| 【発明の名称】 |
照明器具及びランプ |
| 【発明者】 |
【氏名】松原 敏夫
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| 【要約】 |
【課題】非常灯、足元灯等の暗所で用いる照明器具であって、少ない照度でも、明るく感じる照明器具を提供する。
【解決手段】反射鏡1に光学多層膜12を形成して、暗所視で比視感度の高い507nm近傍の波長領域の光出力を強める。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めたことを特徴とする低照度照明器具。 【請求項2】 暗所視で比視感度の高い波長領域が、507nm近傍の波長領域であることを特徴とする請求項1記載の低照度照明器具。 【請求項3】 暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めたことを特徴とする低照度ランプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、非常灯、誘導灯等の、主に低照度で使用する照明器具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】照明器具として、白熱電球や蛍光灯等を光源とした、各種色調のものが従来より用いられている。なお、光の波長の相違による人間の感受性は、色の感覚だけではなく、明るさの感覚も波長によって一般的に異なり、例えば、黄色や緑色の光は明るく感じ、赤や青の光は暗く感じるものである。このように、人間が感じる明るさは、同じエネルギーの光であっても波長によって異なっており、比視感度は、図2(a)に示すように、波長555nmの部分にピークを有する釣り鐘状の曲線を描き、波長555nm近傍の光を明るく感じ、この波長から長くなったり短くなると、しだいに暗く感じるものである。 【0003】しかし、明るい所では同じ明るさに見える赤色と青色が、薄暗い所では、赤色が暗く、青色が明るく感じるという、プルキンエ現象と呼ばれる現象が生じており、図2(b)に示すように、明所視では波長555nmの黄緑色の部分に有る最大比視感度が、暗所視では波長507nmの緑色の部分に移動する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、従来より用いられている白熱電球やハロゲン電球の分光分布は、図3(a)に示すように、波長が長くなるほど分光パワーが大きくなっており、暗所で使用した場合には、照度を低下させた程度以上に暗く感じてしまう。また、蛍光灯の分光分布は、図3(b)〜(d)に示すように、550〜600nmの間に分光パワーのピークを有しており、この場合も、暗所で使用した場合には、照度を低下させた程度以上に暗く感じてしまう。 【0005】近年、光演色効果を有する蛍光灯が提供されている。この蛍光灯は、図4(a)〜(c)に示すように、波長555nm近傍の分光パワーによって明所での明るさを高めると共に、赤色系や青色系の光エネルギーを加えることにより、明るさと光演色効果を高めたものである。しかし、この場合も同様に、暗所で使用した場合には、照度を低下させた程度以上に暗く感じてしまう。 【0006】なお、非常灯や誘導灯のように、商用電源が停電した後に充電電池により点灯させる照明器具では、明るさを低下させずに、できるだけ消費するエネルギーを少なくして、長時間点灯させることが望ましいものである。また、足元灯等、商用電源で点灯させる照明器具であっても、できるだけ消費するエネルギーを少なくすることが望ましいものである。そのため、これらの主に暗所で用い、低照度で使用する照明器具では、少ない照度でも、より明るく感じさせることが求められている。 【0007】また、非常用照明器具においては、建築基準法施行令(126条の5)において床面照度が1ルクス以上と定められているが、同法の改正等が考えられており、この点からも、より少ない照度で、より明るく感じさせる低照度照明器具が求められている。 【0008】本発明は、上記問題点を改善するために成されたもので、その目的とするところは、主に暗所で用いる低照度照明器具であって、少ない照度でも、明るく感じる照明器具を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明に係る照明器具は、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めたことを特徴とする低照度照明器具である。上記暗所視で比視感度の高い波長領域は、507nm近傍の波長領域であると好ましい。 【0010】また、本発明に係るランプは、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めたことを特徴とするランプである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明に係る照明器具を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る照明器具の一実施の形態を説明する図であり、(a)は破断して示した図、(b)は破断して示した要部拡大図である。 【0012】本発明に係る照明器具の一実施の形態は、図1(a)に示すように、光源2と、その光源2から出力された光を反射して所定の方向に配光するための反射鏡1とを、器具本体3に収納した照明器具である。上記反射鏡1は、光源2側の面に、光を反射するための反射膜が設けられて形成されており、この反射膜は、図1(b)に示すように、基体10の側から、アンダーコート層11、金属層12、オーバーコート層13の3層構造となっている。 【0013】基体10は、光源2から発生する熱に耐え、光軸の変化を起こしにくい材料を用いて、所定の配光が得られるような形状に形成されたものであり、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金、ステンレス等の金属板を用いて、プレス成形、ヘラ絞り成形等により形成したものや、ガラスをプレス成形したものや、ナイロン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の樹脂組成物を、射出成形等により成形したものや、セラミックを焼成したもの等が挙げられる。 【0014】アンダーコート層11は、例えば、所要の密着性、耐熱性が得られ、光源2から発生する熱に耐える組成物を、基体10の表面に塗布することによって形成したものである。なお、このアンダーコート層11は、必ず形成することに限定するものではないが、アンダーコート層11を形成すると、基体10の表面に凹凸を有する場合であっても、アンダーコート層11の表面は平滑性の良好な面となるため、基体10の表面形状に影響されずに反射率が優れた反射鏡を形成することが可能となると共に、金属層12との密着性が高くなり好ましい。なお、表面の凹凸が小さい基体10の場合には、アンダーコート層11は形成しなくても良い。 【0015】このアンダーコート層11の形成に用いる組成物としては、シリコン樹脂系、シリコン変性アクリル樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリブタジエン樹脂系等の塗料が挙げられ、スプレー法、浸漬法、静電塗装法等により塗布した後、固化して形成する。このアンダーコート層11の厚みとしては、所要の光学特性、平滑性、密着性が得られる厚みであれば特に限定するものではなく、1〜30μm程度が一般的である。 【0016】金属層12は、暗所視で比視感度の高い波長領域の光の反射率を、選択的に高めたものであり、この反射鏡1で反射して出力される光は、従来の均一に反射する反射鏡を用いた場合と比較して、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力が強まっている。 【0017】そのため、この照明器具を暗所で低照度で用いた場合、最大比視感度に近い波長領域の光の比率が増え、従来の暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めていない照明器具と同じ照度でも明るく感じることができ、少ない照度でも、明るく感じさせることが可能になる。なお、暗所視で比視感度の高い波長領域の光としては、507nm近傍の波長領域の光の場合、特に効率的に明るく感じさせることができ好ましい。 【0018】この暗所視で比視感度の高い波長領域の光の反射率を選択的に高めた金属層12の形成方法としては、例えば、フッ化チタン、フッ化マグネシウム、アルミニウム、銀等の金属及び金属化合物や、これらの合金等の単層膜を、所定の順に組み合わせて重ねて光学多層膜を形成し、選択反射面を形成する。この金属層12の厚みとしては、特に限定するものではないが、100〜300nm程度が一般的である。なお、単層膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ビーム法等が挙げられる。 【0019】オーバーコート層13は、例えば、所要の耐熱性、耐候性、密着性が得られる組成物を金属層12の表面に塗布することによって形成されるものであり、この組成物としては、上記アンダーコート層11の場合と同様のものが挙げられるが、アンダーコート層11とは異なった組成物でも良い。なお、オーバーコート層13を形成する組成物には、必要に応じて、硬度を高めるためにポリメトキシシロキサン等をも含有していても良い。また、このオーバーコート層13の厚みとしては、所要の光学特性、平滑性、密着性、硬度が得られる厚みであれば特に限定するものではなく、1〜30μm程度が一般的であり、形成方法としては、アンダーコート層11の場合と同様の方法が挙げられる。 【0020】なお、上記の実施の形態は、暗所視で比視感度の高い波長領域の光の反射率を選択的に高めた反射鏡1を、照明器具に備えた実施の形態であるが、光源2から出力される光の分光分布を調整し、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めるようにしても良い。 【0021】この暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めた光源2としては、蛍光灯に用いる蛍光物質として、暗所視で比視感度の高い波長領域に発光のピークを有する蛍光物質を選択することにより、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を選択的に強めた蛍光灯ランプが挙げられる。 【0022】このランプを用いた照明器具を暗所で低照度で用いた場合も、最大比視感度に近い波長領域の光の比率が増え、従来の暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めていないランプを用いた照明器具と同じ照度でも明るく感じることができ、少ない照度でも、明るく感じさせることが可能になる。 【0023】 【発明の効果】本発明に係る照明器具及びランプは、暗所視で比視感度の高い波長領域の光出力を強めているため、少ない照度でも、明るく感じさせることが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月26日(1999.3.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111556 【弁理士】 【氏名又は名称】安藤 淳二 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−276920(P2000−276920A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月6日(2000.10.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−83894 |
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