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【発明の名称】 貫流電気式純粋蒸気製造装置
【発明者】 【氏名】丹 誠一

【要約】 【課題】本発明は、製薬及び食品製造の分野で使用される純粋蒸気製造装置、特に貫流電気式純粋蒸気製造装置に関し、電気ヒータの管内の狭い空間の通路を供給水を下から上へ通過させながら、その通過中に電気ヒータで直に加熱させることにより瞬時に且つ連続的に効率よく蒸気を発生させること。

【解決手段】蒸発缶内に設けられる電気ヒータを、缶胴の底部に立設された中空管よりなる伝熱管とその中空内部に発熱線を設けたものからなり、且つ伝熱管に下部より上端部に通じる通水路を形成し、蒸発缶の底部に伝熱管の下部より通水路に供給水を送入する供給水入口を設け、伝熱管に保護管を外嵌して両管の間に環状の通水路を形成することにより、貯水式電気加熱の問題と、効率の問題を解消し、簡単な構成で効率より高品質の純度の高い蒸気を発生させるものを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高純度蒸溜水または純粋蒸気を製造する装置であって、密閉した堅型の缶胴よりなる蒸発缶(10)内に、供給水を加熱して蒸発させる電気ヒータ(20)を設けたものにおいて、前記電気ヒータ(20)は缶胴の底部に立設された中空管よりなる伝熱管(21)とその中空内部に発熱線(22)を設けたものからなり、且つ伝熱管(21)に下部より上端部に通じる通水路(23)を形成し、蒸発缶(10)の底部に伝熱管(21)の下部より通水路(23)に供給水を送入する供給水入口(11)を設けてなることを特徴とする貫流電気式純粋蒸気製造装置。
【請求項2】 前記電気ヒータ(20)を伝熱管(21)に保護管(24)を外嵌して両管(21.24)の間に環状の通水路(23)を形成してなる請求項1記載の貫流電気式純粋蒸気製造装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製薬及び食品製造の分野で使用される蒸気発生装置、特に貫流電気式純粋蒸気製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】純粋蒸気製造装置において、電気式のものは、従来から知られている。
【0003】従来の電気式蒸気発生装置は図5に示す通りのものが一般的であった。この従来の装置は、密閉した缶胴よりなる蒸発缶50の内部に、例えば缶胴の側方より電気ヒータ51を挿入してこの電気ヒータで、蒸発缶内の底部に溜められた供給水と直に接触して加熱することにより缶内に蒸気を発生させるものである。供給水は蒸発缶50の底部より給水管52より缶内部へ流入し所定量が缶内に溜められる。ヒータ51で缶内に溜められた水が加熱されると、蒸発し蒸気が発生して気液分離の上、蒸気取出管53より外部へ取出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記した従来の装置では、缶内部に溜められた水を電気ヒーターで加熱するものであるから貯水上部の空間に空気が共存し謂ゆる瞬間湯沸し器のように連続且つ瞬時に給水しながら運転することができず、従って効率よく純粋蒸気を得ることができないという問題点を有していた。
【0005】本発明は、従来の技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気ヒータの内部の狭い空間の通路を供給水が下から上へ通過しながら電気ヒータで直に加熱させて瞬時に且つ連続的に蒸気を発生させることにより前述の問題点を解消しょうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明における貫流電気式純粋蒸気製造装置は、高純度蒸溜水または純粋蒸気を製造する装置であって、密閉した堅型の缶胴よりなる蒸発缶10内に、供給水を加熱して蒸発させる電気ヒータ20を設けたものにおいて、前記電気ヒータ20は缶胴の底部に立設された中空管よりなる伝熱管21とその中空内部に発熱線22を設けたものからなり、且つ伝熱管21に下部より上端部に通じる通水路23を形成し、蒸発缶10の底部に伝熱管21の下部より通水路23に供給水を送入する供給水入口11を設けてなるものである。
【0007】また、前記電気ヒータ20を伝熱管21に保護缶24を外嵌して両管21.24の間に環状の通水路23を形成してなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0009】図1及び図2に示すように、蒸発缶10は密閉した中空管からなる缶胴を竪に設置したもので缶内部に底部より上向きに直立した1乃至複数本(図示例では3本)の電気ヒータ20が取付けられている。各電気ヒータ20は中空管からなる伝熱管21の中空内部に電気抵抗によるジュール熱にて発熱する発熱線22を設けたもので、内部に供給水が下方より上部に向けて通過できるように通水路23が形成されている。この通水路23は図3に示すように伝熱管21を覆うようにその外周に間隔を保って保護管24を一体に設けて内外両管21.24間に形成された環状の空間を通路となす。伝熱管21には絶縁固形剤からなる粉末25を充填して発熱線22を一体的に固定化する。
【0010】蒸発缶10の底部の端板12の外側にヒータ取付板13を設け、このヒータ取付板13に内部の空所からなる通水室14に通ずるように給水管11を取付け、これより供給水を供給すると、夫々のヒータ20の通水路23に下部より供給水導入されるように構成する。
【0011】蒸発缶10内の上部に電気ヒータ20の上端部を覆うように下向き椀形の邪魔板15を設け、さらにその上部の空間に蒸気出口16を備えた蒸気収集管17を設ける。蒸発缶10の底部の端板12に供給水のドレン管18を設ける。
【0012】
【作用】図4において、蒸発缶10の電気ヒータ20に電源を入れ、同時に給水ポンプ30を始動して供給水をプレヒータ31を経て予熱した状態で蒸発缶10の底部の給水管11より供給される。予熱された供給水は図1に示す蒸発缶10の底部よりヒータ取付板13の内部の通水室14を経て電気ヒータ20の下部より現状の通水路23に導入される。すると、供給水は薄い膜状になって通水路を上昇するが、その際電気ヒータ20の発熱線22により瞬時に加熱されるから急激に圧力が高まり蒸気となって勢いよく上端口26より上向きに噴出する。この噴出した高温の蒸気は、邪魔板15の内部の圧力室15aで圧力を強めながら下部の環状の通路2.3で絞られてさらに高圧化されて缶内の最上部の分離室4へ拡散放出され、ここで液滴が分離除去されて高純度の蒸気が蒸気収集管17を経て取出される。余剰の液滴は蒸発缶10内を降下して底部に溜り、ドレン管18より回収される。より高純度の乾き蒸気を発生する為保護管24上部途中にドレン穴27を設けると良い。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明の貫流電気式純粋蒸気製造装置は、密閉した堅型の缶胴よりなる蒸発缶内に、供給水を加熱して蒸発させる電気ヒータを設けたものにおいて、前記電気ヒータは缶胴の底部に立設された中空管よりなる伝熱と、その中空内部に発熱線を設けたものからなり、且つ伝熱管に下部より上端部に通じる通水路を形成し、蒸発缶の底部に伝熱管の下部より通水路に供給水を送入する供給水入口を設けたものであるから、蒸発缶底部の給水管より連続的に適量の供給水を導入すると、電気ヒータの内部に形成された挟少な環状の通水路を下から上へ通過する間に、瞬時に加熱されて蒸発し、上端口より勢いよく噴出することにより高純度の蒸気を連続的に得ることができるものであって、従来のように、缶内の底部に水を溜めて溜めたものを加熱するのに比べ連続的で効率がよく、而も空気との共存が避けられるため、高品質の純度の高い蒸気が得られ、簡単な構成でコスト的にも有利である。
【出願人】 【識別番号】592130596
【氏名又は名称】丹 誠一
【出願日】 平成11年3月15日(1999.3.15)
【代理人】 【識別番号】100065190
【弁理士】
【氏名又は名称】森脇 康博
【公開番号】 特開2000−266301(P2000−266301A)
【公開日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【出願番号】 特願平11−67703