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【発明の名称】 補助ボイラの負荷制御装置
【発明者】 【氏名】坂越 泰郎

【要約】 【課題】補助ボイラに大きなストレスが加わったりすることを防止しつつ、個人差のない安定した負荷の上げ下げを行い得る補助ボイラの負荷制御装置を提供する。

【解決手段】起動時には、燃料流量調節弁10の開度を一定の変化率で増加させる開度指令57を燃料流量調節弁10へ出力し、蒸気圧力12aを蒸気圧力設定値15に保持する開度指令50を大気放出圧力調節弁20へ出力し、昇圧完了後に補助ボイラ出口弁開指令62が入力された場合に、補助ボイラ出口弁11を開く指令68を出力する一方、停止時には、蒸気圧力12aを蒸気圧力設定値15に保持する開度指令14a,50を燃料流量調節弁10並びに大気放出圧力調節弁20へ出力し、補助ボイラ出口弁閉指令65が入力された場合に、補助ボイラ出口弁11を所要速度で段階的に絞って行く指令68を出力する制御器14を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ボイラ本体へ燃料を供給する燃料供給管途中に設けられた燃料流量調節弁と、ボイラ本体で発生した蒸気を補助蒸気ヘッダへ送給する蒸気管途中に設けられた補助ボイラ出口弁と、補助ボイラ出口弁より上流側の蒸気管途中から分岐する大気放出管途中に設けられた大気放出圧力調節弁とを備えた補助ボイラの負荷制御装置であって、起動時には、燃料流量調節弁の開度を一定の変化率で増加させる開度指令を燃料流量調節弁へ出力し、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令を大気放出圧力調節弁へ出力し、昇圧完了後に補助ボイラ出口弁開指令が入力された場合に、補助ボイラ出口弁を開く指令を出力する一方、停止時には、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令を燃料流量調節弁並びに大気放出圧力調節弁へ出力し、補助ボイラ出口弁閉指令が入力された場合に、補助ボイラ出口弁を所要速度で段階的に絞って行く指令を出力する制御器を備えたことを特徴とする補助ボイラの負荷制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補助ボイラの負荷制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電所内等において補助蒸気を発生させるための補助ボイラは、図4に示される如く、上部に汽水胴1aが配置され且つ下部に水胴1bが配置されたボイラ本体1内に、押込通風機2によって燃焼用空気を燃焼用空気ダクト3から風箱4を介して供給すると共に、燃料Fを燃料供給管5から供給しバーナ6から噴射して燃焼させ、生成された燃焼ガスにより、ボイラ本体1の伝熱管内の水を加熱して蒸気を発生させ、該蒸気を汽水胴1aから蒸気管7を介して取り出し、補助蒸気ヘッダ8へ導入する一方、熱を奪われた燃焼ガスを煙道9を介して図示していない煙突から大気へ放出するようになっている。
【0003】図中、10は燃料供給管5途中に設けられた燃料流量調節弁、11は蒸気管7途中に設けられた補助ボイラ出口弁、12は蒸気圧力12aを検出する圧力検出器、13は蒸気流量を検出する流量検出器、14は圧力検出器12で検出された蒸気圧力12aに基づいて燃料流量調節弁10へ開度指令14aを出力する制御器である。
【0004】前記制御器14は、図5に示される如く、そのときの負荷に応じた蒸気圧力設定値15と圧力検出器12で検出された蒸気圧力12aとの差を求め、蒸気圧力偏差16を出力する減算器17と、該減算器17から出力される蒸気圧力偏差16を比例積分処理し、該蒸気圧力偏差16をなくすために必要となる燃料投入量に相当する開度指令14aを燃料流量調節弁10へ出力する比例積分調節器18とを備えてなる構成を有している。
【0005】前述の如き補助ボイラの運転時においては、ボイラ本体1から補助蒸気ヘッダ8へ導入される蒸気の蒸気圧力12aが圧力検出器12によって検出され、制御器14の減算器17において、蒸気圧力設定値15と前記圧力検出器12で検出された蒸気圧力12aとの差が求められ、蒸気圧力偏差16が比例積分調節器18へ出力され、該比例積分調節器18において、前記減算器17から出力される蒸気圧力偏差16が比例積分処理され、該蒸気圧力偏差16をなくすために必要となる燃料投入量に相当する開度指令14aが燃料流量調節弁10へ出力され、該燃料流量調節弁10の開度が調節されてボイラ本体1への燃料投入量が調節されるようになっている。
【0006】ところで、従来の場合、前述の如き補助ボイラを起動させる際には、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しながら徐々に補助ボイラ出口弁11を手動操作で開き、補助蒸気ヘッダ8へ送気しながら、補助ボイラの負荷を最大負荷まで上げるようになっており、又、補助ボイラを停止させる際には、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しながら徐々に補助ボイラ出口弁11を手動操作で絞り、補助ボイラの負荷を最低負荷まで下げてから、停止ボタンを押してバーナ6への燃料Fの供給をカットし、該バーナ6を消火させ補助ボイラを停止させるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の如く、補助ボイラの起動・停止時に、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しながら徐々に補助ボイラ出口弁11を手動操作で開いたり或いは絞ったりするのでは、負荷の上げ下げの操作を操作員の経験や勘に頼る必要があり、ベテランの操作員であれば、補助ボイラの負荷の上げ下げを短時間で行うことができるが、慣れていない操作員の場合には時間がかかり、補助ボイラの負荷の上げ下げに個人差が出るという問題を有していた。
【0008】又、従来の補助ボイラにおいては、補助ボイラの負荷を最低負荷まで下げなくても、停止ボタンを押しさえすれば、強制的にバーナ6への燃料Fの供給をカットし、該バーナ6を消火させ補助ボイラを停止させることが可能であるため、万一、操作員が補助ボイラ出口弁11を手動操作で絞らずに、補助ボイラの負荷が最大負荷の状態のまま停止ボタンを押してしまったような場合には、補助ボイラに大きなストレスが加わるという不具合を有していた。
【0009】本発明は、斯かる実情に鑑み、補助ボイラに大きなストレスが加わったりすることを防止しつつ、個人差のない安定した負荷の上げ下げを行い得る補助ボイラの負荷制御装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボイラ本体へ燃料を供給する燃料供給管途中に設けられた燃料流量調節弁と、ボイラ本体で発生した蒸気を補助蒸気ヘッダへ送給する蒸気管途中に設けられた補助ボイラ出口弁と、補助ボイラ出口弁より上流側の蒸気管途中から分岐する大気放出管途中に設けられた大気放出圧力調節弁とを備えた補助ボイラの負荷制御装置であって、起動時には、燃料流量調節弁の開度を一定の変化率で増加させる開度指令を燃料流量調節弁へ出力し、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令を大気放出圧力調節弁へ出力し、昇圧完了後に補助ボイラ出口弁の開指令が入力された場合に、補助ボイラ出口弁を開く指令を出力する一方、停止時には、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令を燃料流量調節弁並びに大気放出圧力調節弁へ出力し、補助ボイラ出口弁の閉指令が入力された場合に、補助ボイラ出口弁を所要速度で段階的に絞って行く指令を出力する制御器を備えたことを特徴とする補助ボイラの負荷制御装置にかかるものである。
【0011】上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0012】起動時には、制御器から、燃料流量調節弁の開度を一定の変化率で増加させる開度指令が燃料流量調節弁へ出力され、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令が大気放出圧力調節弁へ出力され、これにより、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しなくても自動的に大気放出圧力調節弁の開度調節による蒸気の大気放出により、圧力制御が行われつつ、燃料流量調節弁開度の一定変化率での増加による燃料投入量の増加により、補助ボイラの負荷が最大負荷まで上昇する。補助ボイラの負荷が最大負荷まで上昇して昇圧完了し、その後に補助ボイラ出口弁の開指令が入力されると、補助ボイラ出口弁を開く指令が出力され、補助ボイラ出口弁が開かれ、蒸気が補助蒸気ヘッダへ送気される。
【0013】一方、停止時には、制御器から、蒸気圧力を蒸気圧力設定値に保持するための開度指令が燃料流量調節弁並びに大気放出圧力調節弁へ出力されており、この状態で、補助ボイラ出口弁の閉指令が入力されると、補助ボイラ出口弁を所要速度で段階的に絞って行く指令が出力され、該補助ボイラ出口弁が徐々に絞られて行き、最終的に補助ボイラ出口弁が全閉となる。
【0014】この結果、補助ボイラの起動・停止時に、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しながら徐々に補助ボイラ出口弁を手動操作で開いたり或いは絞ったりしなくて済み、負荷の上げ下げの操作を操作員の経験や勘に頼る必要がなくなり、ベテランの操作員でなくても、補助ボイラの負荷の上げ下げを短時間で行うことが可能となり、補助ボイラの負荷の上げ下げに個人差が出なくなる一方、操作員が補助ボイラ出口弁を手動操作で絞らずに、補助ボイラの負荷が最大負荷の状態のまま停止ボタンを押したとしても、補助ボイラ出口弁は自動的に徐々に絞られ、補助ボイラの負荷下げが行われてからバーナへの燃料の供給がカットされるため、補助ボイラに大きなストレスが加わらなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0016】図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図4及び図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、補助ボイラ出口弁11より上流側の蒸気管7途中から大気放出管19を分岐接続すると共に、該大気放出管19途中に大気放出圧力調節弁20を設ける。
【0017】制御器14には、図2に示す如く、減算器17から出力される蒸気圧力偏差16を比例積分処理し、該蒸気圧力偏差16をなくすための大気放出圧力調節弁20の開度指令50を大気放出圧力調節弁20へ出力する比例積分調節器51と、起動時における燃料流量調節弁10の開度に相当する所望の可変定数52が設定入力される信号発生器53と、起動時入力制御指令54が入力された際には、図2中a側に切り換えられ、前記信号発生器53から出力される可変定数52を信号55として出力する一方、それ以外の時には、図2中b側に切り換えられ、比例積分調節器18から出力される開度指令14aを信号55として出力する切換器56と、該切換器56から出力される信号55が変化した場合に、その変化率を設定値以下の範囲内に制限する処理を行って開度指令57として出力する変化率制限器58と、起動時入力制御指令54が入力された際には、図2中a側に切り換えられ、前記変化率制限器58から出力される開度指令57を開度指令14a’として出力する一方、それ以外の時には、図2中b側に切り換えられ、比例積分調節器18から出力される開度指令14aを開度指令14a’として出力する切換器59と、該切換器59から出力される開度指令14a’が予め設定された開度上下限値の範囲内に収まるよう制限を加えて開度指令14a”として燃料流量調節弁10へ出力する高低制限器60と、昇圧完了時に「1」となる昇圧完了信号61と、補助ボイラ出口弁11を開くために操作員が開スイッチをオンにした際に「1」となる補助ボイラ出口弁開指令62とが入力され、昇圧完了信号61と補助ボイラ出口弁開指令62の論理積信号63を出力するAND回路64と、補助ボイラ出口弁11を閉じるために操作員が閉スイッチをオンにした際に「1」となる補助ボイラ出口弁閉指令65が入力され、補助ボイラ出口弁11を所要速度で段階的に絞って行くための閉指令66を出力するインチング閉回路67と、前記AND回路64から出力される論理積信号63がセット信号として入力される一方、前記インチング閉回路67から出力される閉指令66がリセット信号として入力され、補助ボイラ出口弁11を開閉するための指令68を出力するシングルフリップフロップ69とを追加装備してある。
【0018】前記インチング閉回路67は、図3に示す如く、前記補助ボイラ出口弁閉指令65が入力され、該補助ボイラ出口弁閉指令65が「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT1(およそ6[sec]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号24aを出力するオンディレイタイマ24と、該オンディレイタイマ24から出力される遅延信号24aが入力され、該遅延信号24aを反転した否定信号34aを出力するNOT回路34と、前記補助ボイラ出口弁閉指令65と前記NOT回路34から出力される否定信号34aとが入力され、その論理積信号40aを出力するAND回路40と、前記オンディレイタイマ24から出力される遅延信号24aが入力され、該遅延信号24aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT2(およそ1[min]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号25aを出力するオンディレイタイマ25と、該オンディレイタイマ25から出力される遅延信号25aが入力され、該遅延信号25aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT1(およそ6[sec]程度)を生じさせてONに変化する遅延信号26aを出力するオンディレイタイマ26と、該オンディレイタイマ26から出力される遅延信号26aが入力され、該遅延信号26aを反転した否定信号35aを出力するNOT回路35と、前記オンディレイタイマ25から出力される遅延信号25aと前記NOT回路35から出力される否定信号35aとが入力され、両信号25a,35aの論理積信号41aを出力するAND回路41と、前記オンディレイタイマ26から出力される遅延信号26aが入力され、該遅延信号26aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT2(およそ1[min]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号27aを出力するオンディレイタイマ27と、該オンディレイタイマ27から出力される遅延信号27aが入力され、該遅延信号27aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT1(およそ6[sec]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号28aを出力するオンディレイタイマ28と、該オンディレイタイマ28から出力される遅延信号28aが入力され、該遅延信号28aを反転した否定信号36aを出力するNOT回路36と、前記オンディレイタイマ27から出力される遅延信号27aと前記NOT回路36から出力される否定信号36aとが入力され、両信号27a,36aの論理積信号42aを出力するAND回路42と、前記オンディレイタイマ28から出力される遅延信号28aが入力され、該遅延信号28aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT2(およそ1[min]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号29aを出力するオンディレイタイマ29と、後述するオンディレイタイマ33から出力される遅延信号33aが入力され、該遅延信号33aを反転した否定信号37aを出力するNOT回路37と、前記オンディレイタイマ29から出力される遅延信号29aと前記NOT回路37から出力される否定信号37aとが入力され、両信号29a,37aの論理積信号43aを出力するAND回路43と、前記AND回路43から出力される論理積信号43aが入力され、該論理積信号43aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT1(およそ6[sec]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号30aを出力するオンディレイタイマ30と、該オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aが入力され、該遅延信号30aを反転した否定信号38aを出力するNOT回路38と、前記AND回路43から出力される論理積信号43aと前記NOT回路38から出力される否定信号38aとが入力され、両信号43a,38aの論理積信号44aを出力するAND回路44と、前記オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aが入力され、該遅延信号30aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT2(およそ1[min]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号31aを出力するオンディレイタイマ31と、該オンディレイタイマ31から出力される遅延信号31aが入力され、該遅延信号31aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT1(およそ6[sec]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号32aを出力するオンディレイタイマ32と、該オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aが入力され、該遅延信号32aを反転した否定信号39aを出力するNOT回路39と、前記オンディレイタイマ31から出力される遅延信号31aと前記NOT回路39から出力される否定信号39aとが入力され、両信号31a,39aの論理積信号45aを出力するAND回路45と、前記オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aが入力され、該遅延信号32aが「0」から「1」に変化したときに、予め設定した時間遅れT2(およそ1[min]程度)を生じさせて「1」に変化する遅延信号33aを前記NOT回路37へ出力するオンディレイタイマ33と、前記AND回路40,41,42,44,45からの論理積信号40a,41a,42a,44a,45aが入力され、これらの論理和信号を前記閉指令66としてシングルフリップフロップ69へ出力するOR回路46とを備えてなる構成を有しており、これにより、前記補助ボイラ出口弁閉指令65が「0」から「1」に変化したときに、先ずT1(およそ6[sec]程度)の間だけ、インチング閉回路67からシングルフリップフロップ69へ閉指令66が出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られた後、T2(およそ1[min]程度)の間だけ、インチング閉回路67からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度がそのまま保持され、続いてT1(およそ6[sec]程度)の間だけ、インチング閉回路67からシングルフリップフロップ69へ閉指令66が出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られ、以下、前述と同様に、T2の間だけの補助ボイラ出口弁11に対する閉指令66の出力の中断と、T1の間だけの補助ボイラ出口弁11に対する閉指令66の出力とが交互に繰り返され、最終的に補助ボイラ出口弁11が全閉となるようにしてある。
【0019】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0020】補助ボイラの起動時に、起動時入力制御指令54が入力されると、切換器56並びに切換器59がそれぞれ図2中a側に切り換えられ、切換器56からは、信号発生器53から出力される可変定数52が信号55として変化率制限器58へ出力され、該変化率制限器58において、前記切換器56から出力される信号55の変化率を設定値以下の範囲内に制限する処理が行われて開度指令57として切換器59へ出力され、該切換器59からは、前記変化率制限器58から出力される開度指令57が開度指令14a’として高低制限器60へ出力され、該高低制限器60において、前記切換器59から出力される開度指令14a’が予め設定された開度上下限値の範囲内に収まるよう制限が加えられ開度指令14a”として燃料流量調節弁10へ出力され、燃料流量調節弁10の開度が一定の変化率で増加されると共に、蒸気圧力12aを蒸気圧力設定値15に保持するための開度指令50が比例積分調節器51から大気放出圧力調節弁20へ出力される。
【0021】これにより、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しなくても自動的に大気放出圧力調節弁20の開度調節による蒸気の大気放出により、圧力制御が行われつつ、燃料流量調節弁10開度の一定変化率での増加による燃料投入量の増加により、補助ボイラの負荷が最大負荷まで上昇する。
【0022】補助ボイラの負荷が最大負荷まで上昇し、昇圧が完了すると、昇圧完了信号61が「1」となり、この後、補助ボイラ出口弁11を開くために操作員が開スイッチをオンにすると、補助ボイラ出口弁開指令62が「1」となり、AND回路64から出力される昇圧完了信号61と補助ボイラ出口弁開指令62の論理積信号63も「1」となって、シングルフリップフロップ69がセットされ、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11が開かれ、蒸気が補助蒸気ヘッダ8へ送気される。
【0023】一方、補助ボイラの停止時には、蒸気圧力12aを蒸気圧力設定値15に保持するための開度指令14aが比例積分調節器18から切換器59と高低制限器60を介し開度指令14a”として燃料流量調節弁10へ出力されると共に、蒸気圧力12aを蒸気圧力設定値15に保持するための開度指令50が比例積分調節器51から大気放出圧力調節弁20へ出力されており、この状態で、補助ボイラ出口弁11を閉じるために操作員が閉スイッチをオンにすると、補助ボイラ出口弁閉指令65が「1」となり、インチング閉回路67へ入力される。
【0024】前記「1」となった補助ボイラ出口弁閉指令65がインチング閉回路67へ入力されると、図3において、オンディレイタイマ24に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ24から出力される遅延信号24aは「0」であり、NOT回路34から出力される否定信号34aは「1」であるため、AND回路40から出力される論理積信号40aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0025】前記オンディレイタイマ24に予め設定された時間遅れT1が経過すると、オンディレイタイマ24から出力される遅延信号24aが「0」から「1」となり、NOT回路34から出力される否定信号34aが「1」から「0」となるため、AND回路40から出力される論理積信号40aが「0」となってOR回路46からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度がある程度絞られた状態に保持される。
【0026】前記オンディレイタイマ24から出力される遅延信号24aが「0」から「1」になってオンディレイタイマ25へ入力された後、該オンディレイタイマ25に予め設定された時間遅れT2が経過すると、オンディレイタイマ25から出力される遅延信号25aが「0」から「1」となり、この時点からオンディレイタイマ26に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ26から出力される遅延信号26aは「0」であり、NOT回路35から出力される否定信号35aは「1」であるため、AND回路41から出力される論理積信号41aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0027】前記オンディレイタイマ26に予め設定された時間遅れT1が経過すると、オンディレイタイマ26から出力される遅延信号26aが「0」から「1」となり、NOT回路35から出力される否定信号35aが「1」から「0」となるため、AND回路41から出力される論理積信号41aが「0」となってOR回路46からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度が前回より僅かに絞られた状態に保持される。
【0028】前記オンディレイタイマ26から出力される遅延信号26aが「0」から「1」になってオンディレイタイマ27へ入力された後、該オンディレイタイマ27に予め設定された時間遅れT2が経過すると、オンディレイタイマ27から出力される遅延信号27aが「0」から「1」となり、この時点からオンディレイタイマ28に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ28から出力される遅延信号28aは「0」であり、NOT回路36から出力される否定信号36aは「1」であるため、AND回路42から出力される論理積信号42aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0029】前記オンディレイタイマ28に予め設定された時間遅れT1が経過すると、オンディレイタイマ28から出力される遅延信号28aが「0」から「1」となり、NOT回路36から出力される否定信号36aが「1」から「0」となるため、AND回路42から出力される論理積信号42aが「0」となってOR回路46からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度が前回より僅かに絞られた状態に保持される。
【0030】前記オンディレイタイマ28から出力される遅延信号28aが「0」から「1」になってオンディレイタイマ29へ入力された後、該オンディレイタイマ29に予め設定された時間遅れT2が経過すると、オンディレイタイマ29から出力される遅延信号29aが「0」から「1」となる一方、この時点ではオンディレイタイマ33から出力される遅延信号33aは「0」であり、NOT回路37から出力される否定信号37aは「1」であるため、AND回路43から出力される論理積信号43aが「1」となってAND回路44へ入力される。
【0031】前記AND回路43から「1」となった論理積信号43aがAND回路44へ入力されると、オンディレイタイマ30に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aは「0」であり、NOT回路38から出力される否定信号38aは「1」であるため、AND回路44から出力される論理積信号44aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0032】前記オンディレイタイマ30に予め設定された時間遅れT1が経過すると、オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aが「0」から「1」となり、NOT回路38から出力される否定信号38aが「1」から「0」となるため、AND回路44から出力される論理積信号44aが「0」となってOR回路46からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度が前回より僅かに絞られた状態に保持される。
【0033】前記オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aが「0」から「1」になってオンディレイタイマ31へ入力された後、該オンディレイタイマ31に予め設定された時間遅れT2が経過すると、オンディレイタイマ31から出力される遅延信号31aが「0」から「1」となり、この時点からオンディレイタイマ32に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aは「0」であり、NOT回路39から出力される否定信号39aは「1」であるため、AND回路45から出力される論理積信号45aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0034】前記オンディレイタイマ32に予め設定された時間遅れT1が経過すると、オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aが「0」から「1」となり、NOT回路39から出力される否定信号39aが「1」から「0」となるため、AND回路45から出力される論理積信号45aが「0」となってOR回路46からシングルフリップフロップ69への閉指令66の出力が中断され、補助ボイラ出口弁11の開度が前回より僅かに絞られた状態に保持される。
【0035】前記オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aが「0」から「1」になってオンディレイタイマ33へ入力された後、該オンディレイタイマ33に予め設定された時間遅れT2が経過すると、オンディレイタイマ33から出力される遅延信号33aが「0」から「1」となり、NOT回路37から出力される否定信号37aは「1」から「0」となるため、AND回路43から出力される論理積信号43aが「1」から「0」となり、前記オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aと、前記オンディレイタイマ31から出力される遅延信号31aと、前記オンディレイタイマ32から出力される遅延信号32aと、前記オンディレイタイマ33から出力される遅延信号33aとが順次「1」から「0」となる。
【0036】前記オンディレイタイマ33から出力される遅延信号33aが「1」から「0」になると、前記NOT回路37から出力される否定信号37aが「0」から「1」になるため、AND回路43から出力される論理積信号43aが「1」となってAND回路44へ入力される。
【0037】前記AND回路43から「1」となった論理積信号43aがAND回路44へ入力されると、オンディレイタイマ30に予め設定された時間遅れT1が経過するまでは、オンディレイタイマ30から出力される遅延信号30aは「0」であり、NOT回路38から出力される否定信号38aは「1」であるため、AND回路44から出力される論理積信号44aが「1」となってOR回路46から閉指令66がシングルフリップフロップ69へ出力され、該シングルフリップフロップ69から出力される指令68により補助ボイラ出口弁11の開度が絞られる。
【0038】これ以降は、前述と同様の作動が順次繰り返されて行き、最終的に補助ボイラ出口弁11が全閉となる。
【0039】この結果、補助ボイラの起動・停止時に、操作員が蒸気圧力、蒸気流量の追従を監視しながら徐々に補助ボイラ出口弁11を手動操作で開いたり或いは絞ったりしなくて済み、負荷の上げ下げの操作を操作員の経験や勘に頼る必要がなくなり、ベテランの操作員でなくても、補助ボイラの負荷の上げ下げを短時間で行うことが可能となり、補助ボイラの負荷の上げ下げに個人差が出なくなる一方、操作員が補助ボイラ出口弁11を手動操作で絞らずに、補助ボイラの負荷が最大負荷の状態のまま停止ボタンを押したとしても、補助ボイラ出口弁11は自動的に徐々に絞られ、補助ボイラの負荷下げが行われてからバーナ6への燃料Fの供給がカットされるため、補助ボイラに大きなストレスが加わらなくなる。
【0040】こうして、補助ボイラに大きなストレスが加わったりすることを防止しつつ、個人差のない安定した負荷の上げ下げを行い得る。
【0041】尚、本発明の補助ボイラの負荷制御装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の補助ボイラの負荷制御装置によれば、補助ボイラに大きなストレスが加わったりすることを防止しつつ、個人差のない安定した負荷の上げ下げを行い得るという優れた効果を奏し得る。
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
【出願日】 平成11年3月8日(1999.3.8)
【代理人】 【識別番号】100062236
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
【公開番号】 特開2000−257803(P2000−257803A)
【公開日】 平成12年9月22日(2000.9.22)
【出願番号】 特願平11−59860