃焼室48の中心部にある。その他の構成品は、前記実施の形態1と同様である。
【0032】基本動作の火炎形成の状況も、これまでの実施の形態と同様である。混合燃料中あるいは炉内雰囲気中に不燃物や難燃物が含まれる場合、火炎中にはその不燃物や難燃物由来の固体微粒子が存在し、これらにより輝炎あるいは黄色火炎が形成される。この場合の火炎の輻射率は大きく、周囲への熱輻射が非常に大きくなる。この輻射熱を火炎周囲に設置した輻射熱反射部材55により火炎方向に戻すことにより、炉体41の断熱層56を通過して逃げる外部への熱損失を減少させることができる。尚、輻射熱反射部材55は、その機能が損なわれないように必要に応じ冷却されるよう構成することができる。
【0033】<実施の形態4>次に、本発明の実施の形態4にかかる燃焼装置につき、説明する。本実施の形態では、特に図示はしないが、炉体41に外部から燃焼室48内部に通じる開口部を設け、そこから例えば長尺物を火炎に直接接触させて、焼却溶融させるようにしたものである。このような形態とすることで、これら不燃物、難燃物、可燃物あるいは混合物の形状や性状に応じて適切な燃焼方法を実現することができる。
【0034】以上、これまでに各種実施の形態に基づき説明してきたが、これまで言及されていない難燃物の具体例として、固体難燃物としては熱可塑性樹脂、液体難燃物ではトランス絶縁油等があり、また可燃物の具体例として、固体可燃物では廃プラスチック、液体可燃物では廃油、気体可燃物では可燃成分を含む空気等があり、これら全ては本発明にかかる燃焼装置を用いて燃焼・溶融することが可能である。そして上記可燃物は、燃料の代用として使用することで燃料の節減が可能である。
【0035】なお、上記各実施の形態では、燃料として液体燃料である灯油を用いたが、固体燃料として例えば微粉炭、気体燃料として例えば天然ガスやLPGなどを用いても良い。但し固体燃料を使用する場合には、混合燃料としての流動性を確保するため、燃料以外の構成物、すなわち不燃物、難燃物、可燃物のいずれかを液体とする必要がある。被燃焼物である不燃物、難燃物、可燃物あるいはこれらの混合物が全て気体である場合には、燃料も気体とすることで、取扱いを更に容易にすることができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、不燃物、難燃物、可燃物あるいはこれらの混合物と燃料とによりなる混合燃料を複数の微粒化手段に供給し、前記複数の微粒化手段により形成される火炎を互いに接触させて燃焼させるので火炎が安定し、灰等の不燃物を効率よく溶融できる。また、炉内の空間で不燃物等が溶融できるので、溶融炉の暖機運転が必要なく、ランニングコストを低くできる。
【0037】さらに、前記複数火炎は、接触後に一体化集合火炎を形成したので、混合燃料中の不燃物からできた溶融物が一方向に排出され、排出処理がしやすい。
【0038】前記複数火炎および接触後形成される一体化集合火炎を、その周囲の燃焼室壁に接触することなく形成したので、火炎中で溶融された溶融灰が燃焼室壁を浸食せず、燃焼室壁を長寿命化できる。
【0039】さらに、不燃物、難燃物、可燃物あるいは燃料のうちの少なくとも一つが液体である混合燃料を作り、これが流動性を持つので混合燃料の取り扱いが容易となるので、燃料供給装置、燃焼装置が単純化できる。
【0040】さらに、火炎周囲の燃焼室壁が輻射熱反射機能を持つので燃焼室壁から外部への熱損失が減るとともに、火炎からの熱輻射を火炎方向に戻すので、火炎を高温に保つことができる。
【0041】さらに、複数火炎またはその一部、または接触後に形成された単一火炎に対して不燃物、難燃物、可燃物あるいはこれらの混合物を直接供給するので、これら不燃物、難燃物、可燃物あるいは混合物の形状や性状に応じた適切な燃焼方法を実現できる。
【0042】そして、燃焼装置から排出される燃焼ガスを利用してバーナ部へ供給する空気を予熱することにより、燃焼反応は活発となって、火炎の安定性が更に向上、また燃焼空気の高温化による燃焼ガス温度の上昇に伴って、灰溶融のための液体燃料の供給量も減少させることができ、灰溶融も効率よく低コストで実施することができる。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年5月21日(1999.5.21)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開2000−329317(P2000−329317A)
【公開日】 平成12年11月30日(2000.11.30)
【出願番号】 特願平11−141516