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【発明の名称】 蒸気タ―ビン装置
【発明者】 【氏名】於久 昭雄

【要約】 【課題】配管や油圧発生装置等の構成要素が少なく簡潔なシステムで信頼性の高い蒸気タービン装置を提供する。

【解決手段】高温高圧の蒸気を生成する蒸気発生器1と、前記蒸気を受けて外部に仕事をする主タービン3と、この主タービンにおいて低温低圧となった蒸気を受入れる復水器5と、この復水器の復水を前記蒸気発生器に再供給する給水配管6とを備えた蒸気タービン装置において、前記給水配管上に設けられ電動機によって駆動されるモータ駆動給水ポンプ10と、前記主タービンに軸結合されて前記給水配管上に前記モータ駆動給水ポンプと並列に設けられ前記主タービンによって駆動される主タービン駆動給水ポンプ13とを備えた構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】高温高圧の蒸気を生成する蒸気発生器と、前記蒸気を受けて外部に仕事をする主タービンと、この主タービンにおいて低温低圧となった蒸気を受入れる復水器と、この復水器の復水を前記蒸気発生器に再供給する給水配管とを備えた蒸気タービン装置において、前記給水配管上に設けられ電動機によって駆動されるモータ駆動給水ポンプと、前記主タービンに軸結合されて前記給水配管上に前記モータ駆動給水ポンプと並列に設けられ前記主タービンによって駆動される主タービン駆動給水ポンプとを備えたことを特徴とする蒸気タービン装置。
【請求項2】主タービン駆動給水ポンプは、増速機能付きの流体継手を介して主タービンに軸結合されていることを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン装置。
【請求項3】主タービン駆動給水ポンプの給水入口側に電動機駆動のブースタポンプを設けたことを特徴とする請求項1記載の蒸気タービン装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電プラントや原子力発電プラントなどに適用される蒸気タービン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は火力発電プラントに設備されている従来の蒸気タービン装置のフロー系統図である。この図に示すように、蒸気発生器1で生成された高温高圧の蒸気は蒸気配管2aを通して主タービン3に供給され、この主タービン3とこれに軸結合された発電機4を回転駆動した蒸気は復水器5に導かれて凝縮して復水となり、この復水は、給水配管6を通り、ポンプ7によって昇圧され、低圧給水ヒータ8によって昇温され、脱気器9で脱気され、モータ駆動給水ポンプ10またはタービン駆動給水ポンプ11によって昇圧され、高圧給水ヒータ12で加熱されて、蒸気発生器1に再供給されるようになっている。ただし、原子力発電プラントにおいては脱気器9は設備されていない。タービン駆動給水ポンプ11は、蒸気配管2b、2cによって高温高圧の蒸気の供給を受けて駆動される。
【0003】図示のように、従来の蒸気タービン装置には通常、25%容量のモータ駆動給水ポンプ10と50%容量のタービン駆動給水ポンプ11が2台ずつ設置されており、プラント起動時はモータ駆動給水ポンプ10を使用し、プラント起動後、主タービン3の負荷運転中はタービン駆動給水ポンプ11を使用して蒸気発生器1への給水を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】タービン駆動給水ポンプ11を使用するためには、図示の入口と出口の給水配管と蒸気配管2b,2c、蒸気弁、このタービンの潤滑と制御のための油圧発生装置、電源、制御装置等が必要である。そのため、システムが複雑で多くの設備費を要し、信頼性を維持するために多くの保守補修費を要する。そこで本発明は、構成要素が少なく簡潔なシステムで信頼性の高い蒸気タービン装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、高温高圧の蒸気を生成する蒸気発生器と、前記蒸気を受けて外部に仕事をする主タービンと、この主タービンにおいて低温低圧となった蒸気を受入れる復水器と、この復水器の復水を前記蒸気発生器に再供給する給水配管とを備えた蒸気タービン装置において、前記給水配管上に設けられ電動機によって駆動されるモータ駆動給水ポンプと、前記主タービンに軸結合されて前記給水配管上に前記モータ駆動給水ポンプと並列に設けられ前記主タービンによって駆動される主タービン駆動給水ポンプとを備えた構成とする。
【0006】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の蒸気タービン装置において、主タービン駆動給水ポンプは、増速機能付きの流体継手を介して主タービンに軸結合されている構成とする。請求項3記載の本発明は、請求項1記載の蒸気タービン装置において、主タービン駆動給水ポンプの給水入口側に電動機駆動のブースタポンプを設けた構成とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の蒸気タービン装置のフロー系統を示す図である。これは原子力発電プラントに適した実施の形態であるが、この図に示すように、主タービン3に軸結合されこの主タービン3によって駆動される主タービン駆動給水ポンプ13を、モータ駆動給水ポンプ10と並列に設ける。この主タービン駆動給水ポンプ13は、図2に示すように、主タービン3の回転軸上に設けられた主タービン制御装置14の先に、増速機能付きの流体継手15を介して結合する。主タービン駆動給水ポンプ13の容量は100%とする。すなわち、主タービン3の全負荷時に必要とされる給水量をこの1台で供給する。また、主タービン駆動給水ポンプ13を潤滑及び制御するための油圧発生装置は主タービン3のものと共用とする。この蒸気タービン装置は、起動時はモータ駆動給水ポンプ10を運転して給水し、主タービン3が定格速度に達したのちは、流体継手15を調節して主タービン駆動給水ポンプ13の回転数を上昇させて、主タービン駆動給水ポンプ13によって給水する。原子力発電プラントでは、主タービン3の定格回転数は1500rpmであり、これにたいして主タービン駆動給水ポンプ13の回転数を5000rpm程度にする。
【0008】この実施の形態の蒸気タービン装置によれば、従来のタービン駆動給水ポンプに必要であった蒸気配管、冷却水配管、蒸気弁、制御装置、油圧発生装置等が不要となり、簡潔なシステムで信頼性が高くなるとともに、建設費や保守補修費が低減できる。この実施の形態の蒸気タービン装置は、ベースロードで運用され起動停止の少ない原子力発電プラントにおいて効果が大きい。
【0009】つぎに本発明の第2の実施の形態として、火力発電プラントに適した蒸気タービン装置を図3に示す。すなわち、給水ポンプ群の上流側に脱気器9を設ける。また、主タービン駆動給水ポンプ13の上流側に、モータ駆動のブースタポンプ16を設置する。このようにすると、主タービン駆動給水ポンプ13の吸い込み圧力を十分に得ることが出来る。なお、火力発電プラントの場合、主タービン3の回転数は3000乃至3600rpmであり、主タービン駆動給水ポンプ13の回転数は5000ないし5500rpmにする。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、主タービン駆動給水ポンプを設けるので、配管や油圧発生装置等の構成要素が少なく簡潔なシステムで信頼性の高い蒸気タービン装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000221018
【氏名又は名称】東芝エンジニアリング株式会社
【出願日】 平成10年12月22日(1998.12.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−193203(P2000−193203A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−378292