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【発明の名称】 加圧流動層ボイラの保護方法および装置
【発明者】 【氏名】堀 茂和

【氏名】村上 和生

【氏名】大嶋 重信

【氏名】坂田 太郎

【氏名】秋元 修平

【要約】 【課題】加圧流動層ボイラ用高圧空気および高温ガス系統において、緊急停止時に流動層内に残留する未燃分の燃焼発熱を極力抑制し、かつ火炉側から空気側へ逆流することを防止し、また蒸気系統における損傷等のトラブルに対応することができる加圧流動層ボイラの保護方法および装置を提供する。

【解決手段】加圧流動層ボイラの高圧空気および高温ガス系統において、該ボイラの緊急停止時に該系統内の高圧空気と高温ガスを、高圧空気の逃し容量と高温ガスの逃し容量の比率が、高圧空気の系内重量と高温ガスの系内重量の比率と同じになるように、減圧排出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加圧流動層ボイラの高圧空気および高温ガス系統において、該ボイラの緊急停止時に該系統内の高圧空気と高温ガスを、高圧空気の逃し容量と高温ガスの逃し容量の比率が、高圧空気の系内重量と高温ガスの系内重量の比率と同じになるように、減圧排出することを特徴とする加圧流動層ボイラの保護方法。
【請求項2】 加圧流動層ボイラに高圧空気を供給する高圧空気配管系統と、前記ボイラから高温ガスを排出する高温ガス配管系統とを有する加圧流動層ボイラにおいて、前記高温ガス配管に緊急減圧高温ガス逃しオリフィスを有する分岐配管と、前記高圧空気配管に緊急減圧空気逃し弁を有する分岐配管とを設け、これらの分岐配管をさらに緊急減圧空気高温ガス混合器に連結し、該混合器から減圧オリフィスを通して混合ガスを排出するようにしたことを特徴とする請求項1記載の方法に関する加圧流動層ボイラの保護装置。
【請求項3】 前記ボイラ内の流動層内の流量を調整するために、該流動層内に差圧計を設けるとともに、前記ボイラと前記分岐配管の間の高圧空気配管に緊急減圧空気逃し流量調節弁を有する分岐管を設け、前記流動層内の差圧が所定値になるように、前記緊急減圧空気逃し流量調節弁を調節するようにしたことを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】 前記加圧流動層ボイラが、非常用温水タンク、汽水分離器、およびボイラ再循環ポンプを有し、前記ボイラ再循環ポンプと前記非常用温水タンクをボイラ再循環ポンプミニマムフロー配管で接続するとともに、前記非常用温水タンクと前記汽水分離器を非常用温水オーバーフロー配管で接続したことを特徴とする請求項2または3記載の加圧流動層ボイラの保護装置。
【請求項5】 加圧流動層ボイラの蒸気配管系統において、流動層内の前記配管系統の損傷時に、該配管内の圧力変動を検知して、外部から加圧気体を注入し、前記配管に設けた圧力調整弁により前記配管内の圧力を流動層内の圧力よりも高く保持することを特徴とする請求項1記載の加圧流動層ボイラの保護方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流動層ボイラの保護方法および装置に関し、特に緊急停止時における高圧空気および高温ガス系統の緊急減圧方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加圧流動層ボイラは、流動層内に高圧空気を供給する配管系統と、該ボイラの火炉から高温の燃焼排ガスを排出する高温ガスの配管系統と、ボイラの給水、蒸気配管系統とを有している。
【0003】図2は、加圧流動層ボイラ装置の基本的構成を示す図である。圧縮機2で約10kg/cm2 に昇圧された空気は空気配管3を通り圧力容器4に供給され、さらに流量調整されて火炉10に入り、流動媒体層9を流動化させる。流動媒体層9内に石炭燃料が投入され、ここで流動燃焼が起こる。火炉10で発生した加圧燃焼ガス(例えば約10kg/cm2 、950℃)は高温ガス配管11を通り、ガスタービン15に供給され、圧縮機2の駆動および図示していない発電機の動力源となる。
【0004】一方、給水系統においては、図示していない給水加熱器を出た給水は、給水管39を通り火炉10に入り、伝熱管40を通り、蒸発、過熱が行われ、主蒸気管11を通り、高圧タービン43で仕事をした後、さらに低温再熱蒸気管44より再熱器管45に供給され、蒸気を再過熱される。再熱器管45を出た蒸気は高温再熱蒸気管46を通り、低圧タービン48に供給され、仕事をした後、復水器49に排気される。
【0005】プラントを停止するときは負荷を下げ、高圧タービン43、低圧タービン48の入口に設置した主塞止弁42および再熱塞止弁47を閉じ、蒸気を遮断した後再熱管ドレン弁50をあけて復水器49へ接続し、再熱器系の乾燥を行う。空気、ガス系は負荷下げに伴い減圧停止し大気圧となる。
【0006】ボイラの緊急停止時には上記操作が速やかに行われるが、流動層内に残留する未燃分が燃焼発熱し、火炉側から空気が逆流したりする危険があった。また、蒸気系統においても、万一、再熱器45が流動媒体との摩擦により穴明き等が発生した場合は、管外は大気圧であるため流動媒体を管内に吸い込むことになり、それは復水器49の真空が保持される間、流動媒体の飛散範囲が拡大するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、加圧流動層ボイラ用高圧空気および高温ガス系統において、緊急停止時に流動層内に残留する未燃分の燃焼発熱を極力抑制するために、流動層内の空気流れを微小に抑制し、かつ火炉側から空気側へ逆流することを防止し、また蒸気系統における損傷等のトラブルに対応することができる加圧流動層ボイラの保護方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため本願で特許請求される発明は下記のとおりである。
(1)加圧流動層ボイラの高圧空気および高温ガス系統において、該ボイラの緊急停止時に該系統内の高圧空気と高温ガスを、高圧空気の逃し容量と高温ガスの逃し容量の比率が、高圧空気の系内重量と高温ガスの系内重量の比率と同じになるように、減圧排出することを特徴とする加圧流動層ボイラの保護方法。
(2)加圧流動層ボイラに高圧空気を供給する高圧空気配管系統と、前記ボイラから高温ガスを排出する高温ガス配管系統とを有する加圧流動層ボイラにおいて、前記高温ガス配管に緊急減圧高温ガス逃しオリフィスを有する分岐配管と、前記高圧空気配管に緊急減圧空気逃し弁を有する分岐配管とを設け、これらの分岐配管をさらに緊急減圧空気高温ガス混合器に連結し、該混合器から減圧オリフィスを通して混合ガスを排出するようにしたことを特徴とする(1)記載の方法に関する加圧流動層ボイラの保護装置。
(3)前記ボイラ内の流動層内の流量を調整するために、該流動層内に差圧計を設けるとともに、前記ボイラと前記分岐配管の間の高圧空気配管に緊急減圧空気逃し流量調節弁を有する分岐管を設け、前記流動層内の差圧が所定値になるように、前記緊急減圧空気逃し流量調節弁を調節するようにしたことを特徴とする(2)記載の装置。
(4)前記加圧流動層ボイラが、非常用温水タンク、汽水分離器、およびボイラ再循環ポンプを有し、前記ボイラ再循環ポンプと前記非常用温水タンクをボイラ再循環ポンプミニマムフロー配管で接続するとともに、前記非常用温水タンクと前記汽水分離器を非常用温水オーバーフロー配管で接続したことを特徴とする(2)または(3)記載の加圧流動層ボイラの保護装置。
(5)加圧流動層ボイラの蒸気配管系統において、流動層内の前記配管系統の損傷時に、該配管内の圧力変動を検知して、外部から加圧気体を注入し、前記配管に設けた圧力調整弁により前記配管内の圧力を流動層内の圧力よりも高く保持することを特徴とする(1)記載の加圧流動層ボイラの保護方法。
【0009】上記課題は、まず空気と高温ガスを一定の比率で排出するために、高温ガスの緊急減圧配管系に減圧オリフィスを設置し、オリフィスの後流で高温ガスを高圧空気、減圧配管系の空気と混合冷却した後で大気圧まで減圧するオリフィスを設置することにより達成される。
【0010】また通常運転時は緊急減圧系統を遮断するために、高圧空気減圧配管に締切弁を設置し、高圧空気と高温ガスが混合した配管に締切弁を設置する。また、流動層内の流れを極力抑制するために、流動層内差圧を検知して、この差圧が生じないように高圧空気を減圧して大気に放出する緊急減圧空気逃し流量調節弁を設置することで達成される。
【0011】
【作用】高圧空気配管系内の空気重量Waと高温ガス配管系内の高温ガス重量Wgの比率に、緊急減圧系統の空気と高温ガスの排出容量の比率を合わせる。すなわち、高圧空気逃し容量A:高温ガス逃し容量G=高圧空気系内重量Wa:高温ガス系内重量Wgとなるように減圧オリフィスの容量を決定することで、流動層内での空気流または逆流を起こすことなく減圧することができる。
【0012】また、緊急停止時にガスタービン入口弁のシート面に付着する灰の影響により、ガスタービン入口弁からのガスリーク量が増減する場合、および圧力容器内のボイラ伝熱管でリークが発生した異常時には、空気とガスの減圧比率が変動して流動層内に空気流が生じてしまうのを避けるため、前記した空気とガスを一定の比率で減圧する系統とは別に、流動層内差圧を生じないように高圧空気を減圧して大気放出する空気流量を制御して流動層内の乱れをなくすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1の系統図に基づき、加圧流動層ボイラにおける高圧空気および高温ガス配管系統と、その緊急減圧系統の全体構成を説明する。
【0014】(1)高圧空気系統は、空気圧縮機2、高圧空気配管3、圧力容器4、熱風発生炉入口空気配管5、熱風発生炉6、熱風発生炉出口配管7および風箱8で構成される。
【0015】(2)高温ガス系統は流動層9、火炉10、高温ガス配管11、1次サイクロン12および2次サイクロン13で構成され、高温ガスはガスタービン15で減圧減温されてガスタービン排気ダクト16から低圧ダクト系へ排出される。
【0016】(3)緊急減圧系統は緊急減圧高温ガス逃しオリフィス17、緊急減圧高温ガス逃し配管18、緊急減圧空気逃し弁19、緊急減圧空気逃し配管20、緊急減圧空気高温ガス混合器21、緊急減圧混合気逃し弁22、シール空気配管23、緊急減圧混合気減圧オリフィス24、サイレンサ25、除塵塔26および除塵排気口27で構成される。
【0017】シール空気配管23は、通常運転時に緊急減圧系統を締め切っているが、高温ガスのリークを防止するために、緊急減圧混合気逃し弁22(二重弁)の間にシール空気を供給する。
【0018】(4)空気とガスの減圧比率が変動する場合に、流動層内の流れを抑制する系統は、流動層内差圧計28、緊急減圧空気逃し流量調節元弁29、緊急減圧空気逃し流量調節弁30およびサイレンサ31で構成される。
【0019】上記装置系統において、空気圧縮機2は流動層9および火炉10の燃焼に必要な空気を空気圧縮機吸気口1から吸入し、加圧して高圧空気配管3を経由して風箱8から供給する。熱風発生炉6は起動時に流動層9を昇温するときに熱風を供給し、通常運転時は圧力容器4からの燃焼空気を風箱へ供給する配管の一部として使用される。
【0020】流動層9および火炉10で燃焼した高温ガスは高温ガス配管11を経由し、1次サイクロン12および2次サイクロン13で除塵されてからガスタービン入口弁14を経由してガスタービン15で減圧、減温されてガスタービン排気ダクト16から低圧ダクト系へ排出される。
【0021】緊急停止時には空気圧縮機2およびガスタービン15は停止し、同時に空気圧縮機出口弁は全閉となり圧力容器4への高圧空気供給は停止され、ガスタービン入口弁14は全閉となり、ガスタービン15への高温ガス排出は停止される。緊急停止直後は高圧空気系の圧力は高温ガス系の圧力より高いが、この圧力差により高圧空気は流動層9を通過して高温ガス系に流れる。また、緊急減圧空気逃し弁19を約10秒以下の短時間で全開とすることで、高圧空気配管3から弁19、配管20、混合器21、配管18、オリフィス17を通り、高温ガス配管11へ高圧空気を流して均圧させる。均圧後に緊急減圧混合気逃し弁22を全開とし、緊急減圧高温ガス逃し配管18からの高温ガスと緊急減圧空気逃し配管20からの高圧空気を緊急減圧空気高温ガス混合器21で混合減温して、緊急減圧混合気減圧オリフィス24で減圧し、サイレンサ25での騒音低減および除塵塔26での除塵後に除塵塔排気口27から大気へ排出される。
【0022】緊急減圧系の高圧空気Aと高温ガスGの排出比率A:Gを、高圧空気配管3から風箱8までの高圧空気系内の高圧空気重量Wa(=空気容積×比重)と流動層9からガスタービン入口弁14までの高温ガス系内の高温ガス重量Wg(=高温ガス容積×比重)の比率Wa:Wgと同じくすること、つまりA:G=Wa:Wgとすることで、流動層9内部での空気流れおよび火炉側から風箱側への逆流を極力小さく抑制し、流動層内の残留未燃分が燃焼発熱するのを極力抑制できる。
【0023】高圧空気と高温ガスの排出比率を一定にするのはオリフィスの容量を下記比率に選定することで達成される。
1)緊急減圧高温ガス逃しオリフィス17の容量G=K・Wg2)緊急減圧混合気減圧オリフィス24の容量(A+G)=K・(Wa+Wg)
3)K:緊急減圧系の容量と高圧空気および高温ガス系内の重量による係数緊急停止時にガスタービン入口弁のシート面に付着する灰の影響により、ガスタービン入口弁からのガスリーク量が増減する場合、および圧力容器内のボイラ伝熱管でリークが発生した異常時には、流動層内差圧計28の差圧を正圧で、かつ極力0に制御するように緊急減圧空気逃し流量調節弁30の開度を制御して、サイレンサ31で減音して大気に放出することで流動層9での流れを抑制できる。このとき、緊急減圧空気逃し流量調節元弁29は全開とし、通常運転時は全閉とする。
【0024】図1の発明によれば、流動層内の流れを極力小さくして高圧空気と高温ガスを減圧排出できるので、流動層内の残留未燃分が燃焼発熱するのを抑制し、また流動層内への空気の逆流を防止することができる。
【0025】図2は、本発明の他の実施例を示す加圧流動層ボイラの系統図である。この装置は、従来の装置系統の高圧タービン43から再熱器管45に到る配管途中に、外部から蒸気を注入する蒸気注入管51、圧力調整弁52および圧力検出装置53を設けたものである。加圧用気体としては蒸気のほかに窒素、清浄空気等を用いることができる。再熱器管45が流動媒体等との接触により損傷した場合、圧力検出装置5が圧力の変動を検知し、圧力調整弁52により蒸気注入管51から蒸気を注入し、管内を所定圧力以上に保持し、流動媒体等の進入を阻止する。
【0026】図2に示す実施例によれば、再熱蒸気管損傷時の流動媒体の伝熱管内の進入防止が図れ、万一、流動媒体が管内に進入した時の再熱器管、低、高温再熱蒸気管内の検査、または清掃、清掃のための管切断、復旧または化学洗浄等の多大な費用発生、作業によるプラント停止時間の延長を防止し、電力の安定供給を図ることができる。
【0027】なお、図2に示す装置は、図1に示す装置と組み合わせて用いられる外、一般の加圧流動層ボイラにも適用可能である。
【0028】図3は、本発明のさらに他の実施例を示す加圧流動層ボイラの水蒸気系統を示す図である。図において、ボイラ給水は主給水ポンプ61より主給水管62を通って火炉63、火炉内にある蒸発器64に供給される。蒸発器を出た汽水混合流体は汽水分離器65で蒸気と水に分離され、蒸気は火炉63内にある過熱器70で過熱された後、高圧タービン77に通気される。一方、水はボイラ再循環ポンプ76にて主給水管62に戻され、ボイラ給水の一部として再び火炉63および蒸発器64に供給される。所内全停などの非常時には主給水ポンプ61が停止し、ボイラ給水が止まるため、非常用温水タンク68内の温水を非常用温水止弁74を開することにより、主給水管62に供給する。非常用温水は非常用温水タンク68が均圧管69により汽水分離器出口と接続されているため、ヘッドのみで供給される。最低貫流負荷以下では、汽水分離器65にて分離されたボイラ水は、ボイラ再循環ポンプ66にて火炉63へ戻される。
【0029】非常用温水は定格運転に達する以前に非常用温水を所定の温度に到達させ、かつその温度に維持されていることが望ましく、従来の系統では非常用温水はボイラ起動前に補給水配管15より水張りをしてから加温しており、その加温源は電気ヒータのみであるため電気容量、加温時間等の点で配慮されていなかった。
【0030】本発明においては、起動時から最低貫流負荷までボイラ再循環ポンプ66が作動している間、ボイラ再循環ポンプミニマムフローはボイラ再循環ポンプミニマムフロー配管77を経て非常用温水タンク68へ到り、非常用温水タンク68を所定容量に注水した後、非常用温水オーバーフロー配管77にて汽水分離器65へ戻る。
【0031】図3に示す加圧流動層ボイラの水蒸気系統においては、汽水分離器65出口と非常用温水タンク68が均圧管69で接続され、非常用温水タンクと火炉63、蒸発器64間にヘッド差を持たせているのみならず、さらに非常用温水タンク68と汽水分離器65との間にもヘッド差を持たせることにより、非常用温水オーバーフロー配管77による汽水分離器65への流れを確保し、非常用温水タンク68内の水位上昇を防ぐことができる。
【0032】さらに、ミニマムフローは非常用温水タンク78内でなるべく底に近い位置に注水し、非常用温水オーバーフロー配管77をなるべく遠ざけるようにすることにより、非常用温水タンク78内を均一に所定の温度に加温維持することができる。
【0033】従来の技術では、ボイラ本体への水張り、非常用温水タンクへの水張りが完了した後、ボイラを起動し、その系統構成上、非常用温水の加温源は電気ヒータのみであり、そのため水張り時常温から所定の温度、汽水分離器圧力の飽和温度(10〜30℃)まで温度を上昇させるのに大きな電気容量と長い加温時間がかかっていたが、本発明では、ボイラ水張りの後、起動し、起動時から最低貫流負荷まで作動するボイラ再循環ポンプのミニマムフローを利用して非常用温水タンクの水張りを行い、このときミニマムフローはボイラ再循環ポンプにより昇温されているため、水張り時点から温かいボイラ水が非常用温水タンク内に流入するので、改めて加温する必要がなくなる。ただし、ボイラ貫流運転になった後は、非常用温水タンク内の温水は上記所定の温度に維持する必要があるため、電気ヒータは従来どおり設置する必要があるが、従来の常温から所定の温度までの加熱を要せず、所定温度維持のみでよいため電気ヒータの容量がかなり軽減できる。
【0034】非常用温水タンク内温水容量は例えば30m3 とかなり大きいため、従来技術では例えば約3メガワットの電気容量が必要であったが、本発明においては約100キロワットの容量を持つ電気ヒータでよいため、効率上および経済的にも効果は非常に大きい。
【0035】なお、図3に示した装置系統は、図1または2の装置と組み合わせて用いられる外、一般の加圧流動層ボイラにも適用することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、緊急停止時に流動層内の空気流れを微小に抑制し、流動層内に残留する未燃分の燃焼発熱を極力抑制し、かつ火炉側から空気側へ逆流することを防止し、また蒸気系統における損傷等のトラブルに対応することができる加圧流動層ボイラの保護方法および装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005441
【氏名又は名称】バブコック日立株式会社
【出願日】 平成11年3月15日(1999.3.15)
【代理人】 【識別番号】100076587
【弁理士】
【氏名又は名称】川北 武長
【公開番号】 特開2000−266307(P2000−266307A)
【公開日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【出願番号】 特願平11−68993